JPH07280910A - 目標検出装置 - Google Patents

目標検出装置

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JPH07280910A
JPH07280910A JP6073336A JP7333694A JPH07280910A JP H07280910 A JPH07280910 A JP H07280910A JP 6073336 A JP6073336 A JP 6073336A JP 7333694 A JP7333694 A JP 7333694A JP H07280910 A JPH07280910 A JP H07280910A
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JP
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circuit
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numerical
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JP6073336A
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Inventor
Tomomi Morino
知視 森野
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 濃淡画像信号から目標を形成する領域を的確
に検出する目標検出装置を得る。 【構成】 入力画像信号の任意の画素で構成されたウイ
ンドウを形成するウインドウ形成回路、ウインドウ内の
最小輝度値を出力する最小値出力回路、この最小値出力
回路の出力値と入力画像信号との差分演算を行う差分回
路、差分回路の出力値と入力画像信号と最小値出力回路
の出力値としきい値とから所望の数値に変換する数値変
換回路、この変換された出力数値分布から、所望の分布
をしている領域を検出することによって目標を検出する
目標検出回路とを備える。 【効果】 目標以外の背景の輝度値が目標と同じ輝度値
の濃淡画像信号であっても、空間的な輝度分布を考慮す
ることによって、目標領域のみを的確に検出することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、入力画像信号から目
標領域を形成している画素領域を検出する目標検出装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図24は、従来の目標検出装置を示す回
路構成図である。図24において、1は入力画像信号、
25は入力ヒストグラム計測回路、30はしきい値算出
回路、31は入力輝度値比較回路、32は目標検出回路
である。
【0003】従来の目標検出装置は前記のように構成さ
れ、まず、入力画像信号1の輝度値の発生頻度を入力ヒ
ストグラム計測回路25によって計測し、しきい値算出
回路31はこの計測値から入力輝度値比較回路32に入
力するためのしきい値を算出する。入力輝度値比較回路
32はこのしきい値算出回路31によって算出したしき
い値と入力画像信号の輝度値とを比較し、しきい値より
高い輝度値を有する画素を有効とする信号を発生する。
目標検出回路33はこの有効信号を目標領域として検出
するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記のような従来の目
標検出装置では、入力ヒストグラム計測回路25の計測
値から算出したしきい値より高い輝度値を有する画素を
目標領域としている。入力ヒストグラム計測回路25
は、入力画像信号1の輝度値の発生頻度を計測している
だけで、入力画像信号1の輝度値の空間的分布状況を示
す情報は何も含まないため、緩やかな山のような輝度分
布と急峻な山のような輝度分布とを区別できない。故に
緩やかな輝度分布と急峻な輝度分布が混在する入力画像
信号1において、急峻な輝度分布だけを目標領域として
検出できない問題点があった。
【0005】この発明は、このような課題を解消するた
めになされたもので、入力画像信号の空間的分布状況に
応じて、的確に目標領域を構成している画素を検出する
目標検出装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係る目標検出
装置においては、入力画像信号の任意の画素からなるウ
インドウを形成し、このウインドウ内の最小輝度値を出
力する最小値出力回路を設け、この最小値出力回路の出
力値と入力画像信号との差分演算を施す差分回路を備え
る。さらに、この差分回路の出力値と、入力画像信号
と、最小値出力回路の出力値と、これらと比較演算する
ための一つ或いは複数のしきい値とから所望の数値に変
換する数値変換回路を備え、この変換された数値の分布
状況に応じて画面上から目標領域を検出する目標検出回
路を備える。
【0007】また、前記数値変換回路の出力値を受け任
意の画素からなるウインドウを形成する変換後ウインド
ウ形成回路と、このウインドウ内の代表値を算出する代
表値演算回路とを備える。
【0008】また、前記数値変換回路の出力数値分布が
所望する分布パターンの時にフラグを発生するパターン
一致回路と、このパターン一致回路の出力値の発生位置
を受けてその位置と特定の関係にある位置にフラグを発
生することによって膨張処理を施すパターン膨張回路
と、このパターン膨張回路の出力値に所望の演算を施す
ことによって目標領域を抽出する目標抽出演算回路とで
前記目標検出回路を構成する。
【0009】また、前記代表値演算回路の出力数値分布
が所望する分布パターンの時にフラグを発生するパター
ン一致回路と、このパターン一致回路の出力値の発生位
置を受けてその位置と特定の関係にある位置にフラグを
発生することによって膨張処理を施すパターン膨張回路
と、このパターン膨張回路の出力値に所望の演算を施す
ことによって目標領域を抽出する目標抽出演算回路とで
前記目標検出回路を構成する。
【0010】また、入力濃淡画像の輝度値の発生頻度を
計測する入力ヒストグラム計測回路と、前記最小値出力
回路の出力値の発生頻度を計測する最小値ヒストグラム
計測回路と、これら入力ヒストグラム計測回路の計測値
及び最小値ヒストグラム計測回路の計測値とから前記数
