JPH072735A - 酢酸イソプロピルの製造方法 - Google Patents

酢酸イソプロピルの製造方法

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JPH072735A
JPH072735A JP5340063A JP34006393A JPH072735A JP H072735 A JPH072735 A JP H072735A JP 5340063 A JP5340063 A JP 5340063A JP 34006393 A JP34006393 A JP 34006393A JP H072735 A JPH072735 A JP H072735A
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distillation column
reaction
acetic acid
liquid
propylene
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JP5340063A
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English (en)
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Kiyuuichi Ooyama
求一 大山
Giichi Shimada
義一 嶋田
Yuichi Tokumoto
祐一 徳本
Kazuo Sakamoto
一夫 坂本
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Daicel Corp
Eneos Corp
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Nippon Petrochemicals Co Ltd
Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ナフサなどの石油類を接触分解して得られる
プロピレンを含む炭素数3の留分を粗プロピレンとして
使用でき、設備費の多大な増大なく低コストに連続的に
高純度の、例えば99.9%程度の酢酸イソプロピルが
効率よく製造でき、しかも再利用物質に特別の精製を必
要とせずリサイクルすることができる酢酸イソプロピル
の製造方法を提供する。 【構成】 粗プロピレンと酢酸から液相反応により酢酸
イソプロピルを工業的に製造するプロセスにおいて、加
圧状態にある反応粗液から、第一蒸留塔で低沸点成分を
濃縮分離し、次いで第三蒸留塔にて製品酢酸イソプロピ
ルを得、第四蒸留塔で未反応酢酸と高沸点成分を分離
し、未反応酢酸を反応工程にリサイクルする一連の精製
プロセスを経る高純度の酢酸イソプロピルの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸性イオン交換樹脂触
媒の存在下に不純物を含有するプロピレンと酢酸を液相
で反応させ、得られた粗酢酸イソプロピルを連続的に精
製することにより高純度の酢酸イソプロピルを製造する
方法に関する。本発明の製造方法によって製造される高
純度の酢酸イソプロピルは溶剤や香料等として有用な物
質である。
【0002】
【従来の技術】酢酸にプロピレンを酸性イオン交換樹脂
触媒の存在下に反応させ酢酸イソプロピルを合成する方
法は公知(特開平4−169552号公報)であり、ま
た酢酸イソプロピルを工業的な方法で得るプロセスにお
いて、オ−バ−オ−ルの収率を向上させるため、未反応
の酢酸をリサイクル使用することも公知(ハイドロカ−
ボンプロセッシング、1975年4月号;HYDOCA
RBON PROCESSING APRIL 197
5)である。酢酸イソプロピルの製造方法として、液相
で酢酸とプロピレンを酸性触媒下で反応させることによ
って合成することができることが知られている。また、
プロピレンとして粗プロピレンを使用することも知られ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ような粗プロピレンを使用する場合には、原料の粗プロ
ピレン及び酢酸中に含まれている微量の水および酢酸が
無水酢酸になる反応で生じる微量な水分とプロピレンが
反応して副生成物としてイソプロピルアルコ−ル(IP
A;沸点82℃)等を生成する。また、不純物として飽
和炭化水素および炭素数4のオレフィン類等を含んでい
