JPH0722970A - 最尤系列推定器 - Google Patents
最尤系列推定器Info
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- JPH0722970A JPH0722970A JP5164521A JP16452193A JPH0722970A JP H0722970 A JPH0722970 A JP H0722970A JP 5164521 A JP5164521 A JP 5164521A JP 16452193 A JP16452193 A JP 16452193A JP H0722970 A JPH0722970 A JP H0722970A
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- Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
Abstract
は、相前後する状態を結ぶ枝の数だけある。このような
多くの枝メトリックの計算を定義式通りに行なっては大
変である。ところで、送信シンボルに係る符号アルファ
ベットには規則性があり、全ての枝メトリックを計算し
ようとした場合に共通的に現われる演算の共通的要素が
ある。この点に着目し、演算の共通的要素を計算し(7
1、72)、これを用いて全ての枝メトリックを計算す
る(73、74)ことで計算を効率的に行なう。
Description
る等化器として使用される、伝送路推定部及びビタビ・
アルゴリズム処理部でなる最尤系列推定器に関するもの
である。
行なわれているが、陸上移動通信では遅延をともなう多
数の干渉波と移動端末が高速に移動することにより、周
波数選択性フェージング(fading)が発生して受
信信号波形が著しく歪むため、等化器によって、この伝
送路による歪みを補償する必要がある。このような等化
器に適用される方式として最尤系列推定方式があり、こ
の最尤系列推定方式は、周波数選択性フェージングのよ
うに、伝送路の遅延特性に起因して歪んだ受信信号波形
から、正しい送信シンボル系列を推定するための最も有
効な等化方式の一つである。
移動通信の概要について簡単に説明する。
域を効率的に利用するため、また、固定通信網で実施さ
れているISDN(Integrated Service Digital Netwo
rk:デジタル統合ネットワーク)サービスと容易に接続
できるようにするため、時分割多重方式(Time Divisio
n Multiple Access :TDMA方式)が適用される。T
DMA方式のフレーム構成例を図2に示している。
スロットSlot1〜Slot6から構成されており、
1又は2個のタイムスロットが1加入者に割り当てられ
る。各タイムスロットSlot1〜6は、同期及び等化
器のトレーニングのための28ビットのトレーニング系
列SYNC、12ビットの制御用情報系列SACCH、
12ビットの隣接チャネル識別用の系列CDVCC、2
60ビットのデータ部DATA、及び12ビットの未使
用領域RSVDより構成されている。
受するデジタル移動通信の送受信システムを示す構成ブ
ロック図である。
力側に伝送路20を介して受信機30が接続されてい
る。送信機10は、符号化器11、送信ローパスフィル
タ(LPF)12及び変調器13等で構成されている。
受信機30は、復調器31、受信ローパスフィルタ(L
PF)32、等化器33及び復号器34等で構成されて
いる。
力データ(TDMAフレーム構成に従うビット列)bm
を送信シンボルxn に変換し、送信ローパスフィルタ1
2がその送信シンボルxn を帯域制限して送信複素ベー
スバンド信号s(t)を生成する。変調器13は、送信
複素ベースバンド信号s(t)を搬送波によって変調
し、信号sc (t)として伝送路20へ送信する。
性の影響を受け、この影響を受けた信号rc (t)が受
信機30に到達する。受信機30においては、この信号
rc(t)を復調器31が複素ベースバンド信号r
(t)に変換し、この複素ベースバンド信号r(t)が
受信ローパスフィルタ32を通ることで帯域制限されて
受信複素ベースバンド信号y(t)となる。この信号y
(t)がシンボル間隔Tでサンプリングされて等化器3
3に与えられ、等化器33は、受信信号y(t)のサン
プル値yn から、周波数選択性フェージングによる伝送
