JPH0725942A - 変性ジエン系重合体ゴムの製造方法及びゴム組成物 - Google Patents

変性ジエン系重合体ゴムの製造方法及びゴム組成物

Info

Publication number
JPH0725942A
JPH0725942A JP17149193A JP17149193A JPH0725942A JP H0725942 A JPH0725942 A JP H0725942A JP 17149193 A JP17149193 A JP 17149193A JP 17149193 A JP17149193 A JP 17149193A JP H0725942 A JPH0725942 A JP H0725942A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
diene polymer
conjugated diene
polymer rubber
alkali metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17149193A
Other languages
English (en)
Inventor
Keisaku Yamamoto
圭作 山本
Chiku Wakatsuki
築 若槻
Mitsushige Tsuji
光慈 辻
Hideo Nagasaki
英雄 長崎
Naoki Inui
直樹 乾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP17149193A priority Critical patent/JPH0725942A/ja
Publication of JPH0725942A publication Critical patent/JPH0725942A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 炭化水素溶媒中において、共役ジエンモノマ
ー又は共役ジエンモノマーと芳香族ビニルモノマーとを
アルカリ金属系触媒を用いて重合させることにより得ら
れるアルカリ金属末端を有する活性共役ジエン系重合体
ゴムに対して、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート
を反応させることを特徴とする変性ジエン系重合体ゴム
の製造方法。 【効果】 タイヤ用ゴムとして要求される反撥弾性特
性、ウェットグリップ特性及び機械的諸特性を満足でき
る水準に維持しつつ、耐摩耗特性に優れるという、タイ
ヤ用途に最適な変性ジエン系重合体ゴムの製造方法及び
該製造方法により得られた変性ジエン系重合体ゴムを主
要なゴム成分として含有するゴム組成物を提供すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、変性ジエン系重合体ゴ
ムの製造方法及び該製造方法により得られた重合体ゴム
を含有するゴム組成物に関するものである。更に詳しく
は、本発明は、アルカリ金属末端を有する活性共役ジエ
ン系重合体ゴムとアゾジカルボン酸エステル化合物を反
応させることを特徴とする変性ジエン系重合体ゴムの製
造方法及び該製造方法により得られた変性ジエン系重合
体ゴムを主要なゴム成分として含有するゴム組成物に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】タイヤ用ゴムとしては、乳化重合法によ
り得られるスチレン−ブタジエン共重合体が知られてい
る。しかしながら、該共重合体は反撥弾性特性に劣り、
省燃費の観点から好ましくないという問題点を有してい
る。また、反撥弾性特性に優れるゴムとしては、天然ゴ
ム、ポリイソプレンゴム、高シスポリブタジエンゴムが
知られている。しかしながら、これらのゴムはウェット
グリップ特性に劣り、湿潤路面での走行安定性の観点か
ら好ましくないという問題点を有している。更に、反撥
弾性特性及びウェットグリップ特性の両特性に優れるゴ
ムとして、炭化水素溶媒中、有機リチウム化合物を重合
開始剤とし、エーテル又は第三アミンのようなルイス塩
基化合物からなるミクロ構造調節剤の存在下、ブタジエ
ン又はブタジエン及びスチレンを重合して得られるゴム
が知られている。しかしながら、該ゴムは耐摩耗特性が
必ずしも満足できるレベルではないため、実用上は耐摩
耗性に優れる高シスポリブタジエンゴムをブレンドして
用いることが多い。ところが、該高シスポリブタジエン
ゴムは、先にも述べたように、ウェットグリップ特性に
劣るものである。
【0003】すなわち、タイヤ用ゴムとして要求される
反撥弾性特性、ウェットグリップ特性、耐摩耗特性及び
機械的諸特性の全ての特性において優れるゴムは見い出
されていないのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる現状に鑑み、本
