JPH07263570A - 誘電体装置の製造方法 - Google Patents
誘電体装置の製造方法Info
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- JPH07263570A JPH07263570A JP6047488A JP4748894A JPH07263570A JP H07263570 A JPH07263570 A JP H07263570A JP 6047488 A JP6047488 A JP 6047488A JP 4748894 A JP4748894 A JP 4748894A JP H07263570 A JPH07263570 A JP H07263570A
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- high dielectric
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 コンデンサ等の誘電体装置の製造方法に関
し、電極形成時に生じる酸化物高誘電体の酸素欠陥を抑
制してキャリア濃度を低減し、また、良好なショットキ
障壁を有する酸化物高誘電体と電極との界面を形成し
て、絶縁性が高く、かつ容量密度が大きい誘電体装置を
提供する。 【構成】 下部電極1の上に形成した酸化物高誘電体膜
2の上に上部電極3を形成する工程において、Pt,A
u等の貴金属を酸素を含む雰囲気中で、投入電力を3W
/cm2 以下に制限してスパッタする。また、この電極
をTi等高融点金属の窒化物とし、その成長初期に酸素
をスパッタガス中に導入し、かつ、投入電力を2W/c
m2 以下に制限してスパッタする。酸素プラズマ処理に
より酸化物高誘電体表面の清浄化を行った後、連続して
前記の方法で電極を形成する。酸素雰囲気中で蒸着によ
って電極を形成することもできる。
し、電極形成時に生じる酸化物高誘電体の酸素欠陥を抑
制してキャリア濃度を低減し、また、良好なショットキ
障壁を有する酸化物高誘電体と電極との界面を形成し
て、絶縁性が高く、かつ容量密度が大きい誘電体装置を
提供する。 【構成】 下部電極1の上に形成した酸化物高誘電体膜
2の上に上部電極3を形成する工程において、Pt,A
u等の貴金属を酸素を含む雰囲気中で、投入電力を3W
/cm2 以下に制限してスパッタする。また、この電極
をTi等高融点金属の窒化物とし、その成長初期に酸素
をスパッタガス中に導入し、かつ、投入電力を2W/c
m2 以下に制限してスパッタする。酸素プラズマ処理に
より酸化物高誘電体表面の清浄化を行った後、連続して
前記の方法で電極を形成する。酸素雰囲気中で蒸着によ
って電極を形成することもできる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化物高誘電体を用い
たキャパシタ等の誘電体装置の製造方法に関する。Sr
TiO3 ,BaTiO3 ,PZT等の酸化物高誘電体は
その誘電率がSiO2 の50倍以上であり、これを誘電
体膜として用いることによってキャパシタの容量密度を
大きくすることができ、256Mbit以降のDRAM
における微細化、あるいはICチップ内に組み込むため
の大容量コンデンサ等の実現に不可欠の材料である。こ
れらの応用分野において、高誘電体膜に対しては高い容
量密度とともにリーク電流の低減と絶縁破壊電圧を向上
することが求められている。
たキャパシタ等の誘電体装置の製造方法に関する。Sr
TiO3 ,BaTiO3 ,PZT等の酸化物高誘電体は
その誘電率がSiO2 の50倍以上であり、これを誘電
体膜として用いることによってキャパシタの容量密度を
大きくすることができ、256Mbit以降のDRAM
における微細化、あるいはICチップ内に組み込むため
の大容量コンデンサ等の実現に不可欠の材料である。こ
れらの応用分野において、高誘電体膜に対しては高い容
