JPH0729601B2 - 複式単線自動循環式索道の出発速度同調装置及び出発安全装置 - Google Patents

複式単線自動循環式索道の出発速度同調装置及び出発安全装置

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JPH0729601B2
JPH0729601B2 JP32171088A JP32171088A JPH0729601B2 JP H0729601 B2 JPH0729601 B2 JP H0729601B2 JP 32171088 A JP32171088 A JP 32171088A JP 32171088 A JP32171088 A JP 32171088A JP H0729601 B2 JPH0729601 B2 JP H0729601B2
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隆智 井上
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は2条並列された支曳索を循環させて輸送を行う
複式単線自動循環式索道における握索機を握索させると
きに、これらの支曳索に速度差があった場合にも、近似
同調させ握索するようにした装置に関し、かつ、前記速
度差が所定以上に大きいときは安全処置を行うようにし
た装置に関する。
[従来の技術] 自動循環式索道は両端のターミナル(停留場をいう。以
下同じ)に配設された滑車と滑車との間に無端の支曳索
を張架循環させ、搬器を懸垂した握索機を支曳索に握索
させて、支曳索の循環運行と共に搬器を運行して輸送を
行うもので、山岳地等でスキーヤーの輸送用や観光用と
して近時、著しく多用されていることは、汎く周知であ
る。
ここで、従来は、搬器を支承して懸垂すべき支索と曳索
の機能を兼ねた支曳索を1条のみ用い、搬器定員4〜8
人程度としたものが一般に実施されてきた。しかし、輸
送力を更に増加するために、より多数定員の搬器を用
い、また支曳索も2条並列に用いて荷重を分担させた形
式の索道設備が近時志向され、提案されている。なお本
形式の索道設備はダブル・モノ・ケーブル索道(DM
C)、複式単線自動循環式索道、複支曳曳索自動循環式
索道等と呼称されているが、統一した用語が定着してい
ない。
本明細書においては、複式単線自動循環式索道の用語を
用いて、以下記述する。
従来の単線自動循環式索道において、搬器はターミナル
内に設備された軌条に沿って緩速で移送されながら乗客
の乗降を行ない次に加速移送装置によって支曳索の速度
と等速に達するまで加速され、この後に握索機は単条の
支曳索を握索して索道線路中に出発するようになされ
る。前記の加速移送装置としては、空気入りのゴムタイ
ア車輪を多数輪並設して、その周縁部で握索機の押送を
するものが一般に用いられている。
このような構成関係において、単線自動循環式索道の場
合は、前記の握索動作が行われる時点には、支曳索の速
度と握索機の速度とが一致していることが必要で、もし
速度差があると相対的に辷りを生じて、支曳索または握
索機握子部を摩耗させたり、または乗心地を害する恐れ
がある。これに対して、支曳索の速度と移送装置の速度
を同調させる装置としては、例えば、実開昭57−113269
号公報「索道の出発到着押送装置」、等で提案されてい
る。
一方、複式単線自動循環式索道の場合には、索道線路中
に2条の支曳索を並列に循環移動させ、握索機は2条並
列の支曳索を同時に乃至共通に握索するようになされて
いるが、ターミナル内における基本的な動作については
従来の単線自動循環式索道の場合と均等である。また握
索機を出発させるとき、握索機と支曳索の速度の同調が
必要な点もまた基本的には均等である。
第5図(ア)(イ)(ウ)は、複式単線自動循環式索道
に用いることができ、乃至は用いられる可能性のある支
曳索の循環構成を例示したものである。
第5図(ア)は共通の原動軸53で駆動される原動滑車52
a,52bとそれぞれの緊張軸56a,56bに独立に枢着された緊
