JPH0730134B2 - 溶融加工しうるテトラフルオロエチレン共重合体とその製法 - Google Patents

溶融加工しうるテトラフルオロエチレン共重合体とその製法

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JPH0730134B2
JPH0730134B2 JP60096183A JP9618385A JPH0730134B2 JP H0730134 B2 JPH0730134 B2 JP H0730134B2 JP 60096183 A JP60096183 A JP 60096183A JP 9618385 A JP9618385 A JP 9618385A JP H0730134 B2 JPH0730134 B2 JP H0730134B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は良好な粒子流れ特性と熱安定性を有する溶融加
工可能な(melt-pvocessible)テトラフルオロエチレン
共重合体に関するものである。
このような溶融加工可能な共重合体は針金上に押出し、
又はフィルムあるいは管状に押出すことができ、又はコ
ーティングとして使用することができ、あるいは中空製
品を製造するたるの回転成形用またはライニングにおい
て用いることができる。
発明の背景 テトラフルオロエチレン重合体には2種類のものがあ
る。一つは非溶融加工性の重合体であり、これは溶融粘
度が高過ぎるために通常の溶融押出し方法によっては加
工できない。その代りに、これらの重合体は、製造され
た重合体の種類に依存して、通常は焼結するか又はペー
スト押出しを行なう。他の部類は溶融押出しの可能な範
囲の溶融粘度を有する溶融加工性のテトラフルオロエチ
レン共重合体である。
重合装置及び/又は凝固装置からの直接の溶融加工可能
なテトラフルオロエチレン(TFE)共重合体樹脂は、フ
ラッフ(fluff)又は粉末と呼ばれる。フラッフは通常
は、米国特許第3,085,083号に記すように、湿熱処理及
び/又は溶融押出しによって安定化する。自由流動性の
粉末(以下グラニュールと記す)を溶融押出しペレット
とすることが好ましい場合、又は高純度の樹脂が望まし
い場合において回転注型(rotocasting)のような応用
がある。回転ライニング(rotolining)と回転塗装(ro
tocoating)はいくつかの技術的観点で回転成形(rotom
olding)とは異なっているけれども、本明細書において
は便宜上、特にことわりのない限りは、これらの三つを
包活的に言及するために回転注型という用語を用いる。
このようなグラニュールの取扱いを容易にするためには
粒子特性を改善することが望ましい。水性の分散物から
凝固させ且つ乾燥した溶融加工の可能な共重合体は砕け
やすく、貧弱な取扱い性を与える微粉末を生じ易い。安
定であり且つ最低の加工工程で容易に取扱いができる溶
融加工しうる共重合体を提供することは望ましいことと
思われる。通常の溶融加工方法及び粒子特性が重要であ
る回転注型方法の両方で使用することがでかる共重合体
を提供することは特に望ましいことである。
熱的に安定な樹脂を取得することもまた、望ましいこと
である。多くの安定化方法がこの分野で公知であり、そ
の大部分が樹脂の溶融を必要とする。かくして、これら
の方法によって安定化した樹脂は一般にペレットとして
入手することができるのみで、やっかいで費用のかかる
再粉砕工程を用いなければ、本発明の基礎となる自由流
動性のグラニュールとして取得することはできない。
このような樹脂のもう一つの望ましい特徴はグラニュー
ルの金属汚染が僅かでなければならないというこであ
る。グラニュールを通常の熱可塑性加工装置中で溶融し
た場合には、腐食性のテトラフルオロエチレン共重合体
溶融物が熱可塑性加工装置の内部金属表面と接触するに
至るとき、耐腐食性の合金を用いる場合にすら、避ける
ことができない汚染が生じる。半導体工業における用途
に対しては、低水準の金属汚染を有する共重合体が特に
望ましい。
発明の要約 溶融加工しうるテトラフルオロエチレン共重合体に対す
る通常の製品形態は、押出したペレット、すなわち、ス
トランドカットした直円筒、又は溶融切断した円盤又は
円筒の何れかである。これらのペレットは熱可塑的加工
装置への供給原料として用いられる。
溶融加工の可能なテトラフルオロエチレン共重合体に対
するもう一つの製品形態は、きわめて微細な粉末であ
る。この製品形態は、工業的に公知であるコーティング
作業のための供給材料として用いられている。
本発明の主題は新規な製品形態、すなわち、自由流動
性、耐摩細性(attrition-resistant)の概して球形の
熱安定性グラニュールである。これらのグラニュールは
高純度であり且つ空気中で熱安定性のもので、自由に直
立する回転成形製品の製造法及び欠点のない重合体コー
ティング又はライニング、特に回転ライニング用の金属
製加工装置によって生じさせたもの、の提供において特
に有用性を有している。この新規組成物は改良した熱安
定性と低い発泡傾向を有している。さらに詳細には、こ
の組成物は80〜99.5モル%のテトラフルオロエチレンと
0.5〜20モル%の少なくとも一つの共重合可能なモノマ
ーから成る溶融加工可能な、実質的に非エラストマー性
テトラフルオロエチレン共重合体であって、この共重合
