JPH0729170A - 高平坦度磁気ディスク用ガラス基板の製造法および磁気ディスク - Google Patents

高平坦度磁気ディスク用ガラス基板の製造法および磁気ディスク

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JPH0729170A
JPH0729170A JP19278593A JP19278593A JPH0729170A JP H0729170 A JPH0729170 A JP H0729170A JP 19278593 A JP19278593 A JP 19278593A JP 19278593 A JP19278593 A JP 19278593A JP H0729170 A JPH0729170 A JP H0729170A
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JP
Japan
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magnetic disk
temperature
flatness
glass
glass substrate
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Application number
JP19278593A
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Inventor
Ichiro Hayashi
一郎 林
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AG Technology Co Ltd
Original Assignee
AG Technology Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】化学強化処理後においても平坦度の極めて高い
磁気ディスク用ガラス基板を得る。 【構成】磁気ディスク用ガラス基板の化学強化処理にお
いて、該処理の際の予熱温度および取り出し時の雰囲気
の温度をガラスの歪点より少なくとも100℃低くす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高平坦度磁気ディスク
用ガラス基板の製造法および磁気ディスクに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、化学強化処理により磁気ディスク
用ガラス基板の平坦度が悪化することが知られていた。
この原因としては、熱変形および化学強化処理によるイ
オン交換の不均一が考えられていた。前者は、フロート
成形時などでガラスの表と裏の冷却速度が異なることに
よる残留応力によるものであり、後者はガラス組成の不
均一およびフロート成形時の溶融錫との接触が片面のみ
であることによるものと考えられていた。後者について
は、錫層の除去は研磨で取り除くことができるが、組成
の不均一については、フロート成形以外の方法をとらざ
るを得ず、コストの点で問題があった。
【0003】化学強化処理は通常400〜500℃の硝
酸カリウム、硝酸ナトリウムまたはこれらの混合溶融塩
中にガラス物品を所定時間浸漬することにより行われ
る。この際、熱衝撃による割れを防ぐため、一般には溶
融塩浴投入前にはガラス物品を該浴の温度と同等または
ほぼ等しい温度まで予熱し、さらに塩浴から取り出す際
は、雰囲気中の温度をやはり塩浴温度と同等あるいはそ
の近傍まで加熱しておき徐々に冷却するという方法がと
られていた。
【0004】しかしながら従来法では、化学強化処理に
よる変形が大きく、磁気ディスク用基板としても磁気デ
ィスクとしても充分な平坦度が得られなかった。現在、
磁気ディスクは厚さ0.381mm程度のものが主流と
なりつつあり、外径は34mmから95mm程度まで多
様化している。さらに、記憶媒体としての高記録密度化
の要求から、情報書き込み、読み取り用の磁気ヘッドが
3600〜7000rpmで高速回転するディスク表面
上を僅か250〜500Åの高さで飛行するという条件
を満たさねばならないため、ディスクの平坦度に対する
要求も極めて厳しいものとなっている。ここでは平坦度
を、任意の直径に沿った最大高さと最小高さの差の最大
値あるいは最小二乗法で求めた基準平面からの最大変位
点と最小変位点との差のいずれか大きいほうとして定義
する。
【0005】平坦度として求められている数値の目安
は、外径48mm、厚さ0.381mmのものを例にと
れば4μm程度である。通常、強化前の平坦度は2μm
程度であるから、化学強化処理で許される変形量は最大
2μmまでといえる。すなわち、薄板化が進むにつれて
平坦度に対する要求もより厳しくなる傾向にあるが、一
方では薄板ほど熱変形が起こりやすく平坦度に対する要
求を満たすことは困難を極めている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、化学強化処
理後においても平坦度の極めて高い磁気ディスク用ガラ
ス基板を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、磁気ディスク
用ガラス基板の化学強化処理において、該処理の際の予
熱温度および取り出し時の雰囲気の温度をガラスの歪点
より少なくとも100℃低くすることを特徴とする高平
坦度磁気ディスク用ガラス基板の製造法を提供するもの
である。また、本発明は上記の製造法によりつくられた
ガラス基板を用いてなることを特徴とする磁気ディスク
を提供するものである。
【0008】化学強化処理の温度は、通常ガラスの歪点