発明が解決しようとする課題は、上記の従来の技術の問
題点を解消し、タイヤ用ゴムとして要求される反撥弾性
特性、ウェットグリップ特性及び機械的諸特性を満足で
きる水準に維持しつつ、耐摩耗特性に優れるという、タ
イヤ用途に最適な変性ジエン系重合体ゴムの製造方法及
び該製造方法により得られた変性ジエン系重合体ゴムを
主要なゴム成分として含有するゴム組成物を提供する点
に存する。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明のう
ち、一の発明は、炭化水素溶媒中において、共役ジエン
モノマー又は共役ジエンモノマーと芳香族ビニルモノマ
ーとをアルカリ金属系触媒を用いて重合させることによ
り得られるアルカリ金属末端を有する活性共役ジエン系
重合体ゴムに対して、下記一般式(1)(式中、R1
びR2 は、炭素数3〜8のアルキル基、無置換もしくは
置換されたフェニル基、又は無置換もしくは置換された
ベンジル基を表わす。)で示されるアゾジカルボン酸エ
ステル化合物を反応させることを特徴とする変性ジエン
系重合体ゴムの製造方法に係るものである。
【0006】
【化1】
【0007】また、本発明のうち、他の発明は、上記の
製造方法により得られた変性ジエン系重合体ゴムを、ゴ
ム成分中10重量%以上含有するゴム組成物に係るもの
である。
【0008】以下、詳細に説明する。炭化水素溶媒とし
ては、たとえばベンゼン、トルエン、キシレン、エチル
ベンゼンなどの芳香族炭化水素;ヘキサン、ヘプタンな
どの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサ
ン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素が例示
される。
【0009】共役ジエンモノマーとしては、たとえば
1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエ
ン(ピペリレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジ
エン、1,3−ヘキサジエンをあげることができる。
【0010】芳香族ビニルモノマーとしては、たとえば
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニ
ルナフタレン、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼ
ン、ジビニルナフタレンをあげることができる。
【0011】すなわち、上記のジエン系重合体ゴムとし
て、具体的にはポリブダジエンゴム、ポリイソプレンゴ
ム、ブタジエン−イソプレン共重合体ゴム、ブタジエン
−スチレン共重合体ゴムなどが例示できる。
【0012】アルカリ金属末端を有する活性共役ジエン
系重合体ゴムとは、炭化水素溶媒中において、共役ジエ
ンモノマー又は共役ジエンモノマーと芳香族ビニルモノ
マーとをアルカリ金属系触媒を用いて重合させることに
より得られ、アルカリ金属がジエン系重合体末端に結合
したものをいう。すなわち、これは、上記のモノマーを
アルカリ金属系触媒で重合させて得られるものであり、
重合体鎖の少なくとも一端にアルカリ金属が結合した、
重合停止前のリビング重合体である。重合に際しては、
アルカリ金属系触媒、炭化水素溶媒、ランダマイザー、
共役ジエン単位のミクロ構造調節剤など、通常使用され
ているものを用いることが可能である。
【0013】アルカリ金属系触媒としては、たとえばリ
チウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム
などの金属、これらの金属を含有する炭化水素化合物又
は該金属と極性化合物との錯体などをあげることができ
る。なお、アルカリ金属系触媒として好ましいものとし
ては、2〜20個の炭素原子を有する有機リチウム又は
ナトリウム化合物をあげることができ、その具体例とし
ては、たとえばエチルリチウム、n−プロピルリチウ
ム、iso −プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、se
c −ブチルリチウム、t−オクチルリチウム、n−デシ
ルリチウム、フェニルリチウム、2−ナフチルリチウ
ム、2−ブチル−フェニルリチウム、4−フェニル−ブ
チルリチウム、シクロヘキシルリチウム、4−シクロペ
ンチルリチウム、1,4−ジリチオ−ブテン−2、ナト
リウムナフタレン、ナトリウムビフェニル、カリウム−
テトラヒドロフラン錯体、カリウムジエトキシエタン錯
体、α−メチルスチレンテトラマーのナトリウム塩など
をあげることができる。
【0014】共役ジエン部のビニル結合含有量を調節す
るためには、ルイス塩基性化合物として、各種の化合物
を使用し得るが、エーテル化合物又は第三級アミンが、
