JPH07289991A - 駆動装置 - Google Patents

駆動装置

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JPH07289991A
JPH07289991A JP6092709A JP9270994A JPH07289991A JP H07289991 A JPH07289991 A JP H07289991A JP 6092709 A JP6092709 A JP 6092709A JP 9270994 A JP9270994 A JP 9270994A JP H07289991 A JPH07289991 A JP H07289991A
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frequency
amplitude
signal
detector
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JP6092709A
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Inventor
Hiroshi Mase
比呂志 間瀬
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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  • Apparatuses For Generation Of Mechanical Vibrations (AREA)
  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 共振周波数または***振周波数の変動に正し
く追従する駆動装置を実現する。 【構成】 一定の電圧振幅で振動子を駆動した場合、F
M変調によって駆動周波数を変化させた際に惹起される
駆動電流振幅の変化がFM変調信号に同相であるか逆相
であるかを検出し、それによって駆動周波数を増減させ
るような制御を行うことで共振周波数または***振周波
数に収束させる駆動装置とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、振動子として圧電素子
を用いた駆動装置の制御に適用して有効な技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】圧電素子からなる振動子を駆動しようと
する場合、その共振周波数は機械的負荷や温度などの外
部要因によって変動するため、一定周波数で駆動し続け
ることでは、共振状態を安定に保つことがむずかしい。
【0003】このため、振動子のインピーダンスが共振
周波数と***振周波数の間で誘導性になることを利用し
てコルピッツ型共振回路を形成する方法や、振動子に振
動検出用の帰還電極を形成し、この帰還電極からの信号
を発振回路に帰還させて自励共振回路を構成する方法が
一般にとられている。
【0004】また、振動子の共振インピーダンスが非共
振のインピーダンスに比べて充分大きくなる場合、すな
わち振動子の機械的品質係数Qmが充分大きいかまたは
電気機械結合係数kが充分大きい場合に共振状態のイン
ピーダンスの位相がほぼ零になることを利用して、イン
ピーダンスの位相を零に収束させるような帰還ループを
構成する、いわゆる位相制御発振器( Phase Locked Lo
op − PLL)を用いた駆動回路も提案されている。
【0005】一方、振動子を***振周波数で駆動すると
共振周波数での駆動に比べて電力効率の面で有利になる
場合があることが見いだされているが、従来***振駆動
は周波数を固定した駆動装置によって行われており、前
記共振周波数の場合と同様に起こる***振周波数の外部
要因による変動に追従するような機構は考えられてはい
なかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】帰還電極を利用したコ
ルピッツ型自励共振回路では、振動子に帰還電極を設け