体は (a)372℃において0.1×104乃至100×104ポアズの溶
融粘度、 (b)実質的に球形の粒子形態と1.5未満の球形係数(s
phere factor)、 (c)60未満の摩細係数、 (d)106炭素原子当り全体で80未満の不安定末端基、
及び (e)200乃至3000ミクロメートルの平均粒径 を有している。
本発明の方法は、水性の媒体中で重合させてあり且つ不
安定な末端基を有している、溶融加工しうるテトラフル
オロエチレン共重合体を用いて出発する。水性の媒体中
で製造する場合に、共重合体を、ゲル化に先立って、溶
剤の助けをかりた凝固によって単離する。かくして得た
凝固したグラニュールは、取扱いやすい球状をしてい
る。次いでグラニュールを、示差走査熱量計(differen
tial scanning calorimeter)(DSC)ピーク融点と溶融
開始温度(melt onset temperatare)より25℃低い温度
の間の高い温度にさらすことによって、乾燥し且つ硬化
させる(すなわち、グラニュールを熱処理してそれを硬
化させるが、それを完全に溶融又は実質的に変形させな
いようにする)。硬化は、望ましい粒径へのふるい分け
又は機械的なふるい分けを容易にし且つ砕けやすさを低
下させるために取扱いをも容易にする。次いでグラニュ
ールをフッ素含有雰囲気らさらすことによって不安定な
末端基を安定なフッ素化した末端基に変換し、それによ
って、その後の最後使用熱加工処理の間の発泡すなわち
揮発性物質の発生を低下させる。
これらのグラニュールは、低い発泡傾向と結び付いた最
適の粒径及び自由流動性の理由によって、回転注型用と
して特によく適している。
本発明の安定化した自由流動性グラニュールのもう一つ
の利点は、このようなグラニュールが通常の熱可塑性加
工装置中で溶融加工してないために、金属汚染が少ない
ということである。
発明の説明 テトラフルオロエチレンと共重合させることができる代
表的なエチレン性不飽和コモノマーは下式によって表わ
される: 式中でR1は−Rf、−Rf−X、−O−Rfまたは−O−Rf−
Xであり、ここで、Rfは炭素原子数1〜12のパーフルオ
ロアルキル基であり、−Rf−は鎖の各末端に結合手を有
する炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキレン2価基
であり、そしてXはHまたはClであり;且つR2は−Rfま
たは−Rf−Xである。
特定的な共重合しうるフッ素化エチレン性不飽和コモノ
マーは、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ(メ
チルビニルエーテル)、パーフルオロ(n−プロピルビ
ニルエーテル)、パーフルオロ(n−ヘプチルビニルエ
ーテル)、3,3,3−トリフルオロプロピレン−1、3,3,
4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキセン−1、3−ヒド
ロパーフルオロ(プロピルビニルエーテル)、または、
たとえばヘキサフルオロプロピレンとパーフルオロ(プ
ロピルビニルエーテル)の混合物のような、それらの混
合物を包含する。コモノマーは式Rf−O−CF=CF2のパ
ーフルオロ(アルキルビニルエーテル);またはヘキサ
フルオロプロピレン;または式Rf−CH=CH2の化合物か
ら選ぶことが好ましいが、ここで−Rfは1〜12炭素原子
のパーフルオロアルキル基である。
コモノマー含量は0.5モルパーセントから約20モルパー
セントに至るでの範囲とすることができ、且つ2種以上
のコモノマーを存在させることもできる。
コモノマー含量は、共重合体がエラストマーではなくて
プラスチックであるように、すなわち、共重合体が部分
的に結晶性であり且つ押出し後に室温において2倍に延
伸した状態から最初の長さへの急速な収縮を示すことが
ないように十分に低いものとする。
TFEと各種のコモノマーとの水系における共重合体は公
知である。反応媒体は、水、モノマー、分散剤、フリー
ラジカル重合開始剤、任意的に、連鎖移動剤及び、任意
的に、たとえば米国特許第3,635,926号に記載するよう
な、水と混合しないフルオロカーボン相から成ってい
る。
20〜140℃の重合温度と1.4〜7.0MPaの圧力が一般に用い
られる。一般に比較的高い温度と圧力は、特にコモノマ
ーがTFEと比較して反応性が低い場合に、重合速度を高
めるために用いられる。TFE及び場合によってはコモノ
マーを連続的に反応器に供給して反応圧力を保持する
か、または場合によっては、コモノマーを最初に全部加
え且つ圧力をTFEの供給のみによって保持する。モノマ
ー(類)は望ましい最終分散物固形分(15〜50%)が達
成されるまで供給する。反応器の攪拌速度は重合の間に
一定に保ってもよいし、あるいは重合速度を制御するた
めに変化させてもよい。
一般に用いられる開始剤は、たとえば過硫酸アンモニウ
ムまたはカリウム、あるいは二コハク酸ペルオキシドの
ようなフリーラジカル開始剤である。分散剤は水性媒体
の重量に基づいて0.01〜0.5パーセント好ましくは0.05
〜0.1パーセントの量で存在させる。
“溶融加工できる”という用語は、その共重合体を通常
の溶融加工装置によって加工(すなわち、たとえばフィ
ルム、繊維、管、電線被覆などのような成形製品に加
工)することができることを意味する。これは、共重合
体の加工温度における溶融粘度が107ポアズ以下である