路20の特性を補償し、送信シンボル系列を推定する。
最後に復号器34が送信シンボルの推定値EXn (但
し、Eは推定の意味)を復号して送信されたデータEb
m を得る。
式としては、π/4シフト4相差動位相変調(DQPS
K)方式がある。π/4シフトDQPSK方式は、ま
ず、0、1の2進データ系列bm を2ビットずつ区切
り、その4通りの値の組合せに応じて−3π/4、−π
/4、π/4、3π/4のいずれかの位相差を割り当て
る。割り当てた位相差をΔΦn (n=1,2,…)、時
刻nの送信シンボルの絶対位相をΦn とすると、時刻n
の送信シンボルの絶対位相Φn を(1) 式に従って求め、
この絶対位相Φn を(2) 式に従って変換することで時刻
nの送信シンボルxn を生成する。
K方式の説明図である図4の信号空間ダイアグラム(符
号アルファベット図)上の点(符号アルファベット:0
〜7のいずれか)に変換される。なお、図4において、
白丸を奇数番目の送信シンボルを表し、黒丸は偶数番目
の送信シンボルを表しており、ある時刻nから次の時刻
n+1への位相変化は−3π/4、−π/4、π/4、
3π/4のいずれかとなる。すなわち、時刻が次に進む
と、白丸からはいずれかの黒丸に移行し、黒丸からはい
ずれかの白丸に移行する。
従う送信シンボルxn に対応したサンプル値yn の系列
Y={y1 ,y2 ,…,yN }が入力されて、周波数選
択性フェージングによる伝送路20の特性を補償し、送
信シンボル系列X={x1 ,x2 ,…,xN }を推定す
る(等化する)等化器33は、上述したように、最尤系
列推定方式に従うものが多い。
方式について説明する。
ミュニケーションズ(Digital Communications) ”、米
国McGraw-Hill 社、1983年発行、pp.548-627 』 最尤系列推定方式は、ある有限区間での受信信号系列Y
={y1 ,y2 ,…,yN }が得られたときに、伝送路
20のインパルス応答h(t)を既知(後述するように
適応的に更新されることが多い)として受信信号のサン
プル値系列Yを実現する確率(尤度)の最も大きい送信
シンボル系列X={x1 ,x2 ,…,xN }を推定する
ものである。この最尤系列推定は、伝送路雑音として白
色ガウス雑音を仮定すると、N個のシンボルでなる2N
個の系列の中から、(3) 式に示すサンプル値系列Yとの
距離の2乗の逆数を最大とする(従って距離の2乗を最
小とする)系列{x1 ,x2 ,…,xN }を求めること
によって得られる。
初のΣはk=1〜Nについて、次のΣは時刻kのサンプ
ル値yk に影響を与える全てのmについて)しかし、考
えられる2N 個の系列の全てについて(3) 式を演算する
ことは、実際上困難であり、(3) 式が畳み込み演算を含
むことから、尤度が最も大きい送信シンボル系列Xを推
定するために、畳み込み符号の復号法として良く知られ
ているビタビ・アルゴリズム(Viterbi algorithm)が適
用される。
を示す図5を参照しつつ、最尤系列推定におけるビタビ
・アルゴリズムの原理について簡単に説明する。
有限の離散時間モデルで仮定する。すなわち、シンボル
間隔Tだけ遅延させる遅延素子40の縦続段と、この縦
続段で取り出されたインパルス応答h(t)の長さL・
Tに対応したシンボル間隔Tずつ異なるL+1個のシン
ボル系列部分xn-0 、xn-1 、…、xn-L に、その時刻
に対応するインパルス応答成分(以下、タップ係数と呼
ぶ)h0 、h1 、…、hL を乗算する一群の乗算器41
と、各乗算器出力の総和を得る累算器42と、この出力
に伝送路20の雑音(加法的な白色ガウス雑音)wn を
加算する加算器43とによって伝送路20のモデルを仮
定する。なお、タップ係数hm (m=0,…,L)は、
図3における送信・受信ローパスフィルタ12、32も
含めた伝送路20のインパルス応答h(t)のシンボル
間隔Tでのサンプル値h(t−jT)である。
と、上述した(3) 式は、次の(4) 式で表すことができ
る。
Nについて、次のΣはp=0〜Lについて)この(4) 式
において時刻k=nまでの和Jn は、時刻k=n−1ま
での和Jn-1 を用いて以下の(5) 式で表すことができ
る。ここで、Jn はk=1からnまでの受信信号系列の
対数尤度に比例する量であり、パスメトリック(経路基
準)と呼ばれている。また、(5) 式の右辺第2項は、次
に述べる状態遷移についての対数尤度に比例する量であ
