JPH0725491B2

JPH0725491B2 - エレベータの群管理装置

Info

Publication number: JPH0725491B2
Application number: JP1087547A
Authority: JP
Inventors: 伸太郎 ▼辻▲
Original assignee: Mitsubishi Electric Corp
Current assignee: Mitsubishi Electric Corp
Priority date: 1989-04-06
Filing date: 1989-04-06
Publication date: 1995-03-22
Anticipated expiration: 2010-03-22
Also published as: GB2231173B; CN1018362B; CN1046138A; GB2231173A; KR920010415B1; GB9007755D0; KR900016040A; US5058711A; JPH02265876A

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕この発明は，複数台のエレベータのかごを制御した待機
させるエレベータの群管理装置に関するものである。

「従来の技術〕複数台のエレベータが併設された場合は，通常群管理運
転が行われる。この群管理運転の一つに割当方式がある
が，これは乗場呼びが登録されると直ちに各かごごとに
割当評価値を演算し，この評価値が最良のかごをサービ
スすべきかごとして選択して割り当て，上記乗場呼びに
は割当かごだけを応答させるようにして，運転効率の向
上，及び乗場呼びの待時間の短縮を計るものである。そ
して，これを効率よくするため，かご呼び，及び割り当
てられた乗場呼びに答え終わつてサービスを完了したか
ご（以下，空かごという）を適当な階床に分散待機させ
ることが行われている。これには，次のようなものがあ
る。

（ア）建物あるいはエレベータのサービス階床を複数の
ブロツクに分け，所定の優先順序で各ブロツクに１台あ
るいは２台のかごを待機させる。（特開昭53−73755号
公報，特開昭55−56958号公報，特開昭55−111373号公
報，など）（イ）特定階に対するかごの到着予想時間と，その特定
階に対応して設定さえた所定時間との比較により，上記
所定時間内に到着可能でかつ待機中の空かごがいるかど
うかを判定し，上機待機中の空かごがいなければ上記特
定階及び上記特定階に上記所定時間内に到着可能な階床
のうちいずれかの階床に上記空かごを移動させ待機させ
る。（特公昭61−37187号公報）（ウ）空かごを，この空かごを除いた他のかごのかご相
互間隔が最長のものの中点にもつとも近い階床へ移動さ
せ待機させる。（特公昭57−17829号公報）（エ）空かごの各かごの間隔又はかご停止階床間が所定
値以下となるように上記空かごを移動させ待機させる。
（特開昭59−48366号公報）（オ）ビル内交通量（乗降人数）を階床別に収集し，こ
の交通需要に応じて待機階床と待機台数を決定し，これ
に基づいてかごを分散待機させる。（特開昭59−138580
号公報）（カ）乗場呼びの登録個数を収集し，乗場呼びの発生が
多い階床を待機階床と決定し，かごを分散待機させる。
（特開昭57−62176号公報）〔発明が解決しようとする課題〕しかし，上記各方式は次のような点で問題がある。

上記（ア）の方式は，分散待機階にそれを対応した待機
かごが１台（階床によつては複数台）いないと他の階に
待機しているかごを引き寄せるため，その待機階の近く
にかごがいてもわざわざ待機階までかごを走行させるこ
とになる。これは無駄走行となり無用な電力消費をもた
らす。そこで，上記（イ）の方式が提案され，待機階へ
所定時間以内に到着できる位近くにかごがいるときは待
機階までわざわざ走行させずに済むようにした。しか
し，全てのかごが空かごである場合には，上記（ア）や
（イ）の方式のように複数のブロツク（ゾーン）のかご
を予め決められた優先順序で１台ずつ分散待機させる方
式でも十分であるが，かご呼びまたは割り当てられた乗
場呼びに応答して運行中のかごが１台でもある場合には
上記優先順序に従つた分散待機あ必ずしも適切であると
は言い難い。上記運行中のかごの近い将来の動きを予測
し，その上で空かごをどの階床へ待機させるとよいかと
いう待機階床の選定が重要となる。

これを第13図によつて説明する。第13図に示すように３
台のかごが設置された建物を３つのゾーンZ1,Z2,Z3に分
け,Z1→Z3→Z2という順番に空かごを分散待機させるも
のとする。そして，かごＡとかごＢが空かごで，かごＧ
は６階の下り呼びと１階のかご呼びに応答するために運
行中であるとする。このとき，上記（ア）の方式を適用
すると,1階近くで近い奨来発生するであろう乗場呼びに
はゾーンZ1に向かつて運行中のかごＣが最短時間で応答
できるという状況にもかかわらず，かごＡをゾーンZ1
へ，かごＢをゾーンZ3へそれぞれ分散待機させることに
なる。したがつて,20数秒後には１階でかごＡとかごＣ
が固まつて待機することになり，乗場呼びの待時間を短
くするのに適切な分散待機動作であつたとは言い難い。
結局，かごＡ又はかごＣをゾーンZ2へ走行させて待機さ
せることになり，上述したように再び無用な電力を消費
することになる。上記（イ）の方式についても同様な問
題が残されている。

