JPH07246431A - パンチプレス機の制御方法 - Google Patents

パンチプレス機の制御方法

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JPH07246431A
JPH07246431A JP4003894A JP4003894A JPH07246431A JP H07246431 A JPH07246431 A JP H07246431A JP 4003894 A JP4003894 A JP 4003894A JP 4003894 A JP4003894 A JP 4003894A JP H07246431 A JPH07246431 A JP H07246431A
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stripper
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punching
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低騒音加工を行えるとともに高い生産性が得
られ、しかもワーク表面へのストリッパの圧痕を生じる
ことのないパンチプレス機の制御方法を得る。 【構成】 自動プログラミングシステム23から入力さ
れるワークの板厚,材質情報およびパンチ7の打抜荷重
情報と、操作盤24により設定される加工速度モード情
報とから、コントローラ部22は、ストリッパ8の加圧
力とパンチ7およびストリッパ8のストロークパターン
を演算する。そして、この演算結果をパンチ用サーボバ
ルブ12,スプール制御用サーボバルブ14,切換弁1
8およびストリッパ用サーボバルブ20に出力してパン
チ7およびストリッパ8を別個に上下動させて打抜き加
工を行わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワークを打ち抜くパン
チおよびダイと、このパンチの上昇時にワークを押さえ
るストリッパとを備えるパンチプレス機の制御方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばタレットパンチプレスのよ
うなパンチプレス機においては、パンチと共に下降する
ストリッパによりダイ上のワークを押圧した状態で、パ
ンチとダイとによってワークの打ち抜き加工がなされる
ようになっている。
【0003】ところで、このようなパンチプレス機にお
いては、パンチ騒音の低減や加工時間の短縮等のため
に、打抜荷重や板厚情報等に応じてパンチストロークを
制御するようにしたものが次に示すようにいろいろと提
案されている。 特開平1−148499号公報 被加工物の材質,板厚および打抜周長から算出した打抜
荷重と板厚情報とから低振動,低騒音で高効率な加工ス
トロークパターンを自動生成するようにしたプレス機械
のストローク制御方法。 特開平4−84699号公報 板厚とシャー角の情報によりプレスを必要最小限のスト
ロークで制御し、生産性を上げるようにしたパンチプレ
ス機の液圧プレス駆動装置の制御方法。 特開平4−270015号公報 板厚,材質から所定項目を演算し、この演算結果をディ
ジタルサーボコントローラに転送し、このコントローラ
がデータから生成されたパンチプログラムに従った駆動
指令をパンチ駆動用アクチュエータに出力するようにし
たパンチプレス制御装置。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記各
公報に開示されているものでは、単にパンチのストロー
ク制御を行っているのみでストリッパの圧力制御やスト
ローク制御を行える構造とはなっていないため、ストリ
ッパによりワーク表面に生じる圧痕の問題を解消するこ
とができなかったり、また、ストリッパが皿ばねを介し
てパンチと一体となった構造のものでは、パンチ騒音の
低減に限界があったり、ストリッパがパンチの上下動に
連動して上下動されるために加工時間の短縮を図るのに
限界があるなどの問題点があった。
【0005】また、前記各公報に開示のものでは、パン
チに接続されるラムの上下動が打抜荷重の大小にかかわ
らず単一の油圧源からの油圧で制御されているため、大
規模の油圧源が必要となって効率の良い加工を行えない
という問題点もあった。
