JPH07296625A - 昇降式照明装置用の昇降制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】途中で下降操作を止めて再開しても、照明器具
を所定の停止位置に停止させることができる昇降式照明
器具用の昇降制御装置を提供する。 【構成】交流電源１とワイヤを巻き取る電動機Ｍ間の電
源回路に配置されている昇降切替スイッチ２と、電源回
路を遮断するリレー４と、インターフェース５を介して
昇降切替スイッチ及びリレーに接続されている制御回路
とを具備し、制御回路には、昇降切替スイッチの下降、
上昇の各状態に基づいてインターフェースから出力され
る信号により作動するカウンタ制御手段７と、パルス発
生装置６と、カウンタ制御手段の指示に従ってパルス発
生装置からのパルスをカウントするアップダウンカウン
タ８と、照明器具の下降位置を設定する設定スイッチ９
と、アップダウンカウンタと設定スイッチとの値が一致
した時に上記リレーを作動させる停止信号を出力するコ
ンパレータ１０とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、昇降式照明装置用の昇
降制御装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】体育館、倉庫、工場、イベント会場のよ
うな天井の高い施設に設置される照明器具では、ランプ
交換の際に照明器具を床まで降ろせるように照明器具を
ワイヤで昇降可能に吊り下げている昇降式照明装置が使
用されている。

【０００３】このような昇降式照明装置は例えば図５の
ように天井に取り付けられている本体５０と、ワイヤ５
２により本体５０から吊り下げられている照明器具５１
とよりなる。本体５０はワイヤ５２を巻取る巻取ドラム
５３とこれを駆動する正転、逆転可能な電動機５４とを
有し、ワイヤ５２の下端は照明装置５１の昇降部５５に
連結されている。通常はワイヤ５２は巻き上げられて照
明器具５１の昇降部５５の電気接点５６と、本体５０の
電気接点５７とが接触してランプ５８へ電力が供給され
うる状態、即ち格納状態にある。

【０００４】もしランプ５８が不点灯になってランプを
交換すべきときは、図６の電動機電源回路の昇降切替ス
イッチ６１を下降位置（ＤＯＷＮ）の状態にすると、昇
降装置６０の電動機５４は正回転して巻取ドラム５３か
らワイヤ５２が繰り出され、照明器具５１の昇降部５５
の電気接点５６と本体５０の電気接点５７とが離れ、照
明器具５１は自重で下降を始める。なお６２は交流電源
である。

【０００５】照明器具５１が床に着くまでワイヤ５２が
繰り出されるとワイヤ５２に連動しているリミットスイ
ッチ６３が作動して電動機５４を停止させる。ランプ交
換が終り昇降切替スイッチ６１を上昇位置（ＵＰ）の状
態にすると電動機５４は逆回転して巻取ドラム５３がワ
イヤ５２を巻取り、照明器具５１は上昇していく。照明
器具５１の昇降部５５の電気接点５６と、本体５０の電
気接点５７とが接触する格納状態まで照明器具５１が上
昇すると、リミットスイッチ６３が作動して電動機５４
を停止させる。

【０００６】なおリミットスイッチの代わりに、又はリ
ミットスイッチと併用してタイマを使用したものもあ
る。即ち照明器具が床まで下りる時間をタイマにセット
しておき、これにより照明器具を下降させるのである。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながらリミット
スイッチを使用するものでは、照明器具が床に着くと電
動機が停止するようワイヤにリミットスイッチを作動さ
せる部材を取り付けておかねばならず面倒である。また
その部材の取り付け位置を誤ると照明器具が床にぶつか
り照明器具や床を破損しまう恐れがある。さらに床に着
くまで照明器具が降下してしまうとランプ交換がしにく
いので、一旦床まで着いた照明器具を操作者が目視によ
り照明器具を適切な位置まで上昇させる必要があり面倒
であった。

【０００８】一方、タイマを使用して照明器具を下降さ
せる場合には、下降中に照明器具の真下に人が来るなど
危険な時に途中で昇降切替スイッチを停止位置にして、
照明器具を停止させ再び下降させると、タイマは昇降切
替スイッチを停止位置にしたことによりリセットされて
いるからその位置から再び予めセットされた時間、すな
わち格納位置からの時間だけ動作するので照明器具は下
降しすぎ、床に激突してしまうという欠点がある。

