JPH07295203A - ハーフトーン位相シフトフォトマスク用ブランクスの製造方法 - Google Patents

ハーフトーン位相シフトフォトマスク用ブランクスの製造方法

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JPH07295203A
JPH07295203A JP8948894A JP8948894A JPH07295203A JP H07295203 A JPH07295203 A JP H07295203A JP 8948894 A JP8948894 A JP 8948894A JP 8948894 A JP8948894 A JP 8948894A JP H07295203 A JPH07295203 A JP H07295203A
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Hiroshi Mori
弘 毛利
Hiroyuki Miyashita
裕之 宮下
Masayasu Takahashi
正泰 高橋
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 短波長光に対して十分な透過率を有する高解
像度リソグラフィーに使用可能なハーフトーン位相シフ
トフォトマスク用ブランクスを得る。 【構成】 フッ素原子含有気体から生成したプラズマ中
において金属クロムもしくはクロム化合物から蒸発また
はスパッタリングさせたクロムを透明基板上に成膜させ
ることによってフッ化クロム化合物を主体とする層の少
なくとも1層を基板上に形成してハーフトーン位相シフ
トフォトマスク用ブランクスを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、LSI、超LSIなど
の高密度集積回路の製造に用いられるフォトマスクに関
し、特に微細な投影像を得られる位相シフトフォトマス
クを製造するための位相シフト用フォトマスクブランク
スの製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】IC、LSI、超LSI等の半導体集積回
路は、フォトマスクを使用したいわゆるリソグラフィー
工程を繰り返すことによって製造されるが、特に微細寸
法の形成には、例えば特開昭58−173744号公
報、特公昭63−59296号公報等に示されているよ
うな位相シフトフォトマスクの使用が検討されている。
位相シフトフォトマスクには様々な構成のものが提案さ
れているが、その中でも例えば特開平4−136854
号公報、米国特許第4890309号等に示されるよう
な、いわゆるハーフトーン型位相シフトフォトマスクが
早期実用化の観点から注目を集め、特開平5−2259
号公報、特開平5−127361号公報等のように、製
造工程数の減少により歩留りの向上、コストの低減など
が可能な構成および材料に関していくつかの提案がされ
てきている。
【0003】ハーフトーン位相シフトフォトマスクを図
面に従って簡単に説明する。図1はハーフトーン位相シ
フトフォトマスクの原理を示す図、図2は従来法を示す
図である。図1(A)及び図2(A)はフォトマスクの
断面図、図1(B)及び図2(B)はフォトマスク上の
光の振幅、図1(C)及び図2(C)はウエハ上の光の
振幅、図1(D)及び図2(D)はウエハ上の光強度を
それぞれ示す。101及び201は基板、202は10
0%遮光膜、102は入射光の位相を実質的に180度
ずらし、かつ透過率が1〜50%であるハーフトーン位
相シフト膜、103及び203は入射光である。従来法
においては図2(A)に示すように石英ガラス等からな
る基板201上にクロム等からなる100%遮光膜20
2を形成し所望のパターンの光透過部を形成しているの
みであり、ウエハ上での光強度分布は図2(D)に示す
ように裾広がりとなり解像度が劣ってしまう。一方、ハ
ーフトーン位相シフトフォトマスクでは、ハーフトーン
位相シフト膜102を透過した光と開口部を透過した光
とでは位相が実質的に反転するので、図2(D)に示す
ように、ウエハ上でパターン境界部での光強度は0にな
り、裾広がりを抑えることができ、従って解像度を向上
することができる。
【0004】ここで注目すべき点は、ハーフトーン以外
の位相シフトフォトマスクでは、遮光膜とシフター膜と
で異なるパターンであるため、マスクパターン作製のた
めに、2回の製版工程を必要とするのに対し、ハーフト
ーン位相シフトフォトマスクでは、パターンが1つであ
