JPH07254099A - 道路交通における突発事象検出装置 - Google Patents

道路交通における突発事象検出装置

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JPH07254099A
JPH07254099A JP6045328A JP4532894A JPH07254099A JP H07254099 A JPH07254099 A JP H07254099A JP 6045328 A JP6045328 A JP 6045328A JP 4532894 A JP4532894 A JP 4532894A JP H07254099 A JPH07254099 A JP H07254099A
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JP
Japan
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traffic
speed
neural network
vehicle
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JP6045328A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Yamamoto
達也 山本
Koji Ogue
幸二 小久江
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 道路交通において事故や故障車等の突発事象
を精度よく検出する。 【構成】 車両が通行する道路10の複数に分割された
各区間12における車両の道路通行に関する交通流デー
タ13を一定周期Tで検出する交通流データ検出手段1
4と、交通流データ検出手段13で検出された連続する
複数区間12における連続する複数周期Tにおける各交
通流情データ13が入力層を構成する各入力ユニットに
入力され、出力層を構成する出力ユニットから測定対象
区間12aにおける車両通行に関する突発事象の発生有
無情報15を出力するニューラルネットワーク16と、
出力ユニットから出力され発生有無情報15に対応する
測定対象区間12aにおける実証された実績発生有無情
報17を教示情報18としてニューラルネットワーク1
6を学習させるニューラルネットワーク学習手段19と
を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は道路を有効利用するため
の交通管制システムに係わり、特にニューラルネットワ
ークを用いて、交通事故や故障車等の突発事象を客観的
に検出する道路交通における突発事象検出装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】幹線道路や高速道路における車両の走行
状態を監視制御する交通監視システムにおいては、監視
対象の道路を複数の区間に分割して各区間に該当区間を
通行する車両の平均的な速度や単位時間に該当区間を通
過する車両数を示す交通量を検出する車両検知器を配設
している。
【0003】そして、道路の管理センターに配設された
監視装置でもって各区間に設置された車両検知器からの
各速度(区間速度)及び区間交通量を監視表示し、監視
員は自然渋滞や事故や故障車の発生を監視している。そ
して、これらを発見すると、道路交通情報として報道機
関に通報したり、道路の複数箇所に設けられた電光表示
板に表示して運転者の注意を喚起させる。
【0004】また、事故や故障車等の突発事象が発生し
て道路が塞がれた場合、又は通行車線が制限される場合
は、その情報をいち早く各運転者に知らせるのみなら
ず、該当区間における通行車両に対する片側車線規制を
実施したり、高速道路の場合は、隣接するインターにお
いて進入規制を実施する必要がある。
【0005】一方、自然渋滞の場合は、運転者が自然渋
滞が生じていることを承知しておれば、車線規制とかイ
ンターにおける進入規制を特に実施する必要ない。した
がって、監視者としては、渋滞を検出した場合、その渋
滞が自然渋滞に起因するものか、前述した事故や故障車
等の突発事象に起因するものかを判断して、その種類に
対応する処理を実行する必要がある。
【0006】この事故や故障車等の突発事象を管理セン
ターで検出する突発事象検出装置は例えば図6に示すよ
うに構成されている。道路1の各区間1aにそれぞれ該
当区間1aを通行する各車両の平均速度Vと該当区間1
aを通過する車両の数を示す交通量Qを一定周期T毎に
測定する車両検知器2が設置されている。各車両検知器
2で測定された各区間1aにおける各周期T毎の速度V
及び交通量Qは管理センターに配設された監視システム
内に組込まれた突発事象検出装置3内へ伝送される。
【0007】この突発事象検出装置3は一種のコンピュ
ータで構成されており、内部に判定値メモリ4,測定値
バッファ5,判定処理部6,フラグメモリ7及び出力部
8が設けられている。
【0008】そして、突発事象検出装置3は一定周期T
毎に入力される各区間1aの区間速度V及び区間交通量
Qを読取って、これらの値から各区間1aに事故,故障
車等の突発事象が発生したか否かを判定して出力部8に
表示する。
【0009】判定値メモリ4内には、指定された測定対
象区間9において渋滞が生じていると判断できる速度を
示す渋滞判定速度Vpf,同じく渋滞が生じていると判断
できる交通量を示す渋滞判定交通量Qpf,前述した突発
事象に起因する渋滞であると判断できる交通量を示す突
発渋滞発生判定交通量Qpj,一定時間における速度変化
が突発事象が発生した結果であると判断できる速度変化
量を示す速度変化判定値Vpt,下流側区間10との間の
速度差が突発事象が発生した結果であると判断できる速
度差を示す速度差判定値Vpl等が予め設定されている。