また，上記（ウ）や（エ）のようにかご間隔が均等にな
るように待機階を決める方式もあるが，呼びに応答する
ために運行中のかごがいる間はかご間隔は時々刻々変化
するのでそれに合わせて待機階も変えなければならない
ことになり，無駄走行が増加するという問題点は解決さ
れていない。さらにまた，上記（オ）や（カ）のように
乗場呼びが発生しやすい階床又はその近くの階床を待機
階に決める方式もあるが，第13図で説明したように，そ
の階床に向かつて運行中のかごがいるにもかかわらず空
かごを待機させるのは無駄である。また乗場呼びが発生
しやすいと言つてもその発生はランダムであるので他の
階床に先に乗場呼びが発生した場合には逆にこの乗場呼
びの待時間が長くなる可能性も高い。

このように空かごを分散待機させるとき，呼びに応答す
るために運行中のかごが１台以上いる場合においては，
従来の方式では待時間が長くなつたり無駄走行が増加す
るという問題点があつた。

なお，下記（キ）のようにかごが全て空かごで待機して
いるときに乗場呼びが新たに発生すると，この乗場呼び
に割り当てられたかごが将来どの階床で空かごになるか
をそれぞれ予測し，そして上記乗場呼びにサービス終了
後も各かごが分散配置された状態になるような適切なか
ごを選択してこれに上記乗場呼びを割り当てる方式が提
案されている。この割当方式は，サービス終了後の分散
待機動作を不要ならしめ空かごの無駄運転を防止するこ
とを目的としている。

（キ）乗り捨て位置にかごを待機させるものにおいて，
新たに乗場呼びが発生するとこの乗場呼びを順次各かご
に仮に割り当てて仮割当かごの乗り捨て位置を予想し，
仮割当かごの予想乗り捨て位置とその他のかごの位置と
からかごの分散度を演算し，少なくとも上記分散度を各
割当かごの評価値として分散度が大きいほど割り当てら
れやすくなるようにして，各かごの上記評価値から割当
かごを決定する。（特公昭62−56076号公報）しかし，上記割当方式のように乗場呼びの発生時に将来
のかご配置（上記仮割当かごが乗り捨てられる時点のか
ご配置）が適切になるように制御しようとする方式は，
乗場呼びが発生したとき，しかも全号機が空かごの状態
という限られた状況でしか適用する機会がない。特に，
前回の乗場呼び割当の成果が出る前（すなわち，期待し
た通りのかご配置になる前）に予想外の乗場呼びが新た
に発生すると，前回の乗場呼び割当が仇になつて上記新
しい乗場呼びの待時間が長くなるなど，所定期間内にお
ける乗場呼びの待時間が結果的に長くなるということも
十分考えられる。このように乗場呼び割当によつて分散
待機動作の機能を代行することには無理があり，待時間
を短くするためには乗場呼びの発生の前から空かごを分
散待機させることが必要である。

この発明は，分散待機動作における上記課題を解決する
ためになされたもので，時間経過に伴つたかご配置の変
化を適確に把握して空かごの分散待機を行うことによつ
て，現時点から近い将来にわたつて乗場呼びの待時間を
短縮するとともに無駄走行を減少させることのできるエ
レベータの群管理装置を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

この発明に係るエレベータの群管理方法は，運転してい
るかごの所定時間経過後の状況を予測し，又，空かごを
検出し，これを待機させる位置を仮に設定し，その設定
位置へ走行させ待機させるという条件で所定時間経過後
の空かごの状況を予測し，これらのかごの状況から所定
時間経過後，或る階床もしくは或る階床域にあるかごの
台数を予測し，この台数を階床等に関連させて評価し，
空かごの待機すべき階床を選択するものである。

〔作用〕

この発明におけるエレベータの群管理装置は，空かごを
検出すると，この空かごを待機させる位置を仮に設定
し，所定時間経過後に或る階床もしくは或る階床域にい
るであろうかごの台数を予測し，この予測値を階床等に
関連させて評価して分散待機すべき階床を選択する。

〔実施例〕

第１図〜第10図は，この発明の一実施例を示す図であ
る。なお，この実施例では12階建ての建物に３台のかご
が設置されているものとする。

第１図は全体の機能構成図で，群管理装置（10）とこれ
によつて制御される１号機〜３号機用かご制御装置（1
1）〜（13）から構成されている。

（10A）は各階の乗場呼び（上り呼び，及び下り呼び）
の登録・解消を行うとともに，乗場呼びが登録されてか
らの経過時間，すなわち継続時間を演算する乗場呼び登
録手段，（10B）は各かごが各階の乗場（方向別）に到
着するまでに要する時間の予測値，すなわち到着予想時
間を演算する到着予報時間演算手段，（10C）は乗場呼
びにサービスするのに最良のかごを１台選択して割り当
てる割当手段で，乗場呼びの予測待時間（＝継続時間＋
到着予想時間）に基づいて割当演算を行う。（10D）は
かごが現時点から所定時間Ｔ経過後のかご位置とかご方
向とを予測演算するかご位置予測手段，（10E）は上記
予測かご位置と予測かご方向に基づいて所定時間Ｔ経過
後に所定階床域にいるであろうかご台数を予測演算する
かご台数予測手段，（10F）はかご呼びと割り当てられ
た乗場呼びに答え終わつたかごを検出する空かご検出手
段，（10G）は上記予測かご台数の基づいて呼びに答え
終えた階床もしくは特定階で空かごを待機させる待機手
段である。

