JPH07235432A - 変圧器用コイルボビン - Google Patents

変圧器用コイルボビン

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JPH07235432A
JPH07235432A JP6028426A JP2842694A JPH07235432A JP H07235432 A JPH07235432 A JP H07235432A JP 6028426 A JP6028426 A JP 6028426A JP 2842694 A JP2842694 A JP 2842694A JP H07235432 A JPH07235432 A JP H07235432A
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JP
Japan
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bobbin
coil
iron core
primary
bobbins
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JP6028426A
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English (en)
Inventor
Tomio Ichinomiya
富美夫 一宮
Sei Ohata
聖 尾畑
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 両コイルの相互インダクタンス変動及び各コ
イルの漏れ磁束通路位置変動を防止して出力特性にばら
つきが生じるのを防ぐ。 【構成】 四角筒状をなす胴体31に対し一次側ボビン
34と二次側ボビン35が所定の距離Gをおいて一体成
形され、両ボビン34,35間には漏洩鉄心30の装着
部36が形成されている。前記一次側ボビン34には一
次側コイル線39が巻回されて一次側コイル27が構成
され、前記二次側ボビン35には二次側コイル線40が
巻回されて二次側コイル28が構成されている。従っ
て、両ボビン34,35間の相互位置が変動せず、相互
インダクタンスが変動することもない。又、前記装着部
36には漏洩鉄心30を移動不能に嵌着可能な一対の切
欠部37が切欠形成されいる。従って、漏洩鉄心と各コ
イルとの相対的位置がずれず、漏れ磁束通路の位置が変
動することもない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はネオン変圧器等の変圧器
ケース内に収納される一次側コイルと二次側コイルの各
コイル線を巻回すために使用されるコイルボビンに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ネオン変圧器のケース51内には
図13に示すような一次側コイル52と二次側コイル5
3が収納されている。両コイル52,53はそれぞれの
ボビン54,55にコイル線56,57を巻回して構成
されており、一次側ボビン54と二次側ボビン55は別
体構成になっている。そして、各ボビン54,55毎に
磁心58の主脚59に対し所定の距離gをおいて挿通支
持されている。
【0003】又、磁気漏れ変圧器であるネオン変圧器に
おいては、一次側ボビン54と二次側ボビン55の間に
漏洩鉄心60が前記磁心58の主脚59を挟むように配
置されている。そして、この漏洩鉄心60により両コイ
ル52,53からの漏れ磁束の通路を形成すると共に、
二次側コイル53に短絡が発生した場合におけるネオン
変圧器の焼損を防止するようにしている。又、前記漏洩
鉄心60と二次側ボビン55との間には一対の絶縁スペ
ーサ61が挿入配置され、この絶縁スペーサ61により
漏洩鉄心60と二次側ボビン55との間を隔絶してい
る。なお、前記絶縁スペーサ61は有弾性の部材であ
り、漏洩鉄心60を常に一次側ボビン54方向へ押圧し
ている。