【0010】また、測定値バッファ3内には、前記各区
間1aのうち今回、突発事象が発生したか否かを測定
(判定)する測定対象区間9における、現時点(今回の
周期T)で読取った現在(今回)速度Vp,t 、1周期前
に読取った前回速度Vp,t-1 ,2周期前に読取った前々
回速度Vp,r-2 ,現在交通量Qp ,移動平均速度Vp3
1,現在周期で読取った下流側区間10の下流区間速度
Vp+1,t が記憶される。
【0011】なお、移動平均速度Vp31 は測定対象区間
9における今回周期.1周期前.2周期前の各速度Vp,
t 、Vp,t-1 ,Vp,r-2 を平均した速度である。この測
定バッファ5の記憶内容は1周期Tが経過する毎に新規
のデータに更新される。また、測定対象区間9が次の区
間1aに移動した場合においても、更新される。
【0012】フラグメモリ7内には、該当測定区間9に
おける一つ前の周期の状態を示す7種類のフラグが必要
に応じて設定される。フラグ0は「自然流」を示し、フ
ラグ1は「突発渋滞要注意」、フラグ2は「突発渋滞検
出初発」、フラグ3は「自然渋滞継続中」、フラグ4は
「自然渋滞初発」、フラグ5は「突発渋滞検出」、そし
て、フラグ6は「突発渋滞確認」である。
【0013】そして、「突発渋滞検出」及び「突発渋滞
確認」の各ブラグ5,6が設定されると、測定対象区間
9に突発事象が発生したと見なして、出力部8に突発事
象発生情報及び測定対象区間を表示出力する。
【0014】今、現在周期Tにおいて、測定対象区間9
及び下流側区間10から各速度Vp,t ,Vp+1,t が入力
され、また、測定対象区間9から現在交通量Qp が入力
されると、測定値バッファ5の各速度,交通量が更新さ
れる。そして、判定処理部6は図7及び図8に示す流れ
図に従って該当測定区間9における突発事象の発生有無
を判断する。
【0015】図7の流れ図が開始されると、測定対象区
間9の現在速度Vp,t が渋滞判定速度Vpfより早い場合
は(ステップST1)、渋滞が全く発生しておらず、
「自然流」のフラグ1をフラグメモリ7に設定する(S
T2)。そして、今回の周期Tにおける判定処理を終了
する。現在速度Vp,t が渋滞判定速度Vpfより遅い場合
は、前回周期にてフラグメモリ7に設定されているフラ
グを調べる(ST3)。
【0016】「自然流」フラグ0,「突発渋滞要注意」
フラグ1又は「突発渋滞検出初発」フラグ2が設定され
ていた場合は、現在交通量Qp が渋滞交通量Qpfより多
いか否かを調べる(ST4)。多い場合は「自然渋滞初
発」フラグ4を設定する(ST5)。そして今回の判定
処理を終了する。
【0017】少ない場合は、移動平均速度Vp31 と現在
速度Vp,t との差速度が速度変化判定値Vptより大きい
か否かを判定する(ST6)。小さい場合は、「突発事
態要注意」フラグ1を設定する(ST7)。そして今回
の判定処理を終了する。
【0018】差速度が大きい場合は、「突発渋滞検出初
発」フラグ2を設定し(ST8)、図8に示す二次検出
処理を実行する(ST9)。また、ST3において、前
回周期のフラグメモリ7に「突発渋滞検出」フラグ5又
は「突発渋滞確認」フラグ6が設定されていた場合は、
「突発渋滞検出」フラグ5を設定する(ST12)。そ
して、ST9にて二次検出処理を実行する。
【0019】さらに、ST3において、前回周期のフラ
グメモリ7に「自然渋滞継続中」フラグ3又は「自然渋
滞初発」フラグ4が設定されていた場合は、ST10に
おいて、現在交通量Qp が突発渋滞発生判定交通量Qpj
より多いか否かを調べる。多い場合は、「自然渋滞継続
中」フラグ3を設定し(ST11)、今回の判定処理を
終了する。また、少ない場合は、「突発渋滞検出初発」
フラグ2を設定し(ST8)、図8に示す二次検出処理
を実行する(ST9)。
【0020】図8の二次検出処理が開始されると、フラ
グメモリ7に既に「突発渋滞検出」フラグ5が設定され
ていた場合は(ST13)、「突発渋滞検出」フラグ5
を設定する(ST14)。そして、現在速度Vp,t と下
流区間速度Vp+1,t との差速度が速度差判定値Vplより
大きい場合は、「突発渋滞確認」ブラグ6を設定する。
また、差が小さい場合は、再度この二次検出処理を実行
する(ST18)。
【0021】さらに、フラグメモリ7に既に「突発渋滞
検出初発」フラグ2が設定されていた場合は(ST1
3)、過去3回の周期のうちで2回同一フラグ2が設定
されていた場合のみ(ST17)、ST14へ進む。2
回未満の場合は、再度二次検出処理を行う(ST1
8)。
【0022】このような突発事象検出装置においては、
測定対象区間9における現在速度Vp,t 、移動平均速度
Vp31 ,現在交通量Qp 、及び下流側区間10における
現在速度Vp+1,t と予め判定値メモリ4に設定した各判
定値とを比較対照することによって、事故や故障車等の
突発事象に起因する突発渋滞を自然渋滞と区別して把握
できる。よって、監視員は管理センターに居ながら突発
事象を発見でき、しかるべき交通規制を最適タイミング
で実施できる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た突発事象検出装置においても、まだ解消すべき次のよ
うな課題があった。すなわち、フフラグメモリ7に設定
される「自然流」フラグ1,突発渋滞要注意フラグ2,
…,突発渋滞確認フラグ6等の各フラグが設定される条
件、すなわち、突発事象が発生したと判断する条件は、
すべて判定値メモリ4内に設定された各判定値で判断す
る。
【0024】この各判定値はすべて監視員又は技術者が
長年の経験と勘に基づいて得られた人為的な値である。
したがって、設定する人の個人差があり、必ずしも正確
な値であるとはいえない。その結果、誤った判断が出力
される場合もある。
【0025】さらに、判定値メモリ4内に設定された各
