JPH07301403A - ボイラ火炉燃焼装置 - Google Patents

ボイラ火炉燃焼装置

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JPH07301403A
JPH07301403A JP7130243A JP13024395A JPH07301403A JP H07301403 A JPH07301403 A JP H07301403A JP 7130243 A JP7130243 A JP 7130243A JP 13024395 A JP13024395 A JP 13024395A JP H07301403 A JPH07301403 A JP H07301403A
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boiler furnace
main burner
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furnace
nozzle
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Kimiyo Tokuda
君代 徳田
Masaharu Oguri
正治 大栗
Shuzo Naito
修三 内藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 主バーナ(04)付近を還元性雰囲気で不完
全燃焼させ、後流の追加空気(12)により燃焼完結さ
せる二段燃焼方法において、NOx と煤塵の発生を両方
とも抑制すること。 【構成】 追加空気ノズル(116),(118)を上下2段に
設け、上流側(116)では壁面近傍,下流側(118)では火
炉中央部に、それぞれ追加空気を吹込むことにより、未
燃焼ガスと追加空気との混合拡散を確実にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は発電事業用または一般産
業用ボイラの火炉燃焼装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図5ないし図7は従来のボイラ火炉の一
例を示す概要図であって、図5は縦断面図、図6は図5
のVI−VI断面図、図7は図5の VII−VII 断面図であ
る。
【0003】これらの図において、(01)はボイラ火
炉本体、(02)は主バーナ風箱、(03)は主バーナ
用空気ノズル、(04)は主バーナ用燃料吹込みノズ
ル、(05)は主バーナ用空気ダクト、(06)は燃料
供給管、(07)はアディショナル空気ダクト、(0
9)は火炎、(10)は主バーナ用空気、(11)は燃
料、(12)はアディショナル空気、(13)は未燃燃
焼ガス、(14)は燃焼排ガス、(15)はアディショ
ナル空気用風箱、(16)はアディショナル空気用吹込
みノズル、(20)は仮想円筒面をそれぞれ示す。
【0004】軸線がほぼ鉛直な四角筒状のボイラ火炉本
体(01)の下部コーナ部には、主バーナ風箱(02)
がそれぞれ設けられ、その上方コーナ部にはアディショ
ナル空気(以下AAと記す)用風箱(15)がそれぞれ
設けられている。各主バーナ風箱(02)には、それぞ
れ主バーナ用燃料吹込みノズル(04)と主バーナ用空
気ノズル(03)がほぼ横向きに設けられている。
【0005】図示されてない燃料供給設備から送り込ま
れて来た燃料(11)は、燃料供給管(06)を通って
主バーナ用燃料吹込みノズル(04)へ送り込まれ、ボ
イラ火炉(01)内へ吹込まれる。一方、主バーナ用空
気(10)は、図示されてない通風設備から主バーナ用
空気ダクト(05)を通して主バーナ風箱(02)へ送
り込まれ、主バーナ用空気ノズル(03)からボイラ火
炉(01)内へ吹込まれる。
【0006】燃料(11)および主バーナ用空気(1
0)の吹込みは、ボイラ火炉(01)中心部に仮想円筒
面(20)を想定し、その仮想円筒面に対して接線方向
に吹込む。ボイラ火炉(01)内へ接線方向に吹込まれ