るため、製版工程は1回のみで良いという点であり、こ
れがハーフトーン位相シフトフォトマスクの大きな長所
となっている。
【0005】ハーフトーン位相シフトマスクのハーフト
ーン位相シフト層102には位相反転と透過率調整とい
う2つの機能が要求される。このうち位相反転機能につ
いては、位相シフト部を透過する露光光と、開口部を透
過する露光光とで、位相が実質的に反転すればよい。こ
こで、ハーフトーン位相シフト層を、例えばM.Bor
n,E.Wolf著「Principles of O
ptics」628〜632頁に示される吸収膜として
扱い、多重干渉は無視できるので、垂直透過光の位相差
φは により計算され、φがnπ±π/3(nは奇数)の範囲
内に含まれるとき、上述の位相シフト効果が得られる。
ここで、φは基板上に(m−2)層の多層膜が構成され
ているフォトマストを垂直に透過する光が受ける位相変
化で、χk,k+1 はk番目の層と(k+1)番目の層との
界面でおきる位相変化、uk 、dk はそれぞれk番目の
層を構成する材料の屈折率と膜厚、λは露光光の波長で
ある。ただし、k=1はマスク基板、k=mは空気とす
る。
【0006】一方、ハーフトーン位相シフト効果が得ら
れるための、ハーフトーン位相シフト部の露光光透過率
は、転写パターンの寸法・面積・配置・形状等によって
決定され、パターンによって異なる。実質的に、上述の
効果を得るためには、ハーフトーン位相シフト部の露光
光透過率を、パターンによって決まる最適透過率を中心
として、最適透過率±数%の範囲内に含まれるようにし
なければならない。通常、この最適透過率は転写パター
ンによって、開口部を100%としたときに1〜50%
という広い範囲内で大きく変動する。すなわち、あらゆ
るパターンに対応するためには、様々な透過率を有する
ハーフトーン位相シフトフォトマスクが要求される。
【0007】実際には、位相反転機能と透過率調整機能
とは、ハーフトーン位相シフト膜を構成する材料(多層
の場合は各層を構成する各材料)の複素屈折率(屈折率
と消衰係数)と膜厚とによって決定される。つまり、ハ
ーフトーン位相シフト膜の膜厚を調整し、式(1)によ
り求まる位相差φがnπ±π/3(nは奇数)の範囲に
含まれるように成層したときの露光光透過率が1乃至5
0%の範囲に含まれるような材料が、ハーフトーン位相
シフトフォトマスクのハーフトーン位相シフト層として
使える。このような材料としては、例えば特開平5−1
27361号公報に示されるクロム化合物を主体とする
膜などが知られている。
【0008】前記クロム化合物を主体とする膜は、クロ
ムの酸化物、窒化物、酸化窒化物、酸化炭化物、酸化炭
化窒化物であり、これらの膜の露光光に対する透過率
は、露光光の波長によって大きく変わる。たとえば、図
3に、クロムターゲットを使用した酸素雰囲気中での反
応性スパッタリング法により合成石英基板上に成膜され
た酸化クロム膜の分光透過率曲線を示す。ここで、酸化
クロム膜の膜厚はおよそ50nmである。図3より明ら
かなように、酸化クロム膜の透過率は短波長域で急激に
低下する。このため、この酸化クロムをハーフトーン位
相シフター層に用いたハーフトーン位相シフトフォトマ
スクは高圧水銀灯のg線(436nm)、i線(365
nm)の露光には使用できるものの、より高解像度が実
現できるフッ化クリプトンエキシマレーザー(248n
m)等の遠紫外線による露光では、透過率が低すぎて、
使用できないという問題があった。また、窒化クロム
膜、酸化窒化クロム膜、酸化炭化クロム膜、酸化炭化窒
化クロム膜についても、同様にフッ化クリプトンエキシ
マレーザー等の遠紫外線露光に使用できないため、高解
像度リソグラフィーに対応できないという問題があっ
た。さらに、フッ素原子を含有するクロム化合物膜は、
フッ素含有率によって光学常数が決定されるので、精度
の良いマスクを得るためには、クロム化合物膜の組成を
調整することが重要となるが、従来の反応性スパッタリ
ングによる方法では、膜の組成を精密に制御することは
困難であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような状
況を鑑みてなされたものであり、短波長光に対して十分
な透過率を有し、フッ化クリプトンエキシマレーザー等
の遠紫外線露光による高解像度リソグラフィーに使用可
能なハーフトーン位相シフトフォトマスク及びハーフト
ーン位相シフトフォトマスク用ブランクスを提供するこ
