JPH07303626A - ランセット組立体 - Google Patents

ランセット組立体

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JPH07303626A
JPH07303626A JP6028711A JP2871194A JPH07303626A JP H07303626 A JPH07303626 A JP H07303626A JP 6028711 A JP6028711 A JP 6028711A JP 2871194 A JP2871194 A JP 2871194A JP H07303626 A JPH07303626 A JP H07303626A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】痛みを和らげ且つ穿刺力を弱めるように設計さ
れたブレードを備えたランセットの提供。 【構成】採取及び検査のために患者の皮膚を穿刺して毛
細血管血液を流れさせるために使用されるランセット組
立体３０は、痛みを和らげるように設計されたブレード
１００を有する。ブレード１００は、従来のランセット
ブレードよりも大きい切断パーセンテージを有して、ブ
レードが傷内に挿入されたときに付加的な切断動作を提
供し、更に従来のランセットブレードよりもブレード幅
が狭い。幅が狭く且つ切断パーセンテージが大きいこと
により、皮膚を引き裂きことが少なく且つ穿刺力も小さ
くて済み、したがって、皮膚穿刺中における患者への痛
みが少ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ランセット組立体に関
し、更に特定すると、診断検査のために患者から血液を
採取するのに使用されるときに、患者に与える痛みを和
らげるように設計されたランセット組立体に関する。
【０００２】
【従来の技術】ランセットは、病院、医院及び家庭で、
診断検査のために患者の肉を穿刺して毛細血管の血液を
抜き取るのに一般的に使用される器具である。従来のラ
ンセットは、尖鋭で患者の皮膚を穿刺して毛細血管を切
って検査のための血液を提供するようになされたブレー
ド又はスパイク（犬くぎ状部分）を基端に有する軸部分
を含む。ブレード又はスパイクは尖っているので、いく
つかのランセットには、患者又はユーザが偶発的に皮膚
を穿刺されるのを防止するために、使用しないときにラ
ンセットのブレード又はスパイクの尖った端縁又は尖端
をカバーして保護するための取り外し自在のシールドが
設けられている。
【０００３】図１は、ベクトン・ディッキンソン・アン
ド・カンバニーに譲渡された米国特許第４，５７７，６
３０号（Ｎｉｔｚｓｈｅらの特許）に記載された従来の
ランセット組立体１０の斜視図である。ランセット組立
体１０は、ハンドル部分１１、先端１３から外方に延び
ているスパイク１２、及びランセットが使用されていな
いときにスパイク１２と係合するようになされており且
つユーザが偶然に穿刺されいように保護する取り外し自
在のシールド１４を含む。ランセット組立体１０のスパ
イク１２は、また、図２に示したような従来のランセッ
トブレードと置き換えることもできる。
【０００４】図２に示したように、従来のランセットブ
レード２０は、夾角θが６０°で、ブレード幅Ａが１．
１ｍｍで、ブレード長さＢが１．８５ｍｍで、切断長さ
Ｃが０．６３５ｍｍである。更に、ブレード２０は次式
で表される切断パーセンテージが３４％である。 切断パーセンテージ ＝ 切断長さＣ／ブレード長さＢ （１） ブレード２０を保持するための従来のランセット組立体
の例がベクトン・ディッキンソン・アンド・カンパニー
に譲渡された米国特許第４，６１６，６４９号（Ｂｒｎ
ｓへの特許）に記載されており、これは、ベクトン・デ
ィッキンソン・アンド・カンパニーによって販売されて
いる６３５６ランセットと似ている。
【０００５】上記のランセットが有する問題点は、指に
穿刺傷がつけられると、ブレード又はスパイクが感覚神
経の末端を最初に切断し次いで引き裂き、これは患者に
多大な痛みを惹き起こすことである。図２に示したブレ
ード２０を使用すると、切断動作によって、皮膚はブレ
ードの切断長さＣの長さに亙って切られる。しかしなが
ら、ブレードの切断部分が穿刺傷内に十分挿入された後
に、ブレードは、ブレードによる切断動作なしで皮膚内
に入り続ける。ブレード２０の厚みは、切断された部分
を越えて増加し続けるので、付加的なブレードの厚みが
穿刺傷内へと押し込まれて皮膚を引き裂き、患者への痛
みが増す。指の中の神経の末端は極めて感じ易いので、
このような患者の痛みは極めて激しい。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、痛みを和ら
げ且つ穿刺力を弱めるように設計されたブレードを備え
たランセットを提供することによって、上記従来技術の
問題点を解決することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明による好ましいラ
ンセット組立体においては、ブレードは、従来のランセ
ットブレードよりも幅が狭く且つ切断パーセンテージが
高い。更に、本発明のランセットブレードの断面は、ブ
レード部分とベース部分との接続部に近い位置で最大の
厚みとなり、これによって、ブレードが穿刺傷内に挿入
