JPH07252218A - ピロリジノン誘導体 - Google Patents
ピロリジノン誘導体Info
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- JPH07252218A JPH07252218A JP932695A JP932695A JPH07252218A JP H07252218 A JPH07252218 A JP H07252218A JP 932695 A JP932695 A JP 932695A JP 932695 A JP932695 A JP 932695A JP H07252218 A JPH07252218 A JP H07252218A
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Abstract
の提供。 【構成】 下記一般式(1)または(2) で表される化合物あるいはその塩を、有効成分として含
有する抗精神病薬および虚血性脳疾患治療薬。 【効果】 この薬剤は、錐体外路系症状の副作用を誘発
しない。
Description
導体並びに該誘導体を含有する抗精神病薬および虚血性
脳疾患治療薬に関する。
で発生し、青年期に多発する。放置すれば進行性に人格
が解体し、人間らしい自己発展機能が全く崩れてしま
い、社会的にも大きな問題である。この病気の原因とし
て、脳内のドーパミン伝達の異常が指摘されている。ク
ロルプロマジンやハロペリドール等のドーパミン拮抗薬
が抗精神病薬として有効なことはこの説を裏づけるもの
といえる。しかし、ドーパミン拮抗薬は同時に、急性ジ
ストニア、パーキンソニズムのような錐体外路性副作用
または遅発姓ディスキネジアを高率に発現させることが
知られており、大きな問題となっている。これに対して
近年、従来の薬物の作用機作とは異なる側面からのアプ
ローチが試みられている。シグマ受容体作用薬はそのひ
とつである。シグマ受容体作動薬であるSKF−100
47が、ヒトに対して精神病様の作用を誘発することが
明らかになっているので、このシグマ受容体の拮抗薬
が、錐体外路性副作用を伴わない抗精神病薬となること
が期待される。この種の薬物としてはリムカゾール(R
imcazole)が知られているが、シグマ受容体に
対する親和性および特異性は未だ不充分である。
る化合物が、除草剤として特開昭52−89666号公
報、米国特許No.4,874,442、同No.4,
960,457等に記載されている。
51−95079号公報に記載され、鎮痛特性と制瀉特
性を有すると報告されている。
群から選択され;R1はH,Cl,Br,F,トリフル
オロメチル,低級アルコキシからなる群から選択され;
R2はH,Cl,Br,Fからなる群から選択され;A
はヒドロキシ,低級アルキルカルボニルオキシ,低級ア
ルコキシカルボニルからなる群から選択され;nは整数
1,2または3である。]他の医薬品用途としては、式
IIIに示される化合物が抗痴呆剤として臨床研究され
ており、代表的文献として、Butler他,Jour
nal of Medicinal Chemistr
y, 27,684−691(1984)に記載されて
いる。
キレン、Yはカルボニルまたはメチレン、Aはアルキレ
ン、アルカノイル、アルキレンアミドアルキレン等のよ
うな架橋部分、Wは窒素、Bはピリミジニル、ピリジニ
ル、ベンゾイソチアゾリル環系である。]が抗精神病、
抗不安、鎮吐、認識力増強 抗痴呆活性を持つと報じら
れ、米国特許No.4,668,687、同No.3,
717,634、同No.4,423,049、同N
o.4,524,206に記載されている。
同時に弱い抗炎症作用を示すことがMalawska他
の“2−ピロリジノンマンニッヒ塩基の合成と薬理特
性”,Polish Jorunal of Phar
macology,34,373−382(1982)
に述べられている。また、Mattson他,米国特許
No.4,826,843に式VIの化合物が認識力お
よび記憶増強活性を持つと示されている。
Yはカルボニル(Xが1,2−ベンゾ環の時のみ)また
はメチレン、R1は水素または低級アルキル、Zはピリ
ダジン、ピリミジン、ピラジン環系から選ばれるR2,
R3−二置換ジアジニル環である、ここでR2,R3は
それぞれ独立に水素、炭素数1から4の低級アルキル
基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、シアノ
基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロメチル基、
ハロゲンから選ばれる。] また、米国特許No.4,
767,759に式VIIに示す化合物が、抗痴呆活性
を持つことが記載されている。
炭素数1から2のアルコキシ、フッ素、塩素、臭素、ト
リフルオロメチルまたは炭素数1から4のアルキルによ
りモノまたはジ置換されていてもよいフェニル基または
ピリジル基を表し、R3およびR4は同一または異なって
いてもよく、水素または炭素数1から2のアルキル基を
表すか、あるいはR3及びR4の2個の基は窒素原子と一
緒になって、OまたはNをさらに別のヘテロ原子として
含有していてもよく、および場合によりメチル基により
置換されていてもよい飽和5または6員環を形成してい
るか、またはこれらの基はイミダゾール環を形成してお
り、そしてこのアミノアルキル基は4−または5−位に
存在する。] その他、モノアミンオキシダーゼ−B阻害剤として式V
IIIの化合物が、Silverman他(Journ
al of Medicinal Chemistr
y,36,3606−3610(1993))によって
研究されている。
体に高い親和性を有し、抗精神病作用を示すという記載
はない。
副作用を生じることなく抗精神病作用を有する化合物を
提供することを目的とするものである。
題を解決するためにピロリジノン骨格を有する化合物に
ついて鋭意検討した結果、シグマ受容体に特異的かつ高
い親和性を持つ新規のピロリジノン誘導体を見いだし、
本発明を完成させた。即ち、本発明は、下記一般式
(1)または(2)
アルキル基、炭素数9から15の水素化縮合多環炭化水
素基、置換もしくは無置換のフェニル基を表し、R2は
水素原子、あるいは炭素数1から12のアルキル基を表
す。kは1から3の整数を表す。Aは以下のいずれかの
構造を表す。
9、E10はそれぞれ独立に、水素原子、水酸基、シアノ
基、カルバモイル基、アセチル基、ハロゲン原子、炭素
数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシ
基、炭素数1から4のパーフルオロアルキル基、炭素数
1から3のパーフルオロアルキルオキシ基、炭素数1か
ら3のヒドロキシアルキル基、炭素数1から3のアルコ
