JPH0727215A - 車両用自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

車両用自動変速機の油圧制御装置

Info

Publication number
JPH0727215A
JPH0727215A JP17332393A JP17332393A JPH0727215A JP H0727215 A JPH0727215 A JP H0727215A JP 17332393 A JP17332393 A JP 17332393A JP 17332393 A JP17332393 A JP 17332393A JP H0727215 A JPH0727215 A JP H0727215A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
valve
range
hydraulic
port
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17332393A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuyuki Kato
信幸 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP17332393A priority Critical patent/JPH0727215A/ja
Publication of JPH0727215A publication Critical patent/JPH0727215A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シフトレバー142が前進レンジから中立レ
ンジへ操作されたことに関連するシフトショックの発生
がない車両用自動変速機の油圧制御装置を提供する。 【構成】 シフトレバー142がDレンジへ操作されて
いる状態では、油路409により低速段用ブレーキB2
を駆動する低速段用油圧アクチュエータ108内の作動
油圧がアキュムレータ402の油室408へ導かれてそ
のアキュムレータ402の蓄圧が阻止される。このた
め、シフトレバー142がDレンジからNレンジへ操作
されると、それまでにアキュムレータ402の蓄圧が阻
止されているので、前進クラッチC1の解放が低速段用
ブレーキB2と同様に速やかに行われて、前進クラッチ
C1の係合期間と高速段用クラッチC2の係合期間との
重複が解消される。これにより、シフトレバー142が
DレンジからNレンジへ操作されたときの前進クラッチ
C1の解放遅れに起因するシフトショックが防止され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用自動変速機の油
圧制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両用自動変速機の一種に、第1アキュ
ムレータが接続された油圧式の第1摩擦係合装置と、第
2アキュムレータが接続された油圧式の第2摩擦係合装
置と、油圧式の第3摩擦係合装置とを備え、シフト操作
装置が前進レンジへ操作された場合にはその第1摩擦係
合装置および第3摩擦係合装置を係合させるとともに第
2摩擦係合装置を解放させることにより動力伝達経路が
形成させられ、そのシフト操作装置が中立レンジへ操作
された場合には第1摩擦係合装置および第3摩擦係合装
置を解放させるとともに第2摩擦係合装置を係合させる
ことにより動力伝達経路が第1摩擦係合装置にて遮断さ
れる形式のものがある。たとえば特開平5−10425
号公報に記載されているものがそれである。
【0003】
【発明が解決すべき課題】ところで、このような自動変
速機によれば、シフト操作装置が前進レンジから中立レ
ンジへ操作されると、それまで係合されていた第1摩擦
係合装置および第3摩擦係合装置が解放されるととも
に、それまで解放されていた第2摩擦係合装置が係合さ
せられるのであるが、アキュムレータの接続されていな
い第3摩擦係合装置の解放が速やかに行われる一方、第
1アキュムレータが接続されている第1摩擦係合装置の
解放が遅れて行われるため、その第1摩擦係合装置およ
び第2摩擦係合装置の係合期間が重複して、シフト操作
装置の操作に関連するシフトショックが発生する欠点が
あった。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、シフト操作装置
が前進レンジから中立レンジへ操作されたことに関連す
るシフトショックの発生がない車両用自動変速機の油圧
制御装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
めの、本発明の要旨とするところは、車両用自動変速機
において、第1アキュムレータが接続された油圧式の第
1摩擦係合装置と、第2アキュムレータが接続された油
圧式の第2摩擦係合装置と、油圧式の第3摩擦係合装置
とを備え、シフト操作装置が前進レンジへ操作された場
合にはその第1摩擦係合装置および第3摩擦係合装置を
係合させるとともに第2摩擦係合装置を解放させること
により動力伝達経路を形成させ、シフト操作装置が中立
レンジへ操作された場合にはその第1摩擦係合装置およ
び第3摩擦係合装置を解放させるとともに第2摩擦係合
装置を係合させることにより動力伝達経路を第1摩擦係
合装置にて遮断させる形式の油圧制御装置であって、上
記シフト操作装置が前進レンジへ操作されている場合に
は、前記第3摩擦係合装置の係合圧に基づいて、前記第
1アキュムレータの蓄圧を阻止する蓄圧阻止手段を含む
ことにある。
【0006】
【作用】このようにすれば、シフト操作装置が前進レン
ジへ操作されている状態では、蓄圧阻止手段により、第
3摩擦係合装置の係合圧に基づいて第1アキュムレータ
の蓄圧が阻止される。このため、シフト操作装置が前進
レンジから中立レンジへ操作されると、それまでに第1
アキュムレータの蓄圧が阻止されているので、第1摩擦
係合装置の解放が第3摩擦係合装置と同様に速やかに行
われて、第1摩擦係合装置の係合期間と第2摩擦係合装
置の係合期間とが重複することが解消される。
【0007】
【発明の効果】したがって、本発明によれば、シフト操
作装置が前進レンジから中立レンジへ操作されたとき、
第1摩擦係合装置の係合期間と第2摩擦係合装置の係合
期間との重複に起因するシフトショックが好適に防止さ
れるのである。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0009】図1は、本発明の一実施例の制御装置が適
用されるFF車両用横置トランスアクスルの骨子図であ
り、図2はその制御装置の構成例を示すブロック線図で
ある。図1において、エンジン10の動力は、ロックア
ップクラッチ付フルードカップリング12、前後進切換
装置14、ベルト式無段変速機(以下、CVTという)
16、副変速機18、減速ギヤ装置20、および差動歯
車装置22を経て、駆動軸24に連結された車輪26へ
伝達されるようになっている。
【0010】フルードカップリング12は、エンジン1
0のクランク軸28と接続されているポンプ翼車30
と、そのポンプ翼車30からのオイルにより回転させら
れるタービン翼車32と、そのタービン翼車32に相対
回転不能に連結された出力軸34と、ダンパ36を介し
て出力軸34に設けられたロックアップクラッチ38と
を備えている。上記ポンプ翼車30には油圧ポンプ40
が連結されており、各部の油圧アクチュエータを作動さ
せるための油圧が発生させられるようになっている。上
記フルードカップリング12では、解放側油室46へ作
動油が供給され且つ係合側油室48内の作動油が排出さ
れると、ロックアップクラッチ38が解放され、反対
に、係合側油室48へ作動油が供給され且つ解放側油室
46の作動油が排出されると、ロックアップクラッチ3
8が係合させられて、クランク軸28と出力軸34とが
直結されるようになっている。
【0011】前後進切換装置14は、後述のシフトレバ
ー142の操作位置に従って前進ギヤ段または後進ギヤ
段に択一的に切り換えられるダブルピニオン型の遊星歯
車装置であって、CVT16を挟んで上記フルードカッ
プリング12と反対側に配設されている。フルードカッ
プリング12の出力軸34はCVT16の入力軸58の
軸心を挿通して反対側まで突き出しており、遊星歯車装
置は、その出力軸34に相対回転不能に設けられたサン
ギヤ50と、サンギヤ50と同心に設けられたリングギ
ヤ52と、それ等サンギヤ50およびリングギヤ52の
一方および他方と噛み合い且つ互いに噛み合う一対の遊
