JPH07271289A - シミュレーション装置 - Google Patents

シミュレーション装置

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JPH07271289A
JPH07271289A JP6112894A JP6112894A JPH07271289A JP H07271289 A JPH07271289 A JP H07271289A JP 6112894 A JP6112894 A JP 6112894A JP 6112894 A JP6112894 A JP 6112894A JP H07271289 A JPH07271289 A JP H07271289A
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JP
Japan
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vehicle
evaluator
evaluation
parameters
stimulus
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Pending
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JP6112894A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Mano
泰裕 眞野
Koji Kido
孝二 木戸
Hirotake Shibazaki
宏武 柴崎
Satoyuki Abe
智行 阿部
Kenji Ishida
健二 石田
Kayoko Yokota
佳代子 横田
Shinji Furukawa
慎治 古川
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/30Computing systems specially adapted for manufacturing

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  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両特性の評価を目的として評価者に車両搭
乗状態を疑似体験させるシミュレーション装置におい
て、車両特性に対する感性評価を試作車両を用いること
なく行い、かつ、その評価結果を車両設計に的確に反映
可能とする。 【構成】 シミュレータ16により、評価者の複数の感
覚に対して刺激付与を行う。その際、コンピュータ12
により、車両特性を複数のパラメータで模擬するととも
にこれらパラメータの内容に応じて上記刺激付与の対象
となる感覚および刺激付与量を設定し、コントローラ1
4を介してシミュレータ16へ出力する。そして、調整
器18により、上記刺激付与を受けた評価者の感性評価
結果に基づく手動操作に応じて上記パラメータを調整す
る。満足できる感性評価結果が得られたら、調整後のパ
ラメータを設計データとしてコンピュータ12から出力
し、車両設計に反映させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、車両特性の評価を目
的として評価者に車両搭乗状態を疑似体験させるシミュ
レーション装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両を設計する際には、運転
者あるいは同乗者の立場から、その居住性、操縦性、走
行性、操作性、視認性、安全性等の車両特性についての
評価を行い、その結果を設計に反映させるようにするこ
とが肝要である。そして、その場合の評価は、運転者等
の感性(本明細書で「感性」とは、複数の感覚の複合的
作用として得られる全体感覚をいう。)に基づいて行わ
れるものであるから、その感性に訴えるような方法で上
記評価を行うことが、車両設計の最適化を図る上で望ま
れる。
【0003】このため従来、車両特性評価を運転者等の
感性に訴えるようにすべく、次のような評価作業が行わ
れていた。すなわち、所定の設計思想の下に試作された
車両に対し、まず1回目の感性評価(本明細書で「感性
評価」とは、感性に基づく評価をいう。ここでは、評価
者が運転者等の立場に立ったときに車両特性から受ける
全体感覚に基づき該車両特性について評価者が下す評価
を意味する。)を行い、その結果に基づいて設計変更を
行い、さらにこの設計変更内容に基づいて再度試作し、
この再試作車両について2回目の感性評価を行い、そし
て所定の基準レベル以上の評価が得られるまで、上記と
同様の手順で設計変更、再試作および感性評価を繰り返
すという作業が行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の車両特性評価作業においては、新たな感性評
価を行おうとするたびに設計変更および試作を行うこと
が必要なため、時間、工数およびコストがかかり極めて
設計効率が悪い、という問題があった。しかも、この感
性評価〜設計変更〜試作〜感性評価〜というサイクルを
短時間で連続して行うことができないため、各回の感性
評価タイミング相互が時間的に大きくずれてしまい、こ
のため感性評価の基準が一定したものとならず、車両設
計の最適化を図ることが困難になる、という問題があっ
た。
【0005】これに対し、車両特性評価作業を、試作を
行うことなく、その前の設計段階ですべて行うことがで
きるようにすれば、上記問題解決を図ることが可能とな
る。この設計段階での車両特性評価作業としては、数値
シミュレーションを用いたボディ強度・剛性等の評価が
従来より行われている。しかしながら、同じ車両特性評
価であっても、このように運転者等の感性に無関係な特
性についての評価手法をそのまま感性評価に適用するこ
とは不可能である。
【0006】また従来、例えば特開平2−259964
号公報に開示されているように、CADを利用した一種
のシミュレーション装置により、設計段階での車両特性
評価を可能にしたものがあるが、この場合の評価はデザ
イン面に関して視覚による官能評価(単一の感覚に基づ
く評価)を行うものに過ぎず、感性評価を行うものでは
ない。
【0007】さらに、特開平5−108002号公報に
は「感性評価装置」が開示されているが、これは評価者
の対象物(画像)に対する官能評価に注視時間による解
析を加えることで評価の再現性と評価結果の信頼性を向
上させるようにしたものに過ぎず、感性評価を行うもの
ではない。なお、同公報には「感性評価」と記載されて
いるが視覚情報に関する評価軸を設定して官能評価を行
っているに過ぎないものである。
【0008】また、上記各公報においては、評価結果を
設計データとして取り込んでこれを車両設計に反映する
ことについては何ら言及されていない。
【0009】本願発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、車両特性に対する感性評価を試作車
両を用いることなく行うことができ、かつ、その評価結
果を車両設計に的確に反映することができるシミュレー
ション装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願発明は、車両特性を
複数のパラメータで模擬し、これらパラメータの内容に
応じて評価者の複数の感覚に対して所定の刺激付与を行
い、この刺激付与を受けた評価者の手動操作に応じて上
記パラメータを調整するとともにその調整結果をデータ
として出力する構成とすることにより、上記目的達成を
図るようにしたものである。
【0011】すなわち、本願発明に係るシミュレーショ
ン装置は、請求項1に記載したように、また図1に示す
ように、車両特性の評価を目的として評価者に車両搭乗
状態を疑似体験させるシミュレーション装置であって、
前記車両特性を複数のパラメータで模擬する車両特性模
擬手段(A)と、前記評価者の複数の感覚に対して刺激
付与を行う感覚刺激付与手段(B)と、この刺激付与の
対象となる感覚および刺激付与量を前記パラメータの内
容に応じて設定する刺激内容設定手段(C)と、前記刺
激付与を受けた前記評価者の入力操作に応じて前記パラ
メータを調整するパラメータ調整手段(D)と、この調
整後のパラメータを出力するデータ出力手段(E)と、
を備えてなることを特徴とするものである。
【0012】上記「複数のパラメータ」は、その一部と
して、評価者の感覚に対する刺激付与の内容に直接影響
するパラメータ(例えば請求項6に列挙したパラメー
タ)を含んでいることはもちろんであるが、これ以外に
も、請求項2に記載したような車両設計モデルデータ
(その具体例として請求項3に記載した車室内空間設計
モデルデータ)あるいは請求項4に記載したような評価
者データ(その具体例として請求項5に記載した評価者
の眼球位置データおよび視線方向データ)等を含むもの
としてもよい。
【0013】上記「感覚」とは、五感(視覚、聴覚、嗅
覚、触覚、味覚)のほか、体感(加速感等)、温湿感、
圧迫感、その他上記五感には含まれにくい感覚をも含む
広い概念である。
【0014】上記「複数の感覚」は、2以上の感覚であ
ればその組合せは特に限定されるものではないが、評価
者の感性に与える影響は、視覚が最も大きいと考えられ
ることに鑑み、請求項7に記載したように、刺激付与の
対象となる感覚の1つとして視覚を設定することが好ま
しい。
【0015】上記「感覚刺激付与手段」は、評価者の複
数の感覚に対して刺激付与を行うことができるものであ
れば、その具体的構成は特に限定されるものではなく、
例えば、2次元映像呈示手段や請求項8に記載したよう
な3次元立体映像呈示手段を備えたもの、あるいは、請
求項9に記載したようなドライビングシミュレータを備
えたもの、さらにはこれら両者を備えたもの等が採用可
能である。上記「3次元立体映像呈示手段」の具体例と
しては、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)、立体
スクリーン(スクリーンと液晶シャッタ眼鏡または偏光
眼鏡とを組み合わせたもの)等が採用可能である。
【0016】上記「入力操作」とは、評価者の意思を反
映して行われる操作をいい、例えば手動による入力操
作、音声指示による入力操作等が採用可能である。
【0017】上記「車両特性の評価」は、車両特性(す
なわち車両に関する特性)についての評価であれば特に
限定されるものではなく、例えば、請求項10〜12に
記載したような内容の評価が採用可能であり、特に、上
記「感覚刺激付与手段」として、請求項9に記載したよ
うなドライビングシミュレータを備えている場合には、
請求項13〜20に記載したような内容の評価が採用可
能である。
【0018】
【発明の作用および効果】上記構成に示すように、本願
発明(請求項1記載の発明)においては、車両特性を複
数のパラメータで模擬し、これらパラメータの内容に応
じて評価者の複数の感覚に対して所定の刺激付与を行
い、この刺激付与を受けた評価者の入力操作に応じて上
記パラメータを調整するようになっているので、刺激付
与された複数の感覚に基づいて評価者が感性評価を行い
その結果に基づいて上記手動操作を行うようにすれば、
満足できる感性評価結果が得られるまで、上記模擬、刺
激付与、手動操作およびパラメータ調整のサイクルを繰
り返すことができる。しかも、データ出力手段により、
調整後のパラメータを出力するようになっているので、
満足できる感性評価結果を設計データとして直接取り込
んで、これを車両設計に反映することができる。
【0019】したがって、本願発明によれば、車両特性
に対する感応評価を試作車両を用いることなく行うこと
ができ、かつ、その評価結果を車両設計に的確に反映す
ることができる。
【0020】上記効果について詳述すると、まず、従来
試作物が無いと困難であった意匠・レイアウト・機能・
性能等に対する感性評価が可能となるので、試作物を作
る以前に設計検討・評価・検証を感覚により最適化する
ことができる。また、設計と感性による評価・検討を並
行・一貫して実施することが可能となるので、設計・開
発の効率を向上することができる。さらに、意匠・レイ
アウト・機能・性能等に対する感性評価・検討の結果を
その場で反映・調整することができるので、設計・試作
内容に対する時間連続的な相対感覚評価を実現すること
ができる。
【0021】特に、請求項9に記載したように、上記
「感覚刺激付与手段」として疑似車両走行感覚を前記評
価者に付与するドライビングシミュレータを備えている
場合には、車両運転中における動的な感性評価をも適切
に行うことができる。
【0022】
【実施例】以下、本願発明の第1実施例について説明す
る。
【0023】図2は、本実施例に係るシミュレーション
装置の構成を示すブロック図である。
【0024】図示のように、このシミュレーション装置
は、車室内空間における居住性に関する車両特性の評価
を目的として評価者に車両搭乗状態を疑似体験させる装
置であって、コンピュータ12と、コントローラ14
と、シミュレータ16、調整器18とを備えてなり、車
室内空間居住性を複数のパラメータで模擬し、これらパ
ラメータの内容に応じて評価者の複数の感覚に対して所
定の刺激付与を行い、この刺激付与を受けた評価者の手
動操作に応じて上記パラメータを調整するとともにその
調整結果をデータとして出力するようになっている。
【0025】上記コンピュータ12は、車室内空間居住
性に関する車両特性を複数のパラメータで模擬するよう
になっている。
【0026】上記コンピュータ12において、車両特性
模擬に使用されるパラメータは、車室内空間設計モデル
データと、評価者データと、調整パラメータとからなっ
ている。
【0027】これらパラメータのうち、車室内空間設計
モデルデータは、車室内空間を画成する造形ラインデー
タと上記調整パラメータの初期値としての車室内空間構
成要素データとからなる設計モデルデータであって、予
め作成されたものが該コンピュータ12内に格納されて
いる。
【0028】また、上記評価者データは、評価者の姿
勢、眼球位置および視線方向の各データからなってい
る。そして、これら各データは、シミュレータ16のシ
ートに着座して運転姿勢をとっている評価者の姿勢、眼
球位置および視線方向を、評価者の頭部に取り付けられ
たヘッドマウントディスプレイ20に配された複数のセ
ンサにより常時検出することにより得られ、これら各デ
ータはコントローラ14を介してフィードバック情報と
してコンピュータ12に入力されるようになっている。
【0029】さらに、上記調整パラメータは、評価者の
感覚に対する刺激付与の内容に直接影響するパラメータ
であって、これが調整器18による調整の対象となる。
この調整パラメータとしては、ピラー、ルーフ、サンル
ーフ開口部、照明装置、サンバイザ、ドア、ドアトリ
ム、ウインド、ミラー、インストルメントパネル、メー
タ類、エアコン吹出し口、コンソールボックス、オーデ
ィオスピーカ、ステアリングホイールおよびシートの位
置および形状、/内装材の材質感および色柄、/車両走
行音、エンジン音、車内騒音、車外騒音およびオーディ
オ音の音質、音量、音像および周波数成分、/車室内の
温度、湿度、明るさならびに香りの種類(柑橘系・果実
系・フローラル系等)および強さ、/エアコン吹出し口
からの吹出しエアの温度、湿度、風量および風向、等の
種々の車室内空間構成要素データが設定されている。こ
れら車室内空間構成要素データの初期値については、車
室内空間設計モデルデータとして予め作成しておく代わ
りに、その一部あるいは全部を調整器18を用いた評価
者の入力操作により適当な値に設定するようにしてもよ
い。
【0030】なお、車室内空間設計モデルデータのうち
の造形ラインデータおよび評価者データは、上記調整パ
ラメータを、設計の基準となる車室内空間および評価者
