JPH07232338A - 発泡熱可塑性成形物品の表面品質を改善する方法 - Google Patents

発泡熱可塑性成形物品の表面品質を改善する方法

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JPH07232338A
JPH07232338A JP6300057A JP30005794A JPH07232338A JP H07232338 A JPH07232338 A JP H07232338A JP 6300057 A JP6300057 A JP 6300057A JP 30005794 A JP30005794 A JP 30005794A JP H07232338 A JPH07232338 A JP H07232338A
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layer
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thermoplastic
resin
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JP6300057A
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Don Foust
ドン・フォウスト
Bang Mo Kim
バン・モ・キム
Matthew Frank Niemeyer
マシュー・フランク・ニーメイヤー
Charles Edward Baumgartner
チャールズ・エドワード・ボウムガートナー
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General Electric Co
Original Assignee
General Electric Co
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C44/00Shaping by internal pressure generated in the material, e.g. swelling or foaming ; Producing porous or cellular expanded plastics articles
    • B29C44/34Auxiliary operations
    • B29C44/58Moulds

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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 発泡熱可塑性物品の成形に有用な金型。 【構成】 本発明は絶縁金型構造体を使用する発泡性熱
可塑性物質の成形に関する。一実施態様によれば、第一
の絶縁層をコア上に付着させそして樹脂中の金属粒子の
懸濁体を含む第二の又はプライマー層を第一の層上に付
着させる。この第二の層上に硬質金属被覆を付着し得
る。この金型を使用して成形された発泡熱可塑性樹脂物
品は均一な表面品質をもちかつ良好な電気的性質を発揮
する金属被覆への高い接着力を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱可塑性物質の成形方
法、特に発泡熱可塑性物質用の金型として有用な物品及
びかゝる物品を使用する成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂から吹込成形、圧縮成形、
射出成形及び射出圧縮成形のような操作で造形品を製造
するためにこれまで種々の型の金型が使用されてきた。
これらの目的に使用される金型は典型的には金属又は高
い熱伝導性をもつ類似の物質から製造される。
【0003】吹込成形はパリソンと呼ばれる樹脂の溶融
チューブを金型中に押出す工程を包含する。この金型は
パリソンの回りを閉鎖しかつパリソンの底部をピンチし
てその部分を閉鎖する。ついで、空気のようなガスを導
入してチューブを金型の冷たい表面に向かって膨脹させ
る。パリソンが金型の冷たい表面に接触すると樹脂は表
面で速やかに固化する。これはダイライン、フォールド
ライン、細孔及び空隙のような表面欠陥をもたらす。
【0004】圧縮成形においては、ガラス強化熱可塑性
シートの複合体ブランクを加熱する。この物質はその溶
融温度以上に加熱され、又は非晶質物質の場合には少な
くともそのガラス転移温度よりも実質的に高い温度に加
熱される。複合体ブランクが加熱されると、それらは繊
維内部の跳ね返りによって膨脹する。ついで、これらの
熱いブランクを溶融温度又はガラス転移温度より低温の
冷たい金型表面の間でプレスする。これらの冷たい金型
表面との接触はブランクの表面上に固化された樹脂を生
ずる。これによって、露出された繊維及び表面多孔性の
形の充填されていない領域を生ずる。冷たい表面に存在
する樹脂は固化し流れない。かくして、装入された帯域
と新たに成形された帯域との間に粗い境界が生ずる。
【0005】射出成形は溶融熱可塑性樹脂を成形装置中
に射出する工程を包含する。熱可塑性樹脂の射出成形用
の金型は通常鉄、鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金
又は黄銅のような金属物質から製造される。かゝる物質
は高い熱伝導性をもち、したがって熱可塑性樹脂の溶融
体を速やかに冷却せしめ、かつ成形サイクル時間を短縮
し得る点で有利である。速やかな冷却により、射出され
た樹脂は金型の表面で直ちに固化し、その結果溶融物質
の流動を制限する肉薄の固体層を与える。
【0006】金型表面における溶融体の速やかな冷却及
びその結果としての溶融体の低減された流動はいくつか
の問題を提起し、それは特に繊維及び粉末の形態の多量
の充填剤を含有する樹脂の成形時に顕著である。金型表
面におけるこれらの物質の固化は露出した充填剤、気孔
及び多孔質のような粗雑な表面を生ずる。溶融物質の限
定された流動性と溶融体の速やかな固化との結合は溶融
体の流動を広範囲の領域にわたって達成することを困難
にする。このことは特に肉薄の物品を製造する場合に厄
介である。大型の及びしばしば複雑な金型キャビティの
ためのマルチゲートの使用は流頭が合流するウェルドラ
インを生じ、それらは不体裁でありかつ強度を弱めるも
のである。高品質製品の射出成形における別の重要な考
慮すべき点はかく得られる成形製品中の残留応力の問題
である。製品の内部の残留応力は該製品の命数を通じて
寸法の不安定性をもたらし得る。不均一な残留応力はし
ばしば不均一な又は厳しい複屈折を生ずる点を特徴とす
る。高品質部品については寸法安定性及び屈折率の均一
性が要求される。
【0007】組み合わせ法である射出圧縮成形において
は、熱い熱可塑性樹脂溶融体を金型キャビティ中に注入
する。金型の合せ目は開放して置かれるか又は注入され
た溶融体によって典型的には0.05インチないし0.
