JPH07239459A - 老視用コンタクトレンズ - Google Patents

老視用コンタクトレンズ

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JPH07239459A
JPH07239459A JP3126394A JP3126394A JPH07239459A JP H07239459 A JPH07239459 A JP H07239459A JP 3126394 A JP3126394 A JP 3126394A JP 3126394 A JP3126394 A JP 3126394A JP H07239459 A JPH07239459 A JP H07239459A
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contact lens
lens
center
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Kyoichi Tanaka
恭一 田中
Naoki Anami
尚樹 阿南
Shingo Hibino
慎吾 日比野
Toshikazu Miura
要和 三浦
Tadashi Sawano
正 沢野
Kenichi Ishihara
賢一 石原
Hiroyuki Oyama
博幸 大山
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Menicon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 近方も遠方も共に鮮明に観察できる老視用コ
ンタクトレンズの提供。 【構成】 同一の光学中心:P上に形成された中央視力
矯正域2と周辺視力矯正域4によって近用視力矯正域と
遠用視力矯正域を形成し、かかる光学中心:Pをレンズ
6の幾何中心:Oを通る垂直方向の経線:mに対して鼻
側へ0.2〜2.4mmずらすと共に、中央視力矯正域2
の直径を0.8〜3.5mmとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、近用視力矯正域と遠用視力矯正
域とを有する老視用コンタクトレンズに係り、特に度数
の変化が同心円状に存在する老視用コンタクトレンズに
関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、老視眼等の視力調節能力に劣る
目に適用されて、視力調節力を補うための眼用レンズと
して、一つのレンズ内に多数の度数を存在せしめた、多
焦点の眼用レンズが提案されている。
【0003】かかる多焦点の眼用レンズは、二つのタイ
プに大別することができ、レンズに設定された近用視力
矯正域と遠用視力矯正域とを、必要に応じて使い分け
て、別々に観察するタイプのものと、近用視力矯正域と
遠用視力矯正域とを同時に観察し、装用者(観察者)の
脳の判断によって、見たい距離のものを選別して観察す
るタイプのものとが存在するが、前者のタイプの眼用レ
ンズは処方技術に高度なものが要求され、且つ眼用レン
ズの分野では、複数の矯正域を確実に使い分けて観察す
ることが困難であるために、同時に各矯正域を観察する
後者のタイプ(同時観察型)のものが、主流となりつつ
ある。
【0004】そして、この同時観察型の眼用レンズとし
て、特開昭57−105717号、特開昭60−913
27号、特開昭61−272717号、特開昭62−1
21419号公報等には、度数を同心円状に変化させ
て、近用視力矯正域と遠用視力矯正域とを同心円状に設
けた老視用コンタクトレンズが、種々提案されている。
しかしながら、それらの従来の老視用コンタクトレンズ
では、必ずしも、遠用視力矯正域/近用視力矯正域の両
方の視力矯正が十分に行なわれ得なかったのである。
【0005】そこで、本発明者らは、その原因を明らか
にすべく、従来から提案されている各種の老視用コンタ
クトレンズを試作して、装用試験を行ない、詳細な検討
を行なった。その結果、殆どのコンタクトレンズは、装
用状態下において耳側にずれることを見い出し、またそ
の傾向が、一般的な人の角膜の形状に起因していること
を見い出したのである。即ち、人の角膜の形状は、耳側
の方が鼻側と比べて曲率が大きいものとなっているた
め、コンタクトレンズは、曲率の大きい方へ移動され易
いのである。
【0006】一方、人間の眼の一般的な形状において、
瞳孔中心は、角膜中心から0.2〜0.6mm程度鼻側に
ずれていることが、知られている。
【0007】このように、一般に、コンタクトレンズは
装用時に耳側にずれる一方、瞳孔は鼻側にずれていると
いう事実に対して、従来のコンタクトレンズのデザイン
では、レンズの外形を形成する円の中心(レンズの幾何
中心)が瞳孔の中心にくることを想定して、レンズの幾
何中心を中心にして、度数を同心円状に変化させていた
のである。そのため、実際の装用時に、コンタクトレン
ズの各矯正域と瞳孔の位置関係が、予め設定された位置
関係に保たれていなかったのであり、その結果、従来の