【０００９】さらにいずれの方法とも、また照明器具の
真下の床に物が置かれている場合などは操作者が目視に
より降下作業を行なわざるを得ず、しかも倉庫のように
貨物が積まれているときは、各照明器具の真下の状態
が、昇降切替スイッチが配置されている場所から見えな
いときもある。

【００１０】また、リミットスイッチやタイマが動作し
た場合、電動機は停止しても、電動機への電力は遮断さ
れておらず、操作者が昇降切替スイッチを停止位置に戻
さずに、即ち電源を切らずに放置してしまうことがあり
安全上問題があった。

【００１１】本発明は、下降状態又は上昇状態にある照
明器具の位置を正確に把握しながら昇降を制御でき、途
中で下降を止めて再開しても、照明器具を所定の停止位
置に停止させることができる昇降式照明器具用の昇降制
御装置を提供することを目的としている。

【００１２】また、下降又は上昇すべき位置をいちいち
数値で入力して設定しなくてもよい昇降式照明器具用の
昇降制御装置を提供することを目的としている。

【００１３】さらに、下降又は上昇の操作を、昇降切替
スイッチから離れて照明器具を見ながら遠隔操作できる
昇降式照明器具用の昇降制御装置を提供することを目的
としている。

【００１４】また、操作者がリミットスイッチによる電
動機の停止や他の原因による電動機の停止などの場合
に、電動機の電源回路を遮断すると共に、電動機の停止
を操作者に知らせる昇降式照明器具用の昇降制御装置を
提供することを目的としている。

【００１５】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載の発明で
は、照明器具をワイヤで昇降可能に吊り下げている昇降
式照明装置用の昇降制御装置において、交流電源とワイ
ヤを巻き取る正転、逆転可能な電動機間の電源回路に配
置されている昇降切替スイッチと、電源回路を遮断する
リレーと、インターフェースを介して上記昇降切替スイ
ッチ及びリレーに接続されている制御回路とを具備し、
制御回路には、昇降切替スイッチの下降、上昇の各状態
に基づいてインターフェースから出力される信号により
作動するカウンタ制御手段と、パルス発生装置と、カウ
ンタ制御手段の指示に従ってパルス発生装置からのパル
スをカウントアップ又はカウントダウンするアップダウ
ンカウンタと、照明器具の下降位置を設定する設定スイ
ッチと、アップダウンカウンタと設定スイッチとの値が
一致した時に上記リレーを作動させる停止信号を出力す
るコンパレータとを有するように構成されている。

【００１６】請求項２に記載の発明では、照明器具をワ
イヤで昇降可能に吊り下げている昇降式照明装置用の昇
降制御装置において、交流電源とワイヤを巻き取る正
転、逆転可能な電動機間の電源回路に配置されている昇
降切替スイッチと、電源回路を遮断するリレーと、イン
ターフェースを介して上記昇降切替スイッチ及びリレー
に接続されている制御回路とを具備し、制御回路には、
昇降切替スイッチの下降、上昇の各状態に基づいてイン
ターフェースから出力される信号により作動するカウン
タ制御手段と、パルス発生装置と、カウンタ制御手段の
指示に従ってパルス発生装置からのパルスをカウントア
ップ又はカウントダウンするアップダウンカウンタと、
照明器具の下降位置を記憶しているメモリと、アップダ
ウンカウンタとメモリとの値が一致した時に上記リレー
を作動させる停止信号を出力するコンパレータとを有す
るように構成されている。

【００１７】請求項３に記載の発明では、照明器具をワ
イヤで昇降可能に吊り下げている昇降式照明装置用の昇
降制御装置において、交流電源とワイヤを巻き取る正
転、逆転可能な電動機間の電源回路に配置されているリ
モコンリレーと、インターフェースを介して上記リモコ
ンリレーに接続されている制御回路とを具備し、制御回
路に、リモコンリレーへの下降、上昇の各リモコンリレ
ー制御信号に基づいてインターフェースから出力される
信号により作動するカウンタ制御手段と、パルス発生装
置と、カウンタ制御手段の指示に従ってパルス発生装置
からのパルスをカウントアップ又はカウントダウンする
アップダウンカウンタと、照明器具の下降位置を記憶し
ているメモリと、アップダウンカウンタとメモリとの値
が一致した時に上記リモコンリレーを作動させる停止信
号を出力するコンパレータとを有するように構成されて
いる。