た燃料(11)は、図示されていない着火源により着火
して火炎を形成し、主バーナ用空気ノズル(03)から
接線方向に吹込まれた主バーナ用空気(10)と拡散混
合して、燃焼を継続する。
【0007】ここで主バーナ用空気(10)は、ボイラ
火炉(01)内へ吹込まれた燃料(11)の燃焼に必要
な理論空気量以下で供給され、AA吹込み部よりも下方
のボイラ火炉(01)内が還元雰囲気の状態に保持され
る。したがって、燃料(11)の燃焼によって生成され
る燃焼ガスは、AA吹込み部よりも下方では未燃燃料を
含有した未燃燃焼ガス(13)である。
【0008】AA(12)は、主バーナ用空気(10)
と同一の図示されていない通風設備から、または別置の
図示されていないAA通風設備から、AAダクト(0
7)を通して送り込まれ、AA用風箱(15)にほぼ横
向きに設けられたAA用吹込みノズル(16)から、ボ
イラ火炉(01)内へ主バーナ用空気(10)同様に接
線方向に吹込まれる。通常、AA(12)の吹込みは、
主バーナ用空気(10)の吹込みの場合にボイラ火炉
(01)中心部に想定したのと同一の仮想円筒面(2
0)に対して同一接線方向に吹込む。AA(12)吹込
み量は、未燃燃焼ガス(13)中の未燃分を完全燃焼す
るのに必要な酸素を十分に供給できる空気量に設定す
る。
【0009】ボイラ火炉(01)内へ吹込まれたAA
(12)は、未燃燃焼ガス(13)と拡散混合して未燃
燃焼ガス(13)中の未燃分を完全燃焼させ、燃焼排ガ
ス(14)としてボイラ火炉(01)外へ排出される。
【0010】このような従来のボイラ火炉において、主
バーナ用燃料吹込みノズル(04)から吹込まれた燃料
(11)の燃焼によって生成される燃焼ガスは、主バー
ナ用空気(10)量が燃料(11)の理論空気量以下で
あるため未燃燃焼ガス(13)となって、AA吹込み部
よりも下方の領域では還元性雰囲気を形成する。その結
果AA吹込み部よりも下方では、燃料(11)の燃焼に
よって発生した窒素酸化物(以下NOx と記す)が還元
されて減少し、その代りにアンモニア(NH3)、シア
ン(HCN)等の中間生成物が発生する。
【0011】次いでAA吹込み部においてAA用吹込み
ノズル(16)からAA(12)を吹込んで未燃燃焼ガ
ス(13)中の未燃分の燃焼完結を図るが、その際、N
3,HCN等の中間生成物は酸化されてNOx に転換
するので、そのNOx への転換率を抑制するためAA
(12)の吹込みはボイラ火炉(01)内の比較的低温
(約1000〜1200℃)雰囲気部に行なう。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】主バーナ用燃料吹込み
ノズル(04)から吹込まれた燃料(11)の燃焼によ
って生成した燃焼ガスは、主バーナ用空気(10)量が
燃料(11)の理論空気量以下であるため、未燃燃焼ガ
ス(13)となって旋回しつつ上昇して行く。この上昇
に伴ない、未燃燃焼ガス(13)はその旋回流の外径が
次第に大きくなって、AA吹込み部近傍では、ボイラ火
炉(01)壁に沿って流れる未燃燃焼ガス(13)が増
加する。
【0013】AA(12)の吹込みモーメンタムは、主
バーナ用空気(10)の吹込みモーメンタムに比べる
と、吹込み速度を同等とした場合約1/5ないし1/3
である。各コーナ部のAA用吹込みノズル(16)から
未燃燃焼ガス(13)流中へ吹込まれたAA(12)
は、未燃燃焼ガス(13)の主流部と拡散混合するもの
と、主流部を貫通してボイラ火炉(01)中央部へ向う
ものとに分ける。ボイラ火炉(01)中央部へ向うAA
(12)は、未燃燃焼ガス(13)主流部を貫通したこ
とと、AA用吹込みノズル(16)からボイラ火炉(0
1)中央部までの距離が長いこととにより、そのモーメ
ンタムが減衰して、ボイラ火炉(01)中央部近傍の未
燃燃焼ガス(13)と拡散混合せず、したがって未燃燃
焼ガスの燃焼完結に寄与しないまま上昇し、ボイラ火炉
(01)出口から排出されてしまう。
【0014】このため、従来のボイラ火炉(01)内で
未燃燃焼ガス(13)中の未燃分の燃焼を完結させるた
