JPH07232026A - 混合ガスからの低分子量有機化合物の回収方法 - Google Patents

混合ガスからの低分子量有機化合物の回収方法

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JPH07232026A
JPH07232026A JP4474694A JP4474694A JPH07232026A JP H07232026 A JPH07232026 A JP H07232026A JP 4474694 A JP4474694 A JP 4474694A JP 4474694 A JP4474694 A JP 4474694A JP H07232026 A JPH07232026 A JP H07232026A
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gas
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JP4474694A
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Yoshitaka Kawahara
義隆 川原
Takeji Itabashi
武治 板橋
Jiro Hirano
二郎 平野
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Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 重合生成系から蒸発分離された低分子量有機
化合物(反応溶媒および/または未反応モノマー)のガ
スと、非凝縮性ガスとを含む混合ガスから、前記低分子
量有機化合物を効率的に回収する方法を提供すること。 【構成】 重合体の製造工程において、重合体から蒸発
分離された低分子量有機化合物のガスと、非凝縮性ガス
とを含む混合ガスから、前記低分子量有機化合物を回収
するに際して、ガス分離膜により透過分離し、前記低分
子量有機化合物のガスを濃縮する工程を含むことを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、混合ガスからの低分子
量有機化合物の回収方法に関し、更に詳しくは、重合反
応の生成系から蒸発分離された低分子量有機化合物のガ
スと、非凝縮性ガスとを含む混合ガスから、前記低分子
量有機化合物を効率的に回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】重合体の製造方法において、重合反応終
了後、重合反応の際に使用した反応溶媒や未反応モノマ
ー(以下、これらを「低分子量有機化合物」ともい
う。)を生成系から蒸発分離して回収することが行われ
ている。
【0003】低分子量有機化合物を蒸発分離して回収す
る方法としては、例えば、重合体を含む生成系を直接加
熱し、または、当該生成系を温水又は熱水中に添加する
ことにより、低分子量有機化合物を蒸発させて重合体か
ら分離し、低分子量有機化合物のガスを凝縮器によって
凝縮液化させて回収する方法が挙げられる。
【0004】これらのうち、生成系が供給された塔内ま
たは槽内に水蒸気を投入して低分子量有機化合物を蒸発
分離するチームストリッピング方法が一般的に行われて
おり、この方法によれば、生成系における低分子量有機
化合物の大部分を回収することができる。
【0005】しかして、上記のような方法によって低分
子量有機化合物の回収が行われた後においても、生成系
内には依然として低分子量有機化合物の一部が残留して
いる。そこで、温水又は熱水と混和されてスラリー状態
となっている生成系を、別の槽内において数十分乃至1
時間程度滞留させ、当該生成系内に残留する低分子量有
機化合物を更に蒸発分離することが行われる。
【0006】そして、生成系の滞留時に蒸発分離された
低分子量有機化合物のガスは、前記温水又は熱水に由来
する水蒸気と、空気等の非凝縮性ガスと共に混合ガスを
構成する。混合ガスを構成する非凝縮性ガスとしては、
例えば、生成系内の溶存空気、重合反応系内のシール用
として使用された不活性ガス、重合体の活性生長鎖や残
留触媒を失活もしくは酸化させるための酸素源として供
