JPH07294519A - 尿中成分の測定方法 - Google Patents

尿中成分の測定方法

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JPH07294519A
JPH07294519A JP7084995A JP7084995A JPH07294519A JP H07294519 A JPH07294519 A JP H07294519A JP 7084995 A JP7084995 A JP 7084995A JP 7084995 A JP7084995 A JP 7084995A JP H07294519 A JPH07294519 A JP H07294519A
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light
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absorbance
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JP7084995A
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Inventor
Emi Ashibe
恵美 芦辺
Takeshi Sakura
武司 佐倉
Seizo Uenoyama
晴三 上野山
Kakin Jiyo
可欣 徐
Hiroko Kubo
博子 久保
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Arkray Inc
Original Assignee
Kyoto Daiichi Kagaku KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 消耗品を不要にするとともに、多成分を同時
に定量測定する。 【構成】 測定しようとする各尿中成分についてその単
成分水溶液の可視又は近赤外の波長領域での濃度と吸光
度との間の相関係数の絶対値が0.5以上、好ましくは
0.9以上の波長をその成分固有の測定波長として選択
し、尿試料に対し可視光又は近赤外光を照射し、測定し
ようとする複数の各尿中成分についてそれぞれ前記の条
件で選択された測定波長での吸光度を測定し、多変量回
帰分析法により前記複数の尿中成分を同時に定量分析す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は臨床検査の分野におい
て、尿中成分、例えばグルコース、ヘモグロビン、タン
パク質、ビリルビン、ウロビリノーゲン、ケトン体、亜
硝酸塩などの濃度を同時に測定する方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】尿中成分を測定する方法としては、試薬
法、試験紙法、化学発光法、イムノアッセイ法、酵素
法、クロマトグラフィー法などがある。試薬法は糖やタ
ンパク質などを試薬を用いて測定する。
【0003】試験紙法で用いる試験紙は、セルロースに
反応試薬を含ませた反応部分をプラスチックの支持片に
接着剤などで固定し乾燥させたものが多い。反応部分は
湿気を含むと試薬間で反応が起こり、また高温や光によ
っても変質して、感度が低下することが多いことから、
試験紙を収納する容器は密閉し、高温を避けて保存し、
有効期限内に使用することが必要である。試験紙法はp
H、タンパク質、ブドウ糖、ケトン体、ビリルビン、潜
血、ウロビリノーゲン、亜硝酸塩、細菌感染などの項目
について1分以内に測定が可能であるが、試薬部分の反
応は内因性の促進物質や阻害物質の他、反応温度や試験
紙の条件などによっても影響を受け、半定量しかできな
い。
【0004】酵素法は糖の測定に用いられる。GOD−
POD色素系で、酸化還元反応にともなう発色を反射率
計で測定する方法や、GOD固定化酵素電極により陽極
酸化電流をアンペロメトリックに測定し、その電流値を
濃度変換する方法(バイオセンサなど)が行なわれてい
る。ブドウ糖酸化酵素を用いる方法はブドウ糖に特異性
が高く、簡便であるが、GODの反応は酸化還元反応で
あり、内因性、外因性の種々の酸化、還元性物質によっ
て反応が抑制されたりすることがあり、疑陰性・擬陽性
がみられる危険性もある。クロマトグラフィー法はガス
