JPH07286154A - アルカリ可溶性ホットメルト接着剤 - Google Patents

アルカリ可溶性ホットメルト接着剤

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JPH07286154A
JPH07286154A JP8031494A JP8031494A JPH07286154A JP H07286154 A JPH07286154 A JP H07286154A JP 8031494 A JP8031494 A JP 8031494A JP 8031494 A JP8031494 A JP 8031494A JP H07286154 A JPH07286154 A JP H07286154A
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JP
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meth
copolymer
melt adhesive
alkali
water
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JP8031494A
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Masao Kanda
雅夫 神田
Yoshiki Matsuda
芳樹 松田
Masayuki Sakakibara
政行 榊原
Shinji Hibino
真司 日比野
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (メタ)アクリル酸、無水マレイン酸等のエ
チレン性不飽和カルボン酸および/又はその無水物
(a)5〜30重量%とアクリル酸エチル、メタクリル
酸メチル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル
(b)70〜95重量%を構成成分とする、重量平均分
子量が10,000以下でガラス転移点(Tg)が20
〜70℃の範囲にある共重合体であって、しかも該共重
合体中のカルボキシル基の一部または全部が一価のアル
カリによって中和された共重合体からなるアルカリ可溶
性ホットメルト接着剤。 【効果】 水に対し充分耐えうる耐水性を有しているた
め多湿条件下でも接着強度の低下やブロッキングの問題
がない一方、アルカリ剤存在下では極めて容易に溶解す
る、バランスのよいホットメルト接着剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水に対しては適度な耐久
性を有する一方、アルカリ水溶液には容易に溶解し得る
新規なホットメルト接着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ホットメルト接着剤は、溶剤を含まない
ため大気汚染や火災の心配がなく、またオープンタイム
が短くて作業性が良好なことから、繊維の仮接着用や製
本、包装用紙などの接着剤として着実に需要を伸ばして
いる。ホットメルト接着剤としては、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体樹脂、ポリアミド樹脂、飽和ポリエステル
樹脂、ポリオレフィン樹脂が使用されており、用途によ
りこれらの樹脂をベースに粘着付与樹脂、ワックス、可
塑剤、酸化防止剤を配合した組成物が使用されてきた。
しかし近年、産業廃棄物のリサイクル化に伴い、古紙回
収を容易にするため製本や包装用に使われるホットメル
ト接着剤においてはその水溶化の要求が増大している。
【0003】また繊維加工分野でもブラウス、ワイシャ
ツ等の縫製時に芯地を水溶性ホットメルト接着剤を利用
して一時的に接着し裁断、縫製後、水洗いして接着剤を
脱落する方法や不織布を接着剤で仮接着し、ミシンで刺
繍を施した後、水洗して刺繍部分を取り出す方法が行わ
れている。例えば、部分鹸化PVAや変性PVAなどの
水溶性樹脂に粘着付与剤などを配合した水溶性ホットメ
ルト接着剤等が知られている。(特開昭63−9528
1号公報、特開平4−145181号公報)
【0004】ところがホットメルト接着剤が水可溶性で
あると、大気中の水分等を吸収し易いため、多湿時には
すぐにブロッキングする、結露による水滴、降雨等によ
る水分等によっても接着強度が低下するという欠点があ
り、樹脂そのものの管理や該樹脂を融着させたものの管
理等に充分注意を払う必要があった。このような水溶性
ホットメルト接着剤の欠点補うものとして、特開昭63
−17978号公報には酢酸ビニルとエチレン性不飽和
カルボン酸からなる平均重合度200〜1500の共重
合体からなる芯地用のアルカリ可溶性ホットメルト接着
剤が知られている。しかし、該アルカリ可溶性接着剤の
場合、溶融温度が比較的高いため熱融着の際高温を要
し、そのため接着不良や繊維を傷めるなどの欠点があっ
た。また実質的には疎水性の樹脂であるためにどうして
もアルカリ水に対する溶解速度が遅く、このため繊維製
品に接着剤が残りやすく変色やしみが発生する、風合い
を損なうなどの問題もあった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な状況に鑑みて鋭意研究した結果、多湿時、結露による
水滴や降雨等の水に対し充分耐えうる耐水性を有してい
る一方、アルカリ剤存在下では極めて容易に溶解する、
バランスのよいホットメルト接着剤を見い出し、本発明
を完成するに至った。
【0006】即ち本発明は、エチレン性不飽和カルボン
酸および/又はその無水物と(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルを構成成分とする共重合体であって該共重合
体中のカルボキシル基の一部または全部は一価のアルカ
リによって中和され、しかも該共重合体の分子量、ガラ