る。これら不純物中の炭素数4のオレフィン類とプロピ
レン及び酢酸が反応して、炭素数7のオレフィン類や炭
素数6以上の酢酸エステル類等を副生する。これらの副
生成物は酢酸イソプロピルや酢酸と沸点が近いため分離
しにくい。したがって、単純な連続蒸留塔の組み合わせ
では蒸留塔の段数が大きくなり、設備費の増大を引き起
こすか、酢酸イソプロピルのロス率が大きくなる。この
ような事実は、工業プロセスとしては、はなはだ問題で
あり現実的ではない。このため、粗プロピレンを使用し
て高純度の酢酸イソプロピルを製造する方法が望まれて
いた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題を
解決するため、粗プロピレンと酢酸から液相反応により
酢酸イソプロピルを工業的に製造するプロセスにおい
て、加圧状態にある反応粗液から、第一蒸留塔で低沸点
成分を濃縮分離し、次いで第三蒸留塔にて製品酢酸イソ
プロピルを得、第四蒸留塔で未反応酢酸と高沸点成分を
分離し、未反応酢酸を反応工程にリサイクルする一連の
精製プロセスを経る製造方法を提供するものである。
【0005】すなわち、本発明は、「不純物を含有する
プロピレンと酢酸とから酢酸イソプロピルを製造する方
法において、(a)反応系で得られた加圧反応液を気相
と液相に分離し、(b)分離した気相を冷却して非凝縮
物と凝縮物に分離し、(c)凝縮物は前記の液相と混合
して反応粗液とし、この反応粗液を第一蒸留塔に導き、
塔頂液と塔底液とに分離し、(d)第一蒸留塔の塔頂液
を第二蒸留塔に導き、第二蒸留塔の塔頂液を系外に排出
し、(e)第二蒸留塔の塔底液を第一蒸留塔の適当な段
に戻し、(f)第一蒸留塔の塔底液を第三蒸留塔に導
き、第三蒸留塔の塔頂液として純度の高い酢酸イソプロ
ピルを留出し、(g)第三蒸留塔の塔底液を第四蒸留塔
に導き、第四蒸留塔の塔頂から共沸組成の塔頂液を留出
させ、主として酢酸およびsec−ブチルアセテ−トか
らなる混合物をサイドカットして反応系へ戻して、
(h)第四蒸留塔の塔底液を系外に排出することを特徴
とする高純度の酢酸イソプロピルの製造方法」である。
【0006】本発明の高純度の酢酸イソプロピル(以
下、IPACと記す)の製造方法を実施する場合の実施
態様を図1に示し、これに基いて説明する。図1におい
て1は反応器、2はフラッシュタンク、3はコンデンサ
−、4はタンク、5は第一蒸留塔、6は第二蒸留塔、7
は第三蒸留塔、8は第四蒸留塔を示し、矢印は各部を流
れるアルファベットで示された液体または気体の混合物
の流れる方向を示す。
【0007】本発明の製造方法においては、先ず、触媒
の存在下に、不純物を含有するプロピレンと酢酸を液相
で反応させる。本発明では不純物を含有するプロピレン
として、プロピレンを約20重量%以上含有する炭化水
素混合物を用いることができ、そのような炭化水素混合
物としては、ナフサなどの石油類を接触分解して得られ
るプロピレンを含む炭素数3の留分やイソブタンを脱水
素してイソブテンを製造する際に副生する粗プロピレン
などを使用することができる。
【0008】酢酸中の水分は0. 1%未満であることが
望ましい。IPACの合成反応において使用される触媒
はこの種の反応に用いられる一般的なものでよく、特別
な触媒である必要はない。一般的には酸性イオン交換樹
脂のような酸性触媒を用い、液相反応、気相反応および
気液混相反応で合成することが可能である。本発明は液
相で反応させ、加圧状態にある反応粗液から連続処理に
よる高純度のIPACを製品化するプロセスに関する。
なお、本発明における精製プロセスにおいては、常圧ま
たは加圧のどちらにでも対応することができる。
【0009】本発明においては、原料供給液(P)中の
酢酸とプロピレンのモル比が1. 0〜2. 0の範囲で、
酸性イオン交換樹脂触媒を充填してなる連続流通式固定
床反応器に、酢酸とプロピレンとをいずれも液状かつ並
流で供給して反応させることが好ましい。反応器内の圧
力は、反応系を液相に保つために十分な圧力でよく、例
えば、15〜100kg/cm2 、より好ましくは15
〜50kg/cm2 の囲から適宜選択できる。触媒相の
入り口温度は、70〜120℃に保ち反応させる。この
ようにして反応させた加圧状態のIPAC反応粗液を、
図1に示す流れに従って連続精製法で製造する。
【0010】例えば、反応器1を出た加圧状態の加圧反
応粗液(A)(温度70〜120℃、圧力15〜100
kg/cm2 )はまずフラッシュタンク2で放圧され常
