JPH07268067A - Frp用エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

Frp用エポキシ樹脂組成物

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JPH07268067A
JPH07268067A JP6059232A JP5923294A JPH07268067A JP H07268067 A JPH07268067 A JP H07268067A JP 6059232 A JP6059232 A JP 6059232A JP 5923294 A JP5923294 A JP 5923294A JP H07268067 A JPH07268067 A JP H07268067A
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JP
Japan
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epoxy resin
resin composition
room temperature
frp
epoxy
Prior art date
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Pending
Application number
JP6059232A
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English (en)
Inventor
Kazuya Goto
和也 後藤
Tomoo Sano
智雄 佐野
Masahiro Sugimori
正裕 杉森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】室温で低粘度で、安定性が高く、かつ比較的低
温の硬化条件で速やかに硬化する、エポキシ樹脂組成物
を提供する。 【構成】(a)エポキシ当量200以下のビスフェノー
ルF型エポキシ樹脂:100重量部、(b)常温で液体
の酸無水物系硬化剤:成分(a)のエポキシ樹脂に対し
て化学量論量の50〜120%、及び(c)イミダゾー
ル化合物:0.1〜5重量部から成る、常温で液状のF
RP用エポキシ樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は常温で低粘度液状の、特
に繊維強化複合材料(以下FRPと略記)用のマトリッ
クス樹脂として好適なエポキシ樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は硬化後の樹脂の機械的特
性、電気的特性に優れるため広い分野に用いられてい
る。例えば、電子材料用封止剤、塗料・舗装材料、ある
いは接着剤と多岐に渡っている。さらに近年、機械特
性、耐熱性に優れることからFRP用マトリックス樹脂
として用いられるようになってきており、工業用材料か
ら航空機、釣竿、ゴルフクラブシャフト等の汎用用途ま
で広く用いられている。これらFRPの成形方法として
はプリプレグ(マトリックス樹脂と補強繊維とを組み合
わせた複合材料用前駆体)を使用する方法のほか、ハン
ドレイアップ法、フィラメントワインディング(FW)
法、レジントランスファーモールディング(RTM)
法、インジェクション(RIM)法、等いろいろある
が、これらの中でプリプレグを経由しない、ハンドレイ
アップ、FW、RTM、RIM法は低コスト成形法とし
て近年注目されている。
【0003】これらの成形法に使用されるマトリックス
樹脂に要求される特性としては、成形後のコンポの機会
特性、等の物性に優れることはもちろん、取扱い性に優
れること、つまり、室温付近あるいは調製過程において
は比較的安定であり、硬化条件では速やかに硬化すると
いうことが要求される。現在使用されているハンドレイ
アップ用の樹脂は非常に低粘度であり、硬化性にも優れ
るが、安定性には劣り、室温でも数時間程度で粘度上昇
が起こり使用できなくなってしまう。そのため通常使用
時に使用する分だけの樹脂を調製して使用するので、非
効率的である。また、FW用の樹脂としては工程中の安
定性が求められるので、安定性には優れているが、その
反面硬化性はあまり良くなく、硬化に高温長時間を要す
るため、生産効率も良くない。RTM用の樹脂に関して
は高温で樹脂を低粘度化する、あるいは高圧で強化繊維
に含浸させるという方法が取られ、一般に金型も含めた
成形設備に多大な投資を必要とする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のようなことから
