JPH07297779A - 自動周波数制御機能を備えたディジタル無線機 - Google Patents

自動周波数制御機能を備えたディジタル無線機

Info

Publication number
JPH07297779A
JPH07297779A JP6088527A JP8852794A JPH07297779A JP H07297779 A JPH07297779 A JP H07297779A JP 6088527 A JP6088527 A JP 6088527A JP 8852794 A JP8852794 A JP 8852794A JP H07297779 A JPH07297779 A JP H07297779A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency
frequency deviation
error rate
detected
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6088527A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Enoki
昌行 榎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP6088527A priority Critical patent/JPH07297779A/ja
Publication of JPH07297779A publication Critical patent/JPH07297779A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Channel Selection Circuits, Automatic Tuning Circuits (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Detection And Prevention Of Errors In Transmission (AREA)
  • Noise Elimination (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 回線品質が劣化した場合に誤った周波数制御
が行なわれないようにして受信感度の劣化および変調周
波数精度の低下を防止する。 【構成】 AFC回路に、周波数偏差検出回路31に加
えて誤り率検出回路32を設け、この誤り率検出回路3
2で検出された誤り率BERが所定値未満のときには、
周波数偏差検出回路31により検出された周波数偏差Δ
fに応じてリアルタイムに基準発振器21の発振周波数
を制御し、一方誤り率検出回路32で検出された誤り率
BERが所定値以上に増加したときには、この誤り率B
ERが増加する直前において周波数偏差検出回路31で
検出された周波数偏差ΔfをRAMにラッチ保持し、以
後誤り率BERが所定値未満に改善されるまでの間に、
このラッチされた周波数偏差Δfに応じて基準発振器2
1の発振周波数を制御するようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばディジタル自動
車・携帯電話機やディジタルコードレス電話機として使
用されるディジタル無線機に係わり、特に自動周波数制
御機能を備えたディジタル無線機に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、移動無線通信システムなどの無線
通信システムでは、ディジタル変復調方式を採用したシ
ステムが運用されている。この種のシステムは、例えば
基地局と移動局との間で無線通信を行なう際に、制御信
号だけでなく通話音声信号などの通信内容もディジタル
化して伝送するもので、秘話性の確保、データとの親和
性の向上、無線周波数の有効利用などが可能となる。
【0003】図3は、この種のシステムにおいて移動局
として使用されるディジタル無線機の無線変復調部の構
成を示す回路ブロック図である。同図において、無線回
線を経て到来した無線周波信号は、アンテナ1で受信さ
れたのちアンテナ共用器(DUP)2を介して高周波増
幅器3に入力され、この高周波増幅器3で増幅され、さ
らに高周波フィルタ4を介して第1のミキサ5に入力さ
れる。この第1のミキサ5では、上記受信された無線周
波信号が第1局部発振信号とミキシングされ、これによ
り第1中間周波信号に周波数変換される。上記第1局部
発振信号は、基準発振器としての第1の水晶発振器21
から発生される基準周波信号を基に、PLL回路からな
る周波数シンセサイザ22により生成される。
【0004】上記第1のミキサ5から出力された第1中
間周波信号は、第1中間周波フィルタ6で不要波成分が
除去されたのち第2のミキサ7に入力される。そして、
この第2のミキサ7において、第2局部発振信号とミキ