【0006】本発明は、前述のような問題点を解消する
ためになされたもので、低騒音加工を行えるとともに高
い生産性が得られ、しかもワーク表面へのストリッパの
圧痕を生じることのないパンチプレス機の制御方法を提
供することを目的とする。本発明は、さらに、高効率の
加工を行うことのできるパンチプレス機の制御方法を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに、本発明によるパンチプレス機の制御方法は、ワー
クを打ち抜くパンチおよびダイと、このパンチの上昇時
にワークを押さえるストリッパとを備えるパンチプレス
機において、ワークの板厚,材質情報と、これら板厚,
材質情報から演算される前記パンチの打抜荷重情報と、
予め設定される加工速度モード情報とから、前記ストリ
ッパの加圧力とそのストリッパおよび前記パンチのスト
ロークパターンとをそれぞれ演算し、この演算結果に基
づいて前記ストリッパおよび前記パンチを制御すること
を特徴とするものである。
【0008】ここで、加工速度モードとしては、低速モ
ード,通常モードおよび高速モードのいずれかに設定可
能とするのが好ましい。この場合、高速モードにおいて
は加工時にストリッパをワークから微小距離隔てた位置
に保持し、低速モードおよび通常モードにおいては加工
時にストリッパをワークに当接するものとするのが良
い。
【0009】本発明においては、さらに、パンチを低負
荷かつ高速操作させる際にパンチ駆動用シリンダのシリ
ンダ室へ供給する油圧をタンクから供給するように切換
え操作するプレフィルバルブを設け、このプレフィルバ
ルブを、パンチの打抜荷重が規定値以上のときには切換
え操作し、規定値未満のときには切換え操作しないよう
に制御するのが好ましい。
【0010】この場合、プレフィルバルブが切換え操作
されたとき、もしくは、プレフィルバルブが切換え操作
されていなくても加工速度モードが低速モードのときに
は、パンチのストロークパターンを、時間に対するパン
チ位置が折れ線状に変化するように設定するのが良い。
また、プレフィルバルブが切換え操作されておらず、か
つ加工速度モードが通常モードもしくは高速モードのと
きには、パンチのストロークパターンを、時間に対する
パンチ位置がサイン波形状に変化するように設定するの
が良い。
【0011】本発明において、パンチ駆動用シリンダ,
ストリッパ駆動用シリンダおよびプレフィルバルブのス
プールには各々の油圧サーボバルブを介して油圧を供給
し、これら各油圧サーボバルブを各々のサーボアンプか
らの信号により制御するものとするのが良い。
【0012】
【作用】本発明においては、ワークの板厚,材質情報
と、これら板厚,材質情報から演算されるパンチの打抜
荷重情報と、予め設定される例えば低速モード,通常モ
ードおよび高速モードといった加工速度モード情報とか
ら、ストリッパの加圧力とそのストリッパおよびパンチ
のストロークパターンとがそれぞれ演算され、この演算
結果に基づいてストリッパおよびパンチが制御される。
こうして、ワークの打ち抜き時におけるストリッパの加
速度を所定値に制限することが可能となり、これによっ
て打ち抜き時における騒音の低減が図られるとともに、
ストリッパの加圧力を変更することでワーク表面の圧痕
の発生が防がれ、また、ストリッパのワークに対する当
接,離脱タイミングを設定したり、ストリッパをワーク
に当接させずに加工を行うように設定することによって
生産性の向上を図ることが可能となる。
【0013】ここで、加工速度モードを高速モードとし
たときには、加工時にストリッパがワークから微小距離
隔てた位置に保持され、また、低速モードおよび通常モ
ードとしたときには、加工時にストリッパがワークに当
接される。これにより、生産性を重視する場合には高速
モードが選択され、生産性よりも低騒音を重視する場合
には低速モードもしくは通常モードが選択される。
【0014】また、本発明において、パンチを低負荷か
つ高速操作させる際にパンチ駆動用シリンダのシリンダ
室へ供給する油圧をタンクから供給するように切換え操
作するプレフィルバルブを設け、このプレフィルバルブ
を、パンチの打抜荷重が規定値以上のときには切換え操
作し、規定値未満のときには切換え操作しないように制
御するものとすると、パンチを低負荷高速モードまたは