キシ基の置換した炭素数1から3のアルキル基、ベンジ
ルオキシ基、あるいはハロゲン置換ベンジルオキシ基を
表し、F1、F2はそれぞれ独立に水素原子、水酸基、ハ
ロゲン原子、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1か
ら6のアルコキシ基、炭素数1から4のパーフルオロア
ルキル基、あるいは炭素数1から3のパーフルオロアル
キルオキシ基を表し、iは4、または6から9の整数を
表す。iが6の場合、F1、F2は互いに結合してエチ
レン基を形成していてもよい。]で示されるピロリジノ
ン誘導体あるいはその塩である。
て、R1が炭素数1から12の直鎖アルキル基、炭素数
3から12の分岐アルキル基、炭素数3から12の環状
構造を有するアルキル基、炭素数9から15の水素化縮
合多環炭化水素基、フェニル基または置換フェニル基で
あり、R2が水素原子、炭素数1から12の直鎖アルキ
ル基あるいは炭素数3から12の分岐アルキル基であ
る。
基としては、ハロゲン原子、水酸基、カルバモイル基、
スルファモイル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、低
級アルキル基、シクロアルキル基、低級アルコキシ基、
低級アルキルアミノ基、低級アミノアルキル基、低級ア
ルキルチオ基、低級アシル基、低級アシルアミノ基、低
級アルキレンジオキシ基、低級パーフルオロアルキル
基、低級パーフルオロアルキルオキシ基、フェニル基、
ベンジルオキシ基からなる群より選ばれた1から3個の
基が好ましい。
て、R1は炭素数1から5の直鎖アルキル基、炭素数3
から7の分岐アルキル基、炭素数3から10の環状構造
を有するアルキル基、炭素数9から15の水素化縮合多
環炭化水素基の水素化物、フェニル基、あるいは置換フ
ェニル基(その置換基としてハロゲン原子、水酸基、シ
アノ基、炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル
基、炭素数3から6のシクロアルキル基、炭素数1から
4のアルコキシ基、炭素数1から4のパーフルオロアル
キル基、炭素数1から4のパーフルオロアルキルオキシ
基、あるいはフェニル基からなる群より選ばれた基を1
から3個有する)を表し、R2は水素原子、あるいは炭
素数1から6のアルキル基を表し、Aが以下のいずれか
の構造であるピロリジノン誘導体あるいはその塩が好ま
しい。
E9、E10はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原
子、水酸基、シアノ基、カルバモイル基、アセチル基、
炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコ
キシ基、炭素数1から4のパーフルオロアルキル基、炭
素数1から3のパーフルオロアルキルオキシ基、ベンジ
ルオキシ基、あるいはハロゲン置換ベンジルオキシ基を
表す。]
基、ハロゲン原子、炭素数1から6のアルキル基、炭素
数1から6のアルコキシ基、炭素数1から4のパーフル
オロアルキル基、あるいは炭素数1から3のパーフルオ
ロアルキルオキシ基を表し、iは4、または6から9の
整数を表す。iが6の場合、F1、F2は互いに結合し
てエチレン基を形成していてもよい。] さらに、本発明は上記いずれかの化合物を有効成分とし
て含有してなる抗精神病薬または虚血性脳疾患治療薬を
提供する。以下、本発明を詳細に説明する。
12の直鎖アルキル基とはメチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシ
ル基、n−オクチル基、n−ドデシル基等である。
R1、R2の炭素数3から12の分岐アルキル基とは、
イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、イソペ
ンチル基、ネオペンチル基、イソヘキシル基、3−メチ
ルペンチル基、1−メチルヘキシル基、1−エチルペン
チル基、2,3−ジメチルブチル基、1,5−ジメチル
ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、1−メチルヘプチ
ル基、t−オクチル基等である。R1、R2の炭素数3
から12の環状構造を有するアルキル基とは、シクロプ
ロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロ
ヘキシル基、シクロヘプチル基、2−メチルシクロヘキ
シル基、3−メチルシクロヘキシル基、4−メチルシク
ロヘキシル基、シクロオクチル基、1−アダマンチル
基、2−アダマンチル基、シクロドデシル基等である。
(1,2,3,4−テトラヒドロ)ナフチル基、5−イ
ンダニル基、4−(1,2−シクロペンタ−1’,3’
−ジエノ)シクロオクテニル基、7−アセナフテニル基
等である。
しく述べる。ハロゲン原子とはフッ素、塩素、臭素、ヨ
ウ素を示す。低級アルキル基とは、例えばメチル基、エ
チル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ペンチ
ル基、イソペンチル基等を示す。シクロアルキル基と
は、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロ
ペンチル基、シクロヘキシル基等を示す。低級アルコキ
シ基とは、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、2−メチルエトキシ基、ブトキシ基、2−メチルプ
ロポキシ基、ペントキシ基、2−メチルブトキシ基、2
−エチルプロポキシ基等を示す。低級アルキルアミノ基
とは、例えばN−メチルアミノ基、N,N−ジメチルア
ミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N−メチル−N−
エチルアミノ基、N,N−ジイソプロピルアミノ基等を
示す。低級アミノアルキル基とは、例えばアミノメチル
基、1−アミノエチル基、2−アミノプロピル基、2−
アミノブチル基等を示す。低級アルキルチオ基とは、例
えばメチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、2
−メチルエチルチオ基、ブチルチオ基等を示す。低級ア
シル基とは、例えばアセチル基、プロパノイル基、ブタ
ノイル基等を示す。低級アシルアミノ基とは、例えばア
セチルアミノ基、プロパノイルアミノ基、ブタノイルア
ミノ基等を示す。低級アルキレンジオキシ基とは、例え
ばメチレンジオキシ基、エチレンジオキシ基等を示す。
低級パーフルオロアルキル基とは、例えばトリフルオロ
メチル基、ペンタフルオロエチル基等を示す。低級パー
フルオロアルキルオキシ基とは、例えばトリフルオロメ
トキシ基、ペンタフルオロエトキシ基等を示す。
