JPH07280006A - アルミニウム合金系ディスクロータ - Google Patents

アルミニウム合金系ディスクロータ

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Publication number
JPH07280006A
JPH07280006A JP9370394A JP9370394A JPH07280006A JP H07280006 A JPH07280006 A JP H07280006A JP 9370394 A JP9370394 A JP 9370394A JP 9370394 A JP9370394 A JP 9370394A JP H07280006 A JPH07280006 A JP H07280006A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum alloy
disk rotor
rotor
composite material
temperature
Prior art date
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Pending
Application number
JP9370394A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuo Arai
勝男 新井
Yukio Murata
幸雄 村田
Hiroshi Isaki
博 伊崎
Masanori Yoshino
正規 吉野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Akebono Research and Development Centre Ltd
Kubota Corp
Original Assignee
Akebono Research and Development Centre Ltd
Kubota Corp
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Publication date
Application filed by Akebono Research and Development Centre Ltd, Kubota Corp filed Critical Akebono Research and Development Centre Ltd
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Publication of JPH07280006A publication Critical patent/JPH07280006A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルミニウム合金をベースとする耐熱性、耐
摩耗性に優れた軽量のディスクロータを得る。 【構成】 固相線温度が 600℃以上でかつ 500℃での高
温ビッカース硬度がHV10以上のアルミニウム合金また
はそのアルミニウム合金マトリックス中にセラミックス
が分散してなる複合材(P)をディスクロータの少なく
とも摺動部分に用いたことを特徴とするアルミニウム合
金系ディスクロータ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルミニウム合金系ディ
スクロータに関し、特に自動車、鉄道車両、産業機械等
の分野で要求の強い軽量で比較的軽負荷のディスクブレ
ーキ用のディスクロータに関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来こ
の種のディスクロータは鋳鉄製が主流であった。しかし
自動車車体の軽量化の要求に対しては鋳鉄では材料自体
の比重が大きいために大幅な軽量化は困難であった。こ
れに対して従来よりアルミニウム合金を主体とする複合
材からなるアルミニウム合金系ディスクロータが例えば
特開昭59−173234号公報、特開昭62−124244号公報等に
より提案されているが、これらのアルミニウム合金系デ
ィスクロータは高温硬度が低いか固相線温度が低いた
め、高温での摩耗量が著しく増加したり一部溶融してし
まうため耐熱性が十分でなく、通常 400℃程度が使用限
界であった。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明は、これに鑑み検
討の結果、少なくとも摺動面部分に固相線温度が高く、
かつ高温硬度も高いアルミニウム合金材またはそのアル
ミニウム合金をベースとした複合材を用いることによっ
て、耐熱性及び耐摩耗性に極めて優れたアルミニウム合
金系ディスクロータを提供するものである。
【0004】即ち本発明は、固相線温度が 600℃以上で
かつ 500℃での高温ビッカース硬度がHV10以上のアル
ミニウム合金材またはそのアルミニウム合金マトリック
ス中にセラミックス粒子が分散してなる複合材をディス
クロータの少なくとも摺動部分に用いたことを特徴とす
るものである。
【0005】
【作用】本発明における固相線温度(Ts )が 600℃以
上でかつ 500℃での高温ビッカース硬度がHV10以上の
アルミニウム合金としては、例えば表1に示すようにA
l−8%Fe合金、Al−15%Fe合金、Al−18%F
e合金、Al−8%Mn−2%Cr合金等がある。
【0006】
【表1】
【0007】そして本発明の複合材を得るには、これら
の合金粉末と、アルミナや炭化硅素等のセラミックス粒
子とを混合・攪拌し、この混合粉末をディスクロータの
全体形状または摺動部分形状に作製するために金型に充
填し、熱間または一部液相の発生する半溶融温度領域で
加圧成形を行う。上記複合材で形成する形状はコスト、
靭性確保、後工程での切削性等を考慮すると摺動部分形
状が好ましいが、非常に苛酷な高温特性を要求されるデ
ィスクロータの場合はディスクロータの全体形状を上記
複合材で作製するのが望ましい。また、要求される負荷
が比較的軽い場合はセラミックス粒子を分散させず上記
アルミニウム合金のみで摺動部分形状を形成することも
可能である。
【0008】このようにして得た摺動部分形状品の場合
は、溶湯鍛造法等の方法を用いてアルミニウム合金で鋳
ぐるむことにより、摺動部分は上記複合材からなり他の
部分はアルミニウム合金からなるアルミニウム合金複合
材ディスクロータを得る。また他の方法としては溶湯鍛
造法や板金プレス等の方法でアルミニウム合金ディスク
ロータ粗形材を作製し、その摺動部分に上記複合材を設
