JPH07280940A - 車両用レーダ装置 - Google Patents

車両用レーダ装置

Info

Publication number
JPH07280940A
JPH07280940A JP6073294A JP7329494A JPH07280940A JP H07280940 A JPH07280940 A JP H07280940A JP 6073294 A JP6073294 A JP 6073294A JP 7329494 A JP7329494 A JP 7329494A JP H07280940 A JPH07280940 A JP H07280940A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waveform
distance
reflector
electromagnetic wave
calculating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6073294A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuma Kaneko
和磨 金子
Yuuichi Fudewaki
雄一 筆脇
Norihiro Tamiya
則宏 田宮
Minoru Nishida
稔 西田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP6073294A priority Critical patent/JPH07280940A/ja
Publication of JPH07280940A publication Critical patent/JPH07280940A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Traffic Control Systems (AREA)
  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)
  • Optical Radar Systems And Details Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 反射体までの距離を精度よく検出でき、ま
た、反射体の反射率の大きさにかかわらず検出距離の誤
差を小さくできる車両用レーダ装置を得る。 【構成】 送信回路4から送信され反射体5で反射され
た電磁波を受信回路23で受信し、番地を有する反射波
形メモリ24に記憶する。波形データ処理部25で反射
波形を用い、電磁波が送信回路4から送信され受信回路
23で受信されるまでの時間を算出する際、反射波形メ
モリ24の番地を用いる。また、反射波形から平均雑音
レベルを算出し、近似波形発生手段で反射波形の立上が
り部を近似して近似波形を発生し、距離算出手段で近似
波形と平均雑音レベルとの交点を立上がり点とし、この
立上がり点の時間的位置を用いて反射体5までの距離を
算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両用レーダ装置に
関し、特に電磁波を利用して、移動または静止する反射
体を検知すると共にその距離を測定するものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の装置として、赤外波長域
の光を利用して、移動または静止する目標物体を検知す
ると共にその距離を測定する赤外追尾センサーが、特開
昭59−79173号公報に従来装置として掲載されて
いる。図17はこの赤外追尾センサーを示す構成図であ
る。図において、1はトリガ信号発生回路、2は電気的
なパルスを発生する駆動回路、3は電気パルスを光パル
スに変換するレーザダイオード(Laser Diod
e;以下LDと記す)、4は駆動回路2とLD3で構成
される送信回路で、光パルスを反射体5に送信する。6
は光パルスを電気パルスに変換するフォトダイオード
(Photo Diode;以下PDと記す)、7はP
D6の出力を電気的に増幅する増幅回路、8は基準電圧
発生回路、9は比較器、10は一定のカウント間隔でカ
ウントするカウンタ、11は距離算出回路である。
【0003】次に動作について説明する。トリガ信号発
生回路1で送信回路4の駆動回路2に送信開始の信号を
与えると共に、カウンタ10にカウント開始の信号(ス
タート信号)を与える。駆動回路2は送信開始の信号を
受け、電気的なパルスを発生する。この電気的なパルス
はLD3で光パルスに変換されて、反射体5に投射され
る。反射体5で反射された光パルスはPD6で電気パル
スに変換され、増幅回路7で通常はリニアに増幅されて
反射信号になる。
【0004】基準電圧発生回路8は、例えば(増幅回路
7の無信号時の出力電圧値)+(一定の電圧値)をしき
い値として発生し、比較器9で反射信号としきい値とを
比較する。例えば、反射信号≧しきい値のとき、反射体
5からの反射光を受信したと判断して比較結果’1’を
出力し、反射信号<しきい値のとき、反射体5からの反
射光を受信していないと判断して比較結果’0’を出力
する。カウンタ10では比較結果’1’をストップ信号
と認識する。カウンタ10では、トリガ信号発生回路1
で発生したスタート信号でカウントを開始し、一定のカ
ウント間隔、例えば10MHzの外部クロック(図示せ
ず)を使用する場合は100n秒間隔でカウントする。
そして比較器9からのストップ信号でカウントを終了
し、カウント値を出力する。この結果、送信回路4から
光パルスが送信されてから反射光が受信されるまでの時
間を計測できる。距離算出回路11では、カウント値と
カウント間隔から反射体5までの距離(R)を式1によ
って算出する。 距離(R) = (カウント値)×(カウント間隔)×C/2 ・・・(1) C:光の速度(3×108 m/sec)
【0005】従来の車両用レーダ装置の問題点について
以下に述べる。図18は、反射信号の波形を示すグラフ
であり、横軸は時間、縦軸は振幅である。図において、
直線Aは基準電圧発生回路8で設定したしきい値のレベ
ルを示している。t0 は送信回路4が送信を開始した時
間である。反射波形は例えば曲線BまたはCに示すよう
に、上に凸状の山形の波形になり、反射体5の反射率に
応じて振幅は変化する。反射体5が反射率の高いもので
ある場合は反射波形の振幅は曲線Bの様に大きくなり、
反射体5が反射率の低いものである場合は反射波形の振
幅は曲線Cの様に小さくなる。
【0006】反射波形が曲線Bに示すように、振幅の大
きいものの場合は、反射信号の値がしきい値レベルに達
する点、即ち曲線Bと直線Aとの交点の時間的位置はt
1 である。カウンタ10ではt0 からt1 までのカウン
ト値を距離算出回路11に出力し、距離算出回路11で
はそのカウント値を用いて反射体5までの距離(R)を
式1によって算出する。また、反射波形が曲線Cに示す
ように、振幅の小さいものの場合は、反射信号の値がし
きい値レベルに達する点、即ち曲線Cと直線Aとの交点
の時間的位置はt2 である。カウンタ10ではt0 から
t2 までのカウント値を距離算出回路11に出力し、距
離算出回路11で距離(R)を算出する。このように、
反射体5の反射率の違いによって、反射体5までの距離
に違いが生じ、正確な距離が得られなかった。
【0007】また、従来の車両用レーダ装置は、カウン
タ10のカウント間隔で距離分解能が規定されるため、
算出した距離の分解能を上げることができなかった。例
えばカウント周波数を10MHzとすると、15mの分
解能でしか算出できなかった。距離分解能を向上させる
