JPH07283627A - 共振器およびフィルタ - Google Patents

共振器およびフィルタ

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JPH07283627A
JPH07283627A JP6100571A JP10057194A JPH07283627A JP H07283627 A JPH07283627 A JP H07283627A JP 6100571 A JP6100571 A JP 6100571A JP 10057194 A JP10057194 A JP 10057194A JP H07283627 A JPH07283627 A JP H07283627A
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electrode
dielectric layer
line
electrodes
ground
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Naotake Okamura
村 尚 武 岡
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Murata Manufacturing Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
    • H01P1/00Auxiliary devices
    • H01P1/20Frequency-selective devices, e.g. filters
    • H01P1/201Filters for transverse electromagnetic waves
    • H01P1/203Strip line filters
    • H01P1/20327Electromagnetic interstage coupling
    • H01P1/20354Non-comb or non-interdigital filters
    • H01P1/20381Special shape resonators

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 小型化してもQの高い共振器を提供する。 【構成】 積層体22の誘電体層24aの一方主面に
は、ループ状のライン電極26および取出電極28が形
成され、他方主面には、アース電極30aおよび保護層
34aが積層的に形成される。また、誘電体層24aの
一方主面には、ライン電極26などを覆うようにして、
誘電体層24bが形成され、この上には、アース電極3
0bおよび保護層34bが積層的に形成される。この積
層体22の側面には、6つの外部電極が形成される。ア
ース端子として用いられる1つの外部電極は、ライン電
極26の一端部とアース電極30aの引出電極32aと
に接続される。インピーダンスを有する接続電極として
用いられる他の3つの外部電極は、アース電極30aの
引出電極32aとアース電極30bの引出電極32bと
に接続される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は共振器およびフィルタ
に関し、特にたとえば、携帯用無線機などに用いられる
共振器およびフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】図33は従来の共振器の一例を示す斜視
図であり、図34は図33の線XXXIV−XXXIV
における断面図であり、図35はその共振器に用いられ
る積層体の分解斜視図である。この共振器1は、直方体
状の積層体2を含む。積層体2は、矩形の第1の誘電体
層3aを含む。第1の誘電体層3aの一方主面には、ル
ープ状のライン電極4が形成される。このライン電極4
は、第1の誘電体層3aの一方主面の一端部から中央部
にわたって形成される。このライン電極4は、インダク
タとなる。さらに、第1の誘電体層3aの一方主面に
は、ライン電極4の中間部から第1の誘電体層3aの他
端部にわたって、取出電極5が形成される。また、第1
の誘電体層3aの他方主面には、第1のアース電極6a
が形成される。第1のアース電極6aは、第1の誘電体
層3aの他方主面の両端部に延びる4つの引出電極7a
を有する。さらに、第1の誘電体層3aの他方主面に
は、第1のアース電極6aを覆うようにして、誘電体や
絶縁体からなる第1の保護層8aが形成される。また、
第1の誘電体層3aの一方主面には、ライン電極4など
を覆うようにして、第2の誘電体層3bが形成される。
第2の誘電体層3bの上には、第2のアース電極6bが
形成される。第2のアース電極6bは、第2の誘電体層
3bの上の両端部に延びる4つの引出電極7bを有す
る。さらに、第2の誘電体層3bの上には、第2のアー
ス電極6bを覆うようにして、誘電体や絶縁体からなる
第2の保護層8bが形成される。
【0003】積層体2の側面には、6つの外部電極9a
〜9fが形成される。外部電極9aは、ライン電極4の
一端部と、第1および第2のアース電極6aおよび6b
の引出電極7aおよび7bとに接続される。この外部電
極9aは、アース端子として用いられる。また、外部電
極9b,9dおよび9eは、それぞれ、第1および第2
のアース電極6aおよび6bの引出電極7aおよび7b
に接続される。さらに、外部電極9fは、ライン電極4
の取出電極5に接続される。この外部電極9fは、入出
力端子として用いられる。
【0004】図36は従来のフィルタの一例を示す斜視
図であり、図37は図36の線XXXVII−XXXV
IIにおける断面図であり、図38はそのフィルタに用
いられる積層体の分解斜視図である。このフィルタ11
は、直方体状の積層体12を含む。積層体12は、矩形
の第1の誘電体層13aを含む。第1の誘電体層13a
の一方主面には、ループ状の第1および第2のライン電
極14aおよび14bが間隔を隔てて形成される。第1
および第2のライン電極14aおよび14bは、第1の
誘電体層13aの一方主面の一端部から中央部にわたっ
て、線対称に形成される。また、第1および第2のライ