給された空気等である。
【0007】一方、低分子量有機化合物を生成系から分
離するための他の方法として、温水又は熱水を介在させ
ることなく、フラッシュタンクや押出成形機等によって
間接的に加熱して低分子量有機化合物を蒸発分離させる
方法も行われている。そして、このような方法による分
離操作は、分離効率の向上や重合体の熱劣化防止等の観
点から通常減圧下で行われるため、この場合において
も、蒸発分離された低分子量有機化合物のガスは、外部
から流入してきた空気(非凝縮性ガス)と共に混合ガス
を構成することになる。
【0008】しかして、上記の混合ガスから、反応溶媒
および/または未反応モノマーである低分子量有機化合
物を回収するためには、混合ガスを冷却して低分子量有
機化合物を凝縮液化させることが必要である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような回収方法においては、混合ガスから低分子量有機
化合物を回収する際の回収効率が著しく低いという問題
がある。これは、混合ガスを構成する非凝縮性ガスが低
分子量有機化合物の凝縮液化を阻害するからであり、混
合ガス中における非凝縮性ガスの割合が増加するに従っ
て低分子量有機化合物の回収効率は低下する傾向にあ
る。
【0010】ここで、回収効率を高めるために、混合ガ
スを圧縮することで凝縮温度を上げることも考えられ
る。しかし、この場合においては、混合ガスを圧縮する
ためのガス圧縮機を設けることによって回収設備が大規
模となり運転経費も過大となってコスト的に問題があ
る。また、低分子量有機化合物のガスが可燃性である場
合には、空気(酸素)の共存下に可燃性ガスを圧縮する
こととなり安全上からも問題がある。
【0011】また、回収効率を高めるために、混合ガス
を更に冷却し、一層低温下において低分子量有機化合物
を凝縮液化させることも考えられる。しかし、混合ガス
中に水蒸気が含まれている場合において、0℃以下に冷
却すると水蒸気の凝固(凍結)を招くので好ましくな
い。
【0012】また、凝縮器を複数設けることにより、例
えば、第1の凝縮器からの排出ガス(第1の凝縮器によ
って回収されなかった低分子量有機化合物を含むガス)
を第2の凝縮器に導入して凝縮液化操作を行い、第2の
凝縮器からの排出ガス(第2の凝縮器によって回収され
なかった低分子量有機化合物を含むガス)を第3の凝縮
器に導入して凝縮液化操作を行う、というように凝縮液
化操作を多段的に行うことも考えられる。しかし、段数
を重ねるうちに、凝縮器に導入されるガスは、非凝縮性
ガスの割合が高いものとなるため低分子量有機化合物の
凝縮液化が困難となり実用的ではない。
【0013】本発明は以上のような事情に基いてなされ
たものである。本発明の目的は、重合反応の生成系から
蒸発分離された低分子量有機化合物のガスと、非凝縮性
ガスとを含む混合ガスから、低分子量有機化合物を効率
的に回収する方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の混合ガスからの
低分子量有機化合物の回収方法は、重合体の製造工程に
おいて、重合体から蒸発分離された低分子量有機化合物
のガスと、非凝縮性ガスとを含む混合ガスから、前記低
分子量有機化合物を回収するに際して、ガス分離膜によ
り透過分離し、前記低分子量有機化合物のガスを濃縮す
る工程を含むことを特徴とする。本発明の回収方法にお
いて、好ましい具体的方法としては、重合反応の生成系
から蒸発分離された低分子量有機化合物のガスと、非凝
縮性ガスとを含む混合ガスから、前記低分子量有機化合
物を回収する際に、下記〜の工程を含む方法を挙げ
ることができる。 前記混合ガスを凝縮器に導入し、この凝縮器におい
て低分子量有機化合物の一部を凝縮液化させて回収する
工程。 前記凝縮器から排出されたガスをガス分離膜に送
り、前記凝縮器により回収されなかった低分子量有機化
合物を高い割合で含むガスを透過分離する工程。 ガス分離膜によって透過分離されたガスを、前記凝
縮器に新たに導入される混合ガスに混入し、再度凝縮器
に導入して低分子量有機化合物を凝縮液化させて回収す
る工程。
【0015】また、本発明の回収方法においては、低分
子量有機化合物が、反応溶媒および/または未反応モノ