張滑車55a,55bとを用いて、原動滑車52aと緊張滑車55a
との間には支曳索57aが循環し、原動滑車52bと緊張滑車
55bとの間には他の支曳索57bが循環している。緊張軸56
a,52bはそれぞれ別途に例えば重錘または油圧装置等の
緊張手段(図示していない)で緊張されている。索道線
路58中には略図で示した握索機59,59…が支曳索57a,57b
を共通に握索している。
第5図(イ)は原動軸63で共通に駆動される原動滑車62
a,62bと、共通の緊張軸66にそれぞれ回動できるように
枢着された緊張滑車65a,56bとを用い、1条の支曳索67
を二重ループ状に循環張架させたもので、緊張軸66は緊
張手段(図示していない)によって緊張されている。索
道線路68においては二重ループによる支曳索67と67が並
列しており、これを略図で示した握索機69,69…が共通
に握索している。この支曳索循環構成は、例えば、特開
昭62−17058号公報「自動循環式索道の索条二重循環構
成」によって提案されている。
第5図(ウ)は原動軸73aで駆動される原動滑車72aと、
原動軸73bで駆動される原動滑車72bとを用い、一方、そ
れぞれ緊張軸76a,76bに枢着された緊張滑車75a,75bを用
いて、原動滑車72aと緊張滑車75aには支曳索77aを循環
させ、原動滑車72bと緊張滑車75bとの間には支曳索77b
を循環させるようにし、緊張軸76aと76bにはそれぞれ別
途に緊張手段(図示していない)で緊張するようにした
ものである。ここで原動滑車72a,72bはそれぞれ別途に
駆動されているが、電気的に揃速制御されるようになっ
ている。索道線路78中においては略図で示した握索機7
9,79…が2条並列した索条77a,77bを共通に握索してい
る。
[発明が解決しようとする課題] ここに例示した以外にも利用可能な支曳索の循環構成は
各種のものが想定されるが、何れにしても2条並列の支
曳索は何れの箇所でも同期して均等速度で移動すること
は、必要な前提条件である。
これに対して前記例示の第5図(ア)(イ)(ウ)につ
いてみると、原動滑車52a,52bの場合と、原動滑車62a,6
2bの場合はそれぞれ同一の原動軸53または63で駆動され
ているので相互に同位相で回転している。また原動滑車
72a,72bについても揃速制御されているので相互に同位
相で回転している。従って少なくとも原動滑車附近にお
いては2本並列した支曳索相互は均等速度で運行移動す
ることが充分期待される。
一方、緊張滑車側においては原動滑車位置から遠隔して
いる索道線路中における外乱により揃速条件が乱され易
いことが考えられるが、第5図(ア)(イ)(ウ)に示
したように索道線路中の握索機が並列する支曳索を共通
に握索しているときは、支曳索相互間をブッロク状態と
しているので、これによって結果的には支曳索相互が揃
速されるように支援している。また従来の三線自動循環
式索道の運転実績からは、特に有害な曳索間の速度差の
問題が生じていないことから、これらを勘案すると、複
式単線自動循環式索道の場合にも一般的には有害な速度
差を生ずる機会は少ないものと考えられる。
しかしながら限られた条件の場合、例えば、索道線路中
に握索機乃至搬器が配置されていないときの初発搬器の
場合などにはこの速度差が発生する可能性もある。この
ような場合には握索装置と支曳索との間に出来るだけ相
対辷りなくして、支曳索または握索装置握子部の摩耗を
なくすることは必要である。
また両支曳索間に特に大きい速度差が発生した場合は、
なんらかの運転の異状が生じた場合であろうが、複式単
線自動循環式索道の場合には2支曳索の間隔が大きいの
で、もし支曳索に速度差があるとき、これらを握索する
と搬器に偶力が作用し、一般的にスピン運動を起すおそ
れもある。
以上の如く、複式単線自動循環式索道においては従来の
単線自動循環式索道と基本的に均等なことが多い反面で
2支曳索に伴って固有な問題点もある。しかし本機種は
現在までのところ建設実績がほとんどないため、問題点
の検討とこれの対応は、これまでほとんどなされていな