（11A）は１号機用かご制御装置（11）に設けられ，各
階の乗場呼びに対する乗場呼び打消信号を出力する乗場
呼び打消手段，（11B）は同じく各階のかご呼びを登録
するかご登録手段，（11C）は同じく各階の到着予報灯
（図示しない）の点灯を制御する到着予報灯制御手段，
（11D）はかごの運行方向を決定する運行方向制御手
段，（11E）はかご呼びや割り当てられた乗場呼びに応
答させるために，かごの走行及び停止を制御する運転制
御手段，（11F）は戸の開閉を制御する戸制御手段であ
る。なお,2号機及び３号機用かご制御装置（12）及び
（13）も１号機用かご制御装置（11）と同様に構成され
ている。

第２図は，群管理装置（10）のブロツク回路図で，群管
理装置（10）はマイクロコンピユータ（以下，マイコン
という）で構成され,MPU（マイクロプロセシングユニツ
ト）（101）,ROM（102）,RAMD（103），入力回路（10
4），及び出力回路（105）を有してしる。入力回路（10
4）には，各階の乗場釦からの乗場釦信号（19），及び
かご制御装置（11）〜（13）からの１号機〜３号機の状
態信号が入力され，出力回路（105）から各乗場釦に内
蔵された乗場釦灯への信号（20），及びかご制御装置
（11）〜（13）への指令信号が出力される。

次に，この実施例の動作を第３図〜第９図を参照しなが
ら説明する。第３図は群管理装置（10）を構成するマイ
コンのROM（102）に記憶された群管理プログラムを示す
フローチヤート，第４図は空かご検出プログラムを表す
フローチヤート，第５図は空かごが１台のときの待機動
作手順を表すフローチヤート，第６図はそのかご位置予
測プログラムを表すフローチヤート，第７図は同じくか
ご台数予測プログラムを表すフローチヤート，第８図は
同じく待機制限演算プログラムを表すフローチヤート，
第９図は建物を複数の階床域（ゾーン）に分割した状態
を表す図である。

まず，第３図で群管理方法の概要を説明する。

ステツプ（31）の入力プログラムは，乗場釦信号（1
9），かご制御装置（11）〜（13）からの状態信号（か
ご位置，方向停止，走行，戸開閉状態，かご負荷，かご
呼び，乗場呼び打消信号など）を入力するものである。

ステツプ（32）の乗場呼び登録プログラムは，乗場呼び
の登録・解除，乗場釦灯の点灯・消灯の判定を行うとと
もに，乗場呼びの継続時間を演算するものである。

ステツプ（33）の割当プログラムは，新たに乗場呼びＣ
が登録されると，この乗場呼びＣを１号機〜３号機にそ
れぞれ仮に割り当ててみてそのときの待時間評価値W₁〜
W₃とをそれぞれ演算し，この待時間評価値W₁〜W₃が最小
となるかごを正規の割当かごとして選択するものであ
る。この待時間評価値W₁〜W₃の演算については周知であ
るので詳細な説明は省略するが，たとえば乗場呼びＣに
１号機を仮に割り当てたときの各乗場呼びｉの予測待時
間Ｕ（ｉ）（ｉ＝1,2,・・・,22:乗場呼びが登録されて
いなければ「０」秒とする）を求め，これらの２乗値の
総和，すなわち待時間評価値W₁＝U(1)²＋U(2)²＋・・・
＋U(22)²でもつて演算する。待時間評価値W₂，W₃も同様
にして演算される。

ステツプ（34）の空かご検出プログラムは，かご呼びと
割り当てられた乗場呼びに全て答え終わつて戸閉状態で
待機しているかご，すなわち空かごを検出するものであ
る。これを第４図によつて詳細に説明する。

第４図の空かご検出プログラム（34）において，ステツ
プ（51）で号機番号ｊを「１」に，空かご台数のカウン
タNAVを「０」に初期設定する。そして，ステツプ（5
2）でかごｊが割当乗場呼び，又はかご呼びを持つてい
るかどうかを判定する。もし，応答すべき呼びを持つて
いれば，ステツプ（54）で空かごフラグAVCjを「０」に
リセツトする。もし，応答すべき呼びを持つていなけれ
ばステツプ（52）→（53）へと進み，ここでかごｊが戸
閉状態かどうかを判定する。もし戸閉状態でなければス
テツプ（54）へ進み，空かごフラグAVCjを「０」にリセ
ツトする。もし戸閉状態であればステツプ（53）→（5
5）へと進み，ここで空かごフラグAVCjを「１」にセツ
トし，空かご台数カウンタNAVを「１」だけ増加する。
そしてステツプ（56）で号機番号ｊを「１」だけ増やし
てステツプ（57）へ進み，ここで全てのかごについて処
理したかどうかを判定する。号機番号ｊが「３」以下で
あれば再びステツプ（52）へ戻り次のかごについて同様
の処理を繰り返す。全てのかごについて上記処理を終え
る（号機番号ｊ＞３）と，この空かご検出プログラム
（34）の処理を終了する。