めには、全燃焼用空気量(主バーナ用空気(10)量
+AA(12)量)を増大する、AA吹込み部からボ
イラ火炉(01)出口部までの燃焼ガスの滞留時間を長
くする、主バーナ用空気(10)量を増大してAA吹
込み部下方の還元雰囲気を弱める、等の対策が必要であ
った。しかし上記,項はNOx 対策の面で、また
項はコストの面で不利になるという問題点があった。
【0015】上記のように従来のボイラ火炉燃焼装置に
おいては、AA(12)と未燃燃焼ガス(13)との拡
散混合に問題があり、NOx を低減しようとすれば未燃
分量が増加し、未燃分を低減しようとすればNOx の低
減が充分でないという、解決すべき課題があった。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記従来の
課題を解決するために、軸線が鉛直な四角筒状のボイラ
火炉の側壁面またはコーナ部にほぼ横向きに設けられ、
上記ボイラ火炉の軸線を軸とする円筒面にバーナ軸の延
長線が接する複数の主バーナと、同主バーナよりも上方
の上記ボイラ火炉にほぼ横向きに設けられた複数のアデ
ィショナル空気用吹込ノズルとを具え、上記主バーナか
ら吹込まれる燃料および主バーナ用空気により形成され
る主バーナ燃焼領域が還元性雰囲気または1%以下の低
酸素濃度雰囲気にあり、かつ上記主バーナ燃焼領域で燃
焼しなかった燃料が上記アディショナル空気用吹込ノズ
ルから吹込まれる空気により完全燃焼するようにしたボ
イラ火炉燃焼装置において、上記複数のアディショナル
空気用吹込ノズルが少なくとも上下2段に分割して配置
され、下段に配置された上記アディショナル空気用吹込
ノズルは上記ボイラ火炉のコーナ部に設けられ、かつ上
記ボイラ火炉の軸線を軸とし上記円筒面よりも径が大き
い第2の円筒面にノズル軸の延長線が接しており、上段
に配置された上記アディショナル空気用吹込ノズルは上
記ボイラ火炉の側壁面中央部に設けられ、かつ上記ボイ
ラ火炉の軸線を軸とし上記第2の円筒面よりも径が小さ
い第3の円筒面にノズル軸の延長線が接していることを
特徴とするボイラ火炉燃焼装置を提案するものである。
【0017】
【作用】未燃燃焼ガスは、火炉壁に近くなる程ガス温度
が低下するので、上流側(下段)のAAを壁面近くに吹
込んで、この部分の未燃燃焼ガスとの拡散混合を確実に
行ない、また下流側(上段)のAAを火炉中央部へ吹込
むことにより、未燃燃焼ガスとAAとの拡散混合を確実
に均等化する。
【0018】
【実施例】図1ないし図4は本発明の一実施例を示す概
要図であって、図1は縦断面図、図2は図1のII−II断
面図、図3は図1の III−III 断面図、図4は図1のIV
−IV断面図である。これらの図において、符号(01)
ないし(14)は前記図5ないし図7中に記載された従
来のものと同様の部分を示す。ここで新しく用いる符号
について記すと、(115)は上流側(下段)AA用風箱、
(116)は上流側(下段)AA用吹込みノズル、(117)は
下流側(上段)AA用風箱、(118)は下流側(上段)A
A用吹込みノズル、(119)は上流側(下段)AA、(12
0)は下流側(上段)AAをそれぞれ示す。
【0019】図示されてない燃料供給設備から燃料供給
管(06)を通して送り込まれて来た燃料(11)と、
同じく図示されてない通風設備によって主バーナ用空気
ダクト(05)を通して送り込まれて来た主バーナ用空
気(10)とは、それぞれ主バーナ用燃料吹込みノズル
(04)および主バーナ用空気ノズル(03)からボイ
ラ火炉(01)内へ吹込まれる。燃料(11)および主
バーナ用空気(10)の吹込みは、ボイラ火炉(01)
の軸線を軸とする仮想の円筒面(20)を想定し、その
仮想円筒面(20)に対して接線方向に吹込む(図2参
照)。
【0020】ボイラ火炉(01)内へ吹込まれた燃料
(11)は、図示されていない着火源により着火して火
炎(09)を形成し、主バーナ用空気ノズル(03)か
ら接線方向に吹込まれた主バーナ用空気(10)と拡散
混合して、燃焼を継続する。
【0021】ここで主バーナ用空気(10)は、ボイラ