ためには高速のカウンタが必要であり、高速のカウンタ
は高価であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の車両用レーダ装
置は、上記のように、同一距離にある反射率の異なる反
射体に対する反射信号が異なるので、得られた反射体5
までの距離が反射率によって異なってしまうという問題
点があった。
【0009】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、反射体までの距離を精度よく算
出できる車両用レーダ装置を得ることを目的とする。ま
た、反射体の反射率の大きさにかかわらず、算出距離の
誤差を小さくできる車両用レーダ装置を得ることを目的
とする。また、上記目的のための波形処理をする際、計
算を簡単にできる車両用レーダ装置を得ることを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る車両用レーダ装置は、電磁波を送信する送信手段、こ
の送信手段から送信され反射体で反射された電磁波を受
信する受信手段、番地を有し受信手段で受信された反射
信号の波形を波形データとして記憶する波形記憶手段、
及び波形記憶手段に記憶した波形データを用いて電磁波
が送信手段から送信され受信手段で受信されるまでの時
間を算出し、この時間から反射体までの距離を算出する
際、波形記憶手段の番地を用いる距離算出手段を備えた
ものである。
【0011】また、この発明の請求項2に係る車両用レ
ーダ装置は、電磁波を送信する送信手段、この送信手段
から送信され反射体で反射された電磁波を受信する受信
手段、この受信手段で受信された反射信号の波形を波形
データとして記憶する波形記憶手段、波形データから平
均雑音レベルを算出する平均雑音レベル算出手段、反射
信号の波形の立上がり部を近似して近似波形を発生する
近似波形発生手段、及び近似波形と平均雑音レベルとの
交点を立上がり点とし、この立上がり点の時間的位置を
用いて電磁波が送信手段から送信されてから立上がり点
までの時間を算出し、この時間から反射体までの距離を
算出する距離算出手段を備えたものである。
【0012】また、この発明の請求項3に係る車両用レ
ーダ装置は、請求項2の発明における近似波形発生手段
は、反射信号の波形の立上がり部の傾斜が最大となる点
を含む区間を直線近似して近似波形を発生するものであ
ることを特徴とするものである。
【0013】また、この発明の請求項4に係る車両用レ
ーダ装置は、請求項2の発明における近似波形発生手段
は、反射信号の波形の凸部の頂点を含む区間を曲線近似
して近似波形を発生するものであることを特徴とするも
のである。
【0014】また、この発明の請求項5に係る車両用レ
ーダ装置は、電磁波を送信する送信手段、この送信手段
から送信され反射体で反射された電磁波を受信する受信
手段、この受信手段で受信された反射信号の波形を波形
データとして記憶する波形記憶手段、反射信号の波形の
凸部の頂点の時間的位置を算出する頂点位置算出手段、
及び頂点位置を用いて電磁波が送信手段から送信されて
から頂点位置までの時間を算出し、この時間から反射体
までの距離を算出する距離算出手段を備えたものであ
る。
【0015】また、この発明の請求項6に係る車両用レ
ーダ装置は、請求項2ないし5のいずれかの発明におけ
る波形記憶手段は番地を有するものとし、距離算出手段
は、番地の差によって時間を算出し、この時間から反射
体までの距離を算出するものであることを特徴とするも
のである。
【0016】また、この発明の請求項7に係る車両用レ
ーダ装置は、電磁波を送信する送信手段、この送信手段
から送信され反射体で反射された電磁波を受信する受信
手段、電磁波が送信手段から送信され受信手段で受信さ
れるまでの時間を算出し、この時間から反射体までの距
離を算出する距離算出手段、受信手段で受信された反射
信号の凸部の頂点のレベルを検出する頂点レベル検出手
段、及び頂点のレベルに応じて距離を補正する距離補正
手段を備えたものである。
【0017】
【作用】この発明の請求項1においては、番地を有する
波形記憶手段に波形データをディジタル値で記憶してお
き、距離算出手段で電磁波が送信手段から送信され受信
手段で受信されるまでの時間を算出する際、波形記憶手
段の番地を用いる。
【0018】また、この発明の請求項2においては、平
均雑音レベル算出手段で波形記憶手段に記憶した波形デ
ータから平均雑音レベルを算出し、近似波形発生手段で
反射信号の波形の立上がり部を近似して近似波形を発生
する。距離算出手段では、近似波形と平均雑音レベルと
の交点を立上がり点とし、この立上がり点の時間的位置
を用いて反射体までの距離を算出する。
【0019】また、この発明の請求項3においては、請
求項2における近似波形発生手段を、反射信号の波形の
立上がり部の傾斜が最大となる点を含む区間を直線近似
して近似波形を発生するものとする。この近似波形より
立上がり点の時間的位置を決定する。
【0020】また、この発明の請求項4においては、請
求項2における近似波形発生手段を、反射信号の波形の
凸部の頂点を含む区間を曲線近似して近似波形を発生す
るものとする。この近似波形より立上がり点の時間的位
置を決定する。
【0021】また、この発明の請求項5においては、頂
点位置算出手段で反射信号の波形の凸部の頂点の時間的
位置を算出し、距離算出手段で頂点位置を用いて反射体
までの距離を算出する。この頂点の時間的位置は反射体
の反射率が変わってもほとんど変わらずに一致する。
【0022】また、この発明の請求項6においては、請
求項2ないし5における波形記憶手段は番地を有するも
のとし、距離算出手段は、番地を用いて電磁波が送信手
段から送信され受信手段で受信されるまでの時間を算出
する。
【0023】また、この発明の請求項7においては、反
射体までの距離を算出し、頂点レベル算出手段で反射信
号の波形の凸部の頂点のレベルを算出して、距離補正手
段で頂点のレベルに応じて距離を補正する。
【0024】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の実施例1による車両用レー
ダ装置について説明する。図1は実施例1による車両用
レーダ装置を示す構成図である。図において、送信回路
4は電磁波を送信する電磁波送信手段を構成している。
また、21は対数増幅回路、22はアナログ信号をディ
ジタル信号に変換するA/D変換器、23は、PD6,
対数増幅回路21及びA/D変換器22を有する反射信
号受信回路で、反射体5で反射された電磁波を受信する
電磁波受信手段を構成している。24は反射信号の波形
を記憶する波形記憶手段で、例えば反射波形メモリで構
成され、25は反射信号の波形データを波形処理して反
射体5までの距離を算出する波形データ処理部である。
【0025】次に動作について説明する。従来と同様、
トリガ信号発生回路1で送信回路4の駆動回路2に送信
開始の信号を与えると共に、A/D変換器22に変換開
始の信号(スタート信号)を与える。駆動回路2は送信
開始の信号を受け、電気的なパルスを発生する。この電
気的なパルスはLD3で光パルスに変換されて、反射体
5に投射される。反射体5で反射された光パルスは反射
信号受信回路23で受信される。反射信号受信回路23
では受信信号をPD6で光パルスから電気的パルスに変
換し、対数増幅回路21で振幅を対数変換に従って増幅
し、反射信号とする。ここで対数変換しているので、受
信信号の波形において、振幅が大きい信号、即ち強い反
射の信号でも振幅が飽和することなく増幅される。
【0026】増幅した反射信号をA/D変換器22でア