高負荷低速モードに適時切換えでき、効率の良い加工を
行うことが可能となる。
【0015】パンチのストロークパターンは、打ち抜き
過程の終期において速度を速めるパターンすなわち時間
に対するパンチ位置が折れ線状に変化するパターンとす
るのが最も好適である。この折れ線パターンは低速モー
ドにおいて適用するのが好ましい。なお、この折れ線パ
ターンの変曲点での変速はパンチ速度が低速であること
から特に問題となることはない。また、高速モードにお
いては、パンチのストロークパターンを折れ線形状に代
えてサイン波形状とすることにより、変曲点(折れ線の
折れ部)がなくなって急激な加減速がなくなるため、追
従性を向上させることができる。
【0016】
【実施例】次に、本発明によるパンチプレス機の制御方
法の具体的実施例について、図面を参照しつつ説明す
る。
【0017】図1に本発明の一実施例に係るパンチプレ
ス機の正面図が示されている。図示のように、本実施例
のパンチプレス機においては、下部がベースに一体化さ
れている下フレーム1aと、この下フレーム1aの上部
に固着されている上フレーム1bとにより全体として環
状(O形)に形成されてなるパンチフレーム1が備えら
れている。パンチフレーム1の長手方向の中央部よりや
や一方に片寄った位置には、上下方向に軸線を設定され
て加工センター2が配置されている。また、前記パンチ
フレーム1の内側にはそのパンチフレーム1に交差する
ようにして移動テーブル3が配置されている。そして、
この移動テーブル3の一側には下フレーム1aの上面に
沿ってX軸方向(紙面に直角方向)およびY軸方向(図
1で左右方向)に移動自在なXYキャリッジ4が配設さ
れ、このXYキャリッジ4には板状のワーク5を把持す
るクランプ6が装着されている。こうして、加工される
べきワーク5はクランプ6により把持されてXYキャリ
ッジ4によってX軸方向およびY軸方向に位置決めさ
れ、加工センター2の打ち抜き作業位置へ自動的に送り
込まれる。
【0018】図2に示されているように、加工センター
2には、上フレーム1b側にパンチ(上金型)7とこの
パンチ7の外形に被嵌されるストリッパ(板押さえ)8
とが装着され、これらパンチ7,ストリッパ8に対向す
るよう下フレーム1a側にダイ(下金型)9が装着され
ている。これらパンチ7,ストリッパ8およびダイ9
は、セット状態でパンチフレーム1と軸線を平行にして
配置される金型マガジン(図示せず)から取り出され、
加工センター2位置まで移送されて交換される。これら
パンチ7,ストリッパ8およびダイ9が加工センター2
に装着されると、パンチ7はパンチ駆動用サーボシリン
ダ10の作動によって上下動せしめられ、ストリッパ8
はストリッパ駆動用サーボシリンダ11の作動によって
パンチ7とは別個に上下動せしめられる。
【0019】前記パンチ駆動用サーボシリンダ10に
は、パンチ7を上下動させるピストン10aが設けられ
ていて、このピストン10aによってシリンダ内は上方
から第1室10b,第2室10cおよび第3室10dの
三室に区画されている。そして、第1室10bには油圧
源Pより吐出される油圧が電磁操作式のパンチ用サーボ
バルブ12およびプレフィルバルブ13を介して供給さ
れ、第2室10cおよび第3室10dには油圧源Pから
パンチ用サーボバルブ12を介して油圧が供給されるよ
うになっている。
【0020】前記プレフィルバルブ13は、パンチ駆動
用サーボシリンダ10と一体の弁本体13a内にスプー
ル13bが設けられてなる構造とされている。スプール
13bはスプール制御用サーボバルブ14より弁本体1
3aの両端に設けられたパイロット室13c,13dに
供給されるパイロット圧により動作されて、パンチ用サ
ーボバルブ12とパンチ駆動用サーボシリンダ10の第
1室10bとを連通するか、もしくは第1室10bとタ
ンク15と連通するようになっている。ここで、タンク
15には管路15aから大気圧が導入されている。
【0021】一方、前記ストリッパ駆動用サーボシリン
ダ11には、ストリッパ8を上下動させるピストン11
aが設けられていて、このピストン11aによってシリ
ンダ内は上部室11bおよび下部室11cに区画されて
いる。これら上部室11bおよび下部室11cには油圧
源Pより吐出される油圧が、高圧減圧弁16,低圧減圧
弁17,電磁操作式の切換弁18,逆止弁19および電
