JPH0728152U - ワインダーのクレードル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ワインダーを高速運転する場合にもクレードル
に振動が発生しないようにする。 【構成】クレードルレバー３の固定軸８に軸方向の摺動
のみ可能に支持され、且つ、固定軸の回りに配した圧縮
バネ11によってボビン挟持方向に付勢されたボビンホル
ダー１の支持軸９を有し、クレードルレバー３に開閉レ
バー５を回動可能に支持し、開閉レバー５、支持軸９に
カム12又はその従動子６を設け、開閉レバー５の回動に
よって支持軸９が軸方向に摺動する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、給糸パッケージに巻かれている糸を巻取りパッケージに巻返すワ インダーにおける巻取りパッケージを回転可能に支持するクレードルに関するも のである。

【０００２】

【従来の技術】

ワインダーにおけるクレードルとして、従来、図４に示すものが知られている 。そのクレードルは、一端においてバネ１６によってボビン挟持側に付勢された クレードルレバー３’に回転可能に取付けられたボビンホルダー１と、他端に回 転可能に設けられた支持部材２とによって紙管Ｂを支持するものであり、紙管Ｂ の交換は、クレードルレバー３’の開閉によって行われる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記のクレードルは、ボビンホルダー１の中心Ｏとクレードルレバー３’の支 点Ａが離れているので、支点Ａでガタが生じ、巻取り速度が高速である場合には 振動が発生する。

【０００４】 この考案は、ワインダーを高速運転する場合にもクレードルに振動が発生しな いようにすること目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、この考案のワインダーのクレードルは、クレード ルレバーの固定軸に軸方向の摺動のみ可能に支持され、且つ、固定軸の回りに配 した圧縮バネによってボビン挟持方向に付勢されたボビンホルダーの支持軸を有 し、クレードルレバーに開閉レバーを回動可能に支持し、開閉レバー、支持軸に カム又はその従動子を設け、開閉レバーの回動によって支持軸が軸方向に摺動す るものである。

【０００６】

【作用】

上記のように構成されたワインダーのクレードルにおいては、開閉レバーを回 動させると、開閉レバーに支持されているカム又はその従動子が回動する。そし て、支持軸側の従動子又はカムが開閉レバー側のカム又は従動子に追随し、ホル ダー軸は軸方向に摺動する。このようにして、ボビンホルダーと支持部材との間 隔が増減され、紙管が交換される。

【０００７】

【実施例】

図１ないし図３を参照し、この考案のワインダーのクレードルについて説明す る。

【０００８】 このクレードルは、各端にボビンホルダー１、支持部材２がそれぞれ回転可能 に支持され、そのボビンホルダー１の支持部が、次のように構成されたものであ る。

【０００９】 即ち、ボビンホルダー１の支持部は、クレードルレバー３に回転可能に支持さ れた円筒状のケーシング４と、ケーシング４の端部に固定された開閉レバー５と 、ケーシング４の内周面に突設された複数のピン６と、キャップ７を介してクレ ードルレバー３に固定された固定軸８と、固定軸８に軸方向にのみ摺動可能に支 持された支持軸９と、支持軸９の外周に固定されたバネ受１０と、キャップ７と バネ受１０との間に設けられた圧縮バネ１１と、バネ受１０の外周に固定され、 ピン６が係合するカム１２と、支持軸９にベアリング１３を介して回転可能に支 持されたボビンホルダー１とよりなっている。

【００１０】 ケーシング４は、クレードルレバー３に設けられた円形の孔に挿入されている が、開閉レバー５が、図２に示す状態にケーシング４の端部に固定されており、 且つ、クレードルレバー３とキャップ７の間に挟まれているので、回転は可能で あり、軸方向には不動である。

【００１１】 固定軸８は、キャップ７に非回転に固定されており、軸方向にキー溝８ａが形 成されている。

【００１２】 支持軸９は、途中に鍔部９ａが形成されたほぼ筒状体であり、その内側には、 固定軸８のキー溝８ａと係合するキー１４が固定されている。支持軸９の軸方向 右側への摺動は、固定軸８の自由端に固定したワッシャー１５によって制限され る。

【００１３】 カム１２は、バネ受１０を介して支持軸９の外周に固定されているので、圧縮 バネ１１の力によってボビン挟持方向に付勢されている。従って、カム１２はピ ン６に対して常に圧接されている。

【００１４】 そして、カム１２の外周には、図２に示すような形状のカム部１２ａが形成さ れている。即ち、そのカム部１２ａは、開閉レバー５を手前側（矢印方向）に倒 してボビンホルダー１を開くように操作するとすれば、ピン６の当接する開閉レ バー５の操作方向に向かうに従ってカム面１２ａ’がクレードルレバー３から次 第に遠のくよう形成されている。 そして、カム１２の外周には、図２に示すような形状のカム部１２ａが形成さ れている。即ち、そのカム部１２ａは、開閉レバー５を手前側（矢印方向）に倒 してボビンホルダー１を開くように操作するとすれば、ピン６の当接するカム面 １２ａ’が開閉レバー５の操作方向に向かうに従ってクレードルレバー３から次 第に遠のくよう形成されている。

【００１５】 このように構成されたワインダーのクレードルにおいて、開閉レバー５を手前 側に倒すと、開閉レバー５に一体化されているケーシング４と共にピン６が矢印 方向に移動する。一方、カム１２は、固定軸８に対して摺動可能であり、ピン６ に対して常に圧接されているので、カム面１２ａ’が移動するピン６に押され、 カム１２は支持軸９と共にボビン開放側（左側）にスライドする。このようにし て、ボビンホルダー１と支持部材２との間隔が増し、それらの間に支持されてい る紙管Ｂを交換することができる。

【００１６】 以上、支持軸９側にカム１２を設け、操作レバー５側にピン６を設ける例を説 明したが、逆に、カム１２を操作レバー５側（ケーシング４）に設け、ピン６を 支持軸９側（バネ受１０）に設けるようにしても、同様の作用、効果を得ること ができる。

【００１７】

【考案の効果】

この考案は、以上説明したように構成されているので、以下に記載するような 効果を奏する。

【００１８】 即ち、ボビンホルダーの支持軸を軸の回りに配した圧縮バネによってボビン挟 持方向に付勢しているので、ガタの生じる余地がほとんどなく、ワインダーを高 速で運転するときにおいても振動がほとんど発生しない。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案のクレードルの概略斜視図である。

【図２】この考案のクレードルの主要部材の分解斜視図
である。

【図３】この考案のクレードルのボビンホルダー支持部
の断面図である。

【図４】従来のクレードルの概略斜視図である。

【符号の説明】

１ ボビンホルダー ２ 支持部材 ３ クレードルレバー ５ 開閉レバー ６ 従動子としてのピン ８ 固定軸 ９ 支持軸 １１ 圧縮バネ １２ カム

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】クレードルレバーの固定軸に軸方向の摺動
   のみ可能に支持され、且つ、固定軸の回りに配した圧縮
   バネによってボビン挟持方向に付勢されたボビンホルダ
   ーの支持軸を有し、クレードルレバーに開閉レバーを回
   動可能に支持し、開閉レバー、支持軸にカム又はその従
   動子を設け、開閉レバーの回動によって支持軸が軸方向
   に摺動するワインダーのクレードル。