り、枝メトリック(状態遷移基準:ブランチメトリッ
ク)と呼ばれる。なお、(5) 式の右辺第2項におけるΣ
xn-p hp を、この明細書では枝の値と呼ぶこととす
る。
ンボル系列の(3) 式に示す評価値について、受信信号の
サンプル値yn が到来する毎にその途中までの値を算出
できることを示しているが、2N 個の評価値(パスメト
リック)を演算することには変わりはない。
中までの評価値(パスメトリック)を利用して、送信シ
ンボル系列が取り得る2N 個のシンボル系列から送信シ
ンボル系列と推定できるシンボル系列を、サンプル値y
n が進むにつれて徐々に絞り込み、計算量を減少させる
ようにしている。以下、絞り込み(収束)について説明
する。
−1における状態は、送信シンボル系列Xの部分系列
{xn-1 、xn-2 、…、xn-L-1 }で規定できるので、
(6) 式に示す状態ベクトルSn-1 で表すことができる。
従って、π/4シフトDQPSK方式の場合、ある時刻
で伝送路のとり得る状態はそれぞれ4L 個ある。
Sn への遷移を考えると、状態Sn-1 に係る部分系列
{xn-1 、xn-2 、…、xn-L-1 }と状態Sn に係る部
分系列{xn 、xn-1 、…、xn-L }とではシンボルx
n がベクトル成分に入ってきているので、遷移の仕方は
シンボルxn が取り得る4種類である。従って、4L 個
の状態Sn の各々に対して、4通りの状態Sn-1 からの
遷移が考えられる。
いての遷移を表すトリレス図である。図6は、π/4シ
フトDQPSK方式に従い、かつ、上述したLが1の場
合である。この図6において、各時刻における各状態の
数字は図4に示した送信シンボルの番号を表している。
時刻間の状態遷移は枝(ブランチ)と呼ばれ、各状態を
たどる経路はパスと呼ばれている。
4個のとり得る状態の各々に対して、一つ前の時刻n−
1の4個の状態からのパス(枝)がある。ビタビ・アル
ゴリズムは、各時刻n毎に、各状態における4通りの可
能なパスについて、1個前の時刻までのパスメトリック
Jn-1 を利用して上述した(5) 式に従ってパスメトリッ
クJn を計算し、最も値の大きいパスを選択する。これ
により、相前後する時刻間では4個の枝だけが残り、従
って、各時刻毎に常に4L 通りのパスが残り、過去のパ
スは次第に一つに絞られてくる。最終的に一つに収束し
たパスにより、送信シンボル系列Xの推定値EXが得ら
れる。
て送信シンボル系列Xの推定値EXを得る従来の最尤系
列推定器(等化器33)としては、図7に示す構成例の
ものがある。
ズム処理部50及び伝送路推定部60で構成されてい
る。ビタビ・アルゴリズム処理部50は、枝メトリック
計算部51、ACS(加算−比較−選択:Add-Compare-
select)部52、パスメトリックメモリ53及びパスヒ
ストリメモリ54で構成されている。
ゴリズム処理部50と伝送路推定部60に入力される。
伝送路推定部60では、まず、トレーニング系列(図2
のSYNC)とこれに対応する受信信号のサンプル値y
n を用いて伝送路のインパルス応答をLMS(Least Me
an Sguare)等の適応アルゴリズムにより推定する。さら
に、これ以降も伝送路推定部60では、受信信号のサン
プル値yn と送信シンボルの推定値Exn とを用いて伝
送路のインパルス応答の推定を続ける。推定された伝送
路の各インパルス応答成分であるタップ係数Ehp (p
=0,…,L:以下、単にhp で表す)はビタビ・アル
ゴリズム処理部50に入力される。
て、枝メトリック計算部51は受信信号のサンプル値y
n と伝送路推定部50からのタップ係数hp から(5) 式
第2項の枝メトリックを計算する。ACS部52は、枝
メトリックとその直前時刻までパスメトリックJn-1
((5) 式第1項)から、生き残りパスとそのパスメトリ
ックJn を得て、生き残りパスはパスヒストリメモリ5
4へ、パスメトリックJnはパスメトリックメモリ53
へ出力する。パスメトリックメモリ53は、パスメトリ
ックJn-1 をACS部52に出力する。パスヒストリメ
モリ54は、生き残りパスが一つに収束したらそれを出
力する。
部50では、受信信号のサンプル値yn と推定されたタ
ップ係数hp から、先に述べた原理に従って送信シンボ
ル系列Xの推定を行なっている。
変更させているので、図7に示す最尤系列推定器は適応
最尤系列推定器になっている。