【００１８】請求項４に記載の発明では、請求項３に記
載の昇降式照明装置用の昇降制御装置において、電動機
の停止を検出しインターフェースを介してリモコンリレ
ーを不作動化させる電動機監視手段を具備し、それによ
りリモコンスイッチのモニタＬＥＤにＯＦＦの状態をア
ンサーバックすることにより操作者に電動機の停止を知
らせるように構成されている。

【作用】

【００１９】請求項１に記載の発明では、昇降切替スイ
ッチを下降位置にすると、昇降装置の電動機は正回転を
始め照明器具は下降を始める。それと同時に昇降切替ス
イッチが下降位置に入ったという信号（情報）はインタ
ーフェース及びカウンタ制御手段を介してアップダウン
カウンタに入力され、アップダウンカウンタはカウント
アップの動作を始める。アップダウンカウンタの値が、
設定スイッチに設定した値と一致するとコンパレータか
ら停止信号が出力され、この停止信号はインターフェー
スを介してリレーを不作動化し、電動機への電力の供給
を遮断して電動機を停止させ、照明器具は設定位置に停
止する。

【００２０】請求項２に記載の発明では、アップダウン
カウンタの値が、メモリに予め入力された設定値と一致
するとコンパレータから停止信号が出力される。

【００２１】請求項３に記載の発明では、リモコンリレ
ーを用いて昇降操作ができるようにされており、リモコ
ンリレーへ下降のリモコンリレー制御信号を入力される
と、下降用リモコンリレーが作動して電動機が正回転を
始め照明器具は下降を始める。それと同時にリモコンリ
レー制御信号（情報）はインターフェース及びカウンタ
制御手段を介してアップダウンカウンタへ入力され、ア
ップダウンカウンタがカウントアップの動作を開始す
る。アップダウンカウンタの値が予め設定されたメモリ
の値と一致すると、コンパレータから停止信号が出力さ
れ、これはインターフェースを介して下降用リモコンリ
レーを不作動化させ電源回路を遮断する。従って電動機
は停止し照明器具は所定の位置に停止する。

【００２２】請求項４に記載の発明では、電動機が停止
すると電動機監視手段に検知されてリモコンリレーが不
作動化されて電源回路が遮断されると共に、リモコンス
イッチのモニタＬＥＤがＯＦＦの状態になる。

【００２３】

【実施例１】図１において、１は交流電源、２は昇降切
替スイッチで、照明器具を上昇させる上昇位置（ＵＰ）
と、照明器具を停止させる停止位置と、照明器具を下降
させる下降位置（ＤＯＷＮ）の３つの位置を有してい
る。３は本体内の昇降装置を示し従来と同じものであ
る。４はリレーで停止信号を受けるとＯＦＦになり下降
時の電源回路を遮断する。５は電源電圧側の信号（情
報）を低電圧の制御回路側へ、又はその逆の変換をする
インターフェースで、フォトカプラなどから構成されて
いる。

【００２４】６は一定間隔でパルスを発生するパルス発
生装置で、７はカウンタ制御手段である。８はアップダ
ウンカウンタで、カウンタ制御手段７の指示に基づいて
パルス発生装置６からのパルスをカウントアップ又はカ
ウントダウンする。９は照明器具の停止位置を設定する
ための設定スイッチ、１０はコンパレータで、アップダ
ウンカウンタ１０と設定スイッチ９の値が一致した時に
リレー４を不作動化する停止信号（ＳＴＯＰバー信号”
Ｌ”）を出力する。なおカウンタ制御手段７はＯＲゲー
ト１１とＡＮＤゲート１２から構成されている。