に応じた適切な値に設定するための基準パラメータとし
て用いられるものである。
【0031】上記コンピュータ12は、さらに、シミュ
レータ16による評価者への刺激付与に際し、その刺激
付与の対象となる感覚および刺激付与量を、上記入力さ
れたパラメータ(調整パラメータおよび評価者データ)
の内容に応じて設定し、その設定結果をコントローラ1
4へ出力するようになっている。なお、本実施例におい
ては、視覚、聴覚、温湿感および嗅覚が刺激付与の対象
となっている。
【0032】上記コントローラ14は、シミュレータ1
6を構成する複数のシミュレータ要素(これについては
後述する。)のうち、上記刺激付与に用いられる各シミ
ュレータ要素に対し、上記刺激付与量設定値に応じた出
力制御を行うようになっている。
【0033】上記シミュレータ16は、シートに着座し
た評価者の頭部に取り付けられたヘッドマウントディス
プレイ20と、評価者の前方および後方の左右に配され
た4つのスピーカ22と、評価者の前方に配された複数
のエア吹出し口を有する空調装置24と、この空調装置
24のエア吹出し口近傍に配された香り発生脱臭装置2
6とを備えてなり、これら各シミュレータ要素は、コン
トローラ14から入力された感覚刺激量で、上記各感覚
に対する刺激付与を行うようになっている。
【0034】すなわち、上記ヘッドマウントディスプレ
イ20により、車室内空間を画成する造形ライン、車室
内空間構成部材(ピラー、ルーフ等)および内装材等を
3次元立体映像として評価者に呈示してその視覚に訴
え、上記4つのスピーカ22により、車両走行音および
オーディオ音等を合成音として再現し、これを所定の音
質、音量、音像で評価者に呈示してその聴覚に訴え、上
記空調装置24を用いて、その吹出し口から所定の温度
および湿度で吹き出される吹出しエアにより評価者の寒
暖・乾湿に対する感覚に訴え、上記香り発生脱臭装置2
6により、所定の種類および強さの香りで評価者の嗅覚
に訴えるようになっている。
【0035】上記調整器18は、シートに着座した評価
者の手元に配されており、シミュレータ16から刺激付
与を受けた評価者の手動操作に応じて、上記調整パラメ
ータのゲイン、位相等の調整を行うようになっている。
すなわち、この調整器18は、上記調整パラメータに対
応した複数のダイヤル、シグナルプロセッサ、イコライ
ザ、スイッチ等を備えてなり、評価者によりこれらダイ
ヤル等が操作されると、その操作量をコンピュータ12
に出力して該コンピュータ12に調整パラメータの調整
量演算を行わせるようになっている。そして、コンピュ
ータ12は、調整器18でのダイヤル操作量から、該当
する調整パラメータの調整量を演算し、その演算結果お
よび評価者データに基づいて、刺激付与の対象となる感
覚および刺激付与量を調整するようになっている。
【0036】したがって、評価者は、シミュレータ16
から刺激付与を受けた複数の感覚に基づいて車室内空間
における居住性について感性評価を行い、その結果、上
記車室内空間構成要素について改良すべき点があれば、
調整器18のダイヤル等を適宜操作して調整パラメータ
を調整するようにすれば、この調整後の調整パラメータ
に基づいて再度刺激付与が行われるので、これに基づく
感性評価をその場で連続的に行うことができる。なお、
上記ダイヤル等の操作は、操作者の経験・ノウハウ等に
基づいて任意にあるいは好みにより行われることとなる
が、このダイヤル等の操作により、満足できる感性評価
結果が得られるまで、車室内空間構成要素の改良を行え
ば、車室内空間の居住性の最適化を図ることができる。
【0037】上記調整器18には、パラメータ調整用の
上記ダイヤル等のほか、満足できる感性評価結果が得ら
れたとき、感性評価結果OKの信号をコンピュータ12
へ出力するスイッチが設けられている。そして、上記コ
ンピュータ12は、このスイッチからの信号が入力され
ると、調整器18による調整後の車室内空間構成要素デ
ータを出力するようになっている。この出力データは、
最適化された車室内居住空間設計データとして、設計仕
様(CAD他)あるいは製造・加工仕様(NC他)に対
応した所定の形式で記憶装置あるいは記録媒体へ出力さ
れるようになっている。また、これら出力データは、必
要に応じて、印刷装置、表示装置あるいは加工装置等に
入力するようにしてもよい。
【0038】次に、本実施例に係るシミュレーション装
置を用いた感性評価手順の一例について、図3に示すフ
ローチャートに従って説明する。
【0039】まず、ステップS1(図中(1)で示す。
以下同様)で、所定の設計要件に基づく車室内空間居住
性設計用のキャビン・インテリア設計モデルのための初
期データを作成し、コンピュータに入力する。
【0040】次に、ステップS2で、ダイアルにより設
定された視覚関係の調整パラメータの値(内装材の材質
感・色柄、ピラー・ルーフ・インパネ等の位置、サンル
ーフの位置・開口部寸法、照明位置、照射度合い等)
と、ダイアル、シグナルプロセッサ,イコライザ等によ
り設定された聴覚関係の調整パラメータの値(音質・音
量・周波数成分の強弱の度合等)と、ダイアルにより設
定された温湿感関係の調整パラメータの値(温度・湿度
・風量・風向・吹出位置等)と、スイッチ、入力ダイア
ル等により設定された臭覚関係の調整パラメータの値
(香りの種類・強弱等)とを、コンピュータに取り込
む。
【0041】一方、ステップS3で、ヘッドマウントデ
ィスプレイ(HMD)に取り付けたセンサにより評価者
の眼球位置・視線方向・姿勢を検出し、コンピュータに
入力する。
【0042】そして、ステップS4で、コンピュータに
より、車室内空間居住性設計モデルを用いて、ステップ
S2で得られた調整パラメータの値と、ステップS3で
得られた評価者の位置・視線方向・姿勢とに応じた視覚
・聴覚・温湿感・臭覚の制御指令値を演算する。
【0043】さらに、ステップS5で、HMD、音響装
置、空調装置、香り発生脱臭装置の各コントローラに、
ステップS4で求められた制御指令値を与える。
【0044】次に、ステップS6で、ステップS5で与
えられた指令値を基に、HMDによりキャビン・インテ
リアの3次元立体映像を、スピーカーによりオーディオ
音・車外騒音・ノイズ・ハーシュネスの合成音を、空調
装置により寒暖・乾湿を、香り発生脱臭装置により芳香
を、それぞれ評価者に呈示する。
【0045】そして、ステップS7で、評価者は呈示さ
れたこれら感覚刺激を基に、車室内空間居住性について
の感性評価を行う。
【0046】その結果、評価が良くないときには、ステ
ップS8で、評価者は、その評価結果に基づいて、ステ
ップS2に示した各々の調整パラメータを変更する。そ
して、評価がよくなるまで、ステップS2以下を繰り返
す。
【0047】一方、納得できる評価が得られたなら、ス
テップS9で、最適化された車室内空間居住性設計用の
設計データを、設計仕様(CAD他)・製造/加工仕様
(NC他)の形式で記憶装置・記録媒体に書き込み、必
要に応じ印刷表示装置、加工装置等に出力し、ステップ
10で終了する。
【0048】以上詳述したように、本実施例によれば、
上記コンピュータ12において、車室内空間における居
住性に関する車両特性を複数のパラメータで模擬すると
ともに、これらパラメータの内容に応じて刺激付与の対
象となる感覚および刺激付与量を設定し、上記コントロ
ーラ14により出力制御される上記シミュレータ16に
おいて、上記設定内容に応じて評価者の複数の感覚に対
して刺激付与を行い、上記調整器18において、刺激付
与を受けた評価者の手動操作に応じてパラメータを調整
するようになっており、さらに、上記調整後のパラメー
タを上記コンピュータ12から出力するようになってい
るので、次のような効果を得ることができる。
【0049】すなわち、アメニティ面での車室内におけ
る居住性について設計検討をする場合に、内装感・コー
ディネイト・空調・開口部・照明、オーディオ、香り調
整が、乗員の感覚と合わないために不快感を生じること
がある。例えば、パーソナルな空間を造り出そうとして
密室感を高めたキャビン設計が、設計意図とは裏腹に必
要以上の圧迫感を持つ場合がある。これに対し、本実施
例に係るシミュレーション装置においては、視覚要因に
関わる各パラメータに対し、その各々を感覚と一致させ
ながら調整・変更して時間連続的な相対感覚評価を行う
ようになっているので、密室感はそのままに圧迫感を取
り除くことができる。さらに、その他の感覚評価をも感
覚と一致させながら設計・評価・検証を詰めていくよう
になっているので、乗員の感性にあった心地良いキャビ
ンアメニティの最適設計値を得ることができる。また、
得られた設計データはそのまま図面・NC加工用の情報
として使用することができる。
【0050】このように、本実施例によれば、車室内の
居住性に対する感性評価を試作車両を用いることなく行
うことができ、かつ、その評価結果を車両設計に的確に
反映することができる。
【0051】次に、本願発明の第2実施例について説明
する。
【0052】図4は、本実施例に係るシミュレーション
装置の構成を示すブロック図である。
【0053】図示のように、このシミュレーション装置
は、車両のルーフ形状最適化のための乗降性評価を目的
として評価者に車両搭乗状態を疑似体験させる装置であ
って、コンピュータ12と、コントローラ14と、シミ
ュレータ16、調整器18とを備えてなり、車両のルー
フ形状最適化のための乗降性に関する車両特性を複数の
パラメータで模擬し、これらパラメータの内容に応じて
評価者の複数の感覚に対して所定の刺激付与を行い、こ
の刺激付与を受けた評価者の手動操作に応じて上記パラ
メータを調整するとともにその調整結果をデータとして
出力するようになっている。
【0054】上記コンピュータ12は、車両のルーフ形
状に関する車両特性を複数のパラメータで模擬するよう
になっている。
【0055】上記コンピュータ12において、車両特性
模擬に使用されるパラメータは、車室内空間設計モデル
データと、評価者データと、調整パラメータとからなっ
ているが、車室内空間設計モデルデータおよび評価者デ
ータについては、第1実施例と同様である。一方、調整
パラメータとしては、ルーフ等の位置、角度および形状
が設定されている。
【0056】上記コンピュータ12は、さらに、シミュ
レータ16による評価者への刺激付与に際し、その刺激
付与の対象となる感覚および刺激付与量を、上記入力さ
れたパラメータの内容に応じて設定し、その設定結果を
コントローラ14へ出力するようになっている。なお、
本実施例においては、体感、視覚および聴覚が刺激付与
の対象となっている。
【0057】上記コントローラ14は、上記設定結果に
基づき、シミュレータ16の刺激付与を行う各シミュレ
ータ要素の出力制御を行うようになっている。
【0058】上記シミュレータ16は、シートに着座し
た評価者の頭部に取り付けられたヘッドマウントディス
プレイ20と、評価者が装着しているヘルメットに対し
3次元的に力を加える3次元荷重入力装置28と、スピ
ーカ22とを備えてなり、これら各シミュレータ要素
は、コントローラ14からの入力された感覚刺激量で、
上記各感覚に対する刺激付与を行うようになっている。
【0059】すなわち、上記ヘッドマウントディスプレ
イ20により、キャビン内外のルーフ等を3次元立体映
像として評価者に呈示してその視覚に訴え、上記3次元
荷重入力装置28により評価者に3次元的に力を加えて
その体感に訴え、上記スピーカ22により、評価者の頭
部がルーフに衝突したことを判断した場合に、その衝撃
音を評価者に呈示してその聴覚に訴えるようになってい
る。
【0060】上記調整器18の構成は第1実施例と同様
である。評価者は、ルーフ等の位置、角度および形状
を、良好な乗降性が得られるよう、ダイヤル等により調
整することとなる。
【0061】次に、本実施例に係るシミュレーション装
置を用いた感性評価手順の一例について、図5に示すフ
ローチャートに従って説明する。
【0062】まず、ステップS1で、所定の形状のルー
フ形状モデルおよびその他のインテリア設計モデルのた
めの初期データを作成し、コンピュータに入力する。
【0063】次に、ステップS2で、ダイヤルにより設
定された調整パラメータの値(ルーフ等の位置、角度お
よび形状データ)を、コンピュータに取り込む。
【0064】一方、ステップS3で、ヘッドマウントデ
ィスプレイ(HMD)後部に取り付けたセンサにより評
価者の位置・視線方向・姿勢を検出し、コンピュータに
入力する。
【0065】そして、ステップS4で、ルーフ形状モデ
ルとその他各種データを用いて、ステップS2で得られ
た調整パラメータの値と、ステップS3で得られた評価
者の位置・視線方向・姿勢とに応じたルーフおよびその
他のインテリア等の画像データを計算する。
【0066】さらに、ステップS5で、HMDのコント
ローラに、ステップS4で求めたデータに基づいて映像
の制御指令値を与える。
【0067】次に、ステップS6で、HMDにより、ス
テップS5で与えられた指令値を基に、ルーフおよびそ
の他のインテリア構成部材等の3次元立体映像を評価者
に呈示する。
【0068】そして、ステップS7で、コンピュータに
より、ステップS2で得られた調整パラメータの値と、
ステップS3で得られた評価者頭部の位置から、頭部が
ルーフに衝突して受ける力を計算する。
【0069】ステップS8で、ヘルメットのForce Feed
Back コントローラ、音響制御装置に、ステップS7で
求めた結果により、評価者頭部に対し力(加速度)、お
よび衝突音呈示の制御指令値を与える。
【0070】そして、ステップS9で、ヘルメットのFo
rce Feed Back コントローラ、音響制御装置により、ス
テップS8で与えられた指令値をもとに、評価者に各感
覚を付与する。
【0071】ステップS10で、評価者は、車両の乗り
降りを行う。
【0072】そして、ステップS11で、評価者は、ス
テップS10の作業を行いながら、乗降性について、感
性評価を行う。
【0073】評価が良くないときには、ステップS12
で、評価者はその評価結果に基づいて、ダイヤル等によ
り、ルーフ形状の調整パラメータを変更する。そして、
評価が良くなるまで、ステップS2以下を繰り返す。
【0074】一方、評価が良いときには、ステップS1
3で、最適化されたルーフの位置、角度、形状等のデー
タを、設計仕様(CAD他)、製造、加工仕様(NC
他)の形式で、記憶装置・記憶媒体に書き込み、必要に
応じ印刷装置、表示装置、加工装置等に出力し、ステッ
プS14で終了する。
【0075】以上詳述したように、本実施例によれば、
上記コンピュータ12において、車両のルーフ形状最適
化のための乗降性に関する車両特性を複数のパラメータ
で模擬するとともに、これらパラメータの内容に応じて
刺激付与の対象となる感覚および刺激付与量を設定し、
上記コントローラ14により出力制御される上記シミュ
レータ16において、上記設定内容に応じて評価者の複
数の感覚に対して刺激付与を行い、上記調整器18にお
いて、刺激付与を受けた評価者の手動操作に応じてパラ
メータを調整するようになっており、さらに、上記調整
後のパラメータを上記コンピュータ12から出力するよ
うになっているので、次のような効果を得ることができ
る。
【0076】すなわち、車両に乗り降りするとき、シー
ト、ルーフの形状によって乗り降りしづらい、あるいは
ルーフに頭をぶつけやすい車両が存在するが、従来は、
試作物を実際に製作して乗り降りを試してみないと、乗
降性の良いルーフ形状であるかどうか評価できなかっ
た。これに対し、本実施例に係るシミュレーション装置
においては、シート形状に対するルーフ形状を搭乗者が
設定し、その形状によって搭乗者に対する体感(触感)
と視覚をその搭乗者に呈示するようになっているので、
試作車を用いなくてもルーフ形状について搭乗性の評価