量密度とともにリーク電流の低減と絶縁破壊電圧を向上
することが求められている。
【0002】
【従来の技術】従来、酸化物高誘電体の上に電極として
金属をスパッタする場合、このスパッタによって誘電体
表面が損傷を受けて、酸素欠陥を生じるために誘電体の
絶縁性が劣化するという問題があり、また、一方、誘電
体の表面の損傷を避けるために真空蒸着によって低エネ
ルギーで金属を蒸着すると、誘電体の表面に大気との反
応によって形成されている誘電率の低い層が除去されな
いため、全体の誘電率を下げてしまうという問題があっ
た。
金属をスパッタする場合、このスパッタによって誘電体
表面が損傷を受けて、酸素欠陥を生じるために誘電体の
絶縁性が劣化するという問題があり、また、一方、誘電
体の表面の損傷を避けるために真空蒸着によって低エネ
ルギーで金属を蒸着すると、誘電体の表面に大気との反
応によって形成されている誘電率の低い層が除去されな
いため、全体の誘電率を下げてしまうという問題があっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、従来は、
絶縁性の問題と、表面の低誘電体層の問題を同時に解決
することが困難であった。
絶縁性の問題と、表面の低誘電体層の問題を同時に解決
することが困難であった。
【0004】本発明は、電極形成時に生じる酸化物高誘
電体中の酸素欠陥を抑制してキャリア濃度を低減し、ま
た、良好なショットキ障壁を有する酸化物高誘電体と電
極との界面を形成して、絶縁性が高く、かつ容量密度の
大きいキャパシタ等の誘電体装置を製造する方法を提供
することを目的とする。
電体中の酸素欠陥を抑制してキャリア濃度を低減し、ま
た、良好なショットキ障壁を有する酸化物高誘電体と電
極との界面を形成して、絶縁性が高く、かつ容量密度の
大きいキャパシタ等の誘電体装置を製造する方法を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる誘電体装
置の製造方法においては、酸化物高誘電体の上に電極を
形成する工程において、貴金属を酸素を含むガス雰囲気
中で、投入電力を3W/cm2 以下に制限してスパッタ
する工程を採用した。この場合、貴金属の電極材料がP
tまたはAuとすることができる。
置の製造方法においては、酸化物高誘電体の上に電極を
形成する工程において、貴金属を酸素を含むガス雰囲気
中で、投入電力を3W/cm2 以下に制限してスパッタ
する工程を採用した。この場合、貴金属の電極材料がP
tまたはAuとすることができる。
【0006】また本発明にかかる他の誘電体装置の製造
方法においては、酸化物高誘電体の上に電極を形成する
工程において、電極の材料をTi等高融点金属の窒化物
とし、成長初期に酸素をスパッタガス中に導入し、か
つ、投入電力を2W/cm2 以下に制限してスパッタす
る工程を採用した。
方法においては、酸化物高誘電体の上に電極を形成する
工程において、電極の材料をTi等高融点金属の窒化物
とし、成長初期に酸素をスパッタガス中に導入し、か
つ、投入電力を2W/cm2 以下に制限してスパッタす
る工程を採用した。
【0007】これらの場合、酸素プラズマ処理により酸
化物高誘電体表面の清浄化を行った後、連続して電極を
形成することができる。また、スパッタの代わりに低圧
の酸素雰囲気下での蒸着により電極を形成することもで
きる。
化物高誘電体表面の清浄化を行った後、連続して電極を
形成することができる。また、スパッタの代わりに低圧
の酸素雰囲気下での蒸着により電極を形成することもで
きる。
【0008】
【作用】SrTiO3 ,BaTiO3 等の酸化物高誘電
体のバルク材料は、従来セラミックバリスタとして用い
られており、一定の値以上の電圧(しきい値電圧)が印
加されると、急激に電流を流し始める性質を有する。
体のバルク材料は、従来セラミックバリスタとして用い
られており、一定の値以上の電圧(しきい値電圧)が印