なければならないため、振動子の構造が複雑になる上、
帰還電極が形成された部分は駆動に供することができな
いため、振動子のパワー密度が低下するという問題を生
じていた。
【0007】また、外部負荷などの影響で帰還電極の部
分の振動振幅の減衰が大きくなると、自励共振回路のル
ープ利得が低下して発振が停止する場合があった。ま
た、PLLを用いた駆動回路では、電気機械結合係数k
が小さい振動子に適用する場合や外部負荷が加わった場
合などに、インピーダンスの位相が零になる周波数と真
の共振周波数の間にずれが生じ、正しく共振駆動が行わ
れないばかりか、極端な場合には位相が零になる周波数
が存在しなくなり、駆動周波数が一定しなくなるという
問題を生じていた。
【0008】一方、振動子を***振で駆動する場合、あ
らかじめ計算による予測または実験的に求めた***振周
波数に周波数を固定して駆動を行うため、***振周波数
の変化に追従できず、駆動が安定しないという問題があ
った。
【0009】本発明は、このような点に鑑みてなされた
ものであり、共振周波数または***振周波数の変動に正
しく追従する駆動装置を実現することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、一定の電圧振
幅で振動子を駆動した場合、FM変調によって駆動周波
数を変化させた際に惹起される駆動電流振幅の変化がF
M変調信号に同相であるか逆相であるかを検出し、それ
によって駆動周波数を増減させるような制御を行うこと
で共振周波数または***振周波数に収束させる駆動装置
とした。
【0011】すなわち、本願の第1の発明は、圧電素子
からなる振動子と、外部制御電気信号によりその発振周
波数が可変である電圧制御発振器(VCO)と、前記電
圧制御発振器(VCO)の発振周波数を周期的に増減さ
せる制御信号を発生するFM変調信号発生器と、振動子
に流れる交流電流を検出する電流検出器と、該電流検出
器の出力信号の振幅に応じた信号を発生する振幅検出器
と、振幅検出器の出力のうちFM変調信号の周波数成分
を検出する同期検波器とを備えた構成とし、前記振動子
に流れる電流振幅を前記電流検出器及び前記振幅検出器
によって検出し、FM変調による駆動周波数の変化によ
って惹起される電流振幅の変化が該FM変調信号に同相
か逆相かを前記同期検波器の出力信号の極性によって判
定し、当該同期検波器の出力信号に応じて前記電圧制御
発振器(VCO)の中心周波数を増減させ、これによっ
て駆動周波数を前記振動子の共振周波数もしくは***振
周波数に合致させるようにしたものである。
【0012】本願の第2の発明は、前記に加えて、電圧
制御発振器(VCO)とFM変調信号発生器と電流検出
器と振幅検出器とを備え、さらに、前記振幅検出器によ
って検出された振幅信号をディジタル符号に変換するア
ナログ−ディジタル変換器(A/D変換器)と、演算処
理装置(CPU)と、前記演算処理装置(CPU)のプ
ログラムを格納する記憶媒体とを備えた構成とし、前記
振動子に流れる電流振幅を前記電流検出器及び前記振幅
検出器及びA/D変換器によってディジタル信号に変換
し、FM変調による駆動周波数の変化によって惹起され
る電流振幅の変化がFM変調信号に同相か逆相かを前記
記憶媒体から読み出したプログラムに基づいた前記演算
処理装置(CPU)での演算によって判定し、その判定
結果に基づいて前記電圧制御発振器(VCO)の中心周
波数を増減させるように、前記演算処理装置(CPU)
から制御信号を発信し、これによって駆動周波数を振動
子の共振周波数もしくは***振周波数に合致させたもの
である。
【0013】本願の第3の発明は、前記第1の発明の電
圧制御発振器(VCO)とFM変調信号発生器と電流検
出器と、前記電流検出器によって検出された電流信号を
ディジタル符号に変換するA/D変換器と、演算処理装
置(CPU)と、前記演算処理装置(CPU)のプログ
ラムを格納する記憶媒体とを備えた構成とし、前記振動
子に流れる電流を該電流検出器及びA/D変換器によっ
てディジタル信号に変換し、さらに前記演算処理装置
