JPH072809A - アミノチアゾール酢酸誘導体の新規製造法 - Google Patents

アミノチアゾール酢酸誘導体の新規製造法

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JPH072809A
JPH072809A JP4232795A JP23279592A JPH072809A JP H072809 A JPH072809 A JP H072809A JP 4232795 A JP4232795 A JP 4232795A JP 23279592 A JP23279592 A JP 23279592A JP H072809 A JPH072809 A JP H072809A
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JP
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compound
group
formula
acid
reaction
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JP4232795A
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Atsunori Sano
淳典 佐野
Satoshi Hashizume
橋詰  聡
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Fujifilm Wako Pure Chemical Corp
Original Assignee
Wako Pure Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】一般式[I]で示される化合物のエステル部位
を加水素分解することより成る、一般式[II]で示され
る化合物の製造法ならびに出発原料である一般式[I]
で示される化合物。 (式中、R1は酸又は塩基で加水分解し得る保護基また
は水素原子を表し、R2は低級アルキル基、低級アルコ
キシ基、ハロゲン原子、ニトロ基又は水素原子を表
す。) 【効果】本発明は優れた抗菌作用を有するペニシリン類
やセファロスポリン類の7位のアシル化剤として有用な
前記一般式[II]で示されるアミノチアゾール酢酸誘導
体を容易に、且つ収率良く製造する方法を提供するもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、優れた抗菌作用を有するペニシ
リン類或いはセファロスポリン類の合成中間体であるア
ミノチアゾール酢酸誘導体の新規製造法に関する。
【0002】
【発明の背景】一般式[II]
【化4】 (式中、R1は酸又は塩基で加水分解し得る保護基また
は水素原子を表す。)で示される化合物(以下、化合物
IIと略す。)は優れた抗菌作用を示すペニシリン類或い
はセファロスポリン類の合成中間体(6位又は7位のア
シル化剤)として極めて有用な化合物であり、例えば、
J.Antibiotics,33,1005(1981)、J.Antibiotics,34,160
(1982)、特公昭58-22039号公報、特公昭58-58353号公
報、特公昭59-41995号公報、特公昭62-3155号公報、特
公昭62-28152号公報、特公昭63-8107号公報、特公昭63-
8116号公報等にその報告がなされている。
【0003】また、その製造法については、これらの中
のJ.Antibiotics,34,160(1982)、特公昭58-22039号公
報、特公昭63-8107号公報等により詳しく報告されてい
る。しかしながら、それら公知文献に記載された化合物
IIの製造法は何れも化合物IIの低級アルキルエステルを
塩基で加水分解し、次いで酸で中和処理してこれを得る
方法ばかりである。これら従来の製法で問題となるのは
エステルの分解に塩基を用いるため、化合物IIのR1
アセチル基、クロロアセチル基等のように塩基により加