星ギヤ54および56と、それ等の遊星ギヤ54および
56を回転可能に支持するとともにCVT16の入力軸
58に相対回転不能に連結されたキャリア60とを備え
ている。上記サンギヤ50とキャリア60との間には多
板式の前進クラッチC1が設けられているとともに、リ
ングギヤ52とハウジング64との間には多板式の後進
ブレーキB1が設けられており、ハウジング64内の前
進用油圧アクチュエータ42および後進用油圧アクチュ
エータ44によってそれぞれ係合制御されるようになっ
ている。後進ブレーキB1が解放された状態において前
進クラッチC1が係合させられると、出力軸34とキャ
リア60とが相対回転不能に連結されて入力軸58が出
力軸34と一体的に回転させられる。前進クラッチC1
が解放されるとともに後進ブレーキB1が係合させられ
ると、リングギヤ52の回転が阻止されるためキャリア
60更には入力軸58が出力軸34と反対方向、すなわ
ち車両を後進させる方向へ減速回転させられる。本実施
例では、上記前進クラッチC1とそれを駆動する前進用
油圧アクチュエータ42とが第1摩擦係合装置に対応し
ている。
【0012】CVT16は、上記入力軸58およびそれ
と平行な出力軸70を備えており、それ等の入力軸5
8、出力軸70には駆動側可変プーリ72、従動側可変
プーリ74がそれぞれ設けられているとともに、それら
の可変プーリ72、74間には伝動ベルト76が巻き掛
けられている。可変プーリ72および74は、入力軸5
8および出力軸70にそれぞれ固定された固定回転体7
8および80と、入力軸58および出力軸70にそれぞ
れ軸心方向の移動可能且つ軸まわりの相対回転不能に設
けられた可動回転体82および84とから成り、可動回
転体82および84がそれぞれその背面側に配設された
油圧アクチュエータ86および88によって軸心方向へ
移動させられることによりV溝幅、すなわち伝動ベルト
76の掛り径(有効径)が変化させられて、CVT16
の変速比γ(=入力軸58の回転速度Nin/出力軸70
の回転速度Nout )が変更されるようになっている。
【0013】副変速機18はシングルピニオン型の遊星
歯車装置にて構成されており、出力軸70と同心まわり
の回転可能に配設されたサンギヤ90と、出力軸70に
相対回転不能に連結されたリングギヤ92と、それ等の
サンギヤ90およびリングギヤ92と噛み合わされた遊
星ギヤ94と、その遊星ギヤ94を回転可能に支持する
とともに第2出力軸96に相対回転不能に連結されたキ
ャリア98とを備えている。上記サンギヤ90とキャリ
ア98との間には多板式の高速段用クラッチC2が設け
られているとともに、サンギヤ90とハウジング64と
の間には一方向クラッチ102および多板式の低速段用
ブレーキB2が直列に設けられている。高速段用クラッ
チC2および低速段用ブレーキB2はそれぞれ高速段用
油圧アクチュエータ106および低速段用油圧アクチュ
エータ108によって係合制御されるようになってい
る。高速段用クラッチC2が係合されると、サンギヤ9
0とキャリア98とが相対回転不能に連結されて遊星歯
車装置は一体回転させられるようになり、高速ギヤ段が
成立させられる。一方向クラッチ102は、正トルク駆
動状態ではサンギヤ90のリングギヤ92と反対方向の
回転を阻止するが、負トルク駆動(エンジンブレーキ)
状態では、そのリングギヤ92と同じ方向への回転を許
容して駆動輪26の回転力をエンジン10側へ伝達する
動力伝達経路を解放するものであるので、高速段用クラ
ッチC2が解放されるとともに低速段用ブレーキB2が
係合されると、低速ギヤ段が成立させられる。本実施例
では、上記高速段用クラッチC2とそれを駆動する高速
段用油圧アクチュエータ106とが第2摩擦係合装置に
対応し、低速段用ブレーキB2とそれを駆動する低速段
用油圧アクチュエータ108とが第3摩擦係合装置に対
応している。
【0014】上記第2出力軸96には第1歯車110が
設けられており、中間軸112に設けられた第2歯車1
14と噛み合わされている。中間軸112は、第2出力
軸96の軸心bと平行な軸心cまわりの回転可能に配設
されているとともに、差動歯車装置22の大径歯車11
6と噛み合わされた第3歯車118を備えている。第2
歯車114は第1歯車110よりも大径で、第3歯車1
18は第2歯車114よりも小径であり、これ等の第1
歯車110、第2歯車114、および第3歯車118に
よって前記減速ギヤ装置20が構成されている。差動歯
車装置22は、駆動軸24と直交する軸まわりに回転可
能に支持され且つ大径歯車116と一体的に回転する一
対の差動小歯車120と、その差動小歯車120と噛み
合い且つ駆動軸24に連結された一対の差動大歯車12
2とを備えている。したがって、減速ギヤ装置20から
伝達された動力は、差動歯車装置22において左右の駆
動軸24へ均等に分配された後、左右の前輪(駆動輪)
26へ伝達される。
【0015】図2において、エンジン10の図示しない
吸気配管に設けられたスロットルセンサ130は、スロ
ットル弁開度θthを表す信号を電子制御装置132へ供
給する。また、たとえばイグナイタなどに設けられたエ
ンジン回転センサ134は、エンジン10の回転速度N
e を表す信号を電子制御装置132へ供給する。また、
ハウジング64に設けられた入力軸回転センサ136お
よび出力軸回転センサ138は、CVT16の入力軸5
8の回転速度Ninおよび出力軸70の回転速度Nout
表す信号を電子制御装置132へそれぞれ供給する。ま
た、駆動軸24、すなわち駆動輪26の回転を検出する
ためにハウジング64に設けられた車速センサ140
は、車速SPDに対応する信号を電子制御装置132へ
供給する。さらに、操作位置センサ144はシフトレバ
ー142の操作位置Ps を表す信号を電子制御装置13
2へ供給する。
【0016】電子制御装置132は、CPU146、R
AM148、ROM150、および図示しないインター
フェースなどからなる所謂マイクロコンピュータを備え
ており、CPU146は、RAM148の一時記憶機能
を利用しつつ予めROM150に記憶されたプログラム
に従って上記入力信号を処理し、CVT16の変速比制
御、フルードカップリング12のロックアップクラッチ
38の係合制御、副変速機18の変速段切換制御のため
に、第1電磁弁152、第2電磁弁154、第3電磁弁
156、第4電磁弁158、第5電磁弁160、第6電
磁弁162を駆動する。また、上記電子制御装置132
は、車両の沈み込みを緩和するスコート制御を実行し、
シフトレバー142がNレンジからDレンジへ操作され
た場合に第6電磁弁162を所定期間だけオン状態とす
る。
【0017】図3は、シフトレバー142の操作位置に
関連して制御される、前進クラッチC1および後進ブレ
ーキB1、高速段用クラッチC2および低速段用ブレー
キB2の作動状態と、変速段との関係を示している。図
において、シフトレバー142がN(中立)レンジに操
作されると、副変速機18の高速段用クラッチC2が係
合され且つ低速段用ブレーキB2が解放される。これに
より、Nレンジでは、前進クラッチC1すなわち前後進
切換装置14において動力伝達経路が遮断される。この
とき、副変速機18の高速段用クラッチC2および低速
段用ブレーキB2の作動状態は係合でも解放でも差支え
ないのであるが、NレンジからR(リバース)レンジま
たはD(ドライブ)レンジへの切換のために一個の摩擦
係合装置を作動させるだけでよいこととなって切換制御
が容易となるので、Nレンジでは図に示すように高速段
用クラッチC2が係合状態とされるのである。また、図
に示すように、シフトレバー142がNレンジからDレ
ンジへ操作された場合には、その切換操作に所定時間遅
れて高速段用クラッチC2が解放されるとともに低速段
用ブレーキB2が係合され、車両の沈み込みを緩和する
スコート制御が実行されるようになっている。また、シ
フトレバーがRレンジに操作された場合には、低速段用
ブレーキB2を係合させた状態では一方向クラッチ10
2の滑りにより動力が伝達されないため、低速段用ブレ
ーキB2が解放状態とされるとともに高速段用クラッチ
C2が係合状態とされる。
【0018】図2の油圧制御回路170は、たとえば図
4、図5、図6、図7にそれぞれ分割して示すように構
成されている。図4乃至図7において、前記油圧ポンプ
40は、油圧制御回路170の油圧源を構成している。
油圧ポンプ40は図示しないオイルタンク内へ還流した
作動油をストレーナ174を介して吸入する一方、戻し
油路176を介して戻された作動油を吸入して一次油路
178へ圧送する。一次油路178内の作動油はリリー