E8、E9、E10について、ハロゲン原子、炭素数1から
6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシ基、炭素
数1から4のパーフルオロアルキル基、炭素数1から3
のパーフルオロアルキルオキシ基についても前記と同様
である。炭素数1から3のヒドロキシアルキル基とは、
例えばヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基等を示
す。炭素数1から3のアルコキシ基の置換した炭素数1
から3のアルキル基とは、例えばメトキシメチル基、メ
トキシエチル基、エトキシメチル基等を示す。
1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシ
基、炭素数1から4のパーフルオロアルキル基、炭素数
1から3のパーフルオロアルキルオキシ基についても前
記と同様である。本発明の化合物は、例えば下記反応式
−1に示す方法により製造できる。
E8、E9、E10、F1及びF2は前記に同じ。R3はメチ
ル基あるいはエチル基を表し、Lはハロゲン原子、トシ
ルオキシ基あるいはメシルオキシ基を表す。] 化合物(3)を不活性溶媒中、還元することによって化
合物(4)を得る。反応温度は−75〜200℃、好ま
しくは0〜100℃で1〜20時間、好ましくは5〜1
5時間反応させる。用いられる不活性溶媒としては例え
ば、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類、ジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2
−ジメトキシエタン、エチレングリコールジメチルエー
テル等のエーテル類、ジクロロメタン、クロロホルム、
1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、メ
タノール、エタノール等のアルコール類を単独で、もし
くは混合して使用できる。還元の反応試剤としては例え
ば、水素化アルミニウム、水素化リチウムアルミニウ
ム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化リチウムアルミニ
ウムと塩化アルミニウムの組み合わせ、水素化ホウ素ナ
トリウムと塩化カルシウムの組み合わせ、水素化ホウ素
ナトリウムと塩化アルミニウムの組み合わせ等を使用で
きる。
ドにより相当するハロメチル化合物に、あるいはトシル
またはメシルハライドにより相当するトシルまたはメシ
ルエステルに変換する。この反応はクロロホルム、ジク
ロロメタン、テトラヒドロフランまたはジメチルホルム
アミドのような不活性有機溶剤を使用して、室温から使
用溶剤の沸点の間で行うのが好ましい。中間体として生
成されるハロメチル化合物あるいはトシルまたはメシル
エステルは単離してもよく、またはそのままさらに反応
させることもできる。
(7)で表されるアミンと反応させると一般式(1)ま
たは(2)の相当する目的化合物が得られる。この反応
はテトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリルま
たはジメチルホルムアミド中で実施できる。反応温度は
50〜150℃であり、個別の条件はアミンの塩基度お
よび沸点によって変わる。この反応はまたアミンの過剰
中で溶剤を使用することなく実施することもできる。用
いられる塩基としては、例えば炭酸カリウム、炭酸ナト
リウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、ナト
リウムアミド、水素化ナトリウム等の無機塩基の他、ト
リエチルアミン、トリプロピルアミン、ピリジン、1,
8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデセン−7(D
BU)等の有機塩基等を使用できる。また上記反応は、
必要に応じて反応促進剤として、ヨウ化カリウム、ヨウ
化ナトリウム等のヨウ化アルカリ金属化合物を添加する
ことができる。上記反応における一般式(5)で表され
る化合物と一般式(6)または(7)で表される化合物
との使用割合は、特に限定されないが、通常前者に対し
後者を等モル〜過剰量、好ましくは等モル〜5倍モルと
すればよい。ここで一般式(3)で表される化合物は例
えば以下のように合成される。
とγ−ブチロラクトンを脱水縮合して製造される。この
反応は無溶媒で、50〜250℃、好ましくは150〜
200℃の温度条件下5時間〜20時間、好ましくは1
0〜15時間反応させる。この時必要に応じて塩酸のよ
うな酸触媒を加えてもよい。得られた化合物(9)を不
活性溶媒中、塩基存在下アルコキシカルボニル基導入に
よりピロリジノンの3位置換体(10)を得る。反応温
度は30〜200℃、好ましくは70〜150℃で3〜
20時間、好ましくは5〜15時間反応させる。用いら
れる不活性溶媒としては例えば、ベンゼン、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素類、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、ブチルエーテル、エチレングリコールジメ
チルエーテル等のエーテル類、メタノール、エタノー
ル、プロパノール等のアルコール類が挙げられる。アル
コキシカルボニル基導入の反応試剤としては例えば、炭
酸ジメチル、炭酸ジエチル、ホスホノギ酸エチル、シュ
ウ酸エチル等のエステル類が挙げられる。塩基としては
例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、ナトリウムア
ミド、水素化ナトリウム等の無機塩基の他、トリエチル
アミン、トリプロピルアミン、ピリジン、1,8−ジア
ザビシクロ〔5.4.0〕ウンデセン−7(DBU)、
カリウムtert−ブトキシド等の有機塩基等を使用で
きる。
ン酸とを脱水縮合させることによって製造される。この
反応は無溶媒で、50〜250℃、好ましくは150〜
200℃の温度条件下5時間〜20時間、好ましくは1
0〜15時間反応させる。この時必要に応じて塩酸のよ
うな酸触媒を加えてもよい。得られた化合物(11)
を、メタノールあるいはエタノールのようなアルコール
溶媒中、硫酸のような触媒存在下で還流することにより
ピロリジノン4位置換体(12)が得られる。
物は、通常の薬理的に許容される酸と容易に塩を形成し
得る。その酸としては、例えば硫酸、硝酸、塩酸、燐
酸、臭化水素酸等の無機酸、酢酸、酒石酸、フマル酸、
マレイン酸、クエン酸、安息香酸、トリフルオロ酢酸、
メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンス
ルホン酸等の有機酸が挙げられる。これらの塩もまたフ