値は固定値である。しかし、実際の道路においては、た
とえ高速道路等の信号や交差点が無い比較的均一な形状
の道路であったとしても、上り坂の頂上付近では自然渋
滞が局所的に発生しやすい。これは、運転者が上り坂に
差し掛かりアクセルを踏込む必要があるのに、同一アク
セル状態のままとしたために、速度が自然と低下するこ
とに気付かないからである。さらに、トンネルの入口付
近においても局所的に自然渋滞が発生しやすい。これ
は、視界が急に暗くなるので、運転者が本能的にアクセ
ルを緩めるからである。また、上り坂の手前と上り坂の
上方位置においては、渋滞ではないのに、大きな速度差
が発生する。
【0026】したがって、通常の自然渋滞を突発事象に
起因する突発渋滞と判断したり、全く渋滞が発生してい
ないのに、突破渋滞要注意と判断する懸念がある。この
ような事態を未然に防止するためには、各区間毎に該当
区間の道路状態に応じた判定値を判定値メモリ4内に設
定する必要がある。このように各区間毎に異なる最適判
定値を監視員や技術者が勘と経験でもって設定すること
は非常に困難である。
【0027】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、道路における各区間の一定周期毎の区間速
度や区間交通量等の複数種類の交通流データを検出し
て、この条件が異なる複数種類の交通流データからニュ
ーラルネットワーク手法を用いて測定対象区間における
突発事象の発生有無を判断することによって、多数の判
定値を人為的に設定することなく、自動学習によって、
突発事象のみを正確に検出できる道路交通における突発
事象検出装置を提供することを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記課題を解消するため
に本発明の請求項1の突発事象検出装置においては、図
1に示すように、車両が通行する道路10の複数に分割
された各区間12における車両の道路通行に関する交通
流データ13を一定周期Tで検出する交通流データ検出
手段14と、交通流データ検出手段13で検出された連
続する複数区間12における連続する複数周期Tにおけ
る各交通流情データ13が入力層を構成する各入力ユニ
ットに入力され、出力層を構成する出力ユニットから測
定対象区間12aにおける車両通行に関する突発事象の
発生有無情報15を出力するニューラルネットワーク1
6と、出力ユニットから出力され発生有無情報15に対
応する測定対象区間12aにおける実証された実績発生
有無情報17を教示情報18としてニューラルネットワ
ーク16を学習させるニューラルネットワーク学習手段
19とを備えている。
【0029】また、請求項2の発明においては、請求項
1の突発事象検出装置における交通流データ13を、各
区間12における車両速度を示す区間速度Vp と各周期
Tに該当区間12を通過する車両数を示す区間交通量Q
とで構成している。
【0030】さらに、請求項3においては、上述した交
通流データ検出手段14を、道路の各区間に配設され、
この各区間における区間速度及び区間交通量を一定周期
で検出する複数の車両検出手段で構成している。
【0031】請求項4に係わる突発事象検出装置におい
ては、車両が通行する道路の複数に分割された各区間に
おける車両の区間速度及び区間交通量を一定周期で検出
する複数の車両検出手段と、各車両検出手段から出力さ
れた各区間速度及び各区間交通量のうちの測定対象区間
を含む連続する複数区間における連続する複数周期にお
ける各区間速度及び各区間交通量が入力層を構成する各
入力ユニットに入力され、出力層を構成する出力ユニッ
トから測定対象区間における車両通行に関する突発事象
の発生有無情報を出力する複数のニューラルネットワー
クと、複数のニューラルネットワークの各出力ユニット
から出力された発生有無情報に対応する各測定対象区間
における実証された各実績発生有無情報をそれぞれ教示
情報として対応するニューラルネットワークを学習させ
る複数のニューラルネットワーク学習手段とを備えてい
る。
【0032】さらに、請求項5の発明においては、上記
請求項4における各ニユーラルネットワークの各入力ユ
ニットの入力データとして、測定対象区間の現在周期に
おける区間速度と、該当測定対象区間の現在周期におけ
る区間交通量と、該当測定対象区間の下流側区間の現在
周期における区間速度と、該当測定対象区間の下流側区
間の現在周期における区間交通量と、該当測定対象区間
の一つ前の周期における区間速度と、該当測定対象区間
の一つ前の周期における区間交通量と、該当測定対象区
間の下流側区間の一つ前の周期における区間速度と、該
当測定対象区間の下流側区間の一つ前の周期における区
間交通量とを採用している。
【0033】請求項6に係わる突発事象検出装置におい
ては、車両が通行する道路の複数に分割された各区間に
おける車両の区間速度及び区間交通量を一定周期で検出
する複数の車両検出手段と、各車両検出手段から出力さ
れた連続する複数周期における各区間速度及び各区間交
通量が入力層を構成する各入力ユニットに入力され、出
力層を構成する各出力ユニットから各区間ににおける車
両通行に関する突発事象の発生有無情報を出力する1つ
のニューラルネットワークと、各出力ユニットから出力
され各区間の発生有無情報に対応する各区間における実
証された各実績発生有無情報をそれぞれ教示情報として
ニューラルネットワークを学習させるニューラルネット
ワーク学習手段とを備えている。
【0034】さらに、請求項7の発明においては、上記
請求項6におけるニユーラルネットワークの各入力ユニ
ットの入力データとして、各区間の現在周期における区
間速度と、各区間の現在周期における区間交通量と、各
区間の一つ前の周期における区間速度と、各区間の一つ
前の周期における区間交通量とを採用している。
【0035】