【0004】そして、前記ケース51内に液体状の絶縁
コンパウンド(図示しない)を充填した後、同コンパウ
ンドを硬化させることにより、前記一次側コイル52と
二次側コイル53全体をケース51内に封入固定してい
た。又、図示はしないが、各ボビン54,55からピン
を突設させ、同ピンを基板上に半田付けした後、基板ご
とケース51内へ装着して、前記両コイル52,53を
ケース51内において位置決め固定することもあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の場合は
各ボビン54,55が磁心58の主脚59に別々に挿通
されているため、ケース51内へ絶縁コンパウンドを充
填する際の流入圧によって両ボビン54,55の相互位
置が変動することがあった。
【0006】又、後者の場合には各ボビン54,55か
ら突設されたピンが曲がっていたりすると、その分だけ
基板上において両ボビン54,55の相互位置を変動さ
せたまま装着することがあった。
【0007】そのため、両ボビン54,55間の前記距
離gが設計仕様から変動してしまい、両コイル52,5
3の相互インダクタンスが変化して出力特性にばらつき
を生じ、ネオン管の明るさが変わってしまうという問題
があった。
【0008】更に、両ボビン54,55の相互位置が変
動すると、両ボビン54,55間に位置する漏洩鉄心6
0に対して各コイル52,53が位置ずれするため、漏
れ磁束の通路が移動して出力特性にばらつきが生じると
いう問題があった。
【0009】一方、前記両ボビン54,55の相互位置
が変動しない場合においても、漏洩鉄心60が位置ずれ
を起こすと、やはり前記両コイル52,53の漏れ磁束
の通路位置が変わるため、出力特性にばらつきが生じる
という問題があった。
【0010】そこで、本発明は出力特性にばらつきを生
じさせる両ボビンの相互位置変動の防止を第一の目的と
した。又、同じく出力特性にばらつきを生じさせる両コ
イルの漏洩鉄心に対する位置ずれの防止を第二の目的と
した。さらに、同じく出力特性にばらつきを生じさせる
漏洩鉄心の各コイルに対する位置ずれの防止を第三の目
的とした。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記第一の目的を達成す
るために、請求項1の発明は、一次側コイルのボビンと
二次側コイルのボビンを両コイルの磁束が鎖交する方向
へ所定の距離をおいて一体化した。
【0012】又、前記第二の目的を達成するために、請
求項2の発明は、一次側コイルのボビンと二次側コイル
のボビンを両コイルの磁束が鎖交する方向へ所定の距離
をおいて一体化し、両ボビン間に漏洩鉄心の装着部を構
成した。
【0013】さらに、前記第三の目的を達成するため
に、請求項3の発明は、一次側コイルのボビンと二次側
コイルのボビンを両コイルの磁束が鎖交する方向へ所定
の距離をおいて一体化し、両ボビン間に漏洩鉄心の装着
部を構成し、同装着部に漏洩鉄心が移動不能に取着され
る位置決め手段を設けた。
【0014】
【作用】即ち、請求項1の発明では、両ボビンが一体化
されているため、両ボビンの相互位置が変動することは
なく、両コイルの相互インダクタンスにも変化は生じな
い。
【0015】又、請求項2の発明では、両ボビンの相互
位置が変動しない以上、両ボビン間に装着された漏洩鉄
心に対して各コイルが位置ずれすることもない。さら
に、請求項3の発明では、両ボビンの相互位置変動が防
止されると共に、両ボビン間に装着された漏洩鉄心も位
置決め手段によりその移動が規制され、漏洩鉄心が各コ
イルに対して位置ずれすることもない。
【0016】
【実施例】以下、本発明をネオン変圧器のコイルボビン
に具体化した第一実施例を図1〜図6に従って説明す
る。
【0017】図1,図2に示すように、ネオン変圧器N
の本体ケース1は有底略四角筒状をなし、その下端には
開口部1aが設けられている。又、図3に示すように、
本体ケース1の前面側において前記開口部1aの近傍に
は係止凹部2が形成されている。そして、本体ケース1