再び第３図の群管理プログラム（10）において，空かご
検出プログラム（34）の処理が終了すると，ステツプ
（35）〜（37）で空かご台数NAVを判定し，その空かご
台数NAVに応じた待機動作プログラム（38）〜（40）を
実行する。すなわち，空かご台数NAVが「１台」のとき
はステツプ（35）→（38）へ，空かご台数NAVが「２
台」のときはステツプ（35）→（36）→（39）へ，空か
ご台数NAVが「３台」のときはステツプ（35）→（36）
→（37）→（40）へ進む。空かご台数NAVが「１台」の
ときの待機動作プログラム（38）を第５図によつて詳細
に説明する。

第５図の待機動作プログラム（38）において，到着予想
時間演算プログラム（61）では，各乗場ｉ（ｉ＝1,2,3,
・・・,11は，それぞれB2,B1,1,・・・,9階の上り方向
乗場,i＝12,13,・・・21,22は，それぞれ10,9,・・・,
1,B1階の下り方向乗場を表す）への到着予想時間Aj
（ｉ）をかごｊ（ｊ＝1,2,3,）毎に演算する。到着予想
時間は，例えばかごが１階床進むのに２秒,1停止するの
に10秒を要するものとし，かごが全乗場を順に一周運転
するものとして演算される。なお，到着予想時間の演算
は周知のものである。

次に，ステツプ（62）〜（67）で空かごをそれぞれ，第
９図に示すような１階床又は連続した複数階床からなる
階床域（ゾーン）Z₁〜Z₆に仮に待機させた場合の評価を
行う。仮待機評価プログラム（62）のかご位置予測プロ
グラム（62A1）〜（62A3）では，空かご（１号機〜３号
機のいずれか）をゾーンZ₁内の階床Ｘ（＝１階）に仮に
待機させたときの,1号機〜３号機の所定時間Ｔ経過後の
予測かご位置F₁（Ｔ）〜F₃（Ｔ）と予測かご方向D
₁（Ｔ）〜D₃（Ｔ）を各かごについてそれぞれ予測演算
する。１号機用のかご位置予測プログラム（62A1）を第
６図によつて詳細に説明する。

第６図の１号機用のかご位置予測プログラム（62A1）に
おいて，まず，ステツプ（71）で１号機が空かごである
かどうかを判定する。もし１号機が空かごであれば（AV
C₁＝「１」），ステツプ（78）で待時階Ｘを最終呼び階
として最終呼び予測乗場h1を設定し，さらに空かご予測
時間t₁としてA₁（h₁）を設定し，ステツプ（79）へ進
む。また，もし１号機が空かごでなければ（AVC₁＝
「０」），ステツプ（71）→（72）へと進む。ステツプ
（72）で割当乗場呼びの有無を，ステツプ（73）でかご
呼びの有無を判定し，この判定結果に基づいて最終呼び
予測乗場h₁と空かごになるまでに要する時間の予測値
（以下，空かご予測時間という）t₁を設定する。１号機
が割り当てられた乗場呼びを待つているときは，ステツ
プ（72）→（74）へと進み，ここで最遠方の割当乗場呼
びの前方にある終端階を１号機に最終呼び階と予測し，
その階でのかごの到着方向（最上階では下り方向，最下
階では上り方向）も考慮して最終呼び予測乗場h₁として
設定する。また,1号機が割り当てられた乗場呼びを持た
ずかご呼びだけを持つているときは，ステツプ（72）→
（73）→（75）へと進み，ここで最遠方のかご呼び階を
１号機の最終呼び階と予測し，そのときのかごの到着方
向も考慮して最終呼び予測乗場h₁として設定する。さら
にまた,1号機が割当乗場呼びもかご呼びも持つていない
ときは，ステツプ（72）→（73）→（76）へと進み，こ
こで１号機のかご位置階を最終呼び階と予測し，そのと
きのかご方向も考慮して最終呼び予測乗場h₁として設定
する。

このようにして最終呼び予測乗場h₁を求めると次にステ
ツプ（77）で１号機の空かご予測時間t₁を求める空かご
予測時間t₁は，最終呼び予測乗場h₁への到着予想時間A₁
（h₁）にその乗場での停止時間の予測値Ts（＝10秒）を
加算して求める。なお，かご位置階を最終呼び予測乗場
h₁として設定した場合は，かご状態（走行中，減速中，
戸開動作中，戸開中，戸閉動作中など）に応じて停止時
間の残り時間を予測して，これを空かご予測時間t₁と設
定する。

次に，ステツプ（79）〜（81）で１号機の所定時間Ｔ後
の予測かご位置F₁（Ｔ）と予測かご方向D₁（Ｔ）を演算
する。なお，所定時間Ｔとは近い将来の予測のために設
定されるもので，例えば平均待ち時間（20秒位）等を選
ぶことにより結果として良好なサービスが得ることがで
きる。１号機の空かご予測時間t₁が所定時間Ｔ以下のと
きは，所定時間Ｔを経過するまでに１号機が空かごにな
るということを意味しているので，ステツプ（79）→
（80）へと進み，ここで最終呼び予測乗場h₁に基づいて
その乗場h₁の階床を所定時間Ｔ経過後の予測かご位置F₁
（Ｔ）として設定する。また，予測かご方向D₁（Ｔ）を
「０」に設定する。なお，予測かご方向D₁（Ｔ）は，
「０」のときは無方向，「１」のときは上り方向，
「２」のときは下り方向を表す。さらにまた，予測空か
ごフラグPAV₁を「１」に設定する。