火炉(01)内へ吹込まれた燃料(11)の燃焼に必要
な理論空気量以下で供給され、AA吹込み部よりも下方
のボイラ火炉(01)内を還元雰囲気の状態に保持す
る。燃料(11)の燃焼によって生成される燃焼ガス
は、AA吹込み部よりも下方では酸素不足のため未燃燃
料を含有した未燃燃焼ガス(13)であるが、旋回しな
がら上昇して行く。
【0022】ボイラ火炉本体(01)の主バーナ風箱
(02)の上方には、AA吹込み部が上下2段に分割し
て設けられている。
【0023】未燃燃焼ガス(13)が最初に到達する上
流側(下段)のAA吹込み部には、四角筒状のボイラ火
炉本体(01)の各コーナ部に上流側(下段)AA用風
箱(115)が設けられ、その内部には上流側(下段)AA
用吹みノズル(116)がほぼ横向きに取付けられていて、
上昇して来た未燃燃焼ガス(13)流中へ上流側(下
段)AA(119)を吹込む。上流側(下段)AA用吹込み
ノズル(116)からの上流側(下段)AA(119)の吹込み
は、ボイラ火炉(01)の軸線を軸として、主バーナ用
空気(10)および燃料(11)吹込みのための上記仮
想円筒面(20)よりも大きな直径で第2の仮想円筒面
(21)を想定し、その仮想円筒面(21)に対して接
線方向に、且つ主バーナ用空気(10)および燃料(1
1)と同方向に吹込む(図3参照)。
【0024】下流側(上段)AA吹込み部には、ボイラ
火炉本体(01)の各側壁面中央部に下流側(上段)A
A用風箱(117)が設けられ、その内部には下流側(上
段)AA用吹込みノズル(118)がほぼ横向きに取付けら
れていて、そこから下流側(上段)AA(120)を火炉
(08)内へ吹込む。下流側(上段)AA用吹込みノズ
ル(118)においては、ボイラ火炉(01)の軸線を軸と
して、上流側(下段)AA(119)吹込みのための上記第
2の仮想円筒面(21)の直径よりも小さい直径の第3
の仮想円筒面(22)を想定し、その仮想円筒面(2
2)に対して接線方向に、下流側(上段)AA(120)の
吹込みを行なう(図4参照)。
【0025】AA(12)の流量は全燃焼用空気量(主
バーナ用空気量(10)+AA(12)量)の10%な
いし40%であり、これを更に上流側AA(119)と下流
側AA(120)に分流するから、上流側AA(119)、下流
側AA(120)ともに吹込みモーメンタムが主バーナ用空
気(10)に比べて小さくなる。特にボイラ火炉本体
(01)の各コーナ部から吹込まれる上流側(下段)A
A(119)は、各側壁面中央部から吹込まれる下流側(上
段)AA(120)の場合に比べて、吹込みノズル先端から
ボイラ火炉(01)中央部までの距離が長い(ボイラ火
炉(01)断面が正方形の場合約1.4倍)から、上流
側(下段)AA(119)の吹込みモーメンタム次第では、
吹込みエネルギーが減衰し、旋回流を形成することな
く、また未燃燃焼ガス(13)との拡散混合も充分に行
なわれることなく、そのままボイラ火炉(01)出口へ
向って上昇してしまうことが懸念される。したがって上
流側(下段)AA(119)は、炉内へ吹込まれた直後ので
きるだけ早い時期に、未燃燃焼ガス(13)の旋回流中
へ吹込むことが肝要であり、これが上流側(下段)AA
(119)吹込みのための第2の仮想円筒面(21)の直径
を主バーナ用空気(10)の仮想円筒面(20)の径よ
りも大きくした理由の一つである。
【0026】未燃燃焼ガス(13)は旋回しながら上昇
するが、上昇するに従ってその旋回流の外径が大きくな
り、上流側(下段)AA吹込み部近傍ではボイラ火炉
(01)壁に沿って流れる未燃燃焼ガス(13)量が増
加する。未燃燃焼ガス(13)はボイラ火炉(01)壁
に近くなる程ガス温度が低下するので、含有する未燃分
を完全燃焼させるためには、ボイラ火炉(01)壁に近
い領域に早く酸素を供給する必要がある。上流側(下
段)AA(119)は、このボイラ火炉(01)壁近傍の未
燃燃焼ガス(13)流中の未燃分を完全燃焼させるため
に、確実にその未燃燃焼ガス(13)と混合させる必要
があり、このことも第2の仮想円筒面(21)の直径を
