JPH0723898Y2 - イオンビ−ム走査電圧発生装置 - Google Patents

イオンビ−ム走査電圧発生装置

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JPH0723898Y2
JPH0723898Y2 JP1580087U JP1580087U JPH0723898Y2 JP H0723898 Y2 JPH0723898 Y2 JP H0723898Y2 JP 1580087 U JP1580087 U JP 1580087U JP 1580087 U JP1580087 U JP 1580087U JP H0723898 Y2 JPH0723898 Y2 JP H0723898Y2
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和幸 橋詰
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、イオンビームを静電スキャンしながら半導
体ウェハ等の試料にイオンビームを照射することにより
半導体ウェハ等の試料に略均一にイオンを注入する静電
スキャン型のイオン注入装置において、垂直方向走査電
極および水平方向走査電極に印加する走査電圧を発生す
るイオンビーム走査電圧発生装置に関するものである。
〔従来の技術〕
従来の静電スキャン型のイオン注入装置は、イオン源か
ら引き出したイオンビームを分析マグネットに通し、さ
らにQレンズで絞り、第9図(A),(B)に示すよう
に、絞ったイオンビーム1を一対の垂直走査電極2A,2B
間および一対の水平走査電極3A,3B間を通して半導体ウ
ェハ等の試料を取り付けたターゲット4にイオンビーム
1を照射するようになっている。
この場合、一対の垂直方向走査電極2A,2B間および一対
の水平方向走査電極3A,3B間に垂直方向走査電圧VVおよ
び水平方向走査電圧VHを第10図に例として示すイオンビ
ーム走査電圧発生装置から各々印加することによりイオ
ンビーム1を垂直方向および水平方向に往復走査しなが
らターゲット4に照射することになる。
上記した一対の水平走査電極3A,3Bとターゲット4との
間には、イオンビーム1の走査形状をターゲット4上の
試料の形状に合わせて例えば円形に整形するマスク5が
配置されており、さらにマスク5とターゲット4の間に
は、ターゲット4上の試料と同じ形状のビーム調整用の
フラグ6が配置されている。このフラグ6は、矢印Aの
方向に移動自在に構成され、ビーム調整時のみマスク5
とターゲット4との間に挿入され、ターゲット4にイオ
ンビーム1を照射する際にはマスク5およびターゲット
4間より外される。
上記したイオンビーム走査電圧発生装置は、第10図に示
すように、走査周波数発生器11と、走査発振器12と、走
査トラッキング回路13と、走査アンプ14と、カレントア
ンプからなるフラグ電流検出器15と、オートスレッショ
ルド回路16と、補正回路17とから構成されている。
走査周波数発生器11は、垂直方向走査周波数fVおよび水
平方向走査周波数fHに各々対応した第11図(A)の垂直
方向方形波信号SVおよび第11図(B)の水平方向方形波
信号SHを発生する。
走査発振器12は、走査周波数発生器11から発生する垂直
方向方形波信号SVおよび水平方向方形波信号SHと各々同
じ周波数でかつ各々同期した第11図(C)の垂直方向三
角波信号SV′および第11図(D)の水平方向三角波信号
SH′を発生する。
走査トラッキング回路13は、走査発振器12からの垂直方
向三角波信号SV′および水平方向三角波信号SH′とイオ
ンビーム1の加速電圧VAとから加速電圧VAの大きさに応
じて第11図(E)の垂直方向スキャン用三角波電圧VVSC
および第11図(F)の垂直方向オフセット用直流電圧V
VOFならびに第11図(G)の水平方向スキャン用三角波
電圧VHSCおよび第11図(H)の水平方向オフセット用直
流電圧VHOFを発生する。
走査アンプ14は、走査トラッキング回路13から出力され
る垂直方向スキャン用三角波電圧VVSCおよび垂直方向オ
フセット用直流電圧VVOFならびに水平方向スキャン用三
角波電圧VHSCおよび水平方向オフセット用直流電圧VHOF
をそれぞれ増幅して一対の垂直方向走査電極2A,2Bおよ
び一対の水平方向走査電極3A,3Bに印加する。この場
合、走査アンプ14から出力される垂直方向スキャン用三