フ型式の一次調圧弁180によって上記戻し油路176
およびクラッチ圧油路182へ漏出させられることによ
り、一次油路178内の一次ライン油圧Pr1が調圧され
るようになっている。なお、184は、上記一次ライン
油圧Pr1の過昇圧を防止するためのリリーフ弁である。
【0019】上記一次調圧弁180は、スプール弁子1
90、スプリングシート192を介してスプール弁子1
90に閉弁方向の付勢力を付与するリターンスプリング
194、スプール弁子190に当接する第1プランジャ
196、およびその第1プランジャ196に当接しそれ
と同径の第2プランジャ198を備えている。スプール
弁子190は、一次油路178に連通するポート200
aと戻し油路176に連通するドレンポート200bお
よびクラッチ圧油路182に連通する200cとの間を
開閉するものである。そのスプール弁子190は、第1
ランド202と、それよりも大径の第2ランド204
と、その第1ランド202の端面にフィードバック圧を
作用させるための油室206とを備えており、第1ラン
ド202と第2ランド204との間の油室208は大気
に開放されている。その油室206には、フィードバッ
ク圧としての一次ライン油圧Pr1が絞り209を介して
作用させられ、スプール弁子190が開弁方向へ付勢さ
れるようになっている。スプール弁子190と同軸に設
けられた第1プランジャ196と第2プランジャ198
との間には一次側油圧アクチュエータ86内の油圧Pin
を分岐油路210を介して導くための油室212が設け
られており、第2プランジャ198と第3プランジャ1
99との間には張力制御圧Pbeltを導くための油室21
4が設けられており、さらに第3プランジャ199の端
面には後述の係合作動油圧Pbcを導くための油室216
が設けられている。
【0020】したがって、上記スプール弁子190の第
1ランド202の受圧面積をA1 、第1プランジャ19
6、第2プランジャ198の断面積をA2 、第3プラン
ジャ199の断面積をA3 、前記リターンスプリング1
94の付勢力をWとすると、スプール弁子190は数式
1が成立する位置において平衡させられて一次ライン油
圧Pr1が調圧される。そして、この一次ライン油圧Pr1
は、スロットル圧Pthを調圧するスロットル弁開度検知
弁220、各電磁弁に供給されるバルブ圧Pvを調圧す
るバルブ圧調圧弁222、張力制御圧を調圧する張力制
御圧調圧弁224、前進クラッチC1や後進ブレーキB
1を係合作動させるための係合作動油圧Pbcを調圧する
係合作動油圧調圧弁226へそれぞれ供給される。
【0021】
【数1】
【0022】上記一次調圧弁180においては、一次側
油圧アクチュエータ内油圧Pinと張力制御圧Pbeltと係
合作動油圧Pbcとのいずれか高い方の油圧に基づく推力
がスプール弁子190の閉弁方向に作用させられる。こ
れにより、一次ライン油圧P r1は、一次側油圧アクチュ
エータ内油圧Pinと張力制御圧Pbeltとのいずれか高い
方の油圧に比例した値に調圧され、油圧を発生させるた
めの動力損失が可及的に小さくされる。また、係合作動
油圧調圧弁226により調圧される係合作動油圧Pbc
高くなるとその元圧である一次ライン油圧Pr1が高めら
れ、この点においても、一次ライン油圧Pr1が可及的に
低く調圧される。
【0023】前記スロットル弁開度検知弁220は、図
示しないアクセルペダルの操作により回転させられるス
ロットル弁と連動するスロットルカム230と、このス
ロットルカム230のカム面に係合し、このスロットル
カム230の回動角度に関連して軸方向位置が変化させ
られるプランジャ232と、スロットル圧Pthを調圧す
るスプール弁子234と、このスプール弁子234を閉
弁方向へ付勢するスプリング236とを備えている。ス
プール弁子234は、スプリング238を介してプラン
ジャ232から付与される開弁方向の推力と、上記スプ
リング236の閉弁方向の推力およびフィードバック圧
として作用するスロットル圧Pthに基づいて発生する閉
弁方向の推力とが平衡するように位置させられることに
より、一次ライン油圧Pr1を減圧し、スロットル弁開度
θthとともに大きくなるスロットル圧Pthを発生させ
る。
【0024】前記バルブ圧調圧弁222は、スプリング
240から付与される開弁方向の推力とフィードバック
圧として作用するバルブ圧Pv に基づいて発生する閉弁
方向の推力とが平衡するように位置させられるスプール
弁子242を備え、元圧である一次ライン油圧Pr1の変
動に拘わらず、それを減圧して一定のバルブ圧Pv を発
生させる。このバルブ圧Pv は、第3電磁弁156およ
び第5電磁弁160へそれぞれ供給される。上記第3電
磁弁156は、オリフィス243を介してバルブ圧Pv
が供給される入力ポートと、ドレンポートと、それらの
間を開閉する球状弁子と、その球状弁子を駆動するリニ
ヤソレノイドとを備え、オリフィス243の下流側の作
動油を駆動信号に従ってドレンポートから流出させるこ
とにより出力圧Psol3を発生させ、後述のリバースイン
ヒビット弁372およびロックアップリレー弁460へ
供給する。
【0025】また、第5電磁弁160は、スプリング2
44およびフィードバック圧により閉弁方向に付勢され
るスプール弁子246と、励磁電流に応じた推力でその
スプール弁子246を開弁方向に付勢するリニヤソレノ
イド248とを備え、その励磁電流に応じて増大する信
号圧Plin を発生させ、専ら張力制御圧調圧弁224の
油室278に供給する。この信号圧Plin は、主として
CVT16の変速比γに対応するように調圧されてい
る。
【0026】前記張力制御圧調圧弁224は、一次ライ
ン油圧Pr1を導く一次油路178と張力制御圧Pbelt
導く張力制御圧油路260との間を開閉するスプール弁
子262、スプリングシート264を介して開弁方向の
付勢力をスプール弁子262に付与するリターンスプリ
ング266、スプール弁子262に当接して開弁方向の
付勢力を付与するプランジャ268を備えている。ま
た、スプール弁子262の軸端には、順に径が大きくな
る第1ランド270、第2ランド272が順次形成され
ている。第1ランド270と第2ランド272との間に
は、フィードバック圧としての張力制御圧Pbeltが絞り
274を通して導入される油室276が設けられてい
る。また、スプール弁子262の第1ランド270端面
側には、前記第5電磁弁160から出力される信号圧P
lin が作用される油室278が設けられており、スプー
ル弁子262が変速比γに基づいて閉弁方向へ付勢され
るようになっている。プランジャ268には、スプール
弁子262側から順に径の小さくなる第3ランド280
および第4ランド282が設けられている。第4ランド
282の端面側には第4電磁弁158から出力される信
号圧Psol4を作用させるための油室284が設けられて
おり、この信号圧Psol4が発生させられた場合には、ス
プール弁子262が開弁方向へ付勢されて張力制御圧P
beltが所定圧高められるようになっている。また、上記
第3ランド280および第4ランド282の間には、ス
ロットル圧Pthが作用される油室286が設けられ、ス
プール弁子262がこのスロットル圧Pthにより開弁方
向へ付勢されるようになっている。
【0027】したがって、上記第1ランド270の受圧
面積をA4 、第2ランド272の断面の面積をA5 、第
3ランド280の断面の面積をA6 、第4ランド282
の受圧面積をA7 、リターンスプリング266の付勢力
をWとすると、スプール弁子262は数式2が成立する
位置において平衡させられる。すなわち、スプール弁子
262が数式2にしたがって移動させられることによ
り、一次ライン油圧Pr1が減圧されて張力制御圧Pbelt
が発生され、二次側の油圧アクチュエータ88へ供給さ
れるのである。上記のように張力制御圧Pbeltは、エン
ジン10の出力トルクに対応するスロットル弁開度θth
と変速比γcvt とに基づいて基本的に調圧されるので、
伝動ベルト76の張力、すなわち挟圧力が必要かつ充分
な値に制御され、動力損失が低減されるとともに、伝動
ベルト76の耐久性が高められている。
【0028】
【数2】
【0029】前記係合作動油圧調圧弁226は、一次油
路178と係合作動圧油路290との間を開閉するスプ
ール弁子292と、スプリングシート294を介してス
プール弁子292を開弁方向へ付勢するスプリング29
6と、スプール弁子292に当接するプランジャ298
とを備えている。スプール弁子292には、その端部か
ら順に大径となる第1ランド300と第2ランド302