推定するための評価値であるパスメトリックJn には、
通常、符号間距離が適用され、適用される符号間距離
も、伝送路のモデルが白色ガウス伝送路の場合には、上
述した(5) 式のようにユークリッド距離(その2乗を含
む)が使用されることが多い。
Jn を定義式通りに計算すると計算量は多くなる。その
ため、ソフトウェア的に送信シンボル系列Xを推定しよ
うとすると処理時間が長くなり、ハードウェア的に送信
シンボル系列Xを推定しようとすると構成が複雑になり
処理時間も長くなる。例えば、変調方式がπ/4シフト
DQPSK方式であれば、パスメトリックJn は(5) 式
で求められるが、この(5) 式から分かるように右辺第2
項が該当する枝メトリックの値を算出するに多くの時間
がかかる。また、π/4シフトDQPSK方式の場合に
は、シンボルの値やインパルス応答成分は複素数である
ので、(5) 式の見ため以上に演算は複雑である。
推定する場合にも、同様な演算量の面の課題がある。
のであり、全ての枝メトリックを少ない計算量で効率的
に求めることができる最尤系列推定器を提供しようとし
たものである。
発明は、(1) 受信信号のサンプル値の部分系列と送信シ
ンボルの部分系列の推定値とを用いて、伝送路のインパ
ルス応答を推定する伝送路推定部と、(2) 推定された伝
送路のインパルス応答と受信信号のサンプル値部分系列
とから送信シンボル系列を順次推定していく、枝メトリ
ック計算部、加算−比較−選択手部、パスメトリック記
憶部及びパスヒストリ記憶部でなるビタビ・アルゴリズ
ム処理部とを備えた最尤系列推定器を前提とする。
算部が、送信シンボルに係る符号アルファベットの規則
性に関連して、状態間を結ぶ全ての枝の値を算出しよう
とした際に複数の枝の値の算出で共通的に現われる演算
の共通的要素を計算する共通的要素演算手段と、求めら
れた共通的要素から全ての枝の値を作成する枝の値作成
手段と、求められた全ての枝の値から全ての枝メトリッ
クを計算する枝メトリック最終演算手段とで構成された
ことを特徴とする。
算部が、送信シンボルに係る符号アルファベットの規則
性に関連して、状態間を結ぶ全ての枝の値を算出しよう
とした際に複数の枝の値の算出で共通的に現われる演算
の共通的要素を計算し、求められた共通的要素から全て
の枝の値を作成し、求められた全ての枝の値から全ての
枝メトリックを計算して求めることを特徴とする。
発明において、送信シンボルの変調方式が位相変調を伴
うものであり、上記演算の共通的要素が、位相変化量が
等しい複数の枝の組の1個の枝の値であることを特徴と
する。
算部が、送信シンボルに係る符号アルファベットの規則
性に関連して、状態間を結ぶ全ての枝の枝メトリックを
算出しようとした際に複数の枝メトリックの算出で共通
的に現われる1種類又は2種類以上の演算の共通的要素
を計算する共通的要素演算手段と、求められた共通的要
素から全ての枝メトリックを計算する枝メトリック最終
演算手段とで構成されたことを特徴とする。
算部が、送信シンボルに係る符号アルファベットの規則
性に関連して、状態間を結ぶ全ての枝の枝メトリックを
算出しようとした際に複数の枝メトリックの算出で共通
的に現われる1種類又は2種類以上の演算の共通的要素
を計算し、求められた共通的要素から全ての枝メトリッ
クを計算することを特徴とする。
発明において、送信シンボルの変調方式が位相変調を伴
うものであり、上記演算の共通的要素が、位相変化量が
等しい複数の枝の組の1個の枝の値の大きさと、受信信
号のサンプル値の大きさと、位相変化量が等しい複数の
枝の組の1個の枝の値及び受信信号のサンプル値の積と
であることを特徴とする。
信号のサンプル値の部分系列と送信シンボルの部分系列
の推定値とを用いて、伝送路のインパルス応答を推定す
る伝送路推定部と、(2) 推定された伝送路のインパルス
応答と受信信号のサンプル値部分系列とから送信シンボ
ル系列を順次推定していく、枝メトリック計算部、加算
−比較−選択手部、パスメトリック記憶部及びパスヒス
トリ記憶部でなるビタビ・アルゴリズム処理部とを備え
た最尤系列推定器を前提とし、ビタビ・アルゴリズム処
理部内の枝メトリック計算部に特徴を有するものであ
る。
仮定した伝送路モデルに応じて定まる。計算しなければ
ならない枝メトリックの数は、相前後する状態を結ぶ枝
の数だけある。このような多くの枝メトリックの計算を
定義式通りに行なっては大変である。
