JPH07287576A - 音楽再生方法 - Google Patents

音楽再生方法

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JPH07287576A
JPH07287576A JP6078930A JP7893094A JPH07287576A JP H07287576 A JPH07287576 A JP H07287576A JP 6078930 A JP6078930 A JP 6078930A JP 7893094 A JP7893094 A JP 7893094A JP H07287576 A JPH07287576 A JP H07287576A
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JP
Japan
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frame
audio signal
frames
fade
function
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Application number
JP6078930A
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English (en)
Inventor
Koji Sanbe
三部幸治
Shigeru Kurosawa
茂 黒沢
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Taito Corp
Original Assignee
Taito Corp
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Publication date
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  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボーカルを含む音楽を、音質を損なうことな
く、移調及び/又はテンポを変えて再生する方法を提供
する。 【構成】 オーディオ信号列を多数のフレーム列に分割
し、一定の比率で1フレームに属するオーディオ信号を
纏めて、フレーム列中に重複挿入したり、間引いたりし
て、移調及び/又はテンポを変更する際、その挿入又は
間引きを行った部分又はその前後の部分のオーディオ信
号をスムージングして、音質の低下を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録された音楽を再生
するに当たって、移調及び再生時間の伸長若しくは圧縮
を行なう方法に関し、更に具体的には、デジタルに記録
された音楽情報を、その調性を移し又は再生速度を変え
て再生する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来公知のデジタル式の音楽再生装置に
は、記録された原音楽情報を、キー又はテンポを変えて
再生する装置が設けられている。電子楽器のシンセサイ
ザー、キーボードなどで利用される音楽情報は、MID
I規格に定められた様式で利用されている。これはいわ
ば楽音を発生させる仕様書であり、この種の音楽情報
は、コンピュータ処理をする際自由に加工できるもので
あるので、例えば、調性を移さないで自由にテンポを変
更したり、テンポを変えないで調性を移して再生するこ
とができる。
【0003】MIDI規格で記録された音楽情報は、こ
のような変更を加えても、記録された音楽情報が欠落し
たり、その一部が二度繰り返して再生されたりすること
がないため、音楽を完全に再生し得るものである。換言
すれば、このような変更が行なわれても、再生された音
楽には、原音楽情報と全く同等の音楽情報が完全に含ま
れており、そのため滑らかで、ノイズや音落ちのない音
楽が再生される。
【0004】然しながら、ボーカルが含まれている音楽
情報を再生する場合には問題が生じる。このボーカル部
分の音楽情報は、MIDI規格で記録することができな
いものであり、アナログの音波波形、換言すれば音圧波
形曲線をサンプリングし、デジタル化した形式で記録さ
れているものである。
【0005】而して、これを再生するときは、この記録
されたデジタル信号列をデコードして音圧信号列に変換