が可能となる。また、本実施例においては、ルーフ形状
に関わる各パラメータを感覚と一致させながら調整・変
更し、時間連続的な相対感覚評価を行いながら、ルーフ
形状を乗降性の良いものに変えていくようになっている
ので、乗降性の良いルーフ形状の最適設計値を得ること
ができる。また、得られたデータはそのまま設計用の情
報として使用することができる。
【0077】このように、本実施例によれば、車両のル
ーフ形状最適化のための乗降性に対する感性評価を試作
車両を用いることなく行うことができ、かつ、その評価
結果を車両設計に的確に反映することができる。
【0078】次に、本願発明の第3実施例について説明
する。
【0079】図6は、本実施例に係るシミュレーション
装置の構成を示すブロック図である。
【0080】図示のように、このシミュレーション装置
は、車両のペダル操作性評価を目的として評価者に車両
搭乗状態を疑似体験させる装置であって、コンピュータ
12と、コントローラ14と、シミュレータ16、調整
器18とを備えてなり、車両のペダル操作性に関する車
両特性を複数のパラメータで模擬し、これらパラメータ
の内容に応じて評価者の複数の感覚に対して所定の刺激
付与を行い、この刺激付与を受けた評価者の手動操作に
応じて上記パラメータを調整するとともにその調整結果
をデータとして出力するようになっている。
【0081】上記コンピュータ12は、車両のペダル操
作性に関する車両特性を複数のパラメータで模擬するよ
うになっている。
【0082】上記コンピュータ12において、車両特性
模擬に使用されるパラメータは、車室内空間設計モデル
データと、評価者データと、調整パラメータとからなっ
ているが、車室内空間設計モデルデータおよび評価者デ
ータについては、第1実施例と同様である。一方、調整
パラメータとしては、ペダルの踏力、踏みしろおよび軌
跡が設定されている。
【0083】上記コンピュータ12は、さらに、シミュ
レータ16による評価者への刺激付与に際し、その刺激
付与の対象となる感覚および刺激付与量を、上記入力さ
れたパラメータの内容に応じて設定し、その設定結果を
コントローラ14へ出力するようになっている。なお、
本実施例においては、体感、視覚および聴覚が刺激付与
の対象となっている。
【0084】上記コントローラ14は、上記設定結果に
基づき、シミュレータ16の刺激付与を行う各シミュレ
ータ要素の出力制御を行うようになっている。
【0085】上記シミュレータ16は、実車と同様のシ
ート、ステアリングホイール、インパネ、コンソール等
を備えたキャビン内に、プロジェクタ式ディスプレイ3
4と、ペダルに対して3次元的に力を加えるペダル荷重
入力装置36と、評価者の前後に配されたスピーカ22
とを備えてなり、これら各シミュレータ要素は、コント
ローラ14からの入力された感覚刺激量で、上記各感覚
に対する刺激付与を行うようになっている。
【0086】すなわち、プロジェクタ式ディスプレイ3
4により、車外の道路状況等の環境映像を評価者に呈示
してその視覚に訴え、ペダル荷重入力装置36により評
価者に3次元的なペダル反力を加えてその体感に訴え、
スピーカ22により、ペダルにより生じる音(アクセル
ペダルであればエンジン音、ブレーキペダルであればブ
レーキ鳴き等)を評価者に呈示する。
【0087】上記調整器18の構成は第1実施例と同様
である。評価者は、ペダルの踏力、踏みしろおよび軌跡
を、良好なペダル操作性が得られるよう、ダイヤル等に
より調整することとなる。
【0088】次に、本実施例に係るシミュレーション装
置を用いた感性評価手順の一例について、図7に示すフ
ローチャートに従って説明する。
【0089】まず、ステップS1で、所定のペダル踏
力、踏みしろ、軌跡を定めた初期データを作成し、コン
ピュータに入力する。
【0090】次に、ステップS2で、入力ダイヤルによ
り設定された調整パラメータの値(ペダル踏力等のデー
タ)を、コンピュータに取り込む。
【0091】一方、ステップS3で、ペダルに取り付け
たセンサにより、ペダルの位置を計測し、コンピュータ
に入力する。
【0092】また、ステップS4で、ドライバのステア
リング等の運動操作を計測し、コンピュータに入力す
る。
【0093】そして、ステップS5で、コンピュータに
より、ペダル踏力等の各種データを用いて、ステップS
2で得られた調整パラメータの値と、ステップS3で得
られたペダル位置と、ステップS4で得られた運転操作
とから車両挙動を計算し、その車両挙動に応じた道路状
況等の画像、および道路や車両状態に応じた出力音信号
を計算する。
【0094】次に、ステップS6で、画像生成用のコン
トローラに、ステップS5で求められた画像データにも
とづいた映像の制御指令値を与える。
【0095】そして、ステップS7で、画像生成装置に
より、ステップS6で与えられた指令値をもとに、道路
状況等の映像をドライバに呈示する。
【0096】一方、ステップS8で、音響生成用のコン
トローラに、ステップS5で求められた出力音信号にも
とづいた音の出力制御指令値を与える。
【0097】そして、ステップS9で、音響生成装置に
より、ステップS8で与えられた指令値をもとに、エン
ジン音等の音をドライバに呈示する。
【0098】また、ステップS10で、コンピュータに
より、ステップS1およびS2で設定されたデータと、
ステップS3で求められたペダルの位置にもとづき、ペ
ダルに与える力、加速度を計算する。
【0099】そして、ステップS11で、ペダルのForc
e Feed Back のコントローラに、ステップS10で求め
られたペダルの踏力、加速度の制御指令値を与える。
【0100】さらに、ステップS12で、ペダルのForc
e Feed Back により、ステップS11で与えられた指令
値をもとに、ドライバに体感(触感)を付与する。
【0101】次に、ステップS13で、ドライバは、こ
のシミュレータにより様々な状況で運転を行う。
【0102】そして、ステップS14で、ドライバは、
ステップS13の作業を行いながら、ペダルの踏力、踏
みしろ、軌跡について、感性評価を行う。
【0103】評価が良くないときには、ステップS15
で、評価者はその評価結果にもとづいて、入力ダイヤル
等により、ペダルの踏力、踏みしろ、軌跡の調整パラメ
ータを変更する。そして、評価が良くなるまで、ステッ
プS2以下を繰り返す。
【0104】一方、評価が良いときには、ステップS1
6で、最適化されたペダルの踏力、踏みしろ、軌跡のデ
ータを、設計仕様の形式で、記憶装置・記憶媒体に書き
込み、必要に応じ印刷装置、表示装置等に出力し、ステ
ップS17で終了する。
【0105】以上詳述したように、本実施例によれば、
上記コンピュータ12において、ペダル操作性に関する
車両特性を複数のパラメータで模擬するとともに、これ
らパラメータの内容に応じて刺激付与の対象となる感覚
および刺激付与量を設定し、上記コントローラ14によ
り出力制御される上記シミュレータ16において、上記
設定内容に応じて評価者の複数の感覚に対して刺激付与
を行い、上記調整器18において、刺激付与を受けた評
価者の手動操作に応じてパラメータを調整するようにな
っており、さらに、上記調整後のパラメータを上記コン
ピュータ12から出力するようになっているので、次の
ような効果を得ることができる。
【0106】すなわち、ドライバがペダルを踏み込む際
に、そのドライバの体格、足の力等の個人差により、ペ
ダルが重く感じられ、操作しづらい車両が存在する。ま
た、踏力等が小さすぎるため、渋滞時などに細かな操作
がしづらい車両も存在する。従来は、試作車で実際に走
行しないと、踏みしろ、踏力、軌跡等のペダル特性が操
作性の良いものであるかどうか評価できなかった。これ
に対し、本実施例に係るシミュレーション装置において
は、上記のようなペダル特性を、模擬された走行状況に
応じてドライバが任意に設定し、ドライバに対する体感
(触感)と視覚をその搭乗者に呈示するようになってい
るので、試作車を用いなくてもペダル操作性の評価を可
能にすることができる。また、本実施例においては、ペ
ダル特性に関わる各パラメータを感覚と一致させながら
調整・変更し、時間連続的な相対感覚評価を行いなが
ら、ペダル特性を操作性の良いものに変えていくことに
より、操作性の良いペダルの最適設定値を得ることがで
きる。また、得られたデータはそのまま設計用の情報と
して使用することができる。
【0107】このように、本実施例によれば、ペダル操
作性に対する感性評価を試作車両を用いることなく行う
ことができ、かつ、その評価結果を車両設計に的確に反
映することができる。
【0108】次に、本願発明の第4実施例について説明
する。
【0109】図8は、本実施例に係るシミュレーション
装置の構成を示すブロック図である。
【0110】図示のように、このシミュレーション装置
は、車外からの光熱影響評価(例えば、車室内の熱環境
の面での、開口部(サンルーフ等)および遮光装備(サ
ンバイザ等)の位置、大きさ、形状等の設計の最適化の
ための評価)を目的として評価者に車両搭乗状態を疑似
体験させる装置であって、コンピュータ12と、コント
ローラ14と、シミュレータ16、調整器18とを備え
てなり、車外からの光熱影響に関する車両特性を複数の
パラメータで模擬し、これらパラメータの内容に応じて
評価者の複数の感覚に対して所定の刺激付与を行い、こ
の刺激付与を受けた評価者の手動操作に応じて上記パラ
メータを調整するとともにその調整結果をデータとして
出力するようになっている。
【0111】上記コンピュータ12は、車外からの光熱
影響に関する車両特性を複数のパラメータで模擬するよ
うになっている。
【0112】上記コンピュータ12において、車両特性
模擬に使用されるパラメータは、車室内空間設計モデル
データと、評価者データと、調整パラメータとからなっ
ているが、車室内空間設計モデルデータおよび評価者デ
ータについては、第1実施例と同様である。一方、調整
パラメータとしては、開口部(サンルーフ、ウィンド
等)や遮光装備(サンバイザ等)の位置、大きさおよび
形状、ならびに外環境の明るさ、室内温度、太陽光線の
入射角度が設定されている。
【0113】上記コンピュータ12は、さらに、シミュ
レータ16による評価者への刺激付与に際し、その刺激
付与の対象となる感覚および刺激付与量を、上記入力さ
れたパラメータの内容に応じて設定し、その設定結果を
コントローラ14へ出力するようになっている。なお、
本実施例においては、視覚および温熱感覚が刺激付与の
対象となっている。
【0114】上記コントローラ14は、上記設定結果に
基づき、シミュレータ16の刺激付与を行う各シミュレ
ータ要素の出力制御を行うようになっている。
【0115】上記シミュレータ16は、実車と同様のシ
ート、ステアリングホイール、インパネ、コンソール等
を備えたキャビン内に、プロジェクタ式ディスプレイ3
4と、小さな発熱源をマトリクス状に並べた平面状の発
熱板32とを備えてなり、これら各シミュレータ要素
は、コントローラ14からの入力された感覚刺激量で、
上記各感覚に対する刺激付与を行うようになっている。
【0116】すなわち、プロジェクタ式ディスプレイ3
4により、開口部や遮光装備等のキャビンの状況と、開
口部から見える車外の景色の3次元立体映像を評価者に
呈示してその視覚に訴え、発熱板36により、開口部の
形状や遮光装備の使用状況、また外環境の明るさ、室内
温度、太陽光線の入射角度などの車内外環境に応じて、
車室内にできる日向、日陰の位置とその温熱量を評価者
に呈示して、その温熱感覚に訴えるようになっている。
【0117】上記調整器18の構成は第1実施例と同様
である。評価者は、開口部(サンルーフ、ウィンド等)
や遮光装備(サンバイザ等)の位置、大きさおよび形
状、ならびに外環境の明るさ、室内温度、太陽光線の入
射角度を、快適な車室内環境が得られるよう、ダイヤル
等により調整することとなる。
【0118】次に、本実施例に係るシミュレーション装
置を用いた感性評価手順の一例について、図9に示すフ
ローチャートに従って説明する。
【0119】まず、ステップS1で、所定の設計要件に
基づくインテリア・モデルの初期データをコンピュータ
に入力する。
【0120】次に、ステップS2で、入力ダイヤルによ
り設定された視覚関係の調整パラメータの値(開口部あ
るいは遮光装備の位置、大きさ、形状)と温熱感覚関係
の調整パラメータの値(外環境の明るさ、室内温度、太
陽光線の入射角度)をコンピュータに取り込む。
【0121】一方、ステップS3で、ヘッドマウントデ
ィスプレイ(HMD)に取り付けた位置検出手段により
評価者の位置、姿勢、視線方向を検出しコンピュータに
入力する。
【0122】次に、ステップS4で、コンピュータによ
り、インテリア・モデルを用いて、ステップS2で得ら
れた調整パラメータの値と、ステップS3で得られた評
価者の位置、姿勢、視線方向とに応じたキャビンの状
況、車外の景色等の画像データを計算する。
【0123】そして、ステップS5で、HMDのコント
ローラに、ステップS4で求められたデータにもとづい
た映像の制御指令値を与える。
【0124】さらに、ステップS6で、HMDにより、
ステップS5で与えられた指令値をもとに、車室内外の
3次元立体映像を評価者に呈示する。
【0125】一方、ステップS7で、コンピュータによ
り、ステップS2で得られた調整パラメータの値に応じ
た、車室内にできる日向、日陰の位置とその温熱量を計
算する。
【0126】そして、ステップS8で、発熱板のコント
ローラに、ステップS7で求められた結果により、温熱
感覚の制御指令値を与える。
【0127】さらに、ステップS9で、発熱板により、
ステップS8で与えられた指令値をもとに、車室内にで
きる日向、日陰の位置とその温熱量を、評価者に呈示す
る。
【0128】次に、ステップS10で、評価者は、呈示
されたこれらの感覚刺激をもとに、車室内の温熱感覚に
関する快適性について、感性評価を行う。
【0129】評価が良くないときには、ステップS11
で、評価者はその評価結果にもとづいて、入力ダイヤル
等により、ステップS2に示した各調整パラメータを変
更する。そして、評価が良くなるまで、ステップS2以
下を繰り返す。
【0130】一方、評価が良いときには、ステップS1
2で、車室内の温熱感覚について最適化された開口部お
よび遮光装備の位置、大きさ、形状の設計データを、設
計仕様(CAD他)、製造・加工仕様(NC他)の形式
で記憶装置、記録媒体に書き込み、必要に応じ印刷装
置、表示装置、加工装置等に出力し、ステップS13で
終了する。
【0131】以上詳述したように、本実施例によれば、
上記コンピュータ12において、車外からの光熱影響に
関する車両特性を複数のパラメータで模擬するととも
に、これらパラメータの内容に応じて刺激付与の対象と
なる感覚および刺激付与量を設定し、上記コントローラ
14により出力制御される上記シミュレータ16におい
て、上記設定内容に応じて評価者の複数の感覚に対して
刺激付与を行い、上記調整器18において、刺激付与を
受けた評価者の手動操作に応じてパラメータを調整する
ようになっており、さらに、上記調整後のパラメータを
上記コンピュータ12から出力するようになっているの
で、次のような効果を得ることができる。
【0132】すなわち、開口部(サンルーフ、ウィンド
等)および遮光装備(サンバイザ等)の位置、大きさ、
形状等の設計検討する場合に、十分な考慮がされず、車
内の温熱環境の状態が乗員にとって不快感(暑すぎる、
まぶしい等)を生ずることがある。例えば、開放的にす
るためにフロント・ウィンドの面積を大きく設計したと
ころ、直射日光が頭部に常にあたりやすくなり、不快感
を与えてしまう場合がある。これに対し、本実施例に係
るシミュレーション装置においては、開口部あるいは遮
光装備の位置、大きさ、形状を、温熱感覚と一致させな