【作用】このように構成された請求項1に関する突発事
象検出装置においては、交通流データ検出手段によっ
て、道路を構成する各区間12における車両の道路通行
に関する交通流データが一定周期T毎に検出される。
【0036】この検出された各区間,各周期Tにおける
各交通流データ、すなわち、測定対象区間を含む複数区
間における現在周期を含む過去からの複数周期における
それぞれ測定条件が異なる複数種類の交通流データが得
られる。したがって、これらの複数種類の交通流データ
を用いて事故や故障車等の突発事象が測定対象区間に生
じたか否かを判断すればよい。
【0037】この判断の手段として、本発明においては
ニューラルネットワーク手法を用いている。具体的に
は、上述した各測定条件における各交通流データをニュ
ーラルネットワークの入力層の各入力ユニットに入力
し、出力層の出力ユニットから該当測定対象区間におけ
る突発事象の発生有無情報を得ている。
【0038】もちろん、ニユーラルネットワークにおい
ては、入力層の各入力ユニットと中間層の各中間ユニッ
トとを結ぶ各重み係数、及び中間層の各中間ユニットと
出力層の出力ユニットとを結ぶ各重み係数が正しい値に
設定されている必要がある。
【0039】そこで、本発明においては、後から該当測
定対象区間において実際に事故や故障車等の突発事象が
発生したか否かの実績発生有無情報を得て、これを教示
情報としてニューラルネットワークに印加して、ニュー
ラルネットワークを学習させる。具体的には上述した各
重み係数をその都度修正していく。
【0040】この実績発生有無情報は監視者にとって簡
単に把握できるので、特に監視者や技術者に大きな負担
を強いることはない。すなわち、従来装置のように多数
の判定値を設定する必要はない。
【0041】請求項2においては、交通流データとして
区間速度Vと区間交通量Qを採用している。また、請求
項3においては、分割した各区間毎に区間速度Vと区間
交通量Qを検出する車両検出手段を設置している。
【0042】また、請求項4においては、各区間毎にニ
ューラルネットワークを設けている。請求項6において
は、道路全体として1台のニューラルネットワークを設
けている。
【0043】最終的に道路を構成する各区間毎に事故や
故障車等の突発事象の発生有無情報が得られればよい。
したがって、各区間毎の発生有無情報を1台のニューラ
ルネットワークで実現させるか、各区間毎に独立した複
数台のニューラルネットワークで実現するかは、ニュー
ラルネットワークの処理能力や正しい出力が得られるま
での学習能力に応じて適宜選択すればよい。
【0044】1台のニューラルネットワークで実現する
場合は、測定対象区間が全区間となり、全ての区間にお
ける複数周期における区間速度Vと区間交通量Qを入力
する必要がある。
【0045】また、各区間毎の複数台のニューラルネッ
トワークで実現する場合は、測定対象区間は1区間とな
り、該当測定対象区間を含む予め定められた複数区間の
複数周期における区間速度Vと区間交通量Qを入力する
のみでよい。
【0046】ニューラルネットワークの入力層の各入力
ユニットにどのようなデータを入力するかは、出力され
る測定対象区間の突発事象の発生有無情報の精度や学習
する場合における学習効率に重要な影響を与える。
【0047】そこで、請求項5に示すように交通流デー
タの種類を特定することによって、複数台のニューラル
ネットワークを用いた場合における最良の結果を得てい
る。また、請求項7に示すように各データ種類を特定す
ることによって、1台のニューラルネットワークを用い
た場合における最良の結果を得ている。
【0048】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面を用いて説明す
る。図3は複数台のニューラルネットワークを用いて構
成した道路交通における突発事象検出装置の概略構成を
示すブロック図である。
【0049】監視対象の道路21は複数の区間22に分
割されている。そして、各区間22にはそれぞれ専用の
車両検出手段としての車両検知器23が配設されてい
る。なお、説明を簡単にするために、この道路21は上
り車線と下り車線とが分離された高速道路であり、各車
両検知器23は図中矢印で示す方向に車両が走行する一
方の車線における車両の流れを検知するとする。
【0050】各車両検知器23は、例えば1分等の一定
周期T毎に、自己が管轄する区間22を走行する各車両
の平均速度で示す区間速度Vp,t 及び該当区間22を通
過する車両数で示す区間交通量Qp,t を検出する。
【0051】なお、区間速度Vp,t 及び区間交通量Qp,
t のサフィクス[p]は区間22を特定する区間番号を
示し、サフィクス[t]は測定された周期を示す。例え
ば、Vp,t 、Qp,t は測定対象区間22aにおける現在
(今回)の周期Tで測定された区間速度及び区間交通量
を示す。また、Vp+1,t-1 、Qp+1,t-1 は測定対象区間
22aの下流側に隣接する下流側区間22bにおける一
つ前の周期Tで測定した区間速度及び区間交通量を示
す。
【0052】さらに、各車両検知器23内には監視カメ
ラが組込まれており、自己に対応する各区間22の車両
の走行状況の画像を取込み、該当区間22に対応するネ
ットワーク学習装置25へ送出する。
【0053】各車両検知器23は、1分の周期T毎に測
定した区間速度Vp,t ,区間交通量Qp,t を2周期に亘
って記憶保持する測定バッファを備えており、次の周期
が開始されると、今回周期Tで測定した区間速度Vp,t
,区間交通量Qp,t と、前回の周期Tで測定した区間
速度Vp,t-1 ,区間交通量Qp,t-1 とを自己の測定対象
区間22aに対応するニューラルネットワーク24へ送
出する。
【0054】同時に、車両検知器23は次の周期Tが開
始されると、測定バッファに記憶された上述した4種類