コンタクトレンズでは、近用/遠用両方の矯正域におい
て鮮明な観察を行なうことが困難になっていたのであ
る。
【0008】そして、更に、本発明者らは、コンタクト
レンズの各矯正域と眼の瞳孔との位置関係について研究
を進めていくなかで、近用視力矯正域(若しくは遠用視
力矯正域)が瞳孔の全体或いは大部分を覆っていなくて
も、近くのもの(若しくは遠くのもの)を観察すること
が可能であることを見い出したのである。
【0009】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであり、その解決課題とする
ところは、度数が同心円状に変化せしめられて、近用視
力矯正域と遠用視力矯正域とが形成された老視用コンタ
クトレンズにおいて、それら近用/遠用視力矯正域の何
れによっても鮮明な観察が行なわれ得るようにすること
にある。
【0010】
【解決手段】そして、上記の課題を解決するために、本
発明の特徴とするところは、近用視力矯正域および遠用
視力矯正域の何れか一方を形成する略円形の中央視力矯
正域と、該中央視力矯正域を囲んで環状に設けられて、
近用視力矯正域および遠用視力矯正域の何れか他方を形
成する周辺視力矯正域とを有する老視用コンタクトレン
ズにおいて、前記中央視力矯正域を、コンタクトレンズ
の外形を形成する円の中心(レンズの幾何中心)を通る
垂直方向の経線に対して鼻側へ0.2mm〜2.4mmずれ
た位置を中心として、直径:0.8mm〜3.5mmの大き
さで形成したことにある。
【0011】ところで、中央視力矯正域は、近用視力矯
正域と遠用視力矯正域の何れとしても形成可能である
が、特に、かかる中央視力矯正域を近用視力矯正域と
し、周辺視力矯正域を遠用視力矯正域とする場合には、
中央視力矯正域の直径が、好ましくは0.8mm〜2.8
mmに、より好ましくは1.0mm〜2.0mmに設定され
る。
【0012】また、中央視力矯正域を遠用視力矯正域と
し、周辺視力矯正域を近用視力矯正域とする場合には、
中央視力矯正域の直径が、好ましくは1.2mm〜3.5
mmに、より好ましくは1.5mm〜3.5mmに設定され
る。
【0013】さらに、かくの如き老視用コンタクトレン
ズにおいては、必要に応じて、装用時の位置決めのため
の回転防止手段が採用され得る。
【0014】また、かかる回転防止手段としてバラスト
手段を採用した場合には、レンズ周辺部に対するスラブ
オフ加工も、適宜に採用され得る。
【0015】更にまた、本発明に係る老視用コンタクト
レンズにおいては、中央視力矯正域の中心を、前記レン
ズの幾何中心を通る水平方向の緯線に対して偏倚せしめ
て設定することも可能である。
【0016】
【作用・効果】要するに、本発明に係る老視用コンタク
トレンズにあっては、瞳孔が角膜の中心から鼻側にずれ
た位置にあることと、装用時にコンタクトレンズが耳側
にずれることとが考慮されて、コンタクトレンズの度数
の変化の中心がコンタクトレンズの外形を形成する円の
中心から鼻側にずれた位置に設定されているのである。
換言すれば、度数の変化が、実際の眼の形状およびレン
ズの装用状態に対応して、存在せしめられているのであ
る。
【0017】そして、これにより、本発明に係る老視用
コンタクトレンズにあっては、装用時に、中央視力矯正
域が瞳孔内に存在し、該矯正領域の中心が瞳孔の中心付
近に存在するように、即ち、視軸(ここでは、瞳孔の中
心が視軸と略一致すると考える)とコンタクトレンズの
光軸が略一致するように有利に配置され得るのである。
【0018】それ故に、かかる老視用コンタクトレンズ
を装用した際には、レンズの各矯正域と眼の瞳孔との位
置関係が予め設定された位置関係に正しく保たれ得るよ
うになるのであり、以て近用視力矯正域と遠用視力矯正
域の両方において鮮明な観察を行なうことが可能となる
のである。
【0019】
【具体的構成・実施例】ところで、本発明に係る老視用
コンタクトレンズでは、図1に示されているように、近
用視力矯正域および遠用視力矯正域の何れか一方(2)
がレンズの中央(中心)寄りに設けられ、他方(4)
が、それを囲んで環状に設けられている。そして、それ
ら両矯正域(2,4)は、相互に同一の光学中心:P上
に形成,位置せしめられている。なお、各矯正域(2,
4)は、真円形状や真円環形状でなくても良く、楕円形
状や楕円環形状等であっても良い。また、それら両矯正
域(2,4)は、光学中心:Pが相互に略一致していれ
ば良く、面積的乃至は外形的には相互に偏倚していても
良い。即ち、中央視力矯正域2は、光学中心:Pが外形
中心に略一致した略円形状とされるが、周辺視力矯正域
4にあっては、光学中心を必ずしも形状的な幾何中心と
するものではない。
【0020】そして、中央視力矯正域2は、下記の各条
件を何れも満たすようにして、形成されることとなる。 (A)コンタクトレンズ6の外形を形成する円の中心
(レンズの幾何中心):Oを通る垂直方向の経線:m、
換言すればレンズ装用時において該幾何中心:Oを通る
上下方向の直線に対して、鼻側(図1中、右側)へ0.