角波電圧VVSC′と垂直方向オフセット用直流電圧VVOF
とは図外の加算器で加算されて垂直方向走査電圧VVとし
て一対の垂直方向走査電極2A,2Bに印加され、走査アン
プ14から出力される水平方向スキャン用三角波電圧
VHSC′と水平方向オフセット用直流電圧VHOF′とは図外
の加算器で加算されて水平方向走査電圧VHとして一対の
水平方向走査電極3A,3Bに印加される。
上記4個の構成要素によって垂直方向走査電圧VVおよび
水平方向走査電圧VHを基本的に発生してターゲット4に
照射するイオンビーム1を垂直方向および水平方向に走
査することができる。
ところが、一対の垂直方向走査電極2A,2Bおよび一対の
水平方向走査電極3A,3Bに走査トラッキング回路13から
出力される垂直方向スキャン用三角波電圧VVSC,垂直方
向オフセット用直流電圧VVOF,水平方向スキャン用三角
波電圧VHSC,水平方向オフセット用直流電圧VHOFをその
まま走査アンプ14で増幅して加えるだけでは、垂直方向
および水平方向に往復走査されるイオンビーム1のスキ
ャン中心とスキャン幅とがターゲット4上の試料の位置
および大きさと整合せず、ターゲット4上の試料の一部
の領域にしかイオンビーム1が照射されず、イオン注入
が不均一になる場合がある。
このような点を解決して試料の全面にイオンビーム1を
照射するには、垂直方向および水平方向ともにイオンビ
ーム1をターゲット4上の試料の外側までオーバースキ
ャンするように、走査トラッキング回路13から出力され
る垂直方向スキャン用三角波電圧VVSCの振幅,垂直方向
オフセット用直流電圧VVOF,水平方向スキャン用三角波
電圧VHSCの振幅および水平方向オフセット用直流電圧V
HOFを調整する必要がある。
この調整のため、第10図のイオンビーム走査電圧発生装
置では、カレントアンプからなるフラグ電流検出器15,
オートスレッショルド回路16および補正回路17を設けて
いる。
フラグ電流検出器15は、調整時にマスク5とターゲット
4との間に挿入されるフラグ6に流れるフラグ電流IF
検出し、フラグ電流IFに対応したフラグ瞬時電流検出信
号IF(t)とフラグ平均電流検出信号IF(AVE)とを出力す
る。
オートスレッショルド回路16は、第12図(A)に示すよ
うに、フラグ電流検出器15から出力される立上がりおよ
び立下がりのなまったフラグ瞬時電流検出信号IF(t)を
フラグ平均電流検出信号IF(AVE)をしきい値として方
形波に波形整形して第12図(B)に示す整形フラグ電流
検出信号IF(t)′を作る。そして、この整形フラグ電流
検出信号IF(t)′の立上がり(または立下がり)で交互
に立上がりおよび立下がりを行う方形波信号F(T)を
作る。
補正回路17は、オートスレッショルド回路16から出力さ
れる方形波信号F(T)の高レベル期間と低レベル期間
の長さを比較し、両者が等しくないトキニ走査トラッキ
ング回路13から出力される垂直方向スキャン用三角波電
圧VVSCの振幅,垂直方向オフセット用直流電圧VVOF,水
平方向スキャン用三角波電圧VHSC,水平方向オフセット
用直流電圧VHOFをポテンショメータ調整によってイオン
ビーム1のスキャン中心がターゲット4上の試料の中心
にくるとともにターゲットをオーバースキャンするよう
に自動調整する。
〔考案が解決しようとする問題点〕
上記のイオンビーム走査電圧発生装置は、フラグ電流IF
を検出し、このフラグ電流IFに基づいて垂直方向スキャ
ン用三角波電圧VVSC,垂直方向オフセット用直流電圧V
VOF,水平方向スキャン用三角波電圧VHSC,水平方向オ
フセット用直流電圧VHOFを最適に自動調整する構成であ
って、この調整時にマスク5とターゲット4との間にフ
ラグ6を挿入する必要があり、この結果、ターゲット4
上の試料へのイオン注入を中断しなければならず、注入
動作にタイムロスが生じるという問題がある。
イオンビーム1のスキャン中心およびスキャン幅はイオ
ン注入動作中に狂うこともあり、定期的あるいは不定期
的に再調整を行う必要があり、稼動率を大きくする上で
上記タイムロスは大きな問題となる。
この考案の目的は、イオン注入動作を中断することなく
イオンビームのスキャン中心およびスキャン幅を最適に
自動調整することができるイオンビーム走査電圧発生装
置を提供することである。
〔問題点を解決するための手段〕
この考案のイオンビーム走査電圧発生装置は、垂直方向