ことを必要とする。372℃における溶融粘度が104〜106
ポアズの範囲であることが好ましい。
溶融加工できる重合体の溶融粘度は、アメリカン ソサ
イエティー フォー テスティング エンド マテリヤ
ルズ方法D-1238を、下記のように修飾して測定する:シ
リンダー、オリフィス及びピストン先端は、たとえばハ
イネスステライト(商品名)19またはインコネル(商品
名)625のような、耐腐食性の合金から成っている。372
℃±1℃に保ってある内径9.53mmのシリンダーに、5.0g
の試料を装入する。シリンダーに試料を装入した5分後
に、それを直径2.10mm、長さ8.00mmの四角い縁を有する
オリフィスを通じて5,000gの荷重(ピストン+重量)下
に押出す。これは44.8Kpaの剪断応力に相当する。ポア
ズ単位での溶融粘度は、1分間当りのグラム数として測
定した押出し速度によって53170を割った値として、計
算される。
上記の水系重合方法によって製造した共重合体は、重合
媒体中にコロイド状に分散している。重合体は、この分
散物から凝固によって回収される。機械的な剪断による
水性重合体分散物の通常の凝固は、取扱い特性の良くな
い、きわめて微細な粉末を与える傾向がある。好適な比
較的大きな粒径を得るためには、種々の方法が用いられ
る可能性がある。機械的な攪拌とある種の科学的添加剤
の組み合わせを用いて、比較的大きな球状の粒子を取得
することができる。本発明の方法においては、水性の分
散物を攪拌しながら、ゲル化剤、鉱酸、を用いてゲル化
させる。ゲル化剤としては硝酸を用いることが好まし
い。次いで、攪拌を継続しながら、水と混合しない液体
をゲルに加える。ゲルは、水と液体で湿った重合体粒子
の別々の相に分かれる。次いで粒子を乾燥する。グラニ
ュールの大きさは、分散物の粒径、水を混合しない液体
の重合体に対する比、及び攪拌条件の関数である。グラ
ニュールの大きさは、望ましいように、分散物を機械的
な剪断作用のみによって凝固させる場合に達成される大
きさよりも遥かに大きくなる。通常は、水と混合しない
液体の量は、乾燥重量に基づいて重合体1部当りに0.25
〜1.0部とする。重量で100部の重合体当りに約0.1〜10
部のHNO3を用いることができる。硝酸は、ステンレス鋼
に対して腐食性ではなく且つ引続く焼付け段階において
容易に気化することから、好適である。この方法によっ
て取得した凝固粒子は一般に、200〜3000ミクロメート
ルの粒径を有している。生成物を分離し、洗浄したの
ち、80〜150℃で4〜30時間乾燥する。
水と混合しない液体は25℃において35ダイン/cm以下の
表面張力を有していること及び30〜150℃の範囲の常態
における沸点を有していることが好ましい。本発明にお
いて使用することができる非混合性の液体の典型的な例
は、たとえばヘキサン、ヘプタン、ガソリン及び灯油、
またはそれらの混合物のような脂肪族炭化水素、たとえ
ば、ベンゼン、トルエン及びキシレンのような芳香族炭
化水素、たとえば四塩化炭素、モノクロロベンゼン、ト
リクロロトリフルオロエタン、ジフルオロテトラクロロ
エタン及びクロロトリフルオロエチレンの液状オリゴマ
ーのようなハロゲン化誘導体である。
本発明において好適な粒径を取得するためには、その他
の方法をも用いることができる。凝固前に核生成剤を水
性分散物に加えることもでき、それが比較的大きな粒径
を与える。機械的な凝固によって取得した小さな重合体
粒子を2相液体混合物中に再分散させ、それを比較的大
きな粒子へと凝集させることができる。重合自体を水/
非混合性液体混合物を用いて遂行し、それによって重合
から直接に望ましい粒径の粒子を取得することもでき
る。
乾燥した粒子は一般に球状であって、1.5未満、好まし
くは1.2未満の球形係数を有している。球形係数は粒子
の粗さの程度の尺度である。1という球形係数は幾何学
的に球形の粒子を表わす。
次いで粒子を、本明細書中に記すように、摩細係数が60
未満、好ましくは25未満となるがしかしグラニュールが
凝集する前まで、熱処理によって硬化させる。
“グラニュールが凝集する前”という用語は、後で定義
するようなD50が20%を越えるほど増大することがない
ということを意味する。
凝固段階において生成するグラニュールの熱硬化は、共
重合体の融点に比較的近い温度で生じる。硬化が生じる
温度は、共重合体の融点のみではなく、たとえばコモノ
マー及び分子量分布のような他の性質にも依存する。こ
らの特性は融解の開始が起る温度に影響を与える。
この熱硬化現象は共重合体グラニュールを、以下に記す
示差走査熱量計(DSC)によって測定するときの共重合
体の融点と溶融開始温度よりも25℃低い温度の範囲内の
温度に保つときに生じる。グラニュールをこの範囲内の
温度に対して有用な程度の硬化を付与するために十分な
時間にわたって、さらさなければならない。その結果生
じる熱硬化したグラニュールは、完全に融解していず
に、部分的に焼結(sinter)しているのみである。以下
に定義するような融解熱比が1.2よりも小さいときは、
重合体グラニュールは溶融し且つ融合し始めている。熱
硬化後に、グラニュールは、製造プロセスにおける後続
する段階の間、且つまた溶融加工中における摩細と微粒
子の発生の防止において有用な程度の硬度を有してい
る。
グラニュールに対する製造工程は、場合によっては、有