ナログからディジタルに変換し、反射波形メモリ24に
記憶する。A/D変換器22ではトリガ信号発生回路1
からのスタート信号を入力した時点からA/D変換を開
始しており、反射波形メモリ24には送信を開始してか
らの反射信号の波形がA/D変換器22によって決まる
サンプリング間隔ごとに時間順にディジタルで記憶され
る。A/D変換器22のサンプリング間隔が短いほど距
離の分解能は高く、100MHz(10n秒間隔)での
距離分解能は1.5mとなる。
【0027】反射波形メモリ内の番地と波形データの関
係について説明する。図2は反射波形メモリ24の内部
の記憶形式の一例を説明する説明図である。メモリ内で
は番地と波形データの振幅が1対1で対応する。メモリ
の先頭番地が1000番地で、1000番地には送信開
始時点の振幅を振幅データとして記憶する。以下、番地
順にサンプリング間隔10ナノ秒毎の振幅データを記憶
する。各振幅データを1バイト(8ビット)とし、25
6点の振幅データを記憶するようにすれば、反射波形メ
モリのサイズは256バイトであり、256番目の振幅
データは1255番地に記憶される。
【0028】図3は実施例1に係る波形データ処理部2
5を示す構成図であり、26は平均雑音レベル算出手段
でこの場合は平均雑音レベル算出回路、27は近似波形
発生手段で例えば近似直線発生回路、28は立上がり点
算出回路、29は距離算出回路である。この実施例では
立上がり点算出回路28と距離算出回路29とで距離算
出手段を構成している。図4は波形データ処理部25に
おける処理の流れを示すフローチャートであり、以下、
このフローチャートに基いて波形データ処理部25の処
理について説明する。このフローチャートにおける処理
よりも前に、予め平均雑音レベル算出回路26で平均雑
音レベルを算出しておく。この平均雑音レベルの計算方
法は、例えば、光パルスを送信しない状態で反射波形メ
モリ24に記憶した反射波形(この波形は受信回路の暗
雑音レベルを示す。)の振幅値を所定の数、例えば10
〜20のサンプルデータだけ平均することにより計算す
る。この平均雑音レベルは、図18の反射波形では時間
がt0 から立上がり点までの、振幅がほぼ一定の部分に
おける振幅のレベルと一致する。
【0029】図4のステップST1では、立上がり点算
出回路28において、平均雑音レベル算出回路26で予
め算出してある平均雑音レベルを読む。次に、ステップ
ST2で、近似直線発生回路27は反射波形メモリ24
に記憶した波形データを読み、ステップST3で、波形
データの微分係数を計算する。微分係数の計算方法は、
例えば平滑化微分法により計算する。平滑化微分値を計
算する際の平滑化点数はこの実施例では11点としてい
る。平滑化微分法に関しては、南茂夫 編著,科学計測
のための波形データ処理,CQ出版,第111頁〜第1
13頁,”第6章 信号波形の検出と抽出”に詳しく述
べられている。また、例えば移動平均法のうちの多項式
適合法を用いると、反射波形のうちの雑音を除去すると
共に、微分を求めることができる。もちろん他の方法を
用いてもよい。
【0030】ステップST4では、求めた微分係数が最
大となる点、即ち、反射波形の増加方向の傾きが最大と
なる点を求める。図5(a)の曲線Bまたは曲線Cに示
すように反射波形は上に凸状の曲線をなし、立上がり点
tr から頂点までの立上がり部(図中、Pで示す区間)
では正の微分係数となる。微分係数の値は図5(b)の
曲線Dbまたは曲線Dcに示すようになり、反射波形の
傾斜が最大のところで変曲点を有する。次に、微分係数
が最大となる点を中心とする11点の波形データを使い
最小2乗法によって近似直線pb,pcを計算する(ス
テップST5)。ステップST3,ST4,ST5によ
って、近似直線発生回路27は反射波形の立上がり部を
直線近似して近似直線を発生している。
【0031】さらに、立上がり点算出回路28は、ステ
ップST6で、近似直線と平均雑音レベルとの交点を求
め、交点の時間的位置を立上がり点とする。これにより
反射強度の大きい反射波形である曲線Bの場合、立上が
り点はt1 となり、反射強度の小さい反射波形である曲
線Cの場合、立上がり点はt2 となる。
【0032】立上がり点算出回路28は、上記で求めた
立上がり点t1 ,t2 を、反射体5で反射された光パル
スが受信回路23で受信された時刻と認識する。そして
距離算出回路29は、立上がり点の位置を用いて光パル
スが送信回路4より送信されてから受信回路23で受信
されるまでの時間を算出し、この時間から反射体5まで
の距離を算出する。具体的には、ステップST7で立上
がり点の番地と反射波形メモリの先頭番地の差を計算す
る。先頭番地が1000番地で20番目の点が立上がり
点であれば、立上がり点の番地は1019番地であり、
両番地の差は19番地となる。ステップST8で、番地
の差から反射体5までの距離を計算する。サンプリング
間隔が10ナノ秒であれば、光パルスが送信回路から送
信されてから受信回路で受信されるまでの時間は10ナ
ノ秒×19番地=190ナノ秒となる。従って、反射体
までの距離は、190ナノ秒×光速(3×108m)/
2=28.5mである。
【0033】このようにこの実施例では、反射波形の立
上がり部Pの傾斜が最大となる点を含む区間を直線近似
して近似波形を発生し、この近似波形より立上がり点の
時間的位置を決定している。このため、立上がり部Pの
傾斜に応じて立上がり点の時間的位置を決定でき、反射
体5の反射率の大きさにかかわることなく距離を算出で
きると共に、距離精度を向上することが可能になる。例
えば、図5に明らかなように、従来の図18における立
上がり点t1 ,t2と比較し、この実施例における立上
がり点t1 ,t2 は共に真の立上がり点trに近い値に
なっている。さらに反射体5の反射強度の差による立上
がり点の検出誤差(t1 ,t2 の差)は小さくなってい
る。さらにまた、この実施例では、反射波形メモリ24
に番地に対応して反射波形をディジタル値で記憶してい
るので、この後の波形処理における計算を容易にでき
る。もちろん、ディジタル値で記憶する代わりにアナロ
グで記憶して波形処理することもできる。
【0034】なお、実際の波形データは雑音による振幅
のバラツキがあるので、ステップST3で微分係数を計
算する前に波形データの平滑化処理を加えると、さらに
算出距離の信頼性が向上する。この平滑化処理について
も南茂夫 編著,科学計測のための波形データ処理,C
Q出版,第84頁〜第110頁,”第5章 演算処理に
よる雑音除去法”に詳しく述べられている。例えば、反
射波形の立上がり部の鈍りが少ない2次多項式適合法を
用いるとよい。また、実施例1では最小2乗法による近
似直線を計算する際、微分係数が最大となる点を中心と
し、その前後5点ずつの11点の波形データを使った
が、データの数は11点に限るものではない。ただし、
あまり少ないと波形データのノイズによる凹凸の影響を
受けやすくなり、あまり多いと傾きが平坦になってくる
ので、立上がり部の傾斜をできるだけ誤差なく表すこと
のできる点数が望ましい。さらに、直線近似は最小2乗
法に限るものではなく、他の方法によって直線近似して
もよい。
【0035】また、立上がり点を求める際に、上記実施
例では立上がり点を波形データの20番目の点とし、番
地を使って距離を計算していたが、近似直線と平均雑音
レベルをサンプルデータのデータ間まで補間して計算す
れば、さらに距離の算出精度を上げることができる。例
えば、番地の20番目と21番目の点の間の20.6番
目の点のように小数点第1位まで求め、この立上がり点
の時間的位置から距離を計算すれば、距離分解能は1.