の測定データ、すなわち4種類の交通流データKpを自
己の測定対象区間22aの上流側に隣接する上流側区間
22cに対応するニューラルネットワーク24に対し
て、各区間速度Vp+1,t ,Vp+1,t-1 及び各区間交通量
Qp+1,t ,Qp+1,t-1 として送出する。
【0055】したがって、今回、測定対象区間22aに
対応するニューラルネットワーク24には、測定対象区
間22aの車両検知器23及び下流側区間22bの車両
検知器23から下記に示す合計8つの交通流データKp
が入力される。
【0056】 測定対象区間22aの現在周期における区間速度Vp,t 測定対象区間22aの現在周期における区間交通量Qp,
t 下流側区間22bの現在周期における区間速度Vp+1,t 下流側区間22bの現在周期における区間交通量Qp+1,
t 測定対象区間22aの一つ前の周期における区間速度V
p,t-1 測定対象区間22aの一つ前の周期における区間交通量
Qp,t-1 下流側区間22bの一つ前の周期における区間速度Vp+
1,t-1 下流側区間22bの一つ前の周期における区間交通量Q
p+1,t-1 図4は各ニユーラルネットワーク24の概略構成を示す
ブロック図である。
【0057】図示するように、ニユーラルネットワーク
24は、h個の入力ユニット26aからなる入力層26
と、m個の中間ユニット27aからなる中間層27と、
n個の出力ユニット28aからなる出力層28とで構成
されている。
【0058】なお、図4においては、出力ユニット28
aが1つの場合(n=1)が図示されている。また、実
施例装置においては、入力ユニット26aの設置数は上
述した各交通流データKp 対応する8個である(h=
8)。したがって、上述した各交通流データKp は1番
から8番までの各入力ユニット26aに入力される。
【0059】各入力ユニット26aへ各交通流データK
p を直接入力するのではなくて、各交通流データKp を
0〜1の値に正規化して入力する。すなわち、各入力ユ
ニット26aへの入力値u1(t),…,ui(t),…,uh
(t)は全部の区間22に亘って予想される最大値(定
数)を各交通流データKp 値で除算した値である。各入
力値ui(t)における時刻tは前述した各周期Tの時系列
変化を示す。実施例においては、周期Tは1分であるの
で時刻tの単位は分(min) である。
【0060】各交通流データKp を正規化した8つの入
力値u1(t)〜uh(t)を入力パターンと呼ぶ。入力層26
を構成する各入力ユニット26aはそれ自体で何等演算
機能を有していない。すなわち各入力ユニット26aの
動作を示す各関数fA は全て1である。したがって、各
入力ユニット26aから出力される各関数値fA1(t) ,
…,fAi(t),…,fAh(t) は、(1) 式に示すように、各
入力値u1(t),…,ui(t),…,uh(t)に等しい。
【0061】 fAi(t)=ui(t) …(1) 入力層26の各入力ユニット26aと中間層27の各中
間ユニット27aとはそれぞれ固有の重み係数で接続さ
れている。例えば、i番目の入力ユニット26aとj番
目のち中間ユニット27aとは両者に固有の重み係数a
ijで接続されている。
【0062】入力層26を構成する各入力ユニット26
aから出力された各関数値fA1(t),…,fAi(t),…,
fAh(t) は中間層27の各中間ユニット27aへそれぞ
れに対応した重み係数ai1,…,aij,…,ahmが乗算
された乗算値[fAi(t)・aij]として送信される。
【0063】中間層27を構成するm個の各中間ユニッ
ト27aには入力ユニット26aの設置数h分の乗算値
[fAi(t)・aij(=ui(t)・aij)]を加算した値x
(t) が入力される。すなわちj番目の中間ユニット27
aには
【0064】
【数1】 が入力される。
【0065】各中間ユニット27aの動作を示す関数f
B は、例えば図2に示す特性を有するシグモイド関数f
(x) である。 f(x) =1/[1+exp(-x) ] …(3) このシグモイド関数f(x) は、図示するように、単調増
加関数であり微分可能で、かつ以下の条件を満たす。
【0066】|f(x) |<α α:有限値(図
2の場合α=1) したがって、m個の各中間ユニット27aから出力され
る各関数値fB1(t) ,…,fBj(t) ,…,fBm(t) は、
(2) 式で得られた入力値xj(t)を(3) 式のシグモイド関
数f(x) に代入した値となる。
【0067】中間層27のm個の各中間ユニット27a
は出力層28のn個(n=1)の出力ユニット28aに
それぞれ固有の重み係数で接続されている。例えば、j
番目の中間ユニット27aとk番目の出力ユニット28
aとは両者に固有の重み係数cjkで接続されている。
【0068】m個の各中間ユニット27aから出力され
た各関数値fB1(t) ,…,fBj(t),…,fBm(t) は出力
層28の出力ユニット28aへそれぞれ対応した重み係
数c1k,…,cjk,…,cmkが乗算された乗算値[fBj
(t)・cjm]として送信される。
【0069】出力層28を構成するn個(n=1)の各
中間ユニット28aには中間ユニット27aの設置数m
分の乗算値[fBj(t)・cjk]を加算した値x0(t)が入力
される。すなわちk番目の出力ユニット28aには
【0070】
【数2】 が入力される。
【0071】出力ユニット28aの動作を示す関数fC
も、前述した図2に示す特性を有するシグモイド関数f
(x) である。したがって、n個(n=1)の出力ユニッ
ト28aから出力される0から1までの値を有する1つ
の関数値fck(t) はこのニューラルネットワーク24の
出力値、すなわち、道路21の測定対象区間22aにお
ける時刻tにおける突発事象の発生有無情報Xk(t)とな
る。
【0072】この出力ユニット28aから出力される各