ン電極14aおよび14bは、電磁気的に結合される。
第1および第2のライン電極14aおよび14bは、各
共振器のそれぞれのインダクタとなる。さらに、第1の
誘電体層13aの一方主面には、第1および第2のライ
ン電極14aおよび14bの中間部から第1の誘電体層
13aの両端部にわたって、第1および第2の取出電極
15aおよび15bがそれぞれ形成される。また、第1
の誘電体層13aの他方主面には、第1のアース電極1
6aが形成される。第1のアース電極16aは、第1の
誘電体層13aの他方主面の両端部に延びる6つの引出
電極17aを有する。さらに、第1の誘電体層13aの
他方主面には、第1のアース電極16aを覆うようにし
て、誘電体や絶縁体からなる第1の保護層18aが形成
される。また、第1の誘電体層13aの一方主面には、
第1および第2のライン電極14aおよび14bなどを
覆うようにして、第2の誘電体層13bが形成される。
第2の誘電体層13bの上には、第2のアース電極16
bが形成される。第2のアース電極16bは、第2の誘
電体層13bの上の両端部に延びる6つの引出電極17
bを有する。さらに、第2の誘電体層13bの上には、
第2のアース電極16bを覆うようにして、誘電体や絶
縁体からなる第2の保護層18bが形成される。
【0005】積層体12の側面には、8つの外部電極1
9a〜19hが形成される。外部電極19aは、第1の
ライン電極14aの一端部と、第1および第2のアース
電極16aおよび16bの引出電極17aおよび17b
とに接続される。外部電極19cは、第2のライン電極
14bの一端部と、第1および第2のアース電極16a
および16bの引出電極17aおよび17bとに接続さ
れる。これらの外部電極19aおよび19cは、それぞ
れ、アース端子として用いられる。また、外部電極19
b,19e,19fおよび19gは、それぞれ、第1お
よび第2のアース電極16aおよび16bの引出電極1
7aおよび17bに接続される。さらに、外部電極19
hは、第1のライン電極14aの第1の取出電極15a
に接続される。外部電極19dは、第2のライン電極1
4bの第2の取出電極15bに接続される。これらの外
部電極19hおよび19dは、それぞれ、入出力端子と
して用いられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図33に示す共振器1
では、Qをたとえば約60と高くするためには、ライン
電極4と第1のアース電極6aとの間隔およびライン電
極4と第2のアース電極6bとの間隔をそれぞれたとえ
ば600μm以上と広くとる必要があり、全体の厚みが
厚くなって大型となる。
【0007】さらに、図33に示す共振器1では、共振
周波数を下げるためには、ライン電極4を長く形成して
ライン電極4によるインダクタンス成分を大きくする必
要があり、これまた大型になってしまう。
【0008】また、図36に示すフィルタ11では、そ
れぞれの共振器のQを高くし挿入損失を小さくするため
には、第1および第2のライン電極14aおよび14b
と第1のアース電極16aとの間隔および第1および第
2のライン電極14aおよび14bと第2のアース電極
16bとの間隔をそれぞれ十分広くとる必要があり、全
体の厚みが厚くなって大型となる。
【0009】さらに、図36に示すフィルタ11では、
それぞれの共振器の共振周波数を下げるためには、第1
および第2のライン電極14aおよび14bを長く形成
して第1および第2のライン電極14aおよび14bに
よるそれぞれのインダクタンス成分を大きくする必要が
あり、これまた大型になってしまう。
【0010】それゆえに、この発明の主たる目的は、小
型化してもQの高い共振器や、小型化しても挿入損失の
小さいフィルタを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる共振器
は、第1の誘電体層と、第1の誘電体層の一方主面に形
成されるライン電極と、第1の誘電体層の他方主面に形
成される第1のアース電極と、第1の誘電体層と協働し
てライン電極を挟む第2の誘電体層と、ライン電極と協
働して第2の誘電体層を挟む第2のアース電極と、ライ
ン電極の中間部に接続される入出力端子と、ライン電極
の一端部と第1のアース電極とに接続されるアース端子
と、ライン電極と第1のアース電極との接続部分以外の
部分で第1のアース電極と第2のアース電極とに接続さ
れ、インピーダンスを有する接続電極とを含む、共振器
である。
【0012】この発明にかかる共振器において、ライン
電極は第1の誘電体層の一方主面の端部から中央部にわ
たって形成されることが、後述の理由によって好まし
い。
【0013】また、この発明にかかる共振器において、
第2の誘電体層は第1の誘電体層より薄く形成されるこ
とが、後述の理由によって好ましい。
【0014】この発明にかかる他の共振器は、第1の誘
電体層と、第1の誘電体層の一方主面に形成されるライ
ン電極と、第1の誘電体層の他方主面に形成される第1
のアース電極と、第1の誘電体層と協働してライン電極
を挟む第2の誘電体層と、ライン電極と協働して第2の
誘電体層を挟む第2のアース電極と、ライン電極の中間
部に接続される入出力端子と、第1のアース電極に接続
されるアース端子と、第1のアース電極とアース端子と
の接続部分以外の部分で第1のアース電極と第2のアー
ス電極とに接続され、インピーダンスを有する接続電極
とを含む、共振器である。
【0015】この発明にかかる他の共振器において、ラ
イン電極は第1の誘電体層の一方主面の中央部に形成さ
れることが、後述の理由によって好ましい。
【0016】また、この発明にかかる他の共振器におい
て、第2の誘電体層は第1の誘電体層より薄く形成され
ることが、後述の理由によって好ましい。
【0017】この発明にかかるフィルタは、第1の誘電
体層と、第1の誘電体層の一方主面に間隔を隔てて形成
され、互いに電磁気的に結合する複数のライン電極と、
第1の誘電体層の他方主面に形成される第1のアース電
極と、第1の誘電体層と協働して複数のライン電極を挟
む第2の誘電体層と、複数のライン電極と協働して第2
の誘電体層を挟む第2のアース電極と、複数のライン電
極のうち2つのライン電極の中間部にそれぞれが接続さ
