JPH07258332A - 吸水性樹脂の製造方法 - Google Patents

吸水性樹脂の製造方法

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JPH07258332A
JPH07258332A JP7537394A JP7537394A JPH07258332A JP H07258332 A JPH07258332 A JP H07258332A JP 7537394 A JP7537394 A JP 7537394A JP 7537394 A JP7537394 A JP 7537394A JP H07258332 A JPH07258332 A JP H07258332A
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absorbent resin
polymer
hydrogel polymer
meth
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JP7537394A
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Takuya Watanabe
拓也 渡辺
Minoru Okada
岡田  稔
Yoshikazu Mori
義和 森
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Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸水倍率が高く、吸水速度も大きく、水可
溶分の少ない吸水性樹脂を、容易に且つ安価に製造する
方法の提供。 【構成】 水溶性単量体を重合して得られる含水ゲル状
重合体を細断乾燥する前に減圧雰囲気中に曝露する吸水
性樹脂の製造方法。 【効果】 乾燥効率が高く、生産性良い吸水性樹脂の製
造方法が提供されるうえに、該方法により得られる吸水
性樹脂は、吸水倍率が高く、吸水速度も大きく、水可溶
分が少ないという優れた物性を有するものが提供され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多孔質な粒子状含水ゲ
ル状重合体をへて、多孔質であって、その特性の故に、
吸水倍率が高く吸水速度も大きく水可溶分の少ないとい
う優れた物性を有する吸水性樹脂を製造する方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】吸水性樹脂として、架橋ポリアクリル酸
塩、アクリル酸エステルー酢酸ビニル共重合体のケン化
物、架橋ポリビニルアルコール変性物、架橋イソブチレ
ンー無水マレイン酸共重合体、澱粉ーアクリル酸グラフ
ト重合物等が知られており、生理用品、紙おむつ等の衛
生材料、ドリップ吸収剤、土壌保水剤、建材の結露防止
剤などとして広い用途に応用されている。これらの吸水
性樹脂の製法としては、逆相懸濁重合として、例えば特
開昭56-161408、同57-158209、および同57-198714に記
載の方法が知られており、水溶液重合法として、例えば
特開平2-170808、および特開昭55-108407等に記載の方
法が知られている。また、双腕ニーダー内で、撹拌によ
り重合ゲルを破断、冷却しながら重合する方法が、例え
ば特開昭57-34101等で開示されている。さらに、高濃度
水溶液をベルト上で重合し、重合と乾燥を同時に行う方
法が、例えば、特開昭58-71907等で開示されている。
【0003】しかし、逆相懸濁重合法は有機溶剤を使用
するので作業性が悪く、引火爆発の危険性があり、その
ための対策を講じなければならず、有機溶剤の費用およ
び除去費用と併せてコスト高となる。また、有機溶剤を
製品から完全に除去するにはさらにコスト高となる。一
方、水溶液重合では前記のごとき問題点はなく、前記し
た特開昭57ー34101には、重合の進行に伴って生成するゲ
ルを撹拌翼の剪断力により細分化しながら水溶液重合を
行う方法が開示され、該方法は分子中に架橋構造を有す
る細分化された含水ゲル状重合体が製造できる優れたも
のであるが、高い吸水倍率の吸水性樹脂の生産は困難で
あるという問題点を有している。また、特開昭58-71907
に記載されている方法は、高濃度の単量体水溶液をあら
かじめ加温し、重合開始剤を添加して外部加熱を行うこ
となく、エンドレスベル上等で連続的に重合させるとと
もに水分を気化させるので乾燥工程を要せず、生産性の
良い方法であり、多孔質な樹脂が得られるが、過酷な重
合条件のためと推定されるが、吸水性樹脂の低分子量化
が起こり、水可溶分が多くなるとともに保水率が低下す
るという欠点がある。さらに、特開平1ー144404では、遊
離酸型の単量体を水溶液重合して比較的吸水倍率が高
く、水可溶分の少ない吸水性樹脂の製造方法を提案して
いるが、この製造方法では後中和が必要であり、操作が