2mm〜2.4mmの範囲でずれた位置を中心とする。 (B)大きさが、直径:0.8mm〜3.5mmである。
【0021】すなわち、中央視力矯正域2の中心のずれ
量:Aが0.2mmより小さい場合は、該中央視力矯正域
2を鼻側にずらした効果が充分に期待できなくなり、コ
ンタクトレンズ6を装用した際に、レンズの各矯正域
2,4と眼の瞳孔8との位置関係が予め設定された位置
関係からずれてしまい、両方の矯正域2,4で良好な観
察を行なうことが難しくなるからである。なお、より効
果的には、かかる中央視力矯正域2の中心(P)のずれ
量:Aは、0.3mm〜2.0mmとすることが望ましく、
更に好ましくは0.3mm〜1.0mmに設定される。
【0022】さらに、中央視力矯正域2自体が小さ過ぎ
ると、視力矯正に必要な光量が得られないため、中央視
力矯正域2として配置された近用或いは遠用の視力矯正
域での観察が困難になる。一方、中央視力矯正域2が大
き過ぎると、観察に必要な周辺視力矯正域4の瞳孔8上
に位置せしめられる面積が確保されない場合が生じ、周
辺視力矯正域4として配置された遠用或いは近用の視力
矯正域での観察が困難になる。
【0023】なお、経験的には、中央視力矯正域2を近
用視力矯正域とする場合、かかる近用視力矯正域が瞳孔
面積の40%以上を覆うことになると、遠方観察に支障
をきたす恐れが生じる。何故ならば、遠方観察時には近
方観察時に比較し、より多くの光量が必要となること、
および遠方観察時には近方の物体が遠方の物体に重なっ
て見えることにより不快感が生ずる可能性が大きいため
である。一方、中央視力矯正域2を遠用視力矯正域とし
た場合には、かかる遠用視力矯正域が瞳孔面積の大部分
を覆うことになると、周辺視力矯正域からの光量の不足
によりコントラストの低下が激しくなり、近方観察に支
障を来すおそれがある。
【0024】このようなことから、効果的には、中央視
力矯正域2の直径:Dを、それが近用視力矯正域とする
場合、0.8mm〜2.8mmとすることが望ましく、更に
好ましくは1.0〜2.0mmとされる。また、中央視力
矯正域2を遠用視力矯正域とする場合には、その直径を
1.2mm〜3.5mmとすることが望ましく、更に好まし
くは1.5mm〜3.5mmとされる。
【0025】かくして、前記した条件A,Bを満足する
中央視力矯正域2が形成されるのであり、かかる中央視
力矯正域2を囲んで、周辺視力矯正域4が環状に存在せ
しめられることとなる。そして、それにより、中央視力
矯正域2と周辺視力矯正域4とが略同一の光学中心:P
上に形成され、度数の変化が同心円状に存在せしめられ
た、目的とする老視用コンタクトレンズ6が得られるの
である。即ち、このようなコンタクトレンズ6にあって
は、レンズ装用時に、中央視力矯正域2の中心(P)が
瞳孔8の中心付近に有利に位置せしめられて、中央視力
矯正域2が瞳孔8内に有利に存在せしめられるのであ
り、以て、中央視力矯正域2および周辺視力矯正域4の
光学中心:Pが、視軸上に有利に位置せしめられると共
に、瞳孔8上に位置せしめられるそれら両視力矯正域の
面積が何れも有利に確保され得て、それら両視力矯正域
2,4による観察が良好に行われ得るのである。なお、
図1中、10は、角膜であり、点:Qは角膜10の幾何
中心である。
【0026】なお、前記した条件A,Bを満足する中央
視力矯正域2と周辺視力矯正域4を備えた老視用コンタ
クトレンズ6にあっては、装用者の角膜形状や瞳孔位置
に個人差があっても、視力矯正域2,4の光学中心:P
が視軸に対して大きくずれることはなく、何れの視力矯
正域2,4によっても観察時の鮮明度は十分に確保され
得るが、より効果的には、それらの条件A,B(特に、
条件A)の範囲内における具体的な設定値を、装用者に
応じて設定することが望ましい。