とである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題に
鑑み、フッ化クリプトンエキシマレーザー等の遠紫外線
光の位相を反転する膜厚に成膜したときに、その透過率
がハーフトーン位相シフト層として使える範囲に含まれ
るようなハーフトーン位相シフト材料の製造法を開発す
べき研究の結果、完成に至ったものである。すなわち、
本発明はハーフトーン位相シフト層としてフッ素原子を
含むクロム化合物を主体とする層の少なくとも1層を含
むハーフトーン位相シフトフォトマスク用ブランクスの
製造法に関する。フッ素原子を含むクロム化合物を主体
とする膜は従来のフッ素原子を含まない酸化クロム、窒
化クロム、酸化窒化クロム、酸化炭化クロム、酸化炭化
窒化クロムを主体とする膜に比べ、短波長域の透過率が
優れるため、透明基板上にフッ化クリプトンエキシマレ
ーザー等の遠紫外線光の位相を反転する膜厚で成膜して
も、ハーフトーン位相シフター膜として十分使用できる
透過率を得ることが可能となる。
【0011】ハーフトーン位相シフトリソグラフィーで
は、ハーフトーン位相シフト層を構成する膜の露光光で
の屈折率と消衰係数を例えば偏光解析法などにより求め
て、上記式(1)により算出される露光光の位相を反転
するのに必要な膜厚を透明基板上に成膜したときの透過
率が、前記の転写パターンなどから決定される最適透過
率となることが求められる。フッ化クリプトンエキシマ
レーザー露光を想定した場合、従来のフッ素原子を含ま
ない酸化クロム、窒化クロム、酸化窒化クロム、酸化炭
化クロム、酸化炭化窒化クロムを主体とする膜では、位
相を反転する膜厚での透過率が低すぎてハーフトーン位
相シフト層として使用できないのに対し、本発明のフッ
素原子を含むクロム化合物は、含まれるフッ素原子やそ
の他の原子の割合によって屈折率、消衰係数が変動し、
位相反転するときの膜厚での露光光に対する透過率が、
要求される最適透過率となるように組成を調整すること
ができる。この場合、単層でハーフトーン位相シフト層
として用いることができるが、露光光に対する透過率を
要求される透過率よりも高くなるよう成膜しておいてか
ら、位相反転機能を損なわない範囲内で透過率を調整す
る遮光層を積層することもできる。
【0012】ところで、上記フッ素原子を含むクロム化
合物膜は、上述の通りフッ素等の含有率によってその光
学定数が決定されるので、精度良いハーフトーン位相シ
フトフォトマスクを得るためには、膜の組成を精密にコ
ントロールすることが重要となる。また、化学量論的に
安定な化合物で、位相反転機能と透過率調整機能との両
機能を満たすことは希で、一般的に中間的な化合物を成
膜することが要求される。本発明は、これら中間的な化
合物を所望の組成で精度よく成膜する作製法に関するも
のである。すなわち、本発明のフッ素原子を含むクロム
化合物の製造方法は、真空槽内でクロムを蒸発させ、こ
れをフォトマスク用透明基板上に被着させる薄膜形成方
法において、蒸発したクロムが基板に蒸着する前にフッ
素原子と反応させる製造方法であり、特にクロムとフッ
素原子との反応を、蒸発したクロムがフッ素原子を含む
ガスのプラズマ中を通過することによって行うものであ
る。ここで、クロム蒸発源は、純金属クロム、クロム化
合物のいずれでもよく、これらを蒸発する手段として
は、電子銃による加速電子の照射、イオン銃によるイオ
ン照射などが好ましいが、コイル、ボートなどによる抵
抗加熱によることもできる。また、上述のプラズマを発
生させる手段としては、予めフッ素原子を含むガスを導
入した空間に容量結合あるいは誘導結合の高周波電界を
印加しても良く、直流電界によってプラズマを生成して
も良い。また、イオン銃によってイオン化された気体
を、上記フッ素原子を含む気体を導入した空間に流す方
法や、イオン銃によってフッ素原子を含む気体自体をイ
オン化してから上記空間に導入することも可能である。
また、フッ素原子を含む気体としては、フッ素、フッ化
炭素系の気体、六フッ化硫黄、三フッ化窒素、三フッ化
塩素などを使用することができる。
【0013】さらに、クロムターゲットからスパッタリ
ングによってクロム粒子を発生させるとともに、イオン
銃によってフッ素原子含有気体から生成したプラズマを
発生させることによって均一な膜厚が均一な所望の組成
のフッ素原子含有クロム化合物膜を成膜することができ
る。この成膜法により形成される化合物膜の光学定数を
制御するためには、上述のプラズマ空間での反応を制御
すればよく、蒸発させるクロムの量、フッ素原子含有気