【００２５】先ず、設定スイッチ９に希望する照明器具
の停止位置に相当する数値を入力する。なお停止位置と
数値との対応表は予め設置のテスト段階で作成準備され
る。

【００２６】昇降切替スイッチ２が停止位置にある状態
で電源スイッチ（図示せず）が投入されても、昇降装置
の正転、逆転可能な電動機Ｍは作動せず、またＵＰ信号
もＤＯＷＮ信号もカウンタ制御手段７のＯＲゲート１１
に入力されないので、パルス発生装置６からのパルスは
アップダウンカウンタ８に入力されない。従ってアップ
ダウンカウンタ８の値は０のままであり、設定スイッチ
９に設定された値と一致していないのでコンパレータ１
０からは停止信号が出力されずリレー４はＯＮのままで
ある。

【００２７】昇降切替スイッチ２を下降位置（ＤＯＷ
Ｎ）にすると、昇降装置の電動機Ｍは正回転を始め照明
器具は下降を始める。それと同時にインターフェース５
からＤＯＷＮ信号（”Ｈ”）が出力され、これはカウン
タ制御手段７のＯＲゲート１１に入力され、ＯＲゲート
１１の出力は”Ｈ”となって、ＡＮＤゲート１２を介し
てパルス発生装置６からのパルスがアップダウンカウン
タ８に出力される。一方インターフェース５からのＤＯ
ＷＮ信号がアップダウンカウンタ８のＵ／Ｄバー端子に
も入力されるので、アップダウンカウンタ８はカウント
アップの動作を始める。

【００２８】アップダウンカウンタ８の値が、設定スイ
ッチ９に設定した値と一致するとコンパレータ１０から
停止信号（ＳＴＯＰバー信号”Ｌ”）が出力され、この
停止信号はインターフェース５を介してリレー４をＯＦ
Ｆにし接点４ａが開いて、昇降装置の電動機Ｍを停止さ
せ、照明器具は設定位置、例えば床から１ｍの高さの位
置に停止する。

【００２９】もし照明器具が下降している途中で、昇降
切替スイッチ２を停止位置にして照明器具の下降を止め
ると、ＤＯＷＮ信号がなくなるのでカウンタ制御手段７
のＯＲゲート１１の出力は”Ｌ”になり、パルス発生装
置６からのパルスがＡＮＤゲート１２を介してアップダ
ウンカウンタ８へ出力されない。従ってアップダウンカ
ウンタの値はそのまま変わらない。また、昇降切替スイ
ッチ２を上昇位置（ＵＰ）にすると、昇降装置の電動機
は逆回転を始め照明器具は上昇を始める。それと同時に
インターフェース５からＵＰ信号（”Ｈ”）がカウンタ
制御手段７のＯＲゲート１１に入力され、ＡＮＤゲート
１２を介してパルス発生装置６からのパルスがアップダ
ウンカウンタ８に入力される。一方ＤＯＷＮ信号は出力
されずアップダウンカウンタ８のＵ／Ｄバー端子に入力
がないので、アップダウンカウンタ８はカウントダウン
の動作を始める。

【００３０】さらに再び昇降切替スイッチ２を下降位置
（ＤＯＷＮ）にすると、アップダウンカウンタ８はその
値からカウントアップの動作を再び開始し、設定スイッ
チ９の設定値と一致するとコンパレータ１０から停止信
号が出力される。すなわち照明器具を途中で停止させた
り、上昇させたりしても設定位置、例えば床から１ｍの
高さの位置に狂わずに照明器具を停止させることができ
る。

【００３１】ランプ交換が終り、昇降切替スイッチ２を
上昇位置（ＵＰ）にすると、上述の上昇シーケンスの様
に上昇を始め、照明器具が本体に格納されると昇降装置
のリミットスイッチが作動して電動機を停止させる。一
方、アップダウンカウンタ８の値も０に戻る。その後、
操作者は切替スイッチ２を停止位置に戻す。

【００３２】

【実施例２】実施例２は、実施例１の設定スイッチ９の
代わりに、照明器具の停止位置を記憶する書き換え可能
なメモリ２１と、メモリ２１に設定値を入力するための
メモリスイッチ２２と、メモリ２１への設定時にコンパ
レータ１０からリレー４への停止信号を阻止する停止信
号制御手段としてのＯＲゲート２３とを有する。