時刻t(各周期T)における各発生有無情報Xk(t)は、
図2に示すシグモイド関数f(x) の値であるので、
[1]または[0]に近い値となる。すなわち、[1]
の場合が突発事象発生有りを示し、[0]の場合が突発
事象発生無しを示す。
【0073】次に、図3に示す各ニューラルネットワー
ク24を学習させる各ニューラルネットワーク学習装置
25の動作を説明する。各ニューラルネットワーク学習
装置25は各車両検知器23から受信した各区間22の
車両の通行情況の画像を受信してモニタ表示する。監視
センターの監視員又は技術者は、常時モニタ画面を監視
し、事故や故障車等の突発事象がモニタ画面に表示され
ると、この画面を確認して、発生時刻tと発生区間pと
からなる実績発生有無情報Yp,t を確認した時点で発生
区間22に対応するニューラルネットワーク学習装置2
5へ入力操作する。又は、一定期間発生情報をノート等
に記録しておき、毎日の監視業務終了後又は監視業務開
始前にまとめて、対応するニューラルネットワーク学習
装置25へ入力操作する。
【0074】なお、実績発生有無情報Yp,t は、突発事
象が発生している場合は[1]で、発生していない場合
は[0]である二値化データである。p番目の区間22
に対応するニューラルネットワーク学習装置25は外部
から学習指令が入力されると、先ず、誤差評価関数Eを
次の(5) 式で求める。
【0075】 E=[Xp(t)−Yp(t)]2 /2 …(5) なお、実績発生有無情報Yp(t)は、監視員又は技術者が
操作入力したp番目の区間22の各実績発生有無情報Y
p,t に基づいて、各時刻tを変数として、各出力ユニッ
ト28aから出力された各有無詳報情Xk(t)(=Xp
(t))に対応する測定対象区間22の[1]又は[0]
の値である。
【0076】一般にニューラルネットワークにおける学
習とは、誤差評価関数Eが最小値になるように、前述し
た各ユニット相互間の各重み係数aij,cjkの値を決定
することである。そこで、使用中の各重み係数aij,c
jkの各修正量Δaij(t) ,Δcjk(t) は前記誤差評価関
数Eを偏微分することによって(6) 式で求まる。
【0077】
【数3】
【0078】なお、時間Δtは、実施例においては、前
述した一定周期T(=1分)に相当する。また、(6) 式
における第2項は、学習の収束の安定化を図るための項
であり、ε,αは重み係数に対する各学習パラメータで
ある。すなわち、各パラメータε,αの値が過度に大き
いと、発散してしまって、一定周期T毎に得られる突発
事象の発生有無情報Xp,t が変化する懸念がある。逆
に、過度に小さい値であれぱ、このニューラルネットワ
ーク24で得られる突発事象の発生有無情報の精度が向
上するまで長時間を要することになる。
【0079】したがって、最適値を設定する必要があ
る。さて、(6) 式にて、各重み係数aij,cjkの各修正
量Δaij(t) ,Δcjk(t)が算出されると、現在使用中
の各重み係数aij(t) ,cjk(t) を次の周期T(時刻t
+Δt)において(7) 式で示す各重み係数aij(t+Δ
t),cjk(t+Δt)へ修正する。
【0080】 aij(t+Δt)=aij(t) +Δaij(t) cjk(t+Δt)=cjk(t) +Δcjk(t) …(7) したがって、複数周期分の実績発生有無情報Yp,t をニ
ューラルネットワーク学習装置25へ操作入力すると、
このニューラルネットワーク学習装置25は、前述した
(5) 式から(7) 式までの各演算処理を前記複数周期回数
分繰り返し実行することによって、より誤差評価関数E
が小さくなり、検出精度が向上する。
【0081】そして、図3に示す突破事象検出装置にお
いては、全ての区間22において、該当区間22に対応
する各ニューラルネットワーク24が該当区間22aに
突発事象の発生有無情報Xp を出力する。したがって、
監視センターに常駐している監視員は道路21のどの区
間22に突発事象が発生したとしても確実に把握でき
る。
【0082】このように構成された突発事象発生検出装
置を新たに据え付けた場合において、監視センターに常
駐している監視員又は技術者は、各ニューラルネットワ
ーク24が突発事象の発生有りを出力した発生区間p及
び発生時刻tに対応する実際の区間p及び時刻tの通行
状態を判断して、[1]又は[0]の実績発生有無情報
を採取して、この実績発生有無情報をニューラルネット
ワーク学習装置25へ操作入力する。この操作入力の作
業を、例えば1週間又は1月間に亘って実施すれば、学
習効果が働き、各ニューラルネットワーク24から出力
される突発事象の発生有無情報Xp,t が例えば後から監
視員が確認した実際の突発事象発生有無情報Yp,t に一
致するようになる。
【0083】また、長期間に亘って装置を稼働させる
と、より一層、突発事象発生の検出精度を向上できる。
したがって、図6に示す従来装置のように、監視員や技
術者が判定値メモリ4に各判定値を設定るす必要ない。
当然、各区間22毎に異なる値の各判定値を設定する必
要ない。よって、監視員や技術者の負担が軽減するのみ
ならず、設定者による個人差や人為的な設定ミスを未然
に防止できる。
【0084】図5は本発明の他の実施例に係わる1台の
ニューラルネットワークを用いた突発事象選出装置の概
略構成を示す模式図である。図3に示す実施例装置と同
一部分には同一符号が付してある。したがって、重複す
る部分の詳細説明は省略されている。
【0085】図3の実施例と同様に道路21のn個に分
割された各区間22には、該当区間22を通行する車両
の区間速度Vp,t 及び区間交通量Qp,t を一定周期T毎
に検出する車両検出器23aが配設されている。また、
各車両検知器23a内には監視カメラが組込まれてお
り、自己に対応する区間22における車両の走行状況の