した後、これをデジタルアナログ変換器でアナログのオ
ーディオ信号に復調し、増幅し、スピーカーに入力して
音楽を再生する。
【0006】そのため、従来公知の時間延伸・圧縮方法
により曲のテンポを変える場合、再生すべき音楽情報
を、一定の微小時間Δt毎のフレーム列に分割し、それ
らのフレーム列をNフレーム毎に一つのブロックに区分
し、各ブロックの中で任意の1フレームの音楽情報を重
複挿入又は間引きする手法が採用されている。
【0007】1フレームの音楽情報が挿入又は間引きさ
れたため、1ブロックを構成するフレームは、(N±
1)フレームとなるが、このブロックの音楽情報を時間
(N±1)・Δtの間に再生せしめれば調性を移すこと
なくテンポを変更することができ、時間N・Δtの間に
再生せしめればテンポを変えることなく移調を行ない得
るものである。
【0008】然しながら、この手法によるときは、挿入
又は間引きされたフレームの前後で音圧曲線の連続性が
損なわれるので、音落ちやノイズが感得され、音声がざ
らついた感じとなり、音質の低下が認められるという問
題が発生する。
【0009】然しながら、例えば、カラオケ装置ではテ
ンポを変えることなく調性を移して再生を行うことが必
要であり、ダンス音楽の場合には調性を移すことなくテ
ンポを変更することが要求される。
【0010】
【発明が達成しようとする課題】デジタルで記録された
ボーカル信号を再生するに当たって、音質を損なうこと
なく、かつ、ワンタッチで、MIDI信号で記録された
音楽情報と常時同期して再生されるよう、移調及びテン
ポの調節が可能となれば大変好都合である。
【0011】
【課題を解決するための手段】叙上の本発明の目的は、
再生すべき多数の音圧信号列から成るオーディオ信号
を、M/2個の連続する音圧信号から成る微小時間Δt
毎のフレーム列に分割し、そのフレーム列を連続するN
個のフレームから成るブロック列に編成し、各ブロック
の中で任意の1フレームに属するオーディオ信号を纏め
て反復挿入又は間引きし、そのブロックのフレーム数を
(N±1)とし、その(N±1)フレームから成る新オ
ーディオ信号を時間N・Δt、又は、(N±1)・Δt
の間に再生することにより、元のオーディオ信号の調性
を移し又は再生速度を変更して再生する音楽再生方法に
於いて、反復挿入又は間引きが行われても、元のフレー
ム列に対しシフトされなかったフレーム列の最後のフレ
ームに引き続く2フレーム分又はその2フレームとそれ
に連続する少なくとも1フレームから成る複数フレーム
分(以下、この2フレーム又は複数フレームを遷移フレ
ームと言う)のオーディオ信号を、下記の式1により算
出されるオーディオ信号に置換して再生を行うことによ
り達成される。遷移フレームの数は2フレーム又はその
前後に連続する各1フレームから成る4フレームとする
ことが推奨される。
【数4】 但し、ここで、 m=0、1、2、3、・・・・・・・・、M−1、M H(m)は、本発明方法により処理された、遷移フレー
ムのオーディオ信号。F(m)は、H(m)が再生され
る期間(以下、遷移期間という)に対応するシフトされ
ていない元のフレーム列のオーディオ信号。K
out(m)は、 Kout(0)=1 Kout(m)> Kout (m+1) Kout(M)=0 であるフェードアウト関数。G(m)は、元のフレーム
列に対しシフトされた新たなフレーム列の遷移期間に対
応するフレームのオーディオ信号。Kin(m)は、 Kin(0)=0 Kin(m)<Kin(m+1) Kin(M)=1 であるフェードイン関数。
【0012】本発明で用いるフェードアウト関数Kout
(m)及びフェードイン関数Kin(m)〔以下両者を合
わせて単にフェード関数K(m)と言うものとする〕に
於いてはmは不連続なデジタル変量であるが、この関数
K(m)は、mをMより大きくない全ての正数としたと
きは、mについて微分可能で、その一次微分値も過大と
なることがなく、単調かつ緩やかに変化する関数である
ことが望ましい。
【0013】而して、最も望ましいフェード関数K
(m)は、
【数5】 である。
【0014】1フレーム当りの時間Δtは極めて短いの
で、一般的には、 F(m)≒ G(m) である。そのため、式2を採用すると、 Kout(m)+Kin(m)=1 であるので、 H(m)=F(m)*Kout(m)+G(m)*K
in(m) ≒F(m)*〔Kout(m)+Kin(m)〕 ≒F(m) ≒G(m) が成り立つ。