値変換回路に入力する第1のしきい値を算出する第1の
しきい値算出回路とを備える。
【0011】また、前記差分回路の出力値の発生頻度を
計測する差分ヒストグラム計測回路と、この計測結果か
ら前記数値変換回路に入力する第2のしきい値を算出す
る第2のしきい値算出回路とを備える。
【0012】また、前記記述の入力ヒストグラム計測回
路と最小値ヒストグラム計測回路と差分ヒストグラム計
測回路との計測値から前記数値変換回路に入力する第1
と第2のしきい値を算出する第1、2のしきい値算出回
路とを備える。
【0013】
【作用】前記のように構成された目標検出装置において
は、最小値出力回路の出力値と入力画像信号と差分回路
の出力値とこれらと比較演算する一つ或いは複数のしき
い値とを受けて数値変換回路が、入力濃淡画像を空間分
布状況を表わす数値分布に変換する。この数値分布から
所望する分布を取り出すことにより、急峻な輝度分布か
らなる目標領域を的確に検出することができる。
【0014】数値変換回路の出力値からなるウインドウ
を形成し、そのウインドウを代表する値を算出すること
により、代表値がウインドウ内の他の数値を消去するた
め、数値変換回路の出力値を空間的に補正し、入力画像
信号に含まれるノイズ等の影響によるばらつきを抑制す
るように働く。
【0015】また、数値変換経路の出力数値分布を受け
てパターン一致回路からフラグを発生し、このフラグ発
生位置からパターン膨張回路のフラグ発生位置を算出す
る時、目標領域を形成している画素数を考慮して算出す
ることにより、所望の大きさを有する目標領域のみを検
出することが可能になる。
【0016】また、代表値演算回路の出力数値分布を受
けてパターン一致回路からフラグを発生し、このフラグ
位置からパターン膨張回路のフラグ発生位置を算出する
時、目標領域を形成している画素数を考慮して算出する
ことにより、数値変換回路の出力値を空間的に補正し、
且つ所望の大きさを有する目標領域のみを検出すること
が可能になる。
【0017】また、第1のしきい値算出回路は入力ヒス
トグラム計測回路と最小値ヒストグラム計測回路との計
測値を組み合わせて数値変換回路に与えるしきい値を算
出するので、入力画像信号の輝度分布の局所的な空間分
布を考慮して自動的にしきい値を算出できる。従って、
数値変換回路の出力値の空間的なばらつきを抑制するよ
うに働く。
【0018】また、第2のしきい値算出回路は、入力画
像信号に含まれるノイズ成分が差分回路の出力値内の低
い方に現われるため、差分回路の出力値の発生頻度を計
測する差分ヒストグラム計測回路を備え、そのヒストグ
ラムの分布状況に応じてノイズ成分を除去するようにし
きい値を決定する。従って、入力画像信号のノイズの影
響による数値変換回路の出力値の空間的なばらつきを抑
制するように働く。
【0019】また、前記した如く第1しきい値算出回路
と第2のしきい値算出回路は、入力ヒストグラム計測回
路及び、最小値ヒストグラム計測回路及び、差分ヒスト
グラム計測回路との計測値を組み合わせて算出するの
で、入力画像信号の輝度分布の局所的な空間分布を考慮
し、且つ入力画像信号のノイズ成分を除去するようにし
きい値を決定する。従って、数値変換回路の出力値の空
間的なばらつきを抑制するように働く。
【0020】
【実施例】
実施例1 図1はこの発明による装置の一実施例を示す構成図であ
る。図1において1は前記従来装置と全く同一のもので
ある。2は入力画像信号1の任意の画素からなるウイン
ドウを形成するウインドウ形成回路であって、この実施
例1では、注目画素とその周辺の画素の3画素、3ライ
ンのウインドウとしている。3はウインドウ形成回路2
のウインドウ内の輝度最小値を出力する最小値出力回
路、4は入力画像信号1と最小値出力回路3との差分演
算を施す差分回路であって、この実施例1では入力画像
信号1から最小値出力回路3の出力値を差分するものと
している。5は入力画像信号1と最小値出力回路3の出
力値と差分回路4の出力値とこれらと比較演算するため
の1つ或いは複数のしきい値とを受けて入力画像信号1
を所望の数値分布に変換する数値変換回路である。6、
7は数値変換回路5に入力するしきい値であって、この
実施例1では、6は入力画像信号1及び最小値出力回路
3の出力値と比較演算するための第1のしきい値、7は
差分回路4の出力値と比較演算するための第2のしきい
値としている。9は第1のしきい値6による比較演算を
行う第1のしきい値比較回路、10は第2のしきい値に
よる比較演算を行う第2のしきい値比較回路、11は第
1のしきい値比較回路9の出力値と第2のしきい値比較
回路10の出力値を受けて所望の数値を発生する数値発
生回路である。この実施例1では、数値変換回路5はこ
れら第1のしきい値比較回路9と第2のしきい値比較回
路10と数値発生回路11とから構成されている。8は
数値変換回路5の出力数値分布から所望する数値分布を
抽出することによって目標領域を検出する目標検出回路
である。
【0021】前記のように構成された目標検出装置にお
いては、まず、ウインドウ形成回路2で任意の画素から
なるウインドウを形成する。次に、最小値出力回路3は
このウインドウ内の最小輝度値を出力し、差分回路4は
入力画像信号1から最小値出力回路3の出力値を差分し
た値を出力する。
【0022】
【数1】
【0023】また、式(1)〜(3)は第1のしきい値
比較回路9で行う比較演算式である。但し、S(x、
y)は入力画像信号の画面上の座標(x、y)における
輝度値、min{S(x、y)}は最小値出力回路3の
出力値で、注目画素(x、y)を中心とした任意の画素
からなるウインドウ内の最小輝度値、Thresh1は
第1のしきい値6を表わす。以下説明を簡単にするため
以下のように定義する。入力画像信号1をThresh
1以上の画素とThreshl未満の画素とに分類する
ことをThresh1で2値化する。Thresh1以
上の輝度値である画素領域を2値化された領域、2値化
領域とし、2値化領域以外の画素領域を2値化領域外と
する。さらに、2値化領域中で2値化領域外と接してい
る画素を境界点、境界点画素、2値化領域中の境界点画
素以外の画素を内部点、内部点画素とする。今、簡単の
ため、入力画像信号1を1次元の画素配列とした場合に
ついて示す。図8(a)はこの1次元配列の輝度分布を
示したものである。但し、点線間は1画素を表わすもの