画像を取込み、1台のネットワーク学習装置25aへ送
出する。
【0086】各車両検知器23aは1分の周期T毎に測
定した区間速度Vp,t ,区間交通量Qp,t を2周期に亘
って記憶保持する測定バッファを備えており、次の周期
が開始されると、今回周期Tで測定した区間速度Vp,t
,区間交通量Qp,t と、前回の周期Tで測定した区間
速度Vp,t-1 ,区間交通量Qp,t-1 とをニューラルネッ
トワーク24aへ送出する。
【0087】したがって、ニューラルネットワーク24
aには、新規の周期Tが到来する毎に、道路21の全て
の区間22の車両検知器23から下記に示す合計(4×
n)種類の交通流データKp が入力される。
【0088】各区間22の現在周期における区間速度V
1,t …Vp,t …Vn,t 各区間22の現在周期における区間交通量Q1,t …Qp,
t …Qn,t 各区間22の一つ前の周期における区間速度V1,t-1 …
Vp,t-1 …Vn,t-1 前記各区間の一つ前の周期における区間交通量Q1,t-1
…Qp,t-1 …Qn,t-1 この実施例のニューラルネットワーク24aは、図4に
示した先の実施例のニューラルネットワーク24におい
て、入力層26を(4×n)個の入力ユニット26aで
構成している(h=4×n)。中間層27は先の実施例
と同様にm個の中間ユニット27aで構成されている。
さらに、出力層28は点線で示すようにn個の出力ユニ
ット28aで構成されている。
【0089】そして、(4×n)個の各入力ユニット2
6aには、上述した(4×n)種類の各交通流データK
p が正規化されて入力される。また、n個の各出力ユニ
ット28aから前述した(3) 式で示されるシグモイド関
数f(x) で算出される各関数値fC1(t) ,…,fCk(t)
,…,fCn(t) が出力される。この各出力ユニット2
8aから出力される各関数値fC1(t) ,…,fCk(t) ,
…,fCn(t) が1番目からn番目の各区間22に対応す
る突発事象発生の各発生有無情報X1 ,…,Xp,…,
Xn となる。
【0090】したがって、この実施例装置においては、
1台のニューラルネットワーク24aでもって、n分割
された各区間22における突発事象の[1]または
[0]に近似された各発生有無情報X1(t)…Xn(t)を把
握できる。
【0091】次に、このように構成されたn個の出力ユ
ニット28aを有した1台のニューラルネットワーク2
4aを学習させるニューラルネットワーク学習装置25
aの動作を説明する。
【0092】監視センターに常駐している監視者または
技術者は先の実施例装置と同様に、ニューラルネットワ
ーク学習装置25aのモニタ画面を観察して、実際に突
発事象が発生した発生区間pと発生時刻tとを確認し
て、これらの値を[1]又は[0]の実績発生有無情報
Yp,t としてニューラルネットワーク学習装置25aへ
操作入力する。
【0093】ニューラルネットワーク学習装置25aは
入力した時刻tにおけるn個の発生有無情報X1(t),
…,X1(t),…,Xn(t)を用いて次の(8) 式で誤差評価
関数Eを求める。
【0094】
【数4】
【0095】次に、誤差評価関数Eが最小値になるよう
に、前述した各ユニット相互間の各重み係数aij,cjk
の値を決定する。このために。前述と同様に、使用中の
各重み係数aij,cjkの各修正量Δaij(t) ,Δcjk
(t) を前記誤差評価関数Eを偏微分することによって
(9) 式で求める
【0096】
【数5】
【0097】そして、最終に、次の周期T(時刻t+Δ
T )における、修正後の各重み係数aij(t+Δt),cjk
(t+Δt)を(10)式で算出する。 aij(t+Δt)=aij(t) +Δaij(t) cjk(t+Δt)=cjk(t) +Δcjk(t) …(10) したがって、前述した実施例のニューラルネットワーク
学習装置25aと同様に、ニューラルネットワーク24
aの各重み係数aij,cjkが、出力される各発生有無情
報X1(t)…Xn(t)が実績値に一致する方向に修正され
る。
【0098】よって、先に説明した突発事象発生検出装
置とほぼ同様の効果を得ることが可能である。さらに、
この実施例装置においては、1台のニューラルネットワ
ーク24aで全ての区間22における突発事象の発生有
無情報X1(t)…Xn(t)が得られるので、演算処理能力の
大きいコンピュータを使用する場合は、前述した実施例
装置に比較して構成を大幅に簡素化できる。
【0099】なお、本発明は上述した各実施例に限定さ
れるものではない。図3に示す実施例装置においては、
各ニューラルネットワーク24には前述した8種類の交
通流データKp を入力するようにしたが、この交通流デ
ータKp の種類数及び項目は特に限定するものではな
い。例えば、測定対象区間22aの上流側区間22cで
検出され区間速度Vp-1,t 及び区間交通量Qp-1,t も入
力してもよい。すなわち、出力される測定対象区間22
aの突発事象の発生有無情報Xk(t)が実績有無情報Yp,
t に精度よく一致する交通流データKp を選択すればよ
い。
【0100】
【発明の効果】以上説明したように本発明の道路交通に
おける突発事象検出装置においては、道路における各区
間の一定周期毎の区間速度や区間交通量等の複数の交通
流データを検出して、この条件が異なる複数種類の交通
流データからニューラルネットワーク手法を用いて測定
対象区間における突発事象の発生有無を検出している。
したがって、突発事象発生を判断するための多数の判定
値を人為的に設定する必要ないので、設定者の個人差や
誤設定が生じることはなく、突発事象の発生有無の検出
精度を向上できる。さらに、道路における上り坂,下り
坂、カーブ,トンネル等の道路状況も検出結果に自動的