圧に戻される。このとき、液相(D)と気相(B)とに
分離される。気相(B)中にはIPACが存在するた
め、これをコンデンサ−3を用いて冷却し、フラッシュ
によるIPACのロスを最小限にする。なお、不活性ガ
スを含むプロピレンを使用した場合はイナ−トガスが多
いために放圧ロスが大きくなる。この際、使用する冷媒
の温度は20℃以下が好ましい。コンデンサ−3よっ
て、凝縮されたIPACを含む凝集液(C)は、フラッ
シュタンク2の液相(D)とタンク4で混合され、混合
液(E)は第一蒸留塔5に連続フィ−ドされる。
【0011】第一蒸留塔5は脱低沸点成分を目的として
設置した塔である。低沸点成分としてはイソプロピルア
ルコ−ル(IPA)、イソプロピルエ−テル(IP
E)、炭素数7のオレフィンなどが主成分である。これ
ら低沸点成分の中で炭素数7のオレフィンは、プロピレ
ン中の不純物の一つである炭素数4のオレフィンとプロ
ピレンが、本反応条件下で反応して生成する特有の不純
物であり、この副生成物が製品としてのIPACの純度
を低下させる最も大きな原因である。なお、イソプロピ
ルアルコ−ル(IPA)およびイソプロピルエ−テル
(IPE)はプロピレンと水分(プロピレンや酢酸中の
水分、酢酸が縮合して無水酢酸が生成する際に生成する
水分)との反応により生成する。
【0012】そこで、第一蒸留塔5では、純度99. 9
%程度の製品IPACを得ることを目標として、上記の
低沸点成分とIPACの分離を行なう。第一蒸留塔5の
運転条件は、IPAC、未反応酢酸を含む塔低液中の低
沸点成分の濃度を定めたスペック以下になるように運転
するが、IPACと炭素数7のオレフィンの沸点が近い
ために分離がしにくい。このため留出液中に上記の低沸
点成分の他にIPACを多量に留出させる。このまま留
出液を廃棄処分にすると、同伴IPACのロスが多大に
なるため、製品であるIPACの取得率が悪化する。
【0013】そこで脱低沸点成分の方法として第一蒸留
塔5のみの使用では同伴IPACのロスが多大になるこ
とから、第一蒸留塔5の塔頂液(F)を第二蒸留塔6に
仕込み、低沸点成分の濃縮を行なう。第二蒸留塔6の塔
底液(H)は、IPACと若干の低沸点成分が残留する
が、これは第一蒸留の適当な段に戻す多重効用方式とす
る。この方法を採用することによってIPACの同伴ロ
スは大幅に減少する。また、第二蒸留塔6では、処理液
量が第一蒸留の約1/20になるので、塔径は1/3以
下でよく、設備費の大きな負担にはならない。なお、第
二蒸留塔の濃縮された塔頂液は系外に取り出される。
【0014】次に、第一蒸留塔塔底液(I)は、第三蒸
留塔7に仕込まれる。ここで、塔頂より製品としてのI
PAC(J)を得る。塔底液(K)からは、酢酸とsec-
ブチルアセテ−ト(以下、SBACと記す)、高沸点成
分などが得られ、これを第四蒸留塔8に仕込む。第四蒸
留塔8は脱高沸点成分を行ない、未反応酢酸を回収する
ことを目的とする。第四蒸留塔8への仕込み液(K)
は、未反応酢酸と高沸点点物質及びSBACであり、S
BACはプロピレンガス中の不純物である炭素数4のオ
レフィンが酢酸と反応することによって生成する。SB
ACの沸点は酢酸と近く分離が困難であるが、反応系で
分解して炭素数4のオレフィンと酢酸になることが確認
されている。これによりSBACは反応工程で平衡組成
になり増加しないことが判ったので、SBACの分離は
本製造工程において特に考慮しなくてもよい。
【0015】高沸点成分には、プロピレンの3量体であ
る炭素数9のオレフィンが存在する。炭素数9のオレフ
ィンは酢酸と共沸するので、塔頂から酢酸を留出させ塔
底から高沸点成分を缶出させる方法では、炭素数9のオ
レフィンと酢酸の分離ができない。この回収酢酸は反応
系でリサイクル使用するため、炭素数9のオレフィンが
反応系及び精製系内で蓄積する。このような、オレフィ
ンを含んだ酢酸を反応系にリサイクルすることは副生成
物の増加や触媒への悪影響が考えられる。
【0016】また、精製系でも高濃度の炭素数9のオレ
フィンを間欠的に分離する処理が必要になり、連続精製
系での運転管理が難しくなる。そこで共沸の性質を利用
し、塔頂から炭素数9のオレフィンと酢酸を共沸組成で
留出させ、塔底からは高沸点成分(N)を缶出させ、酢
酸をサイドカットすると高純度の酢酸を回収できる。ま
た、酢酸のロスは炭素数9のオレフィンとの共沸物分の
みとなり、微量のロスで済むことになる。