マーであることが好ましい。
【0016】
【作用】例えば凝縮器から排出されたガスのうち、低分
子量有機化合物を高い割合で含むガスのみがガス分離膜
によって透過分離され、透過分離されたガスは凝縮器に
再度導入され、当該凝縮器において低分子量有機化合物
の凝縮液化が行われる。このように、凝縮器から排出さ
れたガスの一部は、大気中に放散されることなく、ガス
分離膜によって低分子量有機化合物の割合が高められた
ガスとして再度凝縮器に導入され、当該凝縮器において
低分子量有機化合物が回収されるので、高い効率で低分
子量有機化合物を回収することができる。
【0017】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の回収方法は、重合反応の生成系から蒸発分離され
た低分子量有機化合物のガスと、非凝縮性ガスとを含む
混合ガスから、前記低分子量有機化合物を回収するため
の方法である。
【0018】ここに、重合体反応の生成系は、生成され
た重合体と、低分子量有機化合物(反応溶媒および/ま
たは未反応モノマー)とにより構成され、生成系を構成
する重合体としては、溶液重合法または塊状重合法によ
り得られたポリイソプレン、ポリブタジエン、エチレン
プロピレン共重合ポリマー、アクリロニトリル、スチレ
ン共重合ポリマー、ポリスチレン、スチレンブタジエン
共重合ポリマー、スチレンイソプレン共重合ポリマー等
を例示することができる。
【0019】低分子量有機化合物である反応溶媒として
は、パラフィン系化合物、オレフィン系化合物、ナフテ
ン系化合物または芳香族化合物であって炭素数が4〜7
の炭化水素化合物を挙げることができる。これらのう
ち、炭素数が6〜7のものが好ましく、例えばトルエ
ン、ヘキサン、シクロヘキサンなどは、常温下における
蒸気圧が比較的小さく、しかも重合体からの分離回収が
容易であることから好ましい。一方、低分子量有機化合
物である未反応モノマーとしては、上記の重合体を合成
するために用いられるモノマーを挙げることができる。
【0020】これらの低分子量有機化合物は、生成系を
直接的または間接的に加熱することによって生成系から
蒸発分離され、低分子量有機化合物のガスとして混合ガ
スを構成する。低分子量有機化合物のガスと共に混合ガ
スを構成する非凝縮性ガスとしては、既述したように、
生成系内の溶存空気、重合反応系内のシール用不活性ガ
ス、重合体の活性生長鎖や残留触媒を失活もしくは酸化
させるための空気等が挙げられる。
【0021】本発明の回収方法において、混合ガスから
の低分子量有機化合物の回収は、通常、凝縮器によって
行われる。なお、回収効率を向上させる観点から、複数
の凝縮器による凝縮液化操作を多段的に行うことが好ま
しい。
【0022】ここで、凝縮器に導入される混合ガスにお
いて、低分子量有機化合物のガスの割合としては、安全
性の観点および回収効率の観点から、ドライベース(水
分を除いた組成)で10体積%以上であることが好まし
く、更に好ましくは15体積%以上、特に好ましくは2
0体積%以上である。
【0023】本発明の回収方法において用いられるガス
分離膜は、凝縮器から排出されたガスのうち、低分子量
有機化合物を高い割合で含むガスを透過分離するもので
ある。このガス分離膜としては、シリコン系の膜および
ブタジエン−アクリロニトリル系の膜を好適なものとし
て挙げることができる。シリコン系の膜およびブタジエ
ン−アクリロニトリル系の膜は、炭化水素の透過速度が
空気の透過速度に比較して大きいものであるので好まし
い。
【0024】
【実施例】
〔実施例1〕図1は、本発明の回収方法の一例を示す工
程図であり、ポリイソプレンを含むポリマー溶液(生成
系)から、ヘキサン(反応溶媒)およびイソプレン(未
反応モノマー)を分離回収するためのプロセスを示して
いる。同図において、10は溶剤分離槽、20はスラリ
ー滞留槽、30は第1の凝縮器、40は第2の凝縮器、
50は第3の凝縮器、90は1次回収槽、91は2次回
収槽である。
【0025】以下、図1に従って、本発明の回収方法の
一例を説明する。重合工程により得られたポリマー溶液
(重合体濃度:26重量%)を、ポリマー供給管11か
ら溶剤分離槽10内に供給する。ここで、溶剤分離槽1
0の槽内圧力は大気圧であり、温水供給管12から供給