体の流量、圧力、プラズマの生成のために印加する電力
などを制御すれば良い。また、反応空間の形状、気体の
導入方法など使用する装置の特性も形成される膜の光学
特性に影響を及ぼすので、これらを考慮して任意に設定
することが好ましく、蒸着される基板を加熱しても良
い。
【0014】以上説明したフッ素原子を含むクロム化合
物の製造方法は、化学量論的に安定でない中間状態にお
いても所望の組成を精度よく実現できるので、様々な光
学定数を持つハーフトーン位相シフト膜が成膜できる。
また、膜の残留応力も低減し、基板との密着性も向上し
た膜が容易に得られるという特長もある。さらに、堆積
速度も実用上充分なものである。また、以上では、フッ
化クロム化合物の単層膜について述べたが、ハーフトー
ン位相シフト層を多層構造とする場合にも同様に適用す
ることが可能である。
【0015】さらに、本発明の製造法で成膜されるフッ
素原子を含むクロム化合物を単層でハーフトーン位相シ
フト層とした場合、クロム原子を母材としているため
に、従来型フォトマスクのクロム遮光膜とほとんど同じ
方法でパターニングができる。また、多層膜であって
も、遮光膜としてクロム、酸化クロム、窒化クロム、酸
化窒化クロム、酸化炭化クロム、酸化炭化窒化クロムな
どを用いた場合、従来とほぼ同じ方法で、1回のパター
ニング工程で製版できる。このため、歩留りの向上、コ
ストの低減が実現できる。
【0016】
【作用】本発明のハーフトーン位相シフトフォトマスク
用ブランクスの製造方法は、フッ化クリプトンエキシマ
レーザー等の遠紫外線露光にも使用できるハーフトーン
位相シフトフォトマスク用ブランクスを提供することが
できるため、高解像度リソグラフィーが実現できる。ま
た、このブランクスは、従来型フォトマスクとほとんど
同じ方法でマスク化できるため、歩留りの向上、コスト
の低減が実現できる。
【0017】
【実施例】以下に本発明のハーフトーン位相シフトマス
ク用ブランクスの製造方法を図面を参照して説明する。
図4は、本発明のハーフトーン位相シフトフォトマスク
用ブランクスの製造に使用する装置の1例を説明する図
である。図4において、真空槽401はバタフライバル
ブ402を通じて、排気装置および廃ガス処理装置と連
結されている。真空槽401内にはクロム蒸発源40
3、電子銃404、フォトマスク用基板405が配置さ
れている。また、406は反応気体供給口、407は高
周波電流供給用コイルである。バタフライバルブ402
を開き、真空槽401内を所定の真空度まで排気した
後、マスフローコントローラー408により流量を調整
して四フッ化炭素気体を供給口406を通じて真空槽内
に導入する。次にバタフライバルブ402を調整するこ
とによって、真空槽内の圧力をプラズマ発生に好適な真
空度に調整し、コイル407に高周波電流を投入し、基
板405と蒸発源403との間の空間にプラズマを発生
させ、続いて、電子銃404から加速電子を純金属クロ
ムからなるクロム蒸発源403に照射し、クロムの蒸発
を開始する。電子の放出状態、プラズマの放電状態が安
定した後、基板405を覆うシャッター409を開き成
膜を開始し、所定の膜厚の成膜を行う。
【0018】図5は、本発明のハーフトーン位相シフト
フォトマスク用ブランクスの製造方法に使用する装置の
他の例を説明する図である。真空槽501は図4に示し
た真空槽401と同様な構成であるが、イオン銃504
が装着されている。このイオン銃はキャリア気体導入口
507より槽内に供給する気体を電離し、クロム蒸発源
503とフォトマスク用基板505との間の空間にキャ
リア気体のプラズマを発生させ、さらに、クロム蒸発源
503を照射し、クロムを蒸発させている。この装置に
よるハーフトーン位相シフトフォトマスク用フォトブラ
ンクスの製造は、バタフライバルブ502を開き、真空
槽501内を所定の真空度まで排気した後、マスフロー
コントローラー510により流量を調整しながらアルゴ
ンを真空槽内に供給するとともに、バタフライバルブ5
02を調整して圧力をプラズマ発生に好適な圧力に調整
する。次いで、イオン銃内のフィラメントに電流を通じ
るとともにイオン流引き出し電極に電圧を印加して、イ
オン銃を通過するアルゴンを電離し真空槽内にアルゴン
プラズマを生成する。511はプラズマの広がりを制御
する収束コイルである。次に、マスフローコントローラ
ー508により流量を調整して四フッ化炭素を気体供給
口506から真空槽内に供給する。プラズマが安定した
ところで、シャッター509を開き、基板上への成膜を
開始する。