い。
本発明は前記のような事情に対応してなされたもので、
2条の支曳索を並列して用いる複式単線自動循環式索道
において、該2条並列の支曳索間に速度差を生じた場合
にも、該支曳索乃至握索機握子部に損耗の少ないような
同調速度で握索機乃至搬器を出発させるようにし、また
速度差が特に大きい場合には握索機乃至搬器の発車を一
時待機するなどの処置をなして出発安全をはかる装置の
提供を目的としている。
[課題を解決するための手段] 前記の目的に対応して、本発明は複式単線自動循環式索
道の搬器の出発安全に係わる共通の技術課題に関して相
関した2つの構成乃至装置に関する第1発明と第2発明
とよりなっている。第1発明は複式単線自動循環式索道
の並列した2条の支曳索間にもし速度差がある場合にも
両速度を評価して好適な同調速度を以て握索機乃至搬器
を加速移送するようにした装置に関するものである。ま
た第2発明は前記支曳索の速度差が大きい場合には、そ
の大きさの段階に応じて必要な安全処理を行うことがで
きるようにした装置に関するものである。
すなわち、第1発明は両端のターミナルの滑車間に巻き
掛けられて循環し索道線路の往復両線に各々2条並列張
架された支曳索と、搬器が懸垂されかつ前記2条並列さ
れた支曳索を共通に握索する握索機とを用いて、前記握
索機は前記ターミナルの一で移送装置により加速されて
前記支曳索を握索して出発し、前記ターミナルの他の一
においては前記支曳索を放索し減速されて到着するよう
になして輸送を行う複式単線自動循環式索道における前
記ターミナルにおいて、前記並列した支曳索の各々の速
度を検出して支曳索速度信号sva,またはsvbを出力する
第1と第2の支曳索速度検出器と、前記支曳索速度信号
sva,svbを入力して予め定めた関数式svo∝f(sva,sv
b)によって移動速度信号svoを算出し出力する移送速度
演算手段と、前記移送速度信号svoを入力して制御信号s
cを出力する制御装置と、前記制御装置scにより制御さ
れる可変速電動機を備え前記握索機を出発移送する移送
装置、とよりなる複式単線自動循環式索道の出発速度同
調装置、として構成したものである。
また、第2発明は両端のターミナルの滑車間に巻き掛け
られて循環し索道線路の往復両線に各々2条並列張架さ
れた支曳索と、搬器が懸垂されかつ前記2条並列された
支曳索を共通に握索する握索機とを用いて、前記握索機
は前記ターミナルの一で移送装置により加速されて前記
支曳索を握索して出発し、前記ターミナルの他の一にお
いては前記支曳索を放索し減速されて到着するようにな
して輸送を行う複式単線自動循環式索道における前記タ
ーミナルにおいて、前記並列した支曳索の各々の速度を
検出して支曳索速度信号sva,またはsvbを出力する第1
と第2の支曳索速度検出器と、前記支曳索速度信号sva
とsvbを入力してこれらより演算して速度信号sdを出力
する速度差演算手段と、予め定めた段階の安全処理を行
うべき特定の支曳索速度差値に対応した特定速度差信号
sp1,sp2…を発生し出力する特定速度差発生手段と、前
記速度差信号sdと前記特定速度差信号sp1,sp2…とを各
段階毎に比較して各々特定保安信号ss1,ss2…を出力す
る比較手段と、よりなり前記特定保安信号ss1,ss2…の
各段階に応じて当該索道の中央監視装置が所定の安全処
置を行うことができるようになした複式単線自動循環式
索道の出発安全装置、として構成したものである。
[作用] まず本発明の第1発明の出発速度同調装置の作用は次の
とおりである。2条並列の各々の速度を索条速度検出器
が検出し支曳索速度信号を出力する。次に移送速度演算
手段は支曳索速度信号をあらかじめ定めた関係式に代入
して演算し、移送速度信号を出力する。制御手段は移送
速度信号にもとづいて制御信号を出力し可変速電動機の
回転を制御する。可変速電動機は移送装置に備えられた
もので、握索機を緩速から握索速度まで加速移送する。
ここで、例えば移送速度演算手段にあらかじめ与えた関
係式を、「2条並列の支曳索の平均速度」と定めたとす