がら調整、変更し、温熱感覚の不快感を伴わない開放感
のある開口部等の設計、評価、検証を詰めていくように
なっているので、快適な開口部、遮光装備の最適設計値
を得ることができる。また、得られたデータはそのまま
設計用の情報として使用することができる。
【0133】このように、本実施例によれば、車外から
の光熱影響に対する感性評価を試作車両を用いることな
く行うことができ、かつ、その評価結果を車両設計に的
確に反映することができる。
【0134】次に、本願発明の第5実施例について説明
する。
【0135】図10は、本実施例に係るシミュレーショ
ン装置の構成を示すブロック図である。
【0136】図示のように、このシミュレーション装置
は、車両走行旋回中の運転視界評価を目的として評価者
に車両搭乗状態を疑似体験させる装置であって、コンピ
ュータ12と、コントローラ14と、シミュレータ1
6、調整器18とを備えてなり、車両走行旋回中の運転
視界に関する車両特性を複数のパラメータで模擬し、こ
れらパラメータの内容に応じて評価者の複数の感覚に対
して所定の刺激付与を行い、この刺激付与を受けた評価
者の手動操作に応じて上記パラメータを調整するととも
にその調整結果をデータとして出力するようになってい
る。
【0137】上記コンピュータ12は、車両走行旋回中
の運転視界に関する車両特性を複数のパラメータで模擬
するようになっている。
【0138】上記コンピュータ12において、車両特性
模擬に使用されるパラメータは、車室内空間設計モデル
データと、車両運動計算モデルデータと、評価者データ
と、調整パラメータとからなっているが、車室内空間設
計モデルデータおよび評価者データについては、第1実
施例と同様である。車両運動計算モデルデータは、車両
設計諸元とドライバの運動操作量をもとに、車両の運動
方程式を解いて、車両挙動およびドライバへの操作反力
(ステアリング、ペダル)を計算するモデルデータであ
る。一方、調整パラメータとしては、ピラー、ルーフ、
インパネ、ボンネット等の位置、角度および形状が設定
されている。
【0139】上記コンピュータ12は、さらに、シミュ
レータ16による評価者への刺激付与に際し、その刺激
付与の対象となる感覚および刺激付与量を、上記入力さ
れたパラメータの内容に応じて設定し、その設定結果を
コントローラ14へ出力するようになっている。なお、
本実施例においては、体感、視覚および聴覚が刺激付与
の対象となっている。
【0140】上記コントローラ14は、上記設定結果に
基づき、シミュレータ16の刺激付与を行う各シミュレ
ータ要素の出力制御を行うようになっている。
【0141】上記シミュレータ16は、評価者に運転感
覚を付与するドライビングシミュレータであって、ドラ
イビングシミュレータ本体38と、シートに着座した評
価者の頭部に取り付けられたヘッドマウントディスプレ
イ20と、評価者の前後に配されたスピーカ22とを備
えてなり、これら各シミュレータ要素は、コントローラ
14からの入力された感覚刺激量で、上記各感覚に対す
る刺激付与を行うようになっている。
【0142】すなわち、ドライビングシミュレータ本体
38により、実車と同様のシート、ステアリング・ホイ
ール、ペダル等を備えた可動式キャビンに評価者を乗り
込ませてコーナリング走行をさせ、その運転操作に基づ
いたキャビンの速度、角速度、加速度、角加速度および
操舵反力、ペダル踏力等を運転感覚として呈示して、そ
の体感に訴えるようになっている。また、ヘッドマウン
トディスプレイ20により、キャビン内のピラー、ルー
フ、インパネ等と、キャビン外のボンネット、道路、景
色等の3次元立体映像を運転視界として評価者に呈示し
て、その視覚に訴えるようになっている。さらに、スピ
ーカ22により、臨場感を出すためエンジン音および走
行音を評価者に呈示して、その聴覚に訴えるようになっ
ている。
【0143】上記調整器18の構成は第1実施例と同様
である。評価者は、ピラー、ルーフ、インパネ、ボンネ
ット等の位置、角度、形状を、コーナリング中の視界が
人間にとって安心できるように、ダイヤル等により調整
することとなる。
【0144】次に、本実施例に係るシミュレーション装
置を用いた感性評価手順の一例について、図11に示す
フローチャートに従って説明する。
【0145】まず、ステップS1で、所定の特性の車両
モデルおよびインテリア・モデルのための初期データを
作成し、コンピュータに入力する。
【0146】次に、ステップS2で、入力ダイヤルによ
り設定された調整パラメータの値(ピラー、ルーフ、イ
ンパネ、ボンネット等の位置、角度、形状等のデータ)
を、コンピュータに取り込む。
【0147】一方、ステップS3で、ヘッドマウントデ
ィスプレイ(HMD)の後部に取り付けたセンサによ
り、ドライバ(評価者)の位置・姿勢・視線方向を計測
し、コンピュータに入力する。
【0148】また、ステップS4で、ドライバのステア
リング、アクセル、ブレーキ等の運転操作を計測し、コ
ンピュータに入力する。
【0149】そして、ステップS5で、コンピュータに
より、車両モデルを用いて、ステップS4で得られたド
ライバの運転操作に応じた車両挙動を計算する。
【0150】一方、ステップS6で、コンピュータによ
り、インテリア・モデルとその他各種データを用いて、
ステップS2で得られた調整パラメータの値と、ステッ
プS3で得られたドライバの位置・姿勢・視線方向と、
ステップS5で求められた車両挙動とに応じたインテリ
ア、道路、風景等の画像データを計算する。
【0151】そして、ステップS7で、HMDのコント
ローラに、ステップS6で求められたデータにもとづい
て映像の制御指令値を与える。
【0152】さらに、ステップS8で、HMDにより、
ステップS7で与えられた指令値をもとに、インテリ
ア、道路、風景等の3次元立体映像をドライバに呈示す
る。
【0153】また、ステップS9で、ドライビング・シ
ミュレータのコントローラに、ステップS5で、で求め
られた車両挙動にもとづいたキャビンの速度、角速度、
加速度、角加速度および操舵反力、ペダル踏力、走行音
等の運転感覚の制御指令を与える。
【0154】そして、ステップS10で、ドライビング
・シミュレータにより、ステップS9で、で与えられた
指令値をもとに、ドライバに各運転感覚を付与する。
【0155】次に、ステップS11で、ドライバは、ド
ライビング・シミュレータを運転する。(コーナリング
走行を行う。) そして、ステップS12で、ドライバは、ステップS1
1の運転を行いながら、コーナリング中の視界につい
て、感性評価を行う。
【0156】評価が良くないときには、ステップS13
で、ドライバはその評価結果に基づいて、ダイヤルによ
り、以下のような調整パラメータを変更する。
【0157】・ピラー位置…内外 ・ピラー角度…水平〜垂直 ・ルーフ、インパネ位置…高低 ・ボンネット位置…長短 そして、評価が良くなるまで、ステップS2以下を繰り
返す。
【0158】一方、評価が良いときは、ステップS14
で、最適化されたピラー、ルーフ、インパネ、ボンネッ
ト等の位置、角度、形状の設計データを、設計仕様(C
AD他)、製造・加工仕様(NC他)の形式で記憶装置
・記憶媒体に書き込み、必要に応じ印刷装置、表示装
置、加工装置等に出力し、ステップS15で終了する。
【0159】以上詳述したように、本実施例によれば、
上記コンピュータ12において、車両の車両旋回走行性
に関する車両特性を複数のパラメータで模擬するととも
に、これらパラメータの内容に応じて刺激付与の対象と
なる感覚および刺激付与量を設定し、上記コントローラ
14により出力制御される上記シミュレータ16におい
て、上記設定内容に応じて評価者の複数の感覚に対して
刺激付与を行い、上記調整器18において、刺激付与を
受けた評価者の手動操作に応じてパラメータを調整する
ようになっており、さらに、上記調整後のパラメータを
上記コンピュータ12から出力するようになっているの
で、次のような効果を得ることができる。
【0160】すなわち、従来は、試作車で実際に走行し
ないと、ピラー、ボンネット、ルーフのレイアウトによ
り制限されるコーナリング中の視界が人間にとって安心
できるのかどうか評価できなかった。これに対し、本実
施例に係るシミュレーション装置においては、立体視
(仮想現実感)技術とドライビング・シミュレータ技術
を組み合わせた本装置により、試作車を用いなくてもコ
ーナリング中の視界の評価を行うことができる。また、
本実施例においては、視界要因に関わる各パラメータを
感覚と一致させながら調整・変更し、時間連続的な相対
感覚評価を行いながら、コーナリング中の視界を安心で
きるように変えていくようになっているので、コーナリ
ング中に安心できる視界についての最適設計値を得るこ
とができる。また、得られた設計データはそのまま図面
・NC加工用の情報として使用することができる。
【0161】このように、本実施例によれば、車両の車
両旋回走行性に対する感性評価を試作車両を用いること
なく行うことができ、かつ、その評価結果を車両設計に
的確に反映することができる。
【0162】次に、本願発明の第6実施例について説明
する。
【0163】図12は、本実施例に係るシミュレーショ
ン装置の構成を示すブロック図である。
【0164】図示のように、このシミュレーション装置
は、車両走行中のスイッチ類の操作性およびメータ類の
視認性評価を目的として評価者に車両搭乗状態を疑似体
験させる装置であって、コンピュータ12と、コントロ
ーラ14と、シミュレータ16、調整器18とを備えて
なり、車両走行中のスイッチ類の操作性およびメータ類
の視認性に関する車両特性を複数のパラメータで模擬
し、これらパラメータの内容に応じて評価者の複数の感
覚に対して所定の刺激付与を行い、この刺激付与を受け
た評価者の手動操作に応じて上記パラメータを調整する
とともにその調整結果をデータとして出力するようにな
っている。
【0165】上記コンピュータ12は、車両走行中のス
イッチ類の操作性およびメータ類の視認性に関する車両
特性を複数のパラメータで模擬するようになっている。
【0166】上記コンピュータ12において、車両特性
模擬に使用されるパラメータは、車室内空間設計モデル
データと、車両運動計算モデルデータと、評価者データ
と、調整パラメータとからなっているが、車室内空間設
計モデルデータおよび評価者データについては、第1実
施例と同様である。車両運動計算モデルデータについて
は、第5実施例と同様である。一方、調整パラメータと
しては、スイッチ類およびメータ類の位置および形状な
らびにスイッチ類の操作力が設定されている。
【0167】上記コンピュータ12は、さらに、シミュ
レータ16による評価者への刺激付与に際し、その刺激
付与の対象となる感覚および刺激付与量を、上記入力さ
れたパラメータの内容に応じて設定し、その設定結果を
コントローラ14へ出力するようになっている。なお、
本実施例においては、体感、視覚、触覚および聴覚が刺
激付与の対象となっている。
【0168】上記コントローラ14は、上記設定結果に
基づき、シミュレータ16の刺激付与を行う各シミュレ
ータ要素の出力制御を行うようになっている。
【0169】上記シミュレータ16は、評価者に運転感
覚を付与するドライビングシミュレータであって、ドラ
イビングシミュレータ本体38と、シートに着座した評
価者の頭部に取り付けられたヘッドマウントディスプレ
イ20と、評価者の指先に取り付けられたグローブ40
と、評価者の前後に配されたスピーカ22とを備えてな
り、これら各シミュレーション要素は、コントローラ1
4からの入力された感覚刺激量で、上記各感覚に対する
刺激付与を行うようになっている。
【0170】すなわち、ドライビングシミュレータ本体
38により、実車と同様のシート、ステアリング・ホイ
ール、ペダル等を備えた可動式キャビンに評価者を乗り
込ませていろいろな走行(加減速、コーナリング、高速
走行)をさせ、その運転操作に基づいたキャビンの速
度、角速度、加速度、角加速度および操舵反力、ペダル
踏力等を運転感覚として呈示して、その体感に訴えるよ
うになっている。また、ヘッドマウントディスプレイ2
0により、スイッチ類、メータ類、およびその他のイン
テリアや車外の景色等の3次元立体映像を運転視界とし
て評価者に呈示して、その視覚に訴えるようになってい
る。さらに、グローブ40を用い、その袋を空気で加圧
または減圧して指先圧力を変化させることにより、スイ
ッチ類の操作力を評価者に呈示して、その触覚に訴える
ようになっている。また、スピーカ22により、走行音
等を運転感覚として評価者に呈示して、その聴覚に訴え
るようになっている。
【0171】上記調整器18の構成は第1実施例と同様
である。評価者は、メータ類の位置、形状等を運転中の
視認性が良くなるように、また、スイッチ類の操作力を
運転中の操作性が良くなるように、ダイヤル等により調
整することとなる。
【0172】次に、本実施例に係るシミュレーション装
置を用いた感性評価手順の一例について、図13に示す
フローチャートに従って説明する。
【0173】まず、ステップS1で、所定の特性の車両
モデルおよびインテリア・モデルのための初期データを
作成し、コンピュータに入力する。
【0174】次に、ステップS2で、入力ダイヤルによ
り設定された調整パラメータの値(スイッチ類の位置、
形状、操作力およびメータ類の位置、形状等のデータ)
を、コンピュータに取り込む。
【0175】一方、ステップS3で、ヘッドマウントデ
ィスプレイ(HMD)の後部に取り付けたセンサによ
り、ドライバ(評価者)の位置・姿勢・視線方向を計測
し、コンピュータに入力する。
【0176】また、ステップS4で、ドライバのステア
リング、アクセル、ブレーキ等の運転操作を計測し、コ
ンピュータに入力する。
【0177】さらに、ステップS5で、触覚アクチュエ
ータに取り付けたセンサにより、ドライバの指先位置を
計測し、コンピュータに入力する。
【0178】次に、ステップS6で、コンピュータによ
り、車両モデルを用いて、ステップS4で得られたドラ
イバの運転操作に応じた車両挙動を計算する。
【0179】そして、ステップS7で、コンピュータに
より、インテリア・モデルとその他各種データを用い
て、ステップS2で得られた調整パラメータの値と、ス
テップS3で得られたドライバの位置・姿勢・視線方向
と、ステップS6で求められた車両挙動とに応じたイン
テリア、道路、風景等の画像データを計算する。
【0180】また、ステップS8で、HMDのコントロ
ーラに、ステップS7で求められたデータにもとづいて
映像の制御指令値を与える。
【0181】さらに、ステップS9で、HMDにより、
ステップS8で与えられた指令値をもとに、インテリ
ア、道路、風景等の3次元立体映像をドライバに呈示す
る。
【0182】一方、ステップS10で、ドライビング・
シミュレータのコントローラに、ステップS6で求めら
れた車両挙動にもとづいたキャビンの速度、角速度、加
速度、角加速度および操舵反力、ペダル踏力、走行音等
の運転感覚の制御指令を与える。
【0183】そして、ステップS11で、ドライビング
・シミュレータにより、ステップS10で与えられた指
令値をもとに、ドライバに各運転感覚を付与する。
【0184】また、ステップS12で、コンピュータに
より、各種データを用いてステップS5で得られたドラ
イバの指先位置からスイッチ操作量を求め、この値とス
テップS2で得られた調整パラメータの値とに応じたス
イッチ操作力を計算する。
【0185】そして、ステップS13で、触覚アクチュ
エータのコントローラに、ステップS12で求められた
操作力の制御指令値を与える。。
【0186】さらに、ステップS14で、触覚アクチュ
エータにより、ステップS13で与えられた指令値をも
とに、スイッチ操作力をドライバに付与する。
【0187】次に、ステップS15で、ドライバは、ド
ライビング・シミュレータを運転する(加減速、コーナ
リング、高速走行等を行う)。
【0188】そして、ステップS16で、ドライバは、
ステップS15での運転を行いながら、運転中のスイッ
チ類の操作性、メータ類の視認性について、、感性評価
を行う。
【0189】評価が良くないときには、ステップS17
で、ドライバはその評価結果にもとづいて、入力ダイヤ
ルにより、以下のような調整パラメータを変更する。
【0190】・スイッチ類、メータ類位置…上下、左
右、前後 ・スイッチ類、メータ類形状…大小 ・スイッチ類操作力…大小 そして、評価が良くなるまで、ステップS2以下を繰り
返す。
【0191】一方、評価が良いときは、ステップS18
で、最適化されたスイッチ類の位置、形状、操作力およ
びメータ類の位置、形状等の設計データを、設計仕様
(CAD他)、製造・加工仕様(NC他)の形式で記憶
装置・記憶媒体に書き込み、必要に応じ印刷装置、表示
装置、加工装置等に出力し、ステップS19で終了す
る。
【0192】以上詳述したように、本実施例によれば、
上記コンピュータ12において、車両走行中のスイッチ
類の操作性およびメータ類の視認性に関する車両特性を
複数のパラメータで模擬するとともに、これらパラメー
タの内容に応じて刺激付与の対象となる感覚および刺激
付与量を設定し、上記コントローラ14により出力制御
される上記シミュレータ16において、上記設定内容に
応じて評価者の複数の感覚に対して刺激付与を行い、上
記調整器18において、刺激付与を受けた評価者の手動
操作に応じてパラメータを調整するようになっており、
さらに、上記調整後のパラメータを上記コンピュータ1
2から出力するようになっているので、次のような効果
を得ることができる。
【0193】すなわち、従来は、試作車で実際に走行し
ないと、運転中のスイッチ類の操作性、メータ類の視認
性は評価できなかった。これに対し、本実施例に係るシ
ミュレーション装置においては、立体視(仮想現実感)
技術、ドライビング・シミュレータ技術、触覚アクチュ
エータを組み合わせた本装置により、試作車を用いなく
ても運転中のスイッチ類の操作性、メータ類の視認性の
評価を行うことができる。また、本実施例においては、
操作性、視認性要因に関わる各パラメータを感覚と一致
させながら調整・変更し、時間連続的な相対感覚評価を
行いながら、スイッチ類の操作性、メータ類の視認性が
良くなるように変えていくようになっているので、運転
中でも操作性の良いスイッチ類および視認性の良いメー
タ類についての最適設計値を得ることができる。また、
得られた設計データはそのまま図面・NC加工用の情報
として使用することができる。
【0194】このように、本実施例によれば、車両走行
中のスイッチ類の操作性およびメータ類の視認性に対す
る感性評価を試作車両を用いることなく行うことがで
き、かつ、その評価結果を車両設計に的確に反映するこ
とができる。
【0195】次に、本願発明の第7実施例について説明
する。
【0196】図14は、本実施例に係るシミュレーショ
ン装置の構成を示すブロック図である。
【0197】図示のように、このシミュレーション装置
は、車庫入れ時における車両の操縦性(取り回し易さ)
および運転視界評価を目的として評価者に車両搭乗状態
を疑似体験させる装置であって、コンピュータ12と、
コントローラ14と、シミュレータ16、調整器18と
を備えてなり、車庫入れ時における車両の操縦性および
運転視界に関する車両特性を複数のパラメータで模擬
し、これらパラメータの内容に応じて評価者の複数の感
覚に対して所定の刺激付与を行い、この刺激付与を受け
た評価者の手動操作に応じて上記パラメータを調整する
とともにその調整結果をデータとして出力するようにな
っている。
【0198】上記コンピュータ12は、車庫入れ時にお
ける車両の操縦性および運転視界に関する車両特性を複
数のパラメータで模擬するようになっている。
【0199】上記コンピュータ12において、車両特性
模擬に使用されるパラメータは、車室内空間設計モデル
データと、車両運動計算モデルデータと、評価者データ
と、調整パラメータとからなっているが、車室内空間設
計モデルデータおよび評価者データについては、第1実
施例と同様である。車両運動計算モデルデータについて
は、第5実施例と同様である。一方、調整パラメータと
しては、ステアリングギヤ比、操舵力およびウインド
(フロント、サイド、リヤ)等の形状が設定されてい
る。
【0200】上記コンピュータ12は、さらに、シミュ
レータ16による評価者への刺激付与に際し、その刺激
付与の対象となる感覚および刺激付与量を、上記入力さ
れたパラメータの内容に応じて設定し、その設定結果を
コントローラ14へ出力するようになっている。なお、
本実施例においては、体感、視覚および聴覚が刺激付与
の対象となっている。
【0201】上記コントローラ14は、上記設定結果に
基づき、シミュレータ16を構成する各シミュレータ要
素の出力制御を行うようになっている。
【0202】上記シミュレータ16は、評価者に運転感
覚を付与するドライビングシミュレータであって、ドラ
イビングシミュレータ本体38と、シートに着座した評
価者の頭部に取り付けられたヘッドマウントディスプレ
イ20と、評価者の前後に配されたスピーカ22とを備
えてなり、これら各シミュレータ要素は、コントローラ
14からの入力された感覚刺激量で、上記各感覚に対す
る刺激付与を行うようになっている。
【0203】すなわち、ドライビングシミュレータ本体
38により、実車と同様のシート、ステアリング・ホイ
ール、ペダル等を備えた可動式キャビンに評価者を乗り
込ませて車庫入れを行わせ、その運転操作に基づいた操
舵反力、ペダル踏力等を運転感覚として呈示して、その
体感に訴えるようになっている。また、ヘッドマウント
ディスプレイ20により、キャビン内のピラー、インパ
ネ、ウインド(フロント、サイド、リヤ)、前後シート
等と、キャビン外のボンネット、トランクリッド、道
路、景色等の3次元立体映像を運転視界として評価者に
呈示して、その視覚に訴えるようになっている。さら
に、スピーカ22により、臨場感を出すためのエンジン
音および走行音を評価者に呈示して、その聴覚に訴える
ようになっている。
【0204】上記調整器18の構成は第1実施例と同様
である。評価者は、ステアリングギヤ比、操舵力等のス
テアリング特性を車庫入れ時の操縦性および視界が良く
なるように、また、ウインド(フロント、サイド、リ
ヤ)等の形状を車庫入れ時の操縦性および前方、側方、
後方の視界が良くなるように、ダイヤル等により調整す
ることとなる。
【0205】次に、本実施例に係るシミュレーション装
置を用いた感性評価手順の一例について、図15に示す
フローチャートに従って説明する。
【0206】まず、ステップS1で、所定の特性の車両
モデルおよびインテリア・モデルのための初期データを
作成し、コンピュータに入力する。
【0207】次に、ステップS2で、入力ダイヤルによ
り設定された調整パラメータの値(ステアリング特性、
ウインド形状等のデータ)を、コンピュータに取り込
む。
【0208】一方、ステップS3で、ヘッドマウントデ
ィスプレイ(HMD)後部に取り付けたセンサにより、
ドライバ(評価者)の位置・姿勢・視線方向を計測し、
コンピュータに入力する。
【0209】また、ステップS4で、ドライバのステア
リング、アクセル、ブレーキ等の運転操作を計測し、コ
ンピュータに入力する。
【0210】そして、ステップS5で、コンピュータに
より、車両モデルを用いて、ステップS4で得られたド
ライバの運転操作に応じた車両挙動を計算する。
【0211】次に、ステップS6で、コンピュータによ
り、インテリア・モデルとその他各種データを用いて、
ステップS2で得られた調整パラメータの値と、ステッ
プS3で得られたドライバの位置・姿勢・視線方向と、
ステップS5で求めた車両挙動とに応じたインテリア、
道路、風景等の画像データを計算する。
【0212】そして、ステップS7で、HMDのコント
ローラに、ステップS6で求めたデータに基づいて映像
の制御指令値を与える。
【0213】さらに、ステップS8で、HMDにより、
ステップS7で与えられた指令値をもとに、インテリ
ア、道路、風景等の3次元立体映像をドライバに呈示す
る。
【0214】一方、ステップS9で、ドライビング・シ
ミュレータのコントローラに、ステップS5で求められ
た車両挙動に基づいた操舵反力、ペダル踏力、走行音等
の運転感覚の制御指令値を与える。
【0215】そして、ステップS10で、ドライビング
・シミュレータにより、ステップS9で与えられた指令
値をもとに、ドライバに各運転感覚を付与する。
【0216】次に、ステップS11で、ドライバは、ド
ライビング・シミュレータを運転する(車庫入れ)。
【0217】そして、ステップS12で、ドライバは、
ステップS11の運転を行いながら、車庫入れ時の車両
のとり回し易さおよび視界について、感性評価を行う。
【0218】評価が良くないときには、ステップS13
で、ドライバはその評価結果にもとづいて、入力ダイヤ
ルにより、以下のような調整パラメータを変更する。
【0219】・ステアリング・ギア比…大小 ・操舵力…大小 ・フロント・ウインド形状…左右幅、上下幅、前後傾斜
の大小 ・サイド・ウインド形状…前後幅、上下幅の大小 ・リア・ウインド形状…左右幅、上下幅、前後傾斜の大
小 そして、評価が良くなるまで、ステップS2以下を繰り
返す。
【0220】一方、評価が良いときは、ステップS14
で、最適化されたステアリング特性、ウインド形状等の
設計データを、設計仕様(CAD他)、製造・加工仕様
(NC他)の形式で記憶装置・記憶媒体に書き込み、必
要に応じ印刷装置、表示装置、加工装置等に出力し、ス
テップS15で終了する。
【0221】以上詳述したように、本実施例によれば、
上記コンピュータ12において、車庫入れ時における車
両の操縦性(取り回し易さ)および運転視界に関する車
両特性を複数のパラメータで模擬するとともに、これら
パラメータの内容に応じて刺激付与の対象となる感覚お
よび刺激付与量を設定し、上記コントローラ14により
出力制御される上記シミュレータ16において、上記設
定内容に応じて評価者の複数の感覚に対して刺激付与を
行い、上記調整器18において、刺激付与を受けた評価
者の手動操作に応じてパラメータを調整するようになっ
ており、さらに、上記調整後のパラメータを上記コンピ
ュータ12から出力するようになっているので、次のよ
うな効果を得ることができる。
【0222】すなわち、従来は、試作車で実際に試して
みないと、車庫入れ時の車両の操縦性(取り回し易さ)
および視界について評価できなかった。これに対し、本
実施例に係るシミュレーション装置においては、立体視
(仮想現実感)技術、ドライビング・シミュレータ技術
を組み合わせることにより、試作車を用いなくても車庫
入れ時の車両の操縦性および視界評価を行うことができ
る。また、本実施例においては、操縦性および視界の要
因に関わる各パラメータを感覚と一致させながら調整・
変更し、時間連続的な相対感覚評価を行いながら、操縦
が容易で、視界が良くなるように変えていくようになっ
ているので、車庫入れ時に操縦性の良い操舵系および視
界の良いインテリア形状についての最適設計値を得るこ
とができる。また、得られた設計データはそのまま図面
・NC加工用の情報として使用することができる。
【0223】このように、本実施例によれば、車庫入れ
時の車両の操縦性(取り回し易さ)および視界に対する
感性評価を試作車両を用いることなく行うことができ、
かつ、その評価結果を車両設計に的確に反映することが
できる。
【0224】次に、本願発明の第8実施例について説明
する。
【0225】図16は、本実施例に係るシミュレーショ
ン装置の構成を示すブロック図である。
【0226】図示のように、このシミュレーション装置
は、交差点および合流点進入時ならびに車線変更時にお
ける運転視界評価を目的として評価者に車両搭乗状態を
疑似体験させる装置であって、コンピュータ12と、コ
ントローラ14と、シミュレータ16、調整器18とを
備えてなり、交差点および合流点進入時ならびに車線変
更時における運転視界に関する車両特性を複数のパラメ
ータで模擬し、これらパラメータの内容に応じて評価者
の複数の感覚に対して所定の刺激付与を行い、この刺激
付与を受けた評価者の手動操作に応じて上記パラメータ
を調整するとともにその調整結果をデータとして出力す
るようになっている。
【0227】上記コンピュータ12は、交差点および合
流点進入時ならびに車線変更時における運転視界に関す
る車両特性を複数のパラメータで模擬するようになって
いる。
【0228】上記コンピュータ12において、車両特性
模擬に使用されるパラメータは、車室内空間設計モデル
データと、車両運動計算モデルデータと、評価者データ
と、調整パラメータとからなっているが、車室内空間設
計モデルデータおよび評価者データについては、第1実
施例と同様である。車両運動計算モデルデータについて
は、第5実施例と同様である。一方、調整パラメータと
しては、ピラー、ウインド、ミラーの位置、大きさおよ
び形状が設定されている。
【0229】上記コンピュータ12は、さらに、シミュ
レータ16による評価者への刺激付与に際し、その刺激
付与の対象となる感覚および刺激付与量を、上記入力さ
れたパラメータの内容に応じて設定し、その設定結果を
コントローラ14へ出力するようになっている。なお、
本実施例においては、体感、視覚および聴覚が刺激付与
の対象となっている。
【0230】上記コントローラ14は、上記設定結果に
基づき、シミュレータ16を構成する各シミュレータ要
素の出力制御を行うようになっている。
【0231】上記シミュレータ16は、評価者に運転感
覚を付与するドライビングシミュレータであって、ドラ
イビングシミュレータ本体38と、シートに着座した評
価者の頭部に取り付けられたヘッドマウントディスプレ
イ20と、評価者の前後に配されたスピーカ22とを備
えてなり、これら各シミュレータ要素は、コントローラ
14からの入力された感覚刺激量で、上記各感覚に対す
る刺激付与を行うようになっている。
【0232】すなわち、ドライビングシミュレータ本体
38により、実車と同様のシート、ステアリング・ホイ
ール、ペダル等を備えた可動式キャビンに評価者を乗り
込ませて交差点および合流点進入時ならびに車線変更時
における車両の挙動を評価者に呈示して、その体感に訴
えるようになっている。また、ヘッドマウントディスプ
レイ20により、交差点および合流点進入時ならびに車
線変更時における周囲の状況(他車、歩行者、二輪車
等)の3次元立体映像を運転視界として評価者に呈示し
て、その視覚に訴えるようになっている。さらに、スピ
ーカ22により、臨場感を出すためのエンジン音および
走行音等を評価者に呈示して、その聴覚に訴えるように
なっている。
【0233】上記調整器18の構成は第1実施例と同様
である。評価者は、ピラー、ウインド、ミラーの位置、
大きさおよび形状を、交差点および合流点進入時ならび
に車線変更時における運転視界が良くなるように、ダイ
ヤル等により調整することとなる。
【0234】次に、本実施例に係るシミュレーション装
置を用いた感性評価手順の一例について、図17に示す
フローチャートに従って説明する。
【0235】まず、ステップS1で、所定の特性の車両
モデルおよびインテリア・モデルのための初期データを
作成し、コンピュータに入力する。
【0236】次に、ステップS2で、入力ダイヤルによ
り設定された視覚の調整パラメータの値(ピラー、ウイ
ンド、ミラーの位置、大きさ、形状等のデータ)をコン
ピュータに取り込む。
【0237】一方、ステップS3で、ヘッドマウントデ
ィスプレイ(HMD)に取り付けた位置検出手段によ
り、ドライバ(評価者)の位置・姿勢・視線方向を検出
しコンピュータに入力する。
【0238】また、ステップS4で、ドライバのステア
リング、アクセル、ブレーキ等の運転操作を計測し、コ
ンピュータに入力する。
【0239】そして、ステップS5で、コンピュータに
より、車両モデルを用いて、ステップS4で得られたド
ライバの運転操作に応じた車両挙動を計算する。
【0240】次に、ステップS6で、コンピュータによ
り、インテリア・モデルとその他各種データを用いて、
ステップS2で得られた調整パラメータの値と、ステッ
プS3で得られたドライバの位置、姿勢、視線方向と、
ステップS5で求められた車両挙動とに応じたインテリ
ア、道路、風景等の画像データを計算する。
【0241】そして、ステップS7で、HMDのコント
ローラに、ステップS6で求められたデータに基づいて
映像の制御指令値を与える。
【0242】さらに、ステップS8で、HMDにより、
ステップS7で与えられた指令値をもとに、車室内外の
3次元立体映像を、ドライバに呈示する。
【0243】一方、ステップS9で、ドライビング・シ
ミュレータのコントローラに、ステップS5で求められ
た車両挙動にもとづいたキャビンの速度、角速度、加速
度、角加速度および操舵反力、ペダル踏力、走行音等の
運転感覚の制御指令値を与える。
【0244】そして、ステップS10で、ドライビング
・シミュレータにより、ステップS9で与えられた指令
値をもとに、ドライバに各運転感覚を付与する。
【0245】次に、ステップS11で、ドライバは、ド
ライビング・シミュレータを運転する(交差点および合
流点進入時ならびに車線変更時における車両走行を行
う)。
【0246】そして、ステップS12で、ドライバは、
ステップS11の運転を行いながら、呈示されたこれら
の感覚刺激をもとに、運転視界に関する視認性につい
て、感性評価を行う。
【0247】評価が良くないときには、ステップS13
で、ドライバはその評価結果にもとづいて、入力ダイヤ
ルにより、ステップS2に示した各々の調整パラメータ
を変更する。そして、評価が良くなるまで、ステップS
2以下を繰り返す。
【0248】一方、評価が良いときは、ステップS14
で、運転視界について最適な視認性が得られたピラー、
ウインド、ミラーの位置、大きさ、形状の設計データ
を、設計仕様(CAD他)、製造・加工仕様(NC他)
の形式で記憶装置・記録媒体に書き込み、必要に応じ印
刷装置、表示装置、加工装置等に出力し、ステップS1
5で終了する。
【0249】以上詳述したように、本実施例によれば、
上記コンピュータ12において、交差点および合流点進
入時ならびに車線変更時における運転視界に関する車両
特性を複数のパラメータで模擬するとともに、これらパ
ラメータの内容に応じて刺激付与の対象となる感覚およ
び刺激付与量を設定し、上記コントローラ14により出
力制御される上記シミュレータ16において、上記設定
内容に応じて評価者の複数の感覚に対して刺激付与を行
い、上記調整器18において、刺激付与を受けた評価者
の手動操作に応じてパラメータを調整するようになって
おり、さらに、上記調整後のパラメータを上記コンピュ
ータ12から出力するようになっているので、次のよう
な効果を得ることができる。
【0250】すなわち、ピラー、ウインド、ミラーの位
置、大きさ、形状を設計検討する場合に、運転視界に関
する十分な考慮がされず、多くの情報を必要とする合
流、交差点、車線変更時の良好な視界が得られない場合
がある。例えば、スポーティなデザインを実現するため
に、いわゆるCピラーを太く設計すると、合流時の斜め
後方の車両確認が難しくなる場合がある。これに対し、
本実施例に係るシミュレーション装置においては、ピラ
ー、ウインド、ミラーの位置、大きさ、形状を、体感、
視覚と一致させながら調整・変更し、設計・評価・検証
を詰めていくようになっているので、周囲の状況につい
て視認性の良いピラー、ウインド、ミラーの最適設計値
を得ることができる。また、得られた設計データはその
まま図面、NC加工用の情報として使用することができ
る。
【0251】このように、本実施例によれば、交差点お
よび合流点進入時ならびに車線変更時における運転視界
に対する感性評価を試作車両を用いることなく行うこと
ができ、かつ、その評価結果を車両設計に的確に反映す
ることができる。
【0252】次に、本願発明の第9実施例について説明
する。
【0253】図18は、本実施例に係るシミュレーショ
ン装置の構成を示すブロック図である。
【0254】図示のように、このシミュレーション装置
は、路面状況の変化に対する操縦性評価を目的として評
価者に車両搭乗状態を疑似体験させる装置であって、コ
ンピュータ12と、コントローラ14と、シミュレータ
16、調整器18とを備えてなり、路面状況の変化に対
する操縦性に関する車両特性を複数のパラメータで模擬
し、これらパラメータの内容に応じて評価者の複数の感
覚に対して所定の刺激付与を行い、この刺激付与を受け
た評価者の手動操作に応じて上記パラメータを調整する
とともにその調整結果をデータとして出力するようにな
っている。
【0255】上記コンピュータ12は、路面状況の変化
に対する操縦性に関する車両特性を複数のパラメータで
模擬するようになっている。
【0256】上記コンピュータ12において、車両特性
模擬に使用されるパラメータは、車室内空間設計モデル
データと、車両運動計算モデルデータと、評価者データ
と、調整パラメータとからなっているが、車室内空間設
計モデルデータおよび評価者データについては、第1実
施例と同様である。車両運動計算モデルデータについて
は、第5実施例と同様である。一方、調整パラメータと
しては、ステアリングホイールへのキックバックの度合
い、タイヤのワンダリング強さ、ダンパの特性、サス特
性等が設定されている。ここに、「キックバック」と
は、いわゆるハンドル取られのことであり、路面形状・
状態がタイヤに外力として作用しその結果ステアリング
・ホイールが動かされることである。また、「ワンダリ
ング」とは、タイヤの路面形状・状態に対する敏感さの
ことで、タイヤ幅が広くグリップが高い程ワンダリング
が強く、轍等に対し敏感に反応する。
【0257】上記コンピュータ12は、さらに、シミュ
レータ16による評価者への刺激付与に際し、その刺激
付与の対象となる感覚および刺激付与量を、上記入力さ
れたパラメータの内容に応じて設定し、その設定結果を
コントローラ14へ出力するようになっている。なお、
本実施例においては、体感、視覚および聴覚が刺激付与
の対象となっている。
【0258】上記コントローラ14は、上記設定結果に
基づき、シミュレータ16を構成する各シミュレータ要
素の出力制御を行うようになっている。
【0259】上記シミュレータ16は、評価者に運転感
覚を付与するドライビングシミュレータであって、ドラ
イビングシミュレータ38と、プロジジェクタ式ディス
プレイ34と、評価者の前後に配されたスピーカ22と
を備えてなり、これら各シミュレータ要素は、コントロ
ーラ14からの入力された感覚刺激量で、上記各感覚に
対する刺激付与を行うようになっている。
【0260】すなわち、ドライビングシミュレータ38
により、実車と同様のシート、ステアリングホイール、
ペダル等を備えた可動式キャビンに評価者を乗り込ませ
て不整路・悪路・低μ路走行をさせ、その運転操作に基
づいたキャビンの速度・角速度・加速度・角加速度およ
び操舵反力(キックバック含む)、ペダル踏力等を運転
感覚として呈示して、その体感に訴えるようになってい
る。また、プロジジェクタ式ディスプレイ34により、
走行路面状況・景色等の映像を評価者に呈示して、その
視覚に訴えるようになっている。さらに、スピーカ22
により、エンジン音、車外騒音、タイアノイズ、スキー
ル音、ハーシュネスを合成音にて再現して評価者に呈示
して、その聴覚に訴えるようになっている。
【0261】上記調整器18の構成は第1実施例と同様
である。評価者は、ステアリングホイールへのキックバ
ックの度合い、タイヤのワンダリング強さ、ダンパの特
性、サス特性等を、最も操縦性が良くなるように、ダイ
ヤル等により調整することとなる。
【0262】次に、本実施例に係るシミュレーション装
置を用いた感性評価手順の一例について、図19に示す
フローチャートに従って説明する。
【0263】まず、ステップS1で、所定の特性の車両
モデルおよび所定の設計要件に基づく操舵系(操縦性)
設計モデルための初期データを作成し、コンピュータに
入力する。
【0264】次に、ステップS2で、入力ダイアルによ
り設定された調整パラメータの値(ステアリング・ホイ
ールへのキックバックの度合い、タイヤのワンダリング
強さ、ダンパの特性、サス特性他)を、コンピュータに
取り込む。
【0265】一方、ステップS3で、ドライバ(評価
者)のステアリング、スロットル、ブレーキ等の運転操
作量を検出/計測し、コンピュータに入力する。
【0266】そして、ステップS4で、コンピュータに
より、車両モデルを用いて、ステップ3で得られたドラ
イバの運転操作に応じた車両挙動を計算する。
【0267】次に、ステップS5で、コンピュータによ
り、車両モデルおよび操舵系(操縦性)設計モデルを用
いて、ステップS2で得られた調整パラメータの値と、
ステップS4で求められた車両挙動に応じた体感・視覚
・聴覚の制御指令値を演算する。
【0268】そして、ステップS6で、プロジェクタ式
ディスプレイ、音響装置の各コントローラに、ステップ
S5で求められた制御指令値を与える。
【0269】さらに、ステップS7で、ステップS6で
与えられた指令値を基に、プロジェクタ式ディスプレイ
により走行路面状況・景色等の映像を、スピーカーによ
り車外騒音・タイヤノイズ・スキール音・ハーシュネス
の合成音を、それぞれ評価者に呈示する。
【0270】一方、ステップS8で、ドライビングシミ
ュレータのコントローラに、ステップS5で求められた
車両挙動に基づいたキャビンの速度、角速度、加速度、
角加速度および操舵反力(キックバック含む)、ペダル
踏力、エンジン音等の運転感覚の制御指令値を与える。
【0271】そして、ステップS9で、ドライビングシ
ミュレータにより、ステップS8で与えられた指令値を
基に、ドライバ(評価者)に各運転感覚を付与する。
【0272】次に、ステップS10で、ドライバ(評価
者)は、ドライビングシミュレータを運転する(不整路
・悪路・低μ路走行を行う)。
【0273】そして、ステップS11で、ドライバ(評
価者)は、ステップS10の運転を行いながら、呈示さ
れたこれらの感覚刺激を基に、路面状況に起因する操縦
性について感性評価を行う。
【0274】評価が良くないときには、ステップS12
で、ドライバ(評価者)はその評価結果に基づいて、ス
テップS2に示した各々の調整パラメータを変更する。
そして、評価が良くなるまでステップS2以下を繰り返
す。
【0275】一方、納得できる評価が得られたなら、ス
テップS13で、最適化された操縦系(操縦性)設計用
の設計データを、設計仕様(CAD他)・製造/加工仕
様(NC他)の形式で記憶装置・記録媒体に書き込み、
必要に応じ印刷/表示装置・加工装置等に出力し、ステ
ップS14で終了する。
【0276】以上詳述したように、本実施例によれば、
上記コンピュータ12において、路面状況の変化に対す
る操縦性に関する車両特性を複数のパラメータで模擬す
るとともに、これらパラメータの内容に応じて刺激付与
の対象となる感覚および刺激付与量を設定し、上記コン
トローラ14により出力制御される上記シミュレータ1
6において、上記設定内容に応じて評価者の複数の感覚
に対して刺激付与を行い、上記調整器18において、刺
激付与を受けた評価者の手動操作に応じてパラメータを
調整するようになっており、さらに、上記調整後のパラ
メータを上記コンピュータ12から出力するようになっ
ているので、次のような効果を得ることができる。
【0277】すなわち、路面状況に起因する操縦性の低
下、例えば轍によりステアリング・ホイールがとられる
場合等に、車両の挙動・姿勢が乱されるためにドライバ
ーに不安感が生じる場合がある。例えば、運動性能を向
上させようとして回頭性を高め操縦系設計が、轍のある
場所では直進性の乱れを生んでしまい、設計意図とは裏
腹に必要以上の不安感を持つ場合がある。これに対し、
本実施例に係るシミュレーション装置においては、操縦
性要因に関わる各パラメータに対し各々を感覚と一致さ
せながら調整・変更し、時間連続的な相対感覚評価を行
いながら、運動性能(回頭性)はそのままに不安定感を
取り除くように変えていき、さらにその他の感覚評価を
も感覚と一致させながら設計・評価・検証を詰めていく
ようになっているので、ドライバの感覚にあった心地良
い操縦性の最適設計を得ることができる。また、得られ
た設計データはそのまま図面・製造加工用の情報として
使用することができる。
【0278】このように、本実施例によれば、路面状況
の変化に対する操縦性に対する感性評価を試作車両を用
いることなく行うことができ、かつ、その評価結果を車
両設計に的確に反映することができる。
【0279】次に、本願発明の第10実施例について説
明する。
【0280】図20は、本実施例に係るシミュレーショ
ン装置の構成を示すブロック図である。
【0281】図示のように、このシミュレーション装置
は、外部環境の変化に対する灯具およびワイパの機能評
価(例えば、悪条件下(雨天、夜間等)に不安を抱かせ
ない前照灯あるいはワイパの設計の最適化のための評
価)を目的として評価者に車両搭乗状態を疑似体験させ
る装置であって、コンピュータ12と、コントローラ1
4と、シミュレータ16、調整器18とを備えてなり、
外部環境の変化に対する灯具およびワイパの機能に関す
る車両特性を複数のパラメータで模擬し、これらパラメ
ータの内容に応じて評価者の複数の感覚に対して所定の
刺激付与を行い、この刺激付与を受けた評価者の手動操
作に応じて上記パラメータを調整するとともにその調整
結果をデータとして出力するようになっている。
【0282】上記コンピュータ12は、外部環境の変化
に対する灯具およびワイパの機能に関する車両特性を複
数のパラメータで模擬するようになっている。
【0283】上記コンピュータ12において、車両特性
模擬に使用されるパラメータは、車室内空間設計モデル
データと、車両運動計算モデルデータと、評価者データ
と、調整パラメータとからなっているが、車室内空間設
計モデルデータおよび評価者データについては、第1実
施例と同様である。車両運動計算モデルデータについて
は、第5実施例と同様である。一方、調整パラメータと
しては、前照灯の配光、照射強度およびワイパの拭き取
り範囲が設定されている。
【0284】上記コンピュータ12は、さらに、シミュ
レータ16による評価者への刺激付与に際し、その刺激
付与の対象となる感覚および刺激付与量を、上記入力さ
れたパラメータの内容に応じて設定し、その設定結果を
コントローラ14へ出力するようになっている。なお、
本実施例においては、体感、視覚および聴覚が刺激付与
の対象となっている。
【0285】上記コントローラ14は、上記設定結果に
基づき、シミュレータ16を構成する各シミュレータ要
素の出力制御を行うようになっている。
【0286】上記シミュレータ16は、評価者に運転感
覚を付与するドライビングシミュレータであって、ドラ
イビングシミュレータ本体38と、シートに着座した評
価者の頭部に取り付けられたヘッドマウントディスプレ
イ20と、評価者の前後に配されたスピーカ22とを備
えてなり、これら各シミュレータ要素は、コントローラ
14からの入力された感覚刺激量で、上記各感覚に対す
る刺激付与を行うようになっている。
【0287】すなわち、ドライビングシミュレータ本体
38により、実車と同様のシート、ステアリングホイー
ル、ペダル、インパネ、コンソール等を備えた可動式キ
ャビンに評価者を乗り込ませて、悪条件下での走行時に
おける車両挙動を評価者に呈示して、その体感に訴える