されるときにブレードが付加的な切断動作を行うことを
可能にして皮膚の引き裂きを少なくする。
【０００８】本発明によるランセットブレードの別の実
施例は、幅が狭くブレードの長さＢが切断長さＣに等し
く１００％の切断パーセンテージを提供する。このタイ
プのブレードは、穿刺傷内にブレードを挿入する全過程
に亙って皮膚の切断がなされるので、患者への痛みを和
らげ、皮膚が引き裂かれるのを少なくする。本願出願人
は、切断パーセンテージが増加すると穿刺力も小さくで
き、これは同様に患者に対する痛みをも和らげることを
発見した。
【０００９】本発明のこれらの及びこれら以外の観点、
特徴及び利点は、添付図面と組み合わせてなされる以下
の詳細な説明から明らかとなるであろう。
【００１０】
【実施例】図３は、上記の米国特許第４，６１６，６４
９号に記載されたランセット組立体と類似したランセッ
ト組立体３０の断面図である。しかしながら、図３は、
米国特許第４，６１６，６４９号に示されたブレードの
代わりにランセット組立体３０に装着された本発明の好
ましいブレード１００を示している。
【００１１】図３に示されたランセット組立体３０は、
ハウジング３１と、摺動自在に取り付けられたランセッ
トブレードホルダ組立体３２とを含む。ハウジング３１
は、細長い下方部分３３と、上方フランジ部分３４とを
含み、上方フランジ部分３４は、係合面３５と一体化さ
れた上方に延びた環状壁３６とを有し、これらはランセ
ットブレードホルダ組立体３２の一部を収容するための
空間３７を形成している。一対のアーム４９が下方部分
３３の頂部の空間３７内に設けられており、各々のアー
ム４９は、ハウジング３１内の通路３９内に延びている
一体化された当接部４８を有する。通路３９は、上方フ
ランジ部分３４内のアーム４９から下方部分３３のベー
ス部分に設けられた下方端部開口５１まで延びている内
側面３８によって形成されている。操作の際、ランセッ
トブレードホルダ組立体３２は通路３９に受け入れられ
且つこの通路内を動く。通路３９はまた、上方フランジ
部分３４内に幅の広い部分５０をも有し、この部分は、
以下に説明するランセットブレードホルダ組立体３２の
頂部を収容する。
【００１２】ランセットブレードホルダ組立体３２は、
弾性のばね４１，４２と一体化された押しボタン頂部４
０とそこから延びた軸部分４３とを含み、軸部分４３
は、使用中ハウジング３１内の通路３９内を動くような
形状になされている。一対の一体化された当接部４６，
４７が軸部分４３の両側から延びて各アーム４９から延
びている内側に延びた一体化された当接部４８と協働し
てハウジング３１内におけるランセットブレードホルダ
組立体３２の動きを制御する。本発明のブレード１００
を受け入れ且つ保持するために軸部分４３の先端４４の
近くにボス４５が設けられており、このボス４５は、ブ
レード１００の基部１０２内の孔１０３に常温かしめさ
れている。
【００１３】図３には、ブレード１００のブレード部分
１０１がハウジング３１の下方部分３３によって包囲さ
れ且つ下方端部開口５１内に含まれている状態の後退位
置にあるランセット組立体３０が示されている。後退位
置においては、アーム４９上の当接部４８がハウジング
３１内の解除自在の固定位置にランセットブレードホル
ダ組立体３２を効果的に保持する軸部分４３上の当接部
４６，４７と係合している。図３に示した位置において
は、当接部４６は、当接部４８の基端側に配置されて軸
部分４３が先端方向に滑るのを防止し且つランセット組
立体３０が使用又は作動されていないことを指示する触
覚的な指示をユーザに提供する。しかしながら、ランセ
ット組立体３０が使用された後は、当接部４６は、図４
に示されているように当接部４８の先端側に位置し且つ
当該先端側に当接し、圧縮弾性ばね４１，４２によって
圧力がかけられている。図４に示された位置において
は、ユーザは、押しボタン頂部４０の下方の軟らかい支
持によって、ランセット組立体３０が使用されたことを
感じ取ることができる。
【００１４】ランセット組立体３０を使用するために、
ユーザは、例えばハウジング３１を親指と中指との間に
保持し且つハウジング３１の下方端部開口５１を患者の
指の穿刺されるべき皮膚の表面に接触させて保持する。
ユーザは、次いで、人差し指で押しボタンの頂部４０を
押して軸部分４３を通路３９の中を下方端部開口５１の
方向へ押す。押しボタンの頂部４０に力が加わると、当
接部４６は当接部４８を越えて押し込まれ、その結果、
ランセットブレードホルダ組立体３２が前方にずれ、耳
で聞き取れる“スナップ篏合”がなされ、ブレード部分
１０１を下方端部開口５１を越えて突出させ、患者の皮
膚を穿刺する。この“スナップ篏合”は、ランセットブ
レードが十分に伸長されたことをユーザに指示する。
【００１５】図４は、作動せしめられた後の使用中の伸
長位置にあるランセット組立体３０の断面図であり、こ
の状態では、ブレード１００のブレード部分１０１は、
ハウジング３１の下方端部開口５１を越えて突出してお
り且つ患者の皮膚を穿刺した状態である。この伸長位置
においては、弾性ばね４１及び４２がハウジング３１の
上方フランジ部分３４内の空間３７内に圧縮され、アー
ム４９上の当接部４８は押しボタンの頂部４０の底部と
接触していて軸部分４３の先端の動きを止めている。こ
の位置では、ブレード１００のブレード部分１０１は患
者の皮膚を穿刺し、患者の指の毛細血管から検査のため