走査周波数および水平方向走査周波数に各々対応した垂
直方向方形波信号および水平方向方形波信号を発生する
走査周波数発生器と、 前記垂直方向方形波信号および水平方向方形波信号と各
々同じ周波数でかつ同期した垂直方向三角波信号および
水平方向三角波信号を発生する走査発振器と、 前記垂直方向三角波信号および水平方向三角波信号とイ
オンビームの加速電圧とから垂直方向スキャン用三角波
電圧および垂直方向オフセット用直流電圧ならびに水平
方向スキャン用三角波電圧および水平方向オフセット用
直流電圧を発生する走査トラッキング回路と、 前記垂直方向スキャン用三角波電圧および垂直方向オフ
セット用直流電圧ならびに水平方向スキャン用三角波電
圧および水平方向オフセット用直流電圧を各々増幅して
一対の垂直方向走査電極および一対の水平方向走査電極
に加える走査アンプと、 マスクに流れるマスク電流を検出するマスク電流検出器
と、 前記垂直方向方形波信号および水平方向方形波信号の各
々の立上がりおよび立下がりのタイミングと前記マスク
電流の通電タイミングとを比較し前記マスク電流の通電
タイミングを外れて出現する前記垂直方向方形波信号お
よび水平方向方形波信号の各々の立上がりおよび立下が
りのタイミングでパルスを発生するタイミング比較器
と、 前記タイミング比較器の出力パルスと前記垂直方向方形
波信号および水平方向方形波信号の各々の立上がりおよ
び立下がりとの同期の有無を判定する同期判定器と、 この同期判定器の判定結果に応じて前記垂直方向スキャ
ン用三角波電圧の振幅,垂直方向オフセット用直流電
圧,水平方向スキャン用三角波電圧の振幅および水平方
向オフセット用直流電圧を前記タイミング比較器の出力
パルスを消滅させるように選択的に補正する補正回路と
を備えている。
〔作用〕
この考案の構成によれば、イオンビームの走査形状を整
形するマスクに流れるマスク電流を検出し、マスク電流
の通電タイミングと垂直方向方形波信号および水平方向
方形波信号の立上がりおよび立下がりのタイミングとを
タイミング比較器で比較し、タイミング比較器よりマス
ク電流の通電タイミングを外れて出現する垂直方形波信
号および水平方向方形波信号の各々の立上がりおよび立
下がりのタイミングでパルスを発生させ、タイミング比
較器の出力パルスと垂直方向方形波信号および水平方向
方形波信号の各々の立上がりおよび立下がりとの同期の
有無を同期判定器で判定し、補正回路で同期判定器の判
定結果に応じて垂直方向スキャン用三角波電圧の振幅,
垂直方向オフセット用直流電圧,水平方向スキャン用三
角波電圧の振幅および水平方向スキャン用直流電圧をタ
イミング比較器の出力パルスを消滅させるように選択的
に補正するようにしているので、ターゲットへのイオン
注入動作を中断することなくイオンビームのスキャン中
心およびスキャン幅を最適に自動調整することができ、
イオンビームのスキャン中心およびスキャン幅の調整の
ためのイオン注入のタイムロスをなくすことができる。
〔実施例〕 この考案の一実施例を第1図ないし第8図に基づいて説
明する。このイオンビーム走査電圧発生装置は、第1図
に示すように、走査周波数発生器11,走査発振器12,走査
トラッキング回路13,走査アンプ14,カレントアンプから
なるマスク電流検出器18,タイミング比較器19,同期判定
器20および補正回路21より構成される。
このうち、走査周波数発生器11,走査発振器12,走査トラ
ッキング回路13,走査アンプ14は、従来例と同じ構成で
あり、詳しい説明は省く。カレントアンプからなるマス
ク電流検出器18,タイミング比較器19,同期判定器20およ
び補正回路21が従来例と異なる構成である。
まず、カレントアンプからなるマスク電流検出器18は、
マスク5に流れるマスク電流IMを検出し、マスク電流IM
に対応したマスク瞬時電流検出信号IM(t)とマスク平均
電流検出信号IM(AVE)とを出力する。
タイミング比較器19は、マスク電流検出器18から出力さ
れる立上がりおよび立下がりのなまったマスク瞬時電流
検出信号IM(t)をマスク平均電流検出信号IM(AVE)をし
きい値として方形波に波形整形して整形マスク電流検出
信号IM(t)′を作る(波形整形動作は従来と同じ)。
そして、タイミング比較器19は、走査周波数発生器11か
ら出力される垂直方向方形波信号SVおよび水平方向方形
波信号SHと整形マスク電流検出信号IM(t)′とをもとに