に織り込まれるので、理想的な突発事象検出が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の概略構成を示す機能ブロック図
【図2】 本発明の一実施例に係わる突発事象検出装置
のニューラルネットワークに採用されるシグモイド関数
を示す図
【図3】 同実施例装置の概略構成を示すブロック図
【図4】 同実施例装置に組込まれたニューラルネット
ワークを示す概略構成図
【図5】 本発明の他の実施例に係わる突発事象検出装
置の概略構成を示すブロック図
【図6】 従来の突発事象検出装置の概略構成を示すブ
ロック図
【図7】 同従来装置の動作を示す流れ図
【図8】 同じく同従来装置の動作を示す流れ図
【符号の説明】
21…道路、22…区間、22a…測定対象区間、22
b…下流側区間、23,23a…車両検知器、24,2
4a…ニューラルネットワーク、25,25a…ニュー
ラルネットワーク学習装置、26…入力層、26a…入
力ユニット、27…中間層、27a…中間ユニット、2
8…出力層、28a…出力ユニット。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両が通行する道路の複数に分割された
    各区間における前記車両の道路通行に関する交通流デー
    タを一定周期で検出する交通流データ検出手段と、 この交通流データ検出手段で検出された連続する複数区
    間における連続する複数周期における各交通流情データ
    が入力層を構成する各入力ユニットに入力され、出力層
    を構成する出力ユニットから測定対象区間における車両
    通行に関する突発事象の発生有無情報を出力するニュー
    ラルネットワークと、 前記出力ユニットから出力され発生有無情報に対応する
    前記測定対象区間における実証された実績発生有無情報
    を教示情報として前記ニューラルネットワークを学習さ
    せるニューラルネットワーク学習手段とを備えた道路交
    通における突発事象検出装置。
  2. 【請求項2】 前記交通流データは前記各区間における
    車両速度を示す区間速度と前記各周期に該当区間を通過
    する車両数を示す区間交通量とで構成されたことを特徴
    とする請求項1記載の道路交通における突発事象検出装
    置。
  3. 【請求項3】 前記交通流データ検出手段は、前記道路
    の各区間に配設され、この各区間における区間速度及び
    区間交通量を一定周期で検出する複数の車両検出手段で
    構成されたことを特徴とす請求項2記載の道路交通にお
    ける突発事象検出装置。
  4. 【請求項4】 車両が通行する道路の複数に分割された
    各区間における前記車両の区間速度及び区間交通量を一
    定周期で検出する複数の車両検出手段と、 この各車両検出手段から出力された各区間速度及び各区
    間交通量のうちの測定対象区間を含む連続する複数区間
    における連続する複数周期における各区間速度及び各区
    間交通量が入力層を構成する各入力ユニットに入力さ
    れ、出力層を構成する出力ユニットから前記測定対象区
    間における車両通行に関する突発事象の発生有無情報を
    出力する複数のニューラルネットワークと、 前記複数のニューラルネットワークの各出力ユニットか
    ら出力された発生有無情報に対応する各測定対象区間に
    おける実証された各実績発生有無情報をそれぞれ教示情
    報として対応するニューラルネットワークを学習させる
    複数のニューラルネットワーク学習手段とを備えた道路
    交通における突発事象検出装置。
  5. 【請求項5】 前記各ニユーラルネットワークの各入力
    ユニットには、 該当ニユーラルネットワークの測定対象区間の現在周期
    における区間速度と、 前記該当測定対象区間の現在周期における区間交通量
    と、 前記該当測定対象区間の下流側区間の現在周期における
    区間速度と、 前記該当測定対象区間の下流側区間の現在周期における
    区間交通量と、 前記該当測定対象区間の一つ前の周期における区間速度
    と、 前記該当測定対象区間の一つ前の周期における区間交通
    量と、 前記該当測定対象区間の下流側区間の一つ前の周期にお
    ける区間速度と、 前記該当測定対象区間の下流側区間の一つ前の周期にお
    ける区間交通量とが入力されることを特徴とする請求項
    4記載の道路交通における突発事象検出装置。
  6. 【請求項6】 車両が通行する道路の複数に分割された
    各区間における前記車両の区間速度及び区間交通量を一
    定周期で検出する複数の車両検出手段と、 この各車両検出手段から出力された連続する複数周期に
    おける各区間速度及び各区間交通量が入力層を構成する
    各入力ユニットに入力され、出力層を構成する各出力ユ
    ニットから前記各区間ににおける車両通行に関する突発
    事象の発生有無情報を出力する1つのニューラルネット
    ワークと、 前記各出力ユニットから出力され各区間の発生有無情報
    に対応する各区間における実証された各実績発生有無情
    報をそれぞれ教示情報として前記ニューラルネットワー
    クを学習させるニューラルネットワーク学習手段とを備
    えた道路交通における突発事象検出装置。
  7. 【請求項7】 前記ニユーラルネットワークの各入力ユ
    ニットには、 前記各区間の現在周期における区間速度と、 前記各区間の現在周期における区間交通量と、 前記各区間の一つ前の周期における区間速度と、 前記各区間の一つ前の周期における区間交通量とが入力
    されることを特徴とする請求項6記載の道路交通におけ
    る突発事象検出装置。
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