工業的実施上の入手容易性の点で好ましい。エーテル化
合物の例としては、テトラヒドロフラン、テトラヒドロ
ピラン、1,4−ジオキサンなどの環状エーテル;ジエ
チルエーテル、ジブチルエーテルなどの脂肪族モノエー
テル;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレン
グリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブ
チルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジブチルエーテルなどの脂肪
族ポリエーテルジフェニルエーテル;アニソールなどの
芳香族エーテルがあげられる。また、第三級アミン化合
物の例としては、トリエチルアミン、トリプロピルアミ
ン、トリブチルアミンなどのほかに、N,N,N’N’
−テトラメチルエチレンジアミン、N−ジエチルアニリ
ン、ピリジン、キノリンなどをあげることができる。重
合温度は、目標とするミクロ構造により変化し得るが、
経済性及び副反応の有無などの点から0〜150℃が好
ましく、より好ましくは30〜80℃である。
【0015】本発明で用いる前記一般式(1)で表され
るアゾジカルボン酸エステル化合物におけるR1 及びR
2 は、炭素数3〜8のアルキル基、無置換もしくは置換
されたフェニル基、又は無置換もしくは置換されたベン
ジル基であり、具体的にはn−プロピル、iso −プロピ
ル、n−ブチル、iso −ブチル、tert−ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル、オクチル、フェニル、p−ニトロフェニ
ル、p−メチルフェニル、ベンジル、p−ニトロベンジ
ル、p−メチルベンジルなどの基をあげることができ
る。これらのうち、アルキル部分の炭素数が3以上のも
のは、分岐状又は環状であってもよい。なお、炭素数3
〜5の分岐したアルキル基が好ましい。なお、最も好ま
しいアゾジカルボン酸エステル化合物は、ジイソプロピ
ルアゾジカルボキシレートである。
【0016】本発明のアゾジカルボン酸エステル化合物
は、たとえば、炭酸ナトリウムや炭酸カリウムなどの塩
基の存在下、該当するクロロギ酸エステルにヒドラジン
を水溶液中で反応させて得られるヒドラゾジフォルメー
トを、発煙硝酸や塩素、臭素などの酸化剤で酸化するこ
とによって得ることができる。なお、アゾジカルボン酸
エステル化合物としては、該当する市販品を用いてもよ
い。
【0017】本発明の製造方法においては、炭化水素溶
媒中において、前記の方法により得られたアルカリ金属
末端を有する活性共役ジエン系重合体ゴムに対して、上
記のアゾジカルボン酸エステル化合物を反応させる。か
かる特定のアゾジカルボン酸エステル化合物を用いるこ
とにより、はじめて、耐摩耗特性を十分に改善すること
ができる。
【0018】アゾジカルボン酸エステル化合物の使用量
は、アルカリ金属末端を有する活性共役ジエン系重合体
ゴムを製造する際に使用したアルカリ金属系触媒1モル
当り、通常0.05〜10モルであり、好ましくは0.
2〜2モルである。アゾジカルボン酸エステル化合物の
使用量が過少な場合は耐摩耗特性の改善効果が不十分で
あることがあり、一方該使用量が過多となっても、それ
以上著しい改善効果が見られないことがある。
【0019】アゾジカルボン酸エステル化合物とアルカ
リ金属末端を有する活性共役ジエン系重合体ゴムとの反
応は迅速に起きるので、反応温度及び反応時間は広範囲
に選択できるが、通常室温〜100℃、数秒〜数時間、
好ましくは30〜80℃、5分〜1時間である。反応
は、アルカリ金属末端を有する活性共役ジエン系重合体
ゴムと該アゾジカルボン酸エステル化合物とを、炭化水
素溶媒中で接触させればよく、たとえば炭化水素溶媒
中、アルカリ金属系触媒を用いてアルカリ金属末端を有
する活性共役ジエン系重合体ゴムを得、次いで該重合体
ゴムを含む溶液中にアゾジカルボン酸エステル化合物を
添加すればよい。
【0020】また、得られるゴムの加工性を改良するた
めに、アゾジカルボン酸エステル化合物を作用させる前
に、アルカリ金属末端を有する活性共役ジエン系重合体
ゴムの活性な重合体末端に3〜4官能性のカップリング
剤を作用させ、部分的に分岐状の重合体とすることも可
能である。3〜4官能性のカップリング剤としては、四
塩化ケイ素、四臭化ケイ素、四ヨウ化ケイ素、四塩化ゲ
ルマニウム、四塩化スズ、メチルトリクロルシラン、ブ
チルトリクロロスズ、ビストリクロロシリルエタン、ビ
ストリクロロエタンなどが例示され、四塩化ケイ素又は
四塩化錫が反応性及び工業的入手容易性の観点から好ま
しい。
【0021】アゾジカルボン酸エステル化合物とアルカ
リ金属末端を有する活性共役ジエン系重合体ゴムとの反
応が終了した後は、反応溶液中に凝固剤を添加する方法