とする。図8(b)は図8(a)の各画素における輝度
分布をグラフにしたものである。図8(c)は図8
(b)の最小値出力回路3の出力結果である。この図8
では、ウインドウ形成回路2のウインドウは連続する隣
り合う3画素とした。図8(d)は図8(b)で示すT
hresh1で2値化した時の2値化領域を示したもの
である。この図8全体からわかるように最小値出力回路
3の出力値と入力画像信号1をThresh1と比較演
算することにより、入力画像信号1の各々の画素をTh
resh1で2値化した時の内部点、境界点、2値化領
域外とに分類することができる。式(1)〜(3)はこ
の分類を式で表わしたもので、式(1)はThresh
1で2値化した場合の境界点画素、式(2)はThre
sh1で2値化した場合の内部点画素、式(3)は2値
化領域外を表わす。
【0024】
【数2】
【0025】式(4)〜式(5)は第2のしきい値比較
回路10で行う比較演算式である。但し、Thresh
2は第2のしきい値である。式(4)、(5)の左辺は
差分回路4の出力値で、この値が大きくなるほど、座標
(x、y)の輝度値とその周辺の輝度値との差がより大
きいことを意味する。よって、空間的に急激な輝度変化
を示す画素の差分回路4の出力値は、なだらかな輝度変
化を示す画素のものより大きな値となる。そこで、以下
の説明ではこの差分回路4の出力値を境界点強度、境界
点強度値といい、境界点強度値が第2のしきい値7以上
の画素なら、この画素をエッジであるとする。よって式
(4)を満足する画素はエッジであるといい、式(5)
を満足するものはエッジでない画素となる。
【0026】第1のしきい値比較回路9の出力値と第2
のしきい値比較回路10の出力値から数値発生回路11
は、所望の数値を発生する。式(1)〜(5)に示すよ
うに第1のしきい値6と第2のしきい値7との比較演算
結果から入力画像信号1の画素はそれぞれ表1に示すよ
うに分類する。
【0027】
【表1】
【0028】表1は座標(x、y)の画素を6種類に分
類する方法を示したものである。数値発生回路11は、
表1に示すように入力画像信号1の画素を分類し、分類
項目毎に同じ数値を出力する。この実施例1では、数値
発生回路11が出力する数値を表1に示す分類番号とす
る。
【0029】図9は、数値発生回路11の出力数値分布
を示すために行った実験結果を表わしたものである。図
9(a)は本実験に用いた入力画像信号1の画像で、格
子1個が1画素にあたり、格子中の数値はその画素の輝
度値を示すものである。図9(b)は最小値出力回路3
の出力結果、図9(c)は境界点強度値の分布を示した
ものである。図9(d)は、第1のしきい値6の値を
6、第2のしきい値7の値も6とした時の数値変換回路
5の出力数値分布結果である。数値変換回路5からの出
力結果に示されるように、空間的になだらかな輝度分布
を有するところは、表1に示した分類番号4、5、6が
分布し、空間的に急峻な変化するところに分類番号2が
分布していることがわかる。これは、第1のしきい値6
で2値化した時、その境界点とエッジである画素が一致
していることを表わす。即ち、数値変換回路5は、入力
画像信号1の空間的輝度変化と輝度分布状況とを複合し
たような特徴を有する数値分布を出力するものである。
【0030】目標検出回路8は、前記のような数値変換
回路5の出力数値分布から所望する分布を抽出すること
によって目標領域を検出する。この実施例1では、数値
変換回路5の出力数値分布から表1の分類番号2で囲ま
れた領域を選び出すことによって急峻な山のような輝度
変化をもつ領域を抽出し、目標領域を検出する。図10
はこの検出結果を示したものである。このように、目標
と同じような輝度値が存在するような入力画像信号1に
おいて、空間的な輝度分布状況を加味した数値分布に変
換することにより、目標領域のみを的確に検出できるこ
とが可能になる。
【0031】実施例2 前記実施例1では、目標検出回路5は表1の分類番号2
で囲まれた領域を選び出すことによって、目標領域を検
出するとしたが、エッジである画素が2値化領域の内部
点に存在するような場合は、表1に示す分類番号1で囲
まれた領域を選び出すことによって、急峻な山のような
輝度分布を有する目標領域を検出でき、同等の動作を期
待できる。
【0032】実施例3 前記実施例1、2では、目標検出回路5は表1の分類番
号1及び2で囲まれた領域を選び出すことによって、目
標領域を検出するとしたが、エッジである画素が2値化
領域外に存在するような場合は、表1に示す分類番号3
で囲まれた領域を選び出すことによって、急峻な山のよ
うな輝度分布を有する目標領域を検出することができ
る。これは、目標領域の輝度値が第1のしきい値より低
い値の分布である時に起こるが、急峻な輝度変化を有す
る目標領域を検出する意味で前記実施例1と同等の動作
を期待できる。
【0033】実施例4 前記、実施例1では、数値変換回路5に入力するしきい
値を第1のしきい値6と第2のしきい値7との2種類と
して、入力画像信号1の画素を表1に示すように6種類
に分類したが、多数のしきい値を入力して、分類数を増
やすことによって、数値変換回路5から出力数値分布
を、より細かい空間分布を表わすようにすれば、より的
確に目標検出することが期待できる。
【0034】実施例5 図2はこの発明の一実施例を示す構成図である。12は
数値変換回路5の出力値の任意の画素からなるウインド
ウを形成する変換後ウインドウ形成回路、13は変換後
ウインドウ形成回路12のウインドウ内の代表値を算出
する代表値演算回路であって、この実施例5では変換後
ウインドウ内の最小値を出力する代表値最小値出力回路
14と、この代表値最小値出力回路14の出力値の任意
の画素からなるウインドウを新たに形成し、このウイン
ドウ内の最大値を出力する代表値最大値出力回路15と
で構成されている。入力画像信号1に含まれるノイズの
影響により数値変換回路5の出力数値分布がばらつくた
め、目標検出回路8での目標領域検出が困難になる。そ
れ故、変換後ウインドウ内の代表値を算出することによ
り、代表値がウインドウ内の他の数値を消去し、数値変
換回路5の出力数値分布のばらつきを空間的に補正す
る。従って、目標検出回路8での目標領域検出を容易に
させる効果がある。
【0035】図10は、図2に示す実施例5の実験結果
を表わすものである。この図10の適用する変換後ウイ
ンドウ形成回路12を、注目画素とその周辺画素との3