5mから15cmへと10倍向上したことになる。
【0036】実施例2.以下、この発明の実施例2によ
る車両用レーダ装置について説明する。実施例1では近
似直線発生回路27において、反射波形の立上がり部を
直線近似して近似直線を発生したが、実施例2では反射
波形の立上がり部を曲線近似して近似曲線を発生する。
この実施例に係る車両用レーダ装置の全体の構成は実施
例1における図1と同様である。図6は実施例2に係る
波形データ処理部25を示す構成図であり、31は頂点
位置算出回路、32は近似2次曲線発生回路である。こ
の頂点位置算出回路31と近似2次曲線発生回路32と
で近似波形発生手段を構成している。他の各部は実施例
1における同一符号と同一、または相当部分を示し、こ
の実施例でも、立上がり点算出回路28と距離算出回路
29とで距離算出手段を構成している。また、図7は波
形データ処理部25における処理の流れを示すフローチ
ャートであり、以下、このフローチャートに基いて波形
データ処理部25の処理について説明する。実施例1と
同様、このフローチャートにおける処理よりも前に、予
め平均雑音レベル算出回路26で平均雑音レベルを算出
しておく。
【0037】図7のステップST1では、立上がり点算
出回路28において、平均雑音レベル算出回路26で予
め算出してある平均雑音レベルを読む。次に、ステップ
ST2で、頂点位置算出回路31において反射波形メモ
リ24に記憶した波形データを読み、ステップST3
で、波形データの微分係数を計算する。微分係数の計算
方法は、実施例1と同様、平滑化微分法により計算す
る。ステップST14では、微分係数が正から負へ変化
する点、即ち反射波形の頂点の位置を求める。図8
(a)の曲線Bまたは曲線Cに示すように反射波形は上
に凸状の曲線をなし、その微分係数は図8(b)の曲線
Dbまたは曲線Dcに示すように、頂点tt で正から負
へ変化する。次に、近似2次曲線発生回路32は、頂点
位置から手前の立上がり方向の11点の波形データを使
い、最小2乗法によって頂点位置を中心とする近似2次
曲線qb,qcを計算する(ステップST15)。ステ
ップST3,ST14,ST15によって、頂点位置算
出回路31と近似2次曲線発生回路32は、反射波形の
立上がり部を2次曲線近似して近似2次曲線を発生して
いる。
【0038】さらに、立上がり点算出回路28は、ステ
ップST16で近似2次曲線qb,qcと平均雑音レベ
ルとの交点を求め、交点の時間的位置を立上がり点とす
る。これにより反射強度の大きい反射波形である曲線B
の場合、立上がり点はt1 となり、反射強度の小さい反
射波形である曲線Cの場合、立上がり点はt2 となる。
【0039】立上がり点算出回路28は、上記で求めた
立上がり点t1 ,t2 を、反射体5で反射された光パル
スが受信回路23で受信された時刻と認識する。そして
距離算出回路29は、立上がり点の位置を用いて光パル
スが送信回路4より送信されてから受信回路23で受信
されるまでの時間を算出し、この時間から反射体5まで
の距離を実施例1と同様の方法で算出する(ステップS
T7,ST8)。
【0040】このようにこの実施例では、反射波形の凸
部の頂点を含む区間を曲線近似して近似波形を発生し、
この近似波形より立上がり点の時間的位置を決定してい
る。このため、凸部の立上がり部Pの形状に応じて立上
がり点の時間的位置を決定でき、反射体5の反射率の大
きさにかかわることなく距離を算出できると共に、距離
精度を向上することが可能になる。例えば、従来の図1
8における立上がり点t1 ,t2 と比較し、この実施例
における立上がり点t1 ,t2 は共に真の立上がり点t
rに近い値になっている。さらに反射体5の反射強度の
差による立上がり点の検出誤差(t1 ,t2 の差)は小
さくなっている。検出誤差は実施例1における直線近似
した場合と比べても、この実施例における2次曲線近似
の方がさらにt1 ,t2 の誤差は小さくなっている。こ
のため、反射体の反射率の大きさにかかわることなく、
反射体までの距離を算出でき、反射体5までの距離精度
を向上することが可能になる。
【0041】なお、実施例1と同様、実際の反射波形は
雑音による振幅のバラツキがあるので、ステップST3
で微分係数を計算する前に波形データの平滑化処理を加
えると、さらに算出距離の信頼性が向上する。この平滑
化の方法としては、例えば、反射波形の立上がり部の鈍
りが少ない2次多項式適合法を用いるとよい。また、頂
点位置算出回路31において、頂点の位置を求める方法
として微分係数を用いたが、振幅が最大となる点を頂点
の位置としてもよく、この場合は計算が簡単になる。
【0042】また、実施例2では最小2乗法による近似
曲線を計算する際、微分係数が正から負に変化する点を
頂点とし、この点から立上がり方向の11点の波形デー
タを使ったが、データの数は11点に限るものではな
く、また、頂点位置から立上がり方向の点を使ったが、
頂点tt を含む複数点の波形データを使ってもよい。ま
た、近似曲線を計算する方法は、最小2乗法に限るもの
ではなく、さらに、2次曲線に限らず、もっと高次の曲
線に近似してもよい。
【0043】また、実施例1と同様、立上がり点を求め
る際にも、番地を使って距離を計算していたが、近似曲
線と平均雑音レベルをサンプルデータのデータ間まで補
間して計算すれば、さらに距離の算出精度を上げること
ができる。
【0044】実施例3.以下、この発明の実施例3によ
る車両用レーダ装置について説明する。この実施例に係
る車両用レーダ装置の全体の構成は実施例1における図
1と同様である。図9は実施例3に係る波形データ処理
部25を示す構成図であり、実施例2と同一符号は同
一、または相当部分を示す。この実施例における頂点位
置算出回路31は頂点位置算出手段の一例である。ま
た、この実施例でも、立上がり点算出回路28と距離算
出回路29とで距離算出手段を構成している。また、図
10は波形データ処理部25における処理の流れを示す
フローチャートであり、以下、このフローチャートに基
いて波形データ処理部25の処理について説明する。
【0045】図10のステップST2で、頂点位置算出
回路31において反射波形メモリ24に記憶した波形デ
ータを読み、ステップST3で、波形データの微分係数
を計算する。微分係数の計算方法は、実施例1と同様、
平滑化微分法により計算する。ステップST14では、
微分係数が正から負へ変化する点、即ち反射波形の頂点
の位置を求める。この求める方法は実施例2と同様であ
り、図11では頂点位置は微分係数が正から負へ変化す
る点tt となる。
【0046】次に、ステップST26で、立上がり点算
出回路28は頂点位置算出回路31で算出した頂点位置
から所定の時間戻った点を立上がり点t1 ,t2 とす
る。戻るべき所定時間は、予め、送信パルスのレベルが
立上がりから最大に到達するまでに要する時間から設定
しておくものであり、例えば10個のサンプルデータ程
度としている。上記で求めた立上がり点t1 ,t2 を、
反射体5で反射された光パルスが受信回路23で受信さ
れた時刻と認識する。ステップST27では、距離算出
回路29によって立上がり点t1 ,t2 と反射波形メモ
リ24の先頭アドレスとの差を計算し、さらにステップ
ST8で光パルスが送信回路4より送信されてから受信
回路23で受信されるまでの時間を算出し、この時間か
ら反射体5までの距離を算出する。
【0047】この実施例においては、頂点位置算出回路
31で反射波形メモリ24に記憶した波形データの凸状
の頂点tt の時間的位置を算出し、距離算出回路29で
頂点位置を用いて反射体5までの距離を算出している。
この頂点の時間的位置は反射体5の反射率が変わっても
ほとんど変わらずに一致しているので、反射体5の反射
率の大きさにかかわることなく、反射体5までの距離を