るが、一般的には送信シンボルに係る符号アルファベッ
トには規則性があり、全ての枝メトリックを計算しよう
とした場合に共通的に現われる演算の共通的要素があ
る。
点に着目し、演算の共通的要素を計算し、これを用いて
全ての枝メトリックを計算することで計算を効率的に行
なおうとしたものである。
の値を一旦求めた後、全ての枝メトリックを求める枝メ
トリック計算部に関し、全ての枝の値を求める際に、演
算の共通的要素を先に演算するものである。
演算を行なう枝メトリック計算部を、共通的要素演算手
段、枝の値作成手段、枝メトリック最終演算手段とで構
成したことに特徴がある。請求項2の本発明は、上記枝
メトリック計算部が、状態間を結ぶ全ての枝の値を算出
しようとした際に複数の枝の値の算出で共通的に現われ
る演算の共通的要素を計算し、求められた共通的要素か
ら全ての枝の値を作成し、求められた全ての枝の値から
全ての枝メトリックを計算して求めること自体を特徴と
したものである。
方式が位相変調を伴うものである場合には、位相変化量
が等しい複数の枝の組の1個の枝の値を求めると、その
組の他の枝の値も求めた枝の値から容易に求められるこ
とに基づいたものであり、演算の共通的要素を、位相変
化量が等しい複数の枝の組の1個の枝の値とした。
メトリックを計算しようとした場合に共通的に現われる
演算の共通的要素がある点に着目し、演算の共通的要素
を計算し、これを用いて全ての枝メトリックを計算する
ことで計算を効率的に行なおうとしたものである。
請求項1〜請求項3の本発明とは異なり、全ての枝の値
を求めることはない。すなわち、請求項4〜請求項6の
本発明は、枝メトリックを得るための計算定義式を変形
したりすると、全ての枝の値を求めなくても、演算の共
通的要素の値から全ての枝メトリックを求められること
に着目したものである。
リック計算部が、共通的要素演算手段と、枝メトリック
最終演算手段とで構成されたことを特徴とし、請求項5
の本発明は、枝メトリック計算部が、全ての枝メトリッ
クを算出しようとした際に複数の枝メトリックの算出で
共通して現われる1種類又は2種類以上の演算の共通的
要素を計算し、求められた共通的要素から全ての枝メト
リックを計算することを特徴とする。
方式が位相変調を伴うものである場合には、位相変化量
が等しい複数の枝の組の1個の枝の値を求めると、その
組の他の枝の値も求めた枝の値から容易に求められるこ
とと、枝メトリックの定義式がユークリッド距離の2乗
の場合には、全ての枝メトリックの計算で、位相変化量
が等しい複数の枝の組の1個の枝の値の大きさの計算
や、受信信号のサンプル値の大きさの計算や、位相変化
量が等しい複数の枝の組の1個の枝の値及び受信信号の
サンプル値の積の計算等が共通的に現われることに基づ
き、これらを演算の共通的要素としたものである。
う送信シンボル系列Xを推定する最尤系列推定器に、本
発明を適用した第1〜第4実施例を図面を参照しながら
順に説明する。
モデルとしては上述した図5に示すモデルを仮定してお
り、しかも、Lが1である干渉波が2波のモデルを仮定
している。
メトリックJn の計算式は、上述した(5) 式におけるL
を1とした次の(7) 式となる。第1〜第4実施例は、こ
の(7) 式における第2項|yn −(xn h0 +xn-1 h
1 )|2 が該当する枝メトリックの値の計算方法に特徴
があり、特に、第1及び第2実施例は、そのうちの枝の
値(xn h0 +xn-1 h1 )の計算方法に特徴がある。
そこで、以下では、枝メトリックの計算を中心に各実施
例を説明する。また、タップ係数には推定値を用いてい
るが、h0 、h1 で表す。
第1実施例及び第2実施例を説明する前に、まず、第1
実施例及び第2実施例に共通する基本的な考え方を説明
する。
シンボルは、上述した図4に示す信号空間ダイアグラム
(符号アルファベットの配置図)に従い、複素数でなる
8種類(0〜7)の送信シンボルをシンボル間隔毎に4
個ずつ交互に使用する。ここでの実施例では、2波モデ
ルを仮定しているので、トレリス図は上述した図6のよ
うになり、各時刻nの状態はその時刻で取り得る送信シ
ンボルの種類に対応した4状態である。図4に番号0〜
7が付された各送信シンボルP0 〜P7 は、複素平面の
単位円上に規則的に配置されており、(8) 式に示す複素
数で表される。なお、(8) 式においては、1÷21/2 を