【0015】このようにすると、フレームの反復挿入又
は間引きにより強い影響を受ける遷移期間中に、F
(m)が滑らかにフェードアウトされると共に、G
(m)が滑らかにフェードインされ、かつそのフェード
期間中の音圧曲線が自然に滑らかに連続するようになる
ので、フレームの反復挿入又は間引きによる瑕疵が消滅
し、音質が向上するものである。
【0016】又、線形のフェード関数、即ち、
【数6】 により、フェードアウト及びフェードインを行うことも
推奨される。
【0017】この方式はフェード演算が簡単であると言
う利点を有し、かつ、フレームの反復挿入又は間引きに
よる影響についても、前述の式2の関数を採用した場合
との差異を聴き分けられる者は極めて少ないものであ
る。
【0018】又、更に、これらのフェード関数として
は、それぞれ上記の式1及び2に近似した単調かつ緩や
かに減少又は増加する関数を採用し得るものであり、
【0019】その変更例としては、例えば、遷移機関の
初期及び終期に於いてはフェードアウト及びフェードイ
ンを行わず、中間期間のみに於いて行なうようにするこ
とも可能であり、又、フェード関数として二次関数、指
数関数、対数関数、三角関数など公知の関数の組合せに
より構成され、かつ、 Kout(0)=1 Kout(m)> Kout (m+1) Kout(M)=0 及び Kin(0)=0 Kin(m)<Kin(m+1) Kin(M)=1 を満足する緩やかな単調減少関数及び単調減少関数を採
用し得るものである。
【0020】
【発明を実施するための最良の態様】以下、図面により
本発明方法について説明する。尚、以下の説明に於いて
は、他のフェード関数を使用する場合の類推は極めて容
易と思料するので、フェード関数として上記の式2を採
用する例のみに就いて説明する。
【0021】図1は本発明方法を実施する音楽再生装置
の構成を示すブロック図、図2はメモリ装置に記録され
ているオーディオ信号列を示すタイムチャート、図3は
図2に示したオーディオ信号列に1フレーム分のオーデ
ィオ信号列を重複挿入して成る新しいオーディオ信号列
を示すタイムチャート、図4はフェード関数を示すグラ
フ、図5は図3に示したオーディオ信号列に本発明に係
るスムージング処理を施す方法を示すタイムチャート、
図6は、図2に示したものと同様のタイムチャート、図
7は図6に示したオーディオ信号列から1フレーム分の
オーディオ信号列を間引きして成る新しいオーディオ信
号列を示すタイムチャート、図8は図7に示したオーデ
ィオ信号列に本発明に係るスムージング処理を施す方法
を示すタイムチャート、図9はボーカル信号処理装置の
構成を示すブロック図である。
【0022】図1に示した装置は、カラオケ及びダンス
音楽の再生装置として利用できる装置であり、図中、1
はMIDIデータが格納された、例えば、CD−RO
M、ハードディスクなどのメモリ装置、2は再生条件設
定器、3はMIDI情報処理装置、4はボーカル信号処
理装置、5及び6はD/Aコンバーター、7はマイク、
8はミキサー、9は増幅器、10はスピーカ、11はビ
デオディスクプレーヤー、12はテロップコントロー
ラ、13は優先回路、14はビデオディスプレイであ
る。
【0023】本実施例に於いて、装置がカラオケとして
用いられる場合、再生すべき音楽情報及びその音楽情報
と同期してディスプレイすべきカラオケテロップ情報な
どを記録したメモリ装置と、テロップの背景としてディ
スプレイすべきビデオ情報を記録したVDが用いられ、
それらのビデオ情報はビデオディスプレイ14に表示さ
れる。この装置が、ダンス音楽再生装置として用いられ
る場合には、音楽情報のみを記録したメモリ装置が用い
られ、ビデオディスプレイ14などビデオ関連の機器は
使用されない。
【0024】今、ここでは、装置がカラオケとして用い
られているものとし、主として調性を移す場合に就いて
説明する。使用するメモリ装置1には、MIDI情報及
びボーカル信号から成る音楽情報と、カラオケテロップ
情報が記録されており、それらの情報は先ずメモリ装置
1により読み出される。
【0025】音楽情報中、MIDI情報処に係る部分は
MIDI情報処理装置3に、ボーカル信号はボーカル信
号処理装置4に送られ、又、カラオケテロップ情報はテ
ロップコントローラ12に送られる。
【0026】音楽を再生するときの条件、即ち、調性及
び再生速度は、再生条件設定器2により設定される。再