一方,1号機の空かご予測時間t₁が所定時間Ｔよりも大き
いときは，所定時間Ｔを経過してもまだ空かごになつて
いないということを意味しているので，ステツプ（79）
→（81）へと進み，ここで乗場ｉ−１の到着予想時間A₁
（ｉ−１）と乗場ｉの到着予想時間A₁（ｉ）が｛A₁（ｉ
−１）＋Ts≦Ｔ＜A₁（ｉ）＋Ts｝となるような乗場ｉの
階床を所定時間Ｔ経過後の予測かご位置F₁（Ｔ）として
設定し，この乗場ｉと同じ方向を予測かご方向D₁（Ｔ）
として設定する。また，予測空かごフラグPAV₁を「０」
に設定する。

このようにして，空かご予測プログラム（62A1）で１号
機に対する予測かご位置F₁（Ｔ）と予測かご方向D
₁（Ｔ），及び予測空かごフラグPAV₁を演算するが,2号
機及び３号機に対する予測かご位置F₂（Ｔ），F₃（Ｔ）
予測かご方向D₂（Ｔ），D₃（Ｔ）及び予測空かごフラグ
PAV₂ PAV₃も空かご予測プログラム（62A1）と同じ手順
からなる空かご予測プログラム（62A2），（62A3）でそ
れぞれ演算される。

再び第５図において，ゾーンZ₁仮待機用のかご台数予測
プログラム（62B）では，空かごをゾーンZ₁内の待機階
Ｘに仮待機したときの，所定時間Ｔ経過後のゾーンZ₁〜
Z₆における予測かご台数N₁（Ｔ）〜N₆（Ｔ）をそれぞれ
演算する。これを第７図によつて詳細に説明する。

第７図のかご台数予測プログラム（62B）において，ス
テツプ（91）で予測かご台数N₁（Ｔ）〜N₆（Ｔ）をそれ
ぞれ「０」台に，号機番号ｊ及びゾーン番号ｍをそれぞ
れ「１」に初期設定する。ステツプ（92）では,j号機の
予測かご位置Fj（Ｔ）と予測かご方向Dj（Ｔ）に基づい
て，所定時間Ｔ経過後にｊ号機がゾーンZmにいるかどう
かを判定する。ｊ号機がゾーンZmにいると予測される
と，ステツプ（93）でゾーンZmの予測かご台数Nm（Ｔ）
を１台増加させる。ステツプ（94）では号機番号ｊを一
つ増加させ，ステツプ（95）で全号機について判定し終
わつたかどうかをチエツクする。終了していなければス
テツプ（92）に戻り，上述の処理を繰り返す。

ゾーン番号ｍのゾーンZmについてステツプ（92）及び
（93）の処理を全号機終了すると，次にステツプ（96）
で，ゾーン番号ｍを一つ増加させるとともに号機番号ｊ
を「１」に初期設定する。そして，同じようにステツプ
（92）〜（95）の処理を号機番号ｊ＞３となるまで繰り
返す。すべてのゾーンZ₁〜Z₆について上述の処理を終え
るとステツプ（97）でゾーン番号ｍ＞６となり，このか
ご台数予測プログラム（62B）の処理を終了する。

第５図の待機動作プログラム（38）における待機制限プ
ログラム（62C）では，上記予測かご台数N₁（Ｔ）〜N₆
（Ｔ）に基づいて空かごがゾーンZ₁の階床Ｘに待機しに
くくなるようにするための待機制限評価値P₁を演算す
る。なお，かごが一カ所に固まりそうなときほど待機制
限評価値P₁を大きな値に設定する。これを第８図によつ
て詳細に説明する。

第８図の待機制限プログラム（62C）において，ステツ
プ（101）で予測かご台数Nm（Ｔ）＝３となるゾーンZm
が存在するかどうかすなわち全てのかごが一つのゾーン
に集中するかどうかを判定する。そのようなゾーンが存
在するときは，ステツプ（102）で待機制限評価値P₁を
最大の「1600」に設定する。また，ステツプ（103）で
予測かご台数Nm（Ｔ）＝２となるゾーンZmが存在するか
どうか，すなわち大部分のかごが一つのゾーンに集中す
るかどうかを判定する。そのようなゾーンが存在すると
きは，ステツプ（104）で待機制限評価値P₁を「900」に
設定する。

さらに，ステツプ（105）で上方階（ゾーンZ₃及び
Z₄），又は下方階（ゾーンZ₁及びZ₆）に全てのかごが集
中（N₃（Ｔ）＋N₄（Ｔ）＝3,又はN₁（Ｔ）＋N₆（Ｔ）＝
３）するかどうかを判定する。集中するときは，ステツ
プ（104）で同じように待機制限評価値P₁を「900」に設
定する。さらにまた，ステツプ（106）では同じく上方
階又は下方階に大部分のかごが集中（N₃（Ｔ）＋N
₄（Ｔ）＝2,又はN₁（Ｔ）＋N₆（Ｔ）＝２）するかどう
かを判定する。大部分のかごが集中するときは，ステツ
プ（107）で待機制限評価値P₁を「400」に設定する。