れる2つの入出力端子と、複数のライン電極の一端部と
第1のアース電極とに接続されるアース端子と、複数の
ライン電極と第1のアース電極との接続部分以外の部分
で第1のアース電極と第2のアース電極とに接続され、
インピーダンスを有する接続電極とを含む、フィルタで
ある。
【0018】この発明にかかるフィルタにおいて、複数
のライン電極はそれぞれ第1の誘電体層の一方主面の端
部から中央部にわたって形成されることが、後述の理由
によって好ましい。
【0019】また、この発明にかかるフィルタにおい
て、第2の誘電体層は第1の誘電体層より薄く形成され
ることが、後述の理由によって好ましい。
【0020】この発明にかかる他のフィルタは、第1の
誘電体層と、第1の誘電体層の一方主面に間隔を隔てて
形成され、互いに電磁気的に結合する複数のライン電極
と、第1の誘電体層の他方主面に形成される第1のアー
ス電極と、第1の誘電体層と協働して複数のライン電極
を挟む第2の誘電体層と、複数のライン電極と協働して
第2の誘電体層を挟む第2のアース電極と、複数のライ
ン電極のうち2つのライン電極の中間部にそれぞれが接
続される2つの入出力端子と、第1のアース電極に接続
されるアース端子と、第1のアース電極とアース端子と
の接続部分以外の部分で第1のアース電極と第2のアー
ス電極とに接続され、インピーダンスを有する接続電極
とを含む、フィルタである。
【0021】この発明にかかる他のフィルタにおいて、
複数のライン電極はそれぞれ第1の誘電体層の一方主面
の中央部に形成されることが、後述の理由によって好ま
しい。
【0022】また、この発明にかかる他のフィルタにお
いて、第2の誘電体層は第1の誘電体層より薄く形成さ
れることが、後述の理由によって好ましい。
【0023】
【作用】この発明にかかる共振器は、アース端子がライ
ン電極の一端部と第1のアース電極とに接続されるの
で、λ/4の共振器となる。
【0024】また、この発明にかかる他の共振器は、ア
ース端子がライン電極に接続されないので、λ/2の共
振器となる。
【0025】さらに、この発明にかかる共振器およびこ
の発明にかかる他の共振器では、それぞれ、アース端子
が接続電極のインピーダンスを介して第2のアース電極
に接続される。そのため、第2のアース電極がもはやQ
に影響を与えないものとなり、ライン電極と第2のアー
ス電極との間隔を狭くしても、すなわち第2の誘電体層
の厚みを薄くしても、共振器のQの低下が抑制される。
また、第2の誘電体層の厚みを薄くすれば、それだけ共
振器が小型化できるのみならず、ライン電極と第2のア
ース電極間の浮遊容量をその分増加させることができ、
共振周波数を容易に低くすることが可能となる。
【0026】この発明にかかるフィルタでは、アース端
子が複数のライン電極の一端部と第1のアース電極とに
接続されるので、複数のライン電極などからなる複数の
共振器は、それぞれ、λ/4の共振器となる。
【0027】また、この発明にかかる他のフィルタで
は、アース端子が複数のライン電極に接続されないの
で、複数のライン電極などからなる複数の共振器は、そ
れぞれ、λ/2の共振器となる。
【0028】さらに、この発明にかかるフィルタおよび
この発明にかかる他のフィルタでは、それぞれ、アース
端子が接続電極のインピーダンスを介して第2のアース
電極に接続される。そのため、第2のアース電極がもは
やQに影響を与えないものとなり、複数のライン電極と
第2のアース電極との間隔を狭くしても、すなわち第2
の誘電体層の厚みを薄くしても、共振器のQの低下が抑
制される。また、第2の誘電体層の厚みを薄くすれば、
それだけフィルタが小型化できるのみならず、複数のラ
イン電極と第2のアース電極間の浮遊容量をその分増加
させることができ、共振周波数を容易に低くすることが
可能となる。
【0029】
【発明の効果】この発明によれば、小型化してもQの高
い共振器が得られる。
【0030】さらに、この発明によれば、小型化しても
挿入損失の小さいフィルタが得られる。
【0031】なお、この発明にかかる共振器において、
ライン電極を第1の誘電体層の一方主面の端部から中央
部にわたって形成すれば、アース端子を第1の誘電体層
の側面に形成するだけでアース端子をライン電極の一端
部に接続することができるという効果を奏する。
【0032】また、この発明にかかる共振器において、
第2の誘電体層を薄く形成すれば、小型化できるのみな
らず、ライン電極および第2のアース電極間の浮遊容量
が大きくなり、共振周波数を下げることができるととも
に、第2の誘電体層を薄くした分第1の誘電体層の厚み
を厚くすれば、よりQを高くすることができるという効
果を奏する。
【0033】なお、この発明にかかる他の共振器におい
て、ライン電極を第1の誘電体層の一方主面の中央部に
形成すれば、アース端子を第1の誘電体層の側面に形成
してもアース端子がライン電極に不用意に接続されない
という効果を奏する。
【0034】また、この発明にかかる他の共振器におい
ても、第2の誘電体層を薄く形成すれば、小型化できる
のみならず、ライン電極および第2のアース電極間の浮
遊容量が大きくなり、共振周波数を下げることができる
とともに、第2の誘電体層を薄くした分第1の誘電体層
の厚みを厚くすれば、よりQを高くすることができると
いう効果を奏する。
【0035】なお、この発明にかかるフィルタにおい
て、複数のライン電極をそれぞれ第1の誘電体層の一方
主面の端部から中央部にわたって形成すれば、アース端
子を第1の誘電体層の側面に形成するだけでアース端子
を複数のライン電極の一端部に接続することができると
いう効果を奏する。
【0036】また、この発明にかかるフィルタにおい
て、第2の誘電体層を薄く形成すれば、小型化できるの
みならず、複数のライン電極および第2のアース電極間
の浮遊容量が大きくなり、複数の共振器の共振周波数を
下げることができるとともに、第2の誘電体層を薄くし
た分第1の誘電体層の厚みを厚くすれば、よりQを高く
することができるという効果を奏する。
【0037】なお、この発明にかかる他のフィルタにお
いて、複数のライン電極をそれぞれ第1の誘電体層の一
方主面の中央部に形成すば、アース端子を第1の誘電体
層の側面に形成してもアース端子がライン電極に不用意