画素、3ラインのウインドウとした。図10(a)は入
力画像信号1の輝度値分布を示したもの、図10(b)
は第1のしきい値6として7、第2のしきい値7として
4を与えた時の数値変換回路5の出力値分布である。
尚、この数値変換回路5の出力値は、表1に示す分類番
号と同一のものである。図10(c)は代表値最小値出
力回路14の出力数値分布、図10(d)は代表値最大
値出力回路15の出力数値分布、即ち代表値演算回路1
3の出力数値分布である。図10(b)のように数値変
換後回路5の出力値の分布にばらつきがあり、表1の分
類番号2で囲まれる領域が現われていないが、図11
(d)のように修正され、表1の分類番号2で囲まれる
領域が現われ、目標領域の検出が容易になることがわか
る。このように数値変換回路5の出力数値分布のばらつ
きを抑制するような効果がある。
【0036】実施例6 前記実施例5では代表値演算回路13を代表値最小値出
力回路14と代表値最大値出力回路15とで構成した
が、数値変換回路5の出力値を表1で示した分類番号と
した時に有効であって、表1の分類番号と異なる数値と
した場合、例えば表1に示した分類番号6を1、分類番
号5を2、同様に4を3、3を4、2を5、1を6とし
て数値発生回路11を構成した場合、まず変換後ウイン
ドウ形成回路12のウインドウ内の最大値を出力し、こ
の最大値からなるウインドウを形成し、このウインドウ
内の最小値を出力するように代表値出力回路13を構成
しても、実施例5と同様な効果を期待することができ
る。
【0037】実施例7 図3はこの発明の一実施例を示す構成図である。前記実
施例1〜6では、空間的に急峻な山のような輝度分布が
入力画像信号1に幾つか含まれる場合、何れの輝度分布
領域を目標領域として検出してしまうが、目標検出回路
8に、表1の分類番号2、或いは分類番号3、或いは分
類番号1で囲まれた領域の画素数を考慮させる回路を設
けることによって、所望する画素数で構成される目標領
域を検出することが可能になる。図3の目標検出回路8
はこの所望する画素数で構成される目標領域を検出する
ための一回路構成法を示したものである。
【0038】
【数3】
【0039】16は、数値変換回路5の出力数値分布に
所望する第1の分布パターンが発生した時、フラグを出
力する第1のパターン一致回路、17は、第1のパター
ン一致回路16のフラグ発生位置を(x0、y0)とし
た時、式(6)に示す(x、y)の位置にフラグを発生
する第1のパターン膨張回路である。但し、rは所望す
る目標領域の画素数に依存する変数で、所望する目標領
域が円形に近似できるときの半径を表わす。同様に18
は所望する第2の分布パターンが発生した時にフラグを
発生する第2のパターン一致回路、19は、第2のパタ
ーン一致回路18のフラグ発生位置を(x1、y1)と
した時、式(7)の(x、y)の位置にフラグを発生す
る第2のパターン膨張回路である。また20は、所望す
る第3の分布パターンが発生した時にフラグを発生する
第3のパターン一致回路、21は第3のパターン一致回
路20のフラグ発生位置を(x2、y2)とした時、式
(8)の(x、y)の位置にフラグを発生する第3のパ
ターン膨張回路である。さらに22は、所望する第4の
分布パターンが発生した時にフラグを発生する第4のパ
ターン一致回路、23は第4のパターン一致回路22の
フラグ発生位置を(x3、y3)とした時、式(9)の
(x、y)の位置にフラグを発生する第4のパターン膨
張回路である。式(10)は、所望するパターンがM個
あるときの一般化した式で、(xi、yi)は、i番目
の所望する分布パターンの発生した位置を表わすもので
ある。
【0040】図12(a)は第1のパターン一致回路1
6に適用する分布パターンである。但し、この図12上
の数値は数値変換回路5の出力値として表1の分類番号
を用いた場合のものである。同様に図12(b)は第2
のパターン一致回路18に適用する分布パターン、図1
2(c)は第3の分布パターン一致回路20に適用する
分布パターン、図12(d)で第4のパターン一致回路
22に適用する分布パターンである。図13はこの実施
例7の第1〜4のパターン膨張回路17、19、21、
23の動作を示したものである。この図13上に図12
(a)〜(d)の分布パターンが示してある。丸印は第
1のパターン膨張回路17の発生フラグ位置を示したも
のである。同様に星印は第2のパターン膨張回路19の
発生フラグ位置、四角印は第3のパターン膨張回路21
の発生フラグ位置、三角印は第4のパターン膨張回路2
3の発生フラグ位置である。但し、式(6)〜(9)の
rを4とした。この図13の中心付近に丸、星、四角、
三角印が同じ位置に発生しているポイントがあることが
わかる。これは、第1〜4のパターン膨張回路17、1
9、21、23のフラグ発生位置が重なるポイントであ
ることを示している。よって、このポイントを抽出する
ことによって、半径4に近似できる目標領域の中心を検
出することができる。24は第1〜4のパターン膨張回
路17、19、21、23の発生フラグの重なりを判断
して目標領域の中心を抽出する目標抽出演算回路であ
る。このように、目標検出回路8に表1の分類番号2で
囲まれた領域の画素数を考慮する方法として目標領域を
円形に近似してその半径を式(6)〜(9)のrに反映
させることによって、目標検出回路8は所望する大きさ
の目標領域を検出することが可能になる。
【0041】実施例8 前記実施例7では、表1の分類番号2で囲まれる領域の
抽出方法を中心に述べたが、図12(a)〜(d)に示
した所望する分布パターンを、表1の分類番号1及び3
に囲まれる分布状況を考慮した分布パターンにすること
により、表1の分類番号1及び3に囲まれた領域の画素
数を考慮して、目標を検出できることが可能で、同様の
効果が期待できる。
【0042】実施例9 また、図14(a)、(b)に示すような数値変換回路
5の出力数値分布では、図12(a)〜(d)の分布パ
ターンが発生せず、表1の分類番号2で囲まれる領域が
抽出できない場合がある。よって、数値変換回路5の出
力数値分布状況をよく把握してパターン一致回路に適用
する分布パターンを選択しなければならない。パターン
一致回路に適用する分布パターン数を増やすことによっ
て対応した場合、増加分だけパターン一致回路を設け、
式(10)の(x、y)の位置にフラグを発生するパタ