される温水と、水蒸気供給管13から供給される水蒸気
とによって槽内温度は95〜100℃に保たれている。
【0026】このような高温・常圧の槽内条件によっ
て、ポリマー溶液中の低分子量有機化合物(ヘキサンお
よびイソプレン)の大部分が蒸発し、この低分子量有機
化合物のガスは排気口14から排気されて第1の凝縮器
30に導入され、ここで凝縮されて1次回収槽90に回
収される。一方、重合体であるポリイソプレンは温水中
に分散されて小粒径化される。
【0027】低分子量有機化合物の大部分が蒸発分離さ
れた後において、温水と混和されてスラリー状態である
生成系を、排水口15から排出してスラリー滞留槽20
内に供給し、このスラリー滞留槽20内で数十分間乃至
1時間程度滞留させる。この間において、スラリー滞留
槽20内で滞留している生成系に空気供給管21から空
気を供給し、生成系内に残存している触媒を失活させ
る。ここに、空気の供給量としては、ポリイソプレン1
トンあたり7〜20Nm3 程度であることが好ましい。
【0028】スラリー滞留槽20内に供給された生成系
には、低分子量有機化合物が一定の割合(ポリイソプレ
ンに対して1.5〜2重量%の割合)で残留している。
この低分子量有機化合物は、スラリー滞留槽20内にお
ける生成系の滞留中に蒸発し、この低分子量有機化合物
のガスは、水蒸気および空気とともに排気口22から排
気され、混合ガスとして第2の凝縮器40に導入され
る。
【0029】第2の凝縮器40に導入された混合ガス
は、通常の冷却水によって35〜45℃に冷却される。
これにより、混合ガス中の水蒸気の一部は凝縮液化され
て2次回収槽91に回収され、低分子量有機化合物のガ
ス、水蒸気の残部および空気からなる混合ガスは、第2
の凝縮器40から排出され第3の凝縮器50に導入され
る。
【0030】第3の凝縮器50に導入された混合ガス
は、冷水、ブライン、フロン、アンモニア等の冷凍冷媒
によって5〜25℃に冷却される。なお、回収効率の観
点からは冷却温度は低いことが好ましいが、水蒸気の凍
結を避ける観点からは5℃以上とする必要がある。これ
により、混合ガス中の水蒸気と低分子量有機化合物の一
部は凝縮液化されて2次回収槽91に回収され、低分子
量有機化合物の残部および空気からなる混合ガスは第3
の凝縮器50から排出される。
【0031】本実施例の方法においては、ガス分離膜を
利用した循環手段によって、第3の凝縮器50から排出
された混合ガスの一部(低分子量有機化合物の割合が高
められたガス)を第3の凝縮器50に再度導入し、低分
子量有機化合物の回収を繰り返して行うことも効果的で
ある。ガス分離膜を利用した循環手段は、ブロワー6
0、ガス分離膜70および真空ポンプ80を有してい
る。
【0032】第3の凝縮器50から排出された混合ガス
は、ブロワー60によってガス分離膜70に送られる。
ここで、ブロワーの出口の圧力は200〜500mmH
2 O程度とされる。
【0033】ガス分離膜70は、炭化水素の透過速度が
空気の透過速度に比較して大きいシリコン系材料から形
成され、第3の凝縮器50により回収されなかった低分
子量有機化合物のガスを優先的に透過させるものであ
る。従って、このガス分離膜70に送られた混合ガス
は、低分子量有機化合物を高い割合で含むガス(以下
「透過ガス」ともいう)と、低分子量有機化合物を殆ど
含まないガス(以下「不透過ガス」ともいう)とに分離
される。
【0034】低分子量有機化合物を高い割合で含む透過
ガスは、透過を促進するために、ガスの圧力を絶対圧力
で30〜70mmHg程度に保つように真空ポンプ80
で吸引された後昇圧され、第3の凝縮器50に新たに導
入される混合ガスと混入され、第3の凝縮器50に再度
導入される。そして、透過ガス中に含まれる低分子量有
機化合物はここで凝縮液化されて2次回収槽91に回収
される。一方、低分子量有機化合物を殆ど含まない不透
過ガスは、ガス放出管75を通してそのまま大気中へ放
散される。
【0035】以上に説明したような本実施例の方法に従
って、ポリイソプレンを含むポリマー溶液から、ヘキサ
ンおよびイソプレンの分離回収操作を行い、 スラリ
ー滞留槽20の排気口22から排気されたガスの性状
(温度・圧力)および流量組成、 ガス放出管75を