水分解を受け易いアシル基の場合には、そのアシル基も
同時に脱離する可能性があることである。また、塩基で
加水分解した場合には、生成物が使用する塩基と塩を形
成するため、反応後、酸による中和処理が必要となり、
必然的に副生する中性塩の分離処理も必要となる。従っ
て、化合物IIを工業的に生産する場合、これらの問題を
解決できれば、化合物IIの収率向上、品質改善並びに原
価低減に大いに寄与することになる。
【0004】
【発明の目的】本発明は上記した如き状況に鑑みなされ
たもので、ペニシリン類やセファロスポリン類の合成中
間体として有用な下記一般式[II]
【化5】 (式中、R1は前記と同じ。)で示されるアミノチアゾ
ール酢酸誘導体の上記した如き問題点を有さない製法を
提供することを目的とする。
【0005】
【発明の構成】本発明は、一般式[I]
【化6】 (式中、R1は酸又は塩基で加水分解し得る保護基また
は水素原子を表し、R2は低級アルキル基、低級アルコ
キシ基、ハロゲン原子、ニトロ基又は水素原子を表
す。)で示される化合物のエステル部位を加水素分解す
ることを特徴とする一般式[II]
【化7】 (式中R1は前記と同じ。)で示される化合物の製造法
の発明である。また、本発明は一般式[I]
【化8】 (式中、R1及びR2は前記と同じ。)で示される化合物
の発明である。
【0006】即ち、本発明者らは上記目的を達成すべく
鋭意研究を重ねた結果、従来の化合物IIの低級アルキル
エステルの代りに下記一般式[I]
【化9】 (式中、R1,R2は前記と同じ。)で示される化合物
(以下、化合物Iと略す。)を用いれば、塩基による加
水分解という手段を用いなくても加水素分解により中性
付近のpHでエステルを分解させることができることを
見出し、本発明を完成させるに至った。加水素分解によ
るベンジルエステル類の脱ベンジル例はOrg.Syn.,7,263
(1953)等に数多く掲載されているが本発明が対象として
いる化合物Iの例は報告されていない。その理由として
は、(1)化合物Iのように分子内に硫黄原子を含む化
合物は、一般に加水素分解に使用する触媒を不活性化す
るとされており、化合物Iも加水素分解に抵抗し、脱ベ
ンジル化は非常に困難と考えられる。(2)下式に示す
ように化合物Iと類似の構造を持つ化合物[IIIa](式
中、R3,R4は夫々アミノ基及びカルボキシル基の保護
基を示す。)を接触還元すると、そのオキシム基が還元
されたグリシン誘導体[IIIb]になることが、特公昭57
-60345号公報等に報告されている。
【式1】
【0007】このことから、化合物Iも還元すると、同
時にメトキシイミノ基が還元されることが予想される。
等が挙げられる。しかしながら、本発明者らは化合物I
の加水素分解について鋭意研究を行った結果、意外にも
化合物Iも適切な条件で加水素分解すると、メトキシイ
ミノ基が還元されることなく、容易に脱ベンジル化し、
化合物IIが好収率で得られることを見出し、本発明に到
達した。一般式[I]及び[II]に於てR1で示され
る、酸又は塩基で加水分解し得る保護基としては、例え
ばアセチル基,プロピオニル基等の低級アシル基、クロ
ロアセチル基,ジクロロアセチル基,トリクロロアセチ
ル基等のハロゲノアセチル基、トリチル基、ホルミル
基、tert-ブトキシカルボニル基等が挙げられる。ま
た、一般式[I]に於けるR2としては、例えばメチル
基,エチル基,プロピル基,ブチル基等の低級アルキル
基(直鎖状,分枝状何れにても可)、メトキシ基,エト
キシ基,プロポキシ基,ブトキシ基等の低級アルコキシ
基(直鎖状,分枝状何れにても可)、塩素原子,臭素原
子,ヨウ素原子等のハロゲン原子、ニトロ基又は水素原
子が挙げられる。
【0008】本発明で使用する原料化合物Iは化合物II
についての報告がある、先に示した各種公知文献に記載
された化合物IIの低級エステルの製法に準じてこれを製
造すれば良い。即ち、出発原料としてアセト酢酸低級ア
ルキルエステルを用いる代りに置換基を有しても良いベ
ンジルエステル誘導体、例えば、アセト酢酸ベンジル、