とが設けられており、それら第1ランド300と第2ラ
ンド302との間には、係合作動油圧Pbcがフィードバ
ック圧として作用される油室304が設けられている。
また、上記プランジャ298には、スプール弁子292
側から順次小径となる第3ランド306および第4ラン
ド308が設けられており、それら第3ランド306お
よび第4ランド308の間には、シフトレバー142が
Rレンジへ操作されたときにマニュアル弁310から出
力されるRレンジ圧PR が供給される油室312が設け
られている。また、上記第4ランド308の端面に作用
させるスロットル圧Pthを受け入れるための油室314
が設けられている。
【0030】したがって、スプール弁子292は、スロ
ットル圧Pth或いはスロットル圧P thおよびRレンジ圧
R に基づく開弁方向の推力およびスプリング296に
よる開弁方向の推力と、フィードバック圧に基づく閉弁
方向の推力とが平衡するように作動させられ、スロット
ル圧Pthに応じた大きさの係合作動油圧Pbcを発生させ
る。また、Rレンジ圧PR が供給された場合には、その
係合作動油圧Pbcを所定圧だけ高める。これにより、係
合作動油圧Pbcは、スロットル圧Pthすなわちエンジン
10の出力トルクに応じて増大させられるとともに、シ
フトレバー142がRレンジへ操作されたときにはそれ
から所定圧だけさらに高められるので、前進クラッチC
1、後進ブレーキB1、高速段用クラッチC2、或いは
低速段用ブレーキB2はそれぞれ必要かつ充分な推力で
係合させられる。なお、上記係合作動油圧Pbcは、第1
電磁弁152、第2電磁弁154、第4電磁弁158、
第6電磁弁162、マニュアル弁310へも供給されて
いる。第6電磁弁162は、第1電磁弁152、第2電
磁弁154と同様に、上記係合作動油圧Pbcが供給され
る入力ポートと、出力ポートと、ドレンポートと、その
出力ポートを入力ポートおよびドレンポートに択一的に
連通させる球状弁子と、その球状弁子を駆動するソレノ
イドとを備え、球状弁子がドレンポートを閉じ且つ入力
ポートおよび出力ポート間を連通させるオン状態と、球
状弁子が入力ポートを閉じ且つドレンポートおよび出力
ポート間を連通させるオフ状態とに切り換えられる3ポ
ート2位置弁である。また、第4電磁弁158は、オフ
状態であるときに絞り316より下流側をそれぞれドレ
ンへ開放するが、オン状態であるときに絞り316より
下流側に係合作動油圧Pbcと等しい出力圧Psol4とする
2ポート2位置弁である。
【0031】上記第1電磁弁152は、フェールセーフ
弁318を介してパイロット圧を供給することにより、
CVT16の変速比変化方向を切り換えるための変速方
向切換弁330を制御し、第2電磁弁154は、パイロ
ット圧を直接供給することにより、CVT16の変速比
変化速度を制御するための変速速度制御弁332を制御
する。上記フェールセーフ弁318は、第1電磁弁15
2に接続された第1ポート320、変速方向切換弁33
0に接続された第2ポート321、第4電磁弁158に
接続された第3ポート322、ロックアップ制御弁46
2に接続された第4ポート323、およびドレンポート
324と、通常の第1位置において第1ポート320と
第2ポート321との間、および第3ポート322と第
4ポート323との間をそれぞれ連通させ、第2位置に
おいて第4ポート323をドレンポート324に連通さ
せ、且つ第2ポート321と第3ポート322との間を
連通させるスプール弁子325と、そのスプール弁子3
25を第1位置に向かって付勢するスプリング326
と、スプール弁子325を第2位置に向かって付勢する
ためにLレンジ圧PL を受け入れる油室327とを備え
ている。
【0032】上記変速方向切換弁330は、一次油路1
78と連通する第1入力ポート334、中程度の絞り3
36を介して一次油路178と連通する第2入力ポート
338、比較的小さな絞り340および比較的大きな絞
り342を介して一次側の油圧アクチュエータ86に連
通する第1出力ポート344、変速速度制御弁332の
入力ポート346と連通する第2出力ポート348、ド
レンポート350と、オフ位置においては第1入力ポー
ト334と第1出力ポート344との間および第2入力
ポート338と第2出力ポート348との間をそれぞれ
連通させるが、オン位置においては第2出力ポート34
8とドレンポート350との間を連通させるスプール弁
子352と、そのスプール弁子352をオフ位置へ向か
って付勢するスプリング354と、スプール弁子352
をオン位置へ向かって付勢するために第1電磁弁152
の出力圧をフェールセーフ弁318を介して受け入れる
油室355とを備えている。したがって、第1電磁弁1
52がオフ状態とされると、スプール弁子352はその
オフ位置に位置させられて一次側の油圧アクチュエータ
86内へ作動油が供給されてCVT16は増速方向へ変
化させられる。反対に、第1電磁弁152がオン状態と
されると、スプール弁子352はそのオン位置に位置さ
せられて一次側の油圧アクチュエータ86内の作動油が
上記ドレンポート350から排出されてCVT16は減
速方向へ変化させられる。
【0033】変速速度制御弁332は、前記入力ポート
346と、一次側の油圧アクチュエータ86に連通する
出力ポート356と、オン位置においてはそれら入力ポ
ート346および出力ポート356の間を連通させ、オ
フ位置においては遮断するスプール弁子358と、その
スプール弁子358をオフ位置へ向かって付勢するスプ
リング360と、スプール弁子358をオン位置へ向か
って付勢するために第2電磁弁154からの出力圧を受
け入れる油室362とを備えている。したがって、第2
電磁弁154がオフ状態とされると、スプール弁子35
8は入力ポート346および出力ポート356の間を遮
断するので、第1電磁弁152がオン状態であるときは
緩減速モードとなり、第1電磁弁152がオフ状態であ
るときには緩増速モードとなる。また、第2電磁弁15
4がオン状態とされると、スプール弁子358は入力ポ
ート346および出力ポート356の間を連通させるの
で、第1電磁弁152がオフ状態であるときは急増速モ
ードとなり、第1電磁弁152がオン状態であるときに
は急減速モードとなる。図8は、上記第1電磁弁152
および第2電磁弁154の作動状態の組み合わせとそれ
により得られるCVT16の変速モードとの関係を示し
ている。
【0034】マニュアル弁310は、前記シフトレバー
142と連動するスプール弁子364と、シフトレバー
142がDレンジ、Sレンジ、Lレンジなどの前進レン
ジへ操作された場合に前進レンジ圧PF が出力される第
1ポート366と、係合作動油圧Pbcが元圧として供給
される第2ポート368と、シフトレバー142がRレ
ンジへ操作された場合に後進レンジ圧PR が出力される
第3ポート370と、シフトレバー142がLレンジへ
操作されたときにのみLレンジ圧PL を出力する第4ポ
ート371とを備えている。
【0035】上記第1ポート366から出力された前進
レンジ圧PF は、絞り374を通して前進用油圧アクチ
ュエータ42へ供給される。シフトレバー142が前進
レンジ以外のレンジへ操作されると、前進用油圧アクチ
ュエータ42内の作動油は、逆止弁384およびマニュ
アル弁310を通して速やかにドレンされる。
【0036】また、シフトレバー142がRレンジへ操
作されると、第3ポート370から出力された後進レン
ジ圧PR は、前記係合作動油圧調圧弁226の油室31
2へ供給されるとともに、リバースインヒビット弁37
2および絞り386を通して後進用油圧アクチュエータ
44へ供給される。反対に、シフトレバー142がRレ
ンジ以外のレンジへ操作されると、後進用油圧アクチュ
エータ44内の作動油は逆止弁387、リバースインヒ
ビット弁372、およびマニュアル弁310を通して速
やかにドレンへ排出され、後進レンジPR は大気圧とさ
れる。
【0037】リバースインヒビット弁372は、第1ラ
ンド388、それよりも大径の第2ランド390、それ
と同径の第3ランド392を有し、その第2ランド39
0によって第3ポート370と後進用油圧アクチュエー
タ44との間を開閉するスプール弁子394と、そのス
プール弁子394を開弁方向へ付勢するスプリング39
6と、スプール弁子394を開弁方向へ付勢するために
それに接するプランジャ398とを備えている。また、
このプランジャ398は、第1ランド388と第2ラン
ド390との断面積差と同じ断面積を有している。上記
第1ランド388の端面には第3電磁弁156がオン状
態(ロックアップクラッチ38の係合状態)であるとき