作業現場では、低粘度で安定性が高く、かつ硬化条件で
は速やかに硬化する樹脂が切望されていた。本発明者ら
は以上のことに鑑み、室温で低粘度で、安定性が高く、
かつ比較的低温の硬化条件で速やかに硬化する、エポキ
シ樹脂組成物の提供を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、以下の手段をとる。すなわち本発明は、
(a)エポキシ当量200以下のビスフェノールF型エ
ポキシ樹脂:100重量部、(b)常温で液体の酸無水
物系硬化剤:成分(a)のエポキシ樹脂に対して、化学
量論量の50〜120%、(c)イミダゾール化合物:
0.1〜5重量部、から成る、常温で液状のFRP用エ
ポキシ樹脂組成物である。
【0006】本発明に用いられる成分(a)のビスフェ
ノールF型エポキシ樹脂(以下BFエポキシと略)はエ
ポキシ当量で200以下でなければならず、200を越
えると粘度が高くなるため不適である。このようなエポ
キシ樹脂としては東都化成社のYDF−165、17
0、175、180、油化シェル社のEp807、大日
本インキ社のEXA−830シリーズ、等がある。
【0007】本発明のエポキシ樹脂としては最も汎用に
用いられるビスフェノールA型エポキシ樹脂(以下BA
エポキシと略)ではなく、BFエポキシをその必須成分
とするが、その理由としては単に粘度が低いからだけで
はなく、BFエポキシは安定性と反応性のバランスに優
れているからである。これはおそらくBAエポキシはそ
のほとんどが4,4′−体であるのに対して、BFエポ
キシは2,2′−;2,4′−;4,4′−体の3種類
の構造異性体の混合物であることに起因すると考えられ
る。つまり、2位のエポキシ基はその自由度の多さから
反応性に優れると考えられるので、2,2′−;2,
4′−体を多く含むほど反応性は優れ、結果的に反応性
と安定性のバランスが優れるものと考えられる。好まし
い異性体比率としては、(2位に位置するエポキシ基
数)/(全分子数)で40以上が好ましく、60以上は
更に好ましい。
【0008】成分(b)の常温で液体の酸無水物系硬化
剤としては特に制限はないが、メチルテトラヒドロ無水
フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチ
ルナジック酸、ドデシル無水コハク酸が好適に用いら
れ、これの中から選ばれる1種類以上の酸無水物系の硬
化剤を単独で、あるいは2種類以上を混合して用いるの
が好ましい。添加量としては成分(a)のエポキシ樹脂
に対して、化学量論量の50〜120%でなければなら
ず、70〜100%は更に好ましい。
【0009】成分(c)のイミダゾール化合物は特に制
限はないが、融点が80℃以下のものが好ましい。なぜ
なら本発明の樹脂組成物は常温で液状でなければなら
ず、そのためには常温で液状、あるいは少しの加温で液
化するものが好ましいからである。融点が60℃以下は
更に好ましい。また化学構造的には、一位に活性水素を
有する方が得られた樹脂組成物の安定性と反応性のバラ
ンスからは更に好ましい。このようなイミダゾール化合
物としては2−エチル−4−メチルイミダゾールが最も
好適に用いられる。
【0010】成分(c)の添加量としては成分(a)の
エポキシ樹脂100重量部に対して0.1〜5重量部の
範囲でなければならず、0.5〜3重量部が更に好まし
い。本発明によるFRP用エポキシ樹脂組成物は非常に
低粘度で含浸性に優れるため、ハンドレイアップ、F
W、RTM成形によるFRPのマトリックス樹脂として
特に好適に用いられ、また比較的低い温度でしかも短時
間で成形できるため、生産性向上効果も非常に高く、得
られたFRPは耐熱性、機械物性に優れる。
【0011】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳しく説明
する。実施例及び比較例中の化合物の略号、及び試験法
は以下の通りである。 YDF−170 :東都化成社製ビスフェノールF型エ
ポキシ樹脂(エポキシ当量約170) YDF−2001:東都化成社製ビスフェノールF型エ
ポキシ樹脂(エポキシ当量約480) YDF−128 :東都化成社製ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂(エポキシ樹脂当量約190) MNA :無水メチルナジック酸(酸無水物当
量約178) MeTHPA :メチルテトラヒドロフタル酸無水物
(酸無水物当量約163) 2E4MZ :2−エチル−4−メチルイミダゾー
ル BDMA :ベンジルジメチルアミン