して、垂直方向方形波信号SVおよび水平方向方形波信号
SHの各々の立上がりおよび立下がりのタイミングと整形
マスク電流検出信号IM(t)′の高レベル期間のタイミン
グとを比較し、整形マスク電流検出信号IM(t)′の高レ
ベル期間のタイミングを外れて出現する垂直方向方形波
信号SVおよび水平方向方形波信号SHの各々の立上がりお
よび立下がりのタイミングでパルスを発生する。なお、
このタイミング比較器19はゲート回路の組合せによって
簡単に構成できる。
第2図はイオンビームのスキャン中心およびスキャン幅
が最適に調整された状態の各部の波形を示し、(A)は
水平方向方形波信号SH、(B)は垂直方向方形波信号
SV、(C)は整形マスク電流検出信号IM(t)′、(D)
はタイミング比較器19の出力信号F(P)である。第2
図から明らかなようにイオンビーム1のスキャン中心が
ターゲット4の中心と合致しかつスキャン幅がターゲッ
ト4をオーバースキャンするように設定された場合、垂
直方向方形波信号SVおよび水平方向方形波信号SHの各々
の立上がり時および立下がり時にイオンビーム1が必ず
マスク5に当たって整形マスク電流検出信号IM(t)′が
高レベルとなり、整形マスク電流検出信号IM(t)′が高
レベルの期間を外れて垂直方向方形波信号SVおよび水平
方向方形波信号SHの各々の立上がりおよび立下がりが出
現することはなく、タイミング比較器19の出力信号F
(P)は低レベルのままである。
第3図は水平方向のスキャン幅が不足している状態の各
部の波形を示し、(A),(B),(C),(D)は第
2図(A),(B),(C),(D)と各々同じ部位の
波形である。第3図から明らかなように、水平方向のス
キャン幅が不足している場合、水平方向方形波信号SH
立上がりおよび立下がりの両方のタイミングで整形マス
ク電流検出信号IM(t)′が高レベルにならず、タイミン
グ比較器19の出力信号F(P)は、水平方向方形波信号
SHの立上がりおよび立下がりのタイミングでパルスが生
じることになる。
この場合、第2図の状態に調整するには、水平方向スキ
ャン用三角波電圧VHSCを増加させればよい。
第4図はスキャン中心が右方向にずれている状態の各部
の波形を示し、(A),(B),(C),(D)は第2
図(A),(B),(C),(D)と各々同じ部位の波
形である。第4図から明らかなように、スキャン中心が
右方向にずれている場合、水平方向方形波信号SHの立上
がりのタイミングで整形マスク電流検出信号IM(t)′が
高レベルにならず、タイミング比較器19の出力信号F
(P)は、水平方向方形波信号SHの立上がりのタイミン
グでパルスが生じることになる。
この場合、第2図の状態に調整するには、水平方向オフ
セット用直流電圧VHOFを減少させればよい。
第5図はスキャン中心が左方向にずれている状態の各部
の波形を示し、(A),(B),(C),(D)は第2
図(A),(B),(C),(D)と各々同じ部位の波
形である。第5図から明らかなように、スキャン中心が
左方向にずれている場合、水平方向方形波信号SHの立下
がりのタイミングで整形マスク電流検出信号IM(t)′が
高レベルにならず、タイミング比較器19の出力信号F
(P)は、水平方向方形波信号SHの立下がりのタイミン
グでパルスが生じることになる。
この場合、第2図の状態に調整するには、水平方向オフ
セット用直流電圧VHOFを増加させればよい。
第6図は垂直方向のスキャン幅が不足している状態の各
部の波形を示し、(A),(B),(C),(D)は第
2図(A),(B),(C),(D)と各々同じ部位の
波形である。第6図から明らかなように、垂直方向のス
キャン幅が不足している場合、垂直方向方形波信号SV
立上がりおよび立下がりの両方のタイミングで整形マス
ク電流検出信号IM(t)′が高レベルにならず、タイミン
グ比較器19の出力信号F(P)は、垂直方向方形波信号
SVの立上がりおよび立下がりのタイミングでパルスが生
じることになる。
この場合、第2図の状態に調整するには、垂直方向スキ
ャン用三角波電圧VVSCを増加させればよい。
第7図はスキャン中心が上方向にずれている状態の各部
の波形を示し、(A),(B),(C),(D)は第2
図(A),(B),(C),(D)と各々同じ部位の波
形である。第7図から明らかなように、スキャン中心が
上方向にずれている場合、垂直方向方形波信号SVの立上
がりのタイミングで整形マスク電流検出信号IM(t)′が