に接続されないという効果を奏する。
【0038】また、この発明にかかる他のフィルタにお
いても、第2の誘電体層を薄く形成すれば、小型化でき
るのみならず、複数のライン電極および第2のアース電
極間の浮遊容量が大きくなり、複数の共振器の共振周波
数を下げることができるとともに、第2の誘電体層を薄
くした分第1の誘電体層の厚みを厚くすれば、よりQを
高くすることができるという効果を奏する。
【0039】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。
【0040】
【実施例】図1はこの発明の一実施例としての共振器の
一例を示す斜視図であり、図2は図1の線II−IIに
おける断面図であり、図3は図1に示す共振器に用いら
れる積層体の分解斜視図である。この共振器20は、直
方体状の積層体22を含む。積層体22は、矩形の第1
の誘電体層24aを含む。
【0041】第1の誘電体層24aの一方主面には、た
とえばループ状のライン電極26が形成される。このラ
イン電極26は、第1の誘電体層24aの一方主面の一
端部から中央部にわたって形成される。
【0042】さらに、第1の誘電体層24aの一方主面
には、ライン電極26の中間部から第1の誘電体層24
aの他端部にわたって、たとえば短冊状の取出電極28
が形成される。
【0043】また、第1の誘電体層24aの他方主面に
は、第1のアース電極30aが形成される。第1のアー
ス電極30aは、4つの引出電極32aを有する。これ
らの引出電極32aは、ライン電極26の一端部に対応
する部分などにおいて第1の誘電体層24aの他方主面
の両端部に延びて形成される。
【0044】さらに、第1の誘電体層24aの他方主面
には、第1のアース電極30aを覆うようにして、たと
えば誘電体からなる第1の保護層34aが形成される。
【0045】また、第1の誘電体層24aの一方主面に
は、ライン電極26などを覆うようにして、第2の誘電
体層24bが形成される。
【0046】第2の誘電体層24bの上には、第2のア
ース電極30bが形成される。第2のアース電極30b
は、3つの引出電極32bを有する。これらの引出電極
32bは、ライン電極26の一端部に対応する部分以外
の部分において第1のアース電極30aの3つの引出電
極32aに対応して第2の誘電体層24bの上の両端部
に延びて形成される。
【0047】さらに、第2の誘電体層24bの上には、
第2のアース電極30bを覆うようにして、たとえば誘
電体からなる第2の保護層34bが形成される。
【0048】この積層体22の側面には、6つの外部電
極36a〜36fが形成される。外部電極36aは、ラ
イン電極26の一端部と、第1のアース電極30aの引
出電極32aとに接続される。この外部電極36aは、
アース端子として用いられる。また、外部電極36b,
36dおよび36eは、それぞれ、第1および第2のア
ース電極30aおよび30bの引出電極32aおよび3
2bに接続される。これらの外部電極36b,36dお
よび36eは、それぞれ、インピーダンスを有する接続
電極として用いられる。さらに、外部電極36fは、ラ
イン電極26の取出電極28に接続される。この外部電
極36fは、入出力端子として用いられる。なお、イン
ピーダンスを有する接続電極としての外部電極36b,
36dおよび36eは、後述するように、通常の外部電
極材料を付与して形成されるものに限らず、他のより高
い抵抗値を有する材料を用いて形成してもよい。
【0049】この共振器20を作製するためには、図4
に示すように、誘電体材料で形成された複数の矩形のセ
ラミックグリーンシート40が準備される。
【0050】1枚のシート40の上には、たとえば銅ペ
ーストなどを用いて、ループ状のライン電極用パターン
42および短冊状の取出電極用パターン44が形成され
る。
【0051】他のシート40の上には、たとえば銅ペー
ストなどを用いて、第1のアース電極用パターン46が
形成れる。
【0052】さらに他のシート40の上には、たとえば
銅ペーストなどを用いて、第2のアース電極用パターン
48が形成される。
【0053】そして、各電極用パターンが形成されたシ
ート40間には、必要に応じて別のシート40が挟み込
まれる。さらに、第2のアース電極用パターン48が形
成されたシート40の上にも、別のシート40が載置さ
れる。それから、これらのシート40を積層し圧着する
ことによって、成形体が形成される。
【0054】この成形体の側面に、たとえば銅ペースト
などを用いて、外部電極用パターンが形成される。そし
て、この成形体を焼成することによって、共振器20が
得られる。なお、外部電極は、外部電極用パターンを形
成していない成形体を焼成した後で、電極材料を焼き付
けることによって形成されてもよい。
【0055】この共振器20は、アース端子として用い
られる外部電極36aがライン電極26の一端部と第1
のアース電極30aの引出電極32aとに接続されるの
で、λ/4の共振器となる。
【0056】この共振器20では、アース端子として用
いられる外部電極36aが、接続電極として用いられる
外部電極36b,36dおよび36eのインピーダンス
を介して、第2のアース電極30bの引出電極32bに
接続される。そのため、ライン電極26からみた第2の
アース電極30bは、第1のアース電極30aよりも高
い電位のものとなり、もはやQに影響を与えないものと
なる。この結果、ライン電極26と第2のアース電極3
0bとの間隔を狭くしても、つまり第2の誘電体層24
bの厚みを薄くしても共振器のQの低下が生じることが
ない。
【0057】また、この共振器20では、ライン電極2
6が第1の誘電体層24aの一方主面の端部から中央部
にわたって形成されているので、アース端子として用い
られる外部電極36aを第1の誘電体層24aの側面に
形成するだけでライン電極26の一端部に接続すること
ができる。
【0058】さらに、この共振器20では、第2の誘電
体層24bを薄く形成すれば、それだけ小型化できると
ともに、ライン電極26および第2のアース電極30b
間の浮遊容量が大きくでき、共振周波数を低くすること
ができる。また、第2の誘電体層24bを薄くした分第
