JPH0728280U - 配管支持金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】固定体１は、上端部に鉤形状に屈曲された連結
部１Ａを形成し、この連結部１Ａにボルト挿通口１Ｂを
設ける。支持体２は、屈曲された帯板状を成し、支持体
２の両端部に、固定体１に着脱自在に連結せしめる連結
部２Ａを設ける。固定体１は、孔状のボルト挿通口１Ｂ
を設けたもの、切欠形状のボルト挿通口１Ｂを設けたも
の、雌ネジ部を挿通口１Ｂに設けたものなどを使用す
る。 【効果】吊りボルトの下端部でも確実に固定することが
でき、しかも、装着作業がすこぶる容易である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、主に、冷媒管等の空調配管を、吊りボルトの下端部に支持固定す るのに好適な配管支持金具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、冷媒管等の空調配管を吊りボルトの下端部に固定するには、Ｔ型のタン バックルを吊りボルトの下端にネジ止め固定し、このタンバックルに吊りバンド をネジ止め連結して、この吊りバンドに配管を支持するものであった。

【０００３】 一方、吊りボルトの中間部分に空調配管を支持する金具としては、実開平2-40 178 号公報や、特開平3-249494号公報に記載された支持金具が使用されている。 これらの支持金具は、吊りボルトに装着する固定具と、配管を支持する支持体と で構成され、固定具の側面に支持体を着脱自在に連結し、この支持体と固定具と の間隙に所定の配管を配設するものである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、従来の端部用の配管支持金具によると、タンバックルを固定する作 業と、吊りバンドを取り付ける作業とに夫々ネジ止め作業が必要になる。したが って、空調配管を固定する作業に多くの手間を要するものであった。また、吊り バンドを利用して配管を固定するため、配管を吊りバンドに仮置きして作業する ことはできず、配管を確実に固定するまでは、配管を手指で支持していなければ ならない不都合があった。

【０００５】 一方、吊りボルトの中間部分に支持する従来の金具は、いずれも、配管の上下 部分で吊りボルトに固定する構造であるから、吊りボルトの中間部分に支持する ことはできても、吊りボルトの下端部分に支持するには、吊りボルトの支持用長 さが制限されるために、確実な固定力を得ることは困難であった。

【０００６】 そこで、この考案は、上述の課題を解消すべく案出されたもので、吊りボルト の下端部でも確実に固定することができ、しかも、装着作業がすこぶる容易な配 管支持金具の提供を目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上述の目的を達成すべくこの考案は、吊りボルトＰ下端部に装着する固定体１ と、この固定体１に管状部材Ｑを支持する支持体２とから成る配管支持金具であ って、固定体１は、上端部に鉤形状に屈曲された連結部１Ａを形成し、この連結 部１Ａに吊りボルトＰを挿通して固定するボルト挿通口１Ｂを設け、支持体２は 、屈曲された帯板状を成し、固定体１に着脱自在に連結せしめる連結部２Ａを支 持体２の長手両端部に設ける。

【０００８】 このとき、固定体１は、孔状のボルト挿通口１Ｂを設け、連結部１Ａを介して 吊りボルトＰの上下にネジ止めしたナットＰ１で連結部１Ａを固定する。

【０００９】 また、固定体１は、切欠形状のボルト挿通口１Ｂを設ける。

【００１０】 さらに、固定体１は、孔状のボルト挿通口１Ｂを設け、吊りボルトＰに螺合す る雌ネジ部１Ｃを挿通口１Ｂに設けることを課題解消のための手段とする。

【００１１】

【作用】

すなわちこの考案によると、固定体１の鉤形状を成した連結部１Ａが吊りボル トＰに連結される。そして、固定体１に支持体２が連結して管状部材Ｑを吊り下 げ係止するものである。

【００１２】 このとき、固定体１は、孔状のボルト挿通口１Ｂに吊りボルトＰを挿入し、ナ ットＰ１にてネジ止めする。

【００１３】 また、他の固定体１は、切欠形状のボルト挿通口１Ｂに、予めナットＰ１を装 着した吊りボルトＰを係止してこれをネジ止めするものである。

【００１４】 さらに、他の固定体１は、孔状のボルト挿通口１Ｂに設けた雌ネジ部１Ｃに吊 りボルトＰをネジ止め固定することを課題解消のための手段とする。

【００１５】

【実施例】

以下、図面を参照して、この考案の実施例を詳細に説明する。

【００１６】 この考案の基本構成は、吊りボルトＰ下端部に装着する固定体１と、この固定 体１に管状部材Ｑを支持する支持体２とから成る（図１参照）。

【００１７】 固定体１は、帯板状を成し、上端部に鉤形状に屈曲された連結部１Ａを形成す る。この連結部１Ａには、吊りボルトＰを挿通して固定するボルト挿通口１Ｂを 設ける。図１及び図２に示すボルト挿通口１Ｂは、孔状のボルト挿通口１Ｂを設 けてあり、このボルト挿通口１Ｂに吊りボルトＰを挿通し、ナットＰ１にて固定 する。

【００１８】 また、ボルト挿通口１Ｂは、切欠形状に形成してもよい（図３及び図４参照） 。図３に示すボルト挿通口１Ｂは、鉤形状を成した連結部１Ａの上面１Ａａから 側面１Ａｂにかけた屈曲部分に切欠を形成したもので、特に、側面１Ａｂに形成 した切欠部分には、吊りボルトＰに装着したナットＰ１が側面から挿入できる拡 開部１Ｂａを形成している。ボルト挿通口１Ｂをこのように形成することで、吊 りボルトＰへの固定体１の装着を極めて容易にすることが可能になり、また、下 部のナットＰ１と連結部１Ａとの係止状態を確実にして、連結部１Ａが変形して も連結部１Ａの抜け落ちを防止することができる。