アセト酢酸p-メトキシベンジル、アセト酢酸p-ニトロベ
ンジル、アセト酢酸p-メチルベンジル等を用い、前記文
献或いは該文献中に記載された引用文献に記載された化
合物IIの低級エステルの製法に準じてこれを製造すれば
良い。即ち、先ず市販の、若しくは置換基を有していて
も良いベンジルアルコールとジケテンから合成したアセ
ト酢酸ベンジルエステル類を常法に従ってオキシム化,
メチル化,ハロゲン化を順次行って、式[IV]
【化10】 (式中、Xはハロゲン原子を表し、R2は前記と同
じ。)で示される化合物とし、次いでこれを脱酸剤存在
下、チオ尿素と反応させれば、R1が水素原子である原
料化合物Iが得られる。これを更に脱酸剤存在下、例え
ばクロル酢酸クロライドや無水クロル酢酸等、対応する
保護基の導入剤と反応させればR1が酸又は塩基で加水
分解し得る保護基である化合物Iが得られる。
【0009】本発明の製造法は、かくして得られた化合
物Iのエステル部位を加水素分解することを特徴とする
が、当該加水素分解は使用する水素源によって二つに分
けることが出来る。第一法は水素源に水素ガスを用いる
方法である。第二法は水素源として反応系内で水素を発
生できる化合物を用いる方法である。これら二つの方法
について以下に順に詳しく述べる。第一法は、一般に
「接触還元」と呼ばれる方法であり、本発明で用いられ
る触媒としてはパラジウムブラック、活性炭に担持させ
たパラジウム(Pd−C)、アルカリで展開したラネー
ニッケル、酸化白金等が挙げられる。特にアルカリで十
分展開したラネーニッケルや活性炭に担持させたパラジ
ウム(Pd−C)が反応が早く、副反応も少なく、安価
で好ましい。使用量は通常化合物Iの5〜100%(重量
比)であるが、経済的な10〜50%が特に好ましく用いら
れる。尚、触媒は反応後、回収し、活性化すれば再使用
できる。
【0010】反応溶媒は接触還元反応に特に関与しない
溶媒で、化合物Iを溶解し得る溶媒であれば何れにても
良いが、例えば、メタノール,エタノール,プロパノー
ル等のアルコール類、アセトン,メトルエチルケトン等
のケトン類、ベンゼン,トルエン等の炭化水素類、塩化
メチレン,塩化エチレン等のハロゲン系溶媒、酢酸エチ
ル等のエステル系溶媒、ジオキサン,テトラヒドロフラ
ン等の環状エーテル系溶媒、アセトニトリル,プロピオ
ニトリル等のニトリル系溶媒、N,N-ジメチルホルムアミ
ド,N,N-ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、或い
はこれらの溶媒と水との混合溶媒等が挙げられる。これ
らの中でエステル系、環状エーテル系、アミド系の非プ
ロトン性溶媒は副反応が少なく、良質な目的物が得られ
るので特に好ましく用いられる。一方、アルコール類等
プロトン性溶媒の場合には組合せる触媒によっては好結
果が得られないことがあるので、条件設定に際しては充
分なる注意が必要である。
【0011】反応温度は触媒や、溶媒、水素圧等を考慮
して適宜選択すれば良く、室温から溶媒の沸点付近まで
何れの温度でも良いが、特に、室温から50℃付近が良
い。水素圧も触媒や、溶媒、或いは反応の進行状態によ
り適宜選択すれば良いが、通常、常圧〜100kg/cm2
近、好ましくは20〜50kg/cm2付近が選択される。反応
後、生成した化合物IIはアルカリ加水分解とは異なり中
和することなく反応系から取り出すことが出来る。すな
わち、接触還元した後、触媒を濾過で除き、母液を濃縮
すれば目的化合物IIが粗生成物として得られる。この粗
生成物を必要ならば再結晶やカラムクロマトで精製し、
精製品を得ることが出来る。このように、従来のアルカ
リ加水分解法では生成物が使用するアルカリと中和塩を
形成するため、塩酸などでフリー化する必要があった
が、本発明の方法によれば生成物がカルボン酸の形で得
られるため中和が不要となり、操作が簡便となるのみな
らず、原価低減、廃液処理の負担が軽減する等優れた特
徴を有している。
【0012】第二法は第一法で使用した水素ガスの替わ
りに、水素源となるような化合物を用いて加水素分解す