リー体の一般式(1)または(2)の化合物と同様に本
発明の有効成分化合物として用いることができる。
体は、ひとつ以上の不斉炭素を有している。したがっ
て、該誘導体は異なった立体異性形態、またはラセミ形
態を含む立体異性形態の混合物の形態で存在することが
できる。かくして、本発明はこの様に規定したような種
々の形態をも包含するが、これらも同様に有効成分化合
物として用いることができる。
は、通常の分離手段により反応系内より分離され、さら
に精製することができる。この分離および精製手段とし
ては、例えば蒸留法、再結晶法、カラムクロマトグラフ
ィー、イオン交換クロマトグラフィー、ゲルクロマトグ
ラフィー、親和クロマトグラフィー、プレパラティブ薄
層クロマトグラフィー、及び溶媒抽出法等を活用でき
る。以下に、本発明の化合物を具体的に(表−1)[表
1〜表19]に列挙する。なお、本発明はこれらの例に
何ら限定されるものではない。
薬として有効であり、これらは一般的な医薬製剤の形態
で用いられる。製剤は通常使用される充填剤、増量剤、
結合剤、付湿剤、崩壊剤、表面活性剤、滑沢剤等の希釈
剤あるいは賦形剤を用いて調製される。この医薬製剤と
しては各種の形態が治療目的に応じて選択でき、その代
表的なものとして錠剤、丸剤、散剤、液剤、懸濁剤、乳
剤、顆粒剤、カプセル剤、坐剤及び注射剤(液剤、懸濁
剤等)が挙げられる。
してこの分野で従来よりよく知られている各種のものを
広く使用することができる。その例としては、例えば乳
糖、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、尿素、デンプ
ン、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、ケイ
酸等の賦形剤、水、エタノール、プロパノール、単シロ
ップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶液、カルボ
キシメチルセルロース、セラック、メチルセルロース、
リン酸カリウム、ポリビニルピロリドン等の結合剤、乾
燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、炭酸
水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステル類、ラウリル硫酸ナトリウ
ム、ステアリン酸モノグリセリド、デンプン、乳糖等の
崩壊剤、白糖、ステアリン酸、カカオバター、水素添加
油等の崩壊抑制剤、第4級アンモニウム塩基、ラウリル
硫酸ナトリウム等の吸収促進剤、グリセリン、デンプン
等の保湿剤、デンプン、乳糖、カオリン、ベントナイ
ト、コロイド状ケイ酸等の吸着剤、タルク、ステアリン
酸塩、ホウ酸末、ポリエチレングリコール等の滑沢剤等
を使用できる。さらに錠剤は必要に応じ通常の剤皮を施
した錠剤、例えば糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠、
フィルムコーティング錠あるいは二層錠、多層錠とする
ことができる。
して従来この分野で公知のものを広く使用できる。その
例としては、例えばブドウ糖、乳糖、デンプン、カカオ
脂、硬化植物油、カオリン、タルク等の賦形剤、アラビ
アゴム末、トラガント末、ゼラチン等の結合剤、カルメ
ロースカルシウム、カンテン等の崩壊剤を使用できる。
して従来公知のものを広く使用できる。その例として
は、例えばポリエチレングリコール、カカオ脂、高級ア
ルコール、高級アルコールのエステル類、ゼラチン、半
合成グリセライド等を挙げることができる。
物を上記で例示した各種の担体と混合して硬質ゼラチン
カプセル、軟質カプセル等に充填して調製される。
よび懸濁剤は殺菌され、かつ血液と等張であることが好
ましく、これらの形態に成形するに際しては、希釈剤と
してこの分野において慣用されているもの、例えば水、
エタノール、マクロゴール、プロピレングリコール、エ
トキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシ化イソ
ステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビタン
脂肪酸エステル類等が使用できる。なお、この場合等張
性の溶液を調製するのに充分な量の食塩、ブドウ糖ある
いはグリセリンを医薬製剤中に含有させてもよく、また
通常の溶解補助剤、緩衝剤、無痛化剤等を添加してもよ
い。
料、風味剤、甘味剤等や他の医薬品を医薬製剤中に含有
させることもできる。本発明のこれらの医薬製剤中に含
有されるべき有効成分化合物の量としては、特に限定さ
れずに広範囲から適宜選択されるが、通常製剤組成物中
に約1〜70重量%、好ましくは約5〜50重量%とす
るのがよい。
制限はなく、各種製剤形態、患者の年齢、性別その他の
条件、疾患の程度に応じた方法で投与される。例えば錠
剤、丸剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤およびカプセル
剤の場合には、経口投与される。また注射剤の場合に
は、単独でまたはブドウ糖、アミノ酸等の通常の補液と
混合して静脈内投与され、さらに必要に応じて単独で筋
肉内、皮下もしくは腹腔内投与される。坐剤の場合は直
腸内投与される。
法、患者の年齢、性別その他の条件、疾患の程度により
適宜選択されるが、通常有効成分化合物の量が一日当た
り体重1kg当たり、約0.0001〜50mg程度と
するのがよい。また投与単位形態の製剤中には有効成分
化合物が約0.001〜1000mgの範囲で含有され
るのが望ましい。
例、医薬製剤の製剤例、さらに試験例を挙げて詳細に説
明する。なお、本発明は以下の実施例のみに限定される
ものではない。
ロアニリンと251g(2.916mol)のγ−ブチ
ロラクトンを混合した。吸熱し、内温が5℃になった。
次いで、75ml(0.9mol)の塩酸を加えた。内
温は5℃から30℃に発熱した。徐々に加温すると、内
温114℃で還流した。9時間還流下に反応を続けた。
さらに、還流液を除きつつ内温を徐々に上げ、140℃
で8時間反応した。留出液は約80mlに達した。内温
70℃に冷却後、酢酸エチル2lに溶かし、水、炭酸ナ
トリウム水溶液、水の順に洗浄し硫酸マグネシウムで乾
燥後、約1lに濃縮、析出晶を濾取、濾液を約200m
lに濃縮し、析出晶を先の物と合わせ酢酸エチルで洗浄
して、1−(4−クロロフェニル)−2−ピロリジノン
(1−1) 347gを得た。
の水素化ナトリウム(60%oil)を100mlのT
HFと混合し、34.0g(0.288mol)の炭酸
ジエチルを加えた。次いで、還流下に52.0g(0.
266mol)の化合物(1−1)を150mlのTH
Fに溶かした溶液を約1.5時間かけて滴下した。4.