高レベルにならず、タイミング比較器19の出力信号F
(P)は、垂直方向方形波信号SVの立上がりのタイミン
グでパルスが生じることになる。
この場合、第2図の状態に調整するには、垂直方向オフ
セット用直流電圧VHOFを減少させればよい。
第8図はスキャン中心が下方向にずれている状態の各部
の波形を示し、(A),(B),(C),(D)は第2
図(A),(B),(C),(D)と各々同じ部位の波
形である。第8図から明らかなように、スキャン中心が
下方向にずれている場合、垂直方向方形波信号SVの立下
がりのタイミングで整形マスク電流検出信号IM(t)′が
高レベルにならず、タイミング比較器19の出力信号F
(P)は、垂直方向方形波信号SVの立下がりのタイミン
グでパルスが生じることになる。
この場合、第2図の状態に調整するには、垂直方向オフ
セット用直流電圧VHOFを増加させればよい。
同期判定器20は、タイミング比較器19の出力信号F
(P)中のパルスと垂直方向方形波信号SVおよび水平方
向方形波信号SHの各々の立上がりおよび立下がりとの同
期の有無を判定する。この場合、第2図の状態では、垂
直方向方形波信号SVおよび水平方向方形波信号SVの各々
の立上がりおよび立下がりのいずれにも同期していない
と判定する。第3図の状態では、水平方向方形波信号SH
の立上がりおよび立下がりに同期していると判定し、第
4図の状態では、水平方向方形波信号SHの立上がりに同
期していると判定し、第5図の状態では水平方向方形波
信号SHの立下がりに同期していると判定する。第6図の
状態では、垂直方向方形波信号SVの立上がりおよび立下
がりに同期していると判定し、第7図の状態では、垂直
方向方形波信号SVの立上がりに同期していると判定し、
第8図の状態では、垂直方向方形波信号SVの立下がりに
同期していると判定する。なお、この同期判定器20もゲ
ート回路の組合せで構成できる。
補正回路21は、同期判定器20の判定結果Xに応じて垂直
方向スキャン用三角波電圧VVSCの振幅,垂直方向オフセ
ット用直流電圧VVOF,水平方向スキャン用三角波電圧V
HSCの振幅,水平方向オフセット用直流電圧VHOFをタイ
ミング比較器19の出力信号F(P)中のパルスがなくな
るように選択的に補正する。この補正は、ポテンショメ
ータ調整等により実行する。具体的にどの電圧を調整す
るかは、第3図ないし第8図の説明で述べたとおりであ
る。そして、この調整は、ポテンショメータの設定値を
サーボモータ等によって所定量動かす毎に同期判定器20
の判定結果Xを取り込み、判定結果Xにより、タイミン
グ比較器19の出力信号F(P)中のパルスがなくなった
ことがわかったときにサーボモータ等を停止させてポテ
ンショメータの設定値の変更を停止することで完了す
る。
このイオンビーム走査電圧発生装置におけるイオンビー
ム1のスキャン中心およびスキャン幅の調整は、イオン
注入前に行われるとともに、イオン注入中においても、
常時,定期的あるいは不定期に行われる。
このイオンビーム走査電圧発生装置は、イオンビーム1
の走査形状を整形するマスク5に流れるマスク電流IM
検出し、整形マスク電流検出信号IM(t)′の高レベル期
間のタイミングと垂直方向方形波信号SVおよび水平方向
方形波信号SHの立上がりおよび立下がりのタイミングと
をタイミング比較器19で比較し、タイミング比較器19よ
り整形マスク電流検出信号IM(t)′の高レベル期間のタ
イミングを外れて出現する垂直方向方形波信号SVおよび
水平方向方形波信号SHの各々の立上がりおよび立下がり
のタイミングでパルスを発生させ、タイミング比較器の
出力パルスと垂直方向方形波信号SVおよび水平方向方形
波信号SHの各々の立上がりおよび立下がりと同期の有無
を同期判定器20で判定し、補正回路21で同期判定器20の
判定結果に応じて垂直方向スキャン用三角波電圧VVSC
振幅,垂直方向オフセット用直流電圧VVOF,水平方向ス
キャン用三角波電圧VHSCの振幅および水平方向スキャン
用直流電圧VHOFをタイミング比較器19の出力パルスを消
滅させるように選択的に補正するようにしているので、
ターゲット4へのイオン注入動作を中断することなくイ
オンビーム1のスキャン中心およびスキャン幅を最適に
自動調整することができ、イオンビーム1のスキャン中
心およびスキャン幅の調整のためのイオン注入のタイム
ロスをなくすことができ、イオン注入を効率良く行え
る。このことは、イオン注入中において、イオンビーム
1のスキャン中心およびスキャン幅の再調整を常時,定
期的あるいは不定期に行う必要がある場合、特に有利で
ある。
〔考案の効果〕
この考案のイオンビーム走査電圧発生装置によれば、イ
オンビームの走査形状を整形するマスクに流れるマスク
電流を検出し、マスク電流の通電タイミングと垂直方向
方形波信号および水平方向方形波信号の立上がりおよび
立下がりのタイミングとをタイミング比較器で比較し、
タイミング比較器よりマスク電流の通電タイミングを外
れて出現する垂直方形波信号および水平方向方形波信号
の各々の立上がりおよび立下がりのタイミングでパルス
を発生させ、タイミング比較器の出力パルスと垂直方向
方形波信号および水平方向方形波信号の各々の立上がり
および立下がりとの同期の有無を同期判定器で判定し、
補正回路で同期判定器の判定結果に応じて垂直方向スキ
ャン用三角波電圧の振幅,垂直方向オフセット用直流電
圧,水平方向スキャン用三角波電圧の振幅および水平方
向スキャン用直流電流をタイミング比較器の出力パルス
を消滅させるように選択的に補正するようにしているの
で、ターゲットへのイオン注入動作を中断することなく
イオンビームのスキャン中心およびスキャン幅を最適に
自動調整することができ、イオンビームのスキャン中心
およびスキャン幅の調整のためのイオン注入のタイムロ
スをなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例を示すブロック図、第2図
ないし第8図は、それぞれイオンビームのスキャン中心
の位置およびスキャン幅の最適時および不適時の各部の
波形を示す波形図、第9図はイオン注入装置における走
査電極からターゲットまでの部分の概略図、第10図は従
来のイオンビーム走査電圧発生装置の一例を示すブロッ
ク図、第11図および第12図はそれぞれ第10図の各部の波
形図である。 11…走査周波数発生器、12…走査発振器、13…走査トラ
ッキング回路、14…走査アンプ、18…マスク電流検出
器、19…タイミング比較器、20…同期判定器、21…補正
回路

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】垂直方向走査周波数および水平方向走査周
    波数に各々対応した垂直方向方形波信号および水平方向
    方形波信号を発生する走査周波数発生器と、 前記垂直方向方形波信号および水平方向方形波信号と各
    々同じ周波数でかつ同期した垂直方向三角波信号および
    水平方向三角波信号を発生する走査発振器と、 前記垂直方向三角波信号および水平方向三角波信号とイ
    オンビームの加速電圧とから垂直方向スキャン用三角波
    電圧および垂直方向オフセット用直流電圧ならびに水平
    方向スキャン用三角波電圧および水平方向オフセット用
    直流電圧を発生する走査トラッキング回路と、 前記垂直方向スキャン用三角波電圧および垂直方向オフ
    セット用直流電圧ならびに水平方向スキャン用三角波電
    圧および水平方向オフセット用直流電圧を各々増幅して
    一対の垂直方向走査電極および一対の水平方向走査電極
    に加える走査アンプと、 マスクに流れるマスク電流を検出するマスク電流検出器
    と、 前記垂直方向方形波信号および水平方向方形波信号の各
    々の立上がりおよび立下がりのタイミングと前記マスク
    電流の通電タイミングとを比較し前記マスク電流の通電
    タイミングを外れて出現する前記垂直方向方形波信号お
    よび水平方向方形波信号の各々の立上がりおよび立下が
    りのタイミングでパルスを発生するタイミング比較器
    と、 前記タイミング比較器の出力パルスと前記垂直方向方形
    波信号および水平方向方形波信号の各々の立上がりおよ
    び立下がりとの同期の有無を判定する同期判定器と、 この同期判定器の判定結果に応じて前記垂直方向スキャ
    ン用三角波電圧の振幅,垂直方向オフセット用直流電
    圧,水平方向スキャン用三角波電圧の振幅および水平方
    向オフセット用直流電圧を前記タイミング比較器の出力
    パルスを消滅させるように選択的に補正する補正回路と
    を備えたイオンビーム走査電圧発生装置。
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