0.707で表しており、虚数単位をjで表している。
のシンボルP0 であり、次の時刻nの送信シンボルxn
が番号1のシンボルP1 であると仮定すると、時刻n−
1の状態0から時刻nの状態1への遷移に係る枝の値b
01は、そのときのタップ係数(複素数)をh0 及びh1
として、(9) 式で表すことができる。
シンボルP6 であり、次の時刻nの送信シンボルxn が
番号7のシンボルP7 であると仮定すると、時刻n−1
の状態6から時刻nの状態7への遷移に係る枝の値b67
は、(10)式で表すことができる。
ックスrを付与し、虚数にはサフィックスiを付与して
示しており、複数のサフィックスが付与される場合には
実数・虚数を示すサフィックスr、iを最後に位置させ
ている。
の値b01の実数と枝の値b67の虚数の正負符号反転値と
が等しく、枝の値b01の虚数と枝の値b67の実数とが等
しいことが分かる。上述では、2種類の枝の値を示した
が、時刻n−1から時刻nへ遷移する計16種類の枝の
値についても、その実数と虚数とで共通の値や項が生じ
ている。絶対値部分で共通の項を考えると、共通的な値
は(11)式に示す4種類の値A(1)〜A(4)となる。
から偶数番目のシンボル期間への遷移について、16種
類の枝の値が共通な演算要素(以下、必要に応じて、枝
の値の構成要素と呼ぶ)を含むことを説明したが、送信
シンボル系列の偶数番目のシンボル期間から奇数番目の
シンボル期間への遷移についても、16種類の枝の値が
共通な演算要素を含んでおり、その値は、(12)式で表す
ことができる。
6のときはtは1,3,5,7;sが1,3,5,7の
ときはtは0,2,4,6)の実数部bstr 及び虚数部
bsti は、これら構成要素A(1)〜A(4)を用い
て、次の(13)式で表すことができる。
等しい枝(枝の前後の状態Ss、Stは位相の絶対値を
表している)について検討してみる。これらの枝は、そ
の枝の値(複素数)が類似している。そのため、1個の
枝の値を求めると、位相変化量が等しい他の枝の値も、
最初に求めた枝の値の虚数と実数を交換するなどの操作
で求めることができる。
番目のシンボル期間への遷移において、位相変化量がπ
/4である4個の枝の値b01、b25、b45、b67には、
以下の(14)式に示す関係がある。
求めた枝の値(α,β)を利用して、他の枝の値b25
(=−β+jα)、b45(=−α−jβ)、b67(=β
−jα)を求めることができる。
6個の枝の値を、上述した(7) 式の定義式通り(xn h
0 +xn-1 h1 )に計算する代りに、枝値の構成要素A
(1)〜A(4)を求め、次に、構成要素の値を利用し
て代表的な枝の値(α,β)を求め、さらに、他の枝の
値を求める手順で求めることができることが分かる。
考え方に従ってなされたものであり、枝メトリック計算
部(図7符号51参照)が従来とは異なっている。
ク計算部について説明する。この第1実施例の最尤系列
推定器における枝メトリック計算部以外の構成は、従来
と同様で良く、その説明は省略する。
70の概略構成を示すものである。枝メトリック計算部
70は、論理素子を用いたハードウェア構成によって実
現されており、枝値構成要素演算部71、代表的枝値演
算部72、枝値作成部73及び枝メトリック最終演算部
74から構成されている。
部(図7符号60参照)からタップ係数h0 (=h0r+
jh0i)及びh1 (=h1r+jh1i)が与えられ、枝値
構成要素演算部71は、タップ係数h0 及びh1 を用い
て、上述した(11)式又は(12)式に従って枝値の構成要素
A(1)〜A(4)をハードウェア的に求め、代表的枝
値演算部72に与える。
成例を示すものである。なお、図8では、入力側や出力
側のレジスタ等を省略している。
を択一的に選択する2個の選択スイッチ80及び81
と、2個のタップ係数の虚数同士h0i及びh1iを択一的
に選択する2個の選択スイッチ82及び83とが設けら
れており、これらスイッチ80〜83は、外部から与え
られる時刻nの系列における順番の奇偶情報に応じて連
動して切り替わる。これらスイッチ80〜83は、(11)
式及び(12)式のいずれを適用するかを選択している。選
択スイッチ80及び82からの出力同士は加算器84で
加算され、この加算出力に定数0.707が乗算器85
で乗算されて構成要素A(1)が得られる。また、選択
スイッチ80からの出力から選択スイッチ82からの出