に発生させられる信号圧Psol3が作用させられるととも
に、第1ランド388と第2ランド390との間には後
進レンジ圧PR が作用させられている。また、プランジ
ャ398の端面には係合作動油圧Pbcが常時作用させら
れるとともに、スプール弁子394とプランジャ398
との間には後進用油圧アクチュエータ44内の油圧が作
用させられるようになっている。このため、後進レンジ
圧PR によってスプール弁子394を開弁方向へ付勢す
る推力と係合作動油圧Pbcによってスプール弁子394
を閉弁方向へ付勢する推力とが相殺されることから、シ
フトレバー142がRレンジ(後進レンジ)へ操作され
た場合には、スプール弁子394はスプリング396の
付勢力によって開弁位置に位置させられるとともに、信
号圧Psol3が作用させられるとスプール弁子394が閉
弁方向、すなわちインヒビット位置へ位置させられる。
したがって、ロックアップクラッチ38が係合させられ
ている前進走行中においては、信号圧Psol3が作用され
ている状態であるので、シフトレバー142がRレンジ
(後進レンジ)へ操作されると、スプール弁子394が
閉弁位置へ移動させられて、後進用油圧アクチュエータ
44はリバースインヒビット弁372のドレンポート4
00と連通させられ、後進用ブレーキB1の作動が阻止
される。しかし、後進レンジ圧PR が一旦後進用油圧ア
クチュエータ44内に作用させられると、その後進レン
ジ圧PR がスプール弁子394の開弁方向の推力を発生
させるので、たとえ信号圧Psol3が作用されたとしても
スプール弁子394は開弁位置に保持される。
【0038】上記前進用油圧アクチュエータ42および
後進用油圧アクチュエータ44には、スロットル圧Pth
が背圧として作用させられているアキュムレータ402
および404がそれぞれ接続されており、伝達トルクが
大きくなるほどそれらの前進用油圧アクチュエータ42
および後進用油圧アクチュエータ44内の油圧の上昇が
緩やかとされ、前進用クラッチC1および後進用ブレー
キB1の係合がそれぞれ滑らかとなるようにされてい
る。上記アキュムレータ402には、そのピストン40
6を付勢するためのスプリング407を収容する油室4
08が設けられており、この油室408が油路409を
介して低速段用油圧アクチュエータ108と連通させら
れている。このため、低速段用ブレーキB2の係合中
は、ピストン406が元位置に位置させられて前進用ク
ラッチC1のためのアキュムレータ402の蓄圧作用が
阻止されるようになっている。本実施例では、上記油路
409が蓄圧阻止手段に対応している。
【0039】副変速機18の高速段用クラッチC2およ
び低速段用ブレーキB2は、第6電磁弁162により切
り換えられるC2制御弁410およびB2制御弁412
によって切り換えられるようになっている。C2制御弁
410は、高速段用油圧アクチュエータ106に連通す
る出力ポート414を、係合作動油圧Pbcが絞り415
を介して供給されるポート416と作動油を絞り417
を介してドレンさせるためのドレンポート418とに択
一的に連通させるスプール弁子420と、このスプール
弁子420を係合側位置へ向かって付勢するスプリング
422と、このスプリング422を収容し且つ第6電磁
弁162からの信号圧Psol6を受け入れる油室424
と、スプール弁子420のスプリング422側とは反対
側の端面に低速段用油圧アクチュエータ108内の油圧
を作用させるために絞り425を介してその低速段用油
圧アクチュエータ108に接続された油室426とを備
えている。このため、C2制御弁410では、油室42
4および油室426内が共に大気圧であるとき、または
油室424および油室426に信号圧Psol6および低速
段用油圧アクチュエータ108内の油圧がそれぞれ供給
されているときには、スプール弁子420が係合側に位
置させられ、高速段用油圧アクチュエータ106により
高速段用クラッチC2が係合させられる。しかし、油室
424が大気圧である状態で油室426に低速段用油圧
アクチュエータ108内の油圧が供給されると、スプー
ル弁子420が非係合側位置(図7のオフ側位置)に位
置させられて、高速段用油圧アクチュエータ106内の
作動油がドレンされ、高速段用クラッチC2が解放され
る。なお、B2制御弁412を介して係合作動圧PbC
たはスロットル圧Pthが背圧として供給されるアキュム
レータ428は、高速段用クラッチC2の係合を滑らか
にするためのものである。
【0040】また、B2制御弁412は、係合作動圧P
bCが供給される第1ポート430、スロットル圧Pth
供給される第2ポート432、ドレンポート434、低
速段用油圧アクチュエータ108に接続された第3ポー
ト436、前進レンジ圧PFが供給される第4ポート4
38、アキュムレータ428の背圧室と接続された第5
ポート440と、その第5ポート440を第1ポート4
30または第2ポート432に択一的に切り換えるとと
もに、上記第3ポート436をドレンポート434また
は第4ポート438に択一的に切り換えるスプール弁子
442と、そのスプール弁子442を係合側位置へ向か
って付勢するスプリング444と、そのスプリング44
4を収容しかつ前進用油圧アクチュエータ42内の油圧
を受け入れる油室446と、スプール弁子442のスプ
リング444と反対側の端面に信号圧Psol6を作用させ
るためにその圧を受け入れる油室448とを備えてい
る。このため、B2制御弁412では、油室446およ
び油室448内が共に大気圧であるとき、または油室4
46および油室448に前進用油圧アクチュエータ42
内の油圧および信号圧Psol6がそれぞれ供給されている
ときには、スプール弁子420が係合側に位置させら
れ、低速段用油圧アクチュエータ108により低速段用
ブレーキB2が係合させられる。しかし、油室446が
大気圧である状態で油室448に信号圧Psol6が供給さ
れると、スプール弁子442が非係合側位置に位置させ
られて、低速段用油圧アクチュエータ108内の作動油
がドレンされ、低速段用ブレーキB2が解放される。
【0041】車両のシフトレバー142がR(後進)レ
ンジ或いはN(ニュートラル)レンジに操作されている
場合には、図3に示すように第6電磁弁162がオン状
態に保持されてC2制御弁410の油室424内に信号
圧Psol6が作用されることからC2制御弁410のスプ
ール弁子420が係合位置(図7のオン位置)に位置さ
せられて高速段用クラッチC2が係合させられるととも
に、マニュアル弁310から前進レンジ圧PF が出力さ
れないことから、B2制御弁412の作動位置に拘わら
ず低速段用ブレーキB2が解放されて副変速機18では
直結状態とされるので、動力伝達経路中の前後進切換装
置14のみにおいて動力伝達が遮断される。これによ
り、シフトレバー142が車両走行中にNレンジに操作
された場合でもCVT16が回転させられるので、その
CVT16の変速比制御が可能とされる。また、上記の
ようにNレンジおよびRレンジにおいて副変速機18で
は直結状態とされるので、シフトレバー142がNレン
ジからRレンジまたはDレンジへ操作された場合には、
前進クラッチC1または後進ブレーキB1である1つの
摩擦係合装置を係合作動させるだけでよいため、複雑な
タイミング制御を必要とすることなく前進ギヤ段或いは
後進ギヤ段が成立させられる。なお、シフトレバー14
2がRレンジに操作されている場合には、後進ギヤ段の
伝達トルクに対応した係合力が得られるようにRレンジ
圧PR が係合作動油圧調圧弁226の油室312に作用
されて係合作動圧Pbcが所定圧高められるので、B2圧
はC2圧よりも高くなっている。
【0042】また、車両の後進走行が要求されている場
合において、上述のように低速段用ブレーキB2は前進
レンジ圧PF が発生されないためにB2制御弁412の
スプール弁子442の位置に拘わらず解放状態とされる
一方、これに関連してC2制御弁410の油室424お
よび426が共に大気圧とされてスプール弁子420が
第6電磁弁162の作動位置に拘わらずオン位置に優先
的に位置させられることにより、高速段用クラッチC2
が係合状態とされる。このため、B2制御弁412のス
プール弁子442がオフ位置で固着した状態となった場
合でも、或いは第6電磁弁162の故障によりオン状態
とされ得ない場合でも、シフトレバー142への操作に
応答した車両の後進走行が可能となる。
【0043】しかし、シフトレバー142がNレンジか
らD(前進)レンジへ操作された直後の所定期間は、変
速比の小さい高速ギヤ段を経てから低速ギヤ段を成立さ
せることにより駆動トルクを緩やかに変化させるスコー