ーン膨張回路を備え、各々のパターン膨張回路の発生フ
ラグの重なりを目標抽出演算回路24により検出すれ
ば、目標領域を検出でき、同様の効果を期待することが
できる。
【0043】実施例10 また、前記実施例7、8、9では式(6)〜(9)のr
を1種類の場合について述べたが、rを連続する範囲、
例えば1〜10や数種類指定して、第1〜4のパターン
膨張回路17、19、21、23に組み込むことによっ
て、第1〜4のパターン膨張回路17、19、21、2
3のフラグ発生位置が重なるポイントが増え、数種類の
画素数を有する表1の分類番号2で囲まれた領域を一括
して検出することが可能になる。
【0044】実施例11 また、前記した式(6)〜(9)によって発生したパタ
ーン膨張回路のフラグ位置が図13の如く図12(a)
〜(d)の分布パターンの発生位置を中心とした円であ
るため、数値変換回路5の出力数値分布で表1の分類番
号2で囲まれる領域が接近しているような場合、各々の
パターン膨張回路の発生フラグ位置が干渉しあってしま
う。そこで、この第1〜4のパターン膨張回路17、1
9、21、23のフラグ発生位置(x、y)を、図12
(a)〜(d)の分布パターン発生位置からみて特定方
向にのみ発生するように制限することによって、隣り合
う表1の分類番号2で囲まれる領域が干渉し合わないよ
うにすることが可能になる。
【0045】
【数4】
【0046】式(11)〜式(14)は、この第1〜4
のパターン膨張回路17、19、21、23のフラグ発
生位置(x、y)と、図12(a)〜(d)の分布パタ
ーンが発生する位置(xi、yi)との関係を示したも
のである。式(11)は第1のパターン膨張回路17に
適用する式、式(12)は第2のパターン膨張回路19
に適用する式、式(13)は第3のパターン膨張回路2
1に適用する式、式(14)は第4のパターン膨張回路
23に適用する式で、所望するパターン毎に(x、y)
と(xi、yi)の関係が異なる。このように第1〜4
のパターン膨張回路17、19、21、23の出力値が
発生する位置(x、y)を所望するパターンが発生する
位置(xi、yi)に依存した位置に発生させることに
よって、表1の分類番号2で囲まれる領域が接近して、
互いのパターン膨張回路の発生フラグの干渉を抑制する
ことが可能である。図15はこの式(11)〜(15)
をそれぞれ第1〜4のパターン膨張回路17、19、2
1、23に適用した時に発生するフラグ位置を示したも
のである。丸、星、四角、三角印はそれぞれ式(1
1)、(12)、(13)、(14)によって発生した
フラグ位置を表わすものである。このように第1〜4の
パターン膨張回路17、19、21、23に式(11)
〜(14)を適用することにより、表1の分類番号2で
囲まれる領域の内部にしか、第1〜4のパターン膨張回
路17、19、21、23のフラグは発生しないので、
隣り合う表1の分類番号2で囲まれる領域が干渉し合わ
ないようになる。
【0047】実施例12 前記実施例11で示した式(11)〜(15)のrを前
記実施例10で示したように連続する範囲、例えば1〜
10や数種類指定して第1〜4のパターン膨張回路1
7、19、21、23に適用しても、同様の効果を期待
することができる。
【0048】実施例13 図4はこの発明の一実施例を示したものである。16〜
24は前記実施例7〜12で記述したものと同じもので
ある。この前記実施例7〜12では数値変換回路5の出
力値分布による場合を記述したが、前記実施例5、6の
代表値演算回路13の出力数値分布を利用することによ
り、数値変換回路5の空間的ばらつきを補正し、且つ目
標検出回路8は所望する大きさの目標領域を検出するこ
とが可能になり、同様の効果を得られることは明らかで
ある。
【0049】実施例14 図5はこの発明の1実施例を示したものである。25は
入力画像信号1の濃度値の発生頻度を計測する入力ヒス
トグラム計測回路で、図24の従来例に示したものと同
一のものである。26は最小値出力回路3の出力値の発
生頻度を計測する最小値ヒストグラム計測回路、27は
入力ヒストグラム計測回路25、最小値ヒストグラム計
測回路26からの計測結果から第1のしきい値6を算出
する第1のしきい値算出回路である。前記実施例では、
第1のしきい値6を与える手段を記述してなかったが、
本実施例の如く入力ヒストグラム計測回路25、最小値
ヒストグラム計測回路26、第1のしきい値算出回路2
7を設けることによって自動的に第1のしきい値6を算
出することができる。また、第1のしきい値6を入力ヒ
ストグラム計測回路25、最小値ヒストグラム計測回路
26の計測結果を組み合わせて処理することによって、
局所的な入力画像信号1の輝度分布の空間分布特性を計
測することができるので、入力画像信号1のノイズの影
響による数値変換回路5から出力される出力値分布のば
らつきを抑制する効果を期待できる。
【0050】
【数5】
【0051】式(15)はしきい値Thresh0で入
力画像信号1を2値化した時の2値化領域の画素数を表
わす式である。但し、hin(k)は入力画像信号1の
濃度値kにおける入力ヒストグラム計測回路25の計測
結果、Thresh0はしきい値、Nは入力画像信号1
の全階調数を表わす。式(16)はしきい値Thres
h0で最小値出力回路3を2値化した時の2値化領域の
画素数を表わす式である。但し、hmin(k)は最小
値出力回路3の出力値kにおける最小値ヒストグラム計
測回路26の計測結果である。式(16)が表わす意味
は、しきい値Thresh0で入力画像信号1を2値化
した時の2値化領域中に、ウインドウ形成回路2で構成
したウインドウが何個含まれてるかを表わしている。例
えば、ウインドウ形成回路2で注目画素とその周辺の画
素との3画素、3ラインの画素のウインドウとした場
合、この3画素、3ラインのウインドウが2値化領域に
何個含まれるかを表わす。よって式(16)は入力画像
信号1をしきい値Thresh0で2値化した場合の2
値化領域の内部点個数を表わすことになる。さらに、式
(15)から式(16)を差し引いたものは、2値化領
域の境界点個数を表わすことになる。以下の実施例14
の説明では、ウインドウ形成回路2のウインドウは注目
画素とその周辺の画素との3画素、3ラインの画素で構
成されるものとする。式(17)はしきい値Tで入力画
像信号1を2値化した場合の2値化領域の内部点を2値
化領域の画素数で割ったもので、しきい値Tを全階調分