磁操作式のストリッパ用サーボバルブ20を介して供給
される。なお、図2で符号21で示されているのはアキ
ュームレータである。
【0022】前記パンチ用サーボバルブ12,スプール
制御用サーボバルブ14,ストリッパ用サーボバルブ2
0および切換弁18はコントローラ部22からの制御信
号によって操作される。この制御信号を演算するため
に、コントローラ部22には自動プログラミングシステ
ム(CAD,CAM)23からのプログラムデータおよ
び操作盤24の選択スイッチにより設定されるプレスモ
ード設定データがデータ入力部(図示せず)を介して入
力される。ここで、自動プログラミングシステム23か
ら入力されるデータは使用金型形状(周長,シャー角,
クリアランス),打抜荷重,ワークの板厚,材質の各デ
ータであり、操作盤24により設定されるデータはプレ
スモードを低速モード,通常モード,高速モードのいず
れかに選択するためのデータである。
【0023】コントローラ部22は、所定プログラムを
実行する中央処理装置(CPU)22aと、このプログ
ラム、更には各種テーブルを記憶する読出し専用メモリ
(ROM)22bと、このプログラムを実行するに必要
なワーキングメモリとしての書込み可能メモリ(RA
M)22cとを備えるとともに、パンチ用サーボバルブ
12,スプール制御用サーボバルブ14およびストリッ
パ用サーボバルブ20をそれぞれ制御するための軸制御
回路25a,25b,25cおよびサーボアンプ26
a,26b,26cを備えている。
【0024】次に、ストリッパ8の高低圧切換制御,ス
トリッパ8の軸制御,パンチ7の軸制御およびプレフィ
ルバルブ13の切換制御のそれぞれについて説明する。
【0025】(1)ストリッパ8の高低圧切換制御 自動プログラミングシステム23から入力されるワーク
の材質,切断周長および板厚の各入力データに基づき、
コントローラ部22は、圧力の選択を行って、切換弁1
8に対してストリッパ用サーボバルブ20に供給される
油圧の高低圧の切換えの選択信号を出力する。切換弁1
8が操作されると高圧減圧弁16もしくは低圧減圧弁1
7のいずれかが選択される。こうして、ワークの材質に
応じてストリッパ圧が設定され、圧痕のない外観品質の
優れた製品を得ることが可能となる。
【0026】(2)ストリッパ8の軸制御(ストローク
パターン,ストローク位置制御) 自動プログラミングシステム23から入力される使用金
型形状(周長,シャー角,クリアランス),打抜荷重,
ワークの板厚,材質の各入力データに基づき、コントロ
ーラ部22は、金型マガジン内の金型を選択し、選択さ
れた金型のパンチハイトを加味してパンチ7のストロー
ク位置を演算する。そして、コントローラ部22は、操
作盤24から入力されるプレスモード選択信号(低速加
工,通常加工,高速加工)によりストリッパ8のストロ
ークパターン(打抜中にワークに当接させるかさせない
か)を選択し、ストリッパ8のストローク位置を演算し
て軸制御回路25aに指令値を出力する。そして、軸制
御回路25aはサーボンプ26aを介してストリッパ用
サーボバルブ20を操作する。こうして、ストリッパ8
のストローク位置がパンチ位置と独立して設定され、ま
た、そのストリッパの加速度が所定値に制限されるの
で、加工時間の短縮および騒音の低減を図ることが可能
となる。
【0027】(3)パンチ7の軸制御(ストロークパタ
ーン,ストローク位置制御) 自動プログラミングシステム23からの各入力データよ
り演算される打抜荷重と操作盤24から入力されるプレ
スモード選択信号とに基づき、コントローラ部22は、
パンチ7のストロークパターンを後述の折れ線パターン
とするかサイン波形パターンとするかを選択し、ワーク
の板厚,材質,金型のシャー角のデータよりパンチ7の
ストローク位置を演算して軸制御回路25bに指令値を
出力する。そして、軸制御回路25bはサーボアンプ2
6bを介してパンチ用サーボバルブ12を操作する。
【0028】(4)プレフィルバルブ13の切換制御 自動プログラミングシステム23からの各入力データよ
り演算される打抜荷重からプレフィルバルブ13を切換
え操作するか否かを選択し、切換え操作する場合には、
パンチ7のストロークパターンの折れ線パターンの変曲
点から切換えタイミングを決め、軸制御回路25cに指
令値を出力する。そして、軸制御回路25cはサーボア