力が減算器86で減算され、この減算出力に定数0.7
07が乗算器87で乗算されて構成要素A(2)が得ら
れる。選択スイッチ81で選択された値は、そのまま構
成要素A(3)となり、選択スイッチ83で選択された
値は、そのまま構成要素A(4)となる。
られる代表的枝値演算部72は、位相変化量が等しい4
個の枝でなる4組のそれぞれについて、構成要素A
(1)〜A(4)を用いて、代表的な枝値の実数α1〜
α4及び虚数β1〜β4をハードウェアで求め、枝値作
成部73に与える。
ンボル期間から偶数番目のシンボル期間への遷移につい
て例示すると、α1及びβ1は、位相変換量がπ/4の
枝の値b01、b23、b45、b67の組に係る値であり、こ
こでは枝の値b01を代表値としている(上記(14)式参
照)。α2及びβ2は、位相変換量が3π/4の枝の値
b03、b25、b47、b61の組に係る値であり、ここでは
枝の値b03を代表値としている。α3及びβ3は、位相
変換量が−3π/4の枝の値b05、b27、b41、b63の
組に係る値であり、ここでは枝の値b05を代表値として
いる。α4及びβ4は、位相変化量が−π/4の枝の値
b07、b21、b43、b65の組に係る値であり、ここでは
枝の値b07を代表値としている。
例を示すものである。なお、図9では、入力側や出力側
のレジスタ等を省略している。
(加算器又は減算器)90〜97から構成されており、
各加減算器90、…、97は2個の構成要素の加減算に
よって代表的枝の値の実数α1、…、α4又は虚数β
1、…、β4を形成する。各加減算器90、…、97が
加減算を行なう2個の構成要素は、上記(13)式中の代表
的な枝値の演算式に従っている。
えられる4種類の代表的な枝値(α1,β1)、…、
(α4,β4)から、上述した(14)式に示すような枝値
間の関係を利用して、その時刻での計16種類の全ての
枝値をハードウェア的に作成し、枝メトリック最終演算
部74に与える。
u ,βu )(uは1〜4)について、枝値作成部73の
詳細構成例を示したものである。なお、図10では、入
力側や出力側のレジスタ等を省略している。なお、この
図10においては、上述した(13)式に示したような16
個の枝の値を、記載が上のものからb1 〜b16で表して
いる。
正負符号反転器100及び101を備えているが、概ね
配線分岐構成によって実現されている。代表的な枝の値
(αu ,βu )はそのまま、4u−3番目の枝の値(b
(4u-3)r ,b(4u-3)i )として出力される。配線分岐構
成で操作された(−βu ,αu )は、4u−2番目の枝
の値(b(4u-2)r ,b(4u-2)i )として出力され、(−
αu ,−βu )は、4u−1番目の枝の値(b(4u-1)r
,b(4u-1)i )として出力され、(βu ,−αu )
は、4u番目の枝の値(b(4u)r ,b(4u)i )として出
力される。
部73から与えられた16個の枝の値b1 〜b16と、入
力されたその時刻の受信信号のサンプル値yn とから、
(7)式の第2項に従う演算を実行して16個の枝メトリ
ックをハードウェア的に求め、次段のACS部(図7参
照)に出力する。なお、bv (vは1〜16)は、(7)
式における(xn h0 +xn-1 h1 )である。
について、枝メトリック最終演算部74の詳細構成例を
示したものである。なお、図11でも、入力側や出力側
のレジスタ等を省略している。
vrが減算器111で減算され、この減算出力が乗算器1
12によって2乗されて加算器113に与えられる。ま
た、サンプル値の虚数yniから枝の値の虚数bviが減算
器114で減算され、この減算出力が乗算器115によ
って2乗されて加算器113に与えられる。そして、加
算器113によって、実数差分の2乗と虚数差分の2乗
とが加算されて、複素数に係るユークリッド距離の2
乗、従って枝メトリックλv が得られて出力される。
定義式通りに枝メトリックの演算を行なう構成にはなっ
ておらず、枝の値の構成要素の演算から開始して枝メト
リックを求めるようにしたので、従来に比べて、演算量
が少なくて済み、その結果、構成を簡単にできると共に
消費電力を低減することができる。
施例と従来とを比較し、上述の効果が得られることを明
らかにする。
める(7) 式の第2項であり、書き出すと次の(15)式に示
す通りである。
係数h0 及びh1 も複素数である。複素数同士の乗算で