る方法で、「Catalytic Transfer Hydrogenation」と言
われる方法である。使用する触媒としては第一法で示し
たものが同様に使用可能であり、使用量も第一法と同じ
である。水素源となるような化合物としてはぎ酸、ぎ酸
アンモニウム、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン等
が挙げられるが、特に、シクロヘキセン、シクロヘキサ
ジエン等は反応系を中性に保つことが出来るのでより好
ましい。その使用量は化合物Iに対して等モル以上あれ
ば良いが、通常大過剰用いる。尚、通常、水素源となり
得る化合物の代表的なものとして挙げられる抱水ヒドラ
ジンや水素化ホウ素ナトリウム等は本発明の目的には使
用し得ない。反応溶媒についても第一法で示した溶媒が
全て使用できるが、第二法の場合はアルコール系の溶媒
でも副反応は少なく良好な結果を与える。反応は室温か
ら溶媒の沸点付近までの広い範囲で行うことができる
が、通常は反応を速めるために加温する事が多く特に還
流下の反応がよい。第二法の場合は第一法の場合と異な
り当然のことながら、常圧で反応を行なう。生成物の取
り出しについては第一法の場合と全く同じである。尚、
化合物Iは当然のことながら、アルカリ加水分解でも脱
ベンジルでき、脱保護の手段を狭めるものではない。こ
の点でも本発明に係る化合物Iは従来のアルキルエステ
ル類と比べて化合物IIの原料化合物として明らかに優れ
ているということができる。
【0013】また、化合物IおよびIIには下式に示す幾
何異性体[Ia]
【化11】 および[IIa]
【化12】 (式中、R1,R2は前記と同じ。)が夫々存在する。こ
れまでは便宜上、メトキシイミノ基がsyn位置にある構
造のものについてのみ述べてきたが、本発明の方法は上
記の如くメトキシイミノ基がanti位置にある場合にも適
用できることは言うまでもない。また、本発明の方法は
メトキシイミノ基には何等影響を与えることがないの
で、加水素分解時にメトキシイミノ基がsynからantiに
変換されることもない。以下に、本発明をより具体的に
説明するために、実施例及び実験例を示すが、本発明は
これら実施例、実験例により何ら制約を受けるものでは
ない。
【0014】実施例1:α-メトキシイミノアミノチア
ゾール酢酸ベンジルの合成 酢酸ナトリウム6.4g及びチオ尿素6.0gを含有する水溶液
100mlに、メトキシイミノブロモアセト酢酸ベンジル22.
4gを溶解したメタノール溶液100mlを室温下滴下し、1
時間攪拌、反応させた。反応後、反応液を水で希釈し、
酢酸エチルで抽出した。抽出層に10%塩酸を加え、30分
攪拌し、析出した結晶を濾取して化合物Iの塩酸塩を得
た。この塩酸塩を10%水酸化ナトリウムで中和し、酢酸
エチルで抽出、抽出層を水洗、乾燥後、減圧濃縮してα
-メトキシイミノアミノチアゾール酢酸ベンジルの結晶1
2.0gを得た。収率58.0%。mp.108.4〜109.8℃。 NMR(CDCl3):δ7.50-7.30(5H,m,Ar-H),6.57(1H,s,th
iazole5-H),5.38(2H,s,PhCH2 ),5.21(2H,s,NH2 ),4.01(3
H,s,OCH3 )
【0015】実施例2:α-メトキシイミノクロルアセ
チルアミノチアゾール酢酸ベンジルの合成 実施例1で得られたα-メトキシイミノアミノチアゾー
ル酢酸ベンジル7.0gをN,N-ジメチルアセトアミド70mlに
溶解し、氷冷下、クロルアセチルクロライド2.3mlを滴
下し、室温下1時間攪拌、反応させた。反応後、反応液
を水で希釈し、酢酸エチルで抽出して抽出層を水洗、乾
燥した後、減圧濃縮してα-メトキシイミノクロルアセ
チルアミノチアゾール酢酸ベンジルの結晶8.6gを得た。
収率97.3%。mp.84.8〜88.3℃。 NMR(CDCl3):δ9.80(1H,br,NH),7.50-7.30(5H,m,Ar-
H),7.08(1H,s,thiazole5-H),5.41(2H,s,PhCH2 ),4.28(2