れば本装置は、両支曳索速度を勘案して両支曳索の平均
速度に同調するよう握索機を加速移送する。
次に第2発明の出発安全装置の作用は次のとおりであ
る。
2条並列の各々の支曳索の速度を索条速度検出器が検出
して支曳索速度信号を出力する。次に速度差演算手段が
支曳索速度信号相互の差を算出して速度差信号を速度差
比較手段に出力する。一方、特定速度差発生手段は、必
要な安全処置を行うべき速度差に対応した特定速度差信
号を比較手段へ送出しており、比較手段は速度差信号の
値が特定速度差信号の値に該当していれば、特定保安信
号を出力し、これは索道の中央監視装置に送出され、安
全処理例えば運転停止等の処置がとられる。速度差信号
の値が特定速度差信号の値に該当しなければ、そのまま
支曳索の運行が継続される。
[第1の実施例] 本実施例は本発明の第1発明の出発速度同調装置の具体
的構成に係わるもので、第1図は本発明の装置を設ける
複式単線自動循環式索道の全体を示している。
原動ターミナル1の原動軸3には原動滑車2a,2bが固着
され、一方緊張ターミナル4においては緊張軸6a,6bに
それぞれ緊張滑車5a,5bが枢着されている。原動滑車2a
と緊張滑車5aとの間には支曳索7aが循環し、原動滑車2b
と緊張滑車5bとの間には支曳索7bが循環している。索道
線路8においては、支曳索7a,7bは2条並列して張架さ
れ、略図で示した握索機9,9…は2条並列の支曳索7a,7b
を共通に握索している。握索機の出発加速のための移送
装置10と、到着減速のための移送装置11が緊張ターミナ
ル4に配設されており、同様に原動ターミナル1にも移
送装置12,13が配設されている。この索条循環構成は、
第5図(ア)の従来技術の説明に用いたものと基本的に
は均等のものである。
本実施例は第1図示の索道構成の緊張ターミナル4に第
2図の如く、本発明の装置を設けたものである。しかし
ながら本実施例に係わらず本発明の装置は、その他の索
道構成、例えば第5図(イ)(ウ)等の場合にも採用可
能である。また緊張ターミナルに用いるのが好適である
が、必要あれば原動ターミナルや原動緊張ターミナルに
も適用可能であることは勿論である。
第2図は、第1図に対応して緊張ターミナル4における
各機器の構成と接続関係とを示したもので、本発明の第
1発明に係わる出発同調装置30と第2発明に係わる出発
安全装置40との両方が示されている。
緊張ターミナル4における握索機(図示せず)の矢印で
示した出発経路14には握索機を緩行速度からほぼ支曳索
7a,7bの速度まで加速する移送装置10が配設されてい
る。この加速移送が終了した位置付近で握索機は支曳索
7a,7bを握索して索道線路8方向に発車する。移送装置1
0にはゴムタイア車輪を多数並設した摩擦移送方式のも
のを用いることができるがこの他に、例えば特願昭62−
192107号「索道の搬器握索機移送装置」で提案されたリ
ニアモータを用いた構成も利用可能である。
第2図においてまず、出発同調装置30について説明す
る。
ターミナル4における移送装置10の近傍で、かつ支曳索
7a,7bの通過経路に沿って、支曳索速度検出器20a(Dr
a)、20b(Drb)が配設されている。ここで支曳索速度
検出器20a(Dra)は一の支曳索7aの速度を検出するため
のもので、支曳索速度検出器20b(Drb)は他の一の支曳
索7bの速度を検出するためのものである。支曳索速度検
出器20b(Dra)または20b(Drb)には各種型式のものが
使用可能であるが、ここではそれぞれ検出ローラ21aま
たは21bを支曳索7aまたは7bに当接させて倣速回転させ
るものを用いて、該回転を電気信号に変換して支曳索速
度信号sva,svbとして移送速度演算手段CVMに送出してい
る。また後記する出発安全装置40のために所要の信号を
共用する場合には、該支曳索速度信号sva,svbを同時に
速度差演算手段CDMにも分岐、送出している。
次に、移送速度演算手段CVMは、前記索条速度信号sva,s
vbを入力してこれに基づいて、予め定めた所定の関係乃