算出できる。さらに実施例1,2に比べ、簡単な計算
で、反射体の反射率の大きさにかかわることなく、反射
体までの距離を算出でき、反射体5までの距離精度を向
上することが可能になる。
【0048】なお、実施例1,2と同様、実際の波形デ
ータは雑音による振幅のバラツキがあるので、ステップ
ST3で微分係数を計算する前に波形データの平滑化処
理を加えると、さらに算出距離の信頼性が向上する。こ
の平滑化の方法としては、例えば、反射波形の立上がり
部の鈍りが少ない2次多項式適合法を用いるとよい。ま
た、頂点位置算出回路31において、頂点の位置を求め
る方法として微分係数を用いたが、振幅が最大となる点
を頂点の位置としてもよい。
【0049】また、頂点位置算出回路31において頂点
位置を求める際に、微分係数が正から負へ変化する点を
サンプルデータのデータ間まで計算すれば、距離分解能
が向上する。例えば、25番目の点と26番目の点の間
で微分係数が正から負へと変化している場合ならば、両
点間を結ぶ直線を計算し、この直線が0と交差する点を
計算し、頂点位置を25.3番目の点と小数点第1位ま
で算出すれば、距離分解能は1.5mから15cmへと
10倍向上することになる。ただし、この例はサンプリ
ング周波数が100MHzの場合である。
【0050】また、上記実施例では、頂点位置から所定
の時間戻った点を立上がり点とし、この立上がり点の時
間的な位置から距離を算出したが、頂点位置と距離とは
1対1に対応しているので、予め頂点位置と距離の対応
関係をテーブルとして記憶しておき、頂点位置が求まれ
ばテーブルから対応する距離を読み出す方法でもよい。
この場合にはさらに処理速度を早くすることができる。
【0051】実施例4.以下、この発明の実施例4によ
る車両用レーダ装置について説明する。この実施例に係
る車両用レーダ装置の全体の構成は実施例1における図
1と同様である。図12は実施例4に係る波形データ処
理部25を示す構成図であり、実施例2と同一符号は同
一、または相当部分を示す。また、この実施例でも、立
上がり点算出回路28と距離算出回路29とで距離算出
手段を構成している。33は反射波形の頂点レベルを検
出する頂点レベル検出手段であり、この実施例では頂点
レベル算出回路で実現している。この頂点レベル算出回
路33で反射波形の頂点位置の振幅値(頂点レベル)を
算出する。34はしきい値算出部で、平均雑音レベル算
出回路35としきい値算出回路36で構成され、立上が
り点を判断するためのしきい値を算出する。37は距離
補正手段の一例である距離補正回路であり、頂点レベル
算出回路33で算出した頂点レベルに応じた補正値を決
定して、距離算出回路29で算出した距離を補正する。
【0052】また、図13は波形データ処理部25にお
ける処理の流れを示すフローチャートであり、このフロ
ーチャートにおける処理よりも前に、予めしきい値算出
部34で立上がり点を判断するためのしきい値を算出し
ておく。このしきい値の計算方法は、例えば平均雑音レ
ベルに一定値を加えた値をしきい値とする。平均雑音レ
ベルの計算法は実施例1,2と同様、平均雑音レベル算
出回路26で光パルスを送信しない状態で反射波形メモ
リ24に記憶した反射波形(この波形は受信回路の暗雑
音レベルを示す。)の振幅値を一定の数だけ平均するこ
とにより計算する。平均雑音レベルを算出後、しきい値
算出回路36でこの平均雑音レベルに一定の値を加え、
しきい値とする。
【0053】以下、図13に示すフローチャートに基い
て波形データ処理部25の処理について説明する。ステ
ップST31で立上がり点算出回路28は、予めしきい
値算出部34で算出しておいた立上がり点検出用しきい
値を読む。また立上がり点算出回路28は、反射波形メ
モリ24より波形データの振幅を表す振幅データを1点
づつ読み(ステップST32)、振幅データとしきい値
を比較する(ステップST33)。比較した結果、振幅
データ<しきい値の場合、立上がり点でないと判断して
ステップST32に戻り次のサンプリング間隔の振幅デ
ータを読み、しきい値と比較する。振幅データとしきい
値とを順次比較し、ステップST33の判断で振幅デー
タ≧しきい値になったとき、その時点の振幅データが立
上がり点であると判断する。
【0054】距離算出回路29は、上記で検出した立上
がり点の番地を記憶する(ステップST34)。距離算
出回路29は、立上がり点の位置から光パルスが送信回
路から送信されてから受信回路で受信されるまでの時間
を算出し、この時間から反射体までの距離を算出する。
具体的には、ステップST35で立上がり点の番地と反
射波形メモリ24の先頭番地の差を計算し、ステップS
T8で、番地の差から反射体5までの距離を計算する。
【0055】次に、ステップST2で、頂点レベル算出
回路33において、反射波形メモリ24に記憶した波形
データを読み、ステップST3で、波形データの微分係
数を計算する。微分係数の計算方法は、実施例1と同
様、平滑化微分法により計算する。ステップST14で
は、実施例2と同様にして、微分係数が正から負へ変化
する点、即ち反射波形の頂点の位置を求め、この頂点位
置での振幅値を頂点レベルとして算出する。
【0056】距離補正回路37は、算出した頂点レベル
を読み、頂点レベルに応じた距離の補正値を計算する
(ステップST36)。頂点レベルと距離補正値との関
係の一例を図14に示す。図において、横軸は頂点レベ
ル、縦軸は距離補正値であり、実際の装置で実測して得
た関係である。図14に基づいて、頂点レベルと距離補
正値の関係を示す距離補正値テーブルを予め作成してお
く。図18に示したように、反射体5の反射率が大き
い、即ち頂点レベルが大きいほど真の距離と算出した距
離の誤差が小さく、反射体5の反射率が小さい、即ち頂
点レベルが小さいほど真の距離と算出した距離の誤差が
大きくなる。これに対し、この実施例では頂点レベルが
小さいほど距離補正値を大きくしている。頂点レベルは
立上がり点算出用のしきい値以上であるので実際の計算
に利用するテーブルの区間は、しきい値から頂点の最大
値Pmax (例えば、1バイトの振幅データであれば25
5が最大)までの区間である。このときのしきい値は平
均雑音レベルに合わせて変動する。距離補正値テーブル
に基いて、頂点レベル算出回路33で算出した頂点レベ
ルに応じた距離補正値を決定する。次に、ステップST
37で距離算出回路29で算出した距離から距離補正値
を引いた値を最終の距離として算出する。
【0057】このようにこの実施例では、平均雑音レベ
ルからしきい値を算出して反射波形の立上がり点を決定
し、この立上がり点の時間的位置を用いて反射体までの
距離を算出する。さらに反射波形の凸部の頂点のレベル
を算出し、頂点レベルに応じて距離を補正する。頂点レ
ベルが小さいほど距離補正値は大きく設定しているの
で、反射体5の反射率の大きさによる立上がり点のずれ
から生じる距離の検出誤差を小さくすることができ、反
射体5の反射率の大きさにかかわることなく距離を算出
できると共に、距離精度を向上することが可能になる。
【0058】また、この実施例では、反射波形メモリ2
4に番地に対応して反射波形をディジタル値で記憶して
いるので、この後の波形処理における計算を容易にで
き、反射体までの距離精度を向上することが可能にな
る。もちろん、ディジタル値で記憶する代わりにアナロ
グで記憶して波形処理することもできる。
【0059】なお、実際の波形データは雑音による振幅
のバラツキがあるので、ステップST3で微分係数を計
算する前に波形データの平滑化処理を加えると、さらに
算出距離の信頼性が向上する。この平滑化の方法として
は、例えば、反射波形の立上がり部の鈍りが少ない2次
多項式適合法を用いるとよい。また、頂点レベル算出回
路33において、頂点の位置を求める方法として微分係
数を用いたが、振幅が最大となる点を頂点の位置として