H,s,ClCH2 ),4.05(3H,s,OCH3 )
【0016】実験例1:α-メトキシイミノクロルアセ
チルアミノチアゾール酢酸ベンジルの接触還元 α-メトキシイミノクロルアセチルアミノチアゾール酢
酸ベンジル1gを表1の各溶媒60mlに溶解し、10%Pd−
C 200mgを加えて、2Kg/cm2の水素圧で、室温下、2時
間攪拌、反応させ、その反応液中のα-メトキシイミノ
クロルアセチルアミノチアゾール酢酸(目的物)とα-
メトキシイミノクロルアセチルアミノチアゾール酢酸ベ
ンジル(原料)をTLCスキャナー(島津CS-820型)で
分析した。結果を表1に示す。
【表1】 表1から明らかなように、Pd−C触媒の場合、溶媒と
してエタノールを用いると副生物が大量に生成すること
が判る。
【0017】実験例2:α-メトキシイミノクロルアセ
チルアミノチアゾール酢酸ベンジルの接触還元 α-メトキシイミノクロルアセチルアミノチアゾール酢
酸ベンジル3.7gを酢酸エチル100mlに溶解し、10%Pd
−C 200mgを加えて、表2に示す水素圧で室温下、2時
間攪拌、反応させた後、反応液を実験例1と同様に分析
した。結果を表2に示す。
【表2】 表2から明らかなように、反応率が低いものは水素圧を
高くすれば、収率が向上することが判る。
【0018】実施例3:α-メトキシイミノクロルアセ
チルアミノチアゾール酢酸の合成 α-メトキシイミノクロルアセチルアミノチアゾール酢
酸ベンジル3.7gを酢酸エチル100mlに溶解し、10%Pd
−C 750mgを加えて、20Kg/cm2の水素圧で室温下、4時
間攪拌、反応させた。反応後、反応液にメタノール100m
lを加え、触媒を濾去し、濾液を減圧濃縮して得た残渣
を20mlの含水アセトンで結晶化し、α-メトキシイミノ
クロルアセチルアミノチアゾール酢酸2.3gを得た。収率
82%。 NMR(DMSO-d6):δ12.81(1H,br,NH),7.92(1H,s,COO
H),7.39(1H,s,thiazole5-H),4.27(2H,s,ClCH2 ),4.02(3
H,s,OCH3 )
【0019】実施例4:α-メトキシイミノクロルアセ
チルアミノチアゾール酢酸の合成 α-メトキシイミノクロルアセチルアミノチアゾール酢
酸ベンジル3.7gをN,N-ジメチルアセトアミド20mlに溶解
し、10%Pd−C 750mgを加えて、20Kg/cm2の水素圧で
室温下、6時間攪拌、反応させた。反応後、反応液から
触媒を濾去し、濾液に水100mlを加えて、析出した結晶
を濾取し、α-メトキシイミノクロルアセチルアミノチ
アゾール酢酸2.1gを得た。収率76%。
【0020】実施例5:α-メトキシイミノクロルアセ
チルアミノチアゾール酢酸の合成 α-メトキシイミノクロルアセチルアミノチアゾール酢
酸ベンジル3.7gをエタノール50mlに溶解し、ラネーニッ
ケル1.5gを加えて、1Kg/cm2水素圧で室温下、4時間攪
拌、反応させた。反応後、反応液から触媒を濾去し、濾
液を減圧濃縮して得られた残渣を60mlの含水アセトンで
結晶化し、α-メトキシイミノクロルアセチルアミノチ
アゾール酢酸2.2gを得た。収率79%。尚、本実施例の結
果から、ラネーニッケル触媒の場合にはエタノール溶媒
でも問題はないことが判った。
【0021】実施例6:α-メトキシイミノクロルアセ
チルアミノチアゾール酢酸の合成 α-メトキシイミノクロルアセチルアミノチアゾール酢
酸ベンジル1.8gをエタノール8mlに溶解し、シクロヘキ
セン4mlと10%Pd−C 150mgを加えて、10時間加熱還
流反応させた。反応後、反応液を冷却して触媒を濾去
し、濾液を減圧濃縮して得られた残渣を10mlの含水アセ
トンで再結晶してα-メトキシイミノクロルアセチルア
ミノチアゾール酢酸1.0gを得た。収率74%。
【0022】実施例7:α-メトキシイミノアミノチア
ゾール酢酸の合成 α-メトキシイミノアミノチアゾール酢酸ベンジル2.0g
を酢酸エチル100mlに溶解し、10%Pd−C 500mgを加