(CPU)での演算によって電流振幅の変化を求めると
ともに、FM変調による駆動周波数の変化によって惹起
される電流振幅の変化がFM変調信号に同相か逆相かを
判定し、その判定結果に基づいて前記電圧制御発振器
(VCO)の中心周波数を増減させるように、前記演算
処理装置(CPU)から制御信号を発信し、これによっ
て駆動周波数を前記振動子の共振周波数もしくは***振
周波数に合致させるようにしたものである。
【0014】本願の第4の発明は、前記振幅検出器を直
線検波回路で構成したものである。本願の第5の発明
は、前記FM信号を、商用交流電源に同期したものであ
る。本願の第6の発明は、前記FM信号を、商用交流電
源の偶数倍分周の周期を持つようにしたものである。
【0015】
【作用】前記の制御原理を図1〜図3を用いて具体的に
説明する。図1は本発明の駆動装置の概略を示すブロッ
ク図である。図2は振動子を共振周波数付近の周波数で
掃引しながら一定の電圧振幅で駆動したときの典型的な
電流振幅の変化を示したものである。さらに図3は共振
周波数ならびに***振周波数の前後で振動子の駆動を開
始した直後の、図1の駆動装置の各部における信号波形
の一例を、横軸に時刻、縦軸に電圧をとって模式的に示
したものである。以上の各図を用いて本発明の原理を説
明する。
【0016】電圧制御発振器(VCO)は、外部制御信
号によって発振周波数が変化されるようになっている。
この電圧制御発振器(VCO)を通じて、FM変調信号
発生器3を用いて図3(a)(1)のような周期信号を発生
し、これによりFM変調を行い、その電圧波形で振動子
1を駆動する。
【0017】このとき例えば最初の中心駆動周波数が共
振周波数より低い図2のA点であった場合は駆動周波数
は図2のA→A'→A→A"→Aと揺れるように変化する
ため、電流検出器4によって検出される振動子1の電流
波形は図3(a)(2)のようにFM変調信号に同期して変化
する。この電流波形を(直線検波器などの)振幅検出器
5を用いて振幅信号に変換すると、図3(a)(3)のような
電流振幅の変化が波形として得られる。この波形をFM
変調信号との電圧のアナログ積をとる等の方法で同期検
波器6により検波すると図3(a)(4)のような波形が得ら
れる。この波形を一周期を通じて平均した電圧Vudは図
3(a)(5)のような正の電圧となる。このような平均化処
理はローパスフィルター(以下LPFという)7を用い
て行うことができるが、このような処理は必ずしも不可
欠のものではない。
【0018】また、最初の中心駆動周波数が共振周波数
より高い図2のC点であった場合、駆動周波数はC→
C'→C→C"→Cと変化するため、電流振幅は変調信号
と逆向きの勾配をもって変化し、各部の波形は図3 (c)
列の各図のようになる。従ってVudは負の電圧となる。
さらに、最初の中心駆動周波数が共振周波数の極近傍の
図2のB点であった場合、駆動周波数はB→B'→B→
B"→Bと変化するため、電流振幅は変調信号が零の時
極小となるため、電流振幅信号は変調信号の半分の周期
で増減を繰り返し、各部の波形は図3 (b)列のようにな
る。このとき同期検波後の波形は変調信号の半周期同士
で互いに相殺し合って、Vudはほぼ零になる。
【0019】このように電圧Vudに注目すると、中心駆
動周波数が振動子1の共振周波数より低い場合は正の電
圧、共振周波数より高い場合は負の電圧、共振周波数に
ほぼ一致した場合は零電圧が発生することが分かる。従
って、中心駆動周波数が共振周波数より低い場合、即ち
Vudが正の場合は電圧制御発振器(VCO)2の周波数
を上げ、共振周波数より高い場合、即ちVudが負の場合
は電圧制御発振器(VCO)2の周波数を下げ、共振周
波数に一致する場合、即ちVudが零の場合は電圧制御発
振器(VCO)2の周波数を一定に保つような制御を行
うことができる。すなわち当初の電圧制御発振器(VC
O)2の中心発振周波数が共振周波数から著しく離れて
いなければ中心発振周波数を共振周波数に収束させるこ
とができる。具体的にはVudを積分回路8に入力して、