1の誘電体層24aを厚くすれば、サイズの大型化を招
かずによりQの高い共振器を得ることができる。
【0059】この共振器20において、ライン電極およ
び第1のアース電極間を750μmにしライン電極およ
び第2のアース電極間を750μmにしたときの周波数
特性を図5に示し、ライン電極および第1のアース電極
間を1000μmにしライン電極および第2のアース電
極間を500μmにしたときの周波数特性を図6に示
し、ライン電極および第1のアース電極間を1200μ
mにしライン電極および第2のアース電極間を300μ
mにしたときの周波数特性を図7に示し、ライン電極お
よび第1のアース電極間を1400μmにしライン電極
および第2のアース電極間を100μmにしたときの周
波数特性を図8に示す。
【0060】図5ないし図8に示す周波数特性より、こ
の共振器20では、第2の誘電体層24bを薄く形成す
るに従って共振周波数が下がることがわかる。
【0061】さらに、図5ないし図8に示す周波数特性
より、この共振器20では、第1および第2のアース電
極間の厚みが約1600μmでQが約60である図33
に示す共振器1と比べて、第1および第2のアース電極
間の厚みが約1500μmと薄いにもかかわらず、Qが
85以上と高くなっていることがわかる。
【0062】なお、図1ないし図3に示す実施例におい
て、ライン電極26は、図9に示すように第1の誘電体
層24aの一方主面の一端部から中央部にわたってI字
状に形成されてもよく、図10に示すように第1の誘電
体層24aの一方主面の一端部から中央部にわたって渦
巻状に形成されてもよく、あるいは、積層される複数の
第1の誘電体層にスルーホールを介してその一端部から
中央部にわたって螺旋状に形成されてもよい。このよう
にライン電極の形状などを変更しても、図1ないし図3
に示す実施例と同様の効果が得られる。
【0063】また、ライン電極26は、図11に示すよ
うに第1の誘電体層24aの一方主面の中央部にループ
状に形成されてもよく、図12に示すように第1の誘電
体層24aの一方主面の中央部にI字状に形成されても
よく、図13に示すように第1の誘電体層24aの一方
主面の中央部に渦巻状に形成されてもよく、あるいは、
積層される複数の第1の誘電体層にスルーホールを介し
てその中央部に螺旋状に形成されてもよい。この場合、
アース端子となる外部電極36aは、ライン電極26に
接続されない。そのため、この場合、λ/2の共振器が
構成される。
【0064】上述のようにλ/2の共振器を構成した場
合、ライン電極26が第1の誘電体層24aの一方主面
の中央部に形成されるので、アース端子となる外部電極
36aを第1の誘電体層24aの側面に形成してもアー
ス端子がライン電極26に不用意に接続されない。
【0065】このλ/2の共振器を構成した場合も、図
1ないし図3に示す実施例と同様、小型化,高Q化,共
振周波数の低周波数化といった特徴をもつものとなる。
【0066】なお、図1ないし図3に示す実施例では入
出力端子となる外部電極36fが取出電極28を介して
ライン電極26の中間部に接続されているが、図14に
示すように取出電極28にギャップ29aを形成しこの
ギャップ29a間による静電容量を介してそれらが接続
されてもよく、あるいは、図15に示すように取出電極
28にギャップ29aを形成しそのギャップ29a間に
コンデンサ29bを形成したり接続したりし、このコン
デンサ29bを介してそれらが接続されてもよい。この
ことは、図11ないし図13に示す実施例等においても
同様である。
【0067】また、図1ないし図3に示す実施例では、
第1および第2のアース電極30aおよび30bの引出
電極32aおよび32bがそれぞれ狭い幅で形成されて
いるが、これらの引出電極32aおよび32bは、図1
6および図17に示すように、広い幅で形成されてもよ
い。このように引出電極32aおよび32bの形状など
は、任意に変更されてもよい。また、引出電極32aお
よび32bの位置や数等も任意に変更されてもよい。
【0068】図18はこの発明の他の実施例としてのフ
ィルタの一例を示す斜視図であり、図19は図18の線
XIX−XIXにおける断面図であり、図20は図18
に示すフィルタに用いられる積層体の分解斜視図であ
る。このフィルタ50は、直方体状の積層体52を含
む。積層体52は、矩形の第1の誘電体層54aを含
む。
【0069】第1の誘電体層54aの一方主面には、た
とえばループ状の第1および第2のライン電極56aお
よび56bが間隔を隔てて形成される。第1および第2
のライン電極56aおよび56bは、第1の誘電体層5
4aの一方主面の一端部から中央部にわたって、線対称
に形成される。また、第1および第2のライン電極56
aおよび56bは、電磁気的に結合される。第1および
第2のライン電極56aおよび56bは、各共振器それ
ぞれのインダクタとなる。
【0070】さらに、第1の誘電体層54aの一方主面
には、第1および第2のライン電極56aおよび56b
の中間部から第1の誘電体層54aの両端部にわたっ
て、たとえば短冊状の第1および第2の取出電極58a
および58bがそれぞれ形成される。
【0071】また、第1の誘電体層54aの他方主面に
は、第1のアース電極60aが形成される。第1のアー
ス電極60aは、6つの引出電極62aを有する。これ
らの引出電極62aは、第1および第2のライン電極5
6aおよび56bの一端部に対応する部分などにおいて
第1の誘電体層54aの他方主面の両端部に延びて形成
される。
【0072】さらに、第1の誘電体層54aの他方主面
には、第1のアース電極60aを覆うようにして、たと
えば誘電体からなる第1の保護層64aが形成される。
【0073】また、第1の誘電体層54aの一方主面に
は、第1および第2のライン電極56aおよび56bな
どを覆うようにして、第2の誘電体層54bが形成され
る。
【0074】第2の誘電体層54bの上には、第2のア
ース電極60bが形成される。第2のアース電極60b
は、4つの引出電極62bを有する。これらの引出電極
62bは、第1および第2のライン電極56aおよび5
6bの一端部に対応する部分以外の部分において第1の
アース電極60aの4つの引出電極62aに対応して第