加されると、急激に電流を流し始める性質を有する。
【0009】この特性は酸化物高誘電体の結晶粒界、ま
たは酸化物高誘電体と電極の界面の物性的性質に由来す
るものであり、特に薄膜の場合には、主に後者のショッ
トキ障壁によって電流が制限される。
たは酸化物高誘電体と電極の界面の物性的性質に由来す
るものであり、特に薄膜の場合には、主に後者のショッ
トキ障壁によって電流が制限される。
【0010】図7は、酸化物高誘電体と電極の界面のシ
ョットキ障壁の説明図である。ここに示されているよう
に、酸化物高誘電体と電極の界面にはショットキ障壁が
形成されているため、特に、電極から酸化物高誘電体へ
の電子の流れを阻止している。
ョットキ障壁の説明図である。ここに示されているよう
に、酸化物高誘電体と電極の界面にはショットキ障壁が
形成されているため、特に、電極から酸化物高誘電体へ
の電子の流れを阻止している。
【0011】ところが、電極をスパッタによって形成す
ると、酸化物高誘電体表面付近の酸素原子がたたき出さ
れ、酸素欠陥が生じ、これが酸化物高誘電体中でドナー
となり、キャリア濃度の増大をもたらす。その結果、酸
化物高誘電体と電極の間の抵抗率が低下し、また酸化物
高誘電体と電極との接合がショットキ障壁を失ってオー
ミックになるため電流が制限されず、リーク電流が増加
する。
ると、酸化物高誘電体表面付近の酸素原子がたたき出さ
れ、酸素欠陥が生じ、これが酸化物高誘電体中でドナー
となり、キャリア濃度の増大をもたらす。その結果、酸
化物高誘電体と電極の間の抵抗率が低下し、また酸化物
高誘電体と電極との接合がショットキ障壁を失ってオー
ミックになるため電流が制限されず、リーク電流が増加
する。
【0012】これに対して、本発明においては、電極形
成による酸化物高誘電体表面の酸素欠陥を防ぐために、
電極を形成するためのスパッタを酸素を含む雰囲気中
で、その投入電力を3W/cm2 以下に制限して行う。
成による酸化物高誘電体表面の酸素欠陥を防ぐために、
電極を形成するためのスパッタを酸素を含む雰囲気中
で、その投入電力を3W/cm2 以下に制限して行う。
【0013】これによって、酸化物高誘電体の表面付近
に酸素欠陥が発生せず、キャリア濃度が低く保たれ、シ
ョットキ障壁により電流が制限され、また、酸化物高誘
電体の抵抗率の増加により接合にかかる電圧が低下する
ため、ショットキ障壁が破壊され難くなる。また、酸化
物高誘電体の表面の低誘電率層は、低パワーのスパッタ
によっても除去されるため、蒸着によって電極を形成し
た従来のキャパシタ等の誘電体装置にみられるような見
かけの誘電率の低下の問題も解決される。
に酸素欠陥が発生せず、キャリア濃度が低く保たれ、シ
ョットキ障壁により電流が制限され、また、酸化物高誘
電体の抵抗率の増加により接合にかかる電圧が低下する
ため、ショットキ障壁が破壊され難くなる。また、酸化
物高誘電体の表面の低誘電率層は、低パワーのスパッタ
によっても除去されるため、蒸着によって電極を形成し
た従来のキャパシタ等の誘電体装置にみられるような見
かけの誘電率の低下の問題も解決される。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 (第1実施例)図1は、第1実施例のキャパシタの構成
説明図である。この図の1は下部電極、2は酸化物高誘
電体膜、3は上部電極である。
説明図である。この図の1は下部電極、2は酸化物高誘
電体膜、3は上部電極である。
【0015】この実施例のキャパシタは、白金(Pt)
からなる下部電極1の上に厚さ1000〜2000Åの
SrTiO3 からなる酸化物高誘電体膜2をスパッタに
よって堆積した後、1気圧の大気(酸素)中で400
℃、30分間のアニールを施し、その上に上部電極3と
して厚さ1000Åの白金(Pt)を酸素を含むガス雰
囲気(Ar:4.5mTorr,O2 :0.5mTor