ンプ26cを介してスプール制御用サーボバルブ14を
操作する。
【0029】このプレフィルバルブ13においては、パ
ンチ7を低負荷かつ高速で操作させる場合には、スプー
ル13bは図3に示される位置にあってタンク15と第
1室10bとが連通され、タンク15内の油が大量に第
1室10b内へ流入してピストン10aが高速で下降さ
れる。これに対して、パンチ7を高負荷で操作させる場
合には、スプール13bがパイロット圧により図4に示
される位置に切り換えられ、ピストン10aは第1室1
0bおよび第2室10c内に供給される油圧により大き
な力で下降されてワーク5の打抜きがなされる。このよ
うにプレフィルバルブ13を切換え制御することで、パ
ンチ7をパンチを低負荷高速モードまたは高負荷低速モ
ードに適時切換えでき、効率の良い加工を行うことが可
能となる。
【0030】次に、本実施例におけるパンチ7およびス
トリッパ8の動作モードについて図5乃至図7によって
説明する。なお、これらの図において、(a)(b)
(c)は時間経過に従ったパンチ7およびストリッパ8
の位置関係を示し、(d)はやはり時間経過に従ったパ
ンチ7およびストリッパ8のそれぞれの位置をプレフィ
ルバルブ13のパターンと共に線図で示している。
【0031】(1)低速モード(図5) 低速モードでは、まず、ストリッパ8が待機点bから速
度V1で下降されると同時に、パンチ7が待機点bの上
方の待機点aから速度V2(>V1)で待機点bの下方
の待機点cまで下降される。次いで、ストリッパ8がワ
ーク5に当接するまでパンチ7が待機点cで待機し、ス
トリッパ8のワーク5への当接後にパンチ7が点eまで
は速度V1で、その後点g(最下点)までは速度V2で
それぞれ下降されてパンチ7による打ち抜きが実行され
る。打ち抜き後は、パンチ7が点gから待機点aまで速
度V2で上昇され、このパンチ7のワーク5からの離脱
の直後にストリッパ8が速度V2で待機点bまで上昇さ
れる。この低速モードでは、パンチ7およびストリッパ
8がいずれも小さな速度(V1)でワーク5に当接され
るので、ブレークスルー騒音を低減させることができる
とともに、ストリッパ8の押さえ力によるワーク5表面
の圧痕を小さく抑えることができる。また、パンチ7が
ワーク5へ当接する直前にストリッパ8がワーク5に当
接され、また、パンチ7がワーク5から離脱した直後に
ストリッパ8がワーク5から離脱されるので、従来のパ
ンチ−ストリッパ一体形のものに比べて加工時間の短縮
を図ることができて生産性を向上させることができる。
なお、図5において符号27は打ち抜きかすを示してい
る。
【0032】(2)通常モード(図6) 打抜荷重が小さいときには、図6(A)に示されている
ように、パンチ7による打抜前に、ストリッパ8は低速
モードと同様待機点bからワーク5に当接する位置まで
速度V1で下降され、打抜後に速度V1で待機点bまで
上昇される。一方、パンチ7は、待機点aからサイン波
形を描いて最下点gまで下降された後、待機点aに戻る
ように上昇されて打ち抜きが実行される。また、打抜荷
重が大きいときには、図6(B)に示されているよう
に、低速モードと同様のパターンで打抜加工が実行され
る。
【0033】(3)高速モード(図7) 打抜荷重が小さいときには、図7(A)に示されている
ように、パンチ7による打抜前に、ストリッパ8が待機
点bから速度V2で待機点cまで下降され、打抜後に、
速度V2で待機点bまで上昇される。一方、パンチ7
は、待機点aからサイン波形を描いて最下点gまで下降
された後、待機点aに戻るように上昇されて打ち抜きが
実行される。この場合、サイン波形はストリッパ8の下
降直線および上昇直線とほぼ重なる形となる。また、打
抜荷重が大きいときには、図7(B)に示されているよ
うに、ストリッパ8が待機点bから速度V2で待機点c
まで下降されると同時に、パンチ7が待機点aから速度
V2で待機点cまで下降される。次いで、ストリッパ8
が待機点cで待機したまま、パンチ7が点eまでは速度
V1で、その後点gまでは速度V2でそれぞれ下降され
てパンチ7による打ち抜きが実行される。打ち抜き後
は、パンチ7が点gから待機点aまで速度V2で上昇さ
れ、このパンチ7の上昇に追随する形でストリッパ8が
速度V2で待機点bまで上昇される。この高速モードで
は、ストリッパ8をワーク5から微小距離(例えば0.