変化させた時の2値化領域の内部点と2値化領域の画素
数との比率を表わすものである。式(17)の値が高い
ときは、その時のしきい値Tによって得られる2値化領
域は、内部点の比率が高いことを意味する。しきい値T
が低いとき画面全体が2値化領域なり、式(17)の値
は高い値を示すが、しきい値Tが高くなるにつれて入力
画像信号1のノイズの影響により、2値化領域の***、
穴等が現われ、内部点の比率が低くなり、次第に式(1
7)の値が低くなる。しきい値Tが目標領域の輝度値付
近になると、目標以外の領域に含まれるノイズの影響が
なくなり、2値化領域の内部点の比率が再び高くなり、
式(17)の値が高り、さらにしきい値Tが高くなる
と、目標領域の輝度値のノイズの影響により式(17)
の値は再び減少する。よって式(17)はしきい値Tを
変化した時に極大点をもつことが予想され、この極大点
を与えるしきい値Tを第1のしきい値6として算出する
ことにより、内部点比率の高い2値化領域を得ることが
可能になる。よって、内部点比率の高い2値化領域を得
る第1のしきい値6を数値変換回路5に与えることによ
って、入力画像信号1に含まれるノイズの影響による数
値変換回路5の出力値の空間的なばらつきを抑制する効
果が期待できる。
【0052】第1のしきい値算出回路27は前記の如
く、式(17)から極大点を求め、この極大点を第1の
しきい値6として算出する。このように構成させること
によって、自動的に第1のしきい値6を数値変換回路5
に与えることが可能になる。また、2値化領域は内部点
比率の高いものとなるので、入力画像信号1のノイズの
影響による数値変換回路5の出力数値分布のばらつきを
抑制する効果が期待できるのは明らかである。図16
(a)は実験に使用した入力画像信号1の輝度分布を示
したものである。図17(a)は入力ヒストグラム計測
回路25の計測結果を表し、図17(b)は最小値ヒス
トグラム計測回路26の計測結果を示したものである。
図18はこの図16(a)を式(17)を用いて計算し
た結果を表わすグラフである。このグラフから極大点を
求め、第1のしきい値6を算出すると14となる。この
第1のしきい値6として14を数値変換回路5に与えた
ときの出力数値分布を図16(b)に示す。尚、前記実
施例1と実施例5で与えた第1のしきい値6もこの方法
で算出した値である。
【0053】実施例15 前記実施例14で示した式(17)の値は、2値化領域
が大きいほど、大きくなる傾向があるため、式(17)
に極大点が数個存在するような場合、その極大点内の最
大値に対応するしきい値Tの2値化領域は、その他の極
大点に対応するしきい値Tの2値化領域より、大きくな
る傾向がある。故に、多数極大点が存在する場合、その
極大点の値を互いに比較しにくい難点がある。そこで、
入力画像信号1をしきい値Tで2値化した時の境界点数
と所望する目標領域が有する境界点数とを比較し、しき
い値Tを再評価することにより、第1のしきい値6を算
出するようにすれば、前記した式(17)の問題点が解
決できる。よってこの実施例15では、第1のしきい値
算出回路27は、実施例14で述べた極大点に対応する
しきい値を選び出し、次に各々の2値化領域の境界点数
を再評価することにより、第1のしきい値6を算出する
動作を行う。
【0054】
【数6】
【0055】例えば、一辺がa画素の正方形の面積はa
×aで、その時の内部点個数は(a−2)×(a−2)
で表わされる。図19は、この正方形の内部点比率を表
わしたもので、式(18)を用いて計算した結果であ
る。このように境界点個数の増加率より内部点個数の増
加率が大きいため、領域全体の画素数が増加するにつれ
て、式(18)の値が大きくなる。同様に考えれば、式
(17)についてもいえることが簡単に予想がつき、2
値化領域の画素数が大きいほど、式(17)の値が大き
くなる。よって、内部点比率が高くなる極大点に対応す
るしきい値Tが多数存在するような入力画像信号1にお
いて、その極大点の式(17)の値を互いに比較しにく
く、第1のしきい値6の選択が困難になる。
【0056】
【数7】
【0057】所望する目標領域を一辺がa画素の正方形
とした場合、その境界点数は式(19)のようになる。
この正方形の面積はa×aで、式(15)はあるしきい
値Thresh0で2値化した場合の2値化領域の面積
を表わすので、この式(15)を用いて変数aを式(1
9)のように定義する。以上より、境界点数を評価する
関数を式(21)のように定義する。この式(21)の
分子は入力画像信号1のしきい値Tで2値化した場合の
境界点数、分母は式(19)に式(20)を代入したも
ので、しきい値Tで2値化した時2値化領域が正方形と
なった場合の境界点個数を表わすものである。よって式
(20)は2値化領域が正方形になった場合に1とな
る。式(17)によって算出された極大点に対応するし
きい値Tをこの式(20)を用いて再評価するようにす
れば、2値化領域の面積に関係なく、極大点に対応する
しきい値Tを決定できる。
【0058】図20(a)は入力濃淡画像1の輝度分布
を示したものである。図21(a)は入力ヒストグラム
計測回路25の計測結果、図21(b)は最小値ヒスト
グラム計測回路26の計測結果を表わす。図22(a)
は式(17)によって算出した値をグラフにしたもので
ある。図22(b)は式(20)によって算出した値を
グラフにしたものである。但し、横軸はしきい値Tの濃
度値を表わす。図22(a)から極大点のしきい値Tは
7と13であるが、図22(b)から1に最も近いのは
13となり、第1のしきい値6として13を選べば、所
望する目標の形状、この実施例では正方形の2値化領域
を得ることが可能になる。図20(b)は第1のしきい
値6を13とした時の数値変換回路5の出力数値分布で
ある。
【0059】実施例16 図6はこの発明の1実施例を示したものである。28は
差分回路4の出力値の発生頻度を計測する差分ヒストグ
ラム計測回路、29はこの差分ヒストグラム計測回路2
8の計測結果から第2のしきい値7を算出する第2のし
きい値算出回路である。前記実施例では、第2のしきい
値7を与える手段を記述してなかったが、本実施例の如
く差分ヒストグラム計測回路28、第2のしきい値算出
回路29を設けることによって自動的に第2のしきい値
6を算出することができる。
【0060】前述した如く入力画像信号1の輝度分布の