【００３３】まずメモリ２１に設定値を入力するには、
照明器具を一回テスト下降させる必要がある。照明器具
が格納状態の時にメモリスイッチ２２を入れおく。する
とメモリ２１のＬＯＡＤ端子に”Ｈ”が入力されメモリ
２１は更新状態になる。またＯＲゲート２３の入力の一
方が”Ｈ”となる。

【００３４】次に昇降切替スイッチ２を下降位置（ＤＯ
ＷＮ）に入れると、実施例１と同様に照明器具が下降を
始め、アップダウンカウンタ８がカウントアップを始
め、その値はメモリ２１にも送られ設定値が更新されて
いく。アップダウンカウンタの値とメモリ２１の値は一
致するのでコンパレータ１０から停止信号（ＳＴＯＰバ
ー信号”Ｌ”）が出力されるが、ＯＲゲート２３の一方
の入力が”Ｈ”であるため停止信号”Ｌ”がＯＲゲート
２３から出力されずリレー４は動作ＯＮのままとなって
電動機は停止しないで、照明器具は下降を続ける。

【００３５】照明器具が希望の位置まで下降したところ
で、昇降切替スイッチ２を停止位置に入れ同時に、メモ
リスイッチ２２を切るとそれ以降メモリ２１の内容は更
新されなくなり、その値を記憶する。これにより照明器
具の停止位置がメモリ２１に入力されたことになる。そ
の後昇降切替スイッチ２を上昇位置に入れ照明器具を上
昇させ照明器具が昇降装置に格納された出発位置に戻
す。

【００３６】通常の下降操作においては昇降切替スイッ
チ２を下降位置（ＤＯＷＮ）に入れる。この場合メモリ
スイッチ２２は入れない。実施例１と同様に電動機が正
回転を始め照明器具が下降を始め、アップダウンカウン
タ８がカウントアップの動作を始める。アップダウンカ
ウンタ８の値がメモリ２１の値と一致するとコンパレー
タ１０から停止信号（ＳＴＯＰバー信号”Ｌ”）が出力
され、ＯＲゲート２３の両入力が”Ｌ”となって停止信
号”Ｌ”が出力され、これはインターフェース５を介し
てリレー４に入力されリレー４は動作ＯＮとなって電動
機は停止し照明器具が停止する。途中で照明器具の下降
を停止させたり、上昇させたりしても、実施例１と同様
に設定位置の狂いは生じない。

【００３７】上昇操作も実施例１と同様に行われ、リミ
ットスイッチにより電動機Ｍは停止せしめられる。その
後操作者は昇降切替スイッチを停止位置に戻す。

【００３８】

【実施例３】実施例３では、実施例２の昇降切替スイッ
チ２の代わりに２つのリモコンリレーを用いて遠隔操作
ができるようにされている。即ち図３において３１は上
昇用リモコンリレー、３２は下降用リモコンリレー、３
３はワンショットマルチバイブレータである。なおリモ
コンリレーへはリモコンスイッチ（図示せず）から下
降、上昇、停止のリモコンリレー制御信号（以下制御信
号という）が入力される。この実施例３では、部分３４
は操作盤内に収納され室外又は目立たない箇所に配置さ
れ、一方リモコンスイッチは照明器具が見える例えば室
内の壁等に取り付けられている。

【００３９】リモコンスイッチの下降ボタンを押し下降
用リモコンリレー３２へ制御信号を出力すると、下降用
リモコンリレー３２が作動して電動機Ｍが正回転を始め
照明器具は下降を始める。それと同時にインターフェー
ス５からＤＯＷＮ信号がカウンタ制御手段７を介してア
ップダウンカウンタ８へ及びカウンタ制御手段７のＯＲ
ゲート１１に出力され、アップダウンカウンタ８がカウ
ントアップの動作を開始する。アップダウンカウンタ８
の値が予め設定されたメモリ２１の値と一致すると、コ
ンパレータ１０から停止信号（ＳＴＯＰバー信号”
Ｌ”）がワンショットマルチバイブレータ３３へ出力さ
れる。