ス転移点(Tg)が特定の範囲にある共重合体からなる
ホットメルト接着剤では、かかる課題を解決できること
を見い出した。このような本発明の接着剤は、製本用や
包装用又は繊維の仮接着用に使われる接着剤として十分
な接着強度と加工温度に適した溶融粘度を有する。しか
も充分な耐水性を示すため、高湿度下におけるブロッキ
ング、水をかぶった場合の接着性低下等の欠点を克服で
き、その一方でアルカリ水溶液に浸漬した場合は容易に
溶解するという効果を有するので、水溶性樹脂や実質的
には疎水性樹脂であるアルカリ剤可溶性樹脂を用いた従
来のホットメルト接着剤の欠点を補った極めて実用性あ
るホットメルト接着剤である。
【0007】ところで本発明のホットメルト接着剤おい
て用いる共重合体とモノマー組成の類似した共重合体と
して、特開昭63−17978号公報には(メタ)アク
リル酸(a)と、アクリル酸アルキルエステル(アルキ
ル基:炭素数1〜18)(b)との比率が(a)/
(b)=1/9〜9/1にある共重合ポリマーであっ
て、酸基の2〜70モル%を塩の形とした、主としてお
むつ用に用いられる水溶性ポリマーが記載されている。
【0008】しかし本発明は充分な耐水性を有する一方
でアルカリ剤存在時には容易に可溶し、かつ充分は接着
性を有するホットメルト接着剤を得ることを目的とする
ものである。このような目的の達成のためには、共重合
体のモノマー成分の構成のみばかりでなくその分子量が
10000以下と比較的低分子量であること、ガラス転
移点が20〜70℃の範囲にあること等も重要な構成要
件であり、このような全ての要件を満足したとき、前記
した目的を満足するホットメルト接着剤がはじめて得ら
れる。
【0009】本発明で用いるエチレン性不飽和カルボン
酸および/又はその無水物(a)としては、例えば(メ
タ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン
酸、無水マレイン酸等が挙げられ、なかでも(メタ)ア
クリル酸が好ましい。これらはそれぞれ単独で用いるだ
けでなく、2種以上併用することもできる。
【0010】(メタ)アクリル酸アルキルエステル
(b)としては、例えば(メタ)アクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチ
ル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸
アミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリ
ル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチ
ル(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシ
ル、(メタ)アクリル酸ドデシル(メタ)アクリル酸オ
クタデシル等が挙げられるが、なかでも炭素原子数1−
8の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましい。
【0011】本発明では、上記の2成分と共に、本発明
の要旨を損なわない範囲内において必要に応じてその他
の重合性単量体、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、ビニルブチラート等のビニルエステル;メチルビニ
ルエーテル、エチルビニルエーテル、アミルビニルエー
テル等のビニルエーテル;アクリロニトリル、ビニリデ
ンシアナミド等のビニルシアニド;スチレン、α−メチ
ルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル化合物等
や、架橋性単量体、例えばN−メチロール(メタ)アク
リルアミド、N−メチロールイタコン酸アミド、N−メ
チロールクロトン酸アミド、N,N−ジメチロール(メ
タ)アクリルアミド、これらのメチロール基をメチルア
ルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブ
チルアルコールなどのアルコールでエーテル化した不飽
和単量体;(メタ)アクリルアミド、クロトン酸アミ
ド、イタコン酸アミド;2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、
(メタ)アリルアルコールなどの側鎖に少なくとも1個
の水酸基を有する不飽和単量体;グリシジル(メタ)ア
クリレート、アリルグリシジルエーテルなどのエポキシ
基を側鎖に有する不飽和単量体等を用いてもよい。
【0012】上記した(a)、(b)成分の使用割合
は、この2成分の合計を100重量%とした場合、エチ
レン性不飽和カルボン酸および/又はその無水物(a)
が5〜30%、好ましくは10〜20重量%、(メタ)
アクリル酸アルキルエステル(b)が70〜95重量
%、好ましくは80〜90重量%の範囲である。エチレ
ン性不飽和カルボン酸および/又はその無水物が30%
が越えると水可溶性となり、多湿条件下で接着強度の低
下やブロッキングが起こりやすくなり、5%未満ではア
ルカリ水溶液に対しても不溶性となる。
【0013】この共重合体の重合方法としては、乳化重
合、溶液重合、懸濁重合など公知の重合方法が任意に用
いられるが、好ましくは乳化重合法と溶液重合法であ
る。
【0014】乳化重合法としては、例えば界面活性剤を
溶解した水溶液を40〜90℃に保ちながら、この中に
エチレン性不飽和カルボン酸および/又はその無水物
(a)と(メタ)アクリル酸アルキルエステル(b)お
よび重合度調節剤の混合物と重合開始剤の水溶液と、更
に必要により重合促進剤の水溶液とを別々に連続的に1
〜5時間かけて滴下した後、1〜2時間反応させて共重
合体を得た後、中和剤の水溶液を加え中和する方法が挙
げられる。ここで用いる界面活性剤としては、アニオン
性および/または非イオン性界面活性剤が好ましく、そ
の使用量は、共重合体100重量部に対して、通常0.