r)中で、2W/cm2の投入電力でスパッタして形成
される。
からなる下部電極1の上に厚さ1000〜2000Åの
SrTiO3 からなる酸化物高誘電体膜2をスパッタに
よって堆積した後、1気圧の大気(酸素)中で400
℃、30分間のアニールを施し、その上に上部電極3と
して厚さ1000Åの白金(Pt)を酸素を含むガス雰
囲気(Ar:4.5mTorr,O2 :0.5mTor
r)中で、2W/cm2の投入電力でスパッタして形成
される。
【0016】図2は、第1実施例のキャパシタのリーク
電流特性図である。この図には、この実施例のキャパシ
タのリーク電流特性aの他に、上部電極をスパッタする
際の投入電力は2W/cm2 であるが、酸素ガスを導入
しなかった場合bと、酸素ガスを導入するが、スパッタ
する際の投入電力が5W/cm2 と高い場合cを比較の
ため示している。
電流特性図である。この図には、この実施例のキャパシ
タのリーク電流特性aの他に、上部電極をスパッタする
際の投入電力は2W/cm2 であるが、酸素ガスを導入
しなかった場合bと、酸素ガスを導入するが、スパッタ
する際の投入電力が5W/cm2 と高い場合cを比較の
ため示している。
【0017】Ar+O2 中でかつ低電力でスパッタした
この実施例のキャパシタのリーク電流は、特に負バイア
ス側のリーク電流が少ないことが示されている。これは
上部電極界面付近の酸素欠陥が減少するためにショット
キ障壁を生じ、逆方向の電流を制限するためと考えられ
る。
この実施例のキャパシタのリーク電流は、特に負バイア
ス側のリーク電流が少ないことが示されている。これは
上部電極界面付近の酸素欠陥が減少するためにショット
キ障壁を生じ、逆方向の電流を制限するためと考えられ
る。
【0018】図3は、従来の酸化物高誘電体膜の酸素濃
度分布説明図である。この図は、上部電極を形成する際
に酸素ガスを導入しないでArのみの雰囲気中でスパッ
タした試料の酸素分布のSIMSによる測定結果を示し
ている。
度分布説明図である。この図は、上部電極を形成する際
に酸素ガスを導入しないでArのみの雰囲気中でスパッ
タした試料の酸素分布のSIMSによる測定結果を示し
ている。
【0019】図4は、第1実施例の酸化物高誘電体膜の
酸素濃度分布説明図である。この図は、この実施例の製
造方法にしたがって、上部電極を形成する際に酸素ガス
を導入したAr雰囲気中でスパッタした試料の酸素分布
のSIMSによる測定結果を示している。
酸素濃度分布説明図である。この図は、この実施例の製
造方法にしたがって、上部電極を形成する際に酸素ガス
を導入したAr雰囲気中でスパッタした試料の酸素分布
のSIMSによる測定結果を示している。
【0020】図4によると、酸化物高誘電体膜2と上部
電極3の界面に酸素がパイルアップされて酸素濃度が高
くなっていることがわかる。この実施例においては投入
電力を2W/cm2 としたが、3W/cm2 以下であれ
ば前記とほぼ同様の効果を奏する。
電極3の界面に酸素がパイルアップされて酸素濃度が高
くなっていることがわかる。この実施例においては投入
電力を2W/cm2 としたが、3W/cm2 以下であれ
ば前記とほぼ同様の効果を奏する。
【0021】(第2実施例)この実施例の酸化物高誘電
体の製造方法においては、上部電極としてPtあるいは
Auに代えてTiNを用いる。第1実施例のキャパシタ
と同様に、下部電極と誘電体膜を形成した後、上部電極
をTiターゲットを用い、酸素を含むガス(Ar:3.
8mTorr,N2 :0.8mTorr,O2 :0.5
mTorr)中で、1.2W/cm2 でTiON膜を2
00Å成長し、次いで、酸素の供給を停止して、5W/
cm2 でTiN膜を800Å成長する。
体の製造方法においては、上部電極としてPtあるいは
Auに代えてTiNを用いる。第1実施例のキャパシタ
と同様に、下部電極と誘電体膜を形成した後、上部電極
をTiターゲットを用い、酸素を含むガス(Ar:3.