用な粒子特性を保ちながら大き過ぎる粒子を破壊する選
択した網目の大きさのふるいを通して全グラニュールを
機械的に押しつけるふるい造粒(screen granulation)
のような、分粒をも包含することができる。熱硬化及び
フッ素化の間に多少のかたまりの生成が起る。このよう
なふるい粒状化は、回転注型操作に悪影響がある、これ
らのかたまりの除去に効果的である。
これらの粒子は不安定な末端基を有している。重合から
直接に得られる未処理の重合体中に存在する末端基は、
使用する開始剤及びpHと分子量の調節剤の存在に依存す
る。たとえば、過硫酸アンモニウムまたはカリウムを開
始剤として用いる場合には、重合体の末端基は、本質的
にすべてがカルボン酸基(−CO2H)である。酸末端基は
モノマー及びダイマー形態の両方で認められる。たとえ
ば水酸化アンモニウムのようなpH調節剤が存在する場合
には、大部分のカルボン酸末端がアミド末端(−CON
H2)に変化しているものと思われる。ビニル末端(−CF
=CF2)は一般に重合の直接的な結果ではなく、最初に
生成したカルボン酸末端の脱カルボキシル化の結果とし
て生成する。酸フッ化物末端(−COF)は一般にビニル
末端の空気酸化によって生じる。上記の末端基の全部
(−CF2Hを除く)が熱的及び/または加水分解的に不安
定であるものと思われる。これは“不安定末端基”とい
う用語が意味するものである。これらは溶融加工の間に
気泡又は空隙(voids)を生じる傾向を有する。これら
の空隙は製造した製品の物理的または電気的性質に悪影
響を及ぼす可能性がある。重合体中の106の炭素原子当
りに80未満のこれらの不安定末端基を有することが望ま
しい。
上記の不安定末端基はフッ素による重合体の処理によっ
て減少させることができる。フッ素化は種々のフッ素ラ
ジカル発生化合物を用いて行なうことができるが、重合
体をフッ素ガスと接触させることが好ましい。フッ素と
の反応はきわめて発熱的であるから、フッ素をたとえば
窒素のような不活性ガスで希釈することが好ましい。フ
ッ素/不活性ガス混合物中のフッ素の含量は1〜50容量
%とすることができるが、10〜30%が好ましい。0℃と
重合体の融点の間の任意の反応温度を用いることができ
るが、適度な反応時間(フッ素下に1〜5時間)とする
ためには130〜200℃の温度範囲が実際的であると思われ
る。重合体を連続的に新しい表面にさらすために攪拌す
ることが好ましい。フッ素化中の気圧は常圧から1MPaま
での範囲とすることができる。常圧の反応器を用いる場
合には、フッ素/不活性ガス混合物を連続的に反応器中
に通じることが便宜的である。望ましい時間にわたる重
合体の暴露後に、過剰のフッ素を試料から追い出したの
ち、試料を冷却する。
不安定末端基の大部分をフッ素によってパーフルオロメ
チル(−CF3)末端に転化させる。
好適な共重合体は1.2より大きい融解熱比を有していな
ければならない。融解熱比とは、第一の融解に対する融
解熱の第二の融解に対して記録される融解熱に対する比
を意味する。これらは粒子が完全には溶融していないこ
とを表示する。
試験方法 気泡指数(Bubble Index) 実施例中に記した気泡指数試験は次のようにして行なっ
た:共重合体の15gの試料を、直径約50mm、深さ16mm、
厚さ0.08mmの新しい清浄なアルミニウムパン中に計り入
れる。試料(比較のための対照と共に)を高温再循環空
気オーブン中で融点よりも50±5℃高い温度で40分間焼
成する。焼成時間はオーブンのとびらを閉じてから開く
までの試料暴露時間として定義する。あらかじめオーブ
ン空気温度を設定し、試料を入れたのちに5〜10分以内
に設定温度を回復するようにする。室温まで冷却したの
ちに、重合体試験片をパンから取り出す。気泡生成の程
度は定性的に観察することができ且つ気泡のない重合体
に比較しての試験片の比容積の増大百分率によって定量
することができる。気泡指数は下式で定義される: ここで G=気泡のない共重合体の比重、ASTM方法 D-792により測定。
A=空気中における試料の正味の重さ。
W=水中における試料の水置換方法による正味の重さ。
暴露した全気泡指数試験片を空気中及び水中で電子天秤
により0.01gの精度まで秤量する。水中に浸漬した試験
片の正味の重さを求めるためには、深さのしるしを有す
るステンレス鋼針金装置を小さなリングスタンドから天
秤上につるし、装置の風袋の重さを装置に試験片を入れ
る前に水中でゼロに設定したのち、固定した深さまで浸
漬する。1滴のトリトン(商品名)X-100またはX-500界
面活性剤を含有する約800mlの脱イオン水を室温におけ
る浸漬のために使用する。試験片を水中で観察して一定
の浸漬深さと試験片表面上における気泡の不在を確かめ
る。
摩細係数 粒子の硬度は次のようなふるい試験によって測定する: 装置: フリッチパルベリゼッセ(Fritsch Pulverisette)、24
-0217-000型(テクマー カンパニー、シンシナチ、オ
ハイオ) ふるい(米国標準試験用ふるい) −高さ51mm×直径203mm×30メッシュ 700ミクロメートルを越えるD50のグラニュールに対して −高さ51mm×直径203mm×80メッシュ 700ミクロメートル未満のD50のグラニュールに対して パン及びふた、直径203mm 直径19mmステンレス鋼ボール(各32g) 方法: 100.0gの重合体(Ws)を、あらかじめ重さ(Wo)を計っ