繁雑で生産性が低く重合条件にも制約が多いという問題
点を有している。
【0004】吸水性樹脂中の水可溶分は、吸水性樹脂が
水、尿、体液等の被吸収液体と接触してヒドロゲル構造
を形成した際に、そこから浸出され、被吸収液体によっ
て抽出される水可溶分は、吸水性樹脂の劣化を促進させ
る。また、そのヌルつきのために不快感を与えたり、被
吸収液体を汚染する等の好ましくない状況を作り出すも
のである。したがって、吸水倍率が高く、吸水速度も大
きく、しかも水可溶分の少ない吸水性樹脂の製造法が強
く望まれている。
【0005】一方、重合により得られた含水ゲル状重合
体は、一般に、乾燥工程を経て粉砕した後、粉末製品と
して市販される。従来このような含水ゲル状重合体を効
率的に乾燥するために、含水ゲル状重合体をできるだけ
細かく切断し、表面積をできるだけ大きくする工夫がさ
れている。例えば、含水ゲル状重合体を多孔板より押し
出し破断する方法が知られているが、従来公知の方法で
は、細断されても含水ゲルが再付着し、紐状になったり
して粒子状の含水ゲル状重合体を得ることが困難である
という問題点を有し、また、含水ゲル状重合体の乾燥効
率を上げるには多孔板の孔径を小さくする必要があり、
その様な多孔板を用いた場合は、含水ゲル状重合体の排
出速度が減少し、生産性が低いという問題点がある。こ
の問題を解決し、吸水倍率が高く、水可溶分の少ない粒
子状含水ゲル状重合体を生産性よく製造する方法とし
て、特開平5ー70597 に一つの提案がなされている。これ
は、双腕型ニーダーで含水ゲル状重合体をせん断しなが
ら重合し、細断された含水状ゲル状重合体をさらに特定
の孔径の多孔板より押し出すことによって、粒子状ゲル
状重合体を得るものである。しかしながら、この方法で
は、含水ゲル状重合体が多孔板より押し出される前の段
階である程度細かく切断されていなければ効果がなく、
特殊な重合反応装置を用いなければならないという問題
点を有している。含水ゲル状重合体を多孔板より押し出
し破砕する際に、再付着を防止するために離型剤等を添
加する方法も知られているが、このような添加物は製品
としての吸水性樹脂の物性面に悪影響をおよぼす場合が
多い。したがって、これらの問題点を解消し、乾燥効率
が良好で生産性よく、吸水倍率が高く、吸水速度の大き
い且つ水可溶分の少ない吸水性樹脂の製造方法が強く望
まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、上記問
題点を解消し、離型剤等の添加物を使用せず、簡便なプ
ロセスで、生産性良く、吸水倍率が高く、吸水速度が大
きい吸水性樹脂が得られる製造方法を提供することを目
的として種々検討を行ったのである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、検討の結
果、上記問題点のない優れた吸水性樹脂の製造方法を見
出し本発明を完成するに至ったのである。すなわち、本
発明は、水溶性単量体を重合して得られる含水ゲル状重
合体を細断乾燥する吸水性樹脂の製造方法において、細
断前の含水ゲル状重合体を減圧雰囲気中に曝露すること
を特徴とする吸水性樹脂の製造方法に関するものであ
り、その好ましい態様としては、水溶性単量体を重合し
て得られる架橋構造を有する含水ゲル状重合体を多孔板
より押し出し細断乾燥する吸水性樹脂の製造方法におい
て、押出機内部を減圧にすることを特徴とする吸水性樹
脂の製造方法を挙げることができる。
【0008】以下本発明について詳細に説明する。本発
明に用いる含水ゲル状重合体は、最終的に得られる吸水
性樹脂の吸水性能を発揮させるために架橋構造を有する
ものであることが好ましいが、特にその製法を限定する
必要はなく、例えば、水溶液重合により水溶性不飽和単
量体と架橋構造を形成し得る架橋剤とを共重合して含水
ゲル状重合体を得る方法等が挙げられる。上記の重合方
法において使用される水溶性不飽和単量体の例として
は、(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、
クロトン酸、イタコン酸、2-(メタ)アクリロイルエタン
スルホン酸、2-(メタ)アクリロイルプロパンスルホン
酸、2-(メタ)アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホ
ン酸等のアニオン性単量体やその塩;(メタ)アクリルア
ミド、N-置換(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アク
リレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アク
リレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート
等のノニオン性親水性基含有単量体;N,N-ジメチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノプロ
ピル(メタ)アクリルアミド、等のアミノ基含有不飽和単
量体やそれらの4級化物等を具体的に挙げることができ
る。単量体成分としては、これらのうちから1種または
2種以上を選択して用いることができるが、最終的に得
られる吸水性樹脂の吸水諸特性を考えると(メタ)アクリ
ル酸(塩)、2-(メタ)アクリロイルエタンスルホン酸
(塩)、2-(メタ)アクリルアミド-2-メチルプロパンスル
ホン酸(塩)、(メタ)アクリルアミド、メトキシポリエチ
レングリコール(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレートまたはその4級化物からな
る群から選ばれる1種以上のものが好ましく、さらに
(メタ)アクリル酸(塩)を必須成分として含むものが好ま
しい。この場合、(メタ)アクリル酸の20〜100モル
%が塩基性物質で中和されているものが最も好ましい。
尚、その様な(メタ)アクリル酸塩は、(メタ)アクリル酸
をアルカリ金属塩で部分中和することにより、任意のも
のが極めて容易に調合され、本発明に用いられる。重合
に使用する水溶性不飽和単量体の水溶液濃度は特に限定
されないが通常20〜50重量%で用いられる。本発明
においては、従来のものと同様にこれらの単量体に、澱
粉やセルロース等を添加して重合に供することができ
る。また、得られる含水ゲル状重合体の親水性を極度に
阻害しない程度の量で、例えば、メチル(メタ)アクリレ
ート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリ
レート等のアクリル酸エステル類や酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル等の疎水性単量体を併用することもでき
る。
【0009】架橋剤は水溶性不飽和単量体の重合体を架
橋構造にする成分であり、分子中または分子末端に重合
性不飽和基または反応性官能基を有するものであり、吸
水性樹脂の諸特性を所望のものにするために通常用いら
れているものが本発明でも用いられる。通常、架橋剤の
使用量は単量体成分を基準として、0.0001〜5重
量%、好ましくは、0.005〜3重量%である。これ
らの架橋剤の例としては、例えば、N,N'-メチレンビス
(メタ)アクリルアミド、(ポリ)エチレングリコール(メ
タ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、
トリアリルアミン、トリアリルシアヌレート、グリシジ
ル(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、(ポリ)グリセリン、プロピレング
リコール、ジエタノールアミン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール、(ポリ)エチレングリコール
ジグリシジルエーテル、(ポリ)グリセロールポリグリシ
ジルエーテル、エピクロルヒドリン、エチレンジアミ
ン、ポリエチレンイミン、(ポリ)塩化アルミニウム、硫
酸アルミニウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム等
を具体的に挙げることができ、これらのうち反応性を考
慮して、1種または2種以上を用いることができる。
【0010】本発明において上記水溶性不飽和単量体お
よび架橋剤を重合させるための重合開始剤としては従来
用いられているものがそのまま適用され単量体水溶液に
添加されて用いられる。好ましい重合開始剤の例として
は、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナト
リウム、過酸化水素、t-ブチルハイドロパーオキシド、
琥珀酸過酸化物、t-ブチルパーオキシマレイン酸等の過
酸化物の1種または2種以上、あるいは、これらの過酸
化物と亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸などの還元剤
と組み合わせたレドックス系開始剤および、2,2'-アゾ
ビスアミジノプロパン二塩酸塩等のアゾ化合物等の水溶
性ラジカル開始剤が挙げられる。重合開始剤の添加量は
該単量体の重量に対して0.0001〜5重量%が好まし
く、さらに好ましくは0.005〜1重量%である。0.0
001重量%より少ないと、重合が進行しない場合があ
り、また、5重量%より多いと所望の吸水倍率の樹脂が
得られない恐れがある。重合開始温度については特に制
限はなく、使用する触媒系に応じて設定すればよく反応
速度が著しく低下しない温度に設定すれば問題ない。通
常、0〜30℃の温度で重合を開始させればよい。本発
明の方法に特に有利な重合方法は、特開平2-170808、同
2-129207号に記載された加圧下での重合方法である。こ