さらにまた，ステツプ（108）では３つの隣接するゾー
ンZ_m-1,Zm,Z_m+1の予測かご台数N_m-1（Ｔ）,Nm（Ｔ），
及びN_m+1（Ｔ）がいずれも「０」となる組合せが存在す
るかどうかを判定する。このようなゾーンZ_m-1,Zm,Z_m+1
の組が存在するときは，ステツプ（107）で同じように
待機制限評価値P₁を「400」に設定する。

最後に，ステツプ（109）では利用客の多い主階床（１
階）及びその周辺の階床（ゾーンZ₁，Z₅，Z₆）にかごが
２台未満（N₁（Ｔ）＋N₅（Ｔ）＋N₆（Ｔ）＜２）かどう
かを判定する。主階床周辺に２台以上のかごがいないと
きは，ステツプ（110）で待機制限評価値P₁を「100」に
設定し,2台以上のかごがいるときはステツプ（111）で
待機制限評価値P₁を「０」に設定する。

このようにして待機制限プログラム（62C）では各ゾー
ンZ₁〜Z₆における予測かご台数N₁（Ｔ）〜N₆（Ｔ）に基
づいて空かごをゾーンZ₁に仮待機したときの待機制限評
価値P₁を設定する。これで仮待機評価プログラム（62）
によるゾーンZ₁に対する評価が終了する。

第５図の他のゾーンZ₂〜Z₆に対する仮待機プログラム
（63）〜（67）においても，同様にして評価が行われ，
それぞれ待機制限評価値P₂〜P₆が設定される。

上記のようにして待機制限評価値P₁〜P₆が設定される
と，第５図の待機動作プログラム（38）に示す待機階選
択プログラム（68）では，上記待機制限評価値P₁〜P₆の
値が最小となるゾーンをひとつ選択する。（なお，待機
制限評価値P₁〜P₆の値が最小となるゾーンが複数個存在
するときは，あらかじめ決めた優先順序でその中から一
つだけ選択するものとするが，例えば走行距離が最短と
なるようなゾーンを優先的に選択するなど，他の優先条
件によつて選択するようにしてもよい）。そして，選択
したゾーンに空かごの最終呼びの階が含まれるときは，
その最終呼びの階にそのまま待機させるために待機指令
を設定しない。もし，上記選択したゾーンに空かごの最
終呼びの階が含まれないときは，上記選択したゾーン内
の特定階に上記空かごを走行させてそこで待機させるた
めに上記空かごに対して待機指令を設定する。

以上が空かごが１台（空かご台数NAV＝「１」）のとき
の待機動作プログラム（38）の動作である。もし，空か
ごが２台又は３台（空かご台数NAV＝「２」又は
「３」）のときには，第３図の待機動作プログラム（3
9）又は（40）が実行される。この場合，待機動作プロ
グラム（38）における到着予想時間演算，かご位置予
測，かご台数予測，及び待機制限評価値の演算と同様に
して，空かごを仮待機させるゾーンの全ての組合せにつ
いて待機制限評価値を求め，この待機制限評価値が最小
となる仮待機させるゾーンの組合せにしたがつて空かご
を待機させるゾーンを決める。

最後に，第３図に示すステツプ（41）の出力プログラム
では，上記のようにして設定された乗場釦灯信号（20）
を乗場に送出するとともに，割当信号，予報信号，及び
待機指令などをかご制御装置（11）〜（13）に送出す
る。

このような手順で上記群管理プログラム（31）〜（41）
を繰り返し実行する。

次に，この実施例における群管理プログラム（10）の動
作を第10図及び第11図によつて，さらに具体的に説明す
る。なお，簡単のために第９図に示す建物において,3台
のかごA,B及びＣが設置されている場合について説明す
る。

第10図において，上り走行中のかごＡには７階の上り呼
び（7u）が割り当てられ，下り走行中のかごＢには１階
のかご呼び（1c）と地下１階のかご呼び（B1c）が登録
されているものとする。かごＣは空かごになつた直後と
する。

さて，第10図の状態から所定時間Ｔ（＝20秒）経過した
後のかご位置はそれぞれ第11図のように予測される。し
たがつて，かごＣをゾーンZ₁〜Z₆のそれぞれの待機階に
仮待機させたときの予測かご台数，及び待機制限評価値
は下表のようになる。

したがつて，待機制限評価値P₁〜P₆のうち最小値はP₂＝
P₅＝100であるので，ゾーン番号の若い方のゾーンZ₂が
選択され，空かごであるかごＣはゾーンZ₂の待機階であ
る４階に待機するための待機指令がセットされる。