5時間還流した後、冷却し、氷水中に注意深くあけた。
希塩酸で弱アルカリ性とし、酢酸エチル 300mlで
抽出、水、重曹水、水の順に洗浄し硫酸マグネシウムで
乾燥後、濃縮して油状物を得た。ヘキサン 200ml
を加えて結晶化、濾取、ヘキサンで洗浄して、1−(4
−クロロフェニル)−3−エトキシカルボニル−2−ピ
ロリジノン(1−2) 60gを得た。
l)の化合物(1−2)を150mlのメタノールに溶
かし15gの無水塩化カルシウムを加えて溶解させた。
次いで、氷冷下、水素化ホウ素ナトリウム 3.9g
(0.103mol)を少しずつ加えた。原料の消失を
確認後、濃縮し、水と酢酸エチルを加え、希塩酸で酸性
としよくかき混ぜた。有機層を取り、水洗、乾燥、濃縮
後、ヘキサン−エーテルで結晶化、濾取、ヘキサン−エ
ーテルで洗浄して、1−(4−クロロフェニル)−3−
ヒドロキシメチル−2−ピロリジノン(1−3) 2
3.3gを得た。
l)の化合物(1−3)を200mlのジクロロメタン
に溶かし、12.5g(0.124mol)のトリエチ
ルアミンを加えた。次いで、氷冷下に14.2g(0.
124mol)のメタンスルホニルクロリドを滴下し
た。2時間反応後、水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥
後、濃縮すると結晶化した。エーテルを加えてスラッ
ジ、濾取、エーテルで洗浄して、1−(4−クロロフェ
ニル)−3−(メシルオキシメチル)−2−ピロリジノ
ン(1−4) 29.8gを得た。
l)の化合物(1−4)を80mlのジメチルセロソル
ブに溶かし、18.0g(0.181mol)のヘキサ
ヒドロ−1H−アゼピンを加え、還流下に3.5時間反
応した。濃縮後、氷水を加えて結晶化、濾取、水洗し
た。次いで、酢酸エチルに溶かし、水洗し、硫酸マグネ
シウムで乾燥後、濃縮中に多量の結晶が析出した。ヘキ
サンでスラッジ、濾取、酢酸エチル−ヘキサンで洗浄し
て、1−(4−クロロフェニル)−3−(ヘキサヒドロ
−1H−アゼピン−1−イルメチル)−2−ピロリジノ
ン(1−5) 16.5gを得た。 mp 98−101℃1 H−NMR(CDCl3,δppm);1.64(8
H,br)、2.13(1H,m)、2.33(1H,
m)、2.70(6H,m)、3.08(1H,m)、
3.77(2H,m)、7.31(2H,d)、7.5
9(2H,d)
(0.247mol)とγ−ブチロラクトン 22ml
を混合し、塩酸 7mlを加えて、5時間還流した。さ
らにバス温190−200℃で6時間反応した。冷却後
酢酸エチルに溶かし、水、重曹水、水の順で洗浄し硫酸
マグネシウムで乾燥し、活性炭処理後、濃縮し、析出晶
にエーテルを加えて、スラッジ、エーテルで洗浄して、
1−(3,4−ジクロロフェニル)−2−ピロリジノン
(2−1) 43.7gを得た。
il) 3.0g(75.0mmol)をベンゼン 2
0mlと混合し、炭酸ジエチル 8.4g(71.2m
mol)を加え、次いで還流下で化合物(2−1)
6.0g(26.2mmol)を含むベンゼン溶液 4
0mlを滴下した。7時間還流した後、冷却し、氷水中
に排出し、希塩酸で酸性にし、酢酸エチルで抽出し、
水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、
濃縮後エーテルを加えて結晶化、濾取、次いで酢酸エチ
ル−エーテルより再結晶して、1−(3,4−ジクロロ
フェニル)−2−オキソ−3−ピロリジンカルボン酸エ
チル(2−2) 3.6gを得た。
(11.3mmol)をエタノール50mlに溶かし、
無水塩化カルシウム 1.6gを加えて溶解させた。次
いで水素化ホウ素ナトリウム 0.8gを分割装入し、
原料の消失を確認後、濃縮し、水と酢酸エチルを加え、
希塩酸で酸性にし、よくかき混ぜ有機層を分液し、水
洗、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮後、ヘキサン−エ
ーテルで洗浄して、1−(3,4−ジクロロフェニル)
−ヒドロキシメチル−2−ピロリジノン(2−3)
2.5gを得た。
(7.69mmol)をジクロロメタン 40mlに溶
かし、トリエチルアミン 1.3ml、次いでメタンス
ルホニルクロリド 0.7mlを滴下して1時間反応し
た。水洗、乾燥、濃縮してメシル体を得た。メシル体に
ピペリジン 7mlを加え、1時間還流し、水および酢
酸エチルを加えてよくかき混ぜた後、有機層を分液し水
洗、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して油状物を得
た。シリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム/メ
タノール=10/1)で精製して、1−(3,4−ジク
ロロフェニル)−3−ピペリジノメチル−2−ピロリジ
ノン(フリー体)を得た。フリー体をメタノールに溶か
し塩酸/ジオキサンで酸性にし、析出した結晶にメタノ
ールを加えて溶解させ濃縮し析出晶を濾取、エタノール
で洗浄して1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−ピ
ペリジノメチル−2−ピロリジノン塩酸塩(2−4)
2.4gを得た。 mp 238−240℃1 H−NMR(CDCl3,δppm)(フリー体);
1.55−1.7(2H,m)、1.85−2.05
(4H,m)、2.1−2.2(1H,m)、2.7−
3.1(6H,m)、3.2−3.3(2H,m)、
3.75−3.9(2H,m)、7.4−7.5(2
H,m)、7.80(1H,d)
施例2の工程(2−1、2−2、2−3)と同様にし
て、1−(3−トリフルオロメチルフェニル)−3−ヒ
ドロキシメチル−2−ピロリジノン(3−1)を合成し
た。この化合物(3−1) 1.5g(5.79mmo
l)とヘキサヒドロ−1H−アゼピン 5mlを使用し