3インチだけ開放せしめられる。型締力を増加して金型
の圧縮行程を開始させ該溶融体をキャビティ中に充填さ
せる。多くの場合、キャビティ中での溶融体フロントの
速度は射出行程が停止しそして圧縮行程が始まる時点で
変化する。溶融体フロント速度のこの明確な変化はしば
しば該溶融体フロントの凝固(stall)及びそれに
続く波打ち(surge)によって特徴付けられる。
【0008】溶融体はそれが金型中に注入されるとその
キャビティ壁上で急速に冷却し始める。注入完了時に溶
融体フロントが凝固し、ついで圧縮の開始時に前方へ波
打つにつれて、しばしば“ハロー”と呼ばれる欠陥が成
形製品の表面に生じ得る。この欠陥は射出圧縮成形法に
おいて溶融体フロントの速度が変化する結果として生起
する格差のある冷却及び剪断応力の結果である。
【0009】ある種の熱可塑性物質は起泡剤を配合して
その溶融体中での気泡の形成により溶融体の膨脹を生じ
させている。これらの膨脹物質は低減された密度をもつ
が、なおその強度を保有している。したがって、これら
の物質はたとえばコンピューターのハウジングの製造の
場合のような低減された重量が望ましい場合に有用であ
る。しかしながら、慣用の金型を使用する場合、起泡剤
は不規則な成形体表面を生じ得る。溶融体はそれが成形
機のバレルから金型中に射出される際は加圧下にある。
溶融体フロントは発泡剤を溶液中に保持するには不十分
である大気圧にある。溶融体フロントにおいては、樹脂
は低圧のために発泡し、そして露出された気泡はキャビ
ティ表面上に付着し、その場所で急冷されて構造用フォ
ーム成形において典型的であるきわめて欠陥のある不体
裁な表面を生ずる。この型の表面は目に触れない箇所に
あるある種の部材については許容し得るものであるが、
通常の使用中に目に触れ得る部材、たとえばコンピュー
ターモニターハウジングの外面部、については許容し得
ない。
【0010】最近、金属コアが、成形操作中の樹脂の最
初の冷却を遅くする目的で、該コアに結合された絶縁層
をもつような多層金型が開示された。この絶縁層は、低
い熱伝導性をもち、したがって溶融樹脂の冷却を遅くす
るものであり、しかも高温劣化に対して良好な耐性をも
ち、高温に保持された金型中において使用し得るもので
ある物質から製造される。該層はポリイミド、ポリアミ
ドイミド、ポリエーテルスルホン又はポリエーテルケト
ンのような典型的には未硬化の形で(たとえばポリイミ
ド又はポリアミドイミドの場合にはポリアミド酸とし
て)施用され、その後に硬化される樹脂から製造され得
る。かく硬化された樹脂は溶剤担体中で使用し得るもの
である。
【0011】かゝる絶縁被覆の強度及び耐摩耗性は該絶
縁層に結合される硬質物質、典型的には金属、の一又は
それ以上の表皮層を施用することによって改善される。
かゝる付着操作は金型製造法にそれら自体の問題点を提
起する。たとえば、樹脂基体への金属層の接着力が不十
分であることは周知である。被覆への金属層の接着力を
改善するための方法はこゝに参考資料として引用する本
出願人自身の米国特許出願第117,864号明細書
(1993年8月17日付出願)に記載されている。そ
の一実施態様によれば、絶縁層と硬質金属被覆との間に
金属充填剤含有プライマー層が配置される。
【0012】上述したように、平滑な又は規則的な成形
表面はそれが外観を改善するという理由で望ましいもの
である。しかしながら、審美的、耐摩耗性又はその他の
技術的な理由で、成形製品の表面を金属メッキすること
がしばしば必要になる。熱可塑性物質への金属被覆の接
着が不十分であることは既知である。接着性の改良は表
面の機械的研磨又は化学的処理又は両者によってしばし
ば達成される。実際、不規則な多孔質表面はかゝる金属
被覆の良好な接着を提供し得る。しかしながら、かゝる
不規則な表面は均一に改善された接着を与えないことが
認められた。さらに、不規則な表面は金属メッキする前
又は後のいずれにおいても審美的には望ましくない。
【0013】不規則な表面を用いる場合の別の難点は、
多孔質表面の表面積は平滑な表面の表面積よりも大きい
ために所与のメッキ厚の金属被覆を析着させるに要する
時間が増加するという点である。またより多量のメッキ
用物質の使用が必要となる。電子工学的用途において
は、不規則なメッキ表面はより低いEMI/RFI遮蔽
能の点からみてより劣った電気的性質をもつ。
【0014】したがって、起泡剤を使用して熱可塑性物
質から形成される平滑な又は規則的な表面特性をもつ成
形製品を製造することが望ましい。また、表面のメッキ
物質の良好な剥離接着強さを達成しかつ製品の仕上げ表
面を研磨又は他の方法で処理することなしにその電気的
性質を改善することも望ましい。
【0015】
【発明の概要】本発明は、平滑な又は規則的な表面特性
をもつ成形物品は密度を低減するために起泡剤を使用し
て熱可塑性物質から製造することができるとの知見に基
づくものである。かゝる成形物品は金型表面の全部又は
一部上に耐久性の絶縁層又は被覆をもつ金型中で製造さ
れる。一実施態様においては、この金型は低い熱伝導性
の層、典型的には樹脂層上に金属表面をもつ。この表面
は所望の表面が単に金属に富むものであるか又は金属表
皮層であるかに応じて一層又は二層で構成され得る。該
金属表面はその下にある樹脂層に対して高い接着力をも
ち、しかも比較的容易に補修し得る。
【0016】したがって、本発明の一形態は、密度を低
減するために起泡剤を使用する熱可塑性物質のための金
型であって、高い熱伝導性をもつ基体;及び該基体上に
付着された充填剤含有又は不含有の低い熱伝導性をもつ
耐熱物質の第一の層を含んでなる金型にある。本発明の
別の形態においては、前記第一の層上に第二の層を付着
