JPH07245524A - 宇宙用センターフィードアンテナ - Google Patents

宇宙用センターフィードアンテナ

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JPH07245524A
JPH07245524A JP3607394A JP3607394A JPH07245524A JP H07245524 A JPH07245524 A JP H07245524A JP 3607394 A JP3607394 A JP 3607394A JP 3607394 A JP3607394 A JP 3607394A JP H07245524 A JPH07245524 A JP H07245524A
Authority
JP
Japan
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stay
reflecting mirror
antenna
feed
stays
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Application number
JP3607394A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Osada
利明 長田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP3607394A priority Critical patent/JPH07245524A/ja
Publication of JPH07245524A publication Critical patent/JPH07245524A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 宇宙用センターフィードパラボラアンテナに
おいて、副反射鏡やフィードを支持するステーに起因す
るアンテナ利得の低下を軽減させることを目的とする。 【構成】 副反射鏡やフィードを支持するステーのう
ち、打ち上げ時の振動や音響に耐えるためにのみ必要と
なるステー6に、打ち上げ後宇宙空間で展開または収納
するための機構を付加して、アンテナが受信あるいは送
信する電波と干渉しない位置へと打ち上げ後に移動させ
る。 【効果】 従来利用されてきたアンテナ構成の利点であ
る耐環境性・軽量・アライメント調整の容易さを損なわ
ずに、ステーに起因するアンテナ利得の低下を軽減した
宇宙用センターフィードパラボラアンテナを得ることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、人工衛星等の宇宙機
器に搭載されるセンターフィードアンテナに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】衛星搭載用のアンテナには、ロケットに
よる打ち上げ時においてはロケットエンジンの噴射によ
る振動や音響が、ブースター等の切り離しや太陽電池パ
ネル等の展開時には切り離しに用いる火薬に起因する衝
撃が加えられる。こうした振動・音響・衝撃に耐える必
要から、衛星搭載用のアンテナには、高い剛性や強度が
要求される。特に、センターフィードパラボラアンテナ
やセンターフィードカセグレンアンテナにおいては、フ
ィードや副反射鏡を主反射鏡に正対する正しい位置に支
持する必要があり、アンテナの電気的性能を保ちつつこ
の部分の剛性・強度をどのようにして確保するかが問題
となっていた。
【0003】従来、この種のアンテナの構成としては、
例えば図8に示すようなものがあった。図8はボイジャ
ー1号で使用されたアンテナの構造を示したものであ
る。図8において、1は主反射鏡、2は副反射鏡、3及
び4は電波を発信あるいは受信するフィード、5は副反
射鏡2及びフィード3を主反射鏡1に対して規定の位置
に支持するステーである。フィード3と4では、発信あ
るいは受信する電波の周波数が異なっており、副反射鏡
2はフィード3が放射する周波数帯の電波は透過する
が、フィード4が放射する周波数帯の電波は反射する特
性を備えている。なお、ステーは通常炭素繊維か金属で