クロマトグラムや液体クロマトグラムという高価な装置
を使用する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】試薬法、試験紙法及び
酵素法では消耗品である試薬、試験紙片又は酵素が必要
であり、またその使用前の試薬等の保存安定性や使用後
の廃棄の問題もある。さらに、操作が煩雑で、試薬や試
料の添加量など操作時のミスによる誤差が起こる可能性
があり、測定を目的としないアスコルビン酸などの他の
成分による干渉作用を受けるという欠点もある。試薬法
や酵素法では定量はできるが、一度に多成分を測定する
ことはできず、また試験紙法では多成分を同時に測定で
きるが半定量しかできないという欠点もある。クロマト
グラフィー法では高価な装置を必要とし、カラム性能が
劣化したときはカラムを交換しなければならず、コスト
が高くなる問題がある。
【0006】本発明は消耗品である試薬、試験紙片及び
酵素などを不要にし、さらにはそれらの消耗品の使用前
の保存安全性や使用後の廃棄の問題、誤差が起こるわず
らわしい操作や他の成分による干渉作用などの問題をな
くし、多成分を同時に定量測定する方法を提供すること
を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、測定しよう
とする各尿中成分についてその単成分水溶液の可視又は
近赤外の波長領域での濃度と吸光度との間の相関係数の
絶対値が0.5以上、好ましくは0.9以上の波長をその
成分固有の測定波長として選択し、尿試料に対し可視光
又は近赤外光を照射し、測定しようとする複数の各尿中
成分についてそれぞれ前記の条件で選択された測定波長
での吸光度を測定し、多変量回帰分析法により前記複数
の尿中成分を同時に定量分析する。ある成分についての
波長λjでの吸光度Aと濃度との相関係数Rjは次の式
により与えられる。
【0008】
【数1】
【0009】上記の式中で、Aijはi番目のサンプル
でのその成分の波長λjでの吸光度、Ciはi番目のサ
ンプルでのその成分の濃度である。各尿中成分の測定波
長として、水に対して強い吸収をもつ波長領域を避け、
水に対して透過率の高い25000〜5280cm-1
は4980〜4000cm-1の波数領域から選択する。
各成分の好ましい測定波長は、波数で表わして、グルコ
ースに対しては11380〜9720cm-1、9430
〜9400cm-1、9340〜9320cm-1、926
0〜6560cm-1、6510〜5540cm-1、55
30〜5280cm-1、4980〜4850cm-1、4
830〜4480cm-1、4440〜4330cm-1
は4300〜4010cm-1から選択し、ヘモグロビン
に対しては25000〜7250cm-1、7220〜6
430cm-1、6190〜5690cm-1、5660〜
5280cm-1又は4900〜4080cm-1から選択
し、アルブミンに対しては7280〜6350cm-1
5910〜5880cm-1、5790〜5740c
-1、5630〜5300cm-1、4900〜4720
cm-1、4670〜4280cm-1又は4230〜40
70cm-1から選択し、アセト酢酸リチウムに対しては
8490〜6360cm-1、6040〜5610c
-1、5430〜5300cm-1、4900〜4760
cm-1、4680〜4510cm-1又は4470〜43
20cm-1から選択し、アスコルビン酸に対しては72
70〜6520cm-1、6430〜5290cm-1、4
950〜4860cm-1又は4810〜4090cm-1
から選択し、クレアチニンに対しては9370〜587
0cm-1、5810〜5280cm-1、4980〜47
30cm-1、4690〜4320cm-1又は4290〜
4090cm-1から選択し、塩化ナトリウムに対しては
7640〜5280cm-1又は4980〜4080cm
-1から選択し、亜硝酸ナトリウムに対しては8680〜
5300cm-1、4980〜4210cm-1又は416
0〜4100cm-1から選択する。
【0010】
【作用】試料に光を照射し、その吸光度を測定すると
き、波長jでの透過光強度Itjは LAMBERT-BEER の法則
により、次の式で表現される。 Itj =Ioj exp (−Σαkj Ck L) =Ioj Tj (1) ただし、Itj は波長jでの透過光強度、Ioj は波長j