て、実施例2の工程(2−4)と同様に操作して、1−
(3−トリフルオロメチルフェニル)−3−(ヘキサヒ
ドロ−1H−アゼピン−1−イルメチル)−2−ピロリ
ジノン塩酸塩 1.5gを得た。 mp 162−163℃1 H−NMR(CDCl3,δppm)(フリー体);
1.55−1.7(8H,m)、2.05−2.4(2
H,m)、2.6−2.85(6H,m)、3.0−
3.1(1H,m)、3.8−3.9(2H,m)、
7.35−7.5(2H,m)、7.75−8.0(2
H,m)
l)と4−エチルアニリン 35.0ml(280mm
ol)を混合し、150℃で2時間反応させた。冷却後
得られた固体をエーテルで洗浄し、1−(4−エチルフ
ェニル)−2−オキソ−4−ピロリジンカルボン酸(4
−1) 55.6gを得た。
g(243mmol)をエタノール500mlに懸濁
し、濃硫酸 1.0mlを加えて3時間還流した。溶媒
を溜去し、残渣を酢酸エチルに溶かして飽和重曹水で洗
浄した。溶液を乾燥して再び溶媒を溜去し、1−(4−
エチルフェニル)−4−エトキシカルボニル−2−ピロ
リジノン(4−2) 60.8gを得た。
g(232mmol)をTHF 400mlに溶かし、
水素化ホウ素ナトリウム 8.7g(232mmol)
を加え、還流しながらメタノール 20mlをTHF
100mlに溶かして4時間かけて滴下した。水を加え
て反応を停止し酢酸エチルで抽出後、乾燥して溶媒を溜
去した。その後酢酸エチル−2−プロパノールから再結
晶し、1−(4−エチルフェニル)−4−ヒドロキシメ
チル−2−ピロリジノン(4−3) 30.9gを得
た。
g(124mmol)をジクロロメタン 300mlに
溶かし、氷冷下メタンスルホニルクロリド 60ml、
次いでトリエチルアミン 120mlを加え、室温で5
時間反応させた。飽和重曹水を加えて6時間攪拌し、有
機層を分離して乾燥後溶媒を溜去した。シリカゲルクロ
マトグラフィー(メタノール/クロロホルム=0/1−
1/40および酢酸エチル/ヘキサン=1/4−1/
0)で2回精製し、1−(4−エチルフェニル)−4−
メシルオキシメチル−2−ピロリジノン(4−4) 2
4.6gを得た。
g(3.9mmol)を4−ピペコリン 5mlに加え
3時間還流した。反応混合物を水にあけ、酢酸エチルで
抽出し、乾燥後溶媒を溜去した。シリカゲルクロマトグ
ラフィー(クロロホルム/メタノール=40/1)で精
製した。これをメタノール中塩酸/ジオキサンを用い塩
酸塩とし、1−(4−エチルフェニル)−4−(4−メ
チルピペリジン−1−イルメチル)−2−ピロリジノン
塩酸塩 1.27gを得た。 mp 160−161℃1 H−NMR(CDCl3,δppm)(塩酸塩);
1.06(3H,d,J=6Hz)、1.29(3H,
t,J=7Hz)、1.78(8H,m)、2.7−
4.3(8H,m)、7.38(2H,d,J=9H
z)、7.63(2H
ol)をヘキサヒドロ−1H−アゼピン 5mlに加え
3時間還流した。反応混合物を水にあけ、酢酸エチルで
抽出し、乾燥後溶媒を溜去した。シリカゲルクロマトグ
ラフィー(クロロホルム/メタノール=40/1)で精
製した。これをメタノール中塩酸/ジオキサンを用いて
塩酸塩とし、1−(4−エチルフェニル)−4−(ヘキ
サヒドロ−1H−アゼピン−1−イルメチル)−2−ピ
ロリジノン塩酸塩 0.23gを得た。 mp 192−193℃1 H−NMR(DMSO−d6,δppm);1.13
(3H,t)、1.60(4H,m)、1.84(4
H,m)、2.45(6H,m)、2.70(1H,
m)、2.96(1H,m)、3.08(1H,m)、
3.24(1H,m)、3.39(1H,m)、3.7
6(1H,m)、3.98(1H,m)、7.21(2
H,d)、7.52(2H,m)
物の融点(mp)およびNMRで同定し、その結果を
(表−2)[表20〜表41]に示す。
ル)−3−(ヘキサヒドロ−1H−アゼピン−1−イル
メチル)−2−ピロリジノン 3.0gを高速液体クロ
マトグラフィーを用いて分割分取し、光学純度99%の
(−)1−(4−クロロフェニル)−3−(ヘキサヒド
ロ−1H−アゼピン−1−イルメチル)−2−ピロリジ
ノン 1.4g、(+)1−(4−クロロフェニル)−
3−(ヘキサヒドロ−1H−アゼピン−1−イルメチ
ル)−2−ピロリジノン 1.4gを得た。 (−)1−(4−クロロフェニル)−3−(ヘキサヒド
ロ−1H−アゼピン−1−イルメチル)−2−ピロリジ
ノン mp 218℃ 〔α〕D=−39.4゜(0.005g/ml,H2O,
25℃) (+)1−(4−クロロフェニル)−3−(ヘキサヒド
ロ−1H−アゼピン−1−イルメチル)−2−ピロリジ
ノン mp 219℃ 〔α〕D=−32.8゜(0.005g/ml,H2O,
25℃) 分取条件は以下の通りである。
セル化学) 流量 25ml/min 移動相 ヘキサン/エタノール=100/1
ース、リン酸二カルシウム、プルロニックF−68およ
びラウリル硫酸ナトリウムを混合する。これをNo.6
0スクリーンでふるい、ポリビニルピロリドン、カルボ
ワックス1500および同6000を含むアルコール性
溶液で湿式粒状化する。必要に応じてアルコールを添加
して粉末をペースト状塊にする。コーンスターチを添加
し、均一な粒子が形成されるまで混合を続ける。混合物
をNo.10スクリーンを通過させ、トレイに入れ、1
00℃のオーブンで12〜15時間乾燥する。乾燥粒子
をNo.16スクリーンでふるい、乾燥ラウリル硫酸ナ
トリウムおよび乾燥ステアリン酸マグネシウムを加えて
混合し、打錠機で所望の形状に圧縮する。これをワニス
で処理し、タルクを散布し、湿気の吸収を防止する。こ
の芯部の周囲に下塗り層を被覆する。内服用のために充
分な回数のワニス被覆を行う。錠剤を完全に丸くかつ平
滑にするためにさらに下塗り層および平滑被覆が適用さ
れる。所望の被覆が得られるまで着色被覆を行う。乾燥
後、被覆錠剤を磨いて均一な光沢の錠剤にする。