してなる金型であって、該第二の層が低い熱伝導性をも
つ耐熱物質中の金属粒子の懸濁体を含んでなる多孔質マ
トリックスの形態であり得る構造の金型が提供される。
【0017】前記第二の層の多孔性を利用する本発明の
別の形態においては、該第二の層はその上に付着される
硬質金属表皮層のためのプライマーとして作用する。該
硬質表皮層は第二の層の細孔に貫入して第二の層との良
好な機械的結合を形成する。本発明の別の形態は発泡性
プラスチックをかゝる金型中に注入し、金型を冷却させ
そして成形された物品を金型から突出すことによって平
滑な又は規則的な表面特性をもつ発泡熱可塑性物品を成
形する方法にある。
【0018】本発明はまた、金属メッキを施し得る低減
された表面積の平滑な又は規則的な表面特性をもちかつ
慣用の方法で製造された成形物品よりも改善された剥離
接着性をもつ成形物品を提供する。金属メッキされた物
品はまた慣用法による物品よりも改善された電磁障害
(EMI)遮蔽性を示す。かゝる製品のメッキ法はま
た、慣用の方法よりも少量のメッキ用物質を消費してし
かもより速やかに均一な被覆を形成するものである。
【0019】
【発明の詳細な開示】本発明の本質的特徴は特許請求の
範囲に特定して明確に規定したところであるが、本発明
の構成及び実施法をその種々の目的及び利点と共により
よく理解し得るように、ここで、添付図面を参照しつつ
本発明を具体的に説明する。図面において、同一の数字
は全体を通じて同一の構成要素を示す。図1は本発明の
多層金型10を示す。本発明の本質は多くの型の成形装
置に適用し得るものであるが、図面では射出圧縮成形装
置を説明する。金型10は2個のコア半部12からな
り、これらの半部は互いに相対的に移動し得るものであ
りかつ両者間に金型キャビティ14を形成するように対
向する又は向かい合った関係に位置している。熱発泡性
熱可塑性樹脂15を供給源(図示せず)からスプルー1
6及びゲート18を通じて金型キャビティ14中に射出
する。射出工程の後、金型半部12は熱可塑性物質15
をキャビティ14中でさらに圧縮しかつ拡充させるため
に相互に移動可能である。さらに、起泡剤の存在によ
り、熱可塑性物質15中に気泡19が形成される。これ
らの気泡19は金型キャビティ14内部で熱可塑性物質
15を膨脹させ、それによってキャビティは比較的高い
強度、低密度の溶融体で充填される。金型半部12は
鉄、鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金又は黄銅のよ
うな比較的高い熱伝導性をもつ物質から製造される。冷
却用流体を収容するための冷却用導管20をコア半部1
2中に設置してサイクル時間を減少させる。各コア半部
12の上に熱絶縁層26を配設する。熱絶縁層26は理
想的には高温熱可塑性物質、熱硬化性物質、プラスチッ
ク複合体、多孔質金属、セラミックス及び低熱伝導性金
属合金のような低い熱伝導性の物質から製造される。絶
縁用に使用される他の低熱伝導性物質も使用し得る。
【0020】絶縁層26は好ましくはポリイミド、ポリ
アミドイミド、ポリアミド、ポリスルホン、ポリエーテ
ルスルホン、ポリテトラフルオルエチレン、ポリエーテ
ルケトンのような樹脂から、充填剤を使用して又は使用
することなしに、典型的には未硬化の形態で(たとえば
ポリイミド又はポリアミドイミドの場合にはポリアミド
酸として)施用し、その後に熱硬化することによって、
製造することが好ましい。
【0021】選定される絶縁物質の型によっては、絶縁
層はしばしば成形工程に耐えるに十分な強度をもたずか
つ所望の表面品質を与え得ない。したがって、場合によ
っては絶縁層を保護しかつ所望の表面仕上げを与えるた
めに絶縁層26上に硬質表皮層28を施す。表皮層28
は機械的強度及び耐摩耗性を示す物質から形成されなけ
ればならない。表皮層はまた適度に高い熱伝導性をもつ
べきである。表皮層28は好ましくはニッケルから形成
されるが、鉄または鉄合金、コバルト又はコバルト合
金、チタン、アルミニウム、黄銅、銅、セラミックス、
ガラス、石英、又は上記引用した本出願人自身の米国特
許出願第117,864号明細書に記載されるような金
属含有複合体から形成することもできる。表皮層28は
後述するごとく絶縁層26上に電着、蒸着又はその他の
被覆方法で、又は好ましくは無電解メッキによって付着
され得る。
【0022】操業に際しては、加熱された熱可塑性樹脂
15を金型キャビティ14中に射出(かつ所要ならばキ
ャビティ中に圧入)する。射出工程中に、熱可塑性物質
15は発泡し始め、それによって部分的にキャビティ1
4を充填する。この溶融し、発泡しつゝある樹脂からの
熱は表皮層28によって吸収される。絶縁層26は樹脂
の急な冷却を防止しかつ表皮層28を再加熱させる。こ
の結果、樹脂が金型を満たしている短時間の間に熱いプ
ラスチック表面が得られる。かくして、気泡19は表皮
層28及び樹脂15の界面で固化しない。それによっ
て、加熱された表皮層は完成品に所望の表面品質を与え
る。この完成品は該製品を樹脂のガラス転移温度以下に
冷却するに十分な時間金型中に保持され、ついで金型か
ら取り出される。
【0023】図2に示される本発明の特徴に従えば、絶
縁層26はコア12と接触している内側層30及びこの
内側層30の上に位置する複合体外層又はプライマー層
32からなる。複合体層32は連続相物質36中に埋設
された粒子34の多孔質マトリックスからなる。これら
の粒子34は単独で使用される場合には連続相物質36
を保護する。さらに、粒子34を硬質表皮層28ととも
に使用する場合には、これらの粒子34は同一の又は類
似からなることが好ましい。硬質表皮層28は多孔質マ
トリックス中に入り込みそして金属粒子34に結合して