【0027】かかる装用者に応じた設定操作は、例え
ば、先ず、装用者に装着させる予定の老視用コンタクト
レンズと同じ内面形状を有する試験用コンタクトレンズ
を装用者に装着させて一番安定した位置で、試験用コン
タクトレンズの幾何中心と装用者の瞳孔中心とのずれ量
を前眼部観察装置等を用いて測定し、かかるずれ量の測
定値に基づいて、そのずれ量の分だけ、視力矯正域の光
学中心をレンズの幾何中心からずらして設定することに
より、行うことができる。なお、試験用コンタクトレン
ズの内面規格の決定方法は、一般のコンタクトレンズの
場合と同様、角膜形状測定装置(ケラトメータ)等を用
いて角膜の形状(曲率)を測定することにより行うこと
ができる。また、試験用コンタクトレンズには、検者
が、その幾何中心を視認できるように、一般に、何等か
の印を予め付したものが用いられる。
【0028】また、本発明に従う老視用コンタクトレン
ズ6においては、必要に応じて、中央視力矯正域2の光
学中心:Pを、レンズ幾何中心:Oを通る緯線に対し
て、上方または下方に偏倚して設定することも可能であ
る(図5及び図7に示す具体例参照)。そして、そのよ
うな上下方向への偏倚加工によって、視力矯正域におけ
る光学中心点の装用者の瞳孔への位置合わせが、一層有
利に為される場合がある。
【0029】さらに、このような本発明に従う老視用コ
ンタクトレンズは、公知の各種のレンズ材料を用いて、
例えば従来から知られているモールド法による製法を採
用することにより、製作可能である。また、図2に示さ
れる如き、レンズ主軸:bに対して角度を設けた特殊の
治具12を使用することにより、所定の切削具14を用
いた切削加工手法を適用して、レンズ材料15を切削す
ることにより、目的とする老視用コンタクトレンズを製
造することもできる。
【0030】また、本発明に係る老視用コンタクトレン
ズ6では、視力矯正域2,4の光学中心が装用者の鼻側
へくるように配置されなければならないため、一般に、
該コンタクトレンズ6に対して、装用時の位置決めのた
めの回転防止手段が設けられることとなり、それによっ
て、視力矯正域2.4の光学中心が視軸に対してより有
利に且つ安定して一致せしめられ得る。具体的には、コ
ンタクトレンズ6の内面と外面の面中心をずらすことに
より、レンズの下方に重心を偏心させるプリズムバラス
ト手段を含む各種のバラスト手段等が、コンタクトレン
ズに対して設けられるのである。なお、この際、通常
は、光学域に関係のないレンズ周辺部において厚みが増
すため、レンズ周辺部の厚さを薄くするように、スラブ
オフと呼ばれる切削加工が為されて、図3の如くに、ス
ラブオフ領域16が形成されることとなる。或いは、図
4の如くに、コンタクトレンズ6の上方部位と下方部位
について厚さを薄くする手段が施されて、上下の薄肉部
18,18と上瞼,下瞼との関係でレンズが安定するよ
うに為される。
【0031】そして、図5〜7には、それぞれ、上記の
条件を満たすように設計された老視用コンタクトレンズ
の具体例22,30,32が示されている。なお、図5
及び図6に示された老視用コンタクトレンズ22,30
は、それぞれ、中央視力矯正域を近用視力矯正域とした
場合の具体例であり、また、図7に示された老視用コン
タクトレンズ32は、中央視力矯正域を遠用視力矯正域
とした場合の具体例である。また、それらの図におい
て、24,25は近用視力矯正域、26,27は遠用視
力矯正域、28は回転防止手段としてのスラブオフ領
域、34は回転防止手段としての薄肉部である。
【0032】より詳細には、図5に示される老視用コン
タクトレンズ22(直径:14.0mm)において、
(A)中央視力矯正域としての近用視力矯正域24の光
学中心:Pは、レンズの幾何中心:Oを通る垂直方向の
経線:mに対して、鼻側(図において右側)へA=1.