てあるパン上に置く。ドーム状のふたをかぶせて、フリ
ッチバルベリゼッテ(商品名)装置中に入れる。あらか
じめ振幅を1.5mmに設定する(3つの振幅設定)。
保持帯金をふたに取り付け、しっかりと締める。タイマ
ーを10分にセットして動かし始める。10分後にふたとふ
るいを取り去り、ふるいの底の縁の内側に付着する重合
体をパン中にはらい落す。パンの重さ(W1)を計る。12
個のステンレス鋼ボールをふるい上に置き、パン/ふる
い/ふたを再び組み立て、パルベリゼッセ中に入れる。
10分後に再びふるいを分解して、底の縁の内側に付着す
る重合体を再びパン中にはらい落す。パンと内容物の重
さ(W2)を再び計る。次のようにして摩細係数を計算す
る: 球形係数の測定 少量の試料を顕微鏡のガラススライド上に置き、僅かに
振ることによって単一層に分散させたのち、顕微鏡写真
をとる。印画上で、各粒子の最大及び最小直径(aおよ
びb)を、ライダムに選んだ30を越える粒子について、
±5%以内まで正確に測る。
米国特許第3,911,072号の方法に従って、次のようにし
て球形係数を計算する: (n=測定した粒子の数) 末端基分析 フルオロカーボン重合体中の末端基を圧縮成形フィルム
の赤外スペクトルによって定量する。この方法は、たと
えば米国特許第3,085,083号のような既存の特許中に記
されている。
末端基の数の定量的測定は、対象となる末端基を含有す
るモデル化合物について測定した吸光率を用いて行なわ
れる。関係ある末端基、その吸収波長及びモデル化合物
から求めた較正係数を、以下に示す: 波長 較正係数末端基 ミクロメートル (CF) −COF 5.31 406 −CO2H(M) 5.52 335 −CO2H(D) 5.64 320 −CONH2 2.91 914 −CF=CF2 5.57 635 M=モノマー、D=ダイマー 較正率は106炭素原子当りの末端基の数として末端基値
を与えるための数学的換算値である。重合体フィルム中
の各種の末端基の濃度は一般に下式によって得られる: ここでフィルムの厚さはミリメートル単位である(±0.
003mm)。
吸光度のピークの一部は、−CO2H(D)、−CO2H(M)、及び
−CF=CF2末端基が全部存在している場合には、相互に
干渉するおそれがある。−CO2H(D)(水素結合したカル
ボン酸ダイマー)及び−CF=CF2末端基の吸光度に対す
る補正が開発されている。これらは次のとおりである
(ここでμは波長ミクロメータである): −CONH2の存在もまた酸と−CF=CF2の吸光度に干渉す
る。これらの基は一般に重合に対する添加剤の結果であ
るから、それらの存在は一般に予測可能である。5.6ミ
クロメートルの近傍における−CONH2吸光度の存在は2.9
1ミクロメートルにおけるCONH2副吸収帯の検索によって
照合することができる。
重合体フィルム(厚さ0.25〜0.30mm)を、装置の比較測
中に分析下の末端基を含んでいないことが既知の同じ厚
さのフィルムを入れたパーキン−エルマー283B分光光度
計を用いて走査する。装置を1の応答時間設定、12分の
走査時間設定、2の縦軸拡大、2の横軸拡大、7のスリ
ットプログラム、及び20%のオートチェック利得制御に
設定する。次いでフィルムを、関連する吸収の両側に適
当なベースラインを確立することを確実にするスペクト
ルの関係領域にわたって、走査する。
重合体フィルムは一般に270〜350℃で圧縮成形する。あ
る種の塩、特にアルカリ金属の存在は、この温度範囲で
末端基の分解を生じさせるおそれがある。これらの塩が
存在するときは、フィルムをできる限り低い温度で成形
すべきである。
ヘキサフルオロプロピレン(HFP)含量の定量 本明細書中に記す溶融加工できるTFE/HFP共重合体中のH
FP含量は赤外の10.18ミクロメートルにおける吸収と4.2
5ミクロメートルにおける吸収の比の測定によって定量
する。この比をHFP指数又はHFPIと記す。HFPIの較正の
ためにF19NMRで定量した既知のHFP含量の対照フィルム
についても測定する。存在するHFPモルパーセントはHFP
Iの2.1倍に等しい。厚さ約0.10〜0.11mmの圧縮成形フィ
ルムを窒素雰囲気下に走査する。
パーフルオロプロピルビニルエーテル(PPVE)含量の定
量 ここに記す溶融加工できるTFE/PPVE共重合体中のPPVE含
量をも赤外分光分析によって定量する。10.07ミクロメ
ートルにおける吸光度と4.25ミクロメートルにおける吸
光度の比を、厚さ約0.05mmのフィルムを用いて窒素雰囲
気下に測定する。フィルムを350℃で圧縮成形したの
ち、直ちに氷水中で急冷する。次いで、既知のPPVE含量
の対照フィルムによって確立した較正曲線を用いて、こ
の吸光度比からPPVE含量を決定する。対照フィルムの較
正のための一次標準としてはF19NMRを用いる。
平均粒径 米国特許第3,929,721号は乾燥ふるい分析方法を記して
いる。“平均粒径”は、次のように修飾したASTM D-145
7-81a(12.3.3)の方法に従って、乾燥ふるい分け方法
によって測定する。直径203mmのふるいセットを、順
次、最大の網の目を上端として組立てる。米国標準試験
用ふるい寸法の表(ASTM E-11規定)から、平均粒径が
その範囲に入るものと予想される6メッシュから200メ
ッシュまでの間の網目を有する4〜8の隣接するふるい
を選ぶ。
好ましくは試験スプリッターを用いて取得し且つ0.01g