5mm)隔てた位置、すなわち待機点cに保持した状態
でワーク5の打ち抜きが行われ、また、そのワーク5の
移動が行われるので、より一層加工時間の短縮を図るこ
とができる。この高速モードは、騒音低減よりも生産性
の向上およびワーク5表面の圧痕を最小にすることを優
先する場合に有効な動作モードである。
【0034】本実施例においてコントローラ部22によ
るパンチ7およびストリッパ8の制御は図8に示される
フローにしたがって行われる。このフローについて次に
説明する。
【0035】S1:自動プログラミングシステム23か
ら入力されるプログラムから板厚,材質,金型の周長お
よびシャー角のデータを読み込み、また、操作盤24の
セレクタスイッチの速度モード(低速モード,通常モー
ド,高速モード)を認識する。
【0036】S2〜S9:これら各ステップはパンチス
トロークパターンを決定するためのステップであって、
まず、打抜荷重を計算し(S2)、この計算された打抜
荷重が規定値(閾値)以上か否かを判定する(S3)。
そして、打抜荷重が規定値以上のときにはプレフィルバ
ルブ13の切換えを行うものとし(S4)、パンチ7の
ストロークパターンを図5,図6(B),図7(B)に
示されるような折れ線パターンに設定する(S5)。一
方、打抜荷重が規定値未満のときにはプレフィルバルブ
13の切換えを行わないものとし(S6)、この場合に
は低速モードであるかどうかを判定して(S7)、低速
モードのときには折れ線パターンに設定し(S8)、低
速モードでない、言い換えれば通常モードもしくは高速
モードのときにはサイン波形パターンに設定する(S
9)。
【0037】S10〜S19:これら各ステップはスト
リッパストロークパターンを決定するためのステップで
あって、まず、ワークの材質と許容面圧のチャートから
ストリッパ圧が高圧か低圧かを割り出し(S10)、次
に、ストリッパ圧が高圧指定か否かを判定する(S1
1)。そして、高圧指定の場合にはストリッパ圧を高圧
に設定し(S12)、次いで、プレスモード設定データ
が高速モードに設定されているかどうかを判定し(S1
3)、高速モードに設定されているときにはストリッパ
をワークに当接させない加工パターンを選定し(S1
4)、高速モードでない、言い換えれば低速モードもし
くは通常モードのときにはストリッパをワークに当接さ
せる加工パターンを選定する(S15)。一方、ストリ
ッパ圧が高圧指定でない場合にはストリッパ圧を低圧に
設定し(S16)、次いで、プレスモード設定データが
高速モードに設定されているかどうかを判定し(S1
7)、高速モードに設定されているときにはストリッパ
をワークに当接させない加工パターンを選定し(S1
8)、高速モードでない、言い換えれば低速モードもし
くは通常モードのときにはストリッパをワークに当接さ
せる加工パターンを選定する(S19)。
【0038】S20〜S23:前述の各ステップによっ
てパンチ7のストロークパターンおよびストリッパ8の
ストロークパターンが決まると、各速度モードに応じた
パンチ7およびストリッパ8の動作速度を決定し(S2
0)、次いで、ワークの板厚に応じたパンチ7およびス
トリッパ8の動作位置を決定し(S21)、更に、パン
チ7,ストリッパ8およびプレフィルバルブ13の切換
えの相互のタイミングをとった制御波形を決定し(S2
2)、加工を実行する(S23)。
【0039】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、低騒音加工を行えるとともに高い生産性が得られ、
しかもワーク表面へのストリッパの圧痕の問題を解消し
外観品質の向上を図ることができる。また、本発明にお
いて、パンチを低負荷かつ高速操作させる際にパンチ駆
動用シリンダのシリンダ室へ供給する油圧をタンクから
供給するように切換え操作するプレフィルバルブを設け
ると、パンチを低負荷高速モードまたは高負荷低速モー
ドに適時切換えでき、効率の良い加工を行うことができ
る。さらに、加工速度モードを選択することで、生産性
を重視する場合と低騒音を重視する場合のそれぞれのニ
ーズに対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るパンチプレス機の正面
【図2】本実施例の制御システム構成図
【図3】本実施例におけるプレフィルバルブの作動説明
【図4】本実施例におけるプレフィルバルブの作動説明
【図5】本実施例の低速モードにおける作動説明図
【図6】本実施例の通常モードにおける作動説明図
【図7】本実施例の高速モードにおける作動説明図
【図8】本実施例におけるパンチおよびストリッパの制
御フローを示すフローチャート
【符号の説明】