至関数式により演算を行って移送装置10の所要の運転速
度に応当する信号を発生し、移送速度信号svoとして制
御手段CNTに出力する。ここで前記演算を行うための予
め定めた関係乃至関数式については後記する。
次に制御手段CNTは前記移送速度信号svoに基づいて可変
速電動機Mの回転を制御する制御信号scを出力してい
る。一方、該可変速電動機Mに付設された電動機速度検
出器DMVは可変速電動機Mの回転速度を検出して、フィ
ードバック信号sfとして制御手段CNTにフィードバック
している。前記制御手段CNTは前記移送速度信号svoと、
フィードバック信号sfとの両者を比較して、偏差がある
場合は可変速電動機Mを制御して移送装置10の所要の運
転速度を維持するようにされている。
次に本第1発明の出発同調装置30の動作について第3図
によって説明する。
まず、索道が運転され支曳索7a,7bが移動すると、支曳
索速度検出装置Dra,Drbはそれぞれ支曳索の速度Va,Vbを
検出し、これによってそれぞれ支曳索速度信号sva,svb
を出力する。
次の移送速度演算手段CVMは前記の支曳索速度信号sva,s
vbより所定の関係により演算を行い移送速度信号svoを
出力する。ここで、所定の関係とは、一般的には svo∝f(sva,svb) で表現されるように定め、すなわち、移送速度信号svo
は支曳索速度信号sva,svbの関数に比例する如く定め
る。更に具体例をもって示せば、 svo∝(sva,svb)/2 の如くすれば、支曳索7a,7bの速度Va,Vbの平均の速度
(Va+Vb)/2を目標として移送装置10の運転速度を設定
することができる。また必要によっては、一例として前
記のような平均速度より高速側寄りの速度を目標として
移送装置10の運転速度を定めることもできる。但し速度
同調の趣旨から言って移送装置10の運転速度は支曳索7
a,7bの速度Va〜Vbの範囲内となるように定めるのが適当
である。
このようにして定められた移送速度信号svoは制御手段C
NTに出力される。
制御手段CNTでは、これに基づいて制御信号scを可変速
電動機Mに出力し制御する。一方、該可変速電動機Mに
付設した電動機速度検出器DMVは可変速電動機Mの回転
速度nを送出して、これにもとづいてフィードバック信
号sfとして制御手段CNTにフィードバックしている。制
御手段CNTにおいては前記の移送速度信号svoとフィード
バック信号sfとを比較して (svo−sf)→0となるようにし、すなわち偏差がある
ときは可変速電動機Mを制御し所望の回転数を得るよう
にする。
移送装置10は可変速電動機Mによって駆動され、握索機
乃至搬器を加速移送し、握索装置で支曳索を握索させて
搬器の出発を行うことができる。
このように動作させると、2条の支曳索7a,7bの速度に
差があった場合にも、支曳索、握索機または搬器に影響
の少ない所望の速度に移送装置10を運転制御することが
できる。
[第2の実施例] 次に第2発明の出発安全装置40の具体的構成に係わる実
施例について、再び第2図を用いて説明する。
まず、ターミナル4における支曳索7a,7b等の配設構成
については前記説明のとおりであり支曳索速度検出器Dr
a,Drbに関する説明も前記のとおりである。該支曳索速
度検出器Dra,Drbからはそれぞれ支曳索7aまたは7bの速
度に応当した支曳索速度信号sva,svbを出力している。
前記したとおり、本実施例においては、出発速度同調装
置30と、出発安全装置40とに支曳索速度信号sva,svbを
共用しているが、このように共用してもよく、または、
それぞれ独立に支曳索速度検出器Dra,Drbを設けてもよ
いことはいうまでもない。
次に速度差演算手段CDMは支曳索速度信号sva,svbを入力
して、これにより演算を行い速度差信号sdを発生し出力
する。
次の速度差比較手段FVMは速度差信号sdを入力すると共
に特定速度差信号sp1,sp2…を入力して比較を行ってい
る。該特定速度差信号sp1,sp2…は、特定速度差発生手
段SPMから単数段階単種類乃至は複数段階複数種類が速