又はスチームで凝固させる方法などの通常方法により、
目的の変性ジエン系重合体ゴムを、クラムとして得るこ
とができる。なお、クラムの乾燥には、通常の合成ゴム
の製造で用いられているバンドドライヤー、押し出し型
のドライヤーなどが使用でき、乾燥温度も制限されな
い。
【0022】本発明の変性ジエン系重合体ゴムのムーニ
ー粘度(ML1+4 100℃) は、通常10〜200、好
ましくは20〜150である。ムーニー粘度が低過ぎる
場合は引張強さなどの機械的物性が劣ることがあり、一
方ムーニー粘度が高過ぎる場合は他のゴムと組合せて使
用する場合に混和性が悪く、加工操作性が困難となり、
得られたゴム組成物の加硫物の機械的特性が低下するこ
とがあるので好ましくない。なお、ムーニー粘度の制御
は、たとえば触媒使用量を増減することにより行うこと
ができる。
【0023】本発明のゴム組成物は、上記の変性ジエン
系重合体ゴムを、ゴム成分中10重量%以上、好ましく
は20重量%以上含有するゴム組成物である。変性ジエ
ン系重合体ゴムの含有量が過少な場合は、得られるゴム
組成物は耐摩耗特性において不十分である。ゴム組成物
中における本発明の変性ジエン系重合体ゴム以外のゴム
成分としては、乳化重合スチレン−ブタジエン共重合体
ゴム、溶液重合(アニオン重合触媒、チーグラー型触媒
など) によるポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエ
ン共重合体ゴム、ポリイソプレンゴム、ブタジエン−イ
ソプレン共重合体ゴムなど及び天然ゴムを用いることが
できる。なお、これらは、その二種以上を混合して用い
てもよい。
【0024】本発明のゴム組成物には、加硫系としての
硫黄、ステアリン酸、亜鉛華、各種加硫促進剤 (チアゾ
ール系、チウラム系、スルフェンアミド系など) 、有機
過酸化物など;補強剤としてのHAF、ISAFなどの
種々のグレードのカーボンブラック、シリカなど;充填
剤としての炭酸カルシウム、タルクなど;その他の配合
剤としてのプロセス油、加工助剤、老化防止剤など;が
使用される。これらの配合剤の種類及び使用量は、ゴム
組成物の使用目的に応じて選択されるものである。
【0025】本発明のゴム組成物を得るには、ゴム成分
及び上記の各種配合剤とをロール、バンバリーなどの混
合機を用いて混合すればよい。なお、本発明で使用する
ゴム成分のすべて又はその一部を油展ゴムとして使用す
ることができる。
【0026】本発明の変性ジエン系重合体ゴム及びゴム
組成物は、タイヤ用ゴムとして要求される反撥弾性特
性、ウェットグリップ特性及び機械的諸特性を満足でき
る水準に維持しつつ、耐摩耗特性に優れるという、タイ
ヤ用途に最適なものであるが、それ以外の用途、たとえ
ば靴底用、床材用、防振ゴム用などの各種工業用原料ゴ
ムとしても使用することができる。
【0027】
【実施例】次に、実施例及び比較例をもって本発明を説
明する。 実施例1 内容積20リットルのステンレス製重合反応器を乾燥窒
素で置換し、1,3−ブタジエン1540g、スチレン
660g、n−ヘキサン9900g、テトラヒドロフラ
ン86g、n−ブチルリチウム(n−ヘキサン溶液)1
4.7ミリモルを仕込み、撹拌下、65℃にて4時間重
合反応を行うことにより末端にリチウムを有する活性ス
チレン−ブタジエン重合体ゴムを含む重合溶液を得た。
次に該重合溶液にジイソプロピルアゾジカルボキシレー
ト14.7ミリモルを添加し、撹拌下、30分間反応さ
せ、その後10ミリリットルのメタノールを添加し、更
に5分間撹拌した。次に、重合反応器の内容物を取り出
し、10gの2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール
(住友化学工業社製 スミライザーBHT 商品名) を
加え、スチームストリッピングによりn−ヘキサンの大
部分を蒸発させた後、50℃で24時間減圧乾燥し、変
性ジエン系重合体ゴム約2200gを得た。得られた変
性ジエン系重合体ゴム100重量部に対し、HAFカー
ボンブラック(N−339)50重量部、アロマ油(流
動点27℃のアロマチックオイル)10重量部、亜鉛華
4重量部、ステアリン酸2重量部、加硫促進剤(N−シ
クロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェアミド)1
重量部、硫黄1.75重量部及び安定剤(住友化学工業
社製の老化防止剤 アンチゲン3C(商品名))1.0
重量部を添加してバンバリーとロールを用いて混合し、
配合物(コンパウンド)を得た。該配合物を、160℃
で30分間プレス加硫し、得られた加硫物について、加
硫物物性を測定した。条件及び結果を表1に示した。な
お、測定方法は以下のとおりである。
【0028】(1)スチレン含有量 屈折率法により測定した。 (2)ブタジエン部分のビニル結合含有量 赤外分光分析法により測定した。 (3)加硫物物性 反撥弾性はリュプケレジリエンステスターを用い、30