よりもかなり低い温度(通常、歪点よりも50℃以上低
い温度)で行われており、この温度では軟化による変形
はないと考えられていた。しかしながら、徐冷点570
℃、歪点527℃のガラスを用いて実験を行ったとこ
ろ、420℃で自重による変形が起こることを見いだし
た。通常、このような温度特性を有するガラスに対する
化学強化処理温度は420℃よりも高く一般的には45
0〜500℃である。
【0009】また本発明は、強化時に塩浴投入前に予熱
を行わず、塩浴から取り出す際は、雰囲気温度を420
℃以下にすることにより熱衝撃による割れを防ぎ同時に
優れた平坦度が得られることを見いだした。さらに、取
り出し雰囲気温度を200℃としたところ、熱衝撃によ
る割れおよび欠けはなく、さらに高い平坦度が得られる
ことを見いだした。
【0010】
【作用】化学強化の際の、予熱温度および塩浴から取り
出す際の雰囲気温度と冷却速度が重要な理由は、ガラス
の比重が2.7であるのに対し、硝酸カリウムの比重が
2.4であるため両者の比重差は極めて小さい。すなわ
ち強化中は、浮力によって変形は無視できるのに対し、
空気中では自重により変形する。
【0011】そこで、ガラスの変形開始温度を知ること
により、それ以下の温度で予熱および取り出しを行うこ
とにより、変形を防止することができる。ただし、取り
出し雰囲気温度をガラスの変形開始温度以下にしても、
強化の塩浴温度はそれよりも高いため、取り出し時のガ
ラス自身の温度は、変形開始温度を超えている。したが
って、取り出し雰囲気温度がガラスの変形開始温度以下
の場合でも、ガラス自身の温度が変形開始温度以下にな
るまでの冷却速度は早い程好ましい。
【0012】
【実施例】徐冷点570℃、歪点527℃のガラスから
なり、外径48mm、内径12mm、厚さ0.381m
mの磁気ディスク用ガラス基板を、470℃の硝酸カリ
ウム溶融塩浴中で12時間保持することにより化学強化
処理を行った。このときガラスの予熱は行わず、塩浴か
ら取り出して約3分後に水中投入し、急冷した。比較例
では取り出し雰囲気温度を470℃とし、90分かけて
200℃まで冷却した。強化前のディスクの平坦度は平
均2.1μmであった。
【0013】
【表1】
【0014】この結果、実施例では、いずれの場合も平
坦度の平均値が4μm以下となった。さらに、平坦度の
最大値も比較例と比べて大幅に改善され、特に取り出し
雰囲気温度が200℃の場合には最大値が3.3μmで
あり、平坦度はすべて4μm以下となった。
【0015】
【発明の効果】
(1)本発明によって得られる磁気ディスク用ガラス基
板は平坦度が極めて高く、条件によっては化学強化処理
による変形量を実質的にゼロにできる。したがってかか
るガラス基板を用い、所定の下地層、磁気記録層、保護
層、潤滑層などを設けてなる磁気ディスクもまた極めて
平坦度が高い。 (2)冷却時間が短縮でき生産性が向上する。 (3)予熱工程は省略可能である。また、実施する場合
も時間が短縮でき、温度も低いためコストを低減でき、
生産性も向上する。 (4)空気中で徐冷せず、一旦ガラスの徐冷点よりも少
なくとも100℃低い温度雰囲気中に取り出した後、水
中に投入して急冷する方法では、ガラス表面に付着した
硝酸カリウム等の塩(融点約330℃)が速やかに溶解
するため洗浄時間が短縮でき、洗浄設備も簡略化でき
る。さらに、温度差に応じた熱衝撃力が発生するため強
度保証が同時に行えるという利点がある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気ディスク用ガラス基板の化学強化処理
    において、該処理の際の予熱温度および取り出し時の雰
    囲気の温度をガラスの歪点より少なくとも100℃低く
    することを特徴とする高平坦度磁気ディスク用ガラス基
    板の製造法。
  2. 【請求項2】請求項1の製造法によりつくられたガラス
    基板を用いてなることを特徴とする磁気ディスク。
JP19278593A 1993-07-07 1993-07-07 高平坦度磁気ディスク用ガラス基板の製造法および磁気ディスク Pending JPH0729170A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008062662A1 (fr) * 2006-11-21 2008-05-29 Konica Minolta Opto, Inc. Procédé pour produire un substrat en verre pour un support d'enregistrement d'informations, substrat en verre pour un support d'enregistrement d'informations et support d'enregistrement d'informations
JP2008140497A (ja) * 2006-12-04 2008-06-19 Konica Minolta Opto Inc 記録媒体用ガラス基板の製造方法、記録媒体用ガラス基板及び記録媒体
WO2011096310A1 (ja) * 2010-02-03 2011-08-11 コニカミノルタオプト株式会社 情報記録媒体用ガラス基板、情報記録媒体用ガラス基板の製造方法及び情報記録媒体
KR20160137603A (ko) 2014-03-27 2016-11-30 니혼 이타가라스 가부시키가이샤 화학 강화 처리에 의해 유리판에 발생하는 휨을 저감하는 방법, 화학 강화용 유리판의 제조 방법 및 화학 강화 유리판의 제조 방법

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