シングされて、上記第1中間周波信号よりもさらに低周
波の第2中間周波信号に周波数変換される。上記第2局
部発振信号は、独立した第2の水晶発振器23から発生
される。
【0005】第2のミキサ7から出力された第2中間周
波信号は、第2中間周波フィルタ8で不要波成分が除去
されるとともに、中間周波増幅器9により増幅されたの
ち、直交復調器(Q−DEM)10に入力される。この
直交復調器10は、分配器および2つのミキサを備え、
分配器により二分岐された第2中間周波信号を、2つの
ミキサにおいて直交復調用の局部発振信号とそれぞれミ
キシングして受信ベースバンド信号に復調する。上記直
交復調用の局部発振信号は、独立した第3の水晶発振器
24から発生される。上記復調された受信ベースバンド
信号はディジタル信号処理回路(DSP)を使用したデ
ィジタル復調回路(DEM)11に入力される。このデ
ィジタル復調回路11では、上記受信ベースバンド信号
を復号信号処理することにより受信データRDが再生さ
れる。
【0006】一方、送信データTDは、ディジタル変調
回路(MOD)12で2系統の送信ベースバンド信号に
変換されたのち直交変調器(Q−MOD)13に入力さ
れる。この直交変調器13は2つのミキサと合成器とを
備え、上記送信ベースバンド信号を各ミキサにおいて直
交変調用の局部発振信号とそれぞれミキシングして送信
無線周波信号に変換する。上記直交変調用の局部発振信
号は、相互に90°の位相差を有するもので、上記周波数
シンセサイザ22により生成される。上記各ミキサから
出力された送信無線周波信号は、合成器で1系統の送信
無線信号に合成されたのち送信電力増幅器14により電
力増幅され、しかるのちアンテナ共用器2を介してアン
テナ1から無線回線へ送信される。
【0007】ところで、変復調方式としてQPSK方式
を採用したディジタル無線機では、各受信局部発振信号
の周波数が温度変化や経年変化さらには電磁波等の外乱
の影響により変化すると、受信ベースバンド信号の直交
平面上で位相が回転して受信データに誤りが発生する虞
れがある。
【0008】そこで、この種の無線機には自動周波数制
御(AFC)回路が設けられている。このAFC回路
は、例えば図3に示すように第1の水晶発振器21を電
圧制御温度補償水晶発振器(VCTCXO)により構成
する。そして、ディジタル復調回路11に付属して設け
られた周波数偏差検出回路25において受信ベースバン
ド信号の位相の回転量から周波数誤差Δfを検出し、こ
の周波数誤差Δfを零にするための制御電圧VSを補正
制御回路26で生成して上記第1の水晶発振器21に供
給することにより、送受信局部発振信号の周波数を補正
するようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
AFC回路を備えた従来のディジタル無線機には次のよ
うな解決すべき課題があった。すなわち、移動通信シス
テムで使用される無線機では、通信中にマルチパスフェ
ージング等の影響により無線周波信号の受信電界強度が
著しく低下することがある。受信電界強度が著しく低下
すると復調ベースバンド信号に雑音成分が現れる。そう
すると、周波数偏差検出回路25において上記雑音成分
のランダムな周波数が周波数偏差として検出され、これ
により基準発振器21の発振周波数が上記雑音成分を含
んだ補正情報により補正されることになる。このため、
受信局部発振周波数および送信局部発振周波数が上記雑
音成分によって変動してしまい、この結果受信系におい
ては受信感度の急激な劣化を招く。また送信系において
は、送信無線周波数に雑音成分が混入するため変調周波
数精度の低下を招く。
【0010】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、回線品質が劣化した場合
に誤った周波数制御が行なわれないようにして受信感度
の劣化および変調周波数精度の低下を防止し、これによ
り良好な送受信特性を保持することができる自動周波数
制御機能を備えたディジタル無線機を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、受信された無線周波信号を周波数変換回路
で中間周波信号に周波数変換したのちディジタル復調回
路で復調して復調データを出力する回路系を備えたディ
ジタル無線機において、局部発振信号を発生する局部発
振手段に基準周波信号を供給する基準発振手段として、
制御電圧により発振周波数を可変可能な電圧制御形の基
準発振手段を設け、かつ上記復調データから周波数偏差
を検出する周波数偏差検出手段と、上記復調データから
回線品質を表わす情報を検出する回線品質検出手段と、
周波数補正手段とを設けて、この周波数補正手段によ
り、上記周波数偏差検出手段により検出された周波数偏
差の情報と、上記回線品質検出手段により検出された回
線品質を表わす情報とに基づいて、上記周波数偏差を減
少させるための制御電圧を生成して上記基準発振手段に