まで正確に秤量した、試験すべき試料の40〜60gの代表
的部分を、最上端のふるいに入れる。ふるいのセットを
ふるい振とう機(典型的にはフィッシャーサイエンティ
フィック社、カタログ番号4-909から得た“ロータツプ
(商品名)”振とう機)中で振とうする。振とう後に、
各ふるい上に残留する物質の正味の重さを0.01gで正確
に計る。
ASTM D-1921-63の方法に記すようにして対数確率紙上で
累積残留百分率とふるいの目の関係をプロットした結果
に基づいて、またはこれらのデータの同等なコンピュー
タ書き込みによって、重量平均粒径を決定する。ミクロ
メートル単位の平均粒径を、残留した累積重量百分率の
横軸の50番目の百分率(D50)におけるプロットから読
む。
DSC分析 DSC分析はデュポン1090型熱分析器により910型DSCセル
ベースとデュポンジェネラル分析プログラム、バージョ
ン1.0を用いて行う。装置を製造者が推称するように、1
0mgのインジウム標準を用いて較正する。重合体の試料
量は6〜10mgとし、それをアルミニウムカプセル中に入
れる。試料の融点に依存して異なる加熱及び冷却サイク
ルを用いる。試料を融解吸熱ピーク温度よりも90±5℃
低い温度から40±5℃高い温度まで1分当り10℃の昇温
速度で融解吸熱を越して2回走査する。一回目と二回目
の吸熱走査の間で、試料を最高から最低の走査温度まで
10℃/分の速度で冷却する。“融解吸熱ピーク温度”は
一回目の融解吸熱のピーク温度と定義する。第一と第二
の融解走査から、それぞれ、融解熱(H1及びH2)を計算
する。“融解熱比”(Hm比)はH1/H2として定義する。
融解熱H1及びH2はピーク温度下80℃からピーク温度上30
℃までのベースラインを用いる機器的な積分によって決
定する。“融解開始温度”は、デュポンジェネラル分析
プログラム、バージョン1.0を用いる第一の融解走査の
微分のプロットによって図的に決定する。これは拡張し
た微分曲線が最初にゼロベースライン(融解曲線の低温
端上)から0.2mW/分だけ増大したところの温度と定義す
る。
実施例1 米国特許第4,380,618号の一般的方法に従って、過硫酸
アンモニウム及びカリウム開始剤とパーフメオロカプリ
ル酸アンモニウム界面活性剤を用いて水性媒体中でTFE
とHFPを重合させることによって、水性分散物としてテ
トラフルオロエチレン/フキサフルオロプロピレン(TF
E/HFP)共重合体、HFP7.6モル%、を得た。この共重合
体を、ビーカー中に13mm突き出る、等しい間隔を置いた
4枚の長方形じゅま板を備え3.5リットルのステンレス
鋼ビーカー(直径152mm)中で、500mlの脱イオン水で希
釈した1250mlの分散物(固形分26.4%)を使用して凝固
させた。攪拌機の羽根は、時計回りで回転させるときに
水平から上方へと押し上げる35〜40℃のピッチで直径17
mmの軸上に溶接した4枚の34mm×17mm×3.2mm(厚さ)
の刃を有していた。羽根の直径は85mmであった。内容物
を900回転/分で攪拌し且つ3.0mlの70重量%硝酸を加え
ることによって濃厚ゲルを与えた。3分後に、160mlの
フレオン(商品名)113を加えてゲルを破壊して重合体
を粉体とした。5分後に攪拌を中止した。水相を注ぎ出
し、1000mlの脱イオン水を加え、重合体を500回転/分
で5分間攪拌した。水相を再び流し出し、重合体を150
℃の空気オーブン中で4時間乾燥した。この手順全体を
さらに3回繰返して、全体で1500gの重合体(溶融粘度3
72℃において6.2×104ポアズ)を得た。この共重合体を
30メッシュのふるい上でふるって微細物を除去し、1210
ミクロメートルのD50と1.33の球形係数を有する生成物
を得た。約1000gのこの重合体を試料分割器を用いて本
質的に等しい8試料に分割した。その中の7試料を空気
オーブン中で種々の条件で焼成してグラニュールを硬化
させた。8番目の試料は比較として焼成しないで残し
た。全8試料に対して測定した摩細係数を下に示す。
試料1〜7に対する温度はすべてDSC融解開始温度より2
5℃低い温度と融解吸熱ピーク温度の間である。
この重合体の2試料(ふるい分けして微細物を除いたの
ち試料各125g)、すなわち239℃で4時間焼成してグラ
ニュールを硬化させた試料、及び焼成してない第二の試
料を、窒素雰囲気中の25%フッ素を用いて、0.69MPaの
ゲージ圧力で、160℃において4時間ステンレス鋼振と
う管中でフッ素化した。全処理時間はちょうど5時間で
あった。これらの試料を30メッシュのふるい上でふるい
分けして、振とう管処理中に生じた微粒子の量を測定し
下記の結果を得た: DSCの結果は以下のとおりであった: 焼成前 焼成後 ピーク温度 262℃ 263℃ 融解熱比 1.45 1.56 融解開始温度 248℃ 244℃ 乾燥重合体は106炭素原子当り440の不安定末端基を有し
ていた。フッ素化後には不安定末端基が全く認められな
かった。
実施例2 TFE/HEP共重合体(5.9モル%のHEP)をパーフルオロカ
プリル酸アンモニウム分散剤と過硫酸アンモニウム開始
剤を用いて3.1MPaケージ圧力で95℃において重合させ
た。生成した分散物(19.0%重合体)を実施例1と同様
にして凝固させた。乾燥基準で共重合体100部当り6部
の60重量%硝酸と93部のフレオン(商品名)113を用い