での入射光の強度、αkj はk成分の波長jでの吸光係
数、Ck は溶液中のk成分の濃度、k=1,2,……K
で、Kは溶液中の成分数、Tj は波長jでの透過度、L
はセル長である。波長jでの吸光度Aj は、セルと溶液
との界面における反射を無視すると、 Aj =−log Tj =−log (Itj/Ioj) =LΣ(αkj Ck) (2) で表わされる。
【0011】(2)式から、未知変数はCk (k=1,
2,……K)であるので、K個の独立な波長で吸光度を
測定し、連立方程式を解けば各成分の濃度を算出するこ
とができる。主成分回帰分析法(PCR法)や部分最小
二乗法(PLS法)などの多変量回帰分析法を用いてデ
ータ解析を行なえば、濃度をより高精度に求めることが
できる。
【0012】多変量回帰分析法では、一度に多くの吸光
度情報を用いて回帰分析することができるので、単回帰
分析に比べて高い精度の定量分析が可能である。重回帰
分析は最も多用されているが、多数の試料が必要であ
り、各波長の吸光度値どうしの相関が高い場合にはその
定量分析精度は非常に低くなる。一方、多変量回帰分析
法である主成分回帰分析法は多波長の吸光度情報を互い
に無相関な主成分に集約させることができ、さらに不必
要なノイズデータを削除することができるので、高い定
量分析精度が得られる。また部分最小二乗法は主成分の
抽出の際に試料濃度のデータも利用することができるの
で、主成分回帰分析法と同様に高い定量分析精度を得る
ことができる。
【0013】
【実施例】図1にこの発明に用いる測定装置の概略を示
す。サンプル設置部2はセルを有し、そのセルには尿試
料が入れられる。セルに試料が入っているかどうかは光
学的なモニタリング機構4により監視する。モニタリン
グ機構4はコンピュータ6により制御される。
【0014】光源部8は測定しようとする波長のレーザ
光を発生するレーザダイオードアレイ、発振波長が可変
のレーザ装置、又は連続波長の光を発生するランプ光源
などを備えている。光源部8での波長の切換えなどを行
なうために駆動部10が設けられている。駆動部10も
コンピュータ6により制御される。
【0015】サンプル設置部2での試料を透過した測定
光を検出するために、検出部12が設けられ、検出部1
2には検出器としてCCDにてなるアレイ状受光素子、
受光素子アレイ又は単一の受光素子などが設けられてい
る。検出部12での検出信号は信号処理インターフェー
ス14で吸光度に変換され、デジタル信号としてコンピ
ュータ6に取り込まれる。
【0016】光源部8で光源として可変波長のレーザ装
置や連続波長のランプを使用した場合は、光源からの光
路が1つであるので光を混合するための光学系は必要で
はないが、複数のレーザダイオードを使用した場合には
選択された波長の測定光を測定光路に配置するために、
光源部8には図2に示されるような光学系が必要とな
る。図2(A)は移動ミラー方式の光学系を示してい
る。異なる波長λ1〜λmのレーザビームを発生する複
数のレーザダイオードLD1〜LDmに対し、それぞれ
のレーザビームを反射させて共通の光軸18上に進める
ためにミラー16−1〜16−mが配置され、各ミラー
16−1〜16−mは光軸18上の位置と、それから外
れた位置の間で移動可能に支持されている。選択した波
長のレーザビームに対応したミラーのみを光軸18上に
おき、他のミラーを光軸から外すことにより、その選択
されたレーザビームが光軸18上に進められる。
【0017】図2(B)は複数の波長のレーザダイオー
ドからのレーザビームを光軸18上に進める他の方法と
して回折格子19を用いた方法である。各波長λ1〜λ
mのレーザビームの回折光が共通の光軸18上にくるよ
うに、それぞれの波長に応じた入射角で回折格子19に
入射させる。
【0018】サンプル設置部2でのセルとしては、図3
(A)に示されるような光路長が1種類のセル62に限
らず、連続的又は段階的に異なる光路長を有するものと
することができる。そのような複数の光路長をもつセル
の例は、図3(B)や(C)に示されるものである。図
3(B)のセル64は4種類の光路長L1〜L4をもち、
(C)のセル66は連続的に変化する光路長をもってい
る。光量測定感度は光路長と波長とに依存することが本
発明者らによって見出されている(特願平5−1741