ト制御が開始され、そのスコート制御期間中では、図3
に示すように、Nレンジに比較して前進クラッチC1の
みが係合され、高速段用クラックC2および低速段用ブ
レーキB2はそれまでのNレンジと同じ状態に保持され
る。この状態では、前記マニュアル弁310から前進レ
ンジ圧PF が出力されて、前進クラッチC1を係合させ
る前進用油圧アクチュエータ42内およびB2制御弁4
12の油室446内に作動油が供給され、その前進用油
圧アクチュエータ42内油圧(C1圧)は絞り374や
アキュムレータ402の作用によりゆっくり立ち上がる
けれども、それが立ち上がるまでの間では、B2制御弁
412の油室448内に信号圧Psol6が作用されてその
スプール弁子442が非係合位置(図7のオン位置)に
位置させられていて、低速段用ブレーキB2を作動させ
る低速段用油圧アクチュエータ108がドレンされる状
態が維持されるので、副変速機18においては高速段用
クラッチC2だけが係合させられた状態となる。
【0044】そして、シフトレバー142がNレンジか
らDレンジへ操作されたことに関連して前進クラッチC
1の係合が完了した時点、たとえばそれまで回転してい
た出力軸34の回転が停止した時点或いは上記スコート
制御の開始からたとえば0.7秒程度の時間が経過した
時点では、スコート制御を終了させるために電子制御装
置132により第6電磁弁162がオフ状態に切り換え
られる。これにより、それまで信号圧Psol6が作用させ
られていたB2制御弁412の油室448が大気圧とさ
れてスプール弁子442が係合位置(図7のオフ位置)
に位置させられることから、低速段用ブレーキB2を作
動させる低速段用油圧アクチュエータ108に前進レン
ジ圧PF が供給されるので、低速段用ブレーキB2が係
合させられる。同時に、それまで信号圧Psol6が作用さ
せられていたC2制御弁410の油室424が大気圧と
される一方、低速段用油圧アクチュエータ108内の作
動油の圧力が絞り425を介してC2制御弁410の油
室426にも作用されることから、スプール弁子420
はスプリング422の付勢力に抗してその非係合位置
(図7のオフ位置)に位置させられ、高速段用クラッチ
C2が解放される。また、このようにして、低速段用ブ
レーキB2が係合させられると、油路409を介して低
速段用油圧アクチュエータ108内の作動油がアキュム
レータ402の油室408内へ供給されるので、そのア
キュムレータ402のピストン406が元位置に位置さ
せられて蓄圧作用が阻止されるようになっている。
【0045】次に、クラッチ圧Pclを調圧するクラッチ
圧調圧弁450、第3電磁弁156により切り換えられ
るロックアップリレー弁460、第4電磁弁158によ
り切り換えられるロックアップ制御弁462を説明す
る。
【0046】クラッチ圧調圧弁450は、クラッチ圧P
clを導くクラッチ油路182内の作動油を戻し油路17
6へ流出させる量およびポート455から潤滑油路へ流
出させる量を調節するスプール弁子452と、スプール
弁子452を閉弁方向に付勢するスプリング454と、
スロットル圧Pthを受けてスプール弁子452を閉弁方
向に付勢するプランジャ456と、スプール弁子452
を開弁方向に付勢するためにクラッチ圧Pclを導くフィ
ードバック油室458とを備え、スロットル圧Pthに応
じた大きさのクラッチ圧Pclを調圧する。
【0047】ロックアップリレー弁460は、ドレンポ
ート464、逆止弁466を介してクラッチ油圧Pcl
供給される第1ポート468、第2ポート470、第3
ポート472、第4ポート474と、それらのポート間
を切り換えるためのスプール弁子480と、スプール弁
子480を摩擦力増大側へ付勢するためにクラッチ圧P
clを受け入れる油室478と、第3電磁弁156の出力
圧を受け入れる油室482と、そのスプール弁子480
を油室482側すなわち摩擦力減少側へ付勢するスプリ
ング484と、解放側油室46内の圧力に従ってスプー
ル弁子480を油室482側へ付勢するプランジャ48
6と、プランジャ486に作用させる解放側油室46内
の圧力を受け入れる油室488とを備えている。
【0048】ロックアップ制御弁462は、逆止弁46
6を介してクラッチ油圧Pclが供給される一対の第1ポ
ート490および第2ポート492、ロックアップリレ
ー弁460の第2ポート470と接続された第3ポート
494、ロックアップリレー弁460の第3ポート47
2と接続された第4ポート496、フルードカップリン
グ12の解放側油室46と接続された第5ポート49
8、フルードカップリング12の係合側油室48と接続
された第6ポート500と、それらのポート間を切り換
えるためのスプール弁子502と、そのスプール弁子5
02を油室504側へ付勢するスプリング506とを備
えている。この油室504には、前記フェールセーフ弁
318を介して第4電磁弁158からの信号圧Psol4
供給されるようになっている。
【0049】したがって、第4電磁弁158のオフ状態
において第3電磁弁156がオフ状態とされると、クラ
ッチ油圧Pclが第1ポート490、第5ポート498を
順次介して解放側油室46へ作用させられると同時に、
係合側油室48内の作動油は第6ポート500、第4ポ
ート496、第3ポート472、第4ポート474、オ
イルクーラ510を順次介してドレンされ、ロックアッ
プクラッチ38が解放される。このとき、係合側油室4
8から排出される作動油の一部も、オイルクーラ510
を経てドレンされる。このオイルクーラ510の上流側
には、係合側油室48から排出される作動油の圧力が所
定値を超えたときにオイルクーラ510を経ないでドレ
ンするためのクーラバイパス弁512が設けられてい
る。また、第4電磁弁158のオン状態において第3電
磁弁156がオン状態とされると、クラッチ油圧Pcl
第1ポート468、第2ポート470、第3ポート49
4、第5ポート498を介して解放側油室46へ作用さ
せられると同時に、係合側油室48内の作動油はオリフ
ィス514およびオイルクーラ510を経てドレンさ
れ、ロックアップクラッチ38が解放される。ロックア
ップクラッチ38を解放させるために、オフ−オフおよ
びオン−オンの2つのモードが存在するのである。
【0050】第4電磁弁158のオン状態において第3
電磁弁156がオフ状態とされると、クラッチ油圧Pcl
が第2ポート492、第6ポート500を介して係合側
油室48へ作用させられると同時に、解放側油室46内
の作動油は第5ポート498、第3ポート494、第2
ポート470、ドレンポート464を介してドレンさ
れ、ロックアップクラッチ38が係合される。第4電磁
弁158のオフ状態において第3電磁弁156がオン状
態とされると、クラッチ油圧Pclが第1ポート490、
第5ポート498を介して解放側油室46に作用させら
れると同時に、係合側油室48内の作動油は第6ポート
500、第4ポート496、第3ポート472、ドレン
ポート464を介してドレンされ、ロックアップクラッ
チ38が急速解放される。この場合には、係合側油室4
8内の作動油がオイルクーラ510を経ないでドレンへ
流出させられるのに加えて、第4電磁弁158からの信
号圧Psol4が張力制御圧調圧弁224の油室284へ作
用されて張力制御圧Pbeltが高められるとともに、その
張力制御圧Pbeltが一次調圧弁180の油室214に作
用されて一次ライン油圧Pr1も高められるので、この一
次ライン油圧Pr1を元圧とするスロットル弁開度検知弁
220から出力されるスロットル圧Pthも高められ、ク
ラッチ圧調圧弁450において調圧されるクラッチ圧P
clが高められることから、ロックアップクラッチ38が
急速に解放されるのである。このようなロックアップク
ラッチ38の急解放モードは、車両の急停止に関連して
CVT16の急減速変速を実行する際に選択される。
【0051】ここで、上記第4電磁弁158からの信号
圧Psol4は、フェールセーフ弁318を介してロックア
ップ制御弁462の油室504に供給されていることか
ら、Lレンジ圧PL が出力されてフェールセーフ弁31
8が切り換えられている状態では、信号圧PSOL4に係わ
らずロックアップ制御弁462がオフ状態に切り換えら
れるので、ロックアップクラッチ38が解放状態に維持
されるようになっている。
【0052】本実施例によれば、シフトレバー142が
Dレンジへ操作されている状態では、油路409により
低速段用ブレーキB2を駆動する低速段用油圧アクチュ
エータ108内の作動油圧がアキュムレータ402の油
室408へ導かれてそのアキュムレータ402の蓄圧が