もよい。また、立上がり点を求める際に、番地を使って
距離を計算する代わりに、波形データと平均雑音レベル
を点間まで補間して計算すれば、さらに距離の算出精度
を上げることができる。
【0060】実施例5.以下、この発明の実施例5によ
る車両用レーダ装置について説明する。この実施例は、
実施例4の動作において、主にハードウェアで構成し、
距離算出手段と距離補正手段をマイクロコンピュータに
よるソフトウェア処理で実現している。図15は、この
実施例に係る車両用レーダ装置を示す構成図であり、従
来例と同一符号は同一、または相当部分を示す。また、
この実施例でも、PD6で光パルスから電気的パルスに
変換した後、対数増幅回路21で振幅を対数変換に従っ
て増幅し、反射信号とする。ここで対数変換しているの
で、受信信号の波形において、振幅が大きい信号、即ち
強い反射の信号でも振幅が飽和することなく増幅され
る。さらに、38は頂点レベル検出手段の一例である頂
点レベル検出回路、39は距離補正手段の一例である距
離補正回路である。
【0061】従来と同様、カウンタ10でカウント開始
の信号(スタート信号)を受けてからストップ信号を受
け取るまでの時間をカウントし、距離算出回路11で反
射体5までの距離を算出する。ここで算出した距離は反
射体5の反射率についての考慮はしておらず、問題点で
示すように反射率の大きさによって算出した距離には誤
差が生じる。頂点レベル検出回路38は、反射波形の凸
部の頂点の値をホールドする回路であり、その主要な回
路の概略構成は図16(a)に示すように、ダイオード
41とコンデンサ42である。ダイオード41とコンデ
ンサ42を直列接続し、その両端に入力電圧Viを印加
し(一端は接地)、コンデンサ42の両端の電圧を出力
電圧Voとして取り出す。入力電圧Viが頂点レベルに
向かって増加する区間では、ダイオード41の入力端の
電圧≧ダイオード41の出力端の電圧となりダイオード
41に順方向の電圧がかかるので、ダイオード41の抵
抗は小さく電流が流れ、コンデンサ42に電荷が蓄積さ
れる。逆に、入力電圧Viが頂点レベルから減少する区
間では、ダイオード41の入力端の電圧<ダイオード4
1の出力端の電圧となりダイオード41に逆方向の電圧
がかかるので、ダイオード41の抵抗は大きく電流は流
れず、コンデンサ42には電荷が蓄積されない。従っ
て、図16(b)に示すような入力電圧Viを印加した
とき、出力電圧Voは入力電圧Viの頂点レベルに等し
くなり、図16(c)に示すように頂点の値がホールド
される。この後、距離補正回路39で実施例4と同様、
頂点のレベルに応じて例えば距離補正値テーブルを参照
し、距離算出回路11で算出した距離を補正する。
【0062】このように、頂点のレベルを求め、その頂
点レベルに応じて距離を補正するように構成すれば、反
射体5の反射率に応じて距離補正値を発生することがで
き、結果として反射体5の反射率の大きさにかかわるこ
となく、反射体5までの距離を精度よく算出できる。ま
た、反射波形の頂点の時間的位置を算出するのに比べ
て、頂点のレベルを算出する方が簡単にできる。
【0063】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1によ
れば、電磁波を送信する送信手段、この送信手段から送
信され反射体で反射された電磁波を受信する受信手段、
番地を有し受信手段で受信された反射信号の波形を波形
データとして記憶する波形記憶手段、及び波形記憶手段
に記憶した波形データを用いて電磁波が送信手段から送
信され受信手段で受信されるまでの時間を算出し、この
時間から反射体までの距離を算出する際、波形記憶手段
の番地を用いる距離算出手段を備えたことにより、波形
データを番地に対応してディジタル値で記憶しており、
この後の波形処理における計算を容易にできる車両用レ
ーダ装置が得られる効果がある。
【0064】また、請求項2によれば、電磁波を送信す
る送信手段、この送信手段から送信され反射体で反射さ
れた電磁波を受信する受信手段、この受信手段で受信さ
れた反射信号の波形を波形データとして記憶する波形記
憶手段、波形データから平均雑音レベルを算出する平均
雑音レベル算出手段、反射信号の波形の立上がり部を近
似して近似波形を発生する近似波形発生手段、及び近似
波形と平均雑音レベルとの交点を立上がり点とし、この
立上がり点の時間的位置を用いて電磁波が送信手段から
送信されてから立上がり点までの時間を算出し、この時
間から反射体までの距離を算出する距離算出手段を備え
たことにより、反射体までの距離を精度よく算出でき、
特に反射体の反射率の大きさにかかわらず算出距離の誤
差を小さくでき、さらに距離分解能の向上も可能な車両
用レーダ装置が得られる効果がある。
【0065】また、請求項3によれば、請求項2の発明
における近似波形発生手段は、反射信号の波形の立上が
り部の傾斜が最大となる点を含む区間を直線近似して近
似波形を発生するものであることにより、反射体までの
距離を精度よく算出でき、特に反射体の反射率の大きさ
にかかわらず算出距離の誤差を小さくでき、さらに距離
分解能の向上も可能な車両用レーダ装置が得られる効果
がある。
【0066】また、請求項4によれば、請求項2の発明
における近似波形発生手段は、反射信号の波形の凸部の
頂点を含む区間を曲線近似して近似波形を発生するもの
であることことにより、反射体までの距離を精度よく算
出でき、特に反射体の反射率の大きさにかかわらず算出
距離の誤差を小さくでき、さらに距離分解能の向上も可
能な車両用レーダ装置が得られる効果がある。
【0067】また、請求項5によれば、電磁波を送信す
る送信手段、この送信手段から送信され反射体で反射さ
れた電磁波を受信する受信手段、この受信手段で受信さ
れた反射信号の波形を波形データとして記憶する波形記
憶手段、反射信号の波形の凸部の頂点の時間的位置を算
出する頂点位置算出手段、及び頂点位置を用いて電磁波
が送信手段から送信されてから頂点位置までの時間を算
出し、この時間から反射体までの距離を算出する距離算
出手段を備えたことにより、反射体までの距離を精度よ
く算出でき、特に反射体の反射率の大きさにかかわらず
算出距離の誤差を小さくでき、さらに距離分解能の向上
も可能な車両用レーダ装置が得られる効果がある。
【0068】また、請求項6によれば、請求項2ないし
5の発明における波形記憶手段は番地を有するものと
し、距離算出手段は、番地の差によって時間を算出し、
この時間から反射体までの距離を算出するものであるこ
とにより、請求項2ないし5における計算が容易にでき
る車両用レーダ装置が得られる効果がある。
【0069】また、請求項7によれば、電磁波を送信す
る送信手段、この送信手段から送信され反射体で反射さ
れた電磁波を受信する受信手段、電磁波が送信手段から
送信され受信手段で受信されるまでの時間を算出し、こ
の時間から反射体までの距離を算出する距離算出手段、
受信手段で受信された反射信号の凸部の頂点のレベルを
検出する頂点レベル検出手段、及び頂点のレベルに応じ
て距離を補正する距離補正手段を備えたことにより、反
射体までの距離を精度よく算出でき、特に反射体の反射
率の大きさにかかわらず、算出距離の誤差を小さくでき
る車両用レーダ装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1による車両用レーダ装置を
示す構成図である。
【図2】実施例1に係る反射波形メモリの内部の記憶形
式を説明する説明図である。
【図3】実施例1に係る波形データ処理部を示す構成図
である。
【図4】実施例1に係る波形データ処理部における処理
を示すフローチャートである。
【図5】実施例1に係る反射波形の直線近似を説明する
説明図である。
【図6】この発明の実施例2に係る波形データ処理部を
示す構成図である。