56号参照)。複数の尿中成分を測定する場合、それぞ
れの成分に応じて測定波長を選択するので、図3(B)
や(C)のセルを用いると、測定波長に応じて光量測定
感度の最も優れた光路長を選択することができる。図3
(B)や(C)のセルを用いて測定するときは、光源か
らの選択された波長の測定光の光束断面積を光学系で拡
大して広い断面積をもつ平行光68としてセルに入射さ
せ、異なる光路長を透過した複数の測定光をCCDアレ
イなどのアレイ状検出器で同時に検出すればよい。その
後、測定しようとする成分に応じた測定波長に最も適し
た光路長の検出信号を用いて成分濃度を算出することに
より、S/N比の大きい測定を行なうことができる。
【0019】検出部12での検出器としては図4に示さ
れるような種々のものを用いることができる。(A)は
CCDにてなるアレイ状検出素子70、(B)はフォト
ダイオードなどの受光素子72をアレイ状に配列した受
光素子アレイ74、(C)は単一の受光素子76であ
る。
【0020】光源部8の光源として連続波長を発生する
ランプ光源を使用した場合には、試料に入射する前又は
試料を透過した後で各尿中成分について選択された波長
ごとに分光する必要がある。図5は分光部の例を示した
ものであり、(A)は複数のフィルタを円周上に配置し
たフィルタ切換え機構20を備え、フィルタを切り換え
ることにより波長を選択するようにしたもの、(B)は
分光器22を用いて波長を選択するようにしたものであ
る。
【0021】図6は光源として波長可変のレーザを用い
た場合の例を表わしている。可変波長のレーザ装置24
からのレーザ光を集光レンズ26,28で空間平行光3
0としてサンプル設置部2のセル32に入射させ、セル
32を透過した測定光を単一の受光素子34で検出す
る。
【0022】図6の測定装置で測定するには、まずセル
32を空の状態のままでレーザ24から発生するレーザ
ビームの波長をj=1からnまで変化させ、そのときの
透過光量Ioj(j=1,2,……n)を測定する。次
に、セル32に尿試料を入れ、同様にレーザ24から発
生するレーザビームの波長をj=1からnまで変化さ
せ、セル32を透過した各波長での透過光強度Itj(j
=1,2,……n)を測定する。これらのIojとItjを
基にデータ解析をし、各成分濃度Ck(k=1,2,…
…K)を求める。
【0023】図7は光源として広い波長範囲の連続光を
発生するランプ光源40を用いた場合の測定装置を表わ
したものである。ランプ光源40からの光をレンズ42
によって空間平行光として波長選択機構20のフィルタ
を透過させる。フィルタを透過して波長選択された測定
光がサンプル設置部のセル44に入射し、セル44を透
過した光が単一の受光素子46で受光される。
【0024】図7の測定装置では、まずセル44を空に
した状態で波長選択機構20を回転させることによりセ
ル44に入射する測定光の波長をj=1からnまで変化
させ、各波長での入射光強度Iojを測定する。その後、
セル32に尿試料を入れ、同様に波長選択機構20を回
転させて測定光の波長をj=1からnまで変化させ、セ
ル44を透過した各波長での透過光強度Itjを測定す
る。これらのIojとItjを基にデータ解析をし、各成分
濃度Ck(k=1,2,……K)を求める。
【0025】図8は図7と同じく広い波長範囲の光を発
生するランプ光源40を用いた例であるが、図8ではセ
ル44を透過した後で測定光を分光器で分光する方式の
光学系の例である。レンズ42で空間平行光にされた測
定光がセル44に入射し、セル44の透過光が分光器4
8で分光されて受光素子へ導かれる。
【0026】図8の場合も、測定にはまずセル44を空
の状態で分光器48によって波長j=1からnまで分光
してIojを測定し、その後セル44に尿試料を入れて同
様に分光器48により波長をj=1からnまで変化させ
てItjを測定する。そして、IojとItjを基にデータ解
析をし、各成分濃度Ck(k=1,2,……K)を求め
る。
【0027】尿中に含まれる幾つかの成分について個別
に測定を行なった結果を示す。図9から図11はグルコ
ース水溶液の測定結果である。図9は濃度の異なる複数
の試料のスペクトルを表わしたものであり、5000c
-1付近で指示が振り切れている領域は水の吸収領域で
ある。複数の濃度の異なるものついて測定をしているた