作られた導体である。
【0004】図8に示したアンテナにおいては、送信時
にはフィード3から放射された電波は図9に示すように
副反射鏡2を透過した後主反射鏡1で反射されて宇宙空
間へと発信され、フィード4から放射された電波は図1
0に示すように副反射鏡2で反射された後主反射鏡1で
反射されて宇宙空間へと発信される。また、受信時に
は、電波はこれと逆に経路を通ってフィード3またはフ
ィード4で受信される。
【0005】図8に示したアンテナ構成法においては、
6本のステー5を用いて副反射鏡2及びフィード3の支
持を行うため、各々のステー5の長さ方向の剛性さえ高
ければ被支持物を完全に拘束することができるという特
徴があり、その結果細くて軽いステーを用いることがで
きるという利点を持っている。また、主反射鏡1とステ
ー5の結合部アおよび被支持物とステー5の結合部イが
各々三点であるため、調整を行わなくても結合部は一平
面上に保たれるので、被支持物の位置・アライメントを
調整するため結合部の位置を調整する場合、各結合部の
位置を独立に調整できるという利点を持っている。な
お、剛性を上げるため、ステー5と主反射鏡1の結合部
ア同士の間隔は、ステー5と被支持物の結合部イ同士の
間隔より広くとるのが普通である。このため、主反射鏡
1との結合部アを挟んだ二本のステー5同士の間隔の方
が、被支持物との結合部イを挟んだ二本のステー5同士
の間隔より通常かなり狭い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図8に示したアンテナ
構成は、上記のような利点があるため、従来しばしば用
いられてきた。しかし、図8に示したアンテナ構成に
は、アンテナの大きさに比べて送受信する電波の波長が
十分に短くない場合には、ステーによって電波が遮ら
れ、アンテナの利得が大きく低下するという問題があっ
た。
【0007】図8に示した構成のアンテナを用いて電波
を送受信する場合、主反射鏡面のうちどれだけが利用で
きるかを示したのが図11および図12である。このう
ち図11は、送受信する電波の波長がステーの間隔に比
べて充分に小さく、ステーとステーの間も電波が自由に
通過できる場合の図である。また、図12は送受信する
電波の波長がステーの間隔に比べて充分に長く、主反射
鏡との結合部を挟んだステーとステーの間は電波が全く
通過できない場合の図である。例えばセンターフィード
パラボラアンテナによる電波の受信時について言えば、
領域ウはフィードに遮られて電波が主反射鏡に到達しな
い領域、領域エはステーに遮られて電波が主反射鏡に到
達しない領域、領域オは電波が主反射鏡で反射された
後、フィードに到達する前にステーに遮られる領域であ
る。
【0008】上記のように、図8に示した構成のアンテ
ナを用いると、扱う電波の波長によっては主反射鏡面の
利用効率が極端に下がり、電気的性能が低下する場合が
ある。
【0009】このような場合、図8に示した構成のアン
テナを用いると性能が不足するので、図13に示すよう
に3本又は4本のステーを用いて副反射鏡やフィードを
支持することがある。しかし、このような構成をとる
と、各ステーに高い曲げ剛性が要求されるため、各々の
ステーが太く重い物になってしまい、性能面で不利にな
る。また、ステーと主反射鏡間の結合部やステーと被支
持物間の結合部にも高い剛性が必要になるため、被支持
物の位置・アライメントの調整も困難になる。
【0010】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、図8に示したアンテナ構成の利
点を損なうことなくステーに起因するアンテナの利得の
低下を軽減したセンターフィードカセグレンアンテナお
よびパラボラアンテナを得ることを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明に係わるセンタ
ーフィードカセグレンアンテナは、副反射鏡を主反射鏡
に対して規定の位置に支持するステーのうち打ち上げ後
運用上不要となるステーに、打ち上げ後上記ステーを展
開又は収納するような機構を持たせたものである。
【0012】この発明に係わるセンターフィードカセグ
レンアンテナのもう一つの構成は、副反射鏡又はフィー