【図7】実施例2に係る波形データ処理部における処理
を示すフローチャートである。
【図8】実施例2に係る反射波形の曲線近似を説明する
説明図である。
【図9】この発明の実施例3に係る波形データ処理部を
示す構成図である。
【図10】実施例3に係る波形データ処理部における処
理を示すフローチャートである。
【図11】実施例3に係る反射波形に関する処理を説明
する説明図である。
【図12】この発明の実施例4に係る波形データ処理部
を示す構成図である。
【図13】実施例4に係る波形データ処理部における処
理を示すフローチャートである。
【図14】実施例4に係る頂点レベルと距離補正値の関
係を示すグラフである。
【図15】この発明の実施例5による車両用レーダ装置
を示す構成図である。
【図16】実施例5に係る頂点レベル検出回路の構成を
説明する説明図である。
【図17】従来の赤外追尾センサーを示す構成図であ
る。
【図18】反射信号の波形を示すグラフであり、横軸に
時間、縦軸に振幅を示す。
【符号の説明】
4 送信手段 5 反射体 23 受信手段 24 波形記憶手段 26 平均雑音レベル算出手段 27 近似波形発生手段 28 立上がり点算出回路 29 距離算出回路 31 頂点位置算出手段 32 近似波形発生手段 33,38 頂点レベル検出手段 37,39 距離補正手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西田 稔 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社産業システム研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁波を送信する送信手段、この送信手
    段から送信され反射体で反射された上記電磁波を受信す
    る受信手段、番地を有し上記受信手段で受信された反射
    信号の波形を波形データとして記憶する波形記憶手段、
    及び上記波形記憶手段に記憶した波形データを用いて上
    記電磁波が上記送信手段から送信され上記受信手段で受
    信されるまでの時間を算出し、この時間から上記反射体
    までの距離を算出する際、上記波形記憶手段の番地を用
    いる距離算出手段を備えた車両用レーダ装置。
  2. 【請求項2】 電磁波を送信する送信手段、この送信手
    段から送信され反射体で反射された上記電磁波を受信す
    る受信手段、この受信手段で受信された反射信号の波形
    を波形データとして記憶する波形記憶手段、上記波形デ
    ータから平均雑音レベルを算出する平均雑音レベル算出
    手段、上記反射信号の波形の立上がり部を近似して近似
    波形を発生する近似波形発生手段、及び上記近似波形と
    上記平均雑音レベルとの交点を立上がり点とし、この立
    上がり点の時間的位置を用いて上記電磁波が上記送信手
    段から送信されてから上記立上がり点までの時間を算出
    し、この時間から上記反射体までの距離を算出する距離
    算出手段を備えた車両用レーダ装置。
  3. 【請求項3】 近似波形発生手段は、反射信号の波形の
    立上がり部の傾斜が最大となる点を含む区間を直線近似
    して近似波形を発生するものであることを特徴とする請
    求項2記載の車両用レーダ装置。
  4. 【請求項4】 近似波形発生手段は、反射信号の波形の
    凸部の頂点を含む区間を曲線近似して近似波形を発生す
    るものであることを特徴とする請求項2記載の車両用レ
    ーダ装置。
  5. 【請求項5】 電磁波を送信する送信手段、この送信手
    段から送信され反射体で反射された上記電磁波を受信す
    る受信手段、この受信手段で受信された反射信号の波形
    を波形データとして記憶する波形記憶手段、上記反射信
    号の波形の凸部の頂点の時間的位置を算出する頂点位置
    算出手段、及び上記頂点位置を用いて上記電磁波が上記
    送信手段から送信されてから上記頂点位置までの時間を
    算出し、この時間から上記反射体までの距離を算出する
    距離算出手段を備えた車両用レーダ装置。
  6. 【請求項6】 波形記憶手段は番地を有するものとし、
    距離算出手段は、上記番地の差によって時間を算出し、
    この時間から反射体までの距離を算出するものであるこ
    とを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載の車
    両用レーダ装置。
  7. 【請求項7】 電磁波を送信する送信手段、この送信手
    段から送信され反射体で反射された上記電磁波を受信す
    る受信手段、上記電磁波が上記送信手段から送信され上
    記受信手段で受信されるまでの時間を算出し、この時間
    から上記反射体までの距離を算出する距離算出手段、上
    記受信手段で受信された反射信号の凸部の頂点のレベル
    を検出する頂点レベル検出手段、及び上記頂点のレベル
    に応じて距離を補正する距離補正手段を備えた車両用レ
    ーダ装置。
JP6073294A 1994-04-12 1994-04-12 車両用レーダ装置 Pending JPH07280940A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6073294A JPH07280940A (ja) 1994-04-12 1994-04-12 車両用レーダ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6073294A JPH07280940A (ja) 1994-04-12 1994-04-12 車両用レーダ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07280940A true JPH07280940A (ja) 1995-10-27

Family

ID=13514004

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6073294A Pending JPH07280940A (ja) 1994-04-12 1994-04-12 車両用レーダ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07280940A (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000346941A (ja) * 1999-06-08 2000-12-15 Mitsubishi Electric Corp 距離測定装置
WO2004095057A1 (ja) * 2003-04-24 2004-11-04 Fujitsu Limited レーダ装置
JP2007033158A (ja) * 2005-07-25 2007-02-08 Matsushita Electric Works Ltd 物体検知装置
US7280069B2 (en) * 2003-12-22 2007-10-09 Tdk Corporation Range-finding radar apparatus with high-resolution pulse-width calculation unit
JP2010286307A (ja) * 2009-06-10 2010-12-24 Nec Engineering Ltd 画像撮像装置
JP2013122466A (ja) * 2013-02-08 2013-06-20 Denso Corp レーダ装置
JP2015017994A (ja) * 2007-12-21 2015-01-29 レッダーテック インコーポレイテッド 検出及び測距方法及びシステム