℃及び60℃にて測定した。ウェットグリップ指数は、
厚さ6.5mmの加硫ゴムシートについて、スタンレイ
社製ポータブルスキッドレジスタンステスターを用い、
接触路面として温度20℃の水を噴霧したアスファルト
面について測定した。上記以外の物性は、JIS−K−
6301に準じて測定した。
【0029】実施例2並びに比較例1及び2 表1の条件としたこと以外、実施例1と同様に実施し
た。条件及び結果を表1に示した。
【0030】
【表1】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例 比較例 1 2 1 2 重合条件 n−ヘキサン g 9900 9900 9900 9900 1,3-ブタジエン g 1540 1540 1540 1540 スチレン g 660 660 660 660 テトラヒドロフラン g 86 86 86 86 n−ブチルリチウム mmol 14.7 16.7 10.7 14.1 アゾ化合物 mmol*1 14.7 16.7 0 0 ゴムの構造 スチレン含有量 wt% 30 30 30 30 ビニル結合含有量 wt% *2 40 40 40 40 ムーニー粘度 ML 1+4 100 ℃ 63 47 62 33 評価結果 コンパウンド ムーニー粘度 ML 1+4 100 ℃ 95 76 95 66 加硫物物性 300%引張強度 kg/cm2 120 119 117 116 引張強さ kg/cm2 225 224 220 219 伸び % 550 540 540 540 反撥弾性% 30℃ 38 38 37 36 60℃ 54 53 52 50 ウェットグリップ指数 *3 100 100 100 100 耐摩耗性 *4 83 80 100 92 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0031】*1 アゾ化合物:ジイソプロピルアゾジ
カルボキシレート *2 ビニル結合含有量:ブタジエン部のビニル結合含
有量 *3 ウェットグリップ指数:比較例1の値を100と
したときの相対値 *4 耐摩耗性:比較例1の値を100としたときの相
対値であり、値が小さい程、耐摩耗性に優れる
【0032】結果から、次のことがわかる。本発明の条
件を充足する実施例1及び2は、すべての評価項目にお
いて満足すべき結果を示している。一方、本発明のアゾ
ジカルボン酸エステル化合物を用いなかった比較例1及
び2は、耐摩耗特性に劣る。
【0033】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により、タ
イヤ用ゴムとして要求される反撥弾性特性、ウェットグ
リップ特性及び機械的諸特性を満足できる水準に維持し
つつ、耐摩耗特性に優れるという、タイヤ用途に最適な
変性ジエン系重合体ゴムの製造方法及び該製造方法によ
り得られた変性ジエン系重合体ゴムを主要なゴム成分と
して含有するゴム組成物を提供することができた。
フロントページの続き (72)発明者 長崎 英雄 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番98 号 住友化学工業株式会社内 (72)発明者 乾 直樹 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番98 号 住友化学工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化水素溶媒中において、共役ジエンモ
    ノマー又は共役ジエンモノマーと芳香族ビニルモノマー
    とをアルカリ金属系触媒を用いて重合させることにより
    得られるアルカリ金属末端を有する活性共役ジエン系重
    合体ゴムに対して、下記一般式(1)(式中、R1 及び
    2 は、炭素数3〜8のアルキル基、無置換もしくは置
    換されたフェニル基、又は無置換もしくは置換されたベ
    ンジル基を表わす。)で示されるアゾジカルボン酸エス
    テル化合物を反応させることを特徴とする変性ジエン系
    重合体ゴムの製造方法。
  2. 【請求項2】 アゾジカルボン酸エステル化合物が、ジ
    イソプロピルアゾジカルボキシレートである請求項1記
    載の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の変性ジエン系重合体ゴム
    を、ゴム成分中10重量%以上含有するゴム組成物。