空間的変化が大きい時に、差分回路4の出力値は高い値
を示し、空間的変化が少ない時に、差分回路4の出力値
は低い値を示す。入力画像信号1にノイズが含まれる場
合、差分回路4の低い出力値にこのノイズ成分が現われ
る。この差分回路4の出力値発生頻度を計測する差分ヒ
ストグラム計測回路28のヒストグラムを正規分布であ
ると仮定して、このヒストグラム値の標準偏差σを算出
し、この標準偏差σを定数倍した値を第2のしきい値7
として算出すれば、入力画像信号1のノイズの影響を抑
制した数値変換回路5の出力数値分布を得ることが可能
になる。第2のしきい値算出回路29はこの動作を行う
ものである。図20(a)は実験に使用した入力画像信
号1である。図23は差分ヒストグラム計測回路28の
計測結果をグラフに示したものである。このヒストグラ
ム値から算出した標準偏差σは約9でこれを3倍した値
9を第2のしきい値7として算出し、数値変換回路5に
与え、得られる出力数値分布を図21(b)に示す。
尚、前記実施例1、5の説明に使用した実験画像におい
ても、この方法で第2のしきい値7を算出したものであ
る。このように入力画像信号1に含まれるノイズの影響
が差分回路4の出力値の低い方に現われやすいことを利
用して、第2のしきい値7を算出し、入力画像信号1に
含まれるノイズの影響を除去した数値変換出力回路5の
出力数値分布を得ることが可能になる。
【0061】実施例17 図7はこの発明の一実施例を示したものである。第1の
しきい値6と第2のしきい値7とを入力ヒストグラム計
測回路25、最小値ヒストグラム計測回路26、差分ヒ
ストグラム計測回路28との計測値から算出する。
【0062】
【数8】
【0063】式(22)は、前記した如く第2のしきい
値7を算出し、その第2のしきい値7以上の差分回路4
の出力値数を算出する式である。但し、Thresh2
は第2のしきい値7である。よってエッジである画素は
式(22)のHsubの数だけ存在する。一方、数値変
換回路5の出力数値分布中で表1の分類番号2で囲まれ
る領域を得るためには、エッジである画素と境界点とな
る画素が一致しなければならない。故にエッジである画
素数と境界点画素数が一致しなければならない。しか
し、入力画像信号1のノイズの影響により実際には一致
しない場合が多いことが予想される。そこで、境界点画
素数はエッジである画素数より多くなるという仮定を行
い、式(23)を満足するように第1のしきい値6を算
出する。但し式(23)のT1は第1のしきい値6を表
わす。この実施例17において、第1のしきい値算出回
路27は、式(23)を満足し、且つ前記実施例14、
15で示した如く第1のしきい値6を算出する動作を行
う。従って、入力画像信号1の輝度分布の局所的な空間
分布を考慮し、且つ入力画像信号1のノイズ成分を除去
するように第1しきい値6と第2のしきい値7とを算出
できるので、数値変換回路5から出力される空間的なば
らつきを抑制する効果が期待できる。
【0064】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に記載されているような効果を奏す
る。
【0065】数値変換回路は、最小値出力回路の出力値
と入力濃淡画像信号と差分回路の出力値と一つ或いは複
数のしきい値とを受けて、入力濃淡画像を、空間分布状
況に応じた数値分布に変換する。従って、この数値分布
から所望する分布を選び出すことによって、急峻な山の
ような輝度分布を有する目標領域のみを的確に検出する
効果がある。
【0066】数値変換回路の出力値からなるウインドウ
を形成し、そのウインドウを代表する値を算出すること
により、代表値がウインドウ内の他の数値を消去し、入
力濃淡画像信号のノイズ等の影響により数値変換回路の
出力数値分布の空間的なばらつきを補正する。従って、
数値変換回路の出力数値分布から目標領域を円滑に検出
できるようになる。
【0067】また、数値変換経路の出力数値分布を受け
てパターン一致回路からフラグを発生し、このフラグ位
置からパターン膨張回路のフラグ発生位置を算出する
時、フラグ発生位置からパターン膨張回路のフラグ発生
位置を算出する時、目標領域を形成している画素数を考
慮して算出することにより、所望の大きさを有する目標
領域のみを検出することが可能になる。
【0068】また、代表値演算回路の出力数値分布を受
けてパターン一致回路からフラグを発生し、このフラグ
位置からパターン膨張回路のフラグ発生位置を算出する
時、フラグ発生位置からパターン膨張回路のフラグ発生
位置を算出する時、目標領域を形成している画素数を考
慮して算出することにより、数値変換回路の出力値を空
間的に補正し、且つ所望の大きさを有する目標領域のみ
を検出することが可能になる。
【0069】また、第1のしきい値算出回路は、入力ヒ
ストグラム計測回路と最小値ヒストグラム計測回路との
計測値を組み合わせて第1のしきい値を算出するので、
入力画像信号の輝度分布の局所的な空間分布を考慮して
しきい値を算出できる。従って、入力画像信号に含まれ
るノイズの影響による数値変換回路の出力数値分布の空
間的ばらつきを抑制し、円滑に目標領域を検出する効果
がある。
【0070】また、第2のしきい値算出回路は、入力画
像信号1に含まれるノイズの影響を除去し、第2のしき
い値を算出する。従って、入力画像信号に含まれるノイ
ズの影響による数値変換回路の出力値の空間的ばらつき
を抑制し、円滑に目標領域を検出する効果がある。
【0071】また、入力ヒストグラム計測回路と最小値
ヒストグラム計測回路と差分ヒストグラム計測回路との
計測値から第1、第2のしきい値を算出するしきい値算
出回路は、各々の計測値を組み合わせてしきい値を算出
するので、入力画像信号の輝度分布の局所的な空間分布
を考慮し、且つ入力画像信号1に含まれるノイズの影響
を除去して第1、第2のしきい値を算出する。従って、
入力画像信号に含まれるノイズの影響による数値変換回
路の出力数値分布の空間的ばらつきを抑制し、円滑に目
標領域を検出する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による装置の実施例1を示す構成図で
ある。
【図2】この発明による装置の実施例5を示す構成図で
ある。
【図3】この発明による装置の実施例7を示す構成図で
ある。
【図4】この発明による装置の実施例13を示す構成図
である。
【図5】この発明による装置の実施例14を示す構成図