生条件設定器2には、テンポ設定ダイヤル21及び調性
設定キー22乃至26が設けられており、テンポ設定ダ
イヤル21により再生される音楽のテンポを指定するこ
とができ、調性設定キー22乃至26の何れかを押すこ
とによりキーを半音宛昇降できるようになっている。
【0027】テンポ設定ダイヤル21を中央の0位置に
合わせると、演奏は標準テンポで行われるが、ダイヤル
をマイナス側に回すと演奏テンポが遅くなり、プラス側
に回すと早くなるよう構成されている。
【0028】更に具体的に言うと、原調設定キー24を
押して置くと演奏は原調で行われるが、23、22を押
しておくとそれぞれ半音宛高い調性で演奏が行われ、2
5、26を押しておくと演奏は半音宛低い調性で行われ
る。而して、これらの設定値信号は、メモリ装置1、M
IDI情報処理装置3、ボーカル信号処理装置4及びテ
ロップコントローラ12に送られ、これによりそれぞれ
の機器の作動が制御される。
【0029】MIDI情報処理装置3に於いては、公知
の方法によりMIDI情報が所望の再生速度で解読さ
れ、その出力はD/Aコンバーター5によって直流電流
信号に変換され、ミキサー8に送られる。
【0030】又、音楽情報中のボーカル信号は、ボーカ
ル信号処理装置4に於いて、後述する本発明方法により
処理され、MIDI情報処理装置3からの出力と同期し
てD/Aコンバーター6に伝送され、これにより直流電
流信号に変換され、ミキサー8に送られる。これらのミ
キサー8の入力信号は、マイク7からの入力と混合さ
れ、増幅器9を経てスピーカ10に送られ、カラオケ音
楽として再生される。
【0031】このカラオケ音楽と同期してテロップコン
トローラ12からテロップ信号が優先回路13に送ら
れ、ここでビデオディスクプレーヤー11から送られる
バックシーン情報と重畳、合成され、ビデオディスプレ
イ14に送られ、再生される。
【0032】以下、ボーカル信号処理装置4及びそれに
よる音楽情報処理方法に就いて説明する。処理すべきボ
ーカル信号は、デジタル情報としてメモリ装置1に記録
されており、この信号はメモリ装置1により読み取ら
れ、ボーカル信号処理装置4に送られるものであるが、
図2以下に於いては、理解を容易にするため、この信号
をアナログの音圧信号として図示してある。
【0033】これらの信号は、時間ΔT毎のフレームに
区切られておりかつ、Nフレーム毎のブロックに区分さ
れ、ブロック毎に処理されるものである。即ち、これら
の信号の1ブロックは、N個のフレーム、即ち、フレー
ムF1 、F2 、F3 、・・・・・F7 、F8 、F9 、F
10、F11、F12、・・・・・・・・・・FN-1 及びFN
から成り、各フレームは、それぞれM/2個のデジタル
ボーカル信号を含んでいる。これらのデジタルボーカル
信号は、再生される音波の音圧を示すものであり、その
音圧信号に比例した電流でスピーカ10のボイスコイル
が駆動されるものである。
【0034】図2には、これらのフレーム中、F7 、F
8 、F9 、F10、F11及びF12が示されている。而し
て、以下に説明する第一の実施例は、1ブロック中、1
フレーム分のデータをダブらせ、重複、挿入する例であ
り、第二の実施例は、1フレーム分のデータを削除する
する例である。
【0035】このようなフレームの重複挿入又は間引き
処理は、ボーカル信号処理装置4によって行われる。ボ
ーカル信号処理装置4は、図9に示されているように、
CPU41と、それぞれ少なくとも(N+1)フレーム
分の音楽情報を記録し得るバッファRAM42、ワーキ
ングRAM43、出力用のバッファRAM44、フェー
ド関数を記録したフェードROM44及び演算回路45
とから成る。
【0036】メモリ装置1の出力するデジタル音楽情報
は、先ずバッファRAM42に入力せしめられる。1ブ
ロック分のデータがバッファRAM42に蓄えられる
と、それらのデータはワーキングRAM43に移される
がその際、アドレス制御によりフレームF8 のデータの
重複挿入と、フレームF9 以降のフレームのシフトが行
われる。
【0037】而して、ΔTは、数十μ秒程度の短い時間
であり、実際には隣接するフレームに含まれる音圧波形
は近似したものとなるが、ここでは本発明の効果を明瞭
に示すため、急激な波形変化が示してある。
【0038】先ず、第一の実施例に就いて説明すると、
例えば、フレームF8 をダブらせると、図3に示す如き