の後面側にはネオン変圧器Nを図示しない取付部に取付
固定するための固定金具3が取着されている。
【0018】本体ケース1の内部には後記する変圧器本
体4を装着した基板5が前記開口部1aから挿入されて
いる。前記基板5の上端部左右両側には基板5を貫通し
て表裏両方向へ延びる長尺細径のスペーサ6が設けら
れ、前記基板5の中央部には基板5の裏面側へのみ延び
る短尺太径のスペーサ7が設けられている。そして、前
記両スペーサ6,7により本体ケース1内において基板
5と本体ケース1内面との間に所望のスペースが確保さ
れるようにしている。又、図示はしないが、前記基板5
上にはインバータ回路等からなるネオン変圧器Nの電気
回路が設けられ、この電気回路に対して電源側から導出
した一次側リード線8が接続されている。
【0019】前記本体ケース1の開口部1aには同開口
部1aの左右幅と対応するように折曲形成された取付金
具10を介してブッシング11が挿入配置されている。
前記ブッシング11は、一対の二次側リード線用挿通孔
12が形成された主体部13と、同主体部13の後面上
部から突設された突片14とからなり、同突片14の下
面側には係止段部15が形成されている。そして、同係
止段部15の先端部には一次側リード線用挿通孔16を
有する筒状部17が形成されている。
【0020】前記主体部13の左右両側面下部には本体
ケース1内への挿入時において前記開口部1aの端縁に
当接係合する一対の位置決め突起18が突設されてい
る。又、前記主体部13の前面下部には同じく本体ケー
ス1内への挿入時において前記本体ケース1前面下部の
係止凹部2に対し弾性的に係合する係止爪19が形成さ
れている。一方、前記取付金具10のほぼ中央部には前
記ブッシング11の係止段部15に対応する係止溝20
が前端側から切欠形成され、両折曲片21,22の基端
部には一対のネジ穴23が形成されている。又、両折曲
片21,22のうち長尺の折曲片21先端部には図示し
ない保護アース端子を接続するためのネジ穴24が形成
されている。
【0021】従って、図3に示すように、ブッシング1
1はその突片14の係止段部15に係止溝20を介して
嵌合係止した取付金具10により下側から支持された状
態で本体ケース1の開口部1a内に挿入されている。
又、前記両位置決め突起18が開口部1aの端縁に当接
係合すると共に、係止爪19が本体ケース1前面の係止
凹部2に係合した位置で位置決め係止されている。そし
て、同位置にて前記取付金具10の各折曲片21,22
のネジ穴23に本体ケース1の両側面を貫通したネジ2
5が螺着されて前記ブッシング11は取付金具10と共
に本体ケース1の開口部1aに挿入止着されている。
【0022】次に、前記基板5上に装着された変圧器本
体4について説明する。変圧器本体4は、コイルボビン
26と、一次側コイル27及び二次側コイル28、並び
に、磁心29と漏洩鉄心30とから構成されている。ま
ず、コイルボビン26等の各構成部材毎にその内容を説
明する。
【0023】前記コイルボビン26は、フェノール樹脂
等の熱硬化性樹脂材料からなり、四角筒状をなす胴体3
1の外面には図4に示すように、前端側に一対の鍔部3
2が一体形成され、後端側には8枚の鍔部33が一体成
形されている。そして、前記胴体31のうち、前端側に
形成された前記一対の鍔部32間が一次側ボビン34と
して構成され、後端側に形成された前記8枚の各鍔部3
3間が二次側ボビン35として構成されている。又、こ
れら両ボビン34,35間には所定の距離Gが確保さ
れ、漏洩鉄心30の装着部36が前記両ボビン34,3
5と共にコイルボビン26に一体成形されている。
【0024】前記装着部36には図5,図6に示すよう
に位置決め手段としての一対の切欠部37が胴体31の
上面及び両側面にわたって切欠形成されている。又、前
記一次側ボビン34の前端部下面には5本のピンP1が
列状に突設され、二次側ボビン35の前後両端部下面に
は一対のピンP2が対角線をなす位置に突設されてい