め、複数のスペクトルが重ねられて表示されている。こ
のスペクトルから相関係数(吸光度−濃度)の波長分布
図を求めた結果が図10である。図9のスペクトルは、
相関係数が0.1以下の領域を参照波長領域としてそれ
らの領域での吸光度値を基にしてスペクトルを補正して
いる。
【0028】尿中試料の測定成分にグルコースを含める
場合は、相関係数の絶対値が0.5以上の波長領域を測
定波長領域とする。図10から、波数で表現すると、測
定波長は11380〜9720cm-1、9430〜94
00cm-1、9340〜9320cm-1、9260〜6
560cm-1、6510〜5540cm-1、5530〜
5280cm-1、4980〜4850cm-1、4830
〜4480cm-1、4440〜4330cm-1又は43
00〜4010cm-1から選択するのが好ましい。
【0029】図11は4398cm-1で測定したグルコ
ースの濃度と吸光度の関係を表わす検量線である。この
結果から相関係数の大きい波長域を使えば定量分析が可
能であることが分かる。図11での直線の傾きは最小二
乗法により求められたものであり、その直線の傾きが
(1)式の吸光係数αjkである。
【0030】図12から図15は同様にしてヘモグロビ
ンについて測定した結果である。図12から図13はヘ
モグロビン水溶液の種々の濃度のスペクトル、図14は
その相関係数(吸光度−濃度)の波長分布図、図15は
10500cm-1での検量線を表わしたものである。図
14から、ヘモグロビンに対しては測定波長は2500
0〜7250cm-1、7220〜6430cm-1、61
90〜5690cm-1、5660〜5280cm-1又は
4900〜4080cm-1から選択するのが好ましい。
【0031】図16から図18は同様にしてアルブミン
について測定した結果である。図16はアルブミン水溶
液の種々の濃度のスペクトル、図17はその相関係数
(吸光度−濃度)の波長分布図、図18は4371cm
-1での検量線を表わしたものである。図177ら、アル
ブミンに対しては測定波長は7280〜6350c
-1、5910〜5880cm-1、5790〜5740
cm-1、5630〜5300cm-1、4900〜472
0cm-1、4670〜4280cm-1又は4230〜4
070cm-1から選択するのが好ましい。
【0032】図19から図21は同様にしてアセト酢酸
リチウムについて測定した結果である。図19はアセト
酢酸リチウム水溶液の種々の濃度のスペクトル、図20
はその相関係数(吸光度−濃度)の波長分布図、図21
は5780cm-1での検量線を表わしたものである。図
20から、アセト酢酸リチウムに対しては測定波長は8
490〜6360cm-1、6040〜5610cm-1
5430〜5300cm-1、4900〜4760c
-1、4680〜4510cm-1又は4470〜432
0cm-1から選択するのが好ましい。
【0033】図22から図24は同様にしてアスコルビ
ン酸について測定した結果である。図22はアスコルビ
ン酸水溶液の種々の濃度のスペクトル、図23はその相
関係数(吸光度−濃度)の波長分布図、図24は440
4cm-1での検量線を表わしたものである。図23か
ら、アスコルビン酸に対しては測定波長は7270〜6
520cm-1、6430〜5290cm-1、4950〜
4860cm-1又は4810〜4090cm-1から選択
するのが好ましい。
【0034】図25から図27は同様にしてクレアチニ
ンについて測定した結果である。図25はクレアチニン
水溶液の種々の濃度のスペクトル、図26はその吸光度
と濃度との相関係数、図27は4370cm-1での検量
線を表わしたものである。図26から、クレアチニンに
対しては測定波長は9370〜5870cm-1、581
0〜5280cm-1、4980〜4730cm-1、46
90〜4320cm-1又は4290〜4090cm-1
ら選択するのが好ましい。
【0035】図28から図30は同様にして塩化ナトリ
ウムについて測定した結果である。図28は塩化ナトリ
ウム水溶液の種々の濃度のスペクトル、図29はその吸
光度と濃度との相関係数、図30は6645cm-1での
検量線を表わしたものである。図29から、塩化ナトリ
ウムに対しては測定波長は7640〜5280cm-1
は4980〜4080cm-1から選択するのが好まし