その出力を加算器9を通じて電圧制御発振器(VCO)
2の制御入力に加える等の方法によってこのような制御
を実現することができる。
【0020】駆動周波数を***振周波数に収束させる装
置も前記とほぼ同様の原理、構成により実現できる。す
なわち図3に示すように(前記共振の場合と同様のため
詳細な各波形の説明は省略)中心駆動周波数が***振周
波数より低い場合(c)にはVudは負の電圧に、***振
周波数より高い場合(e)にはVudは正の電圧に、また
***振周波数にほぼ一致する場合(d)にはVudはほぼ
零になる。従ってVudの極性と駆動周波数を変化させる
べき方向の関係が共振の場合と逆転しているが、Vudの
極性を反転させて積分回路に入力することにより、同様
の原理で中心発振周波数を***振周波数に収束させるこ
とができる。
【0021】
【実施例1】以下、本発明の第1の実施例を図を用いて
説明する。図4は本発明の第1の実施例の回路図であ
る。駆動電圧に加えるFM変調信号は商用電源周波数を
フリップフロップを用いた分周器32により2分周した
パルス信号を参照信号にした位相同期発振器(PLL)
31によって発生させた、周波数約25Hz、電圧全振
幅10Vの正弦波信号を用いている。
【0022】一方、駆動電圧信号を発生する電圧制御発
振器(VCO)21には市販の集積回路素子を使用し、
自走周波数(電源投入直後の発振周波数)115kHz
で電圧全振幅10Vの正弦波信号を出力するように調整
した。
【0023】また、充分な駆動電力を得るため、電力増
幅器22によって駆動信号を4倍に電圧増幅し、その出
力端子を圧電磁器振動子からなる振動子1の駆動電極1
2に接続した。この振動子1は図5に示すような幅5m
m、長さ20mm、厚さ0.5mmの矩形単板状で、一
方の主面に駆動電極12および帰還電極13が設けるら
れている共に、これと対向する主面には共通電極14
(図示せず)が設けられている。図6にこの振動子1の
駆動電極12−共通電極14間で実測したインピーダン
スの周波数による変化を示す。
【0024】また、振動子1に流れる電流を検出するた
め、振動子1の共通電極14と接地電位の間に電流検出
抵抗器41を挿入し、その端子間の電圧を振動子電流信
号として取り出すようにした。この端子間電圧が振動子
1の端子間電圧に比べて充分小さくなるように、抵抗器
41の抵抗値は実測した振動子1の共振周波数でのイン
ピーダンス(300オーム)より充分小さく(本実施例
では約30分の1)なるように選んだ。抵抗器41の接
地されていない側の端子を、演算増幅器を用いた直線検
波器51の入力端子に接続し、さらにこの直線検波器5
1の出力信号を遮断周波数1kHzのLPF52に通し
て電流振幅信号を得た。次にこの電流振幅信号出力と変
調信号発生器31の出力を、市販の乗算器集積回路を用
いたアナログ乗算器61に入力し、位相検波信号を得
た。
【0025】この位相検波信号を遮断周波数3HzのL
PF71に通して駆動周波数増減指令信号を得、これを
ミラー積分器81に入力し、その出力を電圧制御発振器
(VCO)21の駆動中心周波数設定信号とした。この
信号と変調信号発生器31からの変調信号をアナログ加
算器91で加え合わせて電圧制御発振器(VCO)21
の発振周波数制御入力とした。
【0026】ここで、積分器81の出力と加算器91の
入力の間に極性切り替えスイッチ92を設けることによ
って、スイッチ92がA側に投入された状態とB側に投
入された状態では加算器91に加えられる中心周波数指
令信号の極性が反転するようにして、スイッチ92の切
り替えによって共振・***振のいずれにも収束可能な駆
動装置を得た。
【0027】次にスイッチ92をB側に投入した状態で
装置内の各部品に所定の直流電源電圧Vccを印加(図示
せず)し、電圧制御発振器(VCO)21の発振周波数
を市販の周波数カウンター(図示せず)で測定したとこ
ろ、電源投入直後は周波数115kHzで発振が始まっ
た後、徐々に発振周波数が上昇し、約3秒後にあらかじ
め測定した共振周波数に一致する122kHzに到達し
た後、ほぼ一定の周波数で発振を続けた。