JP17149193A 1993-07-12 1993-07-12 変性ジエン系重合体ゴムの製造方法及びゴム組成物 Pending JPH0725942A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17149193A JPH0725942A (ja) 1993-07-12 1993-07-12 変性ジエン系重合体ゴムの製造方法及びゴム組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17149193A JPH0725942A (ja) 1993-07-12 1993-07-12 変性ジエン系重合体ゴムの製造方法及びゴム組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0725942A true JPH0725942A (ja) 1995-01-27

Family

ID=15924085

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17149193A Pending JPH0725942A (ja) 1993-07-12 1993-07-12 変性ジエン系重合体ゴムの製造方法及びゴム組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0725942A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100395888B1 (ko) * 2000-11-24 2003-08-27 금호산업주식회사 내오존 성능이 향상된 트레드 고무조성물
US20140187712A1 (en) * 2013-01-02 2014-07-03 Bridgestone Corporation Functionalized polymers

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100395888B1 (ko) * 2000-11-24 2003-08-27 금호산업주식회사 내오존 성능이 향상된 트레드 고무조성물
US20140187712A1 (en) * 2013-01-02 2014-07-03 Bridgestone Corporation Functionalized polymers
US9315599B2 (en) * 2013-01-02 2016-04-19 Bridgestone Corporation Functionalized polymers

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20050203251A1 (en) Process for producing modified diene polymer rubber
JPH0657767B2 (ja) 変性ゴム組成物
JPH01217047A (ja) 変性ゴム組成物
JP2004277696A (ja) 変性ジエン系重合体ゴム及びその製造方法
US6818710B2 (en) Process for producing modified polymer rubber
JP2004331940A (ja) 変性ジエン系重合体ゴム及びその製造方法
JP3711598B2 (ja) 変性ジエン系重合体ゴムの製造方法
US6765065B2 (en) Process for producing modified polymer rubber
JP2652795B2 (ja) ジエン系重合体ゴムの製造方法及びゴム組成物
JP4639875B2 (ja) 変性ジエン系重合体ゴム、その製造方法及びゴム組成物
JP2625876B2 (ja) 変性ジエン系重合体ゴムの製造方法
JP2625877B2 (ja) 変性ジエン系重合体ゴムの製造方法
JP4155073B2 (ja) 変性ジエン系重合体ゴム、その製造方法及びゴム組成物
JPH0657769B2 (ja) 変性ゴム組成物
JPH0725942A (ja) 変性ジエン系重合体ゴムの製造方法及びゴム組成物
JP3972656B2 (ja) 変性ジエン系重合体ゴム、その製造方法及びゴム組成物
US6806321B2 (en) Process for producing modified polymer rubber
US6469106B2 (en) Process for producing modified diene polymer rubber
JP3972672B2 (ja) 変性ジエン系重合体ゴム、その製造方法及びゴム組成物
JP2625878B2 (ja) 変性ジエン系重合体ゴムの製造方法
JP4595189B2 (ja) 変性ジエン系重合体ゴム、その製造方法及びゴム組成物
JP5034297B2 (ja) 変性ジエン系重合体ゴム及びゴム組成物
JP2004292560A (ja) 変性ジエン系重合体ゴム及びその製造方法
JP4595201B2 (ja) 変性ジエン系重合体ゴムの製造方法、変性ジエン系重合体ゴム及びゴム組成物
JPH0678450B2 (ja) 変性ゴム組成物