【0017】以下に本発明を具体的な実施例により説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。こ
こで、以下の実施例で使用したプロピレンの組成は、プ
ロピレン76. 1重量%、プロパン22. 0重量%、残
分は主に炭素数4のオレフィである。また、モル比と
は、プロピレンに対する酢酸のモル比を指し、LHSV
は酢酸の供給量を基準とする。
【0018】(実施例1)図1に示した反応器1(円筒
管型)に触媒として酸性イオン交換樹脂を充填し、不純
物を含有するプロピレンと酢酸を反応器1に供給した。
酢酸と不純物を含有するプロピレンからなる原料供給流
(P)を反応器1に供給し、触媒層において反応させ、
反応混合物は図示しない熱交換器を介して冷却し、その
一部を循環した。
【0019】循環流は原料供給流(P)と合流させた。
この反応器1に酢酸をLHSV1.0及びプロピレンの
モル比1. 4の供給流を反応圧力40kg/cm2で流した。
このようにして得られた加圧状態加圧反応粗液をフラッ
シュタンク2にて放圧し、気相(非凝縮成分)と液相
(凝縮成分)とに分離した。非凝縮成分はコンデンサ−
3にて10℃まで冷却し、IPACを凝縮させフラッシ
ュタンクからの凝縮成分とタンク4で混合した。この時
点での反応粗液(E)の組成はIPAC71%、酢酸2
5%、その他4%であった。
【0020】この反応粗液(E)を第一蒸留塔5へ送っ
た。第一蒸留塔5は濃縮部20段、回収部20段からな
り、この塔で還流比30の条件で、IPA、IPE、炭
素数7のオレフィンをボトムスペックの500ppm程
度になるまでカットした。この塔底液を第三蒸留塔7に
送った。また第一蒸留塔5の留出液の組成はIPAC8
3%、IPA,IPE、炭素数7のオレフィンを含む低
沸点成分16%、水1%であった。この留出液をそのま
ま廃棄するとIPACのロスが仕込み液中の7%に相当
するため、留出液を第二蒸留塔6に送り低沸点成分をさ
らに濃縮した。
【0021】第二蒸留塔6は濃縮部20段、回収部20
段からなり、還流比30で低沸点成分を70%程度まで
濃縮した。塔底液は低沸点成分が混合しているので第一
蒸留塔5の仕込みに戻した。このような多重効用方式を
取ることによってIPACのロスは仕込みの0. 7%に
低減できた。第一蒸留塔5の塔底液を第三蒸留塔7に送
った。第三蒸留塔7は濃縮部40段、回収部20段から
なり、還流比1にて塔頂から製品であるIPACを留出
させた。得られたIPACは純度99. 9%であった。
次に第三蒸留塔7の塔底液を第四蒸留塔8に送った。
【0022】第四蒸留塔8での酢酸回収と脱高沸点成分
は、濃縮部20段、回収部20段で行った。ここでは炭
素数9のオレフィンと酢酸が共沸するため、塔頂から酢
酸と炭素数9のオレフィンの共沸物を留出させ、塔底か
ら高沸点成分を缶出させ、酢酸は回収部のサイドカット
で回収し反応系にリサイクルした。この酢酸回収方法に
より、酢酸のロスは仕込み基準で0. 8%であった。
【0023】(実施例2)不純物を含有するプロピレン
としてプロピレン69. 0重量%、プロパン28. 0重
量%、炭素数4のオレフィンを含む残分3重量%からな
る粗プロピレンを使用した以外は、実施例1と同様に行
なった。放圧後の時点での反応粗液の組成はIPACが
71%、酢酸25%およびその他4%であった。実施例
1と同様の条件で精製して得られたIPACの純度は9
9. 9%であった。原料粗プロピレンの純度が低下して
も副生成物には変化がなく、かつ、製品の品質にも影響
がなかった。
【0024】図1におけるアルファベット(A)〜
(P)は各位置を流れる液体又は気体の混合物を示して
いるが、実施例1および実施例2におけるそれぞれの混
合物組成は以下のようになる。 (A)IPAC、酢酸、プロピレン、IPA、IPE、
炭素数7のオレフィン、炭素数9のオレフィン、酢酸エ
ステル、プロパンなど; (B)プロピレン、不活性ガス、IPAC、IPA、I
PE、炭素数7のオレフィンなど; (C)IPAC、IPA、IPE、炭素数7のオレフィ
ンなど; (D)IPAC、酢酸、IPA、IPE、炭素数7のオ
レフィン、炭素数9のオレフィン、酢酸エステルなど; (E)IPAC、酢酸、IPA、IPE、炭素数7のオ
レフィン、炭素数9のオレフィン、酢酸エステルなど; (F)IPAC、IPA、IPE、炭素数7のオレフィ
ンなど; (G)IPAC、IPA、IPE、炭素数7のオレフィ
ンなど; (H)IPAC、炭素数7のオレフィンなど; (I)IPAC、酢酸、炭素数9のオレフィン、酢酸エ