外皮層28の絶縁層26への接着力を高める定着点を形
成する。
【0024】絶縁層26中の第一の層、すなわち内側層
30は典型的には低い熱伝導性をもちかつ高温に対して
耐性である樹脂、すなわち既述した型の重合体である。
それらの代表的な例はポリイミド、ポリアミドイミド、
ポリエーテルスルホン及びポリエーテルケトンである。
ポリイミド及びポリアミドイミドがしばしば好ましい。
内側層30は約10−20μの粒度をもつ無機充填剤
(たとえばBaSO4 又は石英粉)で軽度に充填され得
る。ポリイミドは場合によっては付着された金属の接着
力をさらに高めるために弗素化されたポリイミドである
ことができる。
【0025】内側層30はローラー塗布又は吹付塗布の
ような多数の従来技術の方法の任意のものを使用して付
着され得る。金型の場合には、吹付塗布が不規則な表面
を均一に被覆するに特に有効であるという理由で通常好
ましい。ポリイミド及びポリアミドイミドを包含する本
発明において使用し得る例示した樹脂の多くは付着後硬
化される。第一の層の厚みは臨界的ではないが、典型的
には約10−500ミクロンの範囲である。
【0026】本発明の一特徴は第一の層30上に付着さ
れる多孔質金属含有複合体層であるプライマー層32で
ある。この金属含有層の連続相36は低い熱伝導性をも
つ耐熱性重合体である。多くの場合、該重合体は第一の
絶縁層30として使用された重合体と同一である。重合
体36中に懸濁された金属粒子34の種類はそれが金型
の使用条件下で実質的に耐酸化性である限り臨界的では
ない。ニッケルがしばしば好ましい。
【0027】金属粒子36の形状もまた臨界的なもので
はない。しかしながら、非球形粒子が硬質表皮層28へ
のより良好な接着性を助長するという理由で好ましい。
これらはたとえば小平板、繊維又はウイスカの形態であ
り得る。典型的な金属粒子の大きさは約1−20ミクロ
ンの範囲である。金属粒子の嵩密度は約2g/cc以下
であることが好ましい。第二の層32の厚みは典型的に
は約10−100ミクロンの範囲であり、通常約25−
50ミクロンの範囲が好ましい。
【0028】本発明の一実施態様においては、粒子含有
プライマー層32を成形される樹脂15と接触させる。
この実施態様は特に、樹脂15が吹込成形及び低圧射出
成形におけるごとく比較的低圧で金型中に装入され、し
たがって金型表面が比較的低い摩擦を受ける場合、及び
成形部品の表面の平滑度が臨界的ではない場合に有用で
ある。
【0029】プライマー層32の金属成分はこの実施態
様では多くの場合小平板状であり、それによって粒子3
4が金型の表面に対して実質的に平行に配列された比較
的緻密な、金属に富む表面を形成する。小平板状のニッ
ケル粒子はたとえばノバメット・プロダクツ社(Nov
amet Products Corp.)製“ノバメ
ット(Novamet)HCA−1”ニッケル充填剤と
して商業的に入手し得る。
【0030】小平板状の金属粒子の嵩密度は好ましくは
約1.1−1.5g/ccの範囲であり、そしてそれら
の粒子は一般に10ミクロンの程度の平均幅及び約0.
1−0.5ミクロンの範囲の平均厚みをもつ。該金属は
典型的には樹脂中に約0.5−5.0:1の範囲の金属
対樹脂(溶剤を除外して)の重量比で懸濁される。第一
層30に関して上述した施用法のような慣用的な施用法
をプライマー層32についても使用することができ、一
般に吹付塗布が好ましい。所要ならば、プライマー層3
2は施用後硬化される。
【0031】好ましくはストランドの形に連結されたニ
ッケル粒子34を有するプライマー層32は内側層30
に良好に接着する。これは両方の層がこれらの樹脂の良
好な相互貫入を可能にするほゞ同等の溶剤系を用いて塗
布されるからである。重量でプライマー層の主要部を構
成し得るプライマー層32中のニッケル粒子又はストラ
ンド36は有孔連続相36を構成する樹脂で被覆されか
つ埋封される。
【0032】本発明によって提供される金属表面は該表
面中の掻き傷及びその他の軽微な損傷の補修が容易であ
るという理由で特に有利である。補修に必要な一切は、
典型的には先に使用されたと同一の施用法によって更に
金属−樹脂懸濁体を施用しそして硬化が必要な場合には
樹脂の硬化後に得られる表面を磨き仕上げ又は艶出し仕
上げすることである。かく補修された表面は継続的使用
のために適当である。
【0033】金属被覆28はたとえば無電解メッキによ
ってプライマー層32上に付着され得る。プライマー上
へのNi付着層のメッキ工程中に、無電解メッキ層28
はプライマー32の小孔中に貫入しプライマー層32に
機械的に結合するようになり、同時に露出されたNi粒
子34に対する金属的結合を潜在的に発規する。最終的
な無電解被覆28の接着力はつぎに示すような条件によ
って影響を受けることを認め得る。すなわち、プライマ
ー層の形態又は多孔度(Niのタイプ、Ni/樹脂比、
樹脂のタイプ及び施用温度);無電解Niメッキ層が如
何に多孔質構造体中に貫入したか(表面予備処理及び空
電解条件);及びプライマー層の一体性ならびに該層の
絶縁体表面への結合性(樹脂部分、施用温度、Ni/樹
脂比)等の条件である。種々の因子は後述する実施例に
ついて説明する。
【0034】不規則な形状の又は繊維状の金属粒子34
を使用する特定の一利点は得られるプライマー層32が
多孔質であり、したがって金属層28がプライマー層3
2を構成するマトリックス中に深く貫入することが可能
になる点である。これは金属層28の絶縁層26への良
好な接着を助長する。繊維状の金属粒子34の別の利点
はプライマー層32中の露出された表面粒子がニッケル
のような金属の無電解メッキに対して触媒として作用す
る点である。それでもなお、ある条件下では、第二の層