い。
【0036】図31から図33は同様にして亜硝酸ナト
リウムについて測定した結果である。図31は亜硝酸ナ
トリウム水溶液の種々の濃度のスペクトル、図32はそ
の吸光度と濃度との相関係数、図33は6766cm-1
での検量線を表わしたものである。図32から、亜硝酸
ナトリウムに対しては測定波長は8680〜5300c
-1、4980〜4210cm-1又は4160〜410
0cm-1から選択するのが好ましい。
【0037】
【発明の効果】本発明では尿試料に対し可視光又は近赤
外光を照射し、測定しようとする複数の各尿中成分につ
いてそれぞれ濃度と吸光度との間の相関係数の絶対値が
0.5以上、好ましくは0.9以上の波長を測定波長とし
て選択して吸光度を測定し、多変量回帰法により複数の
尿中成分を同時に定量分析するようにしたので、尿試料
の多成分を同時に定量測定できるとともに、試薬や試験
紙などの消耗品が不要であり、またそのような消耗品の
使用後の廃棄の問題も発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に用いる測定装置の概略を示すブロッ
ク図である。
【図2】光源部で複数の光束を単一の光軸に乗せる光学
系を示す概略構成図であり、(A)は移動ミラー方式、
(B)は光学格子方式を表わしている。
【図3】本発明で用いられるセルの例を示す図であり、
(A)は光路長が単一のセルの概略正面図、(B)は4
つの光路長をもつセルの概略平面図、(C)は連続的に
変化する光路長をもつセルの概略平面図である。
【図4】検出部での検出器の例を示す概略平面図であ
り、(A)はCCDにてなるアレイ状受光素子、(B)
はフォトダイオードなどの受光素子をアレイ状に配列し
た受光素子アレイ、(C)は単一の受光素子を表わして
いる。
【図5】分光部の例を示す図であり、(A)はフィルタ
を用いる例、(B)は分光器を用いる例を表わしてい
る。
【図6】光源として波長可変のレーザを用いた測定装置
を示す概略構成図である。
【図7】光源として連続波長光を発生するランプを用
い、フィルタにより前分光する測定装置を示す概略構成
図である。
【図8】光源として連続波長光を発生するランプを用
い、分光器により後分光する測定装置を示す概略構成図
である。
【図9】グルコース水溶液の濃度の異なる複数の試料の
スペクトルを示す図である。
【図10】グルコース水溶液の吸光度と濃度の間の相関
係数を示す図である。
【図11】グルコース水溶液の4398cm-1での濃度
と吸光度の関係を表わす検量線の図である。
【図12】ヘモグロビン水溶液の濃度の異なる複数の試
料のスペクトルを示す図である。
【図13】ヘモグロビン水溶液の他の濃度の異なる複数
の試料のスペクトルを示す図である。
【図14】ヘモグロビン水溶液の相関係数(吸光度−濃
度)の波長分布図を示す図である。
【図15】ヘモグロビン水溶液の10500cm-1での
濃度と吸光度の関係を表わす検量線の図である。
【図16】アルブミン水溶液の濃度の異なる複数の試料
のスペクトルを示す図である。
【図17】アルブミン水溶液の相関係数(吸光度−濃
度)の波長分布図を示す図である。
【図18】アルブミン水溶液の4371cm-1での濃度
と吸光度の関係を表わす検量線の図である。
【図19】アセト酢酸リチウム水溶液の濃度の異なる複
数の試料のスペクトルを示す図である。
【図20】アセト酢酸リチウム水溶液の相関係数(吸光
度−濃度)の波長分布図を示す図である。
【図21】アセト酢酸リチウム水溶液の5780cm-1
での濃度と吸光度の関係を表わす検量線の図である。
【図22】アスコルビン酸水溶液の濃度の異なる複数の
試料のスペクトルを示す図である。
【図23】アスコルビン酸水溶液の相関係数(吸光度−
濃度)の波長分布図を示す図である。
【図24】アスコルビン酸水溶液の4404cm-1での
濃度と吸光度の関係を表わす検量線の図である。
【図25】クレアチニン水溶液の濃度の異なる複数の試
料のスペクトルを示す図である。
【図26】クレアチニン水溶液の相関係数(吸光度−濃
度)の波長分布図を示す図である。
【図27】クレアチニン水溶液の4370cm-1での濃
度と吸光度の関係を表わす検量線の図である。
【図28】塩化ナトリウム水溶液の濃度の異なる複数の
試料のスペクトルを示す図である。