【００４０】これによりワンショットマルチバイブレー
タ３３から１発パルスが出力され、これによりインター
フェース５を介して下降用リモコンリレー３２が不作動
化され電源回路を遮断する。従って電動機は停止し照明
器具は所定の位置に停止する。

【００４１】次にリモコンスイッチの上昇ボタンを押し
上昇用リモコンリレー３１へ制御信号が出力されると、
上昇用リモコンリレー３１が作動して電動機Ｍが逆回転
を始め照明器具は上昇を始める。それと同時にインター
フェース５からＵＰ信号がＯＲゲート１１に出力され、
一方アップダウンカウンタ８のＵ／Ｄバー端子に入力が
なくなるのでアップダウンカウンタ８はカウントダウン
の動作を開始する。

【００４２】照明器具が上昇し本体に格納されると、本
体のリミットスイッチが作動して電動機を停止させる。
このときアップダウンカウンタ８の値は０に戻ってい
る。その後、リモコンスイッチの上昇ボタンを再び押す
か、又は停止ボタンを押して上昇用リモコンリレー３１
を不作動化して電動機Ｍの電源回路を切る。

【００４３】なお、照明器具を下降又は上昇中にリモコ
ンスイッチを使って一旦照明器具を停止させるとカウン
タ制御手段７にＤＯＷＮ信号もＵＰ信号も入力されない
ので、アップダウンカウンタ８の内容はその状態のまま
変化しない。再びリモコンスイッチの下降ボタン又は上
昇ボタンが押されるとそれに基づいてアップダウンカウ
ンタ８は再びカウントアップ又はカウントダウンを開始
する。

【００４４】メモリ２１に設定値を入力するには、照明
器具を希望の位置までテスト下降させ、そこでリモコン
スイッチの設定ボタンを押すと、ＭＥＭＯＲＹ信号がイ
ンターフェース５よりメモリ２１へ出力され、アップダ
ウンカウンタ８の内容がメモリ２１に送られメモリに設
定値が入力される。

【００４５】

【実施例４】実施例４では、実施例３にさらに電動機監
視手段とモニタＬＥＤが設けられている。電動機監視手
段は電流センサ４１、波形整形器４２、ワンショットマ
ルチバイブレータ４３及びＯＲゲート４４からなってい
る。電流センサ４１は電動機Ｍと直列に接続され電動機
Ｍに流れる電流を検出する。波形整形器４２は電流セン
サ４１の信号を増幅し電動機の動作／不動作を判別し、
ワンショットマルチバイブレータ４３は波形整形器４２
からの電動機不作動信号によりパルスを発生して上昇用
リモコンリレー３１と下降用リモコンリレー３２をＯＦ
Ｆにする。また実施例４では室内の壁等に設けられたリ
モコンスイッチのモニタＬＥＤがＯＦＦの状態に戻り電
動機Ｍが停止したことをアンサーバックする機能が設け
られている。

【００４６】リモコンスイッチの下降ボタンを押し下降
用リモコンリレー３２へ制御信号が出力されると、下降
用リモコンリレー３２が作動して電動機が正回転を始め
照明器具は下降を始める。それと同時にインターフェー
ス５からＤＯＷＮ信号が出力され、このＤＯＷＮ信号は
カウンタ制御手段７を介してアップダウンカウンタ８へ
及びカウンタ制御手段７のＯＲゲート１１に入力され、
アップダウンカウンタ８がカウントアップの動作を開始
する。アップダウンカウンタ８の値がメモリ２１の予め
設定された値と一致すると、コンパレータ１０から停止
信号（ＳＴＯＰバー信号”Ｌ”）がワンショットマルチ
バイブレータ３３へ出力される。

【００４７】これによりワンショットマルチバイブレー
タ３３から１発パルスが出力され、ＯＲゲート４４、イ
ンターフェース５を介して下降用リモコンリレー３２に
入力される。下降用リモコンリレー３２は不作動化され
電動機Ｍの電源回路は遮断され電動機Ｍは停止し照明器
具は所定の位置に停止する。