0mmずれている。更に、本具体例では、かかる近用視力
矯正域24の光学中心:Pが、レンズの幾何中心:Oを
通る水平方向の緯線:nに対して、下方へ0.18mmず
れている。また、(B)近用視力矯正域24は直径D=
1.8mmの円形に形成されている。これにより、眼の瞳
孔径は照度により変化するが(通常の室内等の照度では
瞳孔径は2.5mm〜4.0mm程度である)、かかる老視
用コンタクトレンズ22を眼に装用した際には、視力矯
正域24,26の光学中心:Pが瞳孔の中心付近に位置
せしめられ、且つ中央視力矯正域24が瞳孔内にのみ存
在するように有利に配置され得ることとなる。なお、遠
用視力矯正域26は、直径:8.0mmで形成されてい
る。
【0033】また、図6に示される老視用コンタクトレ
ンズ30(直径:14.0mm)において、(A)中央視
力矯正域としての近用視力矯正域24の光学中心:P
は、レンズの幾何中心:Oを通る垂直方向の経線:mに
対して、鼻側(図において右側)へA=0.3mmずれて
いる。また、(B)近用視力矯正域24は直径D=1.
2mmの円形に形成されている。更に、この近用視力矯正
域24の周りには、周辺視力矯正域としての遠用視力矯
正域26が形成されている。但し、遠用視力矯正域26
の周辺部の一部は、回転防止手段としてのスラブオフ加
工により削り取られている。このような老視用コンタク
トレンズ30にあっても、眼に装用した際には、視力矯
正域24,26の光学中心:Pが瞳孔の中心付近に位置
せしめられ、且つ中央視力矯正域24が瞳孔内にのみ存
在するように有利に配置され得ることとなる。
【0034】さらに、図7に示される老視用コンタクト
レンズ32(直径:14.0mm)において、(A)中央
視力矯正域としての遠用視力矯正域27の光学中心:P
は、レンズの幾何中心:Oを通る垂直方向の経線:mに
対して、鼻側(図において右側)へA=1.5mmずれて
いる。更に、本実施例では、かかる遠用視力矯正域27
の中心:Pが、レンズの幾何中心:Oを通る水平方向の
緯線:nに対して、下方へ0.5mmずれている。また、
(B)遠用視力矯正域27は直径D=2.0mmの円形に
形成されている。更に、この遠用視力矯正域27の周り
には、周辺視力矯正域としての近用視力矯正域25が形
成されている。これにより、かかる老視用コンタクトレ
ンズ32にあっても、眼に装用した際には、視力矯正域
25,27の光学中心:Pが瞳孔の中心付近に位置せし
められ、且つ中央視力矯正域27が瞳孔内にのみ存在す
るように有利に配置され得るのである。なお、近用視力
矯正域25は、コンタクトレンズ32の上方部位及び下
方部位にそれぞれ薄肉部34が形成されていることによ
り、略楕円形状とされている。
【0035】従って、上記の老視用コンタクトレンズ2
2,30,32の何れにあっても、近用視力矯正域2
4,25および遠用視力矯正域26,27の両方におい
て、良好な観察が行なわれ得るのである。
【0036】以上、本発明に係る老視用コンタクトレン
ズの具体的構成・実施例について詳述してきたが、本発
明が、そのような記載によって、何等の制約をも受ける
ものでないことは、言うまでもないところである。ま
た、本発明には、上記の具体的記述以外にも、本発明の
趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づい
て種々なる変更、修正、改良等を加え得るものであるこ
とが、理解されるべきである。
【0037】例えば、上述の説明では、近用視力矯正
域、遠用視力矯正域の二つの焦点を有するコンタクトレ
ンズについて説明したが、本発明は、特に二焦点のコン
タクトレンズに限定されるものではない。例えば、近用
視力矯正域と遠用視力矯正域との間に移行部を設け、該