05〜20重量%である。この重合における重合開始剤
としては、過酸化水素や過硫酸のアンモニウム塩または
カリウム塩のような遊離基型の重合開始剤の単独、また
はナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート、重亜
硫酸カリウム、チオ硫酸ナトリウムのような促進剤との
併用(レドックス開始剤)が可能であり、また過酸化ベ
ンゾイルやターシャリーブチルハイドロパーオキサイド
のような有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリルの
ようなアゾ化合物も開始剤として有用である。上記開始
剤の単独、またはこれと促進剤の併用の場合の使用量は
共重合体100重量部に対して通常0.1〜10重量%
の割合である。
【0015】溶液重合の場合は、例えば水と有機溶剤の
混合溶媒の中にエチレン性不飽和カルボン酸及び/また
はその無水物と(メタ)アクリル酸アルキルエステルお
よび重合度調節剤重合開始剤の混合物と重合開始剤を加
え50〜90℃に保ちながら4〜10時間反応させて共
重合体を得た後、中和剤の水溶液を加え中和する方法が
挙げられる。
【0016】ここで用いる有機溶剤としてはアセトン、
メチルエチルケトンなどのケトン類、メタノール、エタ
ノール、イソプロパノールなどのアルコール類が好まし
い。水と有機溶剤の使用比率は1:99〜99:1であ
る。この重合における開始剤としては、過酸化水素や過
硫酸のアンモニウム塩またはカリウム塩のような遊離基
型の重合開始剤、過酸化ベンゾイルやターシャリーブチ
ルハイドロパーオキサイドのような有機過酸化物、アゾ
ビスイソブチロニトリルのようなアゾ化合物が有用であ
る。重合開始剤の使用量は共重合体100重量部に対し
て通常0.1〜10重量部の割合である。
【0017】本発明では実際に使用するにあたり、共重
合体中のカルボキシル基の全部または一部は一価のアル
カリによって中和して塩の形にしておく必要がある。こ
こで用いるアルカリとしては、アンモニア;モノエタノ
ールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、ジメチルアミノエタノール、トリメチルアミン、ト
リエチルアミン、トリプロピルアミン、モルホリン等ノ
アミン類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属の水酸
化物、炭酸塩または炭酸水素塩等の無機アルカリ類等が
挙げられる。中でも、アンモニアおよび(または)アミ
ン類が好ましい。
【0018】アルカリによる中和量は、通常共重合体の
カルボキシル基の20モル%以上、好ましくは30〜7
0モル%以上を塩の形にする量であり、中でも40〜6
0モル%とする量が好ましい。中和した共重合体は分散
液または溶液状のままもちいられてもよいし、塩析法や
スプレードライヤーなどの公知の方法で塊状または粉末
状にして実用に供される。
【0019】本発明の共重合体の重量平均分子量は1
0,000以下、好ましくは3,000〜10,000
の範囲である。重量平均分子量が10,000を越える
と溶融粘度が増大し、ホットメルト接着性が低下し、
3,000未満では凝集力不足のため接着強度が低下す
る。分子量の調節はドデシルメルカプタンやラウリルメ
ルカプタンなど通常使用される重合度調整剤を共重合体
100重量部にたいして0.05〜5重量部、好ましく
は0.1〜2重量部添加することにより行う。
【0020】また、共重合体のガラス転移点(Tg)
は、20〜70℃の範囲がよい。該範囲外にあるとき、
ホットメルト接着剤として用いることはできない。ここ
で得られた共重合体は溶媒を蒸発させることにより容易
に成型物や皮膜とすることができる。
【0021】本発明によって得られた共重合体は、ホッ
トメルト接着剤として十分な接着性を有し、また充分な
耐水性を有しているので従来の水可溶性樹脂によるホッ
トメルト接着剤とは異なりブロッキングが無く、多湿時
における作業性も優れ、一方アルカリ水溶液に浸漬する
と速やかに溶解除去することができる。
【0022】本発明のホットメルト接着剤にはさらに必
要に応じて溶融粘度低下剤やタッキファイアーなどの添
加剤を配合することもできる。溶融粘度低下剤として
は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキ
サメチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリ
セリン、ペンタエリスリトールなどの多価アルコール
類、またはこれらの高級脂肪酸エステル類が挙げられ
る。タッキファイアーとしてはロジン類、ロジンエステ
ル化物、水添石油樹脂などが挙げられる。その他の添加
剤としては酸化防止剤、充填剤、ワックス類などが挙げ
られる。
【0023】本発明にかかわるホットメルト接着剤は、
製本用、製函用、縫製衣類の仮接着芯地用、刺繍糸基材
の不織布接着用などに用いられるが、特に高湿度雰囲気
下等、従来の水可溶性ホットメルト接着剤の使用に適さ
ない条件下において特にその使用効果が発揮できる。
【0024】
【実施例】次に実施例により本発明を具体的に説明す
る。 (実施例1)アクリル酸エチル169g、メタクリル酸
メチル169g、アクリル酸60g、ドデシルメルカプ
タン9gを混合し、単量体混合物を調製した。 攪拌
機、窒素導入管及び還流冷却器を取り付けた1000m
lのフラスコに、水510g、ハイテノールN−17
(ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフ
ェートアンモニウム塩、第一工業製薬製)10g、イソ
プロピルアルコール35gを入れ、窒素ガス雰囲気下で
攪拌混合しながら50℃で過硫酸アンモニウム0.5g
と無水重亜硫酸ナトリウム0.5gをフラスコ内に添加
した。その後、単量体混合物及び過硫酸アンモニウムの
2.5%水溶液30gと無水重亜硫酸ナトリウムの2.
5%水溶液30gとを2時間かけて滴下した。反応温度
は50−60℃で滴下終了後、60℃でさらに1時間反
応させて、平均分子量3,000の共重合体を得た。そ
の後室温まで冷却し、25%アンモニア水15gを加え
て中和して固形分39%の樹脂分散液を得た。(カルボ
キシル基の40モル%を中和)この分散液を、6ヶ月間
常温保存したがこのものは安定であった。この分散液を
用い、これに希硫酸を加え樹脂を塩析させた後、濾過乾
燥後冷凍粉砕して白色粉状の共重合体を得た。
【0025】(実施例2−4)エチレン性不飽和カルボ
ン酸やアクリル酸アルキルエステル変えた以外は実施例
1と同様に重合し、同様な操作で各共重合体を得た。
【0026】(比較例1)ドデシルメルカプタンの量を
変えた以外は実施例1と同様に重合し、以下同様な操作
で共重合体を得た。固形分39%の樹脂分散液を得た。
【0027】(実施例5)攪拌機、窒素導入管および還
流冷却器を取り付けた1000mlのフラスコに、水1
20gとエチルアルコール520gを入れ、アクリル酸
エチル70g、メタクリル酸メチル100g、アクリル
酸50g、ドデシルメルカプタン3gの単量体混合物を
加えた後、窒素ガス雰囲気下で攪拌混合しながら60℃
でアゾイソブチルニトリル2gをエチルアルコール12
0gに溶解した開始剤溶液をフラスコ内に添加した。そ
の後60〜70℃で6時間反応させ、さらに80℃で1
時間熱処理し、平均分子量4,500の共重合体を得
た。そのまま冷却し、25%アンモニア水23.9gを
加えて中和し、樹脂溶液を得た。(カルボキシル基の5
0モル%を中和)この樹脂溶液を乾燥後、冷凍粉砕して
白色粉状の共重合体を得た。
【0028】(実施例6−7)エチレン性不飽和カルボ
ン酸やアクリル酸アルキルエステルを表−1に示すよう
に変えた以外は実施例5と同様に重合し、同様な操作で
各共重合体を得た。
【0029】(比較例2)エチレン性不飽和カルボン酸
やアクリル酸アルキルエステルを変えた以外は実施例1
と同様に重合し、同様な操作で各共重合体を得た。
【0030】(比較例3)ドデシルメルカプタンを用い
ない以外は実施例5と同様に重合し、以下同様な操作で
共重合体を得た。
【0031】実施例1−7および比較例1−3で得た共
重合体の物性値を表−1に示す。実施例2−3及び4−
5は実施例1と同様良好で、アルカリ可溶性ホットメル
ト接着剤として使用できる。比較例1−2のものは接着
強度が劣っており、ホットメルト接着剤には不適であっ
た。
【0032】