【0028】さらに一旦電源を停止した後スイッチ92
をB側に切り替え、その後再び電源を投入したところ、
電源投入直後は周波数115kHzで発振が始まった
後、徐々に発振周波数が下降し、約40秒後にあらかじ
め測定した***振周波数にほぼ一致する81.8kHz
に到達した後ほぼ一定の周波数で発振を続けた。
【0029】さらに電気機械結合係数kが小さい振動子
1での動作を調べるため、振動子1を装置から一旦取り
外し、摂氏250度まで加熱して分極状態を劣化させ
た。加熱後の振動子1のインピーダンスによる変化を測
定し、図7に示すように加熱による分極の低下の影響で
共振周波数付近にインピーダンスの位相が零となる周波
数が存在しないことを確かめた。この振動子1を再び同
じ駆動装置に組み込んで電源を投入したところ、スイッ
チ92をB側に投入した場合には129kHz、B側に
投入した場合は102kHzで発振周波数が一定となっ
た。
【0030】図12は、以上に説明した駆動装置を超音
波洗浄装置の超音波発生源として用いた構成を示してい
る。すなわち、この超音波洗浄装置101は、洗浄液1
02を貯留する洗浄槽103を有しており、本駆動装置
は、この洗浄槽103の底部に装着され、振動子1より
発生される超音波を洗浄液102中に浸漬される被洗浄
物体(図示せず)に放射し、被洗浄物体の表面から異物
を除去するようになっている。
【0031】本実施例1によれば、被洗浄物体に対して
安定した周波数の超音波を放射することができるため、
洗浄効率を高めることができる。
【0032】
【実施例2】図10は、本発明の第2の実施例である駆
動装置の概略を示すブロック図である。
【0033】本実施例2は、図10に示すように、前記
第1の実施例の駆動装置において振幅検出器5を、LP
Fを含む直線検波器93と対数増幅器94とで構成した
ものである。
【0034】このことを実施例1の回路図である図4を
用いて説明すると、LPF52の出力と、これに接続さ
れていた同期検波器61の入力を切り放し、LPF52
の出力に市販の対数増幅器集積回路(図4では図示せ
ず)の入力端子を、また同期検波器61の入力に同一の
対数増幅器集積回路の出力端子をそれぞれ接続した。
【0035】このような構成で第1の実施例と同一の振
動子1を駆動したところ、共振周波数、***振周波数に
到達するまでの時間がそれぞれ約3秒、約8秒になっ
た。なお、前記の実施例では抵抗器の抵抗値などの回路
定数については明記しなかったが、これら回路定数やフ
ィルターの遮断周波数、FM変調の変調率や変調周波数
等の設計値は振動子1の駆動電圧、共振周波数、***振
周波数、これらの周波数での振動子1のインピーダン
ス、許容される振動振幅や周波数の変動幅、必要とされ
る周波数追従速度、外部雑音の大きさなどの因子から総
合的に決定されるもので一律に決定できるものではな
い。但し原則的な設計指針として、変調周波数は振動子
1の共振周波数の少なくとも10分の1以下、望ましく
は振動子1のQm値の逆数以下で、かつ必要とされる応
答速度[秒]の逆数の10倍[Hz]以上に決定すると
良い。
【0036】また、変調率は***振周波数と共振周波数
との差を共振周波数で除した値の2分の1程度以下で小
さいほど駆動周波数の変動が小さく好ましいが、外部雑
音などの影響で装置の動作が不安定にならないように考
慮して決定しなければならない。また、LPF52の遮
断周波数は、変調周波数と振動子1の共振周波数との
間、望ましくは変調周波数の10倍と振動子1の共振周
波数の10分の1の間にすると良い。一方LPF71の
遮断周波数は、必要とされる応答速度[秒]の逆数[H
z]と変調周波数の間、望ましくは変調周波数の10倍
以上にすると良い。
【0037】
【実施例3】図11は、本発明の第3の実施例である駆
動装置の概略を示すブロック図である。
【0038】前記実施例1および実施例2では、電流振
幅の検出、同期検波、駆動周波数の制御をすべてアナロ
グ信号で行っていたが、この中の一部をディジタル信号
処理に置き換えても同様の原理に基づく駆動回路を構成
したものである。