の血液が流れ始める。作動させた後に、ユーザは押しボ
タンの頂部４０への押圧力を解除し、圧縮された弾性ば
ね４１，４２によって患者の傷からランセットブレード
を抜き取る。より特定すると、押しボタン頂部４０から
圧力が解除されると、弾性ばね４１，４２がブレードホ
ルダ組立体３２をハウジング３１の下方端部開口５１内
へと後退せしめ、その結果、ブレード部分１０１がハウ
ジング３１の下方部分３３に包囲され且つ収納されて廃
棄できる状態となる。
【００１６】図５は、図３及び４に示した好ましいブレ
ード１００の拡大側面図である。上記したように、ブレ
ード１００はブレード部分１０１とベース部分１０２と
を含み、ベース部分１０２は、ランセットブレードホル
ダ組立体３２の軸部分４３上のボス４５を収容するため
の開口１０３を有する。図５に示されているように、ブ
レード部分１０１の幅Ａは０．６０ｍｍであり、ブレー
ド長さＢは２．３ｍｍであり、切断長さは０．８７４ｍ
ｍであり、夾角θは４５°である。上に規定した式
（１）を使用すると、ブレード１００の切断パーセンテ
ージは３８％である。ランセットブレードの切断パーセ
ンテージを増加させて、ブレードが患者の皮膚を穿刺す
る際により多くの切断作用を行うようにすると、患者の
皮膚を穿刺するのに必要とされる全穿刺力が減少し、従
って、患者が感じる痛みが減じられることを本発明の発
明者は発見した。更に、本発明者は、ブレードの幅と長
さを穿刺によって流れる血液の量を危険となるのを避け
る程度まで減じると穿刺力も減じられ、これは穿刺中の
痛みを減じることを発見した。本発明のブレード１００
は、ブレード幅Ａが０．６０ｍｍと狭く、切断パーセン
テージが３８％と高く、これらが組み合わされることに
より、穿刺中の患者への痛みが著しく減じられるので、
従来のランセットブレードに対して大いに改良されたラ
ンセットブレードを提供する。もちろん、上記の寸法は
単なる例示であり、他の寸法も使用可能である。例え
ば、ブレード１００の他の実施例は、１．５ｍｍの一般
的なブレード長さを有し、ブレード幅Ａが１．１ｍｍよ
り狭く、例えば１ｍｍ、０．６０ｍｍ又は０．５０ｍｍ
であってもよく、また、ブレード幅１．１ｍｍの一般的
なブレード幅で切断パーセンテージを１００％まで増加
させることもできる。
【００１７】図６は、痛みを減じるためのランセットブ
レード１１０の別の実施例を示しており、この実施例
は、ブレード１００の代わりに図３および４に示したラ
ンセットブレード組立体３０内に取り付けることができ
る。図示したように、ブレード１１０はベース部分１１
２を有し、ベース部分１１２は、ブレード１１０を取り
付け且つ保持するために軸部分４３上のボス４５を収納
する開口１１３を有する。ブレード１１０は、また、ブ
レード１１０の長手軸線の中心からずれた伸長したブレ
ード部分１１１を含む。ずらされたブレード部分１１１
によって、ブレード１１０のエッジを容易に研磨して１
００％の切断パーセンテージを備えた切断エッジを備え
ることができる。更に、ブレード１１０は、幅Ａが１．
０ｍｍであり、ブレード長さＢが２．３ｍｍであり、切
断長さＣが２．３ｍｍであり、夾角θが２５°である。
切断パーセンテージが１００％の場合には、ブレード１
１０は穿刺中に連続して患者の皮膚を切断し、これによ
って、従来のブレードよりもはるかに痛みが少なくな
る。ブレード１１０上の幅Ａが１．０ｍｍと狭いことに
より、ブレード１００に関して上記したように、患者の
皮膚を穿刺する際に生じる痛みも少なくなる。
【００１８】ブレード１００及び１１０を備えたランセ
ット組立体を製造するためには、ブレードは、外科用鋼
で作られ且つ一般的な製造技術を使用してランセット組
立体３０の軸部分４３上に常温でかしめられる。組立体
３０のハウジング３１とブレードホルダ組立体３２とは
成形プラスチックによって作られる。しかしながら、こ
れらの製造技術及び材料は単なる例示であり、他の種々
の製造方法及び材料も使用できることは言うまでもな
い。
【００１９】上記の説明において、上記の実施例は、本
発明に従って患者を穿刺する際に患者に引き起こす痛み
を和らげるランセットブレードの単なる例示であること
が理解されるべきである。これらの実施例に他の適当な
変更及び変形を施すこともでき、これも本発明の範囲に
含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図１】従来のランセット組立体の斜視図である。
【図２】従来のランセットブレードの側面図である。
【図３】本発明の好ましいブレードを備えたランセット
組立体の後退位置にある状態を示す断面図である。
【図４】図３に示したランセット組立体の伸長位置にあ
る状態を示す断面図である。
【図５】図３及び４に示したランセット組立体のブレー
ドの側面図である。
【図６】本発明による代替的なブレードの側面図であ
る。
【符号の説明】
３０ ランセット組立体、 ３１ ハウジング、
３３ 下方部分、３４ 上方フランジ部分、 ３５
係合面、 ３６ 環状壁、３７ 空間、 ３８
内側面、 ３９ 通路、４０ 押しボタンの頂部、
４１，４２ 弾性ばね、 ４３ 軸部分、４４ 軸
部分の先端、 ４５ ボス、 ４６，４７，４８
当接部、４９ アーム、 ５１ 下方端部開口、
１００ ブレード、１０１ ブレード部分、 １０２
ベース部分、 １０３ 開口