供給するようにしたものである。
【0012】また本発明は、回線品質検出手段により、
回線品質を表わす情報として復調データの誤り率を検出
し、周波数補正手段において、この回線品質検出手段に
より検出された誤り率が所定値未満の状態では、周波数
偏差検出手段により検出された周波数偏差を基にこの周
波数偏差を零に近付けるべく生成した制御電圧を前記基
準発振手段へ供給し、これに対し誤り率が所定値以上の
状態では、この状態になる前に生成された制御電圧値を
保持して前記基準発振手段へ供給するようにしたことを
特徴としている。
【0013】さらに本発明は、回線品質検出手段に、周
波数偏差と誤り率との対応関係を表わす情報を記憶した
テーブルを設け、周波数偏差検出手段により検出された
周波数偏差に対応する誤り率を上記テーブルから求める
ことも特徴としている。
【0014】
【作用】この結果本発明によれば、基準発振手段の発振
周波数を制御するための制御電圧が、周波数偏差検出手
段により検出された周波数偏差の情報と、回線品質検出
手段により検出された回線品質を表わす情報とに基づい
て生成され、基準発振手段に供給される。このため、例
えばマルチパスフェージングの影響により回線品質が著
しく低下し、これにより復調ベースバンド信号のC/N
が劣化した場合には、この状態で検出される周波数偏差
の情報を採用せずに、回線品質が低下する前の状態で検
出された周波数偏差の情報を基に制御電圧が生成される
ことになる。したがって、回線品質の劣化の影響を低減
して局部発振信号周波数を常に適切な値に安定に保持す
ることが可能となり、これにより受信感度の劣化防止お
よび送信変調周波数精度の低下防止を図ることができ
る。
【0015】また本発明によれば、回線品質として受信
データの誤り率が検出され、この検出された誤り率が所
定値未満の状態では、周波数偏差を基にこの周波数偏差
を零に近付けるべく生成した制御電圧が基準発振手段へ
供給され、これに対し誤り率が所定値以上の状態では、
この状態になる直前に生成された制御電圧値が保持され
て基準発振手段へ供給される。このため、回線品質が著
しく劣化している状態でも局部発振信号周波数を正しい
値に保つことが可能となる。
【0016】さらに本発明によれば、周波数偏差と誤り
率との対応関係を表わす情報を記憶したテーブルを用い
て受信データの誤り率が検出される。このため、誤り率
を複雑な信号処理や演算処理を行なうことなく周波数偏
差の検出値を基に簡単に検出することができる。
【0017】
【実施例】図1は、本発明の一実施例に係わるAFC機
能を備えたディジタル無線機の無線変復調部の構成を示
す回路ブロック図である。なお、同図において前記図3
と同一部分には同一符号を付して詳しい説明は省略す
る。
【0018】本実施例の無線機は、局部発振用に1台の
基準発振器21を備えている。この基準発振器21は、
電圧制御温度補償水晶発振器(VCTCXO)を使用し
た高精度の発振器であり、制御電圧に応じた周波数を有
する基準周波信号BSを発生する。この基準発振器21
により発生された基準周波信号BSは、周波数シンセサ
イザ22,27および分周回路(÷N)28にそれぞれ
供給される。
【0019】周波数シンセサイザ22は、図示しない制
御回路から与えられた無線チャネルに対応する分周数可
変信号に応じて、上記基準発振器21により発生された
基準周波信号BSを基に受信周波数変換用の第1局部発
振信号LO1および直交変調用の送信局部発振信号LO
Tをそれぞれ生成する。そして、第1局部発振信号LO
1を第1のミキサ5に供給し、一方送信局部発振信号L
OTを直交変調器13に供給する。送信局部発振信号L
OTは、位相が互いに直交した2つの信号からなる。
【0020】周波数シンセサイザ27は、予め定められ
た分周数に応じて、上記基準発振器21により発生され
た基準周波信号BSを基に第2局部発振信号LO2を生
成し、この第2局部発振信号LO2を第2のミキサ7に
供給する。
【0021】分周回路28は、上記基準発振器21によ
り発生された基準周波信号BSの周波数をN分周するこ
とにより、直交復調用の局部発振信号LO3を発生す
る。この局部発振信号LO3は位相が互いに直交した2
つの信号からなり、それぞれ直交復調器10の2つのミ
キサに供給される。
【0022】ところで本実施例の無線機は、AFC回路
を構成するものとして周波数偏差検出回路(Δf−DE
T)31と、誤り率検出回路(BER−DET)32
と、補正制御回路30とを備えている。
【0023】周波数偏差検出回路31は、直交復調後の
ベースバンド信号における位相点の正規位置からの回転
量を基に周波数偏差Δfを検出する。誤り率検出回路3
2は、上記周波数偏差Δfと受信データのビット誤り率
BERとの対応関係を表わすテーブル情報を記憶したメ
モリを有している。そして、上記周波数偏差検出回路3
1により検出された周波数偏差Δfを上記メモリにアド