従来の待機方式だとかごＣはゾーンZ₁の待機階（＝１
階）に待機させられるため，近い将来１階付近に２台の
かごが固まり，長待ち呼びが発生しやすくなるし，それ
を避けるために再び待機動作を行わなくてはならなくな
る。しかし，この発明によれば所定時間Ｔ経過後のかご
配置を考慮したゾーンZ₂（又はZ₅）の待機階（＝４階）
に空かごＣを待機させるので，上記のような無駄な待機
動作を減少させることができる。

以上説明したように，上記実施例では，かごが現時点か
ら呼びに順次応答して所定時間経過後のかご位置とかご
方向とを予測演算し，さらにこれらに基づいて各ゾーン
における所定時間経過後のかご台数を予測演算し，この
予測かご台数に応じて待機動作を行わせるようにしたの
で，かごが１か所に集中することがなくなり，現時点か
ら近い将来にわたつて乗場呼びの待時間を短縮するとと
もに無駄走行を減少させることができる。

なお，上記実施例では，所定時間Ｔ経過後のかご位置と
かご方向を予測するとき，まずかごが最終呼びに答え終
わつて空かごになるであろう階床とそれまでに要する時
間を予測し，その上で所定時間Ｔ経過後のかご位置とか
ご方向を予測するようにした。これは，かごが空かごに
なるとその階でそのまま待機するものと仮定したからで
ある。空かごを特定階に必ず待機させることが決まつて
いる場合であれば，特定階に走行させるものとしてかご
位置とかご方向を予測すればよい。また，空かごになる
可能性が低い，すなわち比較的交通量の多い交通状態で
あれば，空かご予測時間と最終呼び予測乗場の演算を省
略し，所定時間Ｔを経過しても空かごにならないという
条件の下にかご位置とかご方向を予測演算することも容
易である。さらに，所定時間Ｔを経過するまでに新たに
発生するであろう呼びも考慮してかご位置とかご方向を
予測することもできる。さらにまた，最終呼び予測乗場
の演算方法もこの実施例のように簡略化したものではな
く，統計的に求めたかご呼びや乗場呼びの発生確率に基
づいてきめ細かく予測するものであつてもよい。

また，上記実施例では，第９図に示すようなゾーンに建
物を分割したが階床数や設置かご台数の他，時間帯や各
階床の用途（主階床，食堂階，集会室階，乗継階など）
に応じて逐次ゾーンの設定の仕方を変更することも容易
である。あた，必ずしも乗場の方向を考慮してゾーンを
決める必要はない。

さらにまた，上記実施例では，所定ゾーンの予測かご台数が規定値以上となるよう
な仮待機の設定の場合。

特定ゾーン（上方階又は下方階）の予測かご台数が
規定値以上となるような仮待機の設定の場合特定ゾーン（主階床）及びその周辺ゾーンの予測か
ご台数が規定値未満となるような仮待機の設定の場合所定ゾーンの予測かご台数が０台で，かつそれに隣
接するゾーンの予測かご台数も０台となるような仮待機
の設定の場合に，最適な待機階を選択するための待機制限評価値（＞
０）をそれぞれ設定するようにしたが，予測かご台数に
基づく待機制限評価値の設定条件はこれに限るものでは
ない。上記予測かご台数を使用しかごが集中するか否か
を判定する条件であればどのような条件あつてもよい。
また，待機制限評価値の値も上記実施例のように，「16
00」，「900」，「400」，「100」というような固定値
ではなく，上記設定条件をフアジー集合で表現し，その
メンバーシツプ関数値に基づいて待機制限評価値を設定
するようにしてもよい。

さらにまた上記実施例では，空かごが２台以上あると
き，空かごを仮待機させるゾーンの全ての組合せについ
て待機制限評価値を求め，この評価値が最小となる仮待
機させるゾーンの組合せにしたがつて空かごの待機階を
それぞれ決定したが，空かごが２台以上あるときの待機
階の決定方式はこれに限るものではない。空かごの台数
が少ないときは上記方式でも問題ないが，空かごの台数
が多くなると組合せの数が極端に多くなるため多くの演
算時間がかかるという問題が生じる。そこで，空かごが
２台以上ある場合でも仮待機させる空かごは１台だけと
し，残りの空かごはそのままその階で待機するものとし
て待機制限評価値を求め，上記仮待機させた空かごの待
機階を決定する。これをすべての空かごについて順番に
処理する。このような方式が容易に実現できることは上
記実施例から明かである。

また，空かごの待機階を選択する手段は上記実施例に限
るものではなく，待機制限条件を満たす待機ゾーン（待
機階）をあらかじめ待機階の候補から除外する方式であ
つてもよい。例えば，待機制限評価値が所定値より小さ
い待機ゾーンの中から所定の基準（例えば，待機階まで
の走行距離が最小とか到着時間が最短など）に従つて正
規の待機階を選択するというように，待機制限評価値が
大きい待機ゾーンを待機候補ゾーンから除外する方式な
どが考えられる。