ドを支持する構造として、ステーと、絶縁体によって構
成された支持構造を併用したものである。
【0013】また、この発明に係わるセンターフィード
パラボラアンテナは、フィードを主反射鏡に対して規定
の位置に支持するステーのうち打ち上げ後運用上不要と
なるステーに、打ち上げ後上記ステーを展開又は収納す
るような機構を持たせたものである。
【0014】この発明に係わるセンターフィードパラボ
ラアンテナのもう一つの構成は、副反射鏡又はフィード
を支持する構造として、ステーと、絶縁体によって構成
された支持構造を併用したものである。
【0015】また、上記の宇宙用センターフィードアン
テナにおいて、打ち上げ後運用上不要となるステーを軌
道上で電波の経路から外れた位置に移動させるための機
構として、ステーの両端に保持解放機構を取り付ける。
【0016】上記の宇宙用センターフィードアンテナに
おいて、打ち上げ後運用上不要となるステーを軌道上で
電波の経路から外れた位置に移動させるための機構とし
て、ステーの一端に保持解放機構を設け、他の一端にヒ
ンジとアクチュエータからなる展開機構を取り付ける。
【0017】打ち上げ後運用上不要となるステーを軌道
上で電波の経路から外れた位置に移動する代わりに、上
記ステーの一端に取り付けた展開機構により、上記ステ
ーを別のステーに近接した位置に移動し、電波の通過に
関しては1本のステーに見えるようにする。
【0018】
【作用】この発明は宇宙用センターフィードカセグレン
アンテナにおいて、副反射鏡を支持するステーのうち打
ち上げ後運用上不要となるステーに、打ち上げ後上記ス
テーを展開又は収納するような機構を備えれば、打ち上
げ時と運用時のステーの本数や配置を変えることが可能
になり、打ち上げ時の振動・音響・衝撃といった環境に
係わる機械的性能を低下させることなくステーに起因す
るアンテナの利得の低下を軽減することができる。
【0019】また、この発明は宇宙用センターフィード
カセグレンアンテナにおいて、絶縁体で構成された支持
構造とステーを併用することにより、打ち上げ時や運用
時に要求されるステーの本数及び太さを減らし、ステー
の間隔を広くとることにより、ステーに起因するアンテ
ナの利得の低下を軽減することができる。
【0020】この発明は宇宙用センターフィードパラボ
ラアンテナにおいて、フィードを支持するステーのうち
打ち上げ後運用上不要となるステーに、打ち上げ後上記
ステーを展開又は収納するような機構を備えれば、打ち
上げ時と運用時のステーの本数や配置を変えることが可
能になり、打ち上げ時の振動・音響・衝撃といった環境
に係わる機械的性能を低下させることなくステーに起因
するアンテナの利得の低下を軽減することができる。
【0021】また、この発明は、宇宙用センターフィー
ドパラボラアンテナにおいて、絶縁体で構成された支持
構造とステーを併用することにより、打ち上げ時や運用
時に要求されるステーの本数及び太さを減らし、ステー
の間隔を広くとることにより、ステーに起因するアンテ
ナの利得の低下を軽減することができる。
【0022】この発明は、打ち上げ後運用上不要となる
ステーの両端に保持解放機構を取り付け、軌道上で上記
保持解放機構を解放することにより、打ち上げ時の振動
・音響・衝撃といった環境に係わる機械的性能を低下さ
せることなく上記ステーを軌道上でアンテナから切り離
して電波の経路外へ移動させることができる。
【0023】またこの発明は、打ち上げ後運用上不要と
なるステーの一端に保持解放機構を、他の一端にヒンジ
とアクチュエータからなる展開機構を取り付け、軌道上
で上記ステーを電波の経路から外す方向に展開すること
により、打ち上げ時の振動・音響・衝撃といった環境に
係わる機械的性能を低下させることなく上記ステーを軌
道上で電波の伝播の障害とならない位置へ移動させるこ
とができる。
【0024】この発明は、打ち上げ後運用上不要となる
ステーの一端に保持解放機構を、他の一端にヒンジとア
クチュエータからなる展開機構を取り付け、軌道上で上
記ステーを近傍にある別のステーに近接した位置に移動
することにより、打ち上げ時の振動・音響・衝撃といっ
た環境に係わる機械的性能を低下させることなく上記ス