【0019】図6は、本発明のハーフトーン位相シフト
フォトマスク用ブランクスの製造方法に使用する他の装
置を説明する図である。真空槽601は図4に示した真
空槽401と同様な構成であるが、イオン銃604が装
着されている。このイオン銃はキャリア気体導入口60
7より槽内に供給する気体を電離し、クロムターゲット
603とフォトマスク用基板605との間の空間にキャ
リア気体のプラズマを発生させる。また、マスフローコ
ントラー608は、図5と同様に流量を調整してフッ素
原子含有気体を気体供給口606から真空槽内に供給す
る。クロムターゲット603とフォトマスク基板605
には、電源612から高周波電圧もしくは直流電圧を印
加して、スパッタリングによってクロム粒子を発生させ
てフッ素原子含有気体のプラズマと反応させて、フォト
マスク用基板にフッ素原子含有クロム化合物を成膜す
る。
【0020】実施例1 図4に示す装置を用いて、ハーフトーン位相シフトフォ
トマスク用フォトブランクスを製造した。バタフライバ
ルブ402を開き、真空槽401内を1×10-5Tor
r台まで排気した後、マスフローコントローラー408
により流量を100sccmに制御された四フッ化炭素
気体を供給口406を通じて真空槽内に導入する。次に
バタフライバルブ402を調整することによって、真空
槽内の圧力を5×10-3Torrにして、コイル407
に150Wの高周波電流(13.56MHz)を投入
し、基板405と蒸発源403との間の空間にプラズマ
を発生させ、続いて、電子銃404から加速電子を純金
属クロムからなるクロム蒸発源403に照射し、クロム
の蒸発をはじめる。電子の放出状態、プラズマの放電状
態が安定した後、基板405を覆うシャッター409を
開き成膜を開始する。このとき、水晶振動子膜厚モニタ
ーにより成膜速度をモニターしたところ、毎秒0.5n
mであった。この条件で、シリコンウエハ上に約50n
m堆積した膜のKrFエキシマレーザー波長(248n
m)での光学定数を偏光解析法により求めたところ、u
=1.723、k=0.2255であった。これを、本
文中と同様に、M.Born、E.Wolf著「Pri
nciples of Optics」628〜632
頁に示される金属膜として扱い、フォトマスク基板上に
成膜したときの、248nmの透過光の位相を180度
シフトに必要な膜厚を計算したところ、170nmであ
った。
【0021】また、得られたフッ素原子含有クロム化合
物膜は、X線電子分光法(VG SCIENTIFIC
社製 ESCALAB210)によって測定したとこ
ろ、クロムとフッ素の原子比は、1:4であった。光学
研磨され、よく洗浄された高純度石英基板上に、上と同
じ条件でフッ素原子を含むクロム化合物膜を約170n
m成膜したときの透過率は図7に示す通りである。な
お、このときの248nmにおける透過率は10.5%
である。このハーフトーン位相シフトフォトマスク用ブ
ランクスは、従来型フォトマスクとほとんど同じ方法で
マスク化でき、良好なKrFエキシマレーザー露光用ハ
ーフトーン位相シフトフォトマスクに加工される。
【0022】実施例2 図5に示す装置によって、本発明のハーフトーン位相シ
フトフォトマスク用ブランクスを製造した。バタフライ
バルブ502を開き、真空槽501内を1×10-5To
rr台まで排気した後、マスフローコントローラー51
0により流量を50sccmに制御されたアルゴンを真
空槽内に供給する。ここで、バタフライバルブ502を
調整することによって圧力を5×10-3Torrにした
後に、イオン銃内のフィラメントに電流を通じるととも
にイオン流引き出し電極に電圧を印加して、イオン銃を
通過するアルゴンを電離し真空槽内にアルゴンプラズマ
を生成する。511はプラズマの広がりを制御する収束
コイルである。次に、マスフローコントローラー508
により流量を50sccmに制御された四フッ化炭素を
気体供給口506から真空槽内に供給する。プラズマが
安定したところで、シャッター509を開き、基板上へ
の成膜を開始する。この方法により成膜された、フッ素
原子を含むクロム化合物膜は、実施例1で成膜されたも
のとほぼ同じ特性を示し、良好なハーフトーン位相シフ
トフォトマスクのシフターとなった。
【0023】
【発明の効果】本発明のハーフトーン位相シフトフォト
マスク用ブランクスの製造方法は、短波長のフッ化クリ
プトンエキシマレーザー等の遠紫外線露光にも使用でき
るハーフトーン位相シフトフォトマスク用ブランクスを
得ることができるので高解像度リソグラフィーが実現で
