JPH0727458A

JPH0727458A - 製氷用容器

Info

Publication number: JPH0727458A
Application number: JP5171463A
Authority: JP
Inventors: Takeaki Hoshino; 武昭星野
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1993-07-12
Filing date: 1993-07-12
Publication date: 1995-01-27

Abstract

(57)【要約】【目的】完全に透明な氷を得ることのできる製氷用容
器を提供すること。【構成】本製氷用容器１０は、蓋１１を備えた有底筒
状の容器本体１２と、この容器本体１２内に配置される
筒状の仕切体１３とから構成され、仕切体１３は複数の
スリット（開口部）１３ｃを円周方向に均等に設けてい
る。容器本体１２内に水を入れ、蓋１１をして冷凍室内
に配置すると、水の上面及び側面から氷結が始まり、気
泡は仕切体１３のスリット１３ｃを通って仕切体１３の
中央へ集まり、更に下方へと移動し、仕切体１３の内側
は気泡を含んだ白濁した氷となるが、仕切体の外側は透
明な氷となる。氷を仕切体の内側と外側とで分離するこ
とにより、仕切体１３の外側に形成された透明な氷を得
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、冷凍室内に配置して透
明な氷を形成する製氷用容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】最近、家庭や飲食店等で各種飲料類，
酒，ウイスキー等の飲み物に、冷却用として冷蔵庫で製
造した氷片を使用する機会が多い。

【０００３】現行の家庭冷蔵庫の製氷用容器は、容器内
に枠を格子状に設け、複数の立方体の角氷を得るもので
あるが、水中に溶存する空気が気泡となって、氷中に包
み込まれ、透明氷を得ることができないという欠点があ
る。

【０００４】そこで、透明氷を得る製氷用容器として特
開昭５４−３９４９号公報に開示されているものがあ
る。その従来の製氷用容器を図９に示す。

【０００５】同図に示す製氷用容器は、内部容器体１を
外側容器２内に配置し、内部容器体底面３に複数の貫通
孔４を設け、上部容器体室５に注入された水が容易に内
部容器体１で構成された下部容器体室６に充満する構造
としたものである。

【０００６】この製氷用容器１の上部から水を注入する
ことで、下部容器体室６を構成する内部容器体１の底面
３に設けられた複数の貫通孔４を通じて、水は下部容器
体室６の内部に充満し、その後上部容器体室５も水が満
たされる。

【０００７】そして、水の充満した本容器を家庭用冷蔵
庫のフリーザー又は冷凍庫に静置すると、冷凍庫内の冷
気によって上部容器体室５の水は上面及び側面から氷結
が始まり、その厚みを増し、水中に溶存する空気を氷中
に封入することなしに氷結が進み、上部容器体室５の水
が完全に氷結する。

【０００８】一方、下部容器体室６の水は、複数の貫通
孔４を有する内部容器体１の底面３が一種の隔壁とな
り、氷結は遅れ、長時間を経過して氷結がはじまり、下
部容器体室６の氷は空気泡を含んだ白濁した氷となり、
上部容器体室５に透明氷を得ることができる。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、上部容器体室５に形成された氷が完全に透明
とならないという問題がある。

【００１０】そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなさ
れたものであり、透明な氷を得ることのできる製氷用容
器を提供することを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の製氷用容器は、冷凍室内に配置して透明な氷
を形成する製氷用容器において、有底筒状の容器本体
と、この容器本体内に配置される筒状の仕切体と、この
仕切体の内側と外側とを連通するように設けられた複数
の開口部とを有することを特徴とするものである。

【００１２】

【作用】上記構成の製氷用容器によれば、容器本体内に
水を入れ、冷凍室内に配置すると、水の上面及び側面か
ら氷結が始まり、気泡は仕切体の開口部を通って仕切体
の中央へ集まり、更に下方へと移動し、仕切体の内側は
気泡を含んで白濁した氷となるが、仕切体の外側は、透
明な氷となる。氷を仕切体の内側と外側とで分離するこ
とにより、仕切体の外側に形成された透明な氷を得るこ
とができる。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳述
する。