度差比較手段FVMに出力されている。
特定速度差信号sp1,sp2…は支曳索7a,7b相互の値に応当
して予め定められたものである。速度差比較手段FVMに
おいては、前記特定速度差信号sp1,sp2の各段階毎に速
度差信号sdと逐一比較し、各段階毎に設定条件に該当し
ている場合には特定保安信号ss1またはss2…を索道設備
全体の制御装置乃至中央監視装置CIPに出力し、警報、
運転停止等の処置が行われる。または各段階毎に設定条
件に該当していないときは信号を出力しないようになさ
れている。
次に該安全装置40の動作について第4図の流れ図によっ
て説明する。
前記の如く支曳索速度検出器Dra、Drbはそれぞれ支曳索
7a,7bの速度を検出して支曳索速度信号sva,svbを出力し
ている。次に、速度差演算手段CDMにおいては、支曳索
速度信号sva,svbとを用いて演算を行い、これに基づい
て速度差信号sdを出力している。すなわち、ここでは sd∝|(sva−svb)| として、演算を行い速度差を算出し、その絶対値に比例
する速度差信号sdを出力する。なお、本装置の目的の限
りにおいては、前記のように絶対値で可であるが、他の
目的のために支曳索7a,7bの何れの速度が大きいかを併
せて知る必要がある場合は絶対値でなく正負の表示が必
要である。
このようにして出力された速度差信号sdは速度差比較手
段FVMに入力されている。一方、特定速度差発生手段SPM
においては単段階または複数段階の予め定められた特定
速度差信号sp1,sp2…を発生し速度差比較手段FVMに出力
しており、速度差比較手段FVMにおいては各段階毎に支
曳索速度差信号sdと比較して条件に該当する場合にはそ
れぞれ特定保安信号ss1,ss2…を出力するようになされ
る。
第4図に示す実施例においては特定速度差信号sp1,sp2,
sp3は3段階3種類用いており、支索7a,7b間の速度差の
大きさに応じて、それぞれ異なった処置の必要な臨界の
値ごとにこれに応当した値の信号を発生するようになさ
れている。
これを具体例を以て示せば、第3段階の特定速度差信号
sp3は支曳索7a,7b間の速度差が異状に大きく、単に搬器
の出発に不適であるのみならず、なんらかの事故が予想
される程度に大きい場合に相当し、この速度差の値に応
当して定めた特定速度差信号sp3は速度差比較手段FVMで
速度差信号sdと比較され、sd≧sp3であれば特定保安信
号ss3を中央監視内CIPに出力し、中央監視装置CIPでは
索道の全停止を行うようにする。この時は勿論、これに
伴って前記の移送装置10も停止される。
次に第2段階の特定速度差信号sp2は支曳索7a,7bの速度
差がやや大きく、搬器を出発させるのにやや不適である
ような場合に、この速度差に応当して定めた特定速度差
信号sp2は、速度差比較手段FVMで速度差信号sdと比較さ
れsd≧sp2であれば特定保安信号ss2を中央監視装置CIP
に出力し、中央監視装置CIPではこの場合、前記移送装
置10を暫時停止し搬器の発車を一時見合わせ待機する等
の処置をとることができる。しかしながら、待機が長時
間に亘ると後続搬器が渋滞して運行が乱れるので、この
場合は別途の処置が必要である。
更に第1段階の特定速度差信号sp1は支曳索7a,7bの速度
差が小さいながら発生しているが、搬器を出発を見合せ
る程度ではないような場合に、この速度差に応当して定
めた特定速度差信号sp1は、速度差比較手段FVMで速度差
信号sdと比較され、sd≧sp1であれば、特定保安信号ss1
を中央監視装置CIPに出力し、中央監視装置CIPではこの
場合例えば運転監視用のディスプレイにこの情報を現示
して、運転者の注意を喚起する等の処置を行うことがで
きる。
以上は、特定速度差信号sp1,sp2,sp3を3段階とした場
合に、それぞれの条件を例示したものであるが、実際の
適用に当ってはこの段階は3段階以外にも必要に応じて
定めることが可能であり、また比較条件、及び処置も必
要に応じて設定することができるのは勿論である。