置して加熱加圧して一体化しアルミニウム合金複合材デ
ィスクロータとすることも可能である。その後は不要部
分の除去や切削工程を経て製品として完成する。
【0009】
【実施例】次に本発明の実施例について説明する。
【0010】表2に示すようにAl−8%Fe、Al−
15%Fe、Al−18%Fe及びAl−8%Mn−2%C
rの四種類のアルミニウム合金粉末と、これらの合金粉
末にアルミナ粉末または炭化硅素粉末を割合を変えて配
合することにより20種類の混合粉末を用意した。また比
較材として固相線温度(563℃)は低いが、 500℃での硬
度(HV38)が高いAl−20%Si−15%Fe及び固相
線温度(645℃)は高いが500 ℃での硬度(HV7)が低
いA3003の二種類の合金の粉末と、これらの合金粉
末にアルミナ粉末または炭化硅素粉末を20vol.%配合す
ることにより6種類の混合粉末も用意した。次いでそれ
ぞれの粉末をディスクロータの摺動部分成形用金型に投
入し、各アルミニウム合金の半溶融温度領域で加圧成形
を行うことにより摺動部分形状品(P)を作製した。
【0011】
【表2】
【0012】これらの摺動部分形状品(P)を図1に示
すように溶湯鍛造用金型(D)にセットし、摺動部分以
外の金型内空間に鋳造用アルミニウム合金(AC4C)
(C)を注湯して摺動部分形状品(P)を鋳ぐるむこと
によって本発明のアルミニウム合金材、アルミニウム合
金複合材及び比較材からなるディスクロータ(R)を得
た。その後不要部分を除去し、切削加工を施して26種類
のディスクロータ(R)を完成した。また別に、AC4
Cに炭化硅素を20%添加した複合材(C1)を用意し、
溶解後溶湯鍛造法でディスクロータ全体形状を作製し比
較材ディスクロータ(R)とした。そしてこれらのディ
スクロータ(R)を表3に示すような条件の摩擦試験に
供した。
【0013】
【表3】
【0014】摩擦試験の結果を表4に示すが、本発明材
からなるディスクロータは摩擦係数や摩耗量等に若干の
差はあるものの高温での使用限界温度(摺動面の一部が
溶融し、摩擦係数が著しく低下し始める寸前の温度)は
いずれも 520℃以上であり、かつ摩耗量も少なく、比較
材ディスクロータに比較して格段に耐熱性及び耐摩耗性
(特に高温での)に優れていた。一方、比較材の固相線
温度が低いものは 400℃以上で一部溶融し、高温硬度が
低いものは 400℃以上での摩耗、摺動面の荒れが著しい
ため、使用限界温度はいずれも 440℃以下であった。
【0015】
【表4】
【0016】
【発明の効果】このように本発明によれば従来に比べて
耐熱性が著しく向上し特に高温での耐摩耗性に優れたア
ルミニウム合金をベースとしたディスクロータが得ら
れ、ディスクブレーキの軽量化ひいては車体の軽量化に
有効である等の顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディスクロータを製造する方法の一例
を示す説明図である。
【符号の説明】
P 摺動部分形状品 D 溶湯鍛造用金型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊崎 博 大阪府大阪市大正区南恩加島7丁目1番22 号 株式会社クボタ恩加島工場内 (72)発明者 吉野 正規 大阪府大阪市大正区南恩加島7丁目1番22 号 株式会社クボタ恩加島工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固相線温度が 600℃以上でかつ 500℃で
    の高温ビッカース硬度がHV10以上のアルミニウム合金
    をディスクロータの少なくとも摺動部分に用いたことを
    特徴とするアルミニウム合金系ディスクロータ。
  2. 【請求項2】 固相線温度が 600℃以上でかつ 500℃で
    の高温ビッカース硬度がHV10以上のアルミニウム合金
    マトリックス中にセラミック粒子が分散してなる複合材
    をディスクロータの少なくとも摺動部分に用いたことを
    特徴とするアルミニウム合金系ディスクロータ。
JP9370394A 1994-04-07 1994-04-07 アルミニウム合金系ディスクロータ Pending JPH07280006A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9370394A JPH07280006A (ja) 1994-04-07 1994-04-07 アルミニウム合金系ディスクロータ

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JP9370394A JPH07280006A (ja) 1994-04-07 1994-04-07 アルミニウム合金系ディスクロータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07280006A true JPH07280006A (ja) 1995-10-27

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ID=14089773

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JP9370394A Pending JPH07280006A (ja) 1994-04-07 1994-04-07 アルミニウム合金系ディスクロータ

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JP (1) JPH07280006A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6474453B2 (en) * 1999-12-14 2002-11-05 Nisshinbo Industries, Inc. Disc brake, disc brake pad, and back plate for the disc brake pad

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6474453B2 (en) * 1999-12-14 2002-11-05 Nisshinbo Industries, Inc. Disc brake, disc brake pad, and back plate for the disc brake pad

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