テーを軌道上で電波の伝播の障害とならない位置へ移動
させることができる。
【0025】
【実施例】
実施例1.図1(a)(b)および図2(a)はこの発
明の一実施例を示す図である。このうち、図1(a)は
打ち上げ時の状態を示す図であり、副反射鏡2はステー
5及びステー6により主反射鏡1に対して固定されてい
る。このときのアンテナの機械的特性は図8に示した構
成のアンテナと同様である。一方、図1(b)は宇宙空
間における運用時の状態を示す図であり、副反射鏡2は
ステー5のみによって主反射鏡1に対して固定されてい
る。また、図2(a)は打ち上げ時におけるステー6周
辺の拡大図であり、このときステー6の両端は、ステー
固定金具7にセパレーションナット8で固定されてい
る。
【0026】上記のように構成されたセンターフィード
カセグレンアンテナによれば、打ち上げ時には副反射鏡
2をステー5及びステー6により主反射鏡1に対して剛
に固定することで打ち上げによる振動や音響に耐えるこ
とができる。また、セパレーションナット8を作動させ
るとステー6が切り離されてAの方向に飛び出して電波
の経路から外れるので、打ち上げ後に電波の経路上にあ
るステーの本数を減らすとともにステーの間隔を広げる
ことができ、ステーに起因するアンテナ利得の低下を軽
減することができる。また、ステー6はアンテナの運用
時には電波の経路上にないので、アンテナ利得に及ぼす
影響を考慮することなく太さを選定することができ、設
計の自由度を広げることができる。
【0027】なお、ここで述べたセパレーションナット
について簡単に説明する。セパレーションナットの構造
の一例を図2(b)に示す。セパレーションナット作動
前においては、三割ナット保持部品16によって固定さ
れた三割ナット15に対してボルト14を挿入すること
により、ステー6とステー固定金具7が固定されてい
る。セパレーションナットを作動させるときには、火薬
の爆発により高圧の燃焼ガス17を発生させ、その力で
三割ナット保持部品16をスライドさせる。すると、三
割ナット15が三つに割れてボルト半径方向に広がるこ
とができるようになり、ボルト14が抜け、ステー6と
ステー固定金具7が解放される。
【0028】実施例2.上記実施例1では、ステー6の
両端に保持解放機構を設けて電波の経路外にステーを移
動する場合について説明したが、本実施例ではステー6
の一端に保持解放機構、他の一端にヒンジとアクチュエ
ータからなる展開機構を設けて電波の経路外にステーを
移動する場合について説明する。図3(a)(b)およ
び図4はこの発明の構成のうちステー6の一端に保持解
放機構、他の一端にヒンジとアクチュエータからなる展
開機構を設けた場合の一実施例を示す図である。このう
ち、図3(a)は打ち上げ時の状態を示す図であり、副
反射鏡2はステー5及びステー6により主反射鏡1に対
して固定されている。このときのアンテナの機械的特性
は図8に示した構成のアンテナと同様である。一方、図
3(b)は宇宙空間における運用時の状態を示す図であ
り、副反射鏡2はステー5のみによって主反射鏡1に対
して固定されており、ステー6は主反射鏡1の開口面の
外へと展開されている。また、図4は打ち上げ時におけ
るステー6周辺の拡大図であり、このときステー6の一
端は、副反射鏡2の端面に設けられたステー固定金具7
にセパレーションナット8で固定されており、他の一端
は主反射鏡1上に設けられたヒンジ9を介して主反射鏡
1に固定されている。また、ステー6には、バネ10に
よって副反射鏡2から離れる方向Bにトルクが加えられ
ている。
【0029】上記のように構成されたセンターフィード
カセグレンアンテナによれば、打ち上げ時には副反射鏡
2をステー5及びステー6により主反射鏡1に対して剛
に固定することで打ち上げによる振動や音響に耐えるこ
とができる。また、セパレーションナット8を作動させ
るとステー6はバネ10の発生するトルクによってヒン
ジ9まわりに回転して大部分が電波の経路から外れ、残
った部分も他のステーからは大きく離れるので、打ち上
げ後に電波の経路上にあるステーの本数を減らすととも
にステーの間隔を広げることができ、ステーに起因する