えて20Kg/cm2の水素圧で室温下、4時間攪拌、反応させ
た。反応後、反応液にメタノール100mlを加え、触媒を
濾去し、濾液を減圧濃縮して得られた残渣を20mlの含水
メタノールで再結晶してα-メトキシイミノアミノチア
ゾール酢酸1.3gを得た。収率72% NMR(DMSO-d6):δ7.82(1H,s,COOH),6.73(2H,br,NH
2 ),6.73(1H,s,thiazole5-H),3.95(3H,s,OCH3 )
【0023】
【発明の効果】本発明は優れた抗菌作用を有するペニシ
リン類やセファロスポリン類の7位のアシル化剤として
有用な前記一般式[II]で示されるアミノチアゾール酢
酸誘導体を容易に、且つ収率良く製造する方法を提供す
るものであり、有用なペニシリン類やセファロスポリン
類の価格低減に大きく寄与するものである点に顕著な効
果を奏する。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年8月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】このことから、化合物Iも還元すると、同
時にメトキシイミノ基が還元されることが予想される。
等が挙げられる。しかしながら、本発明者らは化合物I
の加水素分解について鋭意研究を行った結果、意外にも
化合物Iも適切な条件で加水素分解すると、メトキシイ
ミノ基が還元されることなく、容易に脱ベンジル化し、
化合物IIが好収率で得られることを見出し、本発明に到
達した。一般式[I]及び[II]に於てR1で示され
る、酸又は塩基で加水分解し得る保護基の内、酸で加水
分解し得る保護基としては、例えばアセチル基,プロピ
オニル基等の低級アシル基、トリチル基、ホルミル基、
tert-ブトキシカルボニル基等が挙げられ、塩基で加水
分解し得る保護基としては、例えばクロロアセチル基,
ジクロロアセチル基,トリクロロアセチル基等のハロゲ
ノアセチル基等が挙げられる。また、一般式[I]に於
けるR2としては、例えばメチル基,エチル基,プロピ
ル基,ブチル基等の低級アルキル基(直鎖状,分枝状何
れにても可)、メトキシ基,エトキシ基,プロポキシ
基,ブトキシ基等の低級アルコキシ基(直鎖状,分枝状
何れにても可)、塩素原子,臭素原子,ヨウ素原子等の
ハロゲン原子、ニトロ基又は水素原子が挙げられる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式[I] 【化1】 (式中、R1は酸又は塩基で加水分解し得る保護基また
    は水素原子を表し、R2は低級アルキル基、低級アルコ
    キシ基、ハロゲン原子、ニトロ基又は水素原子を表
    す。)で示される化合物のエステル部位を加水素分解す
    ることを特徴とする一般式[II] 【化2】 (式中R1は前記と同じ。)で示される化合物の製造
    法。
  2. 【請求項2】一般式[I] 【化3】 (式中、R1及びR2は前記と同じ。)で示される化合
    物。
JP4232795A 1992-08-07 1992-08-07 アミノチアゾール酢酸誘導体の新規製造法 Withdrawn JPH072809A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5897848A (en) * 1997-09-19 1999-04-27 Learonal Inc. Process for producing hypophosphite compounds
US6507379B1 (en) 1996-05-10 2003-01-14 Seiko Epson Corporation Liquid crystal projection device having a liquid crystal display element that includes an electroluminescent element

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