8mTorr,N2 :0.8mTorr,O2 :0.5
mTorr)中で、1.2W/cm2 でTiON膜を2
00Å成長し、次いで、酸素の供給を停止して、5W/
cm2 でTiN膜を800Å成長する。
【0022】図5は、第2実施例のキャパシタのリーク
電流特性図である。この図には、この実施例のキャパシ
タのリーク電流特性aの他に、上部電極をスパッタする
際の投入電力は1.2W/cm2 であるが、その初期段
階で酸素ガスを導入しなかった場合bと、酸素ガスを導
入するが、スパッタする際の投入電力が5W/cm2 と
高い場合cを比較のため示している。
電流特性図である。この図には、この実施例のキャパシ
タのリーク電流特性aの他に、上部電極をスパッタする
際の投入電力は1.2W/cm2 であるが、その初期段
階で酸素ガスを導入しなかった場合bと、酸素ガスを導
入するが、スパッタする際の投入電力が5W/cm2 と
高い場合cを比較のため示している。
【0023】Ar+O2 +N2 雰囲気中で、かつ低電力
でスパッタしたこの実施例のキャパシタのリーク電流
は、比較のため示した他の条件で製造したキャパシタよ
り特に負バイアス側のリーク電流が少ないことが示され
ている。
でスパッタしたこの実施例のキャパシタのリーク電流
は、比較のため示した他の条件で製造したキャパシタよ
り特に負バイアス側のリーク電流が少ないことが示され
ている。
【0024】この図において、a,b,cのスパッタに
よってTiONあるいはTiNを形成した後、酸素を含
むガス(Ar:3.8mTorr,N2 :0.8mTo
rr,O2 :0.5mTorr)中で、投入電力を5W
/cm2 に上げてTiONを形成しているのは、低電力
の投入によってTiONを形成する際の成長速度が小さ
いため、投入電力を上げて電極としての厚さを短時間に
得るためである。
よってTiONあるいはTiNを形成した後、酸素を含
むガス(Ar:3.8mTorr,N2 :0.8mTo
rr,O2 :0.5mTorr)中で、投入電力を5W
/cm2 に上げてTiONを形成しているのは、低電力
の投入によってTiONを形成する際の成長速度が小さ
いため、投入電力を上げて電極としての厚さを短時間に
得るためである。
【0025】この実施例においては、酸化物高誘電体の
上にTiの窒化物をスパッタによって形成する際、成長
初期に酸素を導入して投入電力を1.2W/cm2 とし
たが、投入電力を2W/cm2 以下に制限すると前記の
ほぼ同様の効果を奏する。
上にTiの窒化物をスパッタによって形成する際、成長
初期に酸素を導入して投入電力を1.2W/cm2 とし
たが、投入電力を2W/cm2 以下に制限すると前記の
ほぼ同様の効果を奏する。
【0026】(第3実施例)この実施例の酸化物高誘電
体の製造方法においては、上部電極をスパッタによら
ず、低圧の酸素中での蒸着によって形成する。
体の製造方法においては、上部電極をスパッタによら
ず、低圧の酸素中での蒸着によって形成する。
【0027】図6は、第3実施例のキャパシタのリーク
電流特性図である。この図には、1×10-7Torr程
度の高真空および1×10-2Torr程度の低真空下で
金を蒸着して上部電極を形成したキャパシタのリーク電
流特性を示している。
電流特性図である。この図には、1×10-7Torr程
度の高真空および1×10-2Torr程度の低真空下で
金を蒸着して上部電極を形成したキャパシタのリーク電
流特性を示している。
【0028】上部電極を蒸着法によって形成した場合
は、スパッタによって形成した場合のような酸化物高誘
電体の表面の損傷が少ないため、負バイアス側のリーク
電流は小さいが、従来の高真空中で真空蒸着した酸化物
高誘電体のみかけの比誘電率がε=104と低くなって
いる。
は、スパッタによって形成した場合のような酸化物高誘
電体の表面の損傷が少ないため、負バイアス側のリーク
電流は小さいが、従来の高真空中で真空蒸着した酸化物
高誘電体のみかけの比誘電率がε=104と低くなって
いる。
【0029】これは、酸化物高誘電体の上層に低誘電率
層が形成され、この低誘電率層が除去されていないため
と考えられる。これに対して、0.01(1×10-2)
Torrの酸素雰囲気中で蒸着を行った場合にはリーク
電流に変化がなく、誘電率がε=187となり、この低
真空下における蒸着工程が表面層を除去する効果を有す
ることを示している。この場合、1×10-3〜1×10
-1Torrの範囲の酸素雰囲気中で蒸着しても上記とほ
ぼ同様の効果を生じた。
層が形成され、この低誘電率層が除去されていないため
と考えられる。これに対して、0.01(1×10-2)
Torrの酸素雰囲気中で蒸着を行った場合にはリーク
電流に変化がなく、誘電率がε=187となり、この低
真空下における蒸着工程が表面層を除去する効果を有す
ることを示している。この場合、1×10-3〜1×10