ボーカル信号列が得られ、これらのボーカル信号は、ワ
ーキングRAM43にロードされる。
【0039】この場合、フレームF1 から元のフレーム
8 迄のフレームはシフトされることがないが、挿入さ
れた第二のフレームF8 以降、最後のフレームFN まで
のフレームは、フレームF8 の挿入によって時間軸上で
後方にシフトされる。従ってこの場合の遷移フレーム
は、シフトされなかった最後のフレームF8 に後続する
2フレーム、即ち、重複挿入されたF8 とそれに続くF
9 であり、これらのフレームに属するボーカル信号が再
生される期間が遷移期間となる。
【0040】而して、本発明の要旨とするところは、図
3に示されたようなオーディオ信号列の不連続性を解消
し、音を元のオーディオ信号列と近似した波形のオーデ
ィオ信号により音を滑らかに連続させるため、この遷移
期間に再生されるデータに修正を加えることにある。
【0041】而して、この修正とは、遷移期間に対応す
るシフトされていない元のオーディオ信号F(m)を遷
移期間中にフェーズアウトすると共に、その遷移期間に
対応する元のフレーム列に対しシフトされたフレームの
未だスムーズ化されていないオーディオ信号G(m)を
フェーズインし、その両者の合成信号により、上記遷移
期間内に再生すべきオーディオ信号H(m)とすること
である。
【0042】即ち、図2に示された信号列はメモリ装置
1から出力されるボーカル信号であり、その内のフレー
ムF9 及びF10が、遷移期間に対応する未だシフトされ
ていない元のフレーム列であり、F(m)は元のフレー
ム列F9 及びF10のオーディオ信号である。
【0043】図3に示した信号列は、図2に示した信号
列のF8 をダブらせ、重複挿入したものである。第二の
フレームF8 が挿入されたためF9 移行のフレームは1
フレーム宛シフトされ、このためこのブロックは(N+
1)フレームになる。この(N+1)フレーム分のデー
タは、一旦ワーキングRAM43にストアされる。
【0044】この図3に示した信号列の内、第二のフレ
ームF8 とそれに後続するフレームF9 とが、遷移期間
に対応するシフトされた新しいフレーム列であり、G
(m)はフレーム列F8 及びF9 のオーディオ信号列で
ある。
【0045】而して、F(m)には、図4に示すフェー
ド関数Kout (m)が掛けられ、G(m)には図4に示
すフェード関数Kin(m)が掛けられ、それらの積の和
がH(m)とされ、ワーキングRAM43のデータの一
部、即ち遷移フレーム分のデータはこのH(m)に書き
換えられる。上記の乗積及びその和は図5に示されてい
る。
【0046】而して、ここでフェード関数は、
【数7】 である。
【0047】この変換が行われた後、ワーキングRAM
43のデータは適時、即ち、出力用のバッファRAM4
4が空になったときに、バッファRAM44に送られ、
これからシリアルに出力され、D/Aコンバーター6に
送られるものである。
【0048】而して、上記の変換が、テンポの変換を目
的とせず、移調を目的として行われる場合には、メモリ
装置1から標準読出速度で1ブロック分のデータを読み
出すに要する時間、即ちNΔT時間内に、バッファRA
M44にロードされた新たな1ブロック分、即ち、(N
+1)フレーム分のデータを出力するものである。然る
ときは、再生される音の周波数は(N+1)/N倍とな
る。
【0049】又上記とは逆に、移調を目的とせず、テン
ポの変換を目的とする場合には、メモリ装置1からのデ
ータ読出速度を標準読出速度のN/(N+1)に引き下
げておくものである。そして、バッファRAM44にロ
ードされた新たな1ブロック分、即ち、(N+1)フレ
ーム分のデータを時間(N+1)ΔTだけ掛けて出力す
るものである。
【0050】然るときは、本来、NΔT時間に出力され
るべき1ブロック分のオーディオ信号列が、時間(N+
1)ΔTに延伸されて出力されるから、再生される楽曲
のテンポは、N/(N+1)に落ちることになる。而し
て、図5に示したボーカル信号列と図2に示されたボー
カル信号列を対比すると、両者が極めて近似しており、
かつ、F8 及びF9 の波形がどの様なものであっても遷
移期間中のオーディオ信号列の輪郭線はその前後のオー
ディオ信号列の輪郭線と滑らかに接続されることが明ら
かである。
【0051】次に、図6乃至図8に示す第二の実施例に
就いて説明する。これはフレームを間引いて、楽曲のテ