は、展開式から明らかなように乗算が4回、加算が2回
(実数同士及び虚数同士をまとめるための加算)必要で
あり、定義式では複素数同士の乗算が2組あり、しかも
それぞれの実数同士及び虚数同士の加算が必要であるの
で、1個の枝の値を求めるためには乗算が8回、加算が
6回必要である。枝は、16個あるので、全ての枝の値
を求めるためには、乗算が128回、加算が96回必要
である。そのため、この回数に応じた乗算器や加減算器
を設けなければならない。
成要素の演算のためには図8に示すように加算が2回
(加減算器が2個)、乗算が2回(乗算器が2個)で済
む。また、代表的枝値の演算のためには、図9に示すよ
うに、加算が8回(加減算器が8個)で済む。さらに、
全ての枝の作成のためには、図10に示すように、4個
の枝の作成当り乗算が2回(乗算器が2個)で済むの
で、計8回の乗算で済む。従って、この第1実施例で枝
の値を得るためには、全体として乗算が10回、加算が
10回必要である。
必要なものが第1実施例では10回で済み、定義式通り
では加算が96回必要なものが第1実施例では10回で
済み、この回数の相違が構成の簡単化や低消費電力化を
もたらす。
この第2実施例の最尤系列推定器は、DSP(デジタル
シグナルプロセッサ)等のプロセッサを用いたソフトウ
ェア処理によるものである。
るための全体の処理を図12のフローチャートに基づい
て説明する。
ンボルの推定値Exn とを用いた適応アルゴリズムによ
ってタップ係数h0 及びh1 を更新し(ステップ12
0)、次に、受信信号のサンプル値yn とタップ係数h
0 、h1 とから(7) 式に従う枝メトリックを計算する
(ステップ121)。
いて、枝メトリックとその直前時刻n−1までのパスメ
トリックの値Jn-1 とから、(7) 式に従う全てのパスメ
トリックJn を計算し(ステップ122)、最大のパス
メトリックを生き残りパスメトリックとし、そのパスを
生き残りパスとし(ステップ123)、生き残りパスを
パスヒストリとして記憶すると共に、生き残りパスメト
リックをパスメトリックメモリに記憶する(ステップ1
24)。これらの処理を、時刻nの全ての状態について
実行したか否かを確認し(ステップ125)、全ての状
態について終了していなければ、処理が終了していない
状態について上記ステップ122〜124の処理を実行
する。
と、最終時刻Nの処理が終了したか否か判断し、すなわ
ち、最終のシンボルについての推定も終了したか否かを
判断し(ステップ126)、否定結果を得たときには上
述のステップ120に戻って次の時刻n+1の処理に進
み、一方、肯定結果を得た場合にはそのときのパスヒス
トリを出力して一連の処理を終了する(ステップ12
7)。
ップ121の枝メトリックの算出処理(特に、枝の値の
算出処理)に特徴を有するものであり、他のステップの
処理は従来と同じであっても良い。
121)について、図13のフローチャートを参照して
詳述する。なお、この第2実施例も既述した第1実施例
と同様な考え方に従っているものである。
π/4(u=1)、3π/4(u=2)、−3π/4
(u=3)、−π/4(u=4)のいずれであるかを規
定する位相変化量パラメータuを初期値1に設定した後
(ステップ130)、その時刻n(推定しようとするシ
ンボル)がバースト内で偶数番目か奇数番目かを判別す
る(ステップ131)。偶数番目であると、上記(11)式
に従って、タップ係数h0 及びh1 を用いて枝の構成要
素A(1)〜A(4)を計算し(ステップ132)、一
方、奇数番目であると、上記(12)式に従って、タップ係
数h0 及びh1 を用いて枝の構成要素A(1)〜A
(4)を計算する(ステップ133)。
の値を判別する(ステップ134〜137)。位相変化
量パラメータuが取り得る値以外であると、エラー処理
を行なう(ステップ138)。
表的な枝の値の実数αu をA(1)+A(3)とし、虚
数βu をA(2)+A(4)とする(ステップ13
9)。位相変化量パラメータuが2であると、代表的な
枝の値の実数αu をA(3)−A(2)とし、虚数βu
をA(1)+A(4)とする(ステップ140)。位相
変化量パラメータuが3であると、代表的な枝の値の実
数αu をA(3)−A(1)とし、虚数βu をA(4)
−A(2)とする(ステップ141)。位相変化量パラ
メータuが4であると、代表的な枝の値の実数αu をA
(2)+A(3)とし、虚数βu をