JPH07268281A - フッ素系水性塗料組成物 - Google Patents

フッ素系水性塗料組成物

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JPH07268281A
JPH07268281A JP6063953A JP6395394A JPH07268281A JP H07268281 A JPH07268281 A JP H07268281A JP 6063953 A JP6063953 A JP 6063953A JP 6395394 A JP6395394 A JP 6395394A JP H07268281 A JPH07268281 A JP H07268281A
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JP
Japan
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water
fluoropolymer
acid
fluorine
coating composition
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Application number
JP6063953A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Washida
弘 鷲田
Ryuichi Miura
隆一 三浦
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】カルボキシル基を有する含フッ素重合体のカル
ボキシル基の少なくとも一部を塩基性化合物で中和せし
めてなる含フッ素重合体およびイソシアネート系硬化剤
が水に分散してなるフッ素系水性塗料組成物。 【効果】電着塗料として使用した場合に塗膜性能、特に
耐食性を大きく改良できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フッ素系水性塗料組成
物、特にフッ素系電着塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年耐候性の優れた電着塗料組成物とし
て、含フッ素重合体を水性媒体に分散または溶解せしめ
てなるものが特開昭62-59676号公報、特開昭62-127362
号公報などに提案されている。
【0003】これらのフッ素系アニオン電着塗料では硬
化剤としてメラミン樹脂などのアミノプラストが使用さ
れている。フッ素系アニオン電着塗料はアクリル系電着
塗料に比べて塗膜の耐久性を大きく改良することが可能
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしアミノプラスト
で硬化させた場合耐食性の改良が小さいという問題点が
あった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決すべくなされたものであり、カルボキシル基を有す
る含フッ素重合体のカルボキシル基の少なくとも一部を
塩基性化合物で中和せしめてなる含フッ素重合体および
イソシアネート系硬化剤を必須成分として含有しこれら
が水に分散していることを特徴とする水性塗料組成物で
ある。
【0006】本発明におけるカルボキシル基を有する含
フッ素重合体は、特開昭58-136605号公報に記載された
方法、すなわち、水酸基を有する含フッ素重合体に二塩
基性酸無水物を作用せしめて、カルボキシル基を導入す
る方法、フルオロオレフィン、エチレン性不飽和化合物
と不飽和カルボン酸を重合反応させる方法、ビニルエス
テル化合物、アリルエステル化合物などの加水分解によ
りカルボキシル基を生成する単量体を共重合せしめた含
フッ素重合体を、加水分解する方法等により製造でき
る。
【0007】前記水酸基を有する含フッ素重合体として
は、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、ヒドロキシア
ルキルアクリレート、ヒドロキシアルキルメタクリレー
ト、アリルアルコール、メタアリルアルコールのごとき
水酸基含有単量体に基づく重合単位を含む共重合体が挙
げられる。
【0008】また、カルボン酸ビニル、カルボン酸アリ
ルのごとき加水分解、加アルコール分解などにより水酸
基に転換可能な基を有する単量体に基づく重合単位を含
む共重合体の前記基を水酸基に転換したものが挙げられ
る。
【0009】カルボキシル基を有する含フッ素重合体の
その他の製造法としては、含フッ素ポリオール類とエピ
クロロヒドリン類との反応などによって得られる縮重合
体型等の水酸基を有する含フッ素重合体に、下記化1で
表わされる各種化合物、具体的には無水コハク酸、グル
タル酸無水物、イタコン酸無水物、アジピン酸無水物、
1,2-シクロヘキサンジカルボン酸無水物、cis −4−シ
クロヘキセンの酸無水物、1,2-ジカルボン酸無水物、無
水フタル酸、1,8-ナフタル酸無水物、無水マレイン酸等
の二塩基性酸無水物を反応せしめて水酸基の少なくとも
一部を一般式 -O-C(=O)-RCOOH で表わされるエステル基
に変換させる方法による製造法が挙げられる。
【0010】
【化1】 ただし、化1中のRは2価の有機基を示す。
【0011】共重合させる不飽和カルボン酸の具体例と
してはアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、3−ブ
テン酸、4−ペンテン酸、2−ヘキセン酸、3−ヘキセ
ン酸、5−ヘキセン酸、2−ヘプテン酸、3−ヘプテン
酸、3−オクテン酸、2−ノネン酸、3−ノネン酸、9
−デセン酸、10−ウンデセン酸、2−トリデセン酸が
挙げられる。
【0012】また、ビニルエステル化合物、アリルエス
テル化合物などの加水分解によりカルボキシル基を生成
する単量体を共重合せしめた含フッ素重合体を、加水分
解することによりカルボキシル基を有する含フッ素重合
体を得ることができる。
【0013】また、カルボキシル基を有する含フッ素重
合体は、フルオロオレフィンに基づく重合した単位を20
〜80モル%含有するものが好ましく採用される。アクリ
ル酸またはメタアクリル酸のフルオロアルキルエステル
の共重合体は、撥油性などに優れた効果は発生するが、
耐候性の点においてフルオロオレフィンを共重合した含
フッ素重合体に比べ、若干悪くなるため、好ましくな
い。
【0014】また、フルオロオレフィンに基づく重合し
た単位が上記割合よりも少ない場合には、耐候性塗料と
して充分耐候性が発揮されず好ましくない。また、上記
割合よりも多い場合には、水溶性化あるいは水分散性化
が難しくなるため、電着塗料用として適さなくなること
があり、好ましくない。特にフルオロオレフィンに基づ
く重合した単位が30〜70モル%である含フッ素重合体が
好ましい。
【0015】ここでフルオロオレフィンとしては、CClF
=CF2, CHCl=CF2, CCl2=CF2, CClF=CClF,CHF= CCl2, CH2
=CClF, CCl2=CClF, CF2=CF2,CF2=CH2 等のフルオロエチ
レン、CF2ClCF=CF2, CF3CCl=CF2,CF3CF=CFCl, CF2ClCCl
=CF2, CF2ClCF=CFCl,CFCl2CF=CF2, CF3CCl=CClF, CF3CC
l=CCl2,CClF2CF=CCl2, CCl3CF=CF2, CF2ClCCl=CCl2,CFC
l2CCl=CCl2, CF3CF=CHCl, CClF2CF=CHCl, CH3CCl=CHCl,
CHF2CCl=CCl2, CF2ClCH=CCl2,CF2ClCCl=CHCl,CCl3CF=
CHCl, CCl3CF=CHCl, CHBrCF=CCl2 CF2=CFOCF3、CF2=CFOC
3F7等のフルオロプロペン類、CF3CCl=CFCF3,CF2=CFCF2C
ClF2, CF3CF2CF=CCl2等の炭素子数4以上のフルオロオ
レフィン系を挙げることができる。またこれらのフルオ
ロオレフィンとしては単独でもよく、複数種が併用され
てもよい。
【0016】また上記共重合体にその特徴を失われない
範囲で共重合可能な他の単量体を加えることができる。
以下の単量体が例示可能である。エチレン、プロピレ
ン、イソブチレン等のオレフィン類、塩化ビニル、塩化
ビニリデン等のハロオレフィン類、酢酸ビニル、酪酸ビ
ニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチッ
ク酸ビニル、などのカルボン酸ビニル類、エチルビニル
エーテル、n−ブチルビニルエーテル、オクチルビニル
エーテル、ネオペンチルビニルエーテル、シクロヘキシ
ルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル類、フェ
ニルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、ナフチ
ルビニルエーテル等の芳香族ビニルエーテル、メチルイ
ソプロペニルエーテル、プロピルイソプロペニルエーテ
ル等のイソプロペニルエーテル類、蟻酸アリル、酪酸ア
リル、安息香酸アリル、シクロヘキサンカルボン酸アリ
ル等のカルボン酸アリル、アリルエチルエーテル、アリ
ルアリルフェニルエーテル等のアリルエーテル類、アク
リル酸エチル、メタクリル酸メチル等のアクリル酸・メ
タクリル酸エステル類、等が挙げられる。
【0017】本発明の含フッ素共重合体は、数平均分子
量が2000〜100000、好ましくは、6000〜
30000でかつ分子量分布が4.0以下、好ましくは
3.0以下のものが好適である。分子量が2000未満
では耐候性、耐薬品性が劣り、100000を超えると
塗料粘度が高く、施工性に難点がある。
【0018】本発明の共重合体は、所定割合の単量体混
合物に重合触媒の共存下、あるいは非共存下に、重合開
始剤あるいは電離性放射線などの重合開始源を作用せし
めて共重合反応を行わしめることによって製造可能であ
る。ここで、重合開始剤としては、重合形式あるいは重
合媒体に応じて、水溶性のものあるいは油溶性のものが
適宜使用可能である。
【0019】具体的には、水溶性開始剤としては、過硫
酸カリウムのごとき過硫酸塩、過酸化水素あるいはこれ
らと亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムのごと
き還元剤からなるレドックス開始剤、さらにはこれらに
少量の鉄、第一鉄塩、硝酸銀等を共存させた系等の無機
系開始剤、またはジコハク酸パーオキシド、ジグルター
ル酸パーオキシド、モノコハク酸パーオキシドのごとき
二塩基酸酸化物、アゾビスイソブチルアミジン二塩基酸
塩等の有機系開始剤が挙げられる。
【0020】また、油溶性開始剤としては、t−ブチル
パーオキシアセテートのごときパーオキシエステル型過
酸化物、ジイソプロピルパーオキシジカーボネートのご
ときジアルキルパーオキシジカーボネート、ベンゾイル
パーオキシド、アゾビスイソブチロニトリル等が例示さ
れる。
【0021】重合開始剤の使用量は、種類、共重合反応
条件に応じて適宜変更可能であるが、通常は共重合され
るべき単量体全量に対して、0.05〜0.5 重量%程度が採
用される。
【0022】上記共重合反応に際して、反応形式として
は特に限定されることはなく、塊状重合、懸濁重合、乳
化重合、溶液重合等が採用し得るが、重合操作の安定
性、生成共重合体の分離の容易性等から、水性媒体中で
の乳化重合あるいはt−ブタノール等のアルコール類、
エステル類、1個以上のフッ素原子を含む飽和ハロゲン
化炭化水素類、キシレン等の芳香族炭化水素等を溶媒と
する溶液重合等が好ましい。
【0023】反応温度は、適宜選定可能であるが、通常
は、10℃〜100 ℃程度が採用され得る。また、反応圧力
は、適宜選定可能であるが、通常は、1 〜100 kg/cm2
g、特に、2 〜50kg/cm2・g程度を採用するのが望まし
い。生成共重合体の固有粘度は、0.05〜2.0dl/g である
ことが好ましい。
【0024】また、生成共重合体の固有粘度を前記範囲
に抑えるために、連鎖移動定数の比較的大きい反応媒体
を使用したり、適宜連鎖移動剤の共存下に共重合反応を
行わしめることが好ましい。
【0025】また、含フッ素重合体の水酸基をカルボキ
シル基に変換させる反応は、水酸基の一部を行ってもよ
いし、また全部を行ってもよい。ただし、カルボキシル
基を有する含フッ素重合体の酸価が少なくとも10mgKO
H/g となるようにすることが好ましい。
【0026】カルボキシル基の量が少なすぎる、すなわ
ち、酸価が10mgKOH/g よりも少ないものは、水性化が
難しく、また、酸価のあまりに大きなものは塗膜の耐ア
ルカリ性、耐沸水性などが低下することがあり、好まし
くない。好ましくは酸価が10〜150 mgKOH/
g 程度、特に10〜100mgKOH/g程度の含フッ素重合体が
好ましく採用される。
【0027】また前述の水酸基は、少なくとも一部が残
っていることが、硬化剤と反応して、耐溶剤性などに優
れた塗膜を得ることができるため好ましい。特に水酸基
を、水酸基価10〜150mgKOH/g程度の割合で含有するもの
が好ましく採用される。
【0028】イソシアネート系硬化剤としては、含フッ
素重合体の水酸基と反応してウレタン結合を生成する分
子内に2個以上のイソシアネート基を有する化合物であ
り、イソシアネート基はブロッキング剤でブロック化し
たものを使用することが好ましい。
【0029】前記の分子内に2個以上のイソシアネート
基を有する化合物としては脂肪族、芳香族のいずれでも
よく、たとえばm−フェニレンジイソシアネート、p−
フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジ
イソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、
2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイ
ソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラ
メチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシア
ネート、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、
1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロン
ジイソシアネートなどのジイソシアネート類が挙げられ
る。
【0030】また、トリフエニルメタン−4,4’,
4”−トリイソシアネート、1,3,5−トリイソシア
ネートベンゼン、2,4,6−トリイソシアネートトル
エンなどのトリイソシアネート類、4,4’−ジフエニ
ルジメチルメタン−2,2’,5,5’−テトライソシ
アネートなどのテトライソシアネート類などが挙げられ
るが、またトリレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネートなどのそれぞれの2量体、3量体も用いる
ことができる。
【0031】さらにポリオール、ポリエーテル、または
ポリエステルから導かれるプレポリマーでもよく、この
場合におけるポリオールとしては、たとえばエチレング
リコール、プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジ
オール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタ
エリスリトール、ジエチレングリコール、トリプロピレ
ングリコール等が挙げられる。
【0032】ポリエーテルとしては、たとえばポリオキ
シエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコー
ル等が挙げられ、ポリエステルとしては、たとえば二価
アルコールと二塩基酸との反応物等が挙げられる。
【0033】ブロッキング剤としては、たとえばメチル
アルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、
ブチルアルコール、シクロペンチルアルコール、シクロ
ヘキシルアルコール、ベンジルアルコールなどの脂肪
族、脂環式または芳香族モノアルコール類、エチレング
リコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ
ブチルエーテルなどのヒドロキシルエーテル類、ジメチ
ルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミンなどの
ヒドロキシルアミン類、アセトンオキシム、メチルエチ
ルケトンオキシム、シクロペンタノンオキシムなどのオ
キシム類、ε−カプロラクダム、δ−バレロラクタムな
どのラクタム類等が挙げられる。
【0034】硬化剤は、含フッ素重合体100 重量部当り
5〜100 重量部程度の割合で使用することが好ましい。
【0035】本発明によって得られた電着塗料用組成物
は、ジブチル錫ジラウレートなどのウレタン用触媒を0.
5 〜5.0 重量%加えることによって、より速やかに硬化
させることができる。また、顔料を加えることも可能で
あり、必要に応じ湿潤剤、界面活性剤、凝集溶媒などが
加えられ、通常の塗料用分散機で分散混合することによ
って、電着塗料が得られる。
【0036】本発明では、上記カルボキシル基を有する
含フッ素重合体のカルボキシル基の少なくとも一部が塩
基性化合物により中和されている。中和率は、含フッ素
重合体の水分散性を良好なものとするために50〜10
0%が好ましい。
【0037】かかる塩基性化合物としては、たとえばモ
ノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミミ
ン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、
モノブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン
等の1級ないし3級のアルキルアミン類、モノエタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノール
アミン、トリイソプロパノールアミン、ジメチルアミノ
エタノール、ジエチルアミノエタノール等のアルカノー
ルアミン類、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、
ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等のア
ルキレンポリアミン類、エチレンイミン、プロピレンイ
ミン等のアルキレンイミン類、アンモニア、ピペラジ
ン、モルホリン、ピラジン、ピリジン等が挙げられる。
【0038】本発明の水性塗料の粒径としては30nm
〜300nmであることが好ましい。30nm未満では
塗料が水溶性の状態となり好ましくない。また、300
nmを超えると粒子同士の凝着による沈降が生じて好ま
しくない。
【0039】本発明では紫外線吸収剤を配合することも
可能である。その場合、安定した耐候性の達成が可能と
なる。使用する紫外線吸収剤としてはたとえばサリチル
酸メチル、サリチル酸フェニル、サリチル酸クレジル、
サリチル酸ベンジル等のサリチル酸エステル類;2−ヒ
ドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジ
ロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキ
シベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−クロロベンゾ
フェノン、2−アミノベンゾフェノンの他、アデカ・ア
ーガス社よりT-57として販売されるような高分子量変性
品等のベンゾフェノン類が挙げられる。
【0040】また、2−(2' −ヒドロキシ−5’−t
−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2' −
ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)−5−クロロ
ベンゾトリアゾール、2−(2' −ヒドロキシ−5’−
メトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2' −
ヒドロキシ−3',5' −ジ−ネオベンチルフェニル)ベン
ゾトリアゾールの他、チバ・ガイギー社よりチヌビン90
0, 1130 として販売されるような高分子量変性品等のベ
ンゾトリアゾール類、2−シアノ− 3,3 −ジフェニル
アクリル酸エチル、2−シアノ−3,3 −ジフェニルアク
リル酸2−エチルヘキシル、α−シアノ−β−メチル−
4−メトキシ桂皮酸メチル等の置換アクリロニトリル類
が挙げられる。
【0041】また、 2,2' −チオビス(4−オクチルフ
ェノレート)ニッケル錯塩、{2,2'−チオビス(4−t
−オクチルフェノラート)}−n−ブチルアミン・ニッ
ケル錯塩等のニッケル錯塩;p−メトキシベンジリデン
マロン酸ジメチル、レゾルシノールモノ安息香酸エステ
ル、ヘキサメチルリン酸トリアミド、2,5 −ジフェニル
−p−ベンゾキノン等の紫外線吸収剤、ビス(2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジン)セバケート、コハク
酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒド
ロキシ−2,2,6,6 −テトラメチルピペリジン重縮合物、
2−(3,5 −ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6 −ペン
タメチル−4−ピペリジル)の他、アデカアーガス社よ
りMARK LA57.62.63.67.68として販売されるような高分
子量変性品等のヒンダードアミン系光安定剤が挙げられ
る。これらは、1種または2種以上の混合物として使用
することが好ましい。
【0042】また、紫外線吸収剤は、前記含フッ素重合
体100 重量部当り0.1 〜15重量部程度の範囲で使用する
ことが好ましい。紫外線吸収剤の量が少なすぎる場合に
おいては、耐光性の改良効果が充分に得られず、また、
多すぎる場合には、その効果が飽和してしまい、適当と
はいえない。
【0043】本発明の電着塗料組成物は、上記含フッ素
重合体、硬化剤、紫外線吸収剤等が水性媒体に分散され
ている。ここで、水性媒体としては水の単独使用でもよ
いが、組成物の安定性を高める上で有機溶剤を含んでい
ることが好ましい。かかる有機溶剤としては、電着塗料
組成物を安定化するために水溶性かつ樹脂と親和性のあ
る、たとえばメタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノー
ル、第2級ブタノール、第3級ブタノール、ペンタノー
ル等のようなアルコール類、メチルセロソルブ、エチル
セロソルブ、イソプロピルセロソルブ、ブチルセロソル
ブ、第2級ブチルセロソルブ等のようなセロソルブ類等
を使用する。
【0044】電着塗料組成物の有機溶剤の量は、塗膜形
成成分に対し、2.5 〜150 重量%の範囲で使用される。
本発明の電着塗料組成物は、通常樹脂固形分濃度を3〜
50重量%程度の範囲に調製して使用する。この際、常用
の着色剤、塗料添加剤等を混合して使用することができ
る。このようにして調製した電着塗料組成物中で金属物
品を陽極とし、対極との間に直流電圧を印加した後、該
金属物品を引上げ、洗浄の後または洗浄せずに加熱焼付
すると、金属物品表面上に均一かつ光沢に優れる含フッ
素重合体電着塗膜が形成される。本発明の電着塗料組成
物は、塗膜の加熱焼付が130 〜250 ℃、好ましくは140
〜230 ℃で15〜60分間という条件で達成されるという利
点を有する。なお、電着塗膜の光沢を調整する必要があ
る場合は、常用の無機または有機のツヤ消剤を添加すれ
ばよい。
【0045】
【実施例】以下、本発明をより具体的に説明するため実
施例示す。なお、実施例中の部数は、特にことわりのな
い限り重量部を示すものである。
【0046】[原料含フッ素重合体の合成]内容積 200
ccのステンレス製撹拌機付オートクレーブ(耐圧50kg