上記実施例では，一種類の所定時間Ｔについて所定時間
経過後のかご位置とかご方向を各かごについてそれぞれ
予測し，これに基づいて待機制限評価値を演算するよう
にしたが，複数種類の所定時間T₁，T₂，・・・，T_r（T₁
＜T₂＜・・・＜T_r）について所定時間経過後のかご位置
とかご方向を各かごについてそれぞれ予測し，さらに複
数種類の所定時間T₁，T₂，・・・，T_rについて所定時間
経過後の予測かご台数N_m（T₁）〜N_m（T_r）を各ゾーンZ_m
（ｍ＝1,2,・・・）についてそれぞれを演算する。そし
て，各組合わせ｛N₁（T₁），N₂（T₁），・・・｝，｛N₁
（N₂），N₂（T₂），・・・｝，・・・，｛N₁（T_r），N₂
（T_r），・・・｝，によつてそれぞれ設定された待機制
限評価値Ｐ（T₁）,P（T₂），・・・,P（T_r），を重み付
け加算する，すなわちＰ＝K₁・Ｐ（T₁）＋K₂・Ｐ（T₂）
＋・・・＋K_r・Ｐ（T_r），（但し，K₁，K₂，・・・，K_r
は重み係数）なる算式にしたがつて演算することによ
り，最終的な待機制限評価値Ｐを設定することも容易で
ある。この場合，ある一時点Ｔだけのかご配置に注目す
るのではなく，T₁，T₂，・・・，T_rという複数の時点に
おけるかご配置を大局的に評価することになるので，現
時点から近い将来にわたつて乗場呼びの待時間を一層短
縮することが可能となる。なお，上記重み係数K₁，K₂，
・・・，K_rは，例えば第12図に示すように，どの時点の
かご配置を重視するかによつて何通りかの設定方法が考
えられるが，交通状態や建物の特性などに応じて適宜選
択すればよい。

又，複数種類の所定時間を使用することにより交通状態
に応じてこの所定時間を変えることも可能となり待時間
等のサービスを一層向上することができる。

〔発明の効果〕

以上のようにこの発明によれば，空かごを検出するとこ
の空かごを待機させる位置を仮に設定し，所定時間経過
後に或る階床もしくは或る階床域にいるであろうかごの
台数を予測し，この予測値を評価して分散待機すべき階
床を選択するようにしたので，時間経過に伴つたかご配
置の変化を適確に把握でき，乗場呼びの待時間を短縮す
るとともに無駄走行を減少させることができるエレベー
タの群管理方法が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第11図はこの発明によるエレベータの群管理装
置の一実施例を示す図で，第１図は全体構成図，第２図
は群管理装置（10）のブロツク回路図，第３図は群管理
プログラムの流れ図，第４図は空かご検出プログラムの
流れ図，第５図は待機動作プログラムの流れ図，第６図
はかご位置予測プログラムの流れ図，第７図はかご台数
予測プログラムの流れ図，第８図は待機制限プログラム
の流れ図，第９図は建物のゾーン分割を示す図，第10図
及び第11図は，呼びとかご位置の関係を示す図である。
第12図は，この発明の他の実施例の評価説明図である。
第13図は，従来のエレベータの群管理装置におけるそれ
ぞれ呼びとかご位置の関係を示す図である。図中，（10A）は乗場呼び登録手段，（10C）は割当手
段，（10D）はかご位置予測手段，（10E）はかご台数予
測手段，（10F）は空かご検出手段，（10G）は待機手
段，（11）〜（13）はかご制御手段，（34）は空かご検
出プログラム，（38）は待機動作プログラム，（62A1）
はかご位置予測プログラム，（62B）はかご台数予測プ
ログラム，（62C）は待機制限プログラムである。なお，図中同一符号は，同一部分又は相当部分を示す。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】階床の乗場に設けられた乗場釦が操作され
ると乗場呼びを登録する乗場呼び登録手段と、乗場呼び
に対して複数のかごの中からサービスすべきかごを選択
して割り当てる割当手段と、かごの運行方向決定、出
発、停止、及び戸開閉などの運転制御を行い、かごをか
ご呼びと前記割り当てられた乗場呼びに応答させるかご
制御手段と、かごが全ての呼びに答え終ると所定の階床
で待機させる待機手段を備えたエレベータの群管理装置
において、前記複数のかごの中から前記かご呼びと割り当てられた
乗場呼びの両方とも持たないかごを空かごとして検出す
る空かご検出手段と、近い将来のかご位置の予測のために現時点を起点として
将来に向けて所定時間を設定し、前記かご呼びと割り当
てられた乗場呼びに応答し運転しているかごに対して
は、前記所定時間を経過した後の将来のかご位置をそれ
ぞれ予測するとともに、前記空かご検出手段で検出した
空かごに対しては、待機すべき階床として複数の階床位
置を仮に設定し、これらの仮設定した階床位置へ前記空
かごを走行させて待機させるという仮定のもとに、前記
仮設定した階床位置を前記空かごの前記所定時間経過後
の将来のかご位置としてそれぞれ予測するかご位置予測
手段と、前記かご位置予測手段で予測された前記所定時間後の将
来のかご位置に基づいて、前記所定時間後に所定の階床
もしく所定の階床域内にいるであろうかごの台数を、前
記仮設定に対応してそれぞれ予測するかご台数予測手段
と、前記かご台数予測手段で予測されたかご台数を前記仮設
定に対応してそれぞれ評価し、この評価に基づき前記空
かごの待機すべき階床もしくは階床域を選択する待機位
置選択手段と、を備えたことを特徴とするエレベータの群管理装置。