【表1】 表−1 ──────────────────────────────────── 実 施 例 比 較 例 1 2 3 4 5 6 7 1 2 3 重合系 乳化 乳化 乳化 乳化 溶液 溶液 溶液 乳化 乳化 溶液アクリル 酸 60 - - 30 50 - - 60 90 80 メタクリル 酸 - 80 - - - 60 - - - - 無水マレイン酸 - - 50 - - - 40 - - - アクリル 酸エチル 169 159 174 184 70 60 80 169 250 70 メタクリル 酸メチル 169 159 174 184 100 100 100 169 40 100 ト゛テ゛シルメルカフ゜タン 9 7 9 8 3 2 3 4 9 - 重量平均分子量 4500 9100 4800 6900 5200 7200 6100 28000 6100 27600 ガラス転移点(Tg) 32 40 23 34 60 62 40 36 13 63 水溶性 × × × × × × × × △ × アルカリ溶解性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 接着強度(g/インチ) 520 580 420 590 570 610 440 170 530 120 ブロッキング性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ × ○ ────────────────────────────────────
【0033】表−1に示す物性値は下記の方法により行
った。
【0034】<重合平均分子量>重合体粒子粉末をTH
Fに溶解し、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィーで測定。
【0035】<ガラス転移点>粘弾性測定機(レオバイ
ブロン)にて測定。
【0036】<水溶性>300ml三角フラスコに生成
した重合体の60メッシュ以下の粒子粉末を1g採り、
蒸留水99gを加える。マグネッチックスターラーを用
いて一定の攪拌速度で、20℃の条件下で30分間攪拌
し溶解させる。
【0037】<アルカリ溶解性>300ml三角フラス
コに生成した重合体の60メッシュ以下の粒子粉末を1
g採り、蒸留水99gを加える。次いで炭酸ソーダを
0.2g加え、マグネッチックスターラーを用いて一定
の攪拌速度で、20℃の条件下で30分間攪拌し溶解さ
せる。
【0038】溶解性は下記の評価方法により判定した。 ○:重合体粒子が完全に溶解している。 △: 〃 が一部溶解せずに残っている。 ×: 〃 が全く溶解していない。
【0039】<接着強度>重合体の60メッシュ以下の
粒子粉末をポリエステル/綿(65/35)混紡芯地に
20g/m2となるように散布し、140℃の熱アイロ
ンで荷重300g/cm2で5秒間圧着して固着した。試
料を20℃、65%RH、5時間放置した後にオリエン
テック製テンシロンUCT−500型を用いて引張速度
200mm/分にて剥離強度を測定。
【0040】<ブロッキング性>重合体の60メッシュ
以下の粒子粉末100gを500ccガラスビーカーに
入れ、40℃、95%RHの恒温恒湿槽に1日静置後、
粒子粉末の融着状態(ブロッキング)を評価。
【0041】ブロッキング性は下記の評価方法により判
定した。 ○:重合体粒子が全く融着していない。 △: 〃 が融着しているが、振とうにより再び粉
末化する。 ×: 〃 が完全に融着している。
【0042】
【発明の効果】本発明にかかわるホットメルト接着剤
は、アルカリ水溶液により完全に樹脂を溶解除去できる
ため、樹脂の残留による悪影響がなく、また耐水性も有
しているので多湿条件下でも接着強度の低下やブロッキ
ングの問題がない。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン性不飽和カルボン酸および/又
    はその無水物(a)と(メタ)アクリル酸アルキルエス
    テル(b)を構成成分とする、重量平均分子量が10,
    000以下でガラス転移点(Tg)が20〜70℃の範
    囲にある共重合体であって、しかも該共重合体中のカル
    ボキシル基の一部または全部が一価のアルカリによって
    中和された共重合体からなること特徴とするアルカリ可
    溶性ホットメルト接着剤。
  2. 【請求項2】 エチレン性不飽和カルボン酸および/又
    はその無水物(a)が5〜30重量%で(メタ)アクリ
    ル酸アルキルエステル(b)が70〜95重量%の範囲
    である請求項1記載のアルカリ可溶性ホットメルト接着
    剤。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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