/cm2) にクロロトリフルオロエチレン35部、シクロヘキ
シルビニルエーテル11部、エチルビニルエーテル4.3
部、ω−ヒドロキシブチルビニルエーテル15部、キシレ
ン98部、エタノール28部、アゾビスイソブチロニトリル
0.5 部、無水炭酸カリウム1.5部を仕込み、液体窒素に
て冷却して固化脱気により溶存空気を除去した後に、65
℃で16時間反応を行い、水酸基含有含フッ素重合体を得
た。
【0047】得られた重合体は、テトラヒドロフラン中
30℃で測定される固有粘度が、0.11dl/gであった。得ら
れた水酸基含有含フッ素重合体(水酸基価は約120mgKOH
/g-resin) の60重量%キシレン溶液を90℃に加熱し、重
合体100 部に対して3.6 部の無水コハク酸を加え、さら
に0.2 部のトリエチルアミンを添加して、2時間反応さ
せた。
【0048】反応液の赤外スペクトルを測定すると、反
応前に観測された無水酸の特性吸収(1850cm-1,1780c
m-1) が、反応後では消失しており、カルボン酸(1710cm
-1)およびエステル(1735cm-1)の吸収が観測された。か
くしてカルボキシル基を導入された含フッ素重合体の酸
価は20mgKOH/g-resin 、水酸基価は100mgKOH/g-resinで
あった。なお、得られた含フッ素重合体は、一たん溶剤
を蒸発させ、重合体固形分を単離した後、新たにイソプ
ロピルアルコールで溶解し、60重量%のイソプロピルア
ルコール溶液とした。次にこのイソプロピルアルコール
溶液にTINUVIN 1130(チバガイギー社製)を5.18部を溶
解した。
【0049】[電着液の調製]撹拌装置、温度計および
還流冷却器を備えた反応容器に、合成例で調製した含フ
ッ素重合体溶液135 部、ε−カプロラクタムで全ブロッ
ク化したイソホロンジイソシアネートの80重量%メチル
エチルケトン溶液36部を仕込み、撹拌を続けながらトリ
エタノールアミン4部を添加した後、ブチルセロソルブ
26部を加え、更に脱イオン水を150 部加えて電着塗料原
液を調製した。この電着塗料原液に更に脱イオン水を加
えて樹脂固形分濃度10重量%に調製し電着用塗料とし
た。
【0050】[電着塗装]厚さ10μmの陽極酸化処理を
施したアルミニウム板を陽極とし、対極にステンレス板
を設け、極間距離15cm、極比+/−=2/1 、液温20℃、
電圧160 ボルトで3 分間直流通電を行った後、アルミニ
ウム板を取り出し充分に水洗を行い、ついで180 ℃で30
分間加熱焼付を行い電着塗装を終了した。
【0051】[塗膜性能]この塗装板について耐候性試
験と耐食性試験を行った。結果を表1に示す。
【0052】[比較例]実施例においてε−カプロラク
タムで全ブロック化したイソホロンジイソシアネートの
80重量%メチルエチルケトン溶液を用いる代わりにメ
チルエチル混合エーテル化メチロールメラミン(商品
名、サイメル1116、三井東圧社製)20部を用いる他は実
施例と同様に行った。
【0053】
【表1】
【0054】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の水性塗料組成物は液安定性に優れ、高耐候性、高耐食
性を有する塗膜を形成する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カルボキシル基を有する含フッ素重合体の
    カルボキシル基の少なくとも一部を塩基性化合物で中和
    せしめてなる含フッ素重合体およびイソシアネート系硬
    化剤が水に分散してなるフッ素系水性塗料組成物。
  2. 【請求項2】含フッ素重合体が、フルオロオレフィンに
    基づく重合した単位を20〜80モル%含有するフルオロオ
    レフィン系共重合体である請求項1の組成物。
  3. 【請求項3】含フッ素重合体の酸価が10〜150mgKOH/gで
    ある請求項1の組成物。
  4. 【請求項4】水性塗料が電着塗料である請求項1の組成
    物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004072197A1 (ja) * 2003-02-13 2004-08-26 Daikin Industries, Ltd. 含フッ素水性塗料用組成物
JP2006111687A (ja) * 2004-10-13 2006-04-27 Honny Chem Ind Co Ltd アニオン型電着塗料用組成物

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JP2009046689A (ja) * 2003-02-13 2009-03-05 Daikin Ind Ltd 含フッ素水性塗料用組成物
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