ようになっている。また、ヘッドマウントディスプレイ
20により、悪条件下で前照灯およびワイパを用いた場
合の車室内外の3次元立体映像を運転視界として評価者
に呈示して、その視覚に訴えるようになっている。さら
に、スピーカ22により、臨場感を出すためのエンジン
音および走行音等を評価者に呈示して、その聴覚に訴え
るようになっている。
【0288】上記調整器18の構成は第1実施例と同様
である。評価者は、悪条件下(雨天、夜間等)において
も不安を感じなくなるよう、前照灯の配光、照射強度お
よびワイパの拭き取り範囲を、ダイヤル等により調整す
ることとなる。
【0289】次に、本実施例に係るシミュレーション装
置を用いた感性評価手順の一例について、図21に示す
フローチャートに従って説明する。
【0290】まず、ステップS1で、所定の設計要件に
基づく車両モデル、インテリア・モデルのための初期デ
ータおよび悪条件のデータをコンピュータに入力する。
【0291】次に、ステップS2で、入力ダイヤルによ
り設定された視覚の調整パラメータの値(前照灯の配
光、照射強度、およびワイパーの拭き取り範囲)をコン
ピュータに取り込む。
【0292】一方、ステップS3で、ヘッドマウントデ
ィスプレイ(HMD)に取り付けた位置検出手段によ
り、ドライバ(評価者)の位置、姿勢、視線方向を検出
しコンピュータに入力する。
【0293】また、ステップS4で、ドライバのステア
リング、アクセル、ブレーキ等の運転操作を計測し、コ
ンピュータに入力する。
【0294】そして、ステップS5で、コンピュータに
より、車両モデルを用いて、ステップS4で得られたド
ライバの運転操作に応じた車両挙動を計算する。
【0295】次に、ステップS6で、コンピュータによ
り、インテリア・モデルとその他各種データを用いて、
ステップS2で得られた調整パラメータの値と、ステッ
プS3で得られたドライバの位置、姿勢、視線方向と、
ステップS5で求められた車両挙動とに応じたインテリ
ア、道路、風景等の画像データを計算する。
【0296】そして、ステップS7で、HMDのコント
ローラに、ステップS6で求められたデータにもとづい
て映像の制御指令値を与える。
【0297】さらに、ステップS8で、HMDにより、
ステップS7で与えられた指令値をもとに、車室内外の
3次元立体映像を、ドライバに呈示する。
【0298】一方、ステップS9で、ドライビングシミ
ュレータのコントローラに、ステップS5で求められた
車両挙動にもとづいたキャビンの速度、角速度、加速
度、角加速度および操舵反力、ペダル踏力、走行音等の
運転感覚の制御指令値を与える。
【0299】そして、ステップS10で、ドライビング
シミュレータにより、ステップS9で与えられた指令値
をもとに、ドライバに各運転感覚を付与する。
【0300】次に、ステップS11で、ドライバは、ド
ライビングシミュレータを運転する(悪条件下での走行
を行う)。
【0301】そして、ステップS12で、ドライバは、
ステップS11の運転を行いながら、呈示されたこれら
の感覚刺激をもとに、視認性について感性評価を行う。
【0302】評価が良くないときには、ステップS13
で、ドライバはその評価結果にもとづいて、入力ダイヤ
ルにより、ステップS2に示した各々の調整パラメータ
を変更する。そして、評価が良くなるまでステップS2
以下を繰り返す。
【0303】一方、評価が良いときは、ステップS14
で、最適な視認性が得られる前照灯の配光、照射強度、
およびワイパーの拭き取り範囲の設計データを、設計仕
様(CAD他)、製造・加工仕様(NC他)の形式で記
憶装置、記録媒体に書き込み、必要に応じ印刷装置、表
示装置、加工装置等に出力し、ステップS15で終了す
る。
【0304】以上詳述したように、本実施例によれば、
上記コンピュータ12において、外部環境の変化に対す
る灯具およびワイパの機能に関する車両特性を複数のパ
ラメータで模擬するとともに、これらパラメータの内容
に応じて刺激付与の対象となる感覚および刺激付与量を
設定し、上記コントローラ14により出力制御される上
記シミュレータ16において、上記設定内容に応じて評
価者の複数の感覚に対して刺激付与を行い、上記調整器
18において、刺激付与を受けた評価者の手動操作に応
じてパラメータを調整するようになっており、さらに、
上記調整後のパラメータを上記コンピュータ12から出
力するようになっているので、次のような効果を得るこ
とができる。
【0305】すなわち、前照灯やワイパの拭き取り範囲
を設計検討する場合に、悪条件時(雨天時、夜間等)に
関する十分な考慮がされず、不安感が伴う場合がある。
例えば、デザイン上の理由により、極端に異形なレンズ
の前照灯を設計した場合、雨天時の夜間高速運転におい
て前照灯の配光が悪く、前方の様子がわかりにくくな
り、運転に不安感を与える場合がある。これに対し、本
実施例に係るシミュレーション装置においては、前照灯
の配光、照射強度を、体感・視覚と一致させながら調整
・変更し、設計・評価・検証を詰めていくことにより、
視認性が良く不安感を抱かないような前照灯、ワイパの
最適設計値を得ることができる。また、得られた設計デ
ータはそのまま図面、NC加工用の情報として使用する
ことができる。
【0306】このように、本実施例によれば、外部環境
の変化に対する灯具およびワイパの機能に対する感性評
価を試作車両を用いることなく行うことができ、かつ、
その評価結果を車両設計に的確に反映することができ
る。
【0307】次に、本願発明の第11実施例について説
明する。
【0308】図22は、本実施例に係るシミュレーショ
ン装置の構成を示すブロック図である。
【0309】図示のように、このシミュレーション装置
は、自動変速機のシフトパターン評価(自動変速機のシ
フトスケジュール設計の最適化のための評価)を目的と
して評価者に車両搭乗状態を疑似体験させる装置であっ
て、コンピュータ12と、コントローラ14と、シミュ
レータ16、調整器18とを備えてなり、自動変速機の
シフトパターンに関する車両特性を複数のパラメータで
模擬し、これらパラメータの内容に応じて評価者の複数
の感覚に対して所定の刺激付与を行い、この刺激付与を
受けた評価者の手動操作に応じて上記パラメータを調整
するとともにその調整結果をデータとして出力するよう
になっている。
【0310】上記コンピュータ12は、自動変速機のシ
フトパターンに関する車両特性を複数のパラメータで模
擬するようになっている。
【0311】上記コンピュータ12において、車両特性
模擬に使用されるパラメータは、車室内空間設計モデル
データと、車両運動計算モデルデータと、評価者データ
と、調整パラメータとからなっているが、車室内空間設
計モデルデータおよび評価者データについては、第1実
施例と同様である。車両運動計算モデルデータについて
は、第5実施例と同様である。一方、調整パラメータと
しては、シフトポイント、キックダウン作動ポイント、
シフトショックのダンピング等が設定されている。
【0312】上記コンピュータ12は、さらに、シミュ
レータ16による評価者への刺激付与に際し、その刺激
付与の対象となる感覚および刺激付与量を、上記入力さ
れたパラメータの内容に応じて設定し、その設定結果を
コントローラ14へ出力するようになっている。なお、
本実施例においては、体感、視覚および聴覚が刺激付与
の対象となっている。
【0313】上記コントローラ14は、上記設定結果に
基づき、シミュレータ16を構成する各シミュレータ要
素の出力制御を行うようになっている。
【0314】上記シミュレータ16は、評価者に運転感
覚を付与するドライビングシミュレータであって、ドラ
イビングシミュレータ本体38と、プロジュクタ式ディ
スプレイ34と、評価者の前後に配されたスピーカ22
とを備えてなり、これら各シミュレータ要素は、コント
ローラ14からの入力された感覚刺激量で、上記各感覚
に対する刺激付与を行うようになっている。
【0315】すなわち、ドライビングシミュレータ本体
38により、実車と同様のシート、ステアリング・ホイ
ール、ペダル、インパネ、コンソール等を備えた可動式
キャビンに評価者を乗り込ませて、追越し時、高速道路
への合流時、登坂中の速度低下時等の加減速を伴う坂道
(登り/下り)主体の走行をさせ、その運転操作に基づ
いたキャビンの速度・角速度・加速度・角加速度および
機関稼働状態に応じたそれらの変動(シフトショック
等)、ペダル踏力等を運転感覚として呈示して、その体
感に訴えるようになっている。また、プロジュクタ式デ
ィスプレイ34により、走行状況、景色等の映像を運転
視界として評価者に呈示して、その視覚に訴えるように
なっている。さらに、スピーカ22により、臨場感を出
すためのエンジン音および走行音を評価者に呈示して、
その聴覚に訴えるようになっている。
【0316】上記調整器18の構成は第1実施例と同様
である。評価者は、シフトポイント、キックダウン作動
ポイント、シフトショックのダンピング等を、自動変速
機のシフトスケジュールに対する不安感や不快感が最小
限になるよう、ダイヤル等により調整することとなる。
【0317】次に、本実施例に係るシミュレーション装
置を用いた感性評価手順の一例について、図23に示す
フローチャートに従って説明する。
【0318】まず、ステップS1で、所定の特性の車両
モデルおよび所定の設計要件に基づく自動変速機シフト
スケジュール設計モデルための初期データを作成し、コ
ンピュータに入力する。
【0319】次に、ステップS2で、入力ダイアル・カ
ウンタ等により設定された調整パラメータの値(シフト
ポイント、キックダウン作動ポイント、シフトショック
のダンピングの度合い等をダイアルにより調整他)を、
コンピュータに取り込む。
【0320】一方、ステップS3で、ドライバ(評価
者)のステアリング、スロットル、ブレーキ等の運転操
作量を検出/計測し、コンピュータに入力する。
【0321】そしてステップS4で、コンピュータによ
り、車両モデルを用いて、ステップ3で得られたドライ
バの運転操作に応じた車両挙動を計算する。
【0322】次に、ステップS5で、コンピュータによ
り、車両モデルおよびシフトスケジュール設計モデルを
用いて、ステップS2で得られた調整パラメータの値
と、ステップS4で求められた車両挙動に応じた体感・
視覚の制御指令値を演算する。
【0323】そして、ステップS6で、プロジェクタ式
ディスプレイのコントローラに、ステップS5で求めら
れた制御指令値を与える。
【0324】さらに、ステップS7で、ステップS6で
与えられた指令値を基に、プロジェクタ式ディスプレイ
により走行状況・景色等の映像を、評価者に呈示する。
【0325】一方、ステップS8で、ドライビングシミ
ュレータのコントローラに、ステップS5で求められた
車両挙動に基づいたキャビンの速度、角速度、加速度、
角加速度および機関稼働状態に応じたそれらの変動(シ
フトショック等)、ペダル踏力、エンジン音等の運転感
覚の制御指令値を与える。
【0326】そして、ステップS9で、ドライビングシ
ミュレータにより、ステップS8で与えられた指令値を
基に、ドライバ(評価者)に各運転感覚を付与する。
【0327】次に、ステップS10で、ドライバ(評価
者)は、ドライビング・シミュレータを運転する(追越
し時、高速道路への合流時、登坂中の速度低下時等の加
減速を伴う坂道主体の走行を行う)。
【0328】そして、ステップS11で、ドライバ(評
価者)は、ステップS10の運転を行いながら、呈示さ
れたこれらの感覚刺激を基に、シフトスケジュールの設
定に起因する不快感・不安感について感性評価を行う。
【0329】評価が良くないときには、ステップS12
で、ドライバ(評価者)はその評価結果に基づいて、ス
テップS2に示した各々の調整パラメータを変更する。
そして、評価が良くなるまでステップS2以下を繰り返
す。
【0330】一方、納得できる評価が得られたなら、ス
テップS13で、最適化されたシフトスケジュール設計
用の設計データを、設計仕様(CAD他)・製造/加工
仕様(NC他)の形式で記憶装置・記録媒体に書き込
み、必要に応じ印刷/表示装置・加工装置等に出力し、
ステップS14で終了する。
【0331】以上詳述したように、本実施例によれば、
上記コンピュータ12において、自動変速機のシフトパ
ターンに関する車両特性を複数のパラメータで模擬する
とともに、これらパラメータの内容に応じて刺激付与の
対象となる感覚および刺激付与量を設定し、上記コント
ローラ14により出力制御される上記シミュレータ16
において、上記設定内容に応じて評価者の複数の感覚に
対して刺激付与を行い、上記調整器18において、刺激
付与を受けた評価者の手動操作に応じてパラメータを調
整するようになっており、さらに、上記調整後のパラメ
ータを上記コンピュータ12から出力するようになって
いるので、次のような効果を得ることができる。
【0332】すなわち、快適性の面での自動変速機シフ
トスケジュール設計検討をする場合に、加速/減速時の
シフトスケジュールの設定が、乗員の感覚と合わないた
めに不快感を生じる場合がある。例えば、燃費性能を向
上させようとしてスロットルに対する過敏な反応を抑え
たシフトスケジュール設計が、追越し時、高速道路への
合流時、登坂中の速度低下時等の力強い加速を必要とす
る状況ではキックダウンによる低速ギアへの移行に遅れ
を生じてしまい、必要以上の不快感(さらに追越し・高
速への合流では不安感も)を持つ場合がある。これに対
し、本実施例に係るシミュレーション装置においては、
シフトスケジュール設計決定要因に関わる各パラメータ
に対し各々を感覚と一致させながら調整・変更し、時間
連続的な相対感覚評価を行いながら、不快感(不安感)
を取り除くように変えていくとともに、その他の感覚評
価をも感覚と一致させながら設計・評価・検証を詰めて
いくようになっているので、ドライバーの感覚にあった
心地良いシフトスケジュールの最適設計を得ることがで
きる。また、得られた設計データはそのまま図面・製造
加工用の情報として使用することができる。
【0333】このように、本実施例によれば、自動変速
機のシフトパターンに対する感性評価を試作車両を用い
ることなく行うことができ、かつ、その評価結果を車両
設計に的確に反映することができる。
【0334】次に、本願発明の第12実施例について説
明する。
【0335】図24は、本実施例に係るシミュレーショ
ン装置の構成を示すブロック図である。
【0336】図示のように、このシミュレーション装置
は、4輪操舵装置(4WS)の位相角度特性評価(4W
Sによる車酔い防止等のための評価)を目的として評価
者に車両搭乗状態を疑似体験させる装置であって、コン
ピュータ12と、コントローラ14と、シミュレータ1
6、調整器18とを備えてなり、4WSの位相角度特性
に関する車両特性を複数のパラメータで模擬し、これら
パラメータの内容に応じて評価者の複数の感覚に対して
所定の刺激付与を行い、この刺激付与を受けた評価者の
手動操作に応じて上記パラメータを調整するとともにそ
の調整結果をデータとして出力するようになっている。
【0337】上記コンピュータ12は、4WSの位相角
度特性に関する車両特性を複数のパラメータで模擬する
ようになっている。
【0338】上記コンピュータ12において、車両特性
模擬に使用されるパラメータは、車室内空間設計モデル
データと、車両運動計算モデルデータと、評価者データ
と、調整パラメータとからなっているが、車室内空間設
計モデルデータおよび評価者データについては、第1実
施例と同様である。車両運動計算モデルデータについて
は、第5実施例と同様である。一方、調整パラメータと
しては、走行速度に応じた4WSの位相角度(逆位相も
含む)が設定されている。
【0339】上記コンピュータ12は、さらに、シミュ
レータ16による評価者への刺激付与に際し、その刺激