【図29】塩化ナトリウム水溶液の相関係数(吸光度−
濃度)の波長分布図を示す図である。
【図30】塩化ナトリウム水溶液の6645cm-1での
濃度と吸光度の関係を表わす検量線の図である。
【図31】亜硝酸ナトリウム水溶液の濃度の異なる複数
の試料のスペクトルを示す図である。
【図32】亜硝酸ナトリウム水溶液の相関係数(吸光度
−濃度)の波長分布図を示す図である。
【図33】亜硝酸ナトリウム水溶液の6766cm-1
の濃度と吸光度の関係を表わす検量線の図である。
【符号の説明】
2 サンプル設置部 4 モニタリング機構 6 コンピュータ 8 光源部 10 駆動部 12 検出部 14 信号処理インターフェース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徐 可欣 京都府京都市南区東九条西明田町57番地 株式会社京都第一科学内 (72)発明者 久保 博子 京都府京都市南区東九条西明田町57番地 株式会社京都第一科学内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定しようとする各尿中成分についてそ
    の単成分水溶液の可視又は近赤外の波長領域での濃度と
    吸光度との間の相関係数の絶対値が0.5以上、好まし
    くは0.9以上の波長をその成分固有の測定波長として
    選択し、尿試料に対し可視光又は近赤外光を照射し、測
    定しようとする複数の各尿中成分についてそれぞれ前記
    の条件で選択された測定波長での吸光度を測定し、多変
    量回帰分析法により前記複数の尿中成分を同時に定量分
    析することを特徴とする測定方法。
  2. 【請求項2】 各尿中成分の測定波長として、水に対し
    て強い吸収をもつ波長領域を避け、水に対して透過率の
    高い25000〜5280cm-1又は4980〜400
    0cm-1の波数領域から選択する請求項1に記載の測定
    方法。
  3. 【請求項3】 測定しようとする尿中成分としてグルコ
    ース、ヘモグロビン、アルブミン、アセト酢酸リチウ
    ム、アスコルビン酸、クレアチニン、塩化ナトリウム及
    び亜硝酸ナトリウムのうちの複数個を含み、各成分の測
    定波長は波数で表わして、 グルコースに対しては11380〜9720cm-1、9
    430〜9400cm-1、9340〜9320cm-1
    9260〜6560cm-1、6510〜5540c
    -1、5530〜5280cm-1、4980〜4850
    cm-1、4830〜4480cm-1、4440〜433
    0cm-1又は4300〜4010cm-1から選択し、 ヘモグロビンに対しては25000〜7250cm-1
    7220〜6430cm-1、6190〜5690c
    -1、5660〜5280cm-1又は4900〜408
    0cm-1から選択し、 アルブミンに対しては7280〜6350cm-1、59
    10〜5880cm-1、5790〜5740cm-1、5
    630〜5300cm-1、4900〜4720cm-1
    4670〜4280cm-1又は4230〜4070cm
    -1から選択し、 アセト酢酸リチウムに対しては8490〜6360cm
    -1、6040〜5610cm-1、5430〜5300c
    -1、4900〜4760cm-1、4680〜4510
    cm-1又は4470〜4320cm-1から選択し、 アスコルビン酸に対しては7270〜6520cm-1
    6430〜5290cm-1、4950〜4860cm-1
    又は4810〜4090cm-1から選択し、 クレアチニンに対しては9370〜5870cm-1、5
    810〜5280cm-1、4980〜4730cm-1
    4690〜4320cm-1又は4290〜4090cm
    -1から選択し、 塩化ナトリウムに対しては7640〜5280cm-1
    は4980〜4080cm-1から選択し、 亜硝酸ナトリウムに対しては8680〜5300c
    -1、4980〜4210cm-1又は4160〜410
    0cm-1から選択する請求項2に記載の測定方法。
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