【0039】例えば図1において電流検出器の出力をア
ナログ−ディジタル変換器に入力して電流信号をディジ
タル符号化し、この電流値を逐次演算処理装置に読み込
んで計算を行うことにより、電流振幅値を数値データと
して得る事ができ、振幅検出器5の機能をもたせること
ができる。さらにFM変調信号電圧も同様にディジタル
符号化して演算処理装置に読み込み、これと前記の電流
振幅データの積をとって累積することによって同期検波
器6の機能を実現できる。さらにLPF7は数値データ
系列の重み付き平均化処理により、積分器8は数値デー
タの累計によりそれぞれ実現可能である。
【0040】図11は、図1における同期検波器6,L
PF7および積分器8の機能をデジタル信号処理に置き
換えたものであり、これらの同期検波器6,LPF7お
よび積分器8の代わりにA/D変換器95,記憶媒体
(ROM),演算処理装置(CPU)およびD/A変換
器96が設けられている。
【0041】ここで、演算処理装置(CPU)は、8ビ
ットまたは16ビットの数値データを同時に扱うことの
できるマイクロプロセッサを有しており、前記記憶媒体
(ROM)の他に、一時的にプログラムおよびデータを
保持可能なRAMを有している。
【0042】ここで、図8に前記の処理をすべてディジ
タル演算処理によって行う場合のアルゴリズムを示す。
さらに、FM変調信号発生器3や電圧制御発振器2のよ
うな波形発生器にディジタル制御の波形シンセサイザを
利用できることは自明であるから、加算器9を含めて、
VCOの出力と振動子1に流れる電流以外はすべてディ
ジタルの数値データとして取り扱うことも可能である。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、駆動信号をFM変調し
てそれに同期した電流振幅変化をもとに駆動中心周波数
を調整する駆動装置を構成することにより、振動子の共
振、***振のいずれの周波数にも追従して駆動を行うこ
とが可能になった。また、電気機械結合係数や機械的品
質係数が低い振動子でも共振周波数の追従が可能になっ
た。
【0044】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の駆動装置の概略を示すブロック図
【図2】 一般的な振動子を共振周波数付近で一定電圧
で駆動したときの駆動周波数による電流振幅の変化を模
式的に示す図
【図3】 本発明の駆動装置を用いて振動子をその共振
周波数付近で駆動したときの駆動装置各部の信号波形の
一例
【図4】 本発明の実施例の回路図
【図5】 本発明の実施例において使用した振動子の斜
視図
【図6】 本発明の実施例において使用した振動子のイ
ンピーダンスの周波数による変化を示す図
【図7】 本発明の実施例において使用した振動子を加
熱により分極劣化させた後のインピーダンスの周波数に
よる変化を示す図
【図8】 演算処理装置によって構成された本発明の駆
動装置において演算処理の手順を示すフローチャート
【図9】 比較例として使用した従来の駆動装置の回路
【図10】 本発明の実施例2の構成を示すブロック図
【図11】 本発明の実施例3の構成を示すブロック図
【図12】 本発明の駆動装置の適用例を示す説明図
【符号の説明】
1・・振動子、 2・・電圧制御発振器(VCO)、 3・・FM変調信号発生器、 4・・電流検出器、 5・・振幅検出器、 6・・同期検波器、 7・・ローパスフィルター(LPF)、 8・・積分器、 9・・加算器、 12・・駆動電極、 13・・帰還電極、 14・・共通電極、 21・・電圧制御発振器(VCO)、 22・・増幅器、 31・・FM変調信号発生器、 32・・分周器、 41・・電流検出用抵抗器、 51・・振幅検出器、 52・・ローパスフィルター(LPF)、 61・・同期検波器、 71・・ローパスフィルター(LPF)、 81・・積分器、 91・・加算器、 92・・共振/***振切り替えスイッチ 93・・直線検波器 94・・対数増幅器 95・・A/D変換器 96・・D/A変換器 101・・超音波洗浄装置 102・・洗浄液 103・・洗浄槽 CPU・・演算処理装置 ROM・・記憶媒体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電または電歪素子からなる振動子と、 外部制御電気信号によりその発振周波数が可変である電