【００４８】電動機Ｍが止まると、電動機監視手段の波
形整形器４２から出ていた電動機作動信号が停止し、そ
の立ち下がりでワンショットマルチバイブレータ４３が
１発パルスを発生し、これがＯＲゲート４４、インター
フェース５を介してリモコンスイッチに入力され、リモ
コンスイッチのモニタＬＥＤがＯＦＦの状態に戻り、操
作者に電動機が停止したことを知らせる。

【００４９】また所定の位置まで下降しない途中の段階
で、リモコンスイッチの停止ボタンを押した場合も、下
降用リモコンリレー３２が不作動化され電動機Ｍが止ま
ると、上記と同様に電動機監視手段からの信号によりリ
モコンスイッチのモニタＬＥＤがＯＦＦの状態に戻り、
操作者に電動機が確実に停止したことを知らせる、即ち
操作者へアンサーバックが帰ることになる。

【００５０】一方、上昇操作で照明器具が上昇し本体に
格納されると、本体のリミットスイッチが作動して電動
機Ｍを停止させる。このときアップダウンカウンタ８の
値は０に戻っている。電動機Ｍが止まると、波形整形器
４２から出ていた電動機作動信号が停止し、その立ち下
がりでワンショットマルチバイブレータ４３が１発パル
スを発生し、これがインターフェース５を介して上昇用
リモコンリレー３１を不作動化して電動機への電力供給
を遮断すると共に、リモコンスイッチのモニタＬＥＤが
ＯＦＦの状態に戻り、操作者に電動機が停止したことを
知らせる。

【００５１】また、上昇途中でリモコンスイッチを操作
して、又は何等かの原因で電動機Ｍが止まった場合も、
電動機への電力供給が遮断されると共にリモコンスイッ
チのモニタＬＥＤがＯＦＦの状態に戻る。

【００５２】

【発明の効果】請求項１に記載の発明では、設定スイッ
チにより照明器具が下降すべき希望位置を数値として入
力しておき、コンパレータがアップダウンカウンタの値
と設定スイッチの値とを比較し一致すると停止信号を出
力し、途中で昇降切替スイッチを停止位置にして照明器
具の下降を止めても、アップダウンカウンタがその値を
保持し、再び上昇又は下降をさせると、アップダウンカ
ウンタはその値からカウントダウン又はカウントアップ
を始めるので、常に照明器具の位置が把握され、途中で
下降を止めて再開しても確実に照明器具を所定の位置に
下降させることができる。

【００５３】請求項２に記載の発明では、照明器具が下
降すべき希望位置をメモリに記憶させておくことができ
るので、設定スイッチに数値で入力する煩わしさがな
い。

【００５４】請求項３に記載の発明では、リモコンリレ
ーを使用することにより、操作者は照明器具が見えると
ころから、照明器具の昇降を目視しながら昇降操作がで
きるので、各照明器具ごとの細かい操作が可能になる。

【００５５】請求項４に記載の発明では、下降操作で照
明器具が所定の位置にきて停止した場合、上昇操作でリ
ミットスイッチなどにより電動機が停止した場合、操作
者がリモコンスイッチを操作して照明器具を途中で止め
停止させた場合及び何らかの原因で電動機が停止した場
合に、電動機監視手段が電動機の停止を検知してリモコ
ンスイッチのモニタＬＥＤにアンサーバックすることに
より操作者に電動機の停止を知らせるので、操作者は状
況を正確に把握しながら操作できる。また上昇操作でリ
ミットスイッチなどにより電動機が停止した場合や何ら
かの原因で電動機が停止した場合には、電動機監視手段
が電動機の停止を検知して電動機への電源回路を遮断す
るので安全性が高まる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の昇降式照明装置用の昇降制御装置の実
施例１の回路図。