【００１９】 図４に示すボルト挿通口１Ｂは、連結部１Ａの上面１Ａａに切欠を形成したも のである。このようなボルト挿通口１Ｂによると、吊りボルトＰへの固定体１の 装着を容易にすると共に、ボルト挿通口１Ｂの形成作業を容易にできる利点があ る。

【００２０】 更に、図５に示すボルト挿通口１Ｂは、孔状のボルト挿通口１Ｂを設け、吊り ボルトＰに螺合する雌ネジ部１Ｃを挿通口１Ｂに設けている。図示例の雌ネジ部 １Ｃは、バーリング加工したボルト挿通口１Ｂの内側面に設けているが、図示の 外、連結部１Ａを貫通しただけの孔の内側面に雌ネジ部１Ｃを設けてもよい。こ のように、連結部１Ａに雌ネジ部１Ｃを設けると、吊りボルトＰへ固定体１の装 着が極めて容易になる。

【００２１】 一方、支持体２は、屈曲された帯板状を成し、固定体１に着脱自在に連結せし める連結部２Ａを支持体２の長手両端部に設けたものである（図２参照）。図示 の支持体２は、支持体２の端部から突出する突片２Ａａを設け、この突片２Ａａ に係止孔２Ａｂを設けたものを示している。そして、固定体１の側面上下に切欠 形成した一対の係止突起１Ｄに突片２Ａａを係止せしめることで、支持体２を固 定体１に着脱自在に装着するものである（図１参照）。こうすることで、固定体 １への支持体２の着脱が容易に行なえるものにできる。また、下部の突片２Ａａ を係止突起１Ｄから外れ難くしておくと、上部の突片２Ａａを外した支持体２に 管状部材Ｑを仮置する際に安全に使用できる。

【００２２】 この考案は、上述のように構成されているから、使用時にあっては、まず、吊 りボルトＰに固定体１の連結部１ＡをナットＰ１で固定する。次に、支持体２の 下部の突片２Ａａが固定体１の係止突起１Ｄに係止した状態にすると共に、上部 の突片２Ａａを係止突起１Ｄに係止させずに支持体２の上端を解放した状態に装 着する。そして、解放状態の支持体２に管状部材Ｑを順次仮置きし、管状部材Ｑ の配設が完了してから支持体２の上端を固定体１に係止するものである。

【００２３】

【考案の効果】

この考案は、上述の如く構成したことにより、当初の目的を達成する。

【００２４】 すなわち、固定体１は、上端部に鉤形状に屈曲された連結部１Ａを形成し、こ の連結部１Ａに吊りボルトＰを挿通して固定するボルト挿通口１Ｂを設けたこと で、吊りボルトの下端部でも確実に固定することができる。

【００２５】 しかも、支持体２は、屈曲された帯板状を成し、固定体１に着脱自在に連結せ しめる連結部２Ａを支持体２の長手両端部に設けたので、管状部材Ｑを仮置きし ての装着が可能になるから、装着作業を容易にすることができた。

【００２６】 そして、固定体１に孔状のボルト挿通口１Ｂを設けたものは、ナットＰ１によ り確実な連結ができる。

【００２７】 また、固定体１に切欠形状のボルト挿通口１Ｂを設けたものは、固定体１の装 着作業を容易にする。

【００２８】 さらに、固定体１は、孔状のボルト挿通口１Ｂを設けたものは、固定体１の装 着作業を容易にすることができる。

【００２９】 このようにこの考案によると、吊りボルトの下端部でも確実に固定することが でき、しかも、装着作業がすこぶる容易に行なえるなどといった実用上有益な種 々の効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案を示す斜視図。

【図２】この考案の使用状態を示す側面図。

【図３】ボルト挿通口を切欠状に設けた実施例を示す要
部斜視図。

【図４】ボルト挿通口を他の切欠状に設けた実施例を示
す要部斜視図。

【図５】孔状のボルト挿通口に雌ネジ部を設けた要部断
面図。

【符号の説明】

Ｐ 吊りボルト Ｑ 管状部材 １ 固定体 １Ａ 連結部 １Ａａ 上面 １Ａｂ 側面 １Ｂ ボルト挿通口 １Ｂａ 拡開部 １Ｃ 雌ネジ部 １Ｄ 係止突起 ２ 連結部 ２Ａ 連結部 ２Ａａ 突片 ２Ａｂ 係止孔 ２Ａｃ 挿通孔 ２Ａｄ 補強リブ

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】吊りボルト下端部に装着する固定体と、こ
   の固定体に管状部材を支持する支持体とから成る配管支
   持金具であって、固定体は、上端部に鉤形状に屈曲され
   た連結部を形成し、この連結部に吊りボルトを挿通して
   固定するボルト挿通口を設け、支持体は、屈曲された帯
   板状を成し、固定体に着脱自在に連結せしめる連結部を
   支持体の長手両端部に設けたことを特徴とする配管支持
   金具。
2. 【請求項２】固定体の連結部は、孔状のボルト挿通口を
   設け、連結部を介して吊りボルトの上下にネジ止めした
   ナットで連結部を固定した請求項１記載の配管支持金
   具。
3. 【請求項３】固定体の連結部は、切欠形状のボルト挿通
   口を設けた請求項１記載の配管支持金具。
4. 【請求項４】固定体の連結部は、孔状のボルト挿通口を
   設け、吊りボルトに螺合する雌ネジ部を挿通口に設けた
   請求項１記載の配管支持金具。