-1Torrの範囲の酸素雰囲気中で蒸着しても上記とほ
ぼ同様の効果を生じた。
【0030】同様に、前述の上部電極をスパッタによっ
て形成する場合にも、酸化物高誘電体の表面に損傷を与
えない範囲で、低誘電率層を除去する効果があるものと
考えられる。さらに、酸化物高誘電体の表面を酸素プラ
ズマによって処理(室温、O2 :0.2Torr、3〜
4W/cm2 、5分)した後に、上部電極を形成するこ
とによってこの効果を高めることができる。
て形成する場合にも、酸化物高誘電体の表面に損傷を与
えない範囲で、低誘電率層を除去する効果があるものと
考えられる。さらに、酸化物高誘電体の表面を酸素プラ
ズマによって処理(室温、O2 :0.2Torr、3〜
4W/cm2 、5分)した後に、上部電極を形成するこ
とによってこの効果を高めることができる。
【0031】
【発明の効果】以上発明したように、本発明によると、
電極形成時に酸化物高誘電体中に生じる酸素欠陥を抑制
する手段を講じることによって、実用電圧範囲でリーク
電流を低く抑えることができるため、酸化物高誘電体の
DRAMへの応用の実現に寄与するところが大きい。
電極形成時に酸化物高誘電体中に生じる酸素欠陥を抑制
する手段を講じることによって、実用電圧範囲でリーク
電流を低く抑えることができるため、酸化物高誘電体の
DRAMへの応用の実現に寄与するところが大きい。
【図1】第1実施例のキャパシタの構成説明図である。
【図2】第1実施例のキャパシタのリーク電流特性図で
ある。
ある。
【図3】従来の酸化物高誘電体膜の酸素濃度分布説明図
である。
である。
【図4】第1実施例の酸化物高誘電体膜の酸素濃度分布
説明図である。
説明図である。
【図5】第2実施例のキャパシタのリーク電流特性図で
ある。
ある。
【図6】第3実施例のキャパシタのリーク電流特性図で
ある。
ある。
【図7】酸化物高誘電体と電極の界面のショットキ障壁
の説明図である。
の説明図である。
1 下部電極 2 酸化物高誘電体膜 3 上部電極
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23C 14/34 N 8414−4K H01G 4/33 H01L 21/31 27/04 21/822 H01L 21/31 D 27/04 C
Claims (5)
- 【請求項1】 酸化物高誘電体の上に電極を形成する工
程において、貴金属を酸素を含むガス雰囲気中で、投入
電力を3W/cm2 以下に制限してスパッタすることを
特徴とする誘電体装置の製造方法。 - 【請求項2】 貴金属の電極材料がPtまたはAuであ
ることを特徴とする請求項1に記載された誘電体装置の
製造方法。 - 【請求項3】 酸化物高誘電体の上に電極を形成する工
程において、電極の材料をTi等高融点金属の窒化物と
し、成長初期に酸素をスパッタガス中に導入し、かつ、
投入電力を2W/cm2 以下に制限してスパッタするこ
とを特徴とする誘電体装置の製造方法。 - 【請求項4】 酸素プラズマ処理により酸化物高誘電体
表面の清浄化を行った後、連続して請求項1から請求項
3までのいずれか1項に記載された方法で電極を形成す
ることを特徴とする誘電体装置の製造方法。 - 【請求項5】 スパッタの代わりに低圧の酸素雰囲気下
での蒸着により電極を形成することを特徴とする請求項
1、請求項2、請求項4のいずれか1項に記載された誘
電体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6047488A JPH07263570A (ja) | 1994-03-17 | 1994-03-17 | 誘電体装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6047488A JPH07263570A (ja) | 1994-03-17 | 1994-03-17 | 誘電体装置の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07263570A true JPH07263570A (ja) | 1995-10-13 |
Family
ID=12776510
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6047488A Pending JPH07263570A (ja) | 1994-03-17 | 1994-03-17 | 誘電体装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07263570A (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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