レスとして与えることにより、対応するビット誤り率B
ERを得る。そして、このビット誤り率BERを予め設
定したしきい値と比較してしきい値以上に増加したか否
かを判定し、その判定情報を補正制御回路30へ出力す
る。
【0024】補正制御回路30は、上記周波数偏差検出
回路31により検出された周波数偏差Δfおよび上記誤
り率検出回路32から出力された判定情報に基づいて、
基準発振器21の発振周波数を制御するための制御電圧
VSを生成して基準発振器21に供給するものである。
【0025】図2は、この補正制御回路30の構成を示
す回路ブロック図である。補正制御回路30は、スイッ
チ回路301と、RAM302と、周波数/電圧変換回
路(f/V)303と、ディジタル/アナログ変換器
(D/A)304とを備えている。
【0026】スイッチ回路301は、上記誤り率検出回
路32から出力された判定情報に応じてオンオフ動作す
る。RAM302は、上記スイッチ回路301を介して
入力された周波数偏差Δfの検出情報をラッチする機能
を有するもので、上記スイッチ回路301のオン期間に
は上記周波数偏差Δfの検出情報をそのまま周波数/電
圧変換回路30に供給する。一方、上記スイッチ回路3
01がオフになると、このスイッチ回路301がオフ状
態になる直前に入力された周波数偏差Δfの検出情報を
ラッチし、このラッチした周波数偏差Δfの検出情報を
上記スイッチ回路301がオフとなっている期間中継続
して周波数/電圧変換回路30に供給する。
【0027】周波数/電圧変換回路303は、周波数偏
差Δfと制御電圧VSとの対応関係を表わすテーブル情
報が予め記憶されたメモリを有している。そして、上記
RAM302から周波数偏差Δfの検出情報がアドレス
として入力されると、この周波数偏差Δfに対応するデ
ィジタル制御電圧VSを読み出してディジタル/アナロ
グ変換回路304へ供給する。ディジタル/アナログ変
換回路304は、上記周波数/電圧変換回路303から
供給されたディジタル制御電圧VSをアナログ値に変換
して基準発振器21に供給する。
【0028】次に、以上のように構成されたディジタル
無線機におけるAFC動作を説明する。通信が開始され
ると、周波数偏差検出回路31では復調ベースバンド信
号の位相位置の変化から周波数偏差Δfが検出され、ま
た誤り率検出回路32ではこの周波数偏差Δfの検出情
報を基にビット誤り率BERが検出される。そして、こ
れらの検出情報を基に、補正制御回路30では基準発振
器21の発振周波数の補正制御が次のように行なわれ
る。
【0029】すなわち、先ず無線回線の品質が良好な状
態では、復調ベースバンド信号のC/Nは高く、このた
め復調ベースバンド信号に混入している雑音成分は局部
発振信号の周波数ずれに相当する成分のみとなる。この
ため、周波数偏差検出回路31において検出される周波
数偏差Δfは、上記局部発振信号の周波数ずれに相当す
る比較的小さなものとなり、これにより誤り率検出回路
32で検出されるビット誤り率BERはしきい値未満の
小さい値となる。したがって、補正制御回路30のスイ
ッチ301はオン状態(導通状態)を保ち、このため上
記周波数偏差Δfの検出情報はRAM302を介してそ
のまま周波数/電圧変換回路303に入力される。
【0030】したがって、周波数/電圧変換回路303
からは上記周波数偏差Δfの検出情報に応じた制御電圧
VSが出力され、この制御電圧VSはディジタル/アナ
ログ変換回路304でアナログ信号に変換されたのち基
準発振器21に供給される。すなわち、基準発振器21
には、復調ベースバンド信号から検出された周波数偏差
Δfに対応する制御電圧VSがリアルタイムで供給され
る。したがって、基準発振器21の発振周波数は、上記
制御電圧VSに応じて上記周波数偏差Δfが零になる方
向に補正される。
【0031】なお、この周波数偏差Δfの補正方式とし
ては例えば次のような方式が使用される。すなわち、周
波数偏差Δfが検出された場合、先ず粗調整がおこなわ
れる。この粗調整では、検出された周波数偏差Δfに関
連する所定の5つの粗調整値+2Δf′,+Δf′,
0,−Δf′,−2Δf′(Δf′<Δf)を順に選択
し、選択するごとにこの粗調整値に対応する制御電圧V
Sを発生して基準発振器21に供給する。そして、周波
数偏差Δfが最も小さくなったときの粗調整値を仮固定
する。次に、この仮固定された粗調整値を基準に微調整
値+Δf″,−Δf″(Δf″<Δf′)を設定して、
これらの微調整値+Δf″,−Δf″分ずつ制御電圧V
Sを可変して基準発振器21の発振周波数を可変制御す
る。かくして、周波数偏差Δfの補正が行なわれる。
【0032】さて、いま例えばマルチパスフェージング
の影響により無線周波信号の受信電界強度が著しく低下
し、これにより復調ベースバンド信号のC/Nが低下し
たとする。そうすると、周波数偏差検出回路31におい
て検出される周波数偏差Δfが著しく増加し、これによ