き、また、このブランクスは、従来型フォトマスクとほ
とんど同じ方法でマスク化できるため、歩留りの向上、
コストの低減が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハーフトーン位相シフトフォトマスクを説明す
る図である。
【図2】従来の位相シフトフォトマスクを説明する図で
ある。
【図3】クロムターゲットを使用した酸素雰囲気中での
反応性スパッタリングにより合成石英基板上に成膜され
た酸化クロム膜の透過率を説明する図である。
【図4】本発明のハーフトーン位相シフトフォトマスク
用ブランクスの製造方法に使用する装置の1例を説明す
る図である。
【図5】本発明のハーフトーン位相シフトフォトマスク
用ブランクスの製造方法に使用する装置の他の例を説明
する図である。
【図6】本発明のハーフトーン位相シフトフォトマスク
用ブランクスの製造方法に使用する装置の他の実施例を
説明する図である。
【図7】高純度石英基板上に、フッ素原子を含むクロム
化合物膜を約170nm成膜したときの透過率は説明す
る図である。
【符号の説明】
401…真空槽、402…バタフライバルブ、403…
クロム蒸発源、404…電子銃、405…フォトマスク
用基板、406…反応気体供給口、407…高周波電流
供給用コイル、408…マスフローコントローラー、4
09…シャッター、501…真空槽、502…バタフラ
イバルブ、503…クロム蒸発源、504…イオン銃、
505…フォトマスク用基板、506…気体供給口、5
07…キャリア気体導入口、508…マスフローコント
ローラー、509…シャッター、510…マスフローコ
ントローラー、511…収束コイル、601…真空槽、
603…クロムターゲット、604…イオン銃、605
…フォトマスク用基板、606…気体供給口、607…
キャリア気体導入口、608…マスフローコントローラ
ー、609…シャッター、610…マスフローコントロ
ーラー、611…収束コイル、612…電源

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハーフトーン位相シフトフォトマスク用
    ブランクスの製造方法において、フッ素原子含有気体か
    ら生成したプラズマ中において金属クロムもしくはクロ
    ム化合物からクロムを蒸発もしくはスパッタリングする
    ことにより透明基板上にフッ化クロム化合物を主体とす
    る層を形成することを特徴とするハーフトーン位相シフ
    トフォトマスク用ブランクスの製造方法。
  2. 【請求項2】 クロムの蒸発が、電子銃により加速され
    た電子の照射もしくは電離気体の照射によって行うこと
    を特徴とする請求項記載のハーフトーン位相シフトフ
    ォトマスク用ブランクスの製造方法。
  3. 【請求項3】 フッ素原子含有気体から生成するプラズ
    マを、クロム源と透明基板との間の空間にフッ素原子含
    有気体を導入しつつ電離させることによって発生するこ
    とを特徴とする請求項またはのいずれかに記載のハ
    ーフトーン位相シフトフォトマスク用ブランクスの製造
    方法。
  4. 【請求項4】 フッ素原子含有気体から生成するプラズ
    マを、クロム源と透明基板との間の空間にあらかじめ電
    離したフッ素原子含有気体を導入することよって発生
    させることを特徴とする請求項1または2のいずれかに
    記載のハーフトーン位相シフトフォトマスク用ブランク
    スの製造方法。
  5. 【請求項5】 フッ素原子含有気体から生成するプラズ
    マを、クロム源と透明基板との間の空間にフッ素原子含
    有気体を導入しつつあらかじめ電離した気体を導入する
    ことによって発生させることを特徴とする請求項1また
    は2のいずれかに記載のハーフトーン位相シフトフォト
    マスク用ブランクスの製造方法。
  6. 【請求項6】 あらかじめ電離されたフッ素原子含有気
    体を、クロム源と透明基板との間の空間を通してクロム
    源に照射することにより、クロムを蒸発させるととも
    に、フッ素原子を含むプラズマを生じさせ、透明基板上
    にフッ化クロム化合物を主体とする層を形成することを
    特徴とする請求項1記載のハーフトーン位相シフトフォ
    トマスク用ブランクスの製造方法。
  7. 【請求項7】
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