ステルなど; (J)IPAC; (K)IPAC、酢酸、SBAC、炭素数9のオレフィ
ン、酢酸エステルなど; (L)炭素数9のオレフィン、酢酸、IPACなど; (M)酢酸、SBACなど; (N)高沸点成分; (O)プロピレン、不活性ガスなど; (P)は原料である酢酸とプロピレンの供給流である。 なお、実施例1および実施例2において使用した原料粗
プロピレンはナフサを熱分解して得られたものである。
【0025】(実施例3)不純物を含有するプロピレン
としてプロピレン58. 0重量%、プロパン28. 0重
量%、炭酸ガス7重量%、メタン2重量%、イソブタン
3重量%およびその他炭素数4のオレフィン等2重量%
からなる粗プロピレンを使用した以外は、実施例1と同
様に行なった。
【0026】なお、実施例3において使用した原料粗プ
ロピレンはイソブタンの脱水素によるイソブテンの製造
工程で副生物として得られたものである。放圧後の時点
での反応粗液の組成はIPACが70%、酢酸26%お
よびその他4%であった。実施例1と同様の条件で精製
して得られたIPACの純度は99. 9%であった。不
純物を含有するプロピレンの由来が変わっても副生成物
にはほとんど変化がなく、かつ、製品の品質にも影響が
なかった。
【0027】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、ナフサなど
の石油類を接触分解して得られるプロピレンを含む炭素
数3の留分を粗プロピレンやイソブタンの脱水素による
イソブテンの製造工程で副生物として得られる粗プロピ
レンを不純物を含有するプロピレンとして使用すること
ができるため、設備費を増大させることなく低コスト
で、かつ、連続的に高純度の、例えば99. 9%程度の
IPACを効率よく製造することが可能である。しか
も、未反応物質を精製することなくリサイクルして再使
用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による酢酸イソプロピルの製造工程の1
例を示す図である。
【符号の説明】
1 反応器 2 フラッシュタンク 3 コンデンサ− 4 タンク 5 第一蒸留塔 6 第二蒸留塔 7 第三蒸留塔 8 第四蒸留塔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳本 祐一 神奈川県横浜市港南区大久保3丁目35番1 号 (72)発明者 坂本 一夫 神奈川県座間市栗原中央4丁目8番14号

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不純物を含有するプロピレンと酢酸とから
    酢酸イソプロピルを製造する方法において、(a)反応
    系で得られた加圧反応液を気相と液相に分離し、(b)
    分離した気相を冷却して非凝縮物と凝縮物に分離し、
    (c)凝縮物は前記の液相と混合して反応粗液とし、こ
    の反応粗液を第一蒸留塔に導き、塔頂液と塔底液とに分
    離し、(d)第一蒸留塔の塔頂液を第二蒸留塔に導き、
    第二蒸留塔の塔頂液を系外に排出し、(e)第二蒸留塔
    の塔底液を第一蒸留塔の適当な段に戻し、(f)第一蒸
    留塔の塔底液を第三蒸留塔に導き、第三蒸留塔の塔頂液
    として純度の高い酢酸イソプロピルを留出し、(g)第
    三蒸留塔の塔底液を第四蒸留塔に導き、第四蒸留塔の塔
    頂から共沸組成の塔頂液を留出させ、主として酢酸およ
    びsec−ブチルアセテ−トからなる混合物をサイドカ
    ットして反応系へ戻して、(h)第四蒸留塔の塔底液を
    系外に排出することを特徴とする高純度の酢酸イソプロ
    ピルの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010071011A1 (ja) * 2008-12-15 2010-06-24 新日本石油株式会社 酢酸エステルの製造方法
JP5838029B2 (ja) * 2008-05-21 2015-12-24 昭和電工株式会社 酢酸n−プロピルの製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP5838029B2 (ja) * 2008-05-21 2015-12-24 昭和電工株式会社 酢酸n−プロピルの製造方法
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