【００１４】図１は本発明の製氷用容器の一実施例を示
す縦断面図、図２は図１におけるＡ−Ａ線断面図であ
る。

【００１５】この製氷用容器１０は、蓋１１を備えた有
底筒状の容器本体１２と、この容器本体１２内に配置さ
れる筒状の仕切体１３とから構成されている。

【００１６】前記容器本体１２は、開口端側の外周面に
凸部１２ａを設け、蓋１１に設けた凹部１１ａに着脱自
在に係合できるようになっている。また、容器本体１２
及び蓋１１は、可撓性を有する樹脂から形成されてい
る。

【００１７】前記仕切体１３は、フランジ部１３ａと筒
部１３ｂとから構成されており、筒部１３ｂには、複数
のスリット（開口部）１３ｃを円周方向に均等に設けて
いる。

【００１８】次に、上記構成の製氷用容器１０を用いて
透明な氷を形成する一方法について図３乃至図５をも参
照して説明する。

【００１９】まず、図３に示すように、容器本体１２内
に仕切体１３を配置し、容器本体１２の上部から水を注
入し、容器本体１２内を水で満たす。蓋１１を手で下方
向に押して、蓋１１に設けた凹部１１ａを容器本体１２
の外周面に設けた凸部１２ａに係合させる。

【００２０】次に、図４に示すように、蓋１１をした容
器本体１２を上下逆様にして家庭用冷蔵庫のフリーザー
又は冷凍庫に静置する。

【００２１】すると、図５に示すように、冷凍庫内の冷
気によって水の上面及び側面から氷結が始まり、気泡は
仕切体１３のスリット１３ｃを通って仕切体１３の中央
へ集まり、更に下方へと移動し、仕切体１３の内側は気
泡を含んだ白濁した氷１４となるが、仕切体１３の外側
は、透明な氷１５となる。水が体積を増して氷となるの
で、蓋１１の中央部は下方向に膨らみ、場合によって
は、同図に示すように蓋１１が外れる。

【００２２】次に、この製氷用容器１０を外部に取り出
し、氷を仕切体１３の内側と外側とで分離することによ
り、仕切体１３の外側に形成された透明な氷１５を得る
ことができる。

【００２３】なお、本発明は上記実施例に限定されず、
その要旨を変更しない範囲内で種々変形実施できる。例
えば、仕切体１３の筒部１３ｂから外側に向かって複数
の突出片を設けてもよい。これによれば、仕切体１３の
外側に形成された透明な氷１５を割る手間を省ける。ま
た、容器本体１２の形状は、本実施例に限定されず、矩
形状でもよい。更に、蓋１１と仕切体１３とを一体化し
た構造としてもよい。

【００２４】また、容器本体１２は、図６に示す容器本
体１２Ａに示すように、蓋１１の不要な有底筒状とし、
底を厚くして曲がり難い構造としてもよく、図７に示す
容器本体１２Ｂに示すように、蓋１１の不要な有底筒状
とし、底をジャバラ構造として、曲がり易くしてもよ
く、図８に示す容器本体１２Ｃに示すように、蓋１１の
不要な有底筒状とし、底蓋を着脱可能な構造としてもよ
い。このように容器本体１２を図６乃至図８に示す構造
とすることにより、容器本体１２Ａ乃至１２Ｃ内に水を
注入して冷凍庫に静置する際に、上下逆様にしなくても
済むため、取扱いが容易となるという効果が得られる。

【００２５】

【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、仕
切体の内側は気泡を含んで白濁した氷となるが、仕切体
の外側は透明な氷となるので、氷を仕切体の内側と外側
とで分離することにより、仕切体の外側に形成された透
明な氷を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の製氷用容器の一実施例を示す縦断面
図。

【図２】図１におけるＡ−Ａ線断面図。

【図３】本実施例の分解斜視図。

【図４】本実施例により透明な氷を形成する一方法を示
す断面図。

【図５】本実施例により透明な氷を形成する一方法を示
す断面図。

【図６】図１に示す容器本体の他の例を示す断面図。

【図７】図１に示す容器本体の他の例を示す断面図。

【図８】図１に示す容器本体の他の例を示す断面図。

【図９】従来の製氷用容器の断面図図。

【符号の説明】

１０製氷用容器１１蓋１２，１２Ａ，１２Ｂ，１２Ｃ容器本体１３仕切体１３ｃスリット（開口部）１５透明な氷

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】冷凍室内に配置して透明な氷を形成する
製氷用容器において、有底筒状の容器本体と、この容器
本体内に配置される筒状の仕切体と、この仕切体の内側
と外側とを連通するように設けられた複数の開口部とを
有することを特徴とする製氷用容器。