阻止される。このため、シフトレバー142がDレンジ
からNレンジへ操作されると、それまでにアキュムレー
タ402の蓄圧が阻止されているので、図9に示すよう
に、前進クラッチC1の解放が低速段用ブレーキB2と
同様に速やかに行われて、前進クラッチC1の係合期間
と高速段用クラッチC2の係合期間との重複が解消され
る。したがって、シフトレバー142がDレンジからN
レンジへ操作されたときの前進クラッチC1の解放遅れ
に起因するシフトショックが好適に防止されるのであ
る。なお、シフトレバー142がD→N→Dへと素早く
操作された場合でも、通常の場合、アキュムレータ40
2は元位置に戻っているのでショックが極めて少ない。
【0053】因みに、Dレンジ時においてアキュムレー
タ402の蓄圧が阻止されない従来の場合には、シフト
レバー142がDレンジからNレンジへ操作されると、
それまで係合されていた前進クラッチC1および低速段
用ブレーキB2が解放されるとともに、それまで解放さ
れていた高速段用クラッチC2が係合させられるのであ
るが、図10に示すように、アキュムレータの接続され
ていない低速段用ブレーキB2の解放が速やかに行われ
る一方、アキュムレータ402が接続されている前進ク
ラッチC1の解放がアキュムレータ402内に貯留され
ていた作動油のために遅れて行われるため、その前進ク
ラッチC1および高速段用クラッチC2の係合期間が重
複して、シフトレバー142のD→N操作に関連するシ
フトショックが発生する欠点があったのである。
【0054】また、本実施例によれば、上記シフトショ
ックを防止するために、特別な弁の追加や特殊なアキュ
ムレータの構造を必要としないので、簡単且つ安価に構
成できる利点がある。
【0055】また、本実施例によれば、上記アキュムレ
ータ402は車両の走行中において蓄圧阻止状態とされ
てそのピストン406が元位置に位置させられているの
で、スプリング407の疲労強度が軽減され、応力的に
有利な設定ができる利点がある。
【0056】また、本実施例によれば、シフトレバー1
42のLレンジへの操作によりLレンジ圧PL が発生し
ているときには、第1電磁弁152の出力圧が変速方向
切換弁330の油室355へ供給されること、および、
第4電磁弁158の出力圧P sol4がロックアップ制御弁
462の油室504へ供給されることを阻止し、且つそ
の第4電磁弁158の出力圧Psol4を変速方向切換弁3
30の油室355へ供給するフェールセーフ弁318が
設けられていることから、たとえば第1電磁弁152の
断線などによるオフフェイルが発生した場合でも、シフ
トレバー142がLレンジへ切り換えられ、且つ第4電
磁弁158が第1電磁弁152に替えて作動させられる
ことにより、CVT16の減速側への変速が可能とな
る。上記第1電磁弁152のオフフェイルは、電子制御
装置132によりよく知られた方法で判定されるので、
その時点で警告灯や車室内のLレンジ表示灯を点灯させ
るなどして運転車にLレンジの操作を知らせる。
【0057】また、本実施例によれば、第4電磁弁15
8が継続的にオン状態となるオンフェイルが発生したと
きでも、Lレンジへ操作することにより、強制的にロッ
クアップクラッチ38を解放させることができる。
【0058】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の説明において前述の実施例と共通する部分に
は同一の符号を付して説明を省略する。
【0059】図11の実施例では、低速段用油圧アクチ
ュエータ108とアキュムレータ402の油室408と
の間に、蓄圧阻止手段として機能する蓄圧阻止制御弁5
20が設けられている。この蓄圧阻止制御弁520は、
一次油路178に接続された入力ポート522と、アキ
ュムレータ402の油室408に接続された出力ポート
524と、ドレンポート526と、出力ポート524を
入力ポート522およびドレンポート526に択一的に
連通させるスプール弁子528と、スプール弁子528
を図の右側に示す非阻止位置へ向かって付勢するスプリ
ング530と、スプール弁子528を図の左側に示す阻
止位置へ向かって付勢するために低速段用油圧アクチュ
エータ108内の圧力を受け入れる油室532とを備え
ている。このため、低速段用油圧アクチュエータ108
内の作動油圧すなわち低速段用ブレーキB2の係合圧が
高められると、スプール弁子528はスプリング530
の付勢力に抗して阻止位置へ位置させられる。したがっ
て、一次ライン油圧Pr1がアキュムレータ402の油室
408に作用され、そのピストン406が元位置へ戻さ
れるので、そのアキュムレータ402の蓄圧作用が阻止
される。本実施例によれば、低速段用ブレーキB2の係
合圧ではアキュムレータ402の蓄圧阻止が十分でない
場合に有効となる。
【0060】図12は、フェールセーフ弁318に替わ
る他のフェールセーフ弁536を示している。第6電磁
弁162の出力圧Psol6が油室538に導入されると、
図の左側に示すように、スプール弁子540はスプリン
グ542の付勢力に抗して非阻止位置に位置させられる
ので、第1電磁弁152の出力圧は第1ポート544、
第2ポート546を介して変速方向切換弁330の油室
355へ作用されるとともに、第4電磁弁158の出力
圧Psol4は第3ポート548、第4ポート550を介し
てロックアップ制御弁462の油室504へ作用され
る。しかし、第6電磁弁162の出力圧Psol6が油室5
38に導入されなくなると、図の右側に示すように、ス
プール弁子540はスプリング542の付勢力に従って
阻止位置に位置させられるので、第1電磁弁152の出
力圧は第1ポート544、ドレンポート552を介して
ドレンされ、ロックアップ制御弁462の油室504内
の作動油は第4ポート550、ドレンポート554を介
してドレンされ、第4電磁弁158の出力圧Psol4は第
3ポート548、第2ポート546を介して変速方向切
換弁330の油室355へ作用される。本実施例では、
第1電磁弁152のオフフェイルが検出されると、第6
電磁弁162によりフェールセーフ弁536が切り換え
られ、第4電磁弁158によりCVT16の変速方向が
制御されるのである。
【0061】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明したが、本発明は他の態様で実施することも
できる。
【0062】例えば、前述の実施例において、アキュム
レータ402の蓄圧阻止手段として、低速段用油圧アク
チュエータ108内の油圧を利用する形式の油路409
や蓄圧阻止制御弁520が設けられていたが、B2制御
弁412がオフ位置に切り換えらえたときに発生する油
圧が利用されてもよい。
【0063】また、アキュムレータ402の蓄圧を阻止
するために、そのアキュムレータ402と前進用油圧ア
クチュエータ42との間に、蓄圧阻止時にはそれらの間
の連通を遮断し且つアキュムレータ402の蓄圧室をド
レンする切換弁を設けてもよい。
【0064】また、図11の蓄圧阻止制御弁520とB
2制御弁412とは同じ切り換え条件であるから、蓄圧
阻止制御弁520はB2制御弁412内に設けられても
よい。
【0065】また、図6のフェールセーフ弁318はL
レンジ圧PL が作用されることにより切り換えられるよ
うに構成されているが、2レンジ圧などの他のレンジ圧
に基づいて切り換えられるように構成されてもよい。
【0066】また、前述の実施例では、副変速機18は
CVT16の後段に設けられていたが、CVT16の前
段に設けられた形式の自動変速機であってもよいし、副
変速機18は前進3段以上のギヤ段を備えていてもよい
のである。また、複数組の遊星歯車装置が同軸に設けら
れた形式の自動変速機であってもよい。
【0067】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2の実施例が適用される車両用動力伝達装置
の骨子図である。
【図2】本発明の一実施例の制御装置の構成を説明する
ブロック線図である。
【図3】図1の動力伝達装置において、シフトレバーの
操作位置とギヤ段との関係を説明する図表である。
【図4】図2の油圧制御装置の構成を示す油圧回路図の
一部である。
【図5】図2の油圧制御装置の構成を示す油圧回路図の
一部である。
【図6】図2の油圧制御装置の構成を示す油圧回路図の
一部である。
【図7】図2の油圧制御装置の構成を示す油圧回路図の
一部である。
【図8】図1の無段変速機の通常のフィードバック制御
における制御偏差ΔNinと変速モードとの関係を示す図
である。
【図9】図7の油圧回路において、シフトレバーがDレ