塩化ナトリウムを攪拌しながら80℃で上記の約半量の
蒸留水に溶解させる。得られた溶液を40℃まで冷却
し、本発明の有効成分化合物、次いでポリエチレングリ
コールおよびポリオキシエチレンソルビタンモノオレエ
ートを、上記の溶液中に溶解させる。次にその溶液に注
射用蒸留水を加えて最終の容量に調製し、適当なフィル
ターペーパーを用いて滅菌濾過することにより滅菌し
て、注射剤を調製する。
W.D.Bowen,in Multiple S
igma and PCP Receptor Li
gands: Mechanisms for Ne
uromodulation and Neuropr
otection?,NPP Books:pp 34
1(1992))を変更してσ1受容体に対するラジオ
レセプターアッセイを行った。小脳、延髄を除いたラッ
ト全脳のホモジネート(10mg/ml)を被験薬およ
び3H−ligand(5nM 3H−(+)penta
zocine(NEN))とともに室温で2時間インキ
ュベートした。脳組織をセル・ハーベスター(Bran
del社、LL−12)にてグラスファイバー濾紙(W
hatman,GF/B)に吸引濾過し、buffer
で3ml、2回洗浄した。グラスファイバー濾紙をバイ
アルに入れ、シンチレーター(Amersham,AC
SII)を3.5ml加えて10時間放置した後、液体
シンチレーションカウンターにて受容体に結合した3H
−ligandの量を測定した。なお、blankの測
定には(+)−pentazocine(10μM)を
使用した。
の受容体に対する結合率を、被験薬無添加の時を100
%、blank物質の時を0%としてグラフを作成し、
結合率が50%になる被験薬濃度を求めてIC50値とし
た。これよりKi値を次式より求めた。 KDは3H−ligandと受容体との解離定数であり、
3H−ligand濃度を変化させた時の受容体に対す
る結合をScatchard plotすることにより
求めた。結果を(表−3)に示す。
amine誘発運動亢進により調べた。実験には5週齢
のddy系雄性マウス(日本slc)を1群10匹使用
した。被験薬(すべて10mg/kg)腹腔内投与後直
ちに測定用photocellケージにマウスを入れ、
30分間運動量を測定した(これを被験薬の自発運動に
与える作用とした)。その後一度ケージから出し、me
thamphetamine 1.5mg/kgを皮下
投与して、元のケージに戻し30分間運動量を測定し
た。methamphetamineの運動亢進抑制%
は、次式より算出した。
常群)/(コントロール群−正常群)}×100] 被験薬投与群 :サンプル+methamphetam
ine コントロール群:ベヒクル+methamphetam
ine 正 常 群 :ベヒクル+saline 結果を(表−4)に示す。 (表−4) ────────────────────────────── 被験薬 mAMP運動亢進 抑制(%) ────────────────────────────── 実施例1の化合物 55 実施例23の化合物 54 実施例26の化合物 56 実施例33の化合物 53 実施例36の化合物 56 実施例37の化合物 62 実施例39の化合物 54 実施例40の化合物 73 実施例41の化合物 53 実施例45の化合物 51 実施例53の化合物 62 実施例56の化合物 76 実施例64の化合物 57 実施例70の化合物 66 実施例75の化合物 66 実施例81の化合物 53 ──────────────────────────────
的検討(第1報)ラットを用いた血流再開可能な脳梗塞
モデル,脳卒中,8,1−8(1986))の方法(小
泉法MCAo)に準じて測定した。
m,ゴーセン(株))の先端を半田ごてに近づけ直径
0.2〜0.3mmの球とし、塞栓挿入時のストッパー
とした。球と反対側のナイロン糸の先端を防水充填剤
(バスコーク,セメダイン(株))で被覆し直径0.2
〜0.3mm、長さ約5mmの糸つき塞栓(全長16m
m)を作成した。
(株))10〜12週齢、体重330g前後を1.5%
ハロセン麻酔下に頸部正中切開を加え、迷走神経の保存
に留意しつつ左頸動脈分岐部に達した。左頸動脈分岐部
を中心に総頸動脈および外頸動脈を周囲結合組織より剥
離し、それぞれ糸にて結紮した。さらに、内頸動脈起始
部に糸をかけ塞栓挿入後の結紮・固定に備えた。続い
て、総頸動脈を切開し同部より塞栓を内頸動脈に向けて
約15〜16mm挿入、塞栓のナイロン糸近位端(球状
部分)を糸で内頸動脈に結紮・固定した。以上の操作に
より、塞栓の先端は中大脳動脈分岐部を超えて前大脳動
脈に入り塞栓の体部で中大脳動脈の入口を閉塞した。中
大脳動脈閉塞により、反対側の前肢の片麻痺が出現する
ので、これを指標として片麻痺が出現しない個体は除外
した。薬物は、0.5% CMC/salineに溶解
または懸濁し、中大脳動脈閉塞直後に腹腔内投与した。
対照群には、中大脳動脈閉塞直後に0.5% CMC/
salineを腹腔内投与した。
増加から求めた。中大脳動脈閉塞2時間後に動物を麻酔
下に断頭し、脳(嗅脳および小脳にて切断)を素早く採
取し、左右大脳半球の湿重量を測定した。この各半球を
110℃の熱風乾燥機中で48〜72時間乾燥後、乾燥
重量を測定した。各大脳半球の水分含有量を下記に示す
式により算出した。 脱水分含有量(%)=[(湿重量)−(乾燥重量)]/
(湿重量) ×100 脱水分含有量の増加率(%)=[(左大脳半球水分含有
量)−(右大脳半球水分含有量)]/(右大脳半球水分
含有量) ×100 結果を(表−5)に示す。
効性を示したものについて、予備的な急性毒性試験を行
った。すなわち1群3頭のマウスを用い、100mg/
kgを腹腔内に投与したが、死亡例は観察されなかっ
た。
路系症状の副作用を誘発することのない、抗精神病薬を
提供することが期待できる。また、本発明化合物には虚
血性脳疾患治療薬の効果も期待される。