アンテナ利得の低下を軽減することができる。また、ス
テー6はこのアンテナの運用時には大部分が電波の経路
上にないので、アンテナ利得に及ぼす影響をほとんど考
慮することなく太さを選定することができ、設計の自由
度を広げることができる。
【0030】実施例3.上記実施例1、2では電波の経
路外にステーを移動する機構を設けた場合について説明
したが、本実施例では打ち上げ後運用上不要となるステ
ーを、他のステーに近接した位置に移動する場合につい
て説明する。図5(a)(b)および図6はこの発明の
構成のうちステー6の一端に保持解放機構、他の一端に
ヒンジとアクチュエータからなる展開機構を設けた場合
の一実施例を示す図である。このうち、図5(a)は打
ち上げ時の状態を示す図であり、副反射鏡2はステー5
及びステー6により主反射鏡1に対して固定されてい
る。このときのアンテナの機械的特性は図8に示した構
成のアンテナと同様である。一方、図5(b)は宇宙空
間における運用時の状態を示す図であり、副反射鏡2は
ステー5のみによって主反射鏡1に対して固定されてお
り、ステー6はステー5に近接した位置に移動されてい
る。また、図6は打ち上げ時におけるステー6周辺の拡
大図であり、このときステー6の一端は、副反射鏡2の
端面に設けられたヒンジを介して副反射鏡に固定されて
おり、他の一端は主反射鏡上に設けられたステー固定金
具7にセパレーションナット8で固定されている。ま
た、ステー6は、バネ10によって隣りのステー5に近
付く方向Cにトルクが加えられている。
【0031】上記のように構成されたセンターフィード
カセグレンアンテナによれば、打ち上げ時には副反射鏡
2をステー5及びステー6により主反射鏡1に対して剛
に固定することで打ち上げによる振動や音響に耐えるこ
とができる。また、セパレーションナット8を作動させ
るとステー6はバネ10の発生するトルクによってヒン
ジ9まわりに回転し、ストッパ11に当たってヒンジ5
に近接した位置で停止する。その結果、ステー5とステ
ー6は電波の通過に関しては1本のステーとして振舞う
ので、打ち上げ後に電波の経路上にあるステーの本数が
見かけ上減るとともにステーの間隔が広がることにな
り、ステーに起因するアンテナ利得の低下を軽減するこ
とができる。
【0032】実施例4.上記実施例1、2、3において
は、副反射鏡2をステーのみで支持する場合について述
べたが、本実施例では絶縁体によって構成された支持構
造とステーを併用して副反射鏡2を支持する場合につい
て説明する。図7はこの発明の構成のうち絶縁体支持構
造とステーを併用して副反射鏡2を支持する場合の一実
施例を示す図である。図7において、副反射鏡2は三本
のステー6とケブラー等の絶縁体で構成され、ステー6
の間にたるみなく張り渡された膜状の支持構造13によ
り主反射鏡1に対して固定されている。
【0033】上記のように構成されたセンターフィード
カセグレンアンテナによれば、膜状の絶縁体支持構造1
3がステー6の間に張り渡されているため、副反射鏡を
正しい位置に支持するために各ステーに要求される剛性
は、図8に示した構成のアンテナと同様、ステーの長さ
方向の剛性のみとなる。また、ステー6と主反射鏡1の
結合部及びステー6と副反射鏡2の結合部は各々三点な
ので、図8に示した構成のアンテナと同様、被支持物の
位置を調整するため結合部の位置を調整する場合、各結
合部の位置を独立に調整できるという利点を持ってい
る。
【0034】一方、ステー間の間隔は、図8に示した構
成のアンテナとは異なり、特に狭い部分は存在しない。
また、絶縁体で構成された支持構造13は電波の伝播を
妨げないので、副反射鏡支持構造に起因するアンテナ利
得の低下を軽減することができる。
【0035】実施例5.実施例4は打ち上げ後にステー
の展開あるいは収納を行わない場合の実施例であった
が、絶縁体支持構造13単体の剛性によっては、無重力
状態ではステー6の一部又は全部は不要となるので、実
施例1、2、3と同様に、打ち上げ後にステー6の一部
または全部を展開あるいは収納することによって、ステ
ーに起因するアンテナ利得の低下を更に軽減することが
できる。
【0036】実施例6.実施例1、2、3、4は、この