なお前記の説明において索条速度検出装置20a,20bは支
曳索7a,7bに倣速するローラ式のものを用いているが各
々の緊張滑車5a,5bの回転から信号を取出すようにする
ことも可能である。また前記各信号はアナログでもデジ
タルでも好適なものが使用可能であり、また必要に応じ
てA−D,D−A変換が可能であることも勿論である。
また前記したとおり、移送装置10に用いる可変速電動機
Mは通常の回転機の他に直接に握索機を移送するリニア
モータでも可能であることも明らかである。
[発明の効果] まず本発明の第1発明に係わる複式単線自動循環式索道
の出発速度同調装置の効果について記す。従来の単支曳
索の単線自動循環式索道においても握索機乃至搬器を出
発させるときは支曳索の速度に同調して加速する移送装
置で握索機乃至搬器を加速し、支曳索と握索機との相対
速度差がないようにして握索させ出発させるようにされ
ていた。従来のこの装置は複式単線自動循環式索道の場
合にも基本的には利用可能であるが、もしなんらかの理
由で支曳索間に速度差があると、一方の支曳索には同調
しても他方には同調しないことになって相対的に滑りを
生じることとなる。
本装置によればこのような速度差がある場合に、両方の
支曳索の速度をそれぞれ検出しこれに対応して同調速度
を設定することができるもので、例えば、同調速度を両
方の支曳索の平均速度とするように定めたとすれば、握
索機は両方何れの支曳索との間も近似速度となり、滑り
が少なく安定に握索を行わせられる。よって支曳索及び
握索機握子部の摩耗も少なくすることができる。
次に本発明の第2発明に係わる複式単線自動循環式索道
の出発安全装置は、2条の支曳索の速度から速度差を求
めて速度差の大きさによって例えば注意喚起、搬器発車
の一時待機或いは索道運転の停止等の安全処置を行うこ
とができるものである。
両方の支曳索間に比較的大きい速度差がある状態で握索
が行なわれると、複式単線自動循環式索道の場合には支
曳索間の間隔が一般に大きいので、搬器のヨーイングや
スピン運動を起こすおそれがあるが、本装置によって不
適時には搬器出発を行わないようにして未然に防止でき
る。
但し、このような大きい速度差を生ずるのは索道線路中
などに特別の異常事態が発生したような場合であり、こ
のような場合には当然これを検知するための別の本務の
安全装置が作動して運転停止等の処置がとられるが、こ
のような場合にも、その第一原因によって派生する支曳
索速度差として本装置に検出されれば本装置は本務の安
全装置のバックアップ装置しても有効である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の装置を設ける複式単線自動循環式索道
の全体構成を示す斜視図、第2図は本発明の出発速度同
調装置及び出発安全装置の構成及び接続関係を示す説明
図、第3図は本発明の出発速度同調装置の作用を説明す
るフロー図、第4図は本発明の出発安全装置の作用を説
明するフロー図、接続関係を示す説明図、第5図(ア)
は複式単線自動循環式索道の支曳索循環構成の一例を示
す斜視図、第5図(イ)は複式単線自動循環式索道の支
曳索循環構成の他に一例を示す斜視図、及び第5図
(ウ)は複式単線自動循環式索道の支曳索循環構成の更
に他の一例を示す斜視図である。 1…原動ターミナル、2a,2b…原動滑車、3…原動軸、
4…緊張ターミナル、5a,5b…緊張滑車、6a,6b…滑車
軸、7a,7b…索条、8…索道線路、9…握索機、10,11,1
2,13…移送装置、14…出発経路、20a,20b…支曳索速度
検出器、21a,21b…ローラ、30…出発速度同調装置、40
…出発安全装置、Dra,Drb…索条速度検出器、CVM…移送
速度演算手段、CNT…制御手段、M…可変速電動機、CDM
…速度差演算手段、FVM…速度差比較手段、SPM…特定速
度差発生手段、CIP…中央監視装置、Va,Vb…支曳索速
度、sva,svb…支曳索速度信号、svo…移送速度信号、Sc
…制御信号、sf…フィードバック信号、sd…速度差信