Claims (8)
- 【請求項1】 下記一般式(1)または(2) 【化1】 【化2】 [一般式(1)または(2)中、R1は炭素数1から1
2のアルキル基、炭素数9から15の水素化縮合多環炭
化水素基、置換もしくは無置換のフェニル基を表し、R
2は水素原子、あるいは炭素数1から12のアルキル基
を表す。kは1から3の整数を表す。Aは以下のいずれ
かの構造を示す。] 【化3】 【化4】 [ここで、E1、E2、E3、E4、E5、E6、E7、E8、
E9、E10はそれぞれ独立に、水素原子、水酸基、シア
ノ基、カルバモイル基、アセチル基、ハロゲン原子、炭
素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキ
シ基、炭素数1から4のパーフルオロアルキル基、炭素
数1から3のパーフルオロアルキルオキシ基、炭素数1
から3のヒドロキシアルキル基、炭素数1から3のアル
コキシ基の置換した炭素数1から3のアルキル基、ベン
ジルオキシ基、あるいはハロゲン置換ベンジルオキシ基
を表し、F1、F2はそれぞれ独立に水素原子、水酸基、
ハロゲン原子、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1
から6のアルコキシ基、炭素数1から4のパーフルオロ
アルキル基、炭素数1から3のパーフルオロアルキルオ
キシ基を表し、iは4、または6から9の整数を表す。
iが6の場合、F1とF2は互いに結合してエチレン基を
形成してもよい。]で示されるピロリジノン誘導体ある
いはその塩。 - 【請求項2】 R1における置換フェニル基の置換基
が、ハロゲン原子、水酸基、カルバモイル基、スルファ
モイル基、アミノ基、シアノ基、シアノ基、低級アルキ
ル基、シクロアルキル基、低級アルコキシ基、低級アル
キルアミノ基、低級アミノアルキル基、低級アルキルチ
オ基、低級アシル基、低級アシルアミノ基、低級アルキ
レンジオキシ基、低級パーフルオロアルキル基、低級パ
ーフルオロアルキルオキシ基、フェニル基、ベンジルオ
キシ基からなる群より選ばれた1から3個の基である請
求項1の誘導体あるいはその塩。 - 【請求項3】 請求項2において、R1は炭素数1から
5の直鎖アルキル基、炭素数3から7の分岐アルキル
基、炭素数3から10の環状構造を有するアルキル基、
炭素数9から15の水素化縮合多環炭化水素基、フェニ
ル基、あるいは置換フェニル基(その置換基としてハロ
ゲン原子、水酸基、シアノ基、炭素数1から4の直鎖ま
たは分岐のアルキル基、炭素数3から6のシクロアルキ
ル基、炭素数1から4のアルコキシ基、炭素数1から4
のパーフルオロアルキル基、炭素数1から3のパーフル
オロアルキルオキシ基、あるいはフェニル基からなる群
より選ばれた基を1から3個有する)を表し、R2は水
素原子、あるいは炭素数1から6のアルキル基を表し、
Aが以下の構造 【化5】 [ここで、E1、E2、E3、E4、E5、E6、E7、E8、
E9、E10はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原
子、水酸基、シアノ基、カルバモイル基、アセチル基、
炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコ
キシ基、炭素数1から4のパーフルオロアルキル基、炭
素数1から3のパーフルオロアルキルオキシ基、ベンジ
ルオキシ基、あるいはハロゲン置換ベンジルオキシ基を
表す。]であるピロリジノン誘導体あるいはその塩。 - 【請求項4】 請求項2において、R1は炭素数1から
5の直鎖アルキル基、炭素数3から7の分岐アルキル
基、炭素数3から10の環状構造を有するアルキル基、
炭素数9から15の水素化縮合多環炭化水素基、フェニ
ル基、あるいは置換フェニル基(その置換基としてハロ
ゲン原子、水酸基、シアノ基、炭素数1から4の直鎖ま
たは分岐のアルキル基、炭素数3から6のシクロアルキ
ル基、炭素数1から4のアルコキシ基、炭素数1から4
のパーフルオロアルキル基、炭素数1から3のパーフル
オロアルキルオキシ基、あるいはフェニル基からなる群
より選ばれた基を1から3個有する)を表し、R2は水
素原子、あるいは炭素数1から6のアルキル基を表し、
Aが以下の構造 【化6】 [ここで、F1、F2はそれぞれ独立に水素原子、水酸
基、ハロゲン原子、炭素数1から6のアルキル基、炭素
数1から6のアルコキシ基、炭素数1から4のパーフル
オロアルキル基、あるいは炭素数1から3のパーフルオ
ロアルキルオキシ基を表し、iは4、または6から9の
整数を表す。]であるピロリジノン誘導体あるいはその
塩。 - 【請求項5】 一般式R1−NH2(R1は前記に同じ)
とγ−ブチロラクトンとを縮合させ、これにアルコキシ
カルボニル基を導入し、還元し、メシル化し、環状アミ
ンと反応させることによる請求項1記載の一般式(1)
で表されるピロリジノン誘導体またはその塩の製造方
法。 - 【請求項6】 一般式R1−NH2(R1は前記に同じ)
とイタコン酸とを縮合させ、これをエステル化し、還元
し、メシル化し、環状アミンと反応させることによる請
求項1記載の一般式(2)で表されるピロリジノン誘導
体またはその塩の製造方法。 - 【請求項7】 請求項1〜4のいずれか1項記載の化合
物を有効成分として含有してなる抗精神病薬。 - 【請求項8】 請求項1〜4のいずれか1項記載の化合
物を有効成分として含有してなる虚血性脳疾患治療薬。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP932695A JP3786983B2 (ja) | 1994-01-27 | 1995-01-24 | ピロリジノン誘導体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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