【0012】 <曲げ試験(3点曲げ)> 装置 :オリエンテック製テンシロン サンプル形状、L/D(=支点間距離/厚み) :樹脂板 60mml ×8mmw ×2mmt L/D=16 :コンポ 0° 120mml ×10mmw ×2mmt L/D=40 : 90° 60mml ×10mmw ×2mmt L/D=16 圧子先端半径 : 3.2mm クロスヘッドスピード: 2mm/min
【0013】<樹脂粘度測定> 装置 :レオメトリックス製 RDA−700 モード :ディスクプレート プレート径:40φ ギャップ :0.5mm 変形速度 :6.28 rad/sec(=1Hz)
【0014】<安定性評価><樹脂粘度測定>によりあ
る温度での等温粘度を測定し、測定開始後5分〜10分
の粘度上昇を以下の式に当てはめたときの係数k(以下
粘度上昇係数と呼ぶ)で評価した。このkが小さいほど
反応性が低く、大きいほど反応性が高い。 log(粘度〔ポイズ〕)=k×(時間〔分〕)+定数
【0015】<TMA Tg測定> 装置 :TAインスツルメント製 943TMA モード :エクスパンジョン 荷重 :1g 昇温速度:10℃/min
【0016】(実施例1〜8)表1に示す組成(数値は
重量部)で40℃での粘度、100℃及び120℃での
粘度上昇係数kを求めた。本発明の樹脂組成物は室温付
近で非常に低粘度であり、また潜在硬化性が高く、10
0℃以下ではほとんど反応は進まないが120℃以上で
は極めて速やかに反応することがわかる。また2枚のガ
ラス板の間に2mmのスペーサをはさみ、樹脂を流し込ん
で120℃の乾燥器に30分入れて硬化させた。得られ
た樹脂板から試験片を切り出し曲げ試験を実施した。結
果を表2に示す。120℃×30分という条件で十分硬
化していることがわかる。
【0017】またこれらの樹脂をCF(三菱レイヨン社
製カーボンファイバーTR−30G)に含浸させ、一方
向に引き揃えてプレス成形し、一方向のコンポ平板を成
形した。成形条件はプレス(圧5kg/cm2)で120℃×
30分、CFの体積含有率は60%であった。得られた
コンポの0°、90°曲げ試験、およびTMA Tgの
測定を実施した。結果を合わせて表2に示す。コンポ物
性も非常に良好であることがわかる。
【0018】(比較例1)組成を表1に示す如く変える
以外は実施例と同様に評価した。評価結果を表2に示
す。まずkについては120℃でもかなり小で反応性が
低く、この硬化条件では全くの未硬化であった。
【0019】(比較例2)組成を表1に示す如く変える
以外は実施例と同様に評価した。評価結果を表2に示
す。kは100℃でもかなり大きく、100℃での安定
性が本発明の樹脂組成物に比べてきわめて悪いことを示
した。
【0020】(比較例3〜6)組成を表1に示す如く変
える以外は実施例と同様に評価した。評価結果を表2に
示す。やはり120℃のkが小さく、この条件では全く
硬化しなかった。
【0021】(比較例7〜9)組成を表1に示す如く変
える以外は実施例と同様に評価した。評価結果を表2に
示す。7,8は硬化物は得られたが硬化不十分で曲げ試
験ができず(試験片の切り出しができなかった)、9は
曲げ試験はできたが特に伸度が低く、コンポ物性では9
0°の曲げ強度が低かった。またTgも低く硬化不足の
ようであった。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のFRP用
エポキシ樹脂組成物は、室温で低粘度であって強化繊維
への含浸性に優れ、また潜在硬化性が高く、100℃以
下では非常に安定であるが120℃の温度では速やかに
硬化する。更に強化繊維に含浸、成形して得られるFR
Pはその機械物性、耐熱性に優れる。従って本発明のエ
ポキシ樹脂組成物は工程中での安定性に優れるため、ハ
ンドレイアップ、FW、RTM成形等に適しており、成
形に要する温度、時間も低く、あるいは短くてよく、生
産効率のみならず、省エネ等にも有益である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)エポキシ当量200以下のビスフェ
    ノールF型エポキシ樹脂:100重量部、(b)常温で
    液体の酸無水物系硬化剤:成分(a)のエポキシ樹脂に
    対して、化学量論量の50〜120%、及び(c)イミ
    ダゾール化合物:0.1〜5重量部から成る、常温で液
    状のFRP用エポキシ樹脂組成物。
JP6059232A 1994-03-29 1994-03-29 Frp用エポキシ樹脂組成物 Pending JPH07268067A (ja)

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