主バーナ用空気(10)のそれより大きくした理由であ
る。
【0027】このようにして未燃燃焼ガス(13)は、
ボイラ火炉(01)壁近傍で上流側(下段)AA(119)
と拡散混合し、燃焼を継続しながら下流側(上段)AA
吹込み部へ達する。
【0028】下流側(上段)AA(120)は、ボイラ火炉
(01)側壁面のほぼ中央部に設けられた下流側(上
段)AA吹込みノズル(119)から吹込まれるから、ボイ
ラ火炉(01)中央部の第3の仮想円筒面(22)まで
の距離が短く、吹込みモーメンタムの減衰が少ないの
で、強力な旋回流を形成する。したがってボイラ火炉
(01)中央部の未燃燃焼ガス(13)流と効果的に拡
散混合し、未燃燃焼ガス(13)流中の未燃分をほぼ完
全に燃焼させて、燃焼排ガス(14)としてボイラ火炉
(01)出口から排出される。
【0029】上記のように本実施例では、AA吹込み部
を上下2段に分割して配置し、且つ上流側(下段)AA
(119)をボイラ火炉(01)の各コーナ部からボイラ火
炉(01)壁近傍に吹込むとともに、下流側(上段)A
A(120)を各側壁面の中央部からボイラ火炉(01)中
央部へ吹込むことにより、AA(12)と未燃燃焼ガス
(13)流とが確実に拡散混合し、高効率の燃焼が期待
できる。そしてまた、AA(12)による良好な燃焼完
結が期待できることにより、AA吹込み部の下方におけ
る燃焼を従来よりも低空気比で行なうことができる。
【0030】図8は、AA吹込み率に対するNOx 発生
量および煤塵濃度の関係を、本実施例と従来の場合とを
比較して示す図である。これらは、本発明の発明者らが
微粉炭を燃料として試験炉で実施したテスト結果である
が、この中でNOx 発生量とAA吹込み率との関係は一
般的にも良く識られている特性である。また、微粉炭の
代りに石油やガス燃料を用いた場合も、ほぼ同様な傾向
になる。
【0031】図8において、縦座標の左側目盛はAAを
色々な割合で吹込んだ時の火炉出口のNOx 量とAAを
吹込まない時のNOx 量との比(%)を示し、右側の目
盛は火炉出口の燃焼排ガス中の煤塵濃度(mg/Nm3)を示
す。また横座標は全燃焼用空気量に対するAA吹込み量
の割合(%)を示す。
【0032】図8から分るように、火炉出口におけるN
x 量はAA吹込み率が増加するに従って低下する傾向
にある。しかし従来のボイラ火炉燃焼装置では、火炉出
口における煤塵量がAA吹込み率18%で煤塵制限値
(250 mg/Nm3)に達するため、AA吹込み率をそれ以上
には増加できず、NOx 発生量を低く抑制することがで
きなかった。これに対し本実施例では、火炉出口におけ
る煤塵量が煤塵制限値に達するのはAA吹込み率33%
であり、NOx 発生量を従来燃焼法に比べて約30%も
減少させることができる。
【0033】これは、AA吹込み率の増加、すなわち主
バーナの空気比(主バーナ用空気(10)量/(燃料
(11)量×理論空気量))の減少(1.0以下)によ
り、AA吹込み部より下方の領域で還元雰囲気が形成さ
れ、燃料(11)の燃焼によって発生したNOx が窒素
分子N2 およびNH3 ,HCN等の中間生成物へ分解転
換されるからである。NOx がN2 ,NH3 ,HCN等
へ転換される割合は、AA吹込み部の下方領域における
空気比が低い程高くなる(但し、或る空気比以下ではこ
の現象は逆転する)。AA吹込み部の下方領域で発生し
たNH3 およびHCNは、AA(119),(120)の投入に
より酸化されてNOx へ再転換されるが、AA吹込み部
の下方領域における還元反応が効率よく行なわれ、かつ
AA(119),(120)の投入が均一に行なわれれば、NO
x への再転換率が低くなり、ボイラ火炉(01)出口の
NOx を低く抑制できる。
【0034】以上詳細に説明したとおり本実施例におい
ては、効果的なAA(119),(120)の投入により高効率
の良好な燃焼を行なうことができるので、AA吹込み率
を大きく設定でき、従来得られなかった高いNOx 低減
率が達成できる。
【0035】なお、上記実施例はAA吹込みを上下2段