の表面を処理してそれをさらに触媒的に活性化させるこ
とが有利な場合もある。この型の典型的な処理は最大量
の金属粒子を露出させるための研磨及び/又はそれらの
親水性を増加させるための表面活性剤処理を包含し得
る。
【0035】粒子34はウイスカの形状をもちかつ小平
板よりも幾分低い嵩密度を有し得る。典型的な嵩密度は
約0.4−1.0g/ccの範囲である。フィラメント
の長さは典型的には約10−50ミクロンの範囲であ
る。この型の製品の例は“ノバメット255”、“ノバ
メット255AC”及び“ノバメット287”ニッケル
粉末である。第二の層中の金属それ自体は第一の実施態
様において提供される緻密な金属表面とは対照的に多孔
質である。金属対樹脂の比は約1−4:1であることが
好ましい。これはかゝる別の被覆28の最適の接着はこ
の範囲において観察されるからである。
【0036】この実施態様におけるプライマー層32の
付着は第一の実施態様に関して上記した方法によって行
い得る。金属対樹脂の同様の比を使用し得る。金属被覆
28は無電解又は電解メッキのような既知の方法によっ
て施用し得る。通常、大型の金型表面については無電解
メッキが好ましく、小さい表面については電気メッキが
好ましい。
【0037】金属被覆28の改善された接着はこの実施
態様に従う該金属被覆と第二の層中の金属との間の機械
的及び冶金学的相互作用の組み合わせによって提供され
るものと考えられる。第二の層32はその中に金属が存
在するという理由で電気的にも伝導性であり、所望なら
ばその層上への別の金属の電着を促進する。本発明にお
いて述べた金型との接触によって成形された物品は仕上
げ面としての特徴を具備し得る表面、すなわち鏡面光沢
についてのASTM標準試験法D523−89に従って
測定して60°で約80を超えるガードナー光沢度;及
び約0.1−0.2μm未満の平均ざらつきRa [すな
わち測定長Lの範囲内にある平均線から測定した場合の
粗さ不規則性の算術平均高さ]をもつ表面を有する。表
面品質を特徴付けるために使用される他の測定値は最大
の粗さの深さ(DINによる)Rmax 、これは5個の連
続したサンプリング長さについての5個の最大の山(ピ
ーク)対谷(バレー)の粗さの深さの最大値である;及
び平均の粗さの深さR2 (DINによる)--RTMとして
も知られている--これは5個の連続したサンプリング長
さについての5個の最大の山対谷の粗さの深さの平均で
ある;を包含する。測定精度はANSI−B46.1;
ISO;DIN又はMIL規格によって特徴付けること
ができる。かゝる表面はさらに仕上げ処理する必要はな
く、便宜上等級“A”仕上げと称し得る。かゝる仕上げ
は審美的に評価し得るものである。したがって、計測さ
れた光沢及び粗さの値は達成すべき望ましい特性値であ
るが、かゝる表面の受容性については一般に人間による
評価を採用し得る。
【0038】図3−6は本発明に従う成形用表面を使用
して製造された射出成形発泡物品の表面品質を示す顕微
鏡写真である。図3及び5はポリカーボネート物質の及
び耐衝撃性ポリスチレンとポリフェニレンオキシドとの
重合体配合物のそれぞれの上面図でありそして図4及び
6はこれらの物質のそれぞれの側面の断面図である。図
7−10は慣用の射出成形法に従って製造された物品の
表面品質を示す同様の上面図及び側面断面図である。図
3−6に示される表面は平滑性及び表面組織(テクスチ
ャー)に関して図7−10に示される表面と比較して明
らかにすぐれている。
【0039】本発明によれば、この金型を用いて完成品
を製造するために種々の熱可塑性物質を使用し得る。か
ゝるプラスチックスは商品各“ナイロン6”又は“ナイ
ロン12”又は“ナイロン6,6”として販売されてい
るポリアミド物質;及びその他の重合体、たとえばポリ
(ブチレンテレフタレート)(PBT)、ポリ(エチレ
ンテレフタレート)(PET)、及びポリカーボネート
及びメチレンから形成された軟エーテル結合をもつPB
Tのようなポリエステル、ポリエーテルケトン、ポリエ
ーテルイミド、ポリラクタム、ポリプロピレン、ポリエ
チレン、ポリスチレン(PS)、スチレン−アクリロニ
トリル、アクリロニトリル−ブタジエン三元共重合体、
ポリフェニレンオキシド(PPO)/ポリスチレン及び
PPO/ナイロン及び耐衝撃性ポリスチレンを包含し、
これらは充填剤を含有し又は含有しないものでありかつ
それらの配合物も包含する。本発明における使用に特に
適する物質はそれらの多用性、強度及び外観の点から判
断して充填剤含有又は不含有のポリカーボネート、ポリ
エステル、ポリフェニレンオキシド、アクリロニトリル
−ブタジエン−スチレン(ABS)、ポリエーテルイミ
ド及びかゝる物質の重合体状組合せを包含する。
【0040】本発明によれば、これらの熱可塑性物質は
金型中で膨脹させるために種々の既知の物理的発泡剤又
は起泡剤又は化学的発泡剤を含有し得る。発泡剤の例は
ヒドラゼン、p,p′−オキシビス(ベンゼンスルホニ
ルヒドラゼン)、変性又は非変性アゾジカルボンアミ
ド、p−トルエンスルホニルセミカルバジン、5−フェ
ニルテトラゾール、トリヒドラジドトリアジン、ヒドラ
ジン誘導体、N2 、及びフルオルカーボンを包含する。
種々の温度範囲で有効な物質は“Plastics T
echnology Blowing Agents:
A Foam Molder′s Guide,Mar
ch 1976”に示されている。同様に、ゼネラル・
エレクトリック社から商標名FLC−95(等割合で発
生するN2 及びCO2 を含むポリカーボネート)、FN
C−20(約58%のN2 、40%のCO2 、2%のN
3 及びその他を発生する耐衝撃性ポリスチレンおよび