ンポを早めたり、調性を下げたりする例である。図6に
示したボーカル信号列は図2に示したものと同様なもの
である。但しこの例ではフレームF8 がカットされるの
で、遷移期間に対応するフレームがF8及びF9 とな
り、F(m)は、これらフレームF8 及びF9 のオーデ
ィオ信号列となる。
【0052】図7には、フレームF8 がカットされ、フ
レームF9 以降のフレームがシフトされた状態が示され
ている。遷移期間に対応するフレームはF9 及びF10
なり、G(m)はこれらフレームF9 及びF10のオーデ
ィオ信号列となる。この場合、新たな1ブロックのフレ
ーム数は(N−1)となる。
【0053】フェードアウト及びフェードインの方法は
前述の場合と変わらない。即ち、この場合も、F(m)
には、図4に示すフェードアウト関数Kout (m)が掛
けられ、G(m)には図4に示すフェードイン関数Kin
(m)が掛けられ、それらの積の和がH(m)とされ、
ワーキングRAM43のデータの一部、即ち遷移フレー
ム分のデータはこのH(m)に書き換えられる。上記の
乗積及びその和は図8に示されている。
【0054】而して、この場合も、最も望ましいフェー
ド関数は、
【数8】 である。
【0055】ワーキングRAM43のデータは適時、即
ち、出力用のバッファRAM44が空になったときに、
バッファRAM44に送られ、これからシリアルに出力
されD/Aコンバーター6に送られるものである。
【0056】而して、上記の変換が、テンポの変換を目
的とせず、移調を目的とする場合、メモリ装置1から標
準読出速度で1ブロック分のデータを読み出すに要する
時間、即ちNΔT時間内に、バッファRAM44にロー
ドされた新たな1ブロック分、即ち、(N−1)フレー
ム分のデータを出力するものである。
【0057】然るときは、再生される音の周波数は(N
+1)/N倍となる。又上記とは逆に、移調を目的とせ
ず、テンポの変換を目的とする場合には、メモリ装置1
からのデータ読出速度を標準読出速度のN/(N+1)
に引き下げておくものである。そして、バッファRAM
44にロードされた新たな1ブロック分、即ち、(N+
1)フレーム分のデータを時間(N+1)ΔT掛けて出
力するものである。
【0058】然るときは、本来、NΔT時間に出力され
るべき1ブロック分のオーディオ信号列が、時間(N+
1)ΔTに延伸されて出力されるから、再生される楽曲
のテンポは、N/(N+1)に落ちることになる。
【0059】而して、図5に示したボーカル信号列と図
2に示されたボーカル信号列を対比すると、両者が極め
て近似しており、かつ、F8 及びF9 の波形がどの様な
者であっても遷移期間中のオーディオ信号列の輪郭線は
その前後のオーディオ信号列の輪郭線と滑らかに接続さ
れることが明らかである。
【0060】尚、本発明の構成は上述の実施例に限定さ
れるものでなく、フレームの間引きや重複挿入は、1ブ
ロックに就いて2か所以上で行うこともあり、又、数ブ
ロックに就いて1か所とすることもある。又、移調とテ
ンポの変更を同時に行うことも可能である。
【0061】又、フェード関数曲線も、上述のK(m)
に数学上等価であるものは勿論のこと、技術上の観点か
らこれと同等の効果を奏し、本発明の目的を達成し得る
類似の関数を含むものであり、遷移フレームの数も2以
上、例えば、4又は6とすることもあり、本発明はそれ
らの変更例の全てを包含するものである。
【0062】又、本発明を実施するため使用するハード
ウエアも上述のものに限定されるものでなく、適切なC
PUがあれば、本発明方法を殆どソフトウエアのみで実
行することも可能であって、本発明はそれらの全てをも
包摂するものである。
【0063】
【発明の効果】本発明は叙上の如く構成されるから、本
発明によるときは、再生される音楽のテンポの変更及び
/又は移調を行つたときも、その音楽に含まれるボーカ
ルの音声記録が、その音質を損なうことなく、MIDI
信号で記録された音楽情報と共に同期して再生されるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施する音楽再生装置の構成を示
すブロック図である。
【図2】メモリ装置に記録されているオーディオ信号列
を示すタイムチャートである。
【図3】図2に示したオーディオ信号列に1フレーム分
のオーディオ信号列を重複挿入して成る新しいオーディ
オ信号列を示すタイムチャートである。
【図4】フェード関数を示すグラフである。
【図5】図3に示したオーディオ信号列に本発明に係る
スムージング処理を施す方法を示すタイムチャートであ
る。
【図6】図2に示したものと同様のタイムチャートであ
る。
【図7】図6に示したオーディオ信号列から1フレーム
分のオーディオ信号列を間引きして成る新しいオーディ
オ信号列を示すタイムチャートである。
【図8】図7に示したオーディオ信号列に本発明に係る
スムージング処理を施す方法を示すタイムチャートであ
る。
【図9】ボーカル信号処理装置の一構成例を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・メモリ装置 2・・・・・・・・・再生条件設定器 3・・・・・・・・・MIDI情報処理装置 4・・・・・・・・・ボーカル信号処理装置 5、6・・・・・・・D/Aコンバーター 7・・・・・・・・・マイク 8・・・・・・・・・ミキサー 9・・・・・・・・・増幅器 10・・・・・・・・・スピーカ 11・・・・・・・・・ビデオディスクプレーヤー 12・・・・・・・・・テロップコントローラ 13・・・・・・・・・優先回路 14・・・・・・・・・ビデオディスプレイ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】再生すべき多数の音圧信号列から成るオー
    ディオ信号を、M/2個の連続する音圧信号から成る微
    小時間Δt毎のフレーム列に分割し、そのフレーム列を
    連続するN個のフレームから成るブロック列に編成し、
    各ブロックの中で任意の1フレームに属するオーディオ
    信号を纏めて反復挿入又は間引きし、そのブロックのフ
    レーム数を(N±1)とし、その(N±1)フレームか
    ら成る新オーディオ信号を時間N・Δt、又は、(N±
    1)・Δtの間に再生することにより、元のオーディオ
    信号の調性を移し又は再生速度を変更して再生する音楽
    再生方法に於いて、 反復挿入又は間引きが行われた後、元のフレーム列に対
    しシフトされなかったフレーム列の最後のフレームに引
    き続く2フレーム分又はその2フレームとそれに連続す
    る少なくとも1フレームから成る複数フレーム分(以
    下、この2フレーム又は複数フレームを遷移フレームと
    言う)のオーディオ信号を、下記の式1により算出され
    るオーディオ信号に置換して再生を行うことを特徴とす
    る上記の音楽再生方法。 【数1】 但し、ここで、 m=0、1、2、3、・・・・・・・・、M−1、M H(m)は、本発明方法により処理された、遷移フレー
    ムのオーディオ信号。F(m)は、H(m)が再生され
    る期間(以下、遷移期間という)に対応するシフトされ
    ていない元のフレーム列のオーディオ信号。K
    out (m)は、 Kout(0)=1 Kout(m)> Kout (m+1) Kout(M)=0 であるフェードアウト関数。G(m)は、元のフレーム
    列に対しシフトされた新たなフレーム列の遷移期間に対
    応するフレームのオーディオ信号。Kin(m)は、 Kin(0)=0 Kin(m)<Kin(m+1) Kin(M)=1 であるフェードイン関数。
  2. 【請求項2】フェードアウト関数Kout(m)及びフェ
    ードアウト関数Kin (m)が、それぞれ、 【数2】 である請求項1に記載の音楽再生方法。
  3. 【請求項3】フェードアウト関数Kout(m)及びフェ
    ードアウト関数Kin (m)が、それぞれ、 【数3】 である請求項1に記載の音楽再生方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7236837B2 (en) 2000-11-30 2007-06-26 Oki Electric Indusrty Co., Ltd Reproducing apparatus
JP2009175440A (ja) * 2008-01-24 2009-08-06 Sega Corp 音声再生装置および音声再生制御プログラム
CN112530470A (zh) * 2015-06-22 2021-03-19 玛诗塔乐斯有限公司 具有输入和输出的媒体内容增强***,以及组成媒体产品的方法

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