た。重合体の脱イオン水で数回洗って硝酸を除去した。
フレオンを僅かな減圧下の温水(60℃)洗浄によって留
去した。重合体を水相から分離して、220℃の循環空気
オーブン中で8時間乾燥/焼成した。分析は106炭素原
子当り448の、−COF、−CO2H(モノマー)、及び−CO2H
(ダイマー)から成る、不安定末端基の存在を示した。
焼成したグラニュールの22.7kgの部分を下記のような容
器中で回転させながら190℃のフッ素によって3時間処
理した。フッ素化反応器は気体入口と排出接続及び電熱
マントルを備えた0.1m3の二重円錐混合機であった。気
体入口は粒子中に沈んでおり、排出口は気相に向いてい
た。両ラインを結んで混合機を回転させたときに定常状
態に保たれた。重合体グラニュールを反応器中に入れた
のち、密封して5回転/分で回転させた。重合体を電熱
マントルと反応器中に流す予熱空気流の両方で加熱し
た。重合体が所望の温度に達したとき、空気流を中断し
て減圧とした。フッ素/窒素(容量で25%/75%)の混
合物を用いて圧力を常圧まで上げ、電気マントルヒータ
ーで温度を保ちながら反応器中にこの混合物を連続的に
供給した。次いで湿らせた澱粉−よう素紙を用いて排出
ガス中にフッ素が検出されなくなるまで、気体の供給を
100%窒素に切り換えて継続した。次いで反応器中に通
じる冷空気を用いて樹脂を冷却した。次いで反応器を開
き樹脂を集めた。グラニュールは下記の性質を有してい
た: 溶融粘度 12.6×104ポアズ372℃において 平均粒径(D50) 1480ミクロメートル 摩細係数 54.4 球形係数 1.16 106炭素原子当りの 不安定末端基 21 DSC融解熱比 1.60 フッ素化したグラニュールを20:1の長さ/幅比のバレル
を有する直径32mmのワルドロン−ハーティグ押出器に供
給してAWG♯20 19/32撚り合わせ銅導線上に被覆した。
2押出機温度プロフィールの何れにおいても、被覆中に
電気的な欠陥は認められなかった。被覆した銅線は69kV
/mm(ASTM D-149)の電気的強度を有していた。
実施例3 米国特許第3,635,926号に従って、テトラフルオロエチ
レンと1.3モル%のパープルオロプロピルビニルエーテ
ルの共重合体の水性分散物を製造した。26.9%の共重合
体を含有するこの分散物は、過硫酸アンモニウム開始
剤、パーフルカプリル酸アンモニウム界活性剤及びエタ
ン連鎖停止剤を使用し水酸化アンモニウムpH調節剤及び
水と混合しない相としてのフレオン113の存在において
モノマーを重合させることによって取得した。
上記のTFE/PPVE共重合体分散物を実施例2の方法と同様
にして35℃で凝固させた。攪拌と共に、重合で100部の
共重合体(乾燥基準)当り5.8部の60重量%硝酸と85.5
部のフレオン113を加えた。
生成したグラニュールを攪拌と共に20〜25℃り脱イオン
水で3回、次いでフレオン113を除くために60℃に加熱
した洗浄水で1回、最後に20〜40℃の水で1回洗浄し
た。かくして得た共重合体を洗浄水から分離して循環空
気オーブン中で180℃で6時間乾燥した。軟質グラニュ
ールは次のような特性を有していた。
平均粒径(D50)=360ミクロメートル 摩細係数=81.8 球形係数=1.18 溶融粘度=3.9×104ポアズ、372℃において PPVEコモノマー含量=1.3モル% 融解熱比=1.53 融解吸熱ピーク温度=311℃ 融解開始温度=287℃ 気泡指数=26 赤外走査は106炭素原子当り93のアミド末端基及び106
素原子当りに僅かなビニル及び/またはカルボン酸末端
基を示した。
この樹脂を約285℃で3時間熱硬化させたのち、20メッ
シュのふるいを通じてグラニュールをふるい分けした。
これは次のような特性値を示した: 平均粒径(D50)=340ミクロメートル 摩細係数=3.1 溶融粘度=7.9×104ポアズ、372℃において PPVEコモノマー含量=1.3モル% 融解熱比=1.59 融解吸熱ピーク温度=311℃ 融解開始温度=289℃ 気泡指数=66 著るしく低下した摩細率はグラニュールの硬度の顕著な
改良を示す。赤外分析は106炭素原子当りに88のアミド
末端基と僅かなビニル又はカルボン酸基を示した。
この樹脂を、気体と減圧の接続、電気ヒーター及び振と
う形攪拌機を備えた高圧ステンレス鋼円筒形バッチ反応
器を用いてフッ素化した。重合体グラニュールを装入し
て反応器を密閉した。先ず減圧としたのち、190℃のフ
ッ素/窒素混合物(容量で25%/75%)によって1MPaの
ゲージ圧力に加圧した。全加工時間は始動、排気及び冷
却時間を含めて、ちょうど5時間にわたった。グラニュ
ールを循環空気オーブン中で1時間以上加熱して痕跡の
フッ素を除いた。粒子の完全性は保持された。グラニュ
ールは次のような特性値を示した: 平均粒径(D50)=285ミクロメートル 摩細係数=6.3 溶融粘度=7.5×104ポアズ、372℃において 融解熱比=1.60 融解吸熱ピーク温度=311℃ 融解開始温度=291℃ 気泡指数=15 赤外分析はフッ素後に106炭素原子当り50未満の不安定
末端基が存在することを示した。