り誤り率検出回路32で検出されるビット誤り率BER
がしきい値以上に増加する。このため、補正制御回路3
0のスイッチ回路301はオフ状態(非導通状態)とな
り、これによりRAM302への上記周波数偏差Δfの
検出情報の入力は断たれる。したがって、RAM302
からは、上記スイッチ回路301がオフ状態になる直前
にRAM302に入力された周波数偏差Δfの検出情報
がラッチされる。そして、以後上記スイッチ回路301
がオン状態に復帰するまで、このラッチされた周波数偏
差Δfの検出情報に応じた制御電圧VSが継続して出力
され、基準発振器21に供給される。すなわち、復調ベ
ースバンド信号のC/Nが著しく低下している期間中に
は、この期間に検出される周波数偏差Δfに代わって、
C/Nが低下する直前の周波数偏差Δfに応じた制御電
圧VSが基準発振器21に供給される。
【0033】したがって、C/Nの著しい劣化により復
調ベースバンド信号に混入した周波数のランダムな雑音
成分が周波数偏差として検出されても、これに影響され
ることなく正確に局部発振信号周波数の補正を行なうこ
とが可能となる。
【0034】以上のように本実施例では、周波数偏差検
出回路31に加えて誤り率検出回路32を設け、この誤
り率検出回路32で検出された誤り率BERが所定値未
満のときには周波数偏差検出回路31により検出された
周波数偏差Δfに応じてリアルタイムに基準発振器21
の発振周波数を制御し、一方誤り率検出回路32で検出
された誤り率BERが所定値以上に増加したときには、
この誤り率BERが増加する直前に周波数偏差検出回路
31により検出された周波数偏差Δfをラッチ保持し、
以後誤り率BERが所定値未満に改善されるまでの間に
このラッチされた周波数偏差Δfに応じて基準発振器2
1の発振周波数を制御するようにしている。
【0035】したがって本実施例であれば、例えばマル
チパスフェージングにより回線品質が著しく劣化し、こ
れにより復調ベースバンド信号のC/Nが低下してその
ランダムな雑音成分が周波数偏差Δfとして検出された
としても、この周波数偏差Δfにより誤ったAFC動作
が行なわれないようにすることができる。したがって、
AFC動作の安定性を高めることができ、これにより受
信感度の劣化防止および送信変調周波数精度の低下防止
を図ることができる。
【0036】また本実施例では、回線品質が著しく劣化
している期間において、先に述べたように品質劣化の直
前に検出された周波数偏差Δfの値をラッチ保持し、こ
の保持した値に応じた周波数に基準発振器21の発振周
波数を保持するようにしている。このため、回線品質が
劣化している期間中にも局部発振信号を安定に発生でき
ることは勿論のこと、回線品質が良好な状態に復旧した
場合に円滑に通常のAFC動作に移行することができ、
これにより通信の安定性を高く保持することができる。
【0037】ちなみに、回線品質が劣化したときに、制
御電圧VSを保持せずにただ単にAFC動作を停止する
方式であると、回線品質が劣化している期間中に制御電
圧VSは不定になるため、局部発振周波数は大きく変化
してしまい、この結果回線品質が良好な状態に復帰した
ときのAFC動作の復旧に時間がかかる。
【0038】さらに本実施例によれば、誤り率検出回路
32に周波数偏差Δfと誤り率BERとの対応関係を表
わす情報を記憶したテーブルを設け、このテーブルを用
いて受信データの誤り率を推定するようにしている。こ
のため、誤り率BERを複雑な信号処理や演算処理を行
なうことなく周波数偏差Δfの検出値を基に簡単に検出
することができる。
【0039】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではない。例えば、上記実施例では誤り率BERの判
定を一つのしきい値により行なったが、複数のしきい値
により行ない、その各判定結果を用いてAFC動作を段
階的に停止させるようにしてもよい。その具体例として
は、例えばAFCループに複数の時定数を設定し、誤り
率BERの増加にしたがって大きな時定数を選択するよ
うな構成が考えられる。
【0040】また、誤り率が少ない状態に復帰したこと
を判定するしきい値を、誤り率の増加判定を行なうしき
い値よりも小さい値に設定してもよい。このように構成
すると、回線品質の劣化判定と回線品質の復旧判定との
間にヒステリシス特性を持たせることができ、これによ
り一層安定なAFC停止制御を行なうことができる。
【0041】さらに、回線品質検出手段としては、誤り
率BERを検出するもの以外に復調ベースバンド信号の
アイパターンの開口を測定してもよく、その他基準発振
器の構成や、周波数偏差検出回路の構成、周波数補正手
段の構成、制御手順および制御内容、ディジタル無線機
の種類やその構成等についても、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲で種々変形して実施できる。
【0042】