    圧制御発振器(VCO)と、 前記電圧制御発振器(VCO)の発振周波数を周期的に
    増減させる制御信号を発生するFM変調信号発生器と、 該振動子に流れる交流電流を検出する電流検出器と、 該電流検出器の出力信号の振幅に応じた信号を発生する
    振幅検出器と、 振幅検出器の出力のうちFM変調信号の周波数成分を検
    出する同期検波器とを備え、 前記振動子に流れる電流振幅を前記電流検出器及び前記
    振幅検出器によって検出し、FM変調による駆動周波数
    の変化によって惹起される電流振幅の変化が該FM変調
    信号に同相か逆相かを前記同期検波器の出力信号の極性
    によって判定し、当該同期検波器の出力信号に応じて前
    記電圧制御発振器(VCO)の中心周波数を増減させ、 これによって駆動周波数を前記振動子の共振周波数もし
    くは***振周波数に合致させることを特徴とする駆動装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の、電圧制御発振器(V
    CO)とFM変調信号発生器と電流検出器と振幅検出器
    とを備え、 さらに、前記振幅検出器によって検出された振幅信号を
    ディジタル符号に変換するアナログ−ディジタル変換器
    (A/D変換器)と、 演算処理装置(CPU)と、 前記演算処理装置(CPU)のプログラムを格納する記
    憶媒体とを備え、 前記振動子に流れる電流振幅を前記電流検出器及び前記
    振幅検出器及びA/D変換器によってディジタル信号に
    変換し、FM変調による駆動周波数の変化によって惹起
    される電流振幅の変化がFM変調信号に同相か逆相かを
    前記記憶媒体から読み出したプログラムに基づいた前記
    演算処理装置(CPU)での演算によって判定し、その
    判定結果に基づいて前記電圧制御発振器(VCO)の中
    心周波数を増減させるように、前記演算処理装置(CP
    U)から制御信号を発信し、 これによって駆動周波数を振動子の共振周波数もしくは
    ***振周波数に合致させることを特徴とする振動子の駆
    動装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の、電圧制御発振器(V
    CO)とFM変調信号発生器と電流検出器と、 前記電流検出器によって検出された電流信号をディジタ
    ル符号に変換するA/D変換器と、 演算処理装置(CPU)と、 前記演算処理装置(CPU)のプログラムを格納する記
    憶媒体とを備え、 前記振動子に流れる電流を該電流検出器及びA/D変換
    器によってディジタル信号に変換し、さらに前記演算処
    理装置(CPU)での演算によって電流振幅の変化を求
    めるとともに、FM変調による駆動周波数の変化によっ
    て惹起される電流振幅の変化がFM変調信号に同相か逆
    相かを判定し、その判定結果に基づいて前記電圧制御発
    振器(VCO)の中心周波数を増減させるように、前記
    演算処理装置(CPU)から制御信号を発信し、 これによって駆動周波数を前記振動子の共振周波数もし
    くは***振周波数に合致させることを特徴とする駆動装
    置。
  4. 【請求項4】 前記振幅検出器が直線検波回路からなる
    ことを特徴とする請求項1または2記載の駆動装置
  5. 【請求項5】 前記FM信号は、商用交流電源に同期さ
    れていることを特徴とする請求項1乃至4記載の駆動装
  6. 【請求項6】 前記FM信号は、商用交流電源の偶数倍
    分周の周期を持つことを特徴とする請求項1乃至4記載
    の駆動装置
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