【図２】実施例２の回路図。

【図３】実施例３の回路図。

【図４】実施例４の回路図。

【図５】昇降式照明器具の一例を示す図。

【図６】従来の昇降装置の回路図。

【符号の説明】 １ 交流電源 ２ 昇降切替スイッチ ３ 昇降装置 ４ リレー ５ インターフェース ６ パルス発生装置 ７ カウンタ制御手段 ８ アップダウンカウンタ ９ 設定スイッチ １０ コンパレータ １１ カウンタ制御手段（ＯＲゲート） １２ カウンタ制御手段（ＡＮＤゲート） ２１ メモリ２２ メモリ設定スイッチ ２３ 停止信号制御手段（ＯＲゲート） ３１ 上昇用リモコンリレー ３２ 下降用リモコンリレー ３３ ワンショットマルチバイブレータ ３４ 部分 ４１ 電動機監視手段（電流センサ） ４２ 電動機監視手段（波形整形器） ４３ 電動機監視手段（ワンショットマルチバイブレー
タ） ４４ 電動機監視手段（ＯＲゲート）

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】照明器具をワイヤで昇降可能に吊り下げて
   いる昇降式照明装置用の昇降制御装置において、交流電
   源とワイヤを巻き取る正転、逆転可能な電動機間の電源
   回路に配置されている昇降切替スイッチと、電源回路を
   遮断するリレーと、インターフェースを介して上記昇降
   切替スイッチ及びリレーに接続されている制御回路とを
   具備し、制御回路には、昇降切替スイッチの下降、上昇
   の各状態に基づいてインターフェースから出力される信
   号により作動するカウンタ制御手段と、パルス発生装置
   と、カウンタ制御手段の指示に従ってパルス発生装置か
   らのパルスをカウントアップ又はカウントダウンするア
   ップダウンカウンタと、照明器具の下降位置を設定する
   設定スイッチと、アップダウンカウンタと設定スイッチ
   との値が一致した時に上記リレーを作動させる停止信号
   を出力するコンパレータとを有することを特徴とする昇
   降式照明装置用の昇降制御装置。
2. 【請求項２】照明器具をワイヤで昇降可能に吊り下げて
   いる昇降式照明装置用の昇降制御装置において、交流電
   源とワイヤを巻き取る正転、逆転可能な電動機間の電源
   回路に配置されている昇降切替スイッチと、電源回路を
   遮断するリレーと、インターフェースを介して上記昇降
   切替スイッチ及びリレーに接続されている制御回路とを
   具備し、制御回路には、昇降切替スイッチの下降、上昇
   の各状態に基づいてインターフェースから出力される信
   号により作動するカウンタ制御手段と、パルス発生装置
   と、カウンタ制御手段の指示に従ってパルス発生装置か
   らのパルスをカウントアップ又はカウントダウンするア
   ップダウンカウンタと、照明器具の下降位置を記憶して
   いるメモリと、アップダウンカウンタとメモリとの値が
   一致した時に上記リレーを作動させる停止信号を出力す
   るコンパレータとを有することを特徴とする昇降式照明
   装置用の昇降制御装置。
3. 【請求項３】照明器具をワイヤで昇降可能に吊り下げて
   いる昇降式照明装置用の昇降制御装置において、交流電
   源とワイヤを巻き取る正転、逆転可能な電動機間の電源
   回路に配置されているリモコンリレーと、インターフェ
   ースを介して上記リモコンリレーに接続されている制御
   回路とを具備し、制御回路に、リモコンリレーへの下
   降、上昇の各リモコンリレー制御信号に基づいてインタ
   ーフェースから出力される信号により作動するカウンタ
   制御手段と、パルス発生装置と、カウンタ制御手段の指
   示に従ってパルス発生装置からのパルスをカウントアッ
   プ又はカウントダウンするアップダウンカウンタと、照
   明器具の下降位置を記憶しているメモリと、アップダウ
   ンカウンタとメモリとの値が一致した時に上記リモコン
   リレーを作動させる停止信号を出力するコンパレータと
   を有することを特徴とする昇降式照明装置用の昇降制御
   装置。
4. 【請求項４】電動機の停止を検出しインターフェースを
   介してリモコンリレーを不作動化させる電動機監視手段
   を具備し、それによりリモコンスイッチのモニタＬＥＤ
   にＯＦＦの状態をアンサーバックすることにより操作者
   に電動機の停止を知らせることを特徴とする請求項３に
   記載の昇降式照明装置用の昇降制御装置。