【発明の効果】以上詳述したように本発明では、局部発
振信号を発生する局部発振手段に基準周波信号を供給す
る基準発振手段として、制御電圧により発振周波数を可
変可能な電圧制御形の基準発振手段を設け、かつ上記復
調データから周波数偏差を検出する周波数偏差検出手段
と、上記復調データから回線品質を表わす情報を検出す
る回線品質検出手段と、周波数補正手段とを設けて、こ
の周波数補正手段により、上記周波数偏差検出手段によ
り検出された周波数偏差の情報と、上記回線品質検出手
段により検出された回線品質を表わす情報とに基づい
て、上記周波数偏差を減少させるための制御電圧を生成
して上記基準発振手段に供給するようにしている。
【0043】したがって本発明によれば、受信電界強度
が低下した場合に誤った周波数制御が行なわれないよう
にすることができ、これにより受信感度の劣化および変
調周波数精度の低下を防止して、良好な送受信特性を保
持することができる自動周波数制御機能を備えたディジ
タル無線機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わるAFC回路を備えた
ディジタル無線機の構成を示す回路ブロック図。
【図2】図1に示したAFC回路の補正制御回路の構成
を示す回路ブロック図。
【図3】従来のAFC回路を備えたディジタル無線機の
構成の一例を示す回路ブロック図。
【符号の説明】
1…アンテナ 2…アンテナ共用器 3…高周波増幅器 4…高周波フィルタ 5…第1のミキサ 6…第1中間周波フィルタ 7…第2のミキサ 8…第2中間周波フィルタ 9…中間周波増幅器 10…直交復調器 11…ディジタル復調器 12…ディジタル変調器 13…直交変調器 14…送信電力増幅器 21…基準発振器 22,27…周波数シンセサイザ 28…分周回路 30…補正制御回路 31…周波数偏差検出回路(Δf−DET) 32…誤り率検出回路(BER−DET) 301…スイッチ回路 302…ラッチ用のRAM 303…周波数/電圧変換回路(f/V) 304…ディジタル/アナログ変換器(D/A) Δf…周波数偏差 VS…制御電圧 BS…基準周波信号 BER…ビット誤り率
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04L 1/20 27/22

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信された無線周波信号を周波数変換回
    路で中間周波信号に周波数変換したのちディジタル復調
    回路で復調して復調データを出力する回路系を備えたデ
    ィジタル無線機において、 制御電圧値に応じた周波数を有する基準周波信号を発生
    するための電圧制御形の基準発振手段と、 この基準発振手段により発生された基準周波信号に基づ
    いて局部発振信号を生成して前記周波数変換回路および
    ディジタル復調回路に供給するための局部発振手段と、 前記復調データから周波数偏差を検出するための周波数
    偏差検出手段と、 前記復調データから回線品質を表わす情報を検出するた
    めの回線品質検出手段と、 前記周波数偏差検出手段により検出された周波数偏差の
    情報と、前記回線品質検出手段により検出された回線品
    質を表わす情報とに基づいて、前記周波数偏差を減少さ
    せるための前記制御電圧を生成して前記基準発振手段に
    供給するための周波数補正手段とを具備したことを特徴
    とする自動周波数制御機能を備えたディジタル無線機。
  2. 【請求項2】 回線品質検出手段は、回線品質を表わす
    情報として復調データの誤り率を検出し、 周波数補正手段は、この回線品質検出手段により検出さ
    れた誤り率が所定値未満の状態では、周波数偏差検出手
    段により検出された周波数偏差を基にこの周波数偏差を
    零に近付けるべく生成した制御電圧を前記基準発振手段
    へ供給し、誤り率が所定値以上の状態では、この状態に
    なる前に生成された制御電圧値を保持して前記基準発振
    手段へ供給することを特徴とする請求項1に記載の自動
    周波数制御機能を備えたディジタル無線機。
  3. 【請求項3】 回線品質検出手段は、周波数偏差と誤り
    率との対応関係を表わす情報を記憶したテーブルを有
    し、周波数偏差検出手段により検出された周波数偏差に
    対応する誤り率を上記テーブルから求めることを特徴と
    する請求項1または請求項2に記載の自動周波数制御機
    能を備えたディジタル無線機。