移行部に、度数が近用から遠用に連続的に変化する矯正
域を設けることも可能である。
【0038】また、本発明は、ハードコンタクトレンズ
であるとソフトコンタクトレンズであるを問わず、各種
の老視用コンタクトレンズに対して、何れも、有利に適
用され得ることは、言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る老視用コンタクトレンズの具体的
構成を説明するための平面説明図である。
【図2】コンタクトレンズの切削加工手法を説明するた
めの説明図である。
【図3】コンタクトレンズに設けられる回転防止手段の
一例を示す、平面図及び縦断面図である。
【図4】コンタクトレンズに設けられる回転防止手段の
別の例を示す、平面図及び縦断面図である。
【図5】本発明に係る老視用コンタクトレンズの一例を
示す平面説明図である。
【図6】本発明に係る老視用コンタクトレンズの別の例
を示す平面説明図である。
【図7】本発明に係る老視用コンタクトレンズの更に別
の例を示す平面説明図である。
【符号の説明】
2 中央視力矯正域 4 周辺視力矯正域 6 老視用コンタクトレンズ 8 瞳孔 10 角膜 16 スラブオフ領域 18 薄肉部 22,30,32 老視用コンタクトレンズ 24,25 近用視力矯正域 26,27 遠用視力矯正域 28 スラブオフ領域 34 薄肉部
フロントページの続き (72)発明者 三浦 要和 岐阜県関市新迫間3番地 株式会社メニコ ン関工場内 (72)発明者 沢野 正 愛知県名古屋市中区栄3丁目4−15 鏡栄 ビル 株式会社メニコン臨床センター内 (72)発明者 石原 賢一 愛知県名古屋市西区枇杷島3丁目12−7 株式会社メニコン枇杷島研究所内 (72)発明者 大山 博幸 岐阜県関市新迫間3番地 株式会社メニコ ン関工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 近用視力矯正域および遠用視力矯正域の
    何れか一方を形成する略円形の中央視力矯正域と、該中
    央視力矯正域を囲んで環状に設けられて、近用視力矯正
    域および遠用視力矯正域の何れか他方を形成する周辺視
    力矯正域とを有する老視用コンタクトレンズにして、 前記中央視力矯正域が、コンタクトレンズの外形を形成
    する円の中心(レンズの幾何中心)を通る垂直方向の経
    線に対して鼻側へ0.2mm〜2.4mmずれた位置を中心
    として、直径:0.8mm〜3.5mmの大きさで形成され
    ていることを特徴とする老視用コンタクトレンズ。
  2. 【請求項2】 前記中央視力矯正域が近用視力矯正域で
    あり、その直径が0.8mm〜2.8mmである請求項1に
    記載の老視用コンタクトレンズ。
  3. 【請求項3】 前記中央視力矯正域が遠用視力矯正域で
    あり、その直径が1.2mm〜3.5mmである請求項1に
    記載の老視用コンタクトレンズ。
  4. 【請求項4】 装用時の位置決めのための回転防止手段
    が設けられている請求項1乃至3の何れかに記載の老視
    用コンタクトレンズ。
  5. 【請求項5】 前記回転防止手段としてバラスト手段が
    採用されると共に、レンズ周辺部にスラブオフ加工が施
    されている請求項4に記載の老視用コンタクトレンズ。
  6. 【請求項6】 前記中央視力矯正域の中心が、前記レン
    ズの幾何中心を通る水平方向の緯線に対して偏倚せしめ
    られている請求項1乃至5の何れかに記載の老視用コン
    タクトレンズ。
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