2 加工センター 5 ワーク 7 パンチ 8 ストリッパ 9 ダイ 10 パンチ駆動用サーボシリンダ 11 ストリッパ駆動用サーボシリンダ 12 パンチ用サーボバルブ 13 プレフィルバルブ 14 スプール制御用サーボバルブ 15 タンク 16 高圧減圧弁 17 低圧減圧弁 18 切換弁 20 ストリッパ用サーボバルブ 22 コントローラ部 23 自動プログラミングシステム 24 操作盤 25a,25b,25c 軸制御回路 26a,26b,26c サーボアンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B30B 15/16 C 8718−4E 15/22 B 8718−4E

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークを打ち抜くパンチおよびダイと、
    このパンチの上昇時にワークを押さえるストリッパとを
    備えるパンチプレス機において、ワークの板厚,材質情
    報と、これら板厚,材質情報から演算される前記パンチ
    の打抜荷重情報と、予め設定される加工速度モード情報
    とから、前記ストリッパの加圧力とそのストリッパおよ
    び前記パンチのストロークパターンとをそれぞれ演算
    し、この演算結果に基づいて前記ストリッパおよび前記
    パンチを制御することを特徴とするパンチプレス機の制
    御方法。
  2. 【請求項2】 前記加工速度モードは、低速モード,通
    常モードおよび高速モードのいずれかに設定可能とされ
    ている請求項1に記載のパンチプレス機の制御方法。
  3. 【請求項3】 前記高速モードにおいては加工時に前記
    ストリッパがワークから微小距離隔てた位置に保持さ
    れ、前記低速モードおよび通常モードにおいては加工時
    に前記ストリッパがワークに当接される請求項2に記載
    のパンチプレス機の制御方法。
  4. 【請求項4】 パンチを低負荷かつ高速操作させる際に
    パンチ駆動用シリンダのシリンダ室へ供給する油圧をタ
    ンクから供給するように切換え操作するプレフィルバル
    ブが設けられ、このプレフィルバルブは、前記パンチの
    打抜荷重が規定値以上のときには切換え操作され、規定
    値未満のときには切換え操作されないように制御される
    請求項1乃至3のうちのいずれかに記載のパンチプレス
    機の制御方法。
  5. 【請求項5】 前記プレフィルバルブが切換え操作され
    たとき、もしくは、前記プレフィルバルブが切換え操作
    されていなくても前記加工速度モードが低速モードのと
    きには、前記パンチのストロークパターンは、時間に対
    するパンチ位置が折れ線状に変化するように設定される
    請求項4に記載のパンチプレス機の制御方法。
  6. 【請求項6】 前記プレフィルバルブが切換え操作され
    ておらず、かつ前記加工速度モードが通常モードもしく
    は高速モードのときには、前記パンチのストロークパタ
    ーンは、時間に対するパンチ位置がサイン波形状に変化
    するように設定される請求項4に記載のパンチプレス機
    の制御方法。
  7. 【請求項7】 パンチ駆動用シリンダ,ストリッパ駆動
    用シリンダおよびプレフィルバルブのスプールには各々
    の油圧サーボバルブを介して油圧が供給され、これら各
    油圧サーボバルブは各々のサーボアンプからの信号によ
    り制御される請求項1乃至6のうちのいずれかに記載の
    パンチプレス機の制御方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002143939A (ja) * 2000-11-06 2002-05-21 Amada Eng Center Co Ltd パンチプレス
US6470796B2 (en) 2000-02-16 2002-10-29 Murata Kikai Kabushiki Kaisha Press machine
JP2008290106A (ja) * 2007-05-24 2008-12-04 Mitsui High Tec Inc プレス装置
CN104162585A (zh) * 2014-07-21 2014-11-26 苏州璟瑜自动化科技有限公司 基于电容检测与光电感应定位的冲孔装置
CN104923652A (zh) * 2015-06-25 2015-09-23 苏州璟瑜自动化科技有限公司 基于电容检测与光电感应定位的冲孔装置及其方法

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