US9235988B2 (en) 2012-03-02 2016-01-12 Leddartech Inc. System and method for multipurpose traffic detection and characterization
US9378640B2 (en) 2011-06-17 2016-06-28 Leddartech Inc. System and method for traffic side detection and characterization
JP6486577B1 (ja) * 2018-06-14 2019-03-20 三菱電機株式会社 レーザレーダ装置
US10488492B2 (en) 2014-09-09 2019-11-26 Leddarttech Inc. Discretization of detection zone
WO2021065998A1 (ja) * 2019-10-04 2021-04-08 株式会社デンソー 測距装置、及び、測距装置の窓の汚れを検出する方法
US11487009B2 (en) 2016-12-14 2022-11-01 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Image capture control device, image capture control method, and recording medium

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000346941A (ja) * 1999-06-08 2000-12-15 Mitsubishi Electric Corp 距離測定装置
WO2004095057A1 (ja) * 2003-04-24 2004-11-04 Fujitsu Limited レーダ装置
US7030807B2 (en) 2003-04-24 2006-04-18 Fujitsu Limited Radar device
US7280069B2 (en) * 2003-12-22 2007-10-09 Tdk Corporation Range-finding radar apparatus with high-resolution pulse-width calculation unit
JP2007033158A (ja) * 2005-07-25 2007-02-08 Matsushita Electric Works Ltd 物体検知装置
USRE49342E1 (en) 2007-12-21 2022-12-20 Leddartech Inc. Distance detection method and system
USRE49950E1 (en) 2007-12-21 2024-04-30 Leddartech Inc. Distance detection method and system
JP2015017994A (ja) * 2007-12-21 2015-01-29 レッダーテック インコーポレイテッド 検出及び測距方法及びシステム
JP2010286307A (ja) * 2009-06-10 2010-12-24 Nec Engineering Ltd 画像撮像装置
US9378640B2 (en) 2011-06-17 2016-06-28 Leddartech Inc. System and method for traffic side detection and characterization
US9235988B2 (en) 2012-03-02 2016-01-12 Leddartech Inc. System and method for multipurpose traffic detection and characterization
USRE48914E1 (en) 2012-03-02 2022-02-01 Leddartech Inc. System and method for multipurpose traffic detection and characterization
JP2013122466A (ja) * 2013-02-08 2013-06-20 Denso Corp レーダ装置
US10488492B2 (en) 2014-09-09 2019-11-26 Leddarttech Inc. Discretization of detection zone
US11487009B2 (en) 2016-12-14 2022-11-01 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Image capture control device, image capture control method, and recording medium
WO2019239551A1 (ja) * 2018-06-14 2019-12-19 三菱電機株式会社 レーザレーダ装置
JP6486577B1 (ja) * 2018-06-14 2019-03-20 三菱電機株式会社 レーザレーダ装置
WO2021065998A1 (ja) * 2019-10-04 2021-04-08 株式会社デンソー 測距装置、及び、測距装置の窓の汚れを検出する方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5805527A (en) Method and apparatus for measuring distance
JPH07280940A (ja) 車両用レーダ装置
CN108513618B (zh) 脉冲信息测量方法及相关装置、移动平台
US20030103197A1 (en) Method and apparatus for measuring distance to a detection object
CN114637021B (zh) 一种亚厘米级全波形激光雷达测距方法、装置
US6842231B2 (en) Method for improved range accuracy in laser range finders
CN114047498A (zh) 激光发射功率调整方法、装置、激光雷达及存储介质
JPH09318749A (ja) 距離測定装置
JP4334678B2 (ja) 距離測定装置
JP3249592B2 (ja) 距離検出方法
JP3193148B2 (ja) 距離検出装置
JPH07128438A (ja) レーダー測距装置の距離補正方法
CN114706058B (zh) 一种激光接收***以及激光测距***
JP3500291B2 (ja) レーザー距離測定能力を向上する方法
JP2853350B2 (ja) レーザ測距装置
JP2500733B2 (ja) レ―ザ測距装置
JP2539749B2 (ja) レ―ダ―測距装置の距離補正方法
JP2757638B2 (ja) 車間距離検知装置
JPH1138136A (ja) 距離測定装置
JPH07198846A (ja) 距離測定装置
JPH08240655A (ja) 信号処理方法およびその装置
CN117784157B (zh) 一种dtof不同反射率目标的测距补偿方法
JP2001108747A (ja) 測距装置
JPH05119147A (ja) 車両用レーザレーダ
KR20230155185A (ko) 반사신호 강도를 이용한 라이다 센싱 장치 및 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20040426

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040906