2の誘電体体層54bの上の両端部に延びて形成され
る。
【0075】さらに、第2の誘電体層54bの上には、
第2のアース電極60bを覆うようにして、たとえば誘
電体からなる第2の保護層64bが形成される。
【0076】この積層体52の側面には、8つの外部電
極66a〜66hが形成される。外部電極66aは、第
1のライン電極56aの一端部と、第1のアース電極6
0aの引出電極62aとに接続される。外部電極66c
は、第2のライン電極56bの一端部と、第1のアース
電極60aの引出電極62aとに接続される。これらの
外部電極66aおよび66cは、それぞれ、アース端子
として用いられる。また、外部電極66b,66e,6
6fおよび66gは、それぞれ、第1および第2のアー
ス電極60aおよび60bの引出電極62aおよび62
bに接続される。これらの外部電極66b,66e,6
6fおよび66gは、それぞれ、インピーダンスを有す
る接続電極として用いられる。さらに、外部電極66h
は、第1のライン電極56aの第1の取出電極58aに
接続される。外部電極66dは、第2のライン電極56
bの第2の取出電極58bに接続される。これらの外部
電極66hおよび66dは、それぞれ、入出力端子とし
て用いられる。なお、インピーダンスを有する接続電極
としての外部電極66b,66e,66fおよび66g
は、後述するように、通常の外部電極材料を付与して形
成されるものに限らず、他のより高い抵抗値を有する材
料を用いて形成してもよい。
【0077】このフィルタ50を作製するためには、図
21に示すように、誘電体材料で形成された複数の矩形
のセラミックグリーンシート70が準備される。
【0078】1枚のシート70の上には、たとえば銅ペ
ーストなどを用いて、ループ状の第1および第2のライ
ン電極用パターン72aおよび72bと短冊状の第1お
よび第2の取出電極用パターン74aおよび74bとが
形成される。
【0079】他のシート70の上には、たとえば銅ペー
ストなどを用いて、第1のアース電極用パターン76が
形成れる。
【0080】さらに他のシート70の上には、たとえば
銅ペーストなどを用いて、第2のアース電極用パターン
78が形成される。
【0081】そして、各電極用パターンが形成されたシ
ート70間には、必要に応じて別のシート70が挟み込
まれる。さらに、第2のアース電極用パターン78が形
成されたシート70の上にも、別のシート70が載置さ
れる。それから、これらのシート70を積層し圧着する
ことによって、成形体が形成される。
【0082】この成形体の側面に、たとえば銅ペースト
などを用いて、外部電極用パターンが形成される。そし
て、この成形体を焼成することによって、フィルタ50
が得られる。なお、外部電極は、外部電極用パターンを
形成していない成形体を焼成した後で、電極材料を焼き
付けることによって形成されてもよい。
【0083】このフィルタ50では、アース端子として
用いられる外部電極66aおよび66cが第1および第
2のライン電極56aおよび56bの一端部と第1のア
ース電極60aの引出電極62aとに接続されるので、
第1および第2のライン電極56aおよび56bなどか
らなる各共振器は、それぞれ、λ/4の共振器となる。
【0084】さらに、このフィルタ50では、アース端
子として用いられる外部電極66aおよび66cが、接
続電極として用いられる外部電極66b,66e,66
fおよび66gのインピーダンスを介して、第2のアー
ス電極60bの引出電極62bに接続される。そのた
め、ライン電極からみた第2のアース電極60bは、第
1のアース電極60aよりも高い電位のものとなり、も
はやQに影響を与えないものとなる。この結果、第1お
よび第2のライン電極56aおよび56bと第2のアー
ス電極60bとの間隔を狭くしても、つまり第2の誘電
体層54bの厚みを薄くしても、フィルタとしての挿入
損失の低下は生じない。
【0085】また、このフィルタ50では、第1および
第2のライン電極56aおよび56bが第1の誘電体層
54aの一方主面の端部から中央部にわたって形成され
ているので、アース端子として用いられる外部電極66
aおよび66cを第1の誘電体層54aの側面に形成す
るだけで第1および第2のライン電極56aおよび56
bの一端部に接続することができる。
【0086】さらに、このフィルタ50では、第2の誘
電体層54bを薄く形成すれば、それだけ小型化できる
とともに、第1および第2のライン電極56aおよび5
6bと第2のアース電極60bとの間の浮遊容量が大き
くでき、中心周波数を低くすることができる。また、第
2の誘電体層54bを薄くした分第1の誘電体層54a
を厚くすれば、サイズの大型化を招かずに、より挿入損
失の小さいフィルタが得られる。
【0087】なお、図18ないし図20に示す実施例に
おいて、第1および第2のライン電極56aおよび56
bは、それぞれ、図22に示すように第1の誘電体層5
4aの一方主面の一端部から中央部にわたってI字状に
形成されてもよく、図23に示すように第1の誘電体層
54aの一方主面の一端部から中央部にわたって渦巻状
に形成されてもよく、あるいは、積層される複数の第1
の誘電体層にスルーホールを介してその一端部から中央
部にわたって螺旋状に形成されてもよい。このように第
1および第2のライン電極の形状などを変更しても、図
18ないし図20に示す実施例と同様の効果が得られ
る。
【0088】また、第1および第2のライン電極56a
および56bは、それぞれ、図24に示すように第1の
誘電体層54aの一方主面の中央部にループ状に形成さ
れてもよく、図25に示すように第1の誘電体層54a
の一方主面の中央部にI字状に形成されてもよく、図2
6に示すように第1の誘電体層54aの一方主面の中央
部に渦巻状に形成されてもよく、あるいは、積層される
複数の第1の誘電体層にスルーホールを介してその中央
部に螺旋状に形成されてもよい。この場合、アース端子
となる外部電極66aおよび66cは、第1および第2
のライン電極56aおよび56bに接続されない。その
ため、この場合、フィルタは、λ/2の2個の共振器で
構成される。
【0089】上述のようにフィルタにλ/2の共振器を
構成した場合、第1および第2のライン電極56aおよ