の方法によれば、加圧下で連続的に架橋された含水ゲル
状重合体を得ることができ、また容易に連続的に排出す
ることができるうえに、含水ゲル状重合体に圧密された
気体が多数存在するためであると考えられるが、本発明
と組み合わせることにより、生産性よく多孔質な粒子状
含水ゲル状重合体を得ることができる。また、取り出し
口に多孔板を備え付けた押出機等を備え付けて置けば連
続的に細断可能となる。加圧下での重合に用いる重合反
応には加圧可能な容器を用いる必要がある。本発明にお
いて使用する含水ゲル状重合体の含水率は、含水ゲル状
を呈する範囲であれば特に限定はないが、通常20〜8
0重量%である。好ましくは、20〜50重量%であ
る。
【0011】上記のようにして得た含水ゲル状重合体は
減圧された雰囲気中に曝露されると、含水ゲル状重合体
に含まれている気体粒子が急激に膨張するため、また
は、含水ゲル状重合体内の水分が沸騰するため多孔質な
含水ゲル状重合体となる。このような多孔質な含水ゲル
状重合体は多孔板に通されることにより容易に細断さ
れ、多孔質な乾燥効率の良い粒子状含水ゲル状重合体と
なる。含水ゲル状重合体を減圧された雰囲気中に曝露す
る方法としては、含水ゲル状重合体を細断工程に移動さ
せる配管等を用いても行うことができるが、含水ゲル状
重合体を多孔板から押し出すために使用される押出機内
部を減圧にして、含水ゲル状重合体を減圧された押出機
内部を通過させるという方法が、従来の製法を殆どその
まま採用できるため好ましい方法である。押出機の機構
としては、スクリュウ型、回転ロールによるもの等、含
水ゲル状重合体を多孔板に送圧できるもので内部を減圧
にできるものが採用される。含水ゲル状重合体を押し出
す速度については特に制限はなく、通常、1000〜2
000kg/hrで行われる。含水ゲル状重合体を曝露する
減圧雰囲気としては、含水ゲル状重合体の温度によって
異なるが、本発明の目的を効果的に奏させるためには、
450mmHg以下の減圧雰囲気であることが好ましい。減
圧度が450mmHgより少ないと、その減圧により多孔質
な粒子状含水ゲルを得る効果が少ない。減圧度の上限値
としてはいくらでもよく、含水ゲル状重合体中の水分が
沸騰する圧力あるいは、含水ゲル状重合体内の気体粒子
が大きく膨張する圧力に設定しておけばよい。このよう
な減圧は従来公知の真空ポンプ等を用いて容易に行え
る。押出機を用いその内部を減圧にするためには、多孔
板出口が含水ゲル状重合体によって圧密されなければな
らないが、加圧下で重合されたゲルを連続的に押し出し
機に挿入することによってそれは容易に達成できる。多
孔板の孔径は特に限定されるものではないが、直径3mm
〜20mmが好ましい。3mm未満であれば排出速度が小さ
くなり生産性が低下する場合がある。また、20mmより
大きいと粗大な含水ゲルが出現する場合がある。多孔板
の孔数は多い程生産性が上がるが、余りに多くなると多
孔板の強度が不足する様になるので、その点を考慮して
孔数を設定すればよい。本発明において、効率的に多孔
質な粒子状含水ゲル状重合体を得るには、カッターは多
孔板の内側に備えていることが好ましい。カッターによ
って含水ゲル状重合体が多孔板から押し出される際、細
断が効果的に行われる。本発明において、押出機に挿入
される含水ゲル状重合体の温度は50℃以上が好まし
い。含水ゲル状重合体の温度が50℃より低いと多孔質
な粒子状含水ゲル状重合体が得られにくい場合がある。
断熱重合によって含水ゲル状重合体を得る際は、重合開
始温度を調節することによって容易に上記温度に調整す
ることができ、後から含水ゲル状重合体を加温する必要
がなく作業性が優れている。
【0012】
【作用】本発明の方法によれば、気泡が多数存在し、ま
た粒度のよく揃った粒子状含水ゲル状重合体を得ること
ができ、このものは乾燥効率良く乾燥することができ、
かつ得られる吸水性樹脂の性能をも向上させるものであ
る。
【0013】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明の範囲がこれらの実施例のみに限定されるも
のではない。また、これらの例に記載の乾燥粉砕後の吸
水性樹脂の吸水倍率、水可溶分、残留モノマー、吸水速
度は下記の試験方法によって測定したものである。 A.吸水倍率:300mlのビーカーに吸水性樹脂粉末
0.5gを精秤し、0.9%の塩化ナトリウム水溶液20
0mlを加え、60分間撹拌した後、内容物を120mmHg
で減圧した吸引濾過装置に接続したガラスフィルター上
に移し、10分間吸引後、重量を測定し、下記の式1に
より算出した。
【0014】
【式1】吸水倍率(g/g)=吸引後ヒドロゲル重量
(g)/0.5(g)
【0015】B.水可溶分:吸水性樹脂粉末0.5g精
秤し、これを1000mlの脱イオンン水中に分散し、1
2時間撹拌後、ろ紙でろ過し、ろ液を濃縮した後、13
0℃で乾固した。下記の式2に従って水可溶分を求め
た。