に行なうものであったが、ボイラ火炉本体(01)が大
きい大容量ボイラの場合は、上流側(下段)AA用吹込
みノズル(116)および下流側(上段)AA用吹込みノズ
ル(118)を一対として、これを複数対設置してもよい。
【0036】
【発明の効果】本発明においては、AA吹込み部を少な
くとも上下2段設け、上流側(下段)AAはボイラ火炉
の各コーナ部から火炉壁面近くの未燃燃焼ガス中に吹込
むとともに、下流側(上段)AAはボイラ火炉の各壁面
中央部近傍から火炉中央部に吹込むので、未燃燃焼ガス
とAAとの拡散混合が確実に行なわれる。また、未燃燃
焼ガスの温度が火炉壁面に近くなる程低下することを考
慮し、上流側(下段)AAを壁面近傍の燃焼促進に、下
流側(上段)AAを火炉中央部の燃焼促進に、それぞれ
用いるようにしたので、高い燃焼効率が得られ、しかも
主バーナ燃焼ゾーン(AA吹込み部下方)の空気比も低
く維持できる。この結果、低NOx ・低未燃分燃焼が達
成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例を示す縦断面図であ
る。
【図2】図2は図1のII−II断面図である。
【図3】図3は図1の III−III 断面図である。
【図4】図4は図1のIV−IV断面図である。
【図5】図5は従来のボイラ火炉の一例を示す縦断面図
である。
【図6】図6は図5のVI−VI断面図である。
【図7】図7は図5の VII−VII 断面図である。
【図8】図8はAA吹込み率に対するNOx 発生量およ
び煤塵濃度の関係を本発明の実施例と従来の場合と比較
して示す図である。
【符号の説明】
(01) ボイラ火炉(本体) (02) 主バーナ風箱 (03) 主バーナ用空気ノズル (04) 主バーナ用燃料吹込みノズル (05) 主バーナ用空気ダクト (06) 燃料供給管 (07) AAダクト (09) 火炎 (10) 主バーナ用空気 (11) 燃料 (12) AA(アディショナル空気) (13) 未燃燃焼ガス (14) 燃料排ガス (15) AA用風箱 (16) AA用吹込みノズル (20),(21),(22) 仮想円筒面 (115) 上流側(下段)AA用風箱 (116) 上流側(下段)AA用吹込みノ
ズル (117) 下流側(上段)AA用風箱 (118) 下流側(上段)AA用吹込みノ
ズル (119) 上流側(下段)AA (120) 下流側(上段)AA

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸線が鉛直な四角筒状のボイラ火炉の側
    壁面またはコーナ部にほぼ横向きに設けられ、上記ボイ
    ラ火炉の軸線を軸とする円筒面にバーナ軸の延長線が接
    する複数の主バーナと、同主バーナよりも上方の上記ボ
    イラ火炉にほぼ横向きに設けられた複数のアディショナ
    ル空気用吹込ノズルとを具え、上記主バーナから吹込ま
    れる燃料および主バーナ用空気により形成される主バー
    ナ燃焼領域が還元性雰囲気または1%以下の低酸素濃度
    雰囲気にあり、かつ上記主バーナ燃焼領域で燃焼しなか
    った燃料が上記アディショナル空気用吹込ノズルから吹
    込まれる空気により完全燃焼するようにしたボイラ火炉
    燃焼装置において、上記複数のアディショナル空気用吹
    込ノズルが少なくとも上下2段に分割して配置され、下
    段に配置された上記アディショナル空気用吹込ノズルは
    上記ボイラ火炉のコーナ部に設けられ、かつ上記ボイラ
    火炉の軸線を軸とし上記円筒面よりも径が大きい第2の
    円筒面にノズル軸の延長線が接しており、上段に配置さ
    れた上記アディショナル空気用吹込ノズルは上記ボイラ
    火炉の側壁面中央部に設けられ、かつ上記ボイラ火炉の
    軸線を軸とし上記第2の円筒面よりも径が小さい第3の
    円筒面にノズル軸の延長線が接していることを特徴とす
    るボイラ火炉燃焼装置。
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