ンジからNレンジへ操作されたときの前進クラッチC
1、高速段用クラッチC2、低速段用ブレーキB2の油
圧の変化を示すタイムチャートである。
【図10】前進クラッチC1用のアキュムレータの蓄圧
阻止機能を備えていない従来の油圧回路における図9に
相当する図である。
【図11】本発明の他の実施例における油圧回路の要部
構成を説明する図である。
【図12】本発明の他の実施例における油圧回路の要部
構成を説明する図である。
【符号の説明】
16:ベルト式無段変速機:18:副変速機(自動変速
機) 42:前進用油圧アクチュエータ、C1:前進クラッチ
(油圧式の第1摩擦係合装置) 106:高速段用油圧アクチュエータ、C2:高速段用
クラッチ(油圧式の第2摩擦係合装置) 108:低速段用油圧アクチュエータ、B2:低速段用
ブレーキ(油圧式の第3摩擦係合装置) 142 シフトレバー(シフト操作装置) 402:アキュムレータ(第1アキュムレータ) 409:油路(蓄圧阻止手段) 428:アキュムレータ(第2アキュムレータ) 520:蓄圧阻止制御弁(蓄圧阻止手段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両用自動変速機において、第1アキュ
    ムレータが接続された油圧式の第1摩擦係合装置と、第
    2アキュムレータが接続された油圧式の第2摩擦係合装
    置と、油圧式の第3摩擦係合装置とを備え、シフト操作
    装置が前進レンジへ操作された場合には該第1摩擦係合
    装置および第3摩擦係合装置を係合させるとともに該第
    2摩擦係合装置を解放させることにより動力伝達経路を
    形成させ、該シフト操作装置が中立レンジへ操作された
    場合には該第1摩擦係合装置および第3摩擦係合装置を
    解放させるとともに該第2摩擦係合装置を係合させるこ
    とにより該動力伝達経路を該第1摩擦係合装置にて遮断
    させる形式の油圧制御装置であって、 前記シフト操作装置が前進レンジへ操作されている場合
    には、前記第3摩擦係合装置の係合圧に基づいて、前記
    第1アキュムレータの蓄圧を阻止する蓄圧阻止手段を含
    むことを特徴とする車両用自動変速機の油圧制御装置。
JP17332393A 1993-07-13 1993-07-13 車両用自動変速機の油圧制御装置 Pending JPH0727215A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17332393A JPH0727215A (ja) 1993-07-13 1993-07-13 車両用自動変速機の油圧制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17332393A JPH0727215A (ja) 1993-07-13 1993-07-13 車両用自動変速機の油圧制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0727215A true JPH0727215A (ja) 1995-01-27

Family

ID=15958309

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17332393A Pending JPH0727215A (ja) 1993-07-13 1993-07-13 車両用自動変速機の油圧制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0727215A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09144835A (ja) * 1995-11-24 1997-06-03 Aisin Aw Co Ltd 無段変速機
US6790160B2 (en) 2001-11-29 2004-09-14 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Control device and control method for a vehicular automatic transmission
US6827667B2 (en) 2001-11-28 2004-12-07 Hyundai Motor Company Select-shock control system and method for automotive automatic transmission
US8768590B2 (en) 2007-04-26 2014-07-01 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Control device for an automatic transmission

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09144835A (ja) * 1995-11-24 1997-06-03 Aisin Aw Co Ltd 無段変速機
US6827667B2 (en) 2001-11-28 2004-12-07 Hyundai Motor Company Select-shock control system and method for automotive automatic transmission
US6790160B2 (en) 2001-11-29 2004-09-14 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Control device and control method for a vehicular automatic transmission
KR100490460B1 (ko) * 2001-11-29 2005-05-17 도요다 지도샤 가부시끼가이샤 차량용 자동변속기의 제어장치 및 제어방법
US8768590B2 (en) 2007-04-26 2014-07-01 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Control device for an automatic transmission

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0579554A (ja) 車両用無段変速機の制御装置
JPH04249667A (ja) ロックアップクラッチ付トルクコンバータを備えた車両用ベルト式無段変速機の油圧制御装置
JPH0323783B2 (ja)
JP2626257B2 (ja) 車両用ベルト式無段変速機の油圧制御装置
JPH04249664A (ja) 車両用ベルト式無段変速機の油圧制御装置
JP3244209B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
US7951034B2 (en) Hydraulic control apparatus for automatic transmission
US6397703B1 (en) Clutch control apparatus for continuously variable transmission
JPH0543897B2 (ja)
JP2629389B2 (ja) 車両用無段変速機の油圧制御装置
JPH0510427A (ja) 車両用無段変速機の油圧制御装置
JP2699598B2 (ja) 車両用無段変速機の油圧制御装置
JP3116666B2 (ja) 車両用無段変速機の変速制御装置
JP2626360B2 (ja) 車両用ベルト式無段変速機の油圧制御装置
JPH0727215A (ja) 車両用自動変速機の油圧制御装置
JPH0510426A (ja) 車両用無段変速機の油圧制御装置
JP2626392B2 (ja) 車両用ベルト式無段変速機の油圧制御装置
KR100310912B1 (ko) 자동변속기의제어장치
JPH05118424A (ja) 車両用ベルト式無段変速機の油圧制御装置
JP2848179B2 (ja) 車両用自動変速機の油圧制御装置
JP3036284B2 (ja) 車両用ベルト式無段変速機の油圧制御装置
JP2692479B2 (ja) 車両用自動変速機の油圧制御装置
JPH0510425A (ja) 車両用無段変速機の油圧制御装置
JPH0510428A (ja) 車両用無段変速機の制御装置
JP2840718B2 (ja) 車両用ベルト式無段変速機の油圧制御装置