【0016】
【式2】水可溶分(重量%)=(乾固物(g)×1000
/0.5×ろ液(g))×100
【0017】C.残留単量体:300mlのビーカーに吸
水性樹脂粉末0.4gを精秤し、0.9%の塩化ナトリウ
ム水溶液200mlを加え、3時間撹拌した後、メンブラ
ンフィルターでろ過し、ろ液を高速液体クロマトグラフ
ィーで分析した。一方、既知の濃度を示すモノマー標準
液を同様に分析して得た検量線を外部標準となし、ろ液
の希釈倍率を考慮して、吸水性樹脂中の残留モノマー量
を求めた。 D.吸水速度 吸水性樹脂2gを精秤し、これをマグネチックスタラー
で攪拌された50mlの生理食塩水中に投入し、液面が平
らになった時の時間を測定した。
【0018】実施例1 適当な断熱系耐圧反応容器を5kg/cm2に加圧し、アク
リル酸ナトリウム75mol%およびアクリル酸25mol%
からなる単量体成分の水溶液10kg(単量体成分35重
量%)と架橋剤としてN,N'-メチレンビスアクリルアミド
1.75g(0.05重量%対単量体成分)を入れ、窒素
ガスを吹き込み溶存酸素を追いだし、水溶液温度を10
℃に調節した。この水溶液に重合開始剤として過硫酸ア
ンモニウム1.75g(0.05重量%対単量対成分)、L-
アスコルビン酸0.175g(0.005重量%対単量体
成分)を添加した。重合開始剤添加後、約3分で発熱を
伴う重合を開始し、約30分後に重合反応温度がピーク
温度に達した。この含水ゲル状重合体をスクリュウ型押
し出し機を用いて、押出機内部を250mmHgに減圧し、
孔径16mmの多孔板から押し出し、多孔質な粒子状含水
ゲル状重合体を得た。この細断された多孔質な粒子状含
水ゲル状重合体を熱風乾燥機で130℃の熱風で60分
乾燥した後、ロールミル粉砕機をもちいて粉砕し、粒子
系が300μm〜500μmの範囲の吸水性樹脂粉末を
選別した。吸水性樹脂としての吸水倍率、水可溶分、残
留単量体、吸水速度を上記試験方法によって測定し、結
果を表1に示した。
【0019】比較例1 実施例1において、押出機内部を減圧しない以外は実施
例1と同様の操作を行い、含水ゲル状重合体を得た。得
られた含水ゲル状重合体は粗大なものが多く見られ、大
半が再付着していた。実施例1と同様に、熱風乾燥を行
ったが、乾燥状態が不均一で、未乾燥部分があったため
乾燥時間を40分延長して、粉砕し、同様の試験方法に
よって評価し、結果を表1に示した。
【0020】実施例2 実施例1において、反応器圧力を4kg/cm2とし、単量
体成分を30重量%とし、架橋剤としてN,N'-メチレン
ビスアクリルアミド1.5g(0.05重量%対単量体成
分)、開始温度を10℃とし、重合開始剤として過硫酸
アンモニウム1.5g(0.05重量%対単量体成分)、L-
アスコルビン酸0.15g(0.005重量%対単量体成
分)とし、多孔板の孔径を8mmとし、押出機内部を10
0mmHgにした以外は実施例1と同様の操作を行い、多孔
質な粒子状含水ゲル状重合体を得た。実施例1と同様に
乾燥、粉砕し、同様の試験方法によって評価し、結果を
表1に示した。
【0021】比較例2 実施例2において、押し出し機内部を減圧しない以外は
実施例2と同様な操作を行った。得られた含水ゲル状重
合体は紐状になり、粘着性が強く再付着した。実施例1
と同様に乾燥を行ったが、乾燥状態が不均一で、未乾燥
部分あったので乾燥時間を延長した。実施例1と同様の
試験方法によって評価し、結果を表1に示した。
【0022】
【表1】
【0023】上記表1から明らかな様に、本発明によ
り、吸水速度の大きい吸水性樹脂が極めて容易に得られ
るのである。
【0024】
【発明の効果】本発明により、乾燥効率が高く、生産性
良い吸水性樹脂の製造方法が提供されるうえに、乾燥、
粉砕後に得られる吸水性樹脂は、吸水倍率が高く、吸水
速度も大きく、水可溶分が少ないという優れた物性を有
するものが提供される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性単量体を重合して得られる含水ゲ
    ル状重合体を細断乾燥する吸水性樹脂の製造方法におい
    て、細断前の含水ゲル状重合体を減圧雰囲気中に曝露す
    ることを特徴とする吸水性樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】 減圧された押出機により押し出される含
    水ゲル状重合体を多孔板を用いて細断することを特徴と
    する請求項1記載の吸水性樹脂の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005066229A1 (ja) * 2004-01-08 2005-07-21 Japan Exlan Company Limited 両性高分子架橋体及び製造方法
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