JPH0728305Y2 - 生コンクリート打設用ホッパー装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の目的 産業上の利用分野 本考案は、生コンクリートの現場打設のためにクレーン
の先端に取付けて使用するホッパー装置に関するもの
で、主として住宅の基礎コンクリートの打設時に使用す
るものである。

従来の技術 従来、住宅の基礎コンクリートの打設には、コンクリー
トミキサー車から一輪車に移送し、この一輪車を型枠の
施工現場まで移動して流し込み、このような作業を繰返
して行っていたため、手数がかかりそれだけ作業人員が
多く必要であった。

考案が解決しようとする課題 そこで、本考案は、このような人手と手数のかかる住宅
用の基礎コンクリートの打設作業を、コンクリートを直
接型枠内に正確に流し込むようにするための専用のホッ
パー装置を提供して、安いコストでしかも迅速かつ確実
に打設作業を行うようにすることを目的とするものであ
る。

考案の構成 課題を解決するための手段 本考案は、平面形状が長方形に成るホッパー本体の四側
部の各上側垂直板の四隅部に地上に達する支脚を設け、
前記本体の四側部の各上側垂直板に連設して下方中央部
に形成した長方形の開口部に向ってそれぞれ傾斜板を設
置し、この傾斜板のうち左右両側面部は前記左右の上側
垂直板部に連設する下側垂直板で被套し、前記開口部の
適所に調整杆を架設し、この開口部の底面部には開閉板
を設け、前記ホッパー本体の開口部に平面長方形状に成
る補助ホッパーを臨設せしめ、この補助ホッパーの長方
形状に成る下側開口部の左右両側部に案内板を設け、こ
の案内板をコンクリート型枠に嵌合して取付けるように
成るものである。

実施例 （１）は平面長方形状に成るホッパーの本体で、この本
体の四側部の上側垂直板（１′）……の四隅部には地上
に接する長さの支脚（２）……が設けられている。

（３）（３）（３′）（３′）は上記上側垂直板
（１′）部の四側部にそれぞれ連設して本体（１）の下
方中央部に向って斜設した傾斜板で、この傾斜板のうち
正背両面部（３）（３）は外部から見えるが、左右両側
面部（３′）（３′）は外部から見えず前記左右の上側
垂直板（１′）（１′）に一体に成る下側垂直板
（１″）（１″）によって被套される。

（４）は前記四側部の傾斜板（３）（３）（３′）
（３′）の下端部中央によって形成した長方形の開口部
で、この開口部の前後側部には適当間隔をおいて調整杆
（５）（５）を架設する。この調整杆によって生コンク
リートが開口部で詰まることなく円滑に流下するように
なる。（６）はこの開口（４）部の底面部に設置した開
閉板で、この開閉板はその左右両端部に支板（７）
（７）を固着している。この支板（７）（７）の上端部
は、前記下側垂直板（１″）（１″）の側面に枢着
（８）（８）している。（９）はこの左右両支板（７）
（７）の下側部に両端を固着した平面コ形に成るハンド
ルで、このハンドルは前記開閉板（６）を開口（４）部
に対して開閉するように上下作動する。

（10）（10）は本体（１）の左右両側部上に設けた掛止
子で、この掛止子にはクレーンのワイヤー端部（ａ）を
掛止める。

（11）は所定の型枠（ｂ）の上方内部に取付ける長方形
に成る補助ホッパーで、この補助ホッパーの底面部全面
には開口部（11′）を形成する。（12）（12）はこの開
口部（11′）に臨設して空間部をおいて前後左右両側部
に設けた案内板で、この案内板は型枠（ｂ）の内側に嵌
合するようになる。この両案内板（12）（12）間には支
持杆（13）を架設する。

（14）（14）はこの補助ホッパー（11）の左右両端部に
設けた載置杆で、これは型枠（ｂ）の前後桁部に載置し
ておく。（15）（15）は補助ホッパー左右両側部に設け
た把手である。

而して、いま本考案のホッパーを、その開口部（４）を
開閉板（６）によって開口しておいてコンクリートミキ
サー車の吐出口に置いて、ホッパーに所定量の生コンク
リートを収容する。しかる後に、クレーンのブームのワ
イヤ端部（ａ）をホッパー本体（１）の掛止子（10）
（10）に掛止め、クレーンのブームを回動して所定の型
枠（ｂ）上に案内する。この型枠（ｂ）上には、この型
枠とほぼ同巾の長方形に成る補助ホッパー（11）をその
左右案内板（12）（12）を介して予め嵌合しておく。そ
こで、ハンドル（９）を把持して上動し、開口（４）部
を開けば、生コンクリートは補助ホッパー（11）を介し
て型枠（ｂ）の内部に供給されるようになる。

この生コンクリートの流下時の調整が、調整杆（５）
（５）によって行われる。

考案の効果 本考案はこのような構成から成るものであるため、従来
一輪車で生コンクリートを型枠場所まで運搬してこれを
開けて打設していた手数と時間のかかりが一掃され、常
に迅速かつ大量に生コンクリートを型枠内部に供給する
ことができ短時間のうちに少人数で基礎コンクリートの
打設作業を終了することができるようになり、その作業
コストをはるかに低下せしめることができ、またホッパ
ー本体も補助ホッパーもその全体形状が長方形に成ると
ともに開口部も型枠に合わせこれに嵌合取付けできるよ
うに長方形状に成るから、型枠内への生コンクリートの
流下供給がきわめて円滑かつ迅速に行われるようにな
り、またホッパー本体の形状が従来のように円形式では
ないから、その取扱いがきわめて容易になり、使用後の
ホッパー内部の掃除も容易かつ迅速にできるようにな
り、その実用的効果はきわめて大きいものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は全体の正面図、
第２図は同上の側面図、第３図は同上の平面図、第４図
は同上Ａ−Ａ線の断面図、第５図は補助ホッパーの平面
図、第６図は同上Ｂ−Ｂ線の断面図、第７図は全体の使
用時の側断面図である。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】平面形状が長方形に成るホッパー本体の四
   側部の各上側垂直板の四隅部に地上に達する支脚を設
   け、前記本体の四側部の各上側垂直板に連設して下方中
   央部に形成した長方形の開口部に向ってそれぞれ傾斜板
   を設置し、この傾斜板のうち左右両側面部は前記左右の
   上側垂直板部に連設する下側垂直板で被套し、前記開口
   部の適所に調整杆を架設し、この開口部の底面部には開
   閉板を設け、前記ホッパー本体の開口部に平面長方形状
   に成る補助ホッパーを臨設せしめ、この補助ホッパーの
   長方形状に成る下側開口部の左右両側部に案内板を設
   け、この案内板をコンクリート型枠に嵌合して取付ける
   ように成る生コンクリート打設用ホッパー装置。
2. 【請求項２】平面形状が長方形に成るホッパー本体の四
   側部の各上側垂直板の四隅部に地上に達する支脚を設
   け、前記本体の四側部の各上側垂直板に連設して下方中
   央部に形成した長方形の開口部に向ってそれぞれ傾斜板
   を設置し、この傾斜板のうち左右両側面部は前記左右の
   上側垂直板部に連設する下側垂直板で被套し、前記ホッ
   パー本体の開口部に平面長方形状に成る補助ホッパーを
   臨設せしめ、この補助ホッパーの長方形状に成る下側開
   口部の左右両側部に空間部をおいて２個の案内板を設
   け、この下側開口部に近接して補助ホッパーの外側部に
   それぞれ載置杆を設けて成る生コンクリート打設用ホッ
   パー装置。