JP6088527A 1994-04-26 1994-04-26 自動周波数制御機能を備えたディジタル無線機 Pending JPH07297779A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6088527A JPH07297779A (ja) 1994-04-26 1994-04-26 自動周波数制御機能を備えたディジタル無線機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6088527A JPH07297779A (ja) 1994-04-26 1994-04-26 自動周波数制御機能を備えたディジタル無線機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07297779A true JPH07297779A (ja) 1995-11-10

Family

ID=13945318

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6088527A Pending JPH07297779A (ja) 1994-04-26 1994-04-26 自動周波数制御機能を備えたディジタル無線機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07297779A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0814561A1 (en) * 1996-06-17 1997-12-29 Nokia Mobile Phones Ltd. Method for improving the quality of reception in a radio receiver and a radio receiver
US6052419A (en) * 1996-09-27 2000-04-18 Nec Corporation Frequency adjusting method for use with digital receiver and frequency adjusting circuit thereof
WO2001003348A1 (fr) * 1999-07-06 2001-01-11 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Procede et appareil de reception sans fil
US6625434B1 (en) 1998-10-01 2003-09-23 Nec Corporation Method of performing automatic frequency control in a mobile station during in speech communication mode
JPWO2003032543A1 (ja) * 2001-09-28 2005-01-27 富士通株式会社 Ofdm用自動周波数制御装置及びその方法
US7197136B1 (en) 1999-06-23 2007-03-27 Nec Corporation Digital portable telephone set
US7333573B2 (en) 2002-08-23 2008-02-19 Hitachi Kokusai Electric Inc. Radio communication apparatus and method having automatic frequency control function
US7499694B1 (en) * 1999-12-01 2009-03-03 Nxp B.V. Tuner alignment
JP2009290684A (ja) * 2008-05-30 2009-12-10 Pioneer Electronic Corp 受信装置、受信処理方法、受信処理プログラム及び記録媒体

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0814561A1 (en) * 1996-06-17 1997-12-29 Nokia Mobile Phones Ltd. Method for improving the quality of reception in a radio receiver and a radio receiver
US6370367B1 (en) 1996-06-17 2002-04-09 Nokia Mobile Phones Ltd. Method for improving the quality of reception in a radio receiver and a radio receiver
US6052419A (en) * 1996-09-27 2000-04-18 Nec Corporation Frequency adjusting method for use with digital receiver and frequency adjusting circuit thereof