通して大気中に放散されたガスの性状および流量組成、
2次回収槽91に回収された凝縮物の性状および流
量組成について測定した。結果を表1に示す。この表1
において、流量の単位は「kg/hr」である。
【0036】
【表1】
【0037】表1に示すように、実施例1の方法によれ
ば、スラリー滞留槽20の排気口22から排気される低
分子量有機化合物(毎時60kg)のうち、93重量%
(毎時56kg)に相当する低分子量有機化合物を2次
回収槽91に回収することができ、高い回収率を達成す
ることができた。
【0038】〔比較例1〕図2に示すように、溶剤分離
槽10、スラリー滞留槽20、第1の凝縮器30、第2
の凝縮器40および第3の凝縮器50を有し、ガス分離
膜を利用した循環手段(ブロワー、ガス分離膜、真空ポ
ンプ)が設けられていない回収設備によって、ポリイソ
プレンを含むポリマー溶液から、ヘキサンおよびイソプ
レンの分離回収操作を行った。この方法においては、第
3の凝縮器50から排出されたガスは全て大気中に放散
させた。 スラリー滞留槽20の排気口22から排気
されたガスの性状(温度・圧力)および流量組成、
第3の凝縮器50から大気中に放散させたガスの性状お
よび流量組成、 2次回収槽92に回収された凝縮物
の性状および流量組成について測定した。結果を表2に
示す。この表2において、流量の単位は「kg/hr」
である。
【0039】
【表2】
【0040】表2に示すように、比較例1の方法によれ
ば、スラリー滞留槽20の排気口22から排気される低
分子量有機化合物(毎時60kg)のうち、72重量%
(毎時43kg)に相当する低分子量有機化合物が大気
中に放散され、2次回収槽92に回収された低分子量有
機化合物は28重量%(毎時17kg)に止まった。
【0041】
【発明の効果】本発明の回収方法によれば、重合反応の
生成系から蒸発分離された低分子量有機化合物のガス
と、非凝縮性ガスとを含む混合ガスから、前記低分子量
有機化合物を極めて高い効率で回収することができる。
また、ガス分離膜により透過分離されて凝縮器に再度導
入されるガス(透過ガス)は、低分子量有機化合物を高
い割合で含む凝縮液化されやすいガスである。従って、
この透過ガスを含む混合ガスについての凝縮液化操作
は、水蒸気の凝固を招く温度まで冷却することなく、か
つ、大気圧下において十分確実に行うことができるの
で、本発明の回収方法は、経済性の観点だけではなく、
安全性の観点からも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回収方法の一例を示す工程図である。
【図2】比較例1の回収方法を示す工程図である。
【符号の説明】
10 溶剤分離槽 11 ポリマー供
給管 12 温水供給管 13 水蒸気供給
管 14 排気口 15 排水口 20 スラリー滞留槽 21 空気供給管 22 排気口 30 第1の凝縮
器 40 第2の凝縮器 50 第3の凝縮
器 60 ブロワー 70 ガス分離膜 75 ガス放出管 80 真空ポンプ 90 1次回収槽 91 2次回収槽 92 2次回収槽

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合体の製造工程において、重合体から
    蒸発分離された低分子量有機化合物のガスと、非凝縮性
    ガスとを含む混合ガスから、前記低分子量有機化合物を
    回収するに際して、ガス分離膜により透過分離し、前記
    低分子量有機化合物のガスを濃縮する工程を含むことを
    特徴とする混合ガスからの低分子量有機化合物の回収方
    法。
JP4474694A 1994-02-21 1994-02-21 混合ガスからの低分子量有機化合物の回収方法 Withdrawn JPH07232026A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009165994A (ja) * 2008-01-18 2009-07-30 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 脱水装置
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