る。さらに、コイルボビン26の前端面上部にはこのコ
イルボビン26を巻線用治具に装着する際にコイルボビ
ン26の装着方向の目印となる位置決め突部38が突設
されている。なお、前記コイルボビン26はポリブチレ
ンテレフタレート等の熱可塑性樹脂材料にて成形加工し
てもよく、又、一次側及び二次側ボビン34,35にお
ける各鍔部32,33の枚数は適宜に変更することも可
能である。
【0025】前記一次側コイル27は、コイルボビン2
6の胴体31のうち、前記一次側ボビン34の両鍔部3
2間に線径が0.5mmの一次側コイル線39が三本巻
回されることにより構成されている。又、前記二次側コ
イル28は、前記二次側ボビン35に対し線径が0.0
8mmである一本の二次側コイル線40が各鍔部33間
にわたって巻回されることにより構成されている。そし
て、各一次側コイル線39の巻始め端と巻終わり端が一
次側ボビン34の前端部下面においてそれぞれ対応する
ピンP1に対し巻着されている。なお、前記5本のピン
P1のうち1本のピンP1には1本のコイル線39の巻
始め端と他の1本のコイル線39の巻終わり端とが共用
で巻着されている。又、二次側コイル線40の巻始め端
と巻終わり端は二次側ボビン35の前端部下面及び後端
部下面において前記一対のピンP2に巻着されている。
なお、前記各コイル線39,40が巻回された状態にお
いて一次側ボビン34の両鍔部32間及び二次側ボビン
35の各鍔部33間には絶縁性ワニスが含浸処理され、
各コイル線39,40の線間絶縁が図られている。
【0026】前記磁心29は、フェライトからなる一対
の単相三脚鉄心であり、平面略E形をなしている。そし
て、その中央部に設けられた主脚29aは前記コイルボ
ビン26の胴体31内に挿通可能に形成されている。な
お、この実施例において主脚29aの左右幅は前記胴体
31に形成された両切欠部37間の間隔に対応した幅に
形成されている。又、主脚29aの両側には一対の側脚
29bが平行に設けられている。
【0027】前記漏洩鉄心30は、フェライトからなる
一対のI形鉄心であり、前記装着部36の切欠部37内
に嵌着可能な厚さに形成されている。そして、同切欠部
37内に嵌着された状態において、前記両コイル27,
28の漏れ磁束が流れる通路を形成すると共に、二次側
コイル28に短絡が発生した場合に短絡電流を流出させ
るための通路を形成している。
【0028】次に、前記変圧器本体4の基板5上への装
着状態について説明する。コイルボビン26は一次側ボ
ビン34と二次側ボビン35にそれぞれ各コイル線3
9,40が巻回され、前記胴体31上に一次側コイル2
7と二次側コイル28が形成された状態にて前記基板5
上に装着されている。そして、同状態においてコイルボ
ビン26の下面から突設された前記各ピンP1,P2が
基板5に貫通装着され、各ピンP1,P2が基板5上に
形成された電気回路に半田付けされている。又、基板5
上の電気回路を介して一次側ボビン34の前記各ピンP
1は前記一次側リード線8に接続されている。又、二次
側ボビン35の前記両ピンP2は前記ブッシング11の
二次側リード線用挿通孔12を通ってネオン管等の負荷
側に導出された二次側リード線9に接続されている。
【0029】又、図1に示すように、コイルボビン26
の前後両端からは各磁心29の主脚29aが挿入され、
各側脚29bの端面同士が当接した状態で接合されてい
る。そして、その状態にて前記漏洩鉄心30が図6に示
すように装着部36の各切欠部37内に嵌着され、同切
欠部37内において移動不能に位置決めされている。
【0030】従って、この装着状態において前記一次側
リード線8から100Vの電圧が印加されると、一次側
コイル27及び磁心29を介して二次側コイル28が励
磁され、二次側リード線9から所定の電圧(例えば15
KV)が負荷側へ出力されるようになっている。なお、
本体ケース1内には図示しない絶縁コンパウンドが充填
されて前記基板5をケース1内において位置固定するよ
うになっている。そして、その絶縁コンパウンドが固化
する前段階で本体ケース1の開口部1aに対し前記ブッ
シング11と取付金具10が挿入止着されるようになっ
ている。
【0031】次に、以上のように構成されたネオン変圧
器Nのコイルボビン26について、その作用を説明す
る。まず、巻線用治具を用いてコイルボビン26の一次
側ボビン34と二次側ボビン35に各コイル線39,4
0を巻回す際には、前記位置決め突部38を目印にして
コイルボビン26は巻線用治具に装着される。従って、
コイルボビン26を巻線用治具に対して上下逆さまに装
着するおそれを回避でき、各コイル線39,40を正確
に巻回して一次側コイル27と二次側コイル28をコイ
ルボビン26の胴体31上に形成することができる。
【0032】又、前記コイルボビン26を基板5上に装
着する際において前記ピンP1,P2が曲がっている場
合には、そのままの状態ではコイルボビン26を基板5
上の所定位置に装着することができなくなる。即ち、両
ボビン34,35の相互位置が変動しないため、曲がっ
ているピンP1,P2は基板5上の電気回路と対応しな
くなり、当該ピンP1,P2が電気回路に半田付けされ
なくなるからである。そのため、両ボビン34,35が
別体構成の場合と異なり、ピンP1,P2が曲がってい
る場合に両ボビン34,35間の距離Gを変動させて基
板5上に装着するということもなくなる。又、同様の理
由で、本体ケース1内に充填される絶縁コンパウンドの
流入圧によって両ボビン34,35の相互位置が変動さ
せられるというおそれもなくなる。
【0033】従って、一次側コイル27と二次側コイル
28の相互インダクタンスが変動することもなくなるの
で、インダクタンスの変動に基づく出力特性のばらつき
発生を確実に防止でき、ネオン管の明るさ変動を防止す
ることができる。
【0034】さらに、前記両ボビン34,35の相互位
置が基板5上において変動しない以上、一次側コイル2
7及び二次側コイル28が装着部36に配置された漏洩
鉄心30に対し位置することもない。しかも、前記装着
部37に配置された漏洩鉄心30は切欠部37内に移動
不能に嵌着されているため、漏洩鉄心30の方が移動し
て前記各コイル27,28に対し位置ずれするおそれも
ない。
【0035】従って、一次側コイル27及び二次側コイ
ル28と漏洩鉄心30との相対的位置が変動することも
ないので、両コイル27,28の漏れ磁束通路位置変動
に基づく出力特性のばらつきも確実に防止することがで
きる。
【0036】又、漏洩鉄心30を取付ける際には切欠部
37が挿入ガイドとして作用するため、変圧器本体4に
対し漏洩鉄心30の組付作業を簡単に行なうことができ
る。しかも、絶縁スペーサなど他部材を挿入配置するこ
となく、胴体31に形成された切欠部37により漏洩鉄
心30を移動不能にできるので、部材点数を少なくでき
るとともに、漏洩鉄心30組付作業の煩雑化を防止する
ことができる。
【0037】なお、この実施例においては漏洩鉄心30
を一対のI形鉄心にて構成したが、図7に示すようなコ
字形漏洩鉄心41を使用してもよい。このコ字形漏洩鉄
心41を使用した場合には、両切欠部37に対する漏洩
鉄心41の取付作業が一回で済むので、その分だけ変圧
器本体4の組付作業を迅速に行なうことができる。又、
コ字形漏洩鉄心41の脚部間に幅と両切欠部37間の幅
に差がある場合には図示しない樹脂又は紙等からなるス
ペーサをコ字形漏洩鉄心41の両脚部内面に接着して幅
調整することも可能である。
【0038】次に、本発明の第二実施例について図8,
図9に従って説明する。なお、前記第一実施例と同一の
構成部分については図面上に同一符号を付すこととし重
複説明を省略する。
【0039】この第二実施例は前記第一実施例と位置決
め手段の構成においてのみ相違している。即ち、前記第
一実施例では切欠部37にて位置決め手段を構成した
が、この第二実施例では胴体31の両側面に突設された
ガイド突条42と受承片43からなるポケット部44に
より位置決め手段を構成している。そのため、この第二
実施例では前記第一実施例の作用効果に加えて、胴体3
1に切欠部37が形成されないので、切欠部形成による
コイルボビン26の強度低下を防止することができる。
【0040】なお、コ字形漏洩鉄心41を使用する場合
には、図9に示すように胴体31の幅に対応した幅の漏
洩鉄心41を使用するのが好適である。又、その場合に
は、胴体31の上面にてコ字形漏洩鉄心41を支持でき
るので、前記受承片43を省略してガイド突条42のみ
にて位置決め手段を構成することも可能となる。
【0041】次に、本発明の第三実施例を図10に従っ
て説明する。なお、この第三実施例も位置決め手段の構
成においてのみ前記各実施例とは相違しており、前記各
実施例と同一の構成部分については図面上に同一符号を
付して重複説明を省略する。
【0042】この第三実施例では装着部36内において
胴体31の上面及び両側面に二次側ボビン35の鍔部3
3から位置決め段部45を膨出形成し、同段部45によ
り位置決め手段を構成している。そのため、この第三実
施例ではI形漏洩鉄心30でなく前記コ字形漏洩鉄心4
1が使用されることになる。しかし、図11,図12に
示すような樹脂製のホルダ46を用いれば、同ホルダ4
6の嵌合枠47にI形漏洩鉄心30を嵌合保持できるの
で、コ字形漏洩鉄心41の代わりにI形漏洩鉄心30も
使用可能とされる。従って、この第三実施例では前記各
実施例の作用効果に加えて、切欠部37やポケット部4
4を形成する場合よりもコイルボビン26の成形加工が
より一層簡単になると共に、位置決め手段自体の強度増
加をも図ることができる。
【0043】なお、本発明は前記各実施例の構成に限定
されるものではなく、以下のように変更して実施するこ
とも可能である。即ち、ネオン変圧器N以外のガス器具
やファンヒータ等の燃焼器具用変圧器のコイルボビンに
適用してもよい。又、前記各実施例では磁心29に平面
E形の単相三脚鉄心を使用し、その主脚29aに各コイ
ル27,28が配置される外鉄形の変圧器構造とした
が、平面コ字型の磁心を使用して内鉄形の変圧器構造と
してもよい。又、変圧器が低周波タイプのものである場
合には、フェライトよりも磁化されやすく、コイル線3
9,40の巻数を減らすことができるけい素鋼にて磁心
29を構成することも可能である。
【0044】さらに、コイルボビン26の胴体31には
一次側ボビン34と二次側ボビン35を一組だけ一体成
形したが、両ボビン34,35の数を更に増やして交互
に複数組一体成形してもよい。又、一次側ボビン34と
二次側ボビン35及び装着部36を胴体31に一体成形
加工することなく、それぞれを別体にて構成した後、装
着部36を挟むように両ボビン34,35を接合固定し
て一体化したコイルボビン26を得てもよい。さらに、
その場合の接合固定手段としては接着剤による接着固定
の他、各接合部位に係止爪と係止凹部等からなる嵌合係
止構造を採用することも可能であり、嵌合係止構造の場
合にはコイルボビン26の分解組立が可能となる。
【0045】次に、前記各実施例及び変更実施例から把
握される技術的思想のうち請求項に記載した以外の技術
的思想をその作用効果と共に記載する。 (イ)漏洩鉄心の装着部を挟んでなる一次側ボビンと二
次側ボビンが両コイルの磁束が鎖交する方向へ複数組連
続するよう一体化した変圧器用コイルボビン。このよう
にすれば、一次コイルと二次コイルをそれぞれ複数個備
えた変圧器にも適用可能となる。 (ロ)それぞれ別体構成の一次側ボビンと二次側ボビン
及び漏洩鉄心の装着部を装着部を挟んで着脱可能に連結
した変圧器用コイルボビン。このようにすれば、いずれ
かのボビンが破損した場合にはコイルボビンを分解して
破損したボビンの取替変更が可能とされる。 (ハ)I形漏洩鉄心を嵌合係止可能な一対の嵌合枠を備
え、両嵌合枠にI形漏洩鉄心を嵌合係止した状態でコイ
ルボビンの装着部に嵌合されるホルダ。このホルダを使
用すればI形漏洩鉄心をコ字形漏洩鉄心と同じように取
り扱える。 (ニ)本体ケースの開口部端縁に当接係合する位置決め
突起と本体ケース外面の係止凹部に弾性的に係止する係
止爪とを備えたブッシング。このブッシングによれば、
位置決め突起により開口部への挿入量が容易に決定さ
れ、又、係止爪によりボルト締め前にブッシングを開口
部に仮止めすることができる。
【0046】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、一次側コイル
と二次側コイルの相互位置が変動しないので、両コイル
の相互インダクタンス変動に基づく出力特性のばらつき
発生を確実に防止することができる。
【0047】請求項2の発明によれば、一次側コイルと
二次側コイルが漏洩鉄心に対し位置ずれすることもない
ので、漏れ磁束通路の位置変動に基づく出力特性のばら
つき発生を確実に防止することができる。
【0048】請求項3の発明によれば、漏洩鉄心が一次
側コイル及び二次側コイルに対して位置ずれすることも
ないので、漏れ磁束通路の位置変動に基づく出力特性の
ばらつき発生を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明をネオン変圧器のコイルボビンに具体
化した第一実施例の平断面図である。
【図2】 同じく、その側断面図である。
【図3】 本体ケースに対するブッシング及び取付金具
の挿入止着構造を示す説明図である。
【図4】 第一実施例に係るコイルボビンの斜視図であ
る。
【図5】 同じく、その平面図である。
【図6】 切欠部に対するI形漏洩鉄心の取付方法を示
す説明図である。
【図7】 同じく、コ字形漏洩鉄心の取付方法を示す説
明図である。
【図8】 第二実施例に係るコイルボビンの平面図であ
る。
【図9】 同じく、そのポケット部に対するコ字形漏洩
鉄心の取付方法を示す説明図である。
【図10】 第三実施例に係るコイルボビンの平面図で
ある。
【図11】 I形漏洩鉄心を嵌合保持したホルダの説明
図である。
【図12】 同じく、I形漏洩鉄心を嵌合保持したホル
ダの説明図である。
【図13】 従来技術を示す平断面図である。
【符号の説明】
26 コイルボビン、27 一次側コイル、28 二次
側コイル、30 I形漏洩鉄心、34 一次側ボビン、
35 二次側ボビン、36 装着部、37 位置決め手
段としての切欠部、41 コ字形漏洩鉄心、44 位置
決め手段としてのポケット部、45 位置決め手段とし
ての位置決め段部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次側コイルのボビンと二次側コイルの
    ボビンを両コイルの磁束が鎖交する方向へ所定の距離を
    おいて一体化した変圧器用コイルボビン。
  2. 【請求項2】 一次側コイルのボビンと二次側コイルの
    ボビンを両コイルの磁束が鎖交する方向へ所定の距離を
    おいて一体化し、両ボビン間に漏洩鉄心の装着部を構成
    した変圧器用コイルボビン。
  3. 【請求項3】 一次側コイルのボビンと二次側コイルの
    ボビンを両コイルの磁束が鎖交する方向へ所定の距離を
    おいて一体化し、両ボビン間に漏洩鉄心の装着部を構成
    し、同装着部に漏洩鉄心が移動不能に取着される位置決
    め手段を設けた変圧器用コイルボビン。
JP6028426A 1994-02-25 1994-02-25 変圧器用コイルボビン Pending JPH07235432A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009298230A (ja) * 2008-06-11 2009-12-24 Faltec Co Ltd ルーフレールの取付構造
JP2013243359A (ja) * 2012-05-22 2013-12-05 Ls Industrial Systems Co Ltd 変圧器冷却装置及びこれを含む変圧器アセンブリー

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