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 上方端部と、下方端部と、前記上方端部
    から下方端部に設けられた開口まで延びた通路とを備え
    たハウジングと、 後退位置から伸長位置まで移動できるように前記通路内
    に摺動自在に収容された軸部分を有するブレードホルダ
    と、 前記軸部分に取り付けられたブレードであって、１．１
    ｍｍ未満のブレード幅を備えたブレード部分を有し、同
    ブレード部分は、前記ブレードホルダが前記後退位置に
    あるときは前記ハウジングの通路によって包囲され、前
    記ブレードホルダが伸長位置にあるときは前記ハウジン
    グの前記下方端部を越えて伸長するブレード部分を有す
    る、前記ブレードと、 からなるランセット組立体。
  2. 【請求項２】 前記ブレードが互いに等しい切断長さと
    ブレード長さとを有する、請求項１に記載のランセット
    組立体。
  3. 【請求項３】 前記ブレード部分の長さが少なくとも
    ２．３ｍｍである、請求項１に記載のランセット組立
    体。
  4. 【請求項４】 前記ブレードが前記ブレード部分の全長
    に亙って切断可能である、請求項３に記載のランセット
    組立体。
  5. 【請求項５】 前記ブレード部分の夾角が６０°未満で
    ある、請求項１に記載のランセット組立体。
  6. 【請求項６】 前記ブレードの切断パーセンテージが１
    ００％である、請求項５に記載のランセット組立体。
  7. 【請求項７】 前記ブレード部分の夾角が４５°以下で
    ある、請求項１に記載のランセット組立体。
  8. 【請求項８】 前記ブレード幅が１ｍｍ以下である、請
    求項１に記載のランセット組立体。
  9. 【請求項９】 前記ブレード幅が０．６ｍｍ以下であ
    る、請求項１に記載のランセット組立体。
  10. 【請求項１０】 前記ブレードの切断パーセンテージが
    ３４％より大きい、請求項１に記載のランセット組立
    体。
JP6028711A 1993-02-26 1994-02-28 ランセット組立体 Expired - Lifetime JP2602626B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/023,496 US5395387A (en) 1993-02-26 1993-02-26 Lancet blade designed for reduced pain
US023496 1993-02-26

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07303626A true JPH07303626A (ja) 1995-11-21
JP2602626B2 JP2602626B2 (ja) 1997-04-23

Family

ID=21815432

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6028711A Expired - Lifetime JP2602626B2 (ja) 1993-02-26 1994-02-28 ランセット組立体

Country Status (6)

Country Link
US (1) US5395387A (ja)
EP (1) EP0613656A3 (ja)
JP (1) JP2602626B2 (ja)
AU (1) AU673708B2 (ja)
CA (1) CA2115197C (ja)
MX (1) MX9401199A (ja)

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