フロントページの続き (72)発明者 リチヤード・アラン・モーガン アメリカ合衆国ウエストバージニア州 26105ビエンナ・アパートメント3・ツエ ンテイセブンスストリート 1013 (56)参考文献 特開 昭58−174407(JP,A) 特開 昭56−131629(JP,A) 特開 昭50−161586(JP,A) 特公 昭46−23245(JP,B1) 特公 昭52−2428(JP,B2) 特公 昭55−45084(JP,B2)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水性重合媒体中で調製した、溶融加工可能
    な、非エラストマー性のテトラフルオロエチレン共重合
    体の凝固した粒子のグラニュールを製造する方法であっ
    て A.80〜99.5モル%のテトラフルオロエチレンと0.5〜20
    モル%の式 式中、R1はCl、−Rf、−Rf−X、−O−Rfまたは−O−
    Rf−Xであり、ここでRfは炭素原子数1〜12のパーフル
    オロアルキル基であり、−Rf−は鎖の各末端に結合手を
    有する炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキレン2価
    基であり、そしてXはHまたはClである、 で示される少なくとも1種の共重合可能なコモノマーか
    ら成る溶融加工可能なテトラフルオロエチレン共重合体
    をその水性重合媒体から凝固させ、ここで凝固は、機械
    的攪拌または化学的ゲル化剤の添加により共重合体と媒
    体の粘稠なゲルを生成させ、然るのち、生成したゲルを
    機械的な撹拌を伴なう本質的に水と混合しない液体の添
    加によりグラニュールへと破壊することによって行な
    い; B.凝固した共重合体のグラニュールを水性媒体から分離
    し; C.分離した共重合体グラニュールから乾燥によって液体
    を除去し; D.乾燥した共重合体グラニュールを、その示差走査熱量
    計融解開始温度よりも25℃低い温度とその最初の融解吸
    熱ピーク温度との間の温度において、グラニュールの摩
    細係数が60未満となるまでで且つ共重合体グラニュール
    が凝集するようになる前に部分的に焼結し; E.上記Dにおける共重合体グラニュールを不安定末端基
    の総数が106炭素原子当り80未満となるまでフッ素ガス
    含有雰囲気にさらし; F.然るのち共重合体グラニュールをフッ素ガス含有雰囲
    気から分離する、 ことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】凝固のための化学的ゲル化剤が少なくとも
    1種の鉱酸である特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】化学的ゲル化剤が硝酸である特許請求の範
    囲第2項記載の方法。
  4. 【請求項4】段階D及びEを同時に行なう特許請求の範
    囲第1項、第2項または第3項記載の方法。
  5. 【請求項5】80〜99.5モル%のテトラフルオロエチレン
    と0.5〜20モル%の式 式中、R1はCl、−Rf、−Rf−X、−O−Rfまたは−O−
    Rf−Xであり、ここでRfは炭素原子数1〜12のパーフル
    オロアルキル基であり、−Rf−は鎖の各末端に結合手を
    有する炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキレン2価
    基であり、そしてXはHまたはClである、 で示される少なくとも1種の共重合可能なコモノマーか
    ら成り且つその不安定末端基の大部分が主としてCF3
    に転化されている溶融加工可能な、非エラストマー性の
    テトラフルオロエチレン共重合体の凝固した粒子の非凝
    集性グラニュールであって、該共重合体は、 (a)372℃において0.1×104乃至100×104ポアズの溶
    融粘度、 (b)106炭素原子当り全体で80未満の不安定末端基、
    ここで該末端基は−COOH、−COF、−CF=CF2または−CO
    NH2を含む、 を有し、そして該グラニュールは (c)球形の形態及び1.5未満の球形係数、 (d)60未満の摩細係数、 (e)200〜3000ミクロメートルの平均径 を有することを特徴とするグラニュール。
  6. 【請求項6】共重合体が1.20を越える融解熱比を有する
    特許請求の範囲第5項記載のグラニュール。
  7. 【請求項7】共重合体が372℃において0.5×104乃至20
    ×104ポアズの溶融粘度及び200〜500ミクロメートルの
    重量平均径を有する特許請求の範囲第5項または第6項
    記載のグラニュール。
  8. 【請求項8】共重合体が372℃において1×104乃至100
    ×104ポアズの溶融粘度及び700〜3000ミクロメートルの
    重量平均径を有する特許請求の範囲第5項または第6項
    記載のグラニュール。
  9. 【請求項9】共重合可能なコモノマーがヘキサフルオロ
    プロピレンである特許請求の範囲第5項または第6項記
    載のグラニュール。
  10. 【請求項10】共重合可能なコモノマーがパーフルオロ
    (プロピルビニルエーテル)である特許請求の範囲第5
    項または第6項記載のグラニュール。
  11. 【請求項11】回転注型に使用する特許請求の範囲第5
    〜10項のいずれかに記載のグラニュール。
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