発明の実施例のうちセンターフィードカセグレンアンテ
ナに関する実施例であったが、フィードが主反射鏡と正
対した位置に支持されるパラボラアンテナに関しても、
実施例1、2、3、4と同様にこの発明を適用してステ
ーに起因するアンテナ利得の低下を軽減することが可能
である。
【0037】
【発明の効果】本発明は打ち上げ時と運用時のステーの
本数や配置を変えることが可能になり、打ち上げ時の振
動・音響・衝撃といった環境に係わる機械的性能を低下
させることなくステーに起因するアンテナの利得の低下
を軽減することができる。
【0038】また本発明は打ち上げ時や運用時に要求さ
れるステーの本数及び太さを減らし、ステーの間隔を広
くとることにより、ステーに起因するアンテナの利得の
低下を軽減することができる。
【0039】また、宇宙用センターフィードパラボラア
ンテナに関し、打ち上げ時と運用時のステーの本数や配
置を変えることが可能になり、打ち上げ時の振動・音響
・衝撃といった環境に係わる機械的性能を低下させるこ
となくステーに起因するアンテナの利得の低下を軽減す
ることができる。
【0040】宇宙用センターフィードパラボラアンテナ
に関し、打ち上げ時や運用時に要求されるステーの本数
及び太さを減らし、ステーの間隔を広くとることによ
り、ステーに起因するアンテナの利得の低下を軽減する
ことができる。
【0041】また、打ち上げ後運用上不要となるステー
の両端に保持解放機構を取り付け、軌道上で上記保持解
放機構を解放させれば、打ち上げ時の振動・音響・衝撃
といった環境に係わる機械的性能を低下させることなく
上記ステーを軌道上でアンテナから切り離して電波の経
路外へ移動させることができる。このとき、上記ステー
自体が電波の伝播を妨害しなくなるだけでなく、残った
ステー間の間隔が打ち上げ前に比べて広がることによ
り、ステー間を波長の長い電波が通過できるようにな
り、特に低い周波数の電波についてアンテナの利得が大
きく向上する。
【0042】打ち上げ後運用上不要となるステーの一端
に保持解放機構を、他の一端にヒンジとアクチュエータ
からなる展開機構を取り付け、軌道上で上記ステーを電
波の経路から外す方向に展開させれば、打ち上げ時の振
動・音響・衝撃といった環境に係わる機械的性能を低下
させることなく上記ステーを電波の伝播の障害とならな
い位置へ軌道上で移動させることができる。このとき、
上記ステー自体が電波の伝播を妨害しなくなるだけでな
く、残ったステー間の間隔が打ち上げ前に比べて広がる
ことにより、ステー間を波長の長い電波が通過できるよ
うになり、特に低い周波数の電波についてアンテナの利
得が大きく向上する。
【0043】打ち上げ後運用上不要となるステーの一端
に保持解放機構を、他の一端にヒンジとアクチュエータ
からなる展開機構を取り付け、軌道上で上記ステーを近
傍にある別のステーに近接した位置に移動させれば、打
ち上げ時の振動・音響・衝撃といった環境に係わる機械
的性能を低下させることなく上記ステーを電波の伝播の
障害とならない位置へ軌道上で移動させることができ
る。この結果、電波の伝播に関してはステーの本数が見
かけ上減少し、ステー間の間隔が打ち上げ前に比べて広
がることになるので、ステー間を波長の長い電波が通過
できるようになり、特に低い周波数の電波についてアン
テナの利得が大きく向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例に係わるセンターフィ
ードカセグレンアンテナの、打ち上げ前後の状態を示す
見取図である。
【図2】この発明の第1の実施例に係わるステー周辺の
拡大図である。
【図3】この発明の第2の実施例に係わるセンターフィ
ードカセグレンアンテナの、打ち上げ前後の状態を示す
見取図である。
【図4】この発明の第2の実施例に係わるステー周辺の
拡大図である。
【図5】この発明の第3の実施例に係わるセンターフィ
ードカセグレンアンテナの、打ち上げ前後の状態を示す
見取図である。
【図6】この発明の第3の実施例に係わるステー周辺の
拡大図である。
【図7】この発明の第4の実施例に係わるセンターフィ
ードカセグレンアンテナの見取図である。
【図8】従来の宇宙用センターフィードパラボラアンテ