付与の対象となる感覚および刺激付与量を、上記入力さ
れたパラメータの内容に応じて設定し、その設定結果を
コントローラ14へ出力するようになっている。なお、
本実施例においては、体感、視覚および聴覚が刺激付与
の対象となっている。
【0340】上記コントローラ14は、上記設定結果に
基づき、シミュレータ16を構成する各シミュレータ要
素の出力制御を行うようになっている。
【0341】上記シミュレータ16は、評価者に運転感
覚を付与するドライビングシミュレータであって、ドラ
イビングシミュレータ本体38と、プロジジェクタ式デ
ィスプレイ34と、評価者の前後に配されたスピーカ2
2とを備えてなり、これら各シミュレータ要素は、コン
トローラ14からの入力された感覚刺激量で、上記各感
覚に対する刺激付与を行うようになっている。
【0342】すなわち、ドライビングシミュレータ本体
38により、実車と同様のシート、ステアリングホイー
ル、ペダル、インパネ、コンソール等を備えた可動式キ
ャビンに評価者を乗り込ませてコーナリング走行をさ
せ、その運転操作に基づいたキャビンの速度、角速度、
加速度、角加速度および操舵反力、ペダル踏力、走行音
を4WSの位相角度に応じて評価者に呈示して、その体
感に訴えるようになっている。また、プロジジェクタ式
ディスプレイ34により、道路、景色等の映像を運転視
界として評価者に呈示して、その視覚に訴えるようにな
っている。さらに、スピーカ22により、臨場感を出す
ためのエンジン音および走行音を評価者に呈示して、そ
の聴覚に訴えるようになっている。なお、プロジジェク
タ式ディスプレイに代えてヘッドマウントディスプレイ
(HMD)により、道路、景色等の3次元立体映像を運
転視界として評価者に呈示するようにしてもよい。この
場合、キャビン内のピラー、インパネ、キャビン外のボ
ンネット、トランクリッド等についても同時に運転視界
として評価者に呈示する。
【0343】上記調整器18の構成は第1実施例と同様
である。評価者は、4WSによる車酔いが生じないよ
う、走行速度に応じて4WSの位相角度を、ダイヤル等
により調整することとなる。
【0344】次に、本実施例に係るシミュレーション装
置を用いた感性評価手順の一例について、図25に示す
フローチャートに従って説明する。
【0345】まず、ステップS1で、所定の特性の車両
モデルおよび車外環境映像モデルのための初期データを
作成し、コンピュータに入力する。
【0346】次に、ステップS2で、入力ダイヤルによ
り設定された調整パラメータの値(走行速度に応じた4
WS位相角度データ)をコンピュータに取り込む。
【0347】一方、ステップS3で、キャビン内に取り
付けたセンサにより、ドライバ(評価者)の位置を計測
し、コンピュータに入力する。
【0348】また、ステップS4で、ドライバのステア
リング、アクセル、ブレーキ等の運転操作を計測し、コ
ンピュータに入力する。
【0349】そして、ステップS5で、コンピュータに
より、車両モデルおよびステップS2で得られたデータ
を用いて、ステップS4で得られたドライバの運転操作
に応じた車両挙動を計算する。
【0350】次に、ステップS6で、コンピュータによ
り、ステップS3で得られたドライバの位置と、ステッ
プS5で求められた車両挙動とに応じた車外環境(道
路、風景等)の画像データを計算する。
【0351】そして、ステップS7で、プロジェクタ等
のコントローラに、ステップS6で求められたデータに
もとづいた映像の制御指令値を与える。
【0352】さらに、ステップS8で、プロジェクタ等
により、ステップS7で与えられた指令値をもとに、ド
ライバに映像を呈示する。
【0353】一方、ステップS9で、ドライビングシミ
ュレータのコントローラに、ステップS5で求められた
車両挙動にもとづいたキャビンの速度、角速度、加速
度、角加速度および操舵反力、ペダル踏力、走行音等の
運転感覚の制御指令値を与える。
【0354】そして、ステップS10で、ドライビング
シミュレータにより、ステップS9で与えられた指令値
をもとに、ドライバに各運転感覚を付与する。
【0355】次に、ステップS11で、ドライバは、ド
ライビングシミュレータを運転する(コーナリング走行
を行う)。
【0356】そして、ステップS12で、ドライバは、
ステップS11の運転を行いながら、コーナリング中の
体感(車酔い)と視界について、感性評価を行う。
【0357】評価が良くないときには、ステップS13
で、ドライバはその評価結果にもとづいて、入力ダイヤ
ルにより、速度に応じた4WS位相角度を変更する。そ
して、評価が良くなるまでステップS2以下を繰り返
す。
【0358】一方評価が良いときは、ステップS14
で、最適化された走行速度に応じた4WS位相角度のデ
ータを、設計仕様の形式で、記憶装置、記録媒体に書き
込み、必要に応じ印刷装置、表示装置等に出力し、ステ
ップS15で終了する。
【0359】以上詳述したように、本実施例によれば、
上記コンピュータ12において、4WSの位相角度特性
に関する車両特性を複数のパラメータで模擬するととも
に、これらパラメータの内容に応じて刺激付与の対象と
なる感覚および刺激付与量を設定し、上記コントローラ
14により出力制御される上記シミュレータ16におい
て、上記設定内容に応じて評価者の複数の感覚に対して
刺激付与を行い、上記調整器18において、刺激付与を
受けた評価者の手動操作に応じてパラメータを調整する
ようになっており、さらに、上記調整後のパラメータを
上記コンピュータ12から出力するようになっているの
で、次のような効果を得ることができる。
【0360】すなわち、コーナーで4WS(逆位相時)
が駆動されているときに、その走行速度と逆位相角度
(コーナリング半径による)によって、体感と視覚との
ズレ等が生じ、不快感、あるいは車酔いを覚える場合が
ある。従来は、試作車で実際に走行しないと、4WS特
性が不快感を覚えず、車酔いをしないものであるかどう
か評価できなかった。これに対し、本実施例に係るシミ
ュレーション装置においては、ドライビングシミュレー
タ技術とコンピュータグラフィクス技術を組み合わせる
ことにより、試作車を用いなくても4WS特性(位相角
調整)の評価を行うことができる。また、本実施例にお
いては、4WS特性に関わる各パラメータを感覚と一致
させながら調整・変更し、時間連続的な相対感覚評価を
行いながら、4WS特性を不快感を覚えず、車酔いのし
ないものに変えていくようになっているので、不快感を
覚えず、車酔いのしない4WS位相角の最適設計値を得
ることができる。また、得られた設計データはそのまま
図面・NC加工用の情報として使用することができる。
【0361】このように、本実施例によれば、4WSに
よる車酔い防止等のための該4WSの位相角度特性に対
する感性評価を試作車両を用いることなく行うことがで
き、かつ、その評価結果を車両設計に的確に反映するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るシミュレーション装置のクレー
ム対応図
【図2】本願発明に係るシミュレーション装置の第1実
施例の構成を示すブロック図
【図3】第1実施例の作用を示すフローチャート
【図4】本願発明に係るシミュレーション装置の第2実
施例の構成を示すブロック図
【図5】第2実施例の作用を示すフローチャート
【図6】本願発明に係るシミュレーション装置の第3実
施例の構成を示すブロック図
【図7】第3実施例の作用を示すフローチャート
【図8】本願発明に係るシミュレーション装置の第4実
施例の構成を示すブロック図
【図9】第41実施例の作用を示すフローチャート
【図10】本願発明に係るシミュレーション装置の第5
実施例の構成を示すブロック図
【図11】第5実施例の作用を示すフローチャート
【図12】本願発明に係るシミュレーション装置の第6
実施例の構成を示すブロック図
【図13】第6実施例の作用を示すフローチャート
【図14】本願発明に係るシミュレーション装置の第7
実施例の構成を示すブロック図
【図15】第7実施例の作用を示すフローチャート
【図16】本願発明に係るシミュレーション装置の第8
実施例の構成を示すブロック図
【図17】第8実施例の作用を示すフローチャート
【図18】本願発明に係るシミュレーション装置の第9
実施例の構成を示すブロック図
【図19】第9実施例の作用を示すフローチャート
【図20】本願発明に係るシミュレーション装置の第1
0実施例の構成を示すブロック図
【図21】第10実施例の作用を示すフローチャート
【図22】本願発明に係るシミュレーション装置の第1
1実施例の構成を示すブロック図
【図23】第11実施例の作用を示すフローチャート
【図24】本願発明に係るシミュレーション装置の第1
2実施例の構成を示すブロック図
【図25】第12実施例の作用を示すフローチャート
【符号の説明】
12 コンピュータ(車両特性模擬手段、刺激内容設
定手段、データ出力手段) 14 コントローラ 16 シミュレータ(感覚刺激付与手段) 18 調整器(パラメータ調整手段) 20 ヘッドマウントディスプレイ(シミュレータ要
素) 22 スピーカ(シミュレータ要素) 24 空調装置(シミュレータ要素) 26 香り発生脱臭装置(シミュレータ要素) 28 3次元荷重入力装置(シミュレータ要素) 32 発熱板(シミュレータ要素) 34 プロジェクタ式ディスプレイ(シミュレータ要
素) 36 ペダル荷重入力装置(シミュレータ要素) 38 ドライビングシミュレータ本体(シミュレータ
要素) 40 グローブ(シミュレータ要素)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 智行 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 石田 健二 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 横田 佳代子 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 古川 慎治 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両特性の評価を目的として評価者に車
    両搭乗状態を疑似体験させるシミュレーション装置であ
    って、 前記車両特性を複数のパラメータで模擬する車両特性模
    擬手段と、 前記評価者の複数の感覚に対して刺激付与を行う感覚刺
    激付与手段と、 この刺激付与の対象となる感覚および刺激付与量を前記
    パラメータの内容に応じて設定する刺激内容設定手段
    と、 前記刺激付与を受けた前記評価者の入力操作に応じて前
    記パラメータを調整するパラメータ調整手段と、 この調整後のパラメータを出力するデータ出力手段と、
    を備えてなることを特徴とするシミュレーション装置。
  2. 【請求項2】 前記複数のパラメータの1つとして車両
    設計モデルデータが設定されている、ことを特徴とする
    請求項1記載のシミュレーション装置。
  3. 【請求項3】 前記車両設計モデルデータとして車室内
    空間設計モデルデータが設定されている、ことを特徴と
    する請求項2記載のシミュレーション装置。
  4. 【請求項4】 前記複数のパラメータの1つとして評価
    者データが設定されている、ことを特徴とする請求項1
    〜3いずれか記載のシミュレーション装置。
  5. 【請求項5】 前記評価者データとして前記評価者の眼
    球位置データおよび視線方向データが設定されている、
    ことを特徴とする請求項4記載のシミュレーション装
    置。
  6. 【請求項6】 前記複数のパラメータの一部として、 ピラー、ルーフ、サンルーフ開口部、照明装置、サンバ
    イザ、ドア、ドアトリム、ウインド、ミラー、インスト
    ルメントパネル、メータ類、エアコン吹出し口、コンソ
    ールボックス、オーディオスピーカ、ペダル類、ステア
    リングホイールまたはシートの位置または形状、 内装材の材質感または色柄、 車両走行音、エンジン音、車内騒音、車外騒音またはオ
    ーディオ音の音質、音量、音像または周波数成分、 車室内の温度、湿度、明るさまたは香りの種類もしくは
    強さ、 エアコン吹出し口からの吹出しエアの温度、湿度、風量
    または風向、 のうち少なくとも1つのデータが設定されている、こと
    を特徴とする請求項1〜5いずれか記載のシミュレーシ
    ョン装置。
  7. 【請求項7】 前記刺激付与の対象となる感覚の1つと
    して視覚が設定されている、ことを特徴とする請求項1
    〜6記載のシミュレーション装置。
  8. 【請求項8】 前記感覚刺激手段として、3次元立体映
    像を前記評価者に呈示する3次元立体映像呈示手段を備
    えている、ことを特徴とする請求項1〜7いずれか記載
    のシミュレーション装置。
  9. 【請求項9】 前記感覚刺激手段として、疑似車両走行
    感覚を前記評価者に付与するドライビングシミュレータ
    を備えている、ことを特徴とする請求項1〜8いずれか
    記載のシミュレーション装置。
  10. 【請求項10】 前記車両特性の評価として、ルーフ形
    状最適化のための乗降性評価を行うように構成されてい
    る、ことを特徴とする請求項1〜9いずれか記載のシミ
    ュレーション装置。
  11. 【請求項11】 前記車両特性の評価として、ペダル操
    作性評価を行うように構成されている、ことを特徴とす
    る請求項1〜9いずれか記載のシミュレーション装置。
  12. 【請求項12】 前記車両特性の評価として、車外から
    の光熱影響評価を行うように構成されている、ことを特
    徴とする請求項1〜9いずれか記載のシミュレーション
    装置。
  13. 【請求項13】 前記車両特性の評価として、車両旋回
    走行中の運転視界評価を行うように構成されている、こ
    とを特徴とする請求項9記載のシミュレーション装置。
  14. 【請求項14】 前記車両特性の評価として、車両走行
    中のスイッチ類の操作性およびメータ類の視認性評価を
    行うように構成されている、ことを特徴とする請求項9
    記載のシミュレーション装置。
  15. 【請求項15】 前記車両特性の評価として、車庫入れ
    時における車両の操縦性および運転視界評価を行うよう
    に構成されている、ことを特徴とする請求項9記載のシ
    ミュレーション装置。
  16. 【請求項16】 前記車両特性の評価として、交差点お
    よび合流点進入時ならびに車線変更時における運転視界
    評価を行うように構成されている、ことを特徴とする請
    求項9記載のシミュレーション装置。
  17. 【請求項17】 前記車両特性の評価として、路面状況
    の変化に対する操縦性評価を行うように構成されてい
    る、ことを特徴とする請求項9記載のシミュレーション
    装置。
  18. 【請求項18】 前記車両特性の評価として、外部環境
    の変化に対する灯具およびワイパの機能評価を行うよう
    に構成されている、ことを特徴とする請求項9記載のシ
    ミュレーション装置。
  19. 【請求項19】 前記車両特性の評価として、自動変速
    機のシフトパターン評価を行うように構成されている、
    ことを特徴とする請求項9記載のシミュレーション装
    置。
  20. 【請求項20】 前記車両特性の評価として、4輪操舵
    装置の位相角度特性評価を行うように構成されている、
    ことを特徴とする請求項9記載のシミュレーション装
    置。
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