び56bが第1の誘電体層54aの一方主面の中央部に
形成されるので、アース端子となる外部電極66aおよ
び66bを第1の誘電体層54aの側面に形成してもア
ース端子が第1および第2のライン電極56aおよび5
6bに不用意に接続されない。
【0090】また、上述のようにフィルタにλ/2の共
振器を構成した場合も、図18ないし図20に示す実施
例と同様、小型化,低挿入損失化,中心周波数の低周波
数化といった特徴をもつものとなる。
【0091】なお、図18ないし図20に示す実施例で
は入出力端子となる外部電極66hが第1の取出電極5
8aを介して第1のライン電極56aの中間部に接続さ
れているが、図27に示すように第1の取出電極58a
にギャップ59aを形成しこのギャップ59a間による
静電容量を介してそれらが接続されてもよく、あるい
は、図28に示すように第1の取出電極58aにギャッ
プ59aを形成しそのギャップ59a間にコンデンサ5
9bを形成したり接続したりし、このコンデンサ59b
を介してそれらが接続されてもよい。さらに、入出力端
子として用いられる外部電極66hと第1のライン電極
56aの中間部との接続と同様にして、入出力端子とし
て用いられる外部電極66dと第2のライン電極56b
の中間部とが接続されてもよい。これらのことは、図2
4ないし図26に示す実施例等においても同様である。
【0092】また、図18ないし図20に示す実施例で
は、第1および第2のアース電極60aおよび60bの
引出電極62aおよび62bがそれぞれ狭い幅で形成さ
れているが、これらの引出電極62aおよび62bは、
図29および図30に示すように、広い幅で形成されて
もよい。このように引出電極62aおよび62bの形状
などは、任意に変更されてもよい。また、引出電極62
a,62bの位置や数等も任意に変更されてもよい。
【0093】なお、上述の実施例では、2個の共振器を
有するフィルタについて説明したが、この発明では、図
31に示すように第1の誘電体層54aの一方主面に4
つI字状のライン電極56a,56b,56cおよび5
6dを形成するなどして、4個の共振器を有するフィル
タが構成されてもよく、あるいは、図32に示すように
第1の誘電体層54aの一方主面に3つのループ状のラ
イン電極56a,56bおよび56cを形成するなどし
て、3個の共振器を有するフィルタが構成されてもよ
い。
【0094】また、上述の全ての実施例では、第1の誘
電体層と第2の誘電体層とが同じ材料のものを前提とし
て述べているが、この発明では、第1の誘電体層と第2
の誘電体層とを異なる材料としてもよく、また、第1の
誘電体層あるいは第2の誘電体層の誘電率を全体的にあ
るいは部分的に異ならせてもよい。このように材料や誘
電率を異ならせる場合には、それに応じて、第1の誘電
体層の厚みや第2の誘電体層の厚みを全体的にあるいは
部分的に調整すればよい。たとえば第2の誘電体層に高
誘電率材を用いれば、層厚みを薄くすることなく共振周
波数や中心周波数を低くすることもできる。
【0095】さらに上述の全ての実施例を、この発明の
趣旨を逸脱しない範囲で組み合わせたりすることは、こ
の発明の範囲に含まれるものであることを付言する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例としての共振器の一例を示
す斜視図である。
【図2】図1の線II−IIにおける断面図である。
【図3】図1に示す共振器に用いられる積層体の分解斜
視図である。
【図4】図1に示す共振器を製造する一工程を示す分解
斜視図である。
【図5】図1に示す共振器においてライン電極および第
1のアース電極間を750μmにしライン電極および第
2のアース電極間を750μmにしたときの周波数特性
を示すグラフである。
【図6】図1に示す共振器においてライン電極および第
1のアース電極間を1000μmにしライン電極および
第2のアース電極間を500μmにしたときの周波数特
性を示すグラフである。
【図7】図1に示す共振器においてライン電極および第
1のアース電極間を1200μmにしライン電極および
第2のアース電極間を300μmにしたときの周波数特
性を示すグラフである。
【図8】図1に示す共振器においてライン電極および第
1のアース電極間を1400μmにしライン電極および
第2のアース電極間を100μmにしたときの周波数特
性を示すグラフである。
【図9】図1に示す共振器に用いられるライン電極の他
の例を示す平面図である。
【図10】図1に示す共振器に用いられるライン電極の
さらに他の例を示す平面図である。
【図11】図1に示す共振器に用いられるライン電極の
別の例を示す平面図である。
【図12】図1に示す共振器に用いられるライン電極の
さらに別の例を示す平面図である。
【図13】図1に示す共振器に用いられるライン電極の
別の例を示す平面図である。
【図14】ライン電極と入出力端子との接続手段の他の
例を示す平面図である。
【図15】ライン電極と入出力端子との接続手段のさら
に他の例を示す平面図である。
【図16】第1のアース電極の他の例を示す平面図であ
る。
【図17】第2のアース電極の他の例を示す平面図であ
る。
【図18】この発明の他の実施例としてのフィルタの一
例を示す斜視図である。
【図19】図18の線XIX−XIXにおける断面図で
ある。
【図20】図18に示すフィルタに用いられる積層体の
分解斜視図である。
【図21】図18に示すフィルタを製造する一工程を示
す分解斜視図である。
【図22】図18に示すフィルタに用いられる第1およ
び第2のライン電極の他の例を示す平面図である。
【図23】図18に示すフィルタに用いられる第1およ
び第2のライン電極のさらに他の例を示す平面図であ
る。
【図24】図18に示すフィルタに用いられる第1およ
び第2のライン電極の別の例を示す平面図である。
【図25】図18に示すフィルタに用いられる第1およ
び第2のライン電極のさらに別の例を示す平面図であ
る。
【図26】図18に示すフィルタに用いられる第1およ
び第2のライン電極の別の例を示す平面図である。
【図27】第1のライン電極と入出力端子との接続手段
の他の例を示す平面図である。
【図28】第1のライン電極と入出力端子との接続手段