号、sp1,sp2,sp3…特定速度差信号、ss1,ss2,ss3…特定
保安信号、52a,52b…原動滑車、53…原動軸、55a,55b…
緊張滑車、56a,56b…緊張軸、57a,57b…支曳索、58…索
道線路、59…握索機、62a,62b…原動滑車、63…原動
軸、65a,65b…緊張滑車、66…緊張軸、67…支曳索、68
…索道線路、6…握索機、72a,72b…原動滑車、73a,73b
…原動軸、75a,75b…緊張滑車、76a,76b…緊張軸、77a,
77b…支曳索、78…索道線路、79…握索機

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両端のターミナルの滑車間に巻き掛けられ
    て循環し索道線路の往復両線に各々2条並列張架された
    支曳索と、搬器が懸垂されかつ前記2条並列された支曳
    索を共通に握索する握索機とを用いて、前記握索機は前
    記ターミナルの一で移送装置により加速されて前記支曳
    索を握索して出発し、前記ターミナルの他の一において
    は前記支曳索を放索し減速されて到着するようになして
    輸送を行う複式単線自動循環式索道における前記ターミ
    ナルにおいて、前記並列した支曳索の各々の速度を検出
    して支曳索速度信号sva,またはsvbを出力する第1と第
    2の支曳索速度検出器と、前記支曳索速度信号sva,svb
    を入力して予め定めた関数式svo∝f(sva,svb)によっ
    て移送速度信号svoを算出し出力する移送速度演算手段
    と、前記移送速度信号svoを入力して制御信号scを出力
    する制御装置と、前記制御装置scにより制御される可変
    速電動機を備え前記握索機を出発移送する移送装置、と
    よりなる複式単線自動循環式索道の出発速度同調装置
  2. 【請求項2】両端のターミナルの滑車間に巻き掛けられ
    て循環し索道線路の往復両線に各々2条並列張架された
    支曳索と、搬器が懸垂されかつ前記2条並列された支曳
    索を共通に握索する握索機とを用いて、前記握索機は前
    記ターミナルの一で移送装置により加速されて前記支曳
    索を握索して出発し、前記ターミナルの他の一において
    は前記支曳索を放索し減速されて到着するようになして
    輸送を行う複式単線自動循環式索道における前記ターミ
    ナルにおいて、前記並列した支曳索の各々の速度を検出
    して支曳索速度信号sva,またはsvbを出力する第1と第
    2の支曳索速度検出器と、前記支曳索速度信号svaとsvb
    を入力してこれらより演算して速度信号sdを出力する速
    度差演算手段と、予め定めた段階の安全処理を行うべき
    特定の支曳索速度差値に対応した特定速度差信号sp1,sp
    2…を発生し出力する特定速度差発生手段と、前記速度
    差信号sdと前記特定速度差信号sp1,sp2…とを各段階毎
    に比較して各々特定保安信号ss1,ss2…を出力する比較
    手段と、よりなり前記特定保安信号ss1,ss2…の各段階
    に応じて当該索道の中央監視装置が所定の安全処置を行
    うことができるようになした複式単線自動循環式索道の
    出発安全装置
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20150318541A1 (en) * 2013-03-15 2015-11-05 Snu R&Db Foundation High-capacity negative electrode active material and lithium secondary battery including the same
CN106043322A (zh) * 2016-05-30 2016-10-26 山东科技大学 下车点可减速的矿用猴车及其使用方法

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