ナの例を示す図である。
【図9】従来の宇宙用センターフィードパラボラアンテ
ナにおける電波の伝播経路を示す図である。
【図10】従来の宇宙用センターフィードパラボラアン
テナにおける電波の伝播経路を示す図である。
【図11】従来の宇宙用センターフィードパラボラアン
テナにおける主反射鏡面の利用不可能な部分を示す図で
ある。
【図12】従来の宇宙用センターフィードパラボラアン
テナにおける主反射鏡面の利用不可能な部分を示す図で
ある。
【図13】従来の宇宙用センターフィードパラボラアン
テナの例を示す図である。
【符号の説明】
1 主反射鏡 2 副反射鏡 3 フィード 4 フィード 5 ステー 6 ステー 7 ステー固定金具 8 セパレーションナット 9 ヒンジ 10 バネ 11 ストッパ 13 絶縁体支持構造 14 ボルト 15 三割ナット 16 三割ナット保持部品 17 燃焼ガス

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主反射鏡、上記主反射鏡と正対する位置
    におかれた副反射鏡、上記副反射鏡を上記主反射鏡に対
    して規定の位置に支持するステー、上記副反射鏡と正対
    する位置におかれ電波を発信あるいは受信するフィード
    から構成される宇宙用センターフィードカセグレンアン
    テナにおいて、打ち上げ後上記ステーのうち打ち上げ後
    運用上不要となるステーを展開もしくは収納する機構を
    備えたことを特徴とする宇宙用センターフィードアンテ
    ナ。
  2. 【請求項2】 主反射鏡、上記主反射鏡と正対する位置
    におかれた副反射鏡、絶縁体によって構成され上記副反
    射鏡を上記主反射鏡に対して規定の位置に支持する絶縁
    体支持構造、上記絶縁体支持構造と併用され、上記副反
    射鏡を上記主反射鏡に対して規定の位置に支持するステ
    ー、上記副反射鏡と正対する位置におかれ電波を発信あ
    るいは受信するフィードを構成要素としたことを特徴と
    する宇宙用センターフィードアンテナ。
  3. 【請求項3】 主反射鏡、上記主反射鏡と正対する位置
    におかれ電波を発信あるいは受信するフィード、上記フ
    ィードを上記主反射鏡に対して規定の位置に支持するス
    テーから構成される宇宙用センターフィードパラボラア
    ンテナにおいて、打ち上げ後上記ステーのうち打ち上げ
    後運用上不要となるステーを展開もしくは収納する機構
    を備えたことを特徴とする宇宙用センターフィードアン
    テナ。
  4. 【請求項4】 主反射鏡、上記主反射鏡と正対する位置
    におかれ電波を発信あるいは受信するフィード、絶縁体
    によって構成され上記フィードを上記主反射鏡に対して
    規定の位置に支持する絶縁体支持構造、上記絶縁体支持
    構造と併用され、上記フィードを上記主反射鏡に対して
    規定の位置に支持するステーを構成要素としたことを特
    徴とする宇宙用センターフィードアンテナ。
  5. 【請求項5】 打ち上げ後運用上不要となるステーの両
    端に保持解放機構を備え、上記ステーをアンテナから切
    り離すことが可能であることを特徴とする請求項1〜4
    項いずれか記載の宇宙用センターフィードアンテナ。
  6. 【請求項6】 打ち上げ後運用上不要となるステーの一
    端に保持解放機構を、他の一端にヒンジとアクチュエー
    タからなる展開機構を備え、上記ステーを電波の経路か
    ら外す方向に展開することが可能なことを特徴とする請
    求項1〜4項いずれか記載の宇宙用センターフィードア
    ンテナ。
  7. 【請求項7】 打ち上げ後運用上不要となるステーの一
    端に保持解放機構を、他の一端にヒンジとアクチュエー
    タからなる展開機構を備え、上記ステーを近傍にある別
    のステーに近接した位置に移動することが可能なことを
    特徴とする請求項1〜4項いずれか記載の宇宙用センタ
    ーフィードアンテナ。
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