のさらに他の例を示す平面図である。
【図29】第1のアース電極の他の例を示す平面図であ
る。
【図30】第2のアース電極の他の例を示す平面図であ
る。
【図31】この発明の別の実施例としてのフィルタの別
の例の要部を示す平面図である。
【図32】この発明のさらに別の実施例としてのフィル
タのさらに別の例の要部を示す平面図である。
【図33】従来の共振器の一例を示す斜視図である。
【図34】図33の線XXXIV−XXXIVにおける
断面図である。
【図35】図33に示す共振器に用いられる積層体の分
解斜視図である。
【図36】従来のフィルタの一例を示す斜視図である。
【図37】図36の線XXXVII−XXXVIIにお
ける断面図である。
【図38】図36に示すフィルタに用いられる積層体の
分解斜視図である。
【符号の説明】
20 共振器 22 積層体 24a 第1の誘電体層 24b 第2の誘電体層 26 ライン電極 28 取出電極 30a 第1のアース電極 30b 第2のアース電極 32a 引出電極 32b 引出電極 34a 第1の保護層 34b 第2の保護層 36a〜36f 外部電極 50 フィルタ 52 積層体 54a 第1の誘電体層 54b 第2の誘電体層 56a 第1のライン電極 56b 第2のライン電極 58a 第1の取出電極 58b 第2の取出電極 60a 第1のアース電極 60b 第2のアース電極 62a 引出電極 62b 引出電極 64a 第1の保護層 64b 第2の保護層 66a〜66h 外部電極

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の誘電体層、 前記第1の誘電体層の一方主面に形成されるライン電
    極、 前記第1の誘電体層の他方主面に形成される第1のアー
    ス電極、 前記第1の誘電体層と協働して前記ライン電極を挟む第
    2の誘電体層、 前記ライン電極と協働して前記第2の誘電体層を挟む第
    2のアース電極、 前記ライン電極の中間部に接続される入出力端子、 前記ライン電極の一端部と前記第1のアース電極とに接
    続されるアース端子、および前記ライン電極と前記第1
    のアース電極との接続部分以外の部分で前記第1のアー
    ス電極と前記第2のアース電極とに接続され、インピー
    ダンスを有する接続電極を含む、共振器。
  2. 【請求項2】 前記ライン電極は、前記第1の誘電体層
    の一方主面の端部から中央部にわたって形成される、請
    求項1の共振器。
  3. 【請求項3】 前記第2の誘電体層は、前記第1の誘電
    体層より薄く形成される、請求項1または2の共振器。
  4. 【請求項4】 第1の誘電体層、 前記第1の誘電体層の一方主面に形成されるライン電
    極、 前記第1の誘電体層の他方主面に形成される第1のアー
    ス電極、 前記第1の誘電体層と協働して前記ライン電極を挟む第
    2の誘電体層、 前記ライン電極と協働して前記第2の誘電体層を挟む第
    2のアース電極、 前記ライン電極の中間部に接続される入出力端子、 前記第1のアース電極に接続されるアース端子、および
    前記第1のアース電極と前記アース端子との接続部分以
    外の部分で前記第1のアース電極と前記第2のアース電
    極とに接続され、インピーダンスを有する接続電極を含
    む、共振器。
  5. 【請求項5】 前記ライン電極は、前記第1の誘電体層
    の一方主面の中央部に形成される、請求項4の共振器。
  6. 【請求項6】 前記第2の誘電体層は、前記第1の誘電
    体層より薄く形成される、請求項4または5の共振器。
  7. 【請求項7】 第1の誘電体層、 前記第1の誘電体層の一方主面に間隔を隔てて形成さ
    れ、互いに電磁気的に結合する複数のライン電極、 前記第1の誘電体層の他方主面に形成される第1のアー
    ス電極、 前記第1の誘電体層と協働して前記複数のライン電極を
    挟む第2の誘電体層、 前記複数のライン電極と協働して前記第2の誘電体層を
    挟む第2のアース電極、 前記複数のライン電極のうち2つのライン電極の中間部
    にそれぞれが接続される2つの入出力端子、 前記複数のライン電極の一端部と前記第1のアース電極
    とに接続されるアース端子、および前記複数のライン電
    極と前記第1のアース電極との接続部分以外の部分で前
    記第1のアース電極と前記第2のアース電極とに接続さ
    れ、インピーダンスを有する接続電極を含む、フィル
    タ。
  8. 【請求項8】 前記複数のライン電極は、それぞれ、前
    記第1の誘電体層の一方主面の端部から中央部にわたっ
    て形成される、請求項7のフィルタ。
  9. 【請求項9】 前記第2の誘電体層は、前記第1の誘電
    体層より薄く形成される、請求項7または8のフィル
    タ。
  10. 【請求項10】 第1の誘電体層、 前記第1の誘電体層の一方主面に間隔を隔てて形成さ
    れ、互いに電磁気的に結合する複数のライン電極、 前記第1の誘電体層の他方主面に形成される第1のアー
    ス電極、 前記第1の誘電体層と協働して前記複数のライン電極を
    挟む第2の誘電体層、 前記複数のライン電極と協働して前記第2の誘電体層を
    挟む第2のアース電極、 前記複数のライン電極のうち2つのライン電極の中間部
    にそれぞれが接続される2つの入出力端子、 前記第1のアース電極に接続されるアース端子、および
    前記第1のアース電極と前記アース端子との接続部分以
    外の部分で前記第1のアース電極と前記第2のアース電
    極とに接続され、インピーダンスを有する接続電極を含
    む、フィルタ。
  11. 【請求項11】 前記複数のライン電極は、それぞれ、
    前記第1の誘電体層の一方主面の中央部に形成される、
    請求項10のフィルタ。
  12. 【請求項12】 前記第2の誘電体層は、前記第1の誘
    電体層より薄く形成される、請求項10または11のフ
    ィルタ。
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