ポリフェニレンオキシド)、FVC−60/63(10
0%N2を発生するポリブチレンテレフタレート)及び
FULC−20(N2 50%及びCO2 を発生するポリ
エーテルイミド)として販売されている発泡剤濃縮物で
ある。
【0041】上述した事項に加えて、こゝに参考文献と
して引用するMilliの米国特許第4,774,31
5号及び同第4,788,275号明細書;Okamo
toの米国特許第4,997,903号明細書;Oka
motoらの米国特許第4,977,233号及び同第
4,902,735号明細書;Hasuoらの米国特許
第4,734,488号明細書;Miyauchiの米
国特許第4,670,479号明細書及び日本特許公開
62−207358明細書には光学材料、たとえば光デ
ィスク及びコンパクトディスク、及び最適な表面特性を
必要とする事務機器部材の成形用に特に有用な物質が開
示されている。これらの文献は本発明に述べた成形用の
用途ならびに当業者が関心をもつその他の用途に使用す
るに適する約10,000ないし約18,000の範囲
内の平均分子量をもつ種々の物質を開示している。
【0042】本発明に従う方法は発泡製品の成形用の上
述したごとき金型の使用を意図するものである。特に、
この金型は発泡性溶融熱可塑性物質を金型キャビティ中
に射出する射出成形法又は射出圧縮成形法に使用し得
る。溶融物質は発泡反応によって膨脹しそしてかゝる発
泡作用ならびに射出及び圧縮圧力によってキャビティ全
体に拡展する。該成形物質は該キャビティ中で該物質の
ガラス転移温度以下まで冷却するに十分な時間保持され
た後、キャビティから成形製品として取り出される。圧
縮/射出成形においては、溶融熱可塑性物質を射出工程
後に圧縮する。本発明はあまり厳しくない、しかも均一
な複屈折、より低い応力、より平滑な表面仕上げ及びよ
り良好な光学的性質をもつ成形発泡物品を与える。
【0043】図11は本発明の教示に従って成形された
製品の表面温度の過渡的温度応答を慣用の方法によって
製造された製品の温度分布と比較して図式的に示すもの
である。点線で表される慣用の成形法においては、熱可
塑性物質は時間t=0においてまず金型表面と接触せし
められる。図から認め得るように、絶縁されていない慣
用の装置中にある熱可塑性物質は直ちにガラス転移温度
g 以下まで冷却される。かゝる急速な冷却は仕上げ物
品に粗い表面を生じ得る。他方、本発明の絶縁された金
型構造を用いれば、発泡熱可塑性物質はまず金型の比較
的冷たい表皮との接触によって急冷されて一時的にガラ
ス転移温度Tg 以下の温度まで低下し得るが、この表面
は熱い溶融熱可塑性物質の内部温度によって再加熱され
る。したがって、表面温度はガラス転移温度以上に上昇
し、そして樹脂は金型を満たし、それによって粗い表面
の形成を回避する。
【0044】慣用の成形法においては、溶融体の前面が
金型の表面間に移動すると、溶融熱可塑性物質は固化
し、それによって金型内の物質の流路を制限する。これ
は流動長をある僅かな距離に限定する。他方、本発明の
絶縁された金型構造は溶融熱可塑性物質の金型表面に対
する固化を低減し又は排除し、それによって流路を比較
的に非限定化しかつ流動長を実質的に増加する。さら
に、気泡は固化せずかつ先に説明したごとき表面欠陥を
生起するような引伸又は歪みを受けない。射出成形機に
おいては、流動長の増加は壁厚に応じて約5ないし約1
7%であることが認められた。本発明の教示を使用する
ことによって、たとえば10%のガラス充填剤を含むポ
リカーボネートから製造された壁厚0.1インチの物品
は慣用の方法と比較して流動長の6%の増加を与えた。
壁厚0.08インチに形成された同一物質は慣用の方法
よりも流動長を10%増加した。壁厚0.06インチに
成形された物品は慣用の成形法よりも約17%の流動長
の増加を与えた。したがって、本発明は強度の高い、軽
重量の薄い壁厚構造体の製造が望まれる射出成形及び射
出圧縮成形法に特に適するものであることを認め得る。
【0045】本発明の金型を使用して製造された物品の
一例40の断片の側面断面図を図12に示す。物品40
は内部に気泡43を有するように形成されかつ本発明に
述べた金型との接触によって形成された平滑な表面44
をもつ発泡熱可塑性物質42の層を含む。表面44はそ
の上に付着された金属被覆層46を有し得る。かゝる層
はこの物品に対して良好な接着性を有する。さらに、表
面44は平滑かつ均一であるので、金属層46に対して
良好、均一な接着性を有する。成形ポリエーテルイミド
樹脂についてのデータは、この金属被覆層は82%のガ
ードナー光沢をもつ表面に施用する場合、1インチ剥離
当たり9.6ポンドの剥離接着強さを有することを示
す。慣用の方法で製造された物品は1インチ剥離当たり
3.7ポンドの剥離接着強さを有する。金属層46は慣
用の表面上に形成されたかゝる層よりも均一である。金
属層46の付着速度は慣用の方法によって形成される表
面より顕著に改善されることが認められた。さらに、金
属層46の電磁障害(EMI)遮蔽は不規則である慣用
の金属被覆層よりも改善される。
【0046】製品42の表面は本出願人自身の1993
年8月17日付米国特許出願第108,025号明細書
(発明の名称:テクスチャード加工物品の製造法及び装
置)の教示に従って均一にテクスチャード加工し得るこ
とを理解すべきである。本発明はさらに、一つ又はそれ
以上の仕上げ表面をもつ成形製品又は部材の製造法を包
含する。本発明によれば、該方法はプラスチックを上述
した構造をもつ金型中に装入し、射出し又は配置する工
程を包含する。この金型は圧縮又はトランスファー用金
型装置であることができ又は高圧又は低圧射出成形装置
である事ができる。かゝる成形装置は供給路中にいわゆ
るコールドランナー又はホットランナーを使用し得る。
この装置はまたこの方法を有効に実施するためにガスア
シストを使用し得る。当業者に既知のガスアシストは強
化された物品の成形に特に有用である。強度を付与する
ための中空の強化用リブの使用は、熱可塑性物質の大き
な濃度を異なる収縮のために生ずる表面の不規則性が製
品の仕上げ表面に現れないようにさらに減少する。かゝ
る装置は軽重量のハウジングが望まれるコンピューター
への使用に特に有用である。かゝるハウジングはEMI
遮蔽を与えるために選択的に金属被覆され得る。さら
に、目に見えないハウジングの部分は慣用の様式で製造
し得る。すなわち、金型はハウジングが通常の使用にお
いて目に見える帯域のみを選択的に被覆し得る。
【0047】以上、本発明を現時点で好ましい実施態様
と考えられる事例について詳述してきたが、本発明の技
術思想を逸脱することなしに上記した本発明の要件及び
代表的事例に種々の変更及び修正をなし得ることは当業
者には明らかであろう。したがって、本発明はすべての
かゝる変更及び修正を特許請求の範囲に規定した本発明
の技術思想の範囲内に包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う絶縁金型を使用する一又はそれ以
上のゲートをもつ射出圧縮成形装置の概略側面断面図で
ある。
【図2】本発明の絶縁層を詳細に説明する金型の拡大断
片断面図である。
【図3】本発明の金型表面をもつ金型で製造された射出
成形されたポリカーボネート発泡物品の上部の表面品質
を示す顕微鏡写真である。
【図4】本発明の金型表面をもつ金型で製造された射出
成形されたポリカーボネート発泡物品の側部断面の表面
品質を示す顕微鏡写真である。
【図5】本発明の金型表面をもつ金型で製造された射出
成形された耐衝撃性ポリスチレン−ポリフェニレンオキ
シド重合体配合物発泡物品の上部の表面品質を示す顕微
鏡写真である。
【図6】本発明の金型表面をもつ金型で製造された射出
成形された耐衝撃性ポリスチレン−ポリフェニレンオキ
シド重合体配合物発泡物品の側部断面の表面品質を示す
顕微鏡写真である。
【図7】本発明の金型表面をもたない従来の金型で製造
された射出成形されたポリカーボネート発泡物品の上部
の表面品質を示す顕微鏡写真である。
【図8】本発明の金型表面をもたない従来の金型で製造
された射出成形されたポリカーボネート発泡物品の側部
断面の表面品質を示す顕微鏡写真である。
【図9】本発明の金型表面をもたない従来の金型で製造
された射出成形された耐衝撃性ポリスチレン−ポリフェ
ニレンオキシド重合体配合物発泡物品の上部の表面品質
を示す顕微鏡写真である。
【図10】本発明の金型表面をもたない従来の金型で製
造された射出成形された耐衝撃性ポリスチレン−ポリフ
ェニレンオキシド重合体配合物発泡物品の側部断面の表
面品質を示す顕微鏡写真である。
【図11】慣用の金型及び本発明に従う金型中における
熱可塑性物質のガラス転移温度T g に対する時間温度関
係を図解的に示す比較曲線グラフである。
【図12】金属被覆をもつ本発明に従って成形された発
泡熱可塑性物質の断片断面図である。
【符号の説明】
10 多層金型 12 コアの半部 14 金型キャビティ 15 熱可塑性物質 16 スプルー 18 ゲート 19 気泡 20 冷却用導管 26 絶縁層 28 硬質表皮層 30 内側層 32 複合体外側層又はプライマー層 34 粒子の多孔質マトリックス 36 連続相物質 40 製品例 42 発泡熱可塑性物質層 43 気泡 44 平滑表面 46 金属被覆層
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08J 9/04 9268−4F // B29K 101:12 105:04 C08L 101:00 (72)発明者 バン・モ・キム アメリカ合衆国、ニューヨーク州、スケネ クタデイ、ホイートリー・コート、1505番 (72)発明者 マシュー・フランク・ニーメイヤー アメリカ合衆国、ニューヨーク州、ノー ス・チャタム、ピー・オー・ボックス601 (番地なし) (72)発明者 チャールズ・エドワード・ボウムガートナ ー アメリカ合衆国、ニューヨーク州、ナイス カヨナ、モヒガン・ロード、945番

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 つぎの工程: (1)発泡性熱可塑性物質を、高い熱伝導性をもつ基体
    及び該基体上に配置された少なくとも一層の低い熱伝導
    性をもつ耐熱性物質の層を含んでなる構造をもつ金型中
    に装入し; (2)前記発泡性熱可塑性物質を前記金型内で、熱可塑
    性物質が発泡しその後そのガラス転移温度以下に冷却す
    るに十分な時間保持し;そして (3)かく冷却された発泡成形物品を金型から突出す;
    工程を含んでなる熱可塑性物質の成形方法。
  2. 【請求項2】 金型がさらに耐熱性物質の層上に形成さ
    れた金属表皮層を含んでなる請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 耐熱性物質の層がさらにその少なくとも
    一層の上に付着する低い熱伝導性をもつ耐熱性物質中の
    金属粒子の懸濁体を有する請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 装入工程(1)がヒドラゼン、p,p′
    −オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラゼン)、変性
    又は非変性アゾジカルボンアミド、p−トルエンスルホ
    ニルセミカルバジン、5−フェニルテトラゾール、トリ
    ヒドラジドトリアジン、ヒドラジン誘導体、N2 、及び
    フルオルカーボンからなる群から選んだ物理的発泡剤、
    起泡剤又は化学的発泡剤を含有する溶融熱可塑性物質を
    金型中に注入することからなる請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 注入工程がコールドランナーを使用する
    注入、ホットランナーを使用する注入及びガスアシスト
    を使用する注入の少なくとも一手段を包含する請求項4
    記載の方法。
  6. 【請求項6】 装入工程がさらに注入した熱可塑性物質
    の圧縮工程を包含する請求項4記載の方法。
  7. 【請求項7】 熱可塑性物質がポリアミド、ポリエステ
    ル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチ
    レンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネートとメ
    チレンから形成された軟結合をもつPBT、ポリエーテ
    ルケトン、ポリエーテルイミド、ポリラクタム、ポリプ
    ロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、スチレン−ア
    クリロニトリル、アクリロニトリル−ブタジエン三元共
    重合体、ポリフェニレンオキシド(PPO)/ポリスチ
    レン、PPO/ナイロン及び耐衝撃性ポリスチレンから
    なる群から選んだ物質であり、これらは充填剤含有又は
    不含有であることができかつこれらの物質の配合物を包
    含するものである請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 熱可塑性物質が起泡剤、物理的発泡剤又
    は化学的発泡剤を含有する請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 熱可塑性物質が充填剤含有又は不含有の
    ポリカーボネート、ポリエステル、ポリフェニレンオキ
    シド、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(AB
    S)、スチレン−アクリロニトリル、ポリイミド、それ
    らの配合物及びそれらの重合体状組合せからなる群から
    選んだ物質である請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 熱可塑性物質がヒドラゼン、p,p′
    −オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラゼン)、変性
    又は非変性アゾジカルボンアミド、p−トルエンスルホ
    ニルセミカルバジン、5−フェニルテトラゾール、トリ
    ヒドラジドトリアジン、ヒドラジン誘導体、N2 及びフ
    ルオルカーボンからなる群から選んだ起泡剤、物理的発
    泡剤又は化学的発泡剤を含有する請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の方法に従って製造され
    た物品。
  12. 【請求項12】 耐熱性物質の層との接触によって成形
    された該物品の部分がクラスA仕上げをもつ請求項11
    記載の物品。
  13. 【請求項13】 さらに該物品の表面上に金属皮膜を付
    着させる工程を含んでなる請求項1記載の方法。
  14. 【請求項14】 金属表面が1インチ剥離当たり少なく
    とも5ポンドの剥離接着強さをもつ請求項13記載の方
    法。
  15. 【請求項15】 金属コア;該コア上に付着された低い
    熱伝導性をもつ耐熱性重合体の絶縁層;及び該絶縁層上
    に付着された低い熱伝導性をもつ耐熱性重合体中の金属
    粒子の懸濁体を含んでなる金属含有プライマー層;を含
    んでなる発泡性熱可塑性物質を完成部品に成形するため
    の多層金型。
  16. 【請求項16】 重合体がポリイミド又はポリアミドイ
    ミドである請求項15記載の金型。
  17. 【請求項17】 金属粒子がニッケルである請求項15
    記載の金型。
  18. 【請求項18】 金属が小板状でありかつ約1.1−
    1.5g/ccの範囲の嵩密度をもつものである請求項
    15記載の金型。
  19. 【請求項19】 金属含有層中の金属対重合体の重量比
    が約0.5−5.0:1の範囲である請求項18記載の
    金型。
  20. 【請求項20】 金属含有層上に付着された金属被覆を
    更にもつ請求項15記載の金型。
  21. 【請求項21】 金属含有層中の金属が繊維、ウイスカ
    又は不規則の形をしておりかつ約0.4−1.0g/c
    cの範囲の嵩密度をもつものである請求項20記載の金
    型。
  22. 【請求項22】 金属含有層中の金属対重合体の重量比
    が約1−4:1の範囲である請求項21記載の金型。
  23. 【請求項23】 重合体が樹脂である請求項15記載の
    金型。
  24. 【請求項24】 低減された表面積及び60°で約80
    より大きいガードナー光沢をもつ平滑な又は規則的な表
    面特性に仕上げられた少なくとも一つの表面をもつ発泡
    熱可塑性物質から形成された本体を含んでなる成形物
    品。
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