US6625434B1 (en) 1998-10-01 2003-09-23 Nec Corporation Method of performing automatic frequency control in a mobile station during in speech communication mode
US7197136B1 (en) 1999-06-23 2007-03-27 Nec Corporation Digital portable telephone set
WO2001003348A1 (fr) * 1999-07-06 2001-01-11 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Procede et appareil de reception sans fil
US7499694B1 (en) * 1999-12-01 2009-03-03 Nxp B.V. Tuner alignment
JPWO2003032543A1 (ja) * 2001-09-28 2005-01-27 富士通株式会社 Ofdm用自動周波数制御装置及びその方法
US7333573B2 (en) 2002-08-23 2008-02-19 Hitachi Kokusai Electric Inc. Radio communication apparatus and method having automatic frequency control function
JP2009290684A (ja) * 2008-05-30 2009-12-10 Pioneer Electronic Corp 受信装置、受信処理方法、受信処理プログラム及び記録媒体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5752174A (en) Radio receiver with automatic adjustment of oscillation frequencies
US5438692A (en) Direct conversion receiver
JP4267828B2 (ja) 無線装置のための周波数発生方法およびシステム
EP0412207B1 (en) Automatic frequency control circuit
SE524983C2 (sv) Frekvensinställning för radiosändtagare
US6240147B1 (en) Auto frequency control apparatus
US5991344A (en) Mobile communication device and method for setting AFC initial value
JPH07297779A (ja) 自動周波数制御機能を備えたディジタル無線機
US5444736A (en) Radio communication apparatus having an automatic frequency control circuit for controlling a transmission frequency on the basis of a reception frequency
JPH08288796A (ja) 周波数自動制御回路
US6052419A (en) Frequency adjusting method for use with digital receiver and frequency adjusting circuit thereof
US5940747A (en) Apparatus and method of acquiring a carrier signal in a wireless receiver
US7046968B2 (en) Frequency correcting method for cellular phone terminal
JPH11355826A (ja) 移動通信装置及び移動通信方法
GB2419483A (en) FM demodulator comprising quadrature phase error detector
JP3441311B2 (ja) 受信機
EP1487123B1 (en) Direct conversion receiver
US5317600A (en) Coarse tuning of the channel frequency
JP2540093B2 (ja) Afc回路
JPH10112669A (ja) 周波数シンセサイザ、受信機および周波数変調器
JP3919343B2 (ja) 受信機
JP2506027B2 (ja) Afc回路
JP3088317B2 (ja) 周波数安定化方式
JPH06268551A (ja) シンセサイザ回路
NO178249B (no) Framgangsmåte for vesentlig frekvenslåsing av et signal i en radiosender-mottaker