である。
【図6】この発明による装置の実施例16を示す構成図
である。
【図7】この発明による装置の実施例17を示す構成図
である。
【図8】この発明の実施例1の動作を説明するための図
である。
【図9】この発明の実施例1の動作を説明するための図
である。
【図10】この発明の実施例1の動作を説明するための
図である。
【図11】この発明の実施例5の動作を説明するための
図である。
【図12】この発明の実施例7の動作を説明するための
図である。
【図13】この発明の実施例7の動作を説明するための
図である。
【図14】この発明の実施例9の動作を説明するための
図である。
【図15】この発明の実施例11の動作を説明するため
の図である。
【図16】この発明の実施例14の動作を説明するため
の図である。
【図17】この発明の実施例14の動作を説明するため
の図である。
【図18】この発明の実施例14の動作を説明するため
の図である。
【図19】この発明の実施例15の動作を説明するため
の図である。
【図20】この発明の実施例15の動作を説明するため
の図である。
【図21】この発明の実施例15の動作を説明するため
の図である。
【図22】この発明の実施例15の動作を説明するため
の図である。
【図23】この発明の実施例16の動作を説明するため
の図である。
【図24】従来の目標検出装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1 濃淡画像信号 2 ウインドウ形成回路 3 最小値出力回路 4 差分回路 5 数値変換回路 6 第1のしきい値 7 第2のしきい値 8 目標検出回路 9 第1のしきい値比較回路 10 第2のしきい値比較回路 11 数値発生回路 12 変換後ウインドウ形成回路 13 代表値演算回路 14 代表値最小値出力回路 15 代表値最大値比較回路 16 第1のパターン一致回路 17 第1のパターン膨張回路 18 第2のパターン一致回路 19 第2のパターン膨張回路 20 第3のパターン一致回路 21 第3のパターン膨張回路 22 第4のパターン一致回路 23 第4のパターン膨張回路 24 目標抽出演算回路 25 入力ヒストグラム計測回路 26 最小値ヒストグラム計測回路 27 第1のしきい値算出回路 28 差分ヒストグラム計測回路 29 第2のしきい値算出回路 30 しきい値算出回路 31 入力輝度値比較回路 32 目標検出回路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力画像信号中の任意の画素からなるウ
    インドウを形成するウインドウ形成回路と、このウイン
    ドウ内画素の輝度最小値を出力する最小値出力回路と、
    入力画像信号と最小値出力回路の出力値との差分演算を
    行う差分回路と、入力画像信号と最小値出力回路の出力
    値と差分回路の出力値と比較演算のための1つ或いは複
    数のしきい値とを受け所望の数値を出力する数値変換回
    路と、この数値変換回路の出力値に任意の演算を施すこ
    とによって目標領域を検出する目標検出回路とを備えた
    ことを特徴とする目標検出装置。
  2. 【請求項2】 数値変換回路の出力値を受け任意の画素
    からなる変換後ウインドウを形成する変換後ウインドウ
    形成回路と、この変換後ウインドウ形成回路の出力値か
    らこの変換後ウインドウ内の代表値を算出する代表値演
    算回路とを備えたことを特徴とする請求項1記載の目標
    検出装置。
  3. 【請求項3】 数値変換回路の出力値の分布パターンが
    所望する分布パターンと一致した時にフラグを発生する
    パターン一致回路と、このパターン一致フラグの発生位
    置を受けてその位置と特定関係にある位置に新たなフラ
    グを発生するパターン膨張回路と、このパターン膨張処
    理回路の出力値を受けて目標を抽出する目標抽出演算回
    路とで構成された目標検出回路を備えたことを特徴とす
    る請求項1記載の目標検出装置。
  4. 【請求項4】 代表値演算回路の出力値の分布パターン
    が所望する分布パターンと一致した時にフラグを発生す
    るパターン一致回路と、このパターン一致フラグの発生
    位置を受けてその位置と特定関係にある位置に新たなフ
    ラグを発生するパターン膨張回路と、このパターン膨張
    処理回路の出力値を受けて目標を抽出する目標抽出演算
    回路とで構成された目標検出回路を備えたことを特徴と
    する請求項2記載の目標検出装置。
  5. 【請求項5】 入力画像信号の濃度値の発生頻度を計測
    する入力ヒストグラム計測回路と、最小値出力回路の出
    力値の発生頻度を計測する最小値ヒストグラム計測回路
    と、入力ヒストグラム計測回路の計測値と最小値ヒスト
    グラム計測回路の計測値とから数値変換回路に入力する
    しきい値を算出する第1のしきい値算出回路とを備えた
    ことを特徴とする請求項1〜4記載のいずれかの目標検
    出装置。
  6. 【請求項6】 差分回路の出力値の発生頻度を計測する
    差分ヒストグラム計測回路と、この差分ヒストグラム計
    測回路の計測値から数値変換回路に入力するしきい値を
    算出する第2のしきい値算出回路を備えたことを特徴と
    する請求項1〜4記載のいずれかの目標検出装置。
  7. 【請求項7】 入力ヒストグラム計測回路と、最小値ヒ
    ストグラム計測回路と、差分ヒストグラム計測回路と、
    これら入力、最小値、差分ヒストグラム計測回路の計測
    値を受けて第1のしきい値を算出する第1のしきい値算
    出回路と、これら入力、最小値、差分ヒストグラム計測
    回路の計測値を受けて第2のしきい値を算出する第2の
    しきい値算出回路とを備えたことを特徴とする請求項1
    〜4記載のいずれかの目標検出装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011196939A (ja) * 2010-03-23 2011-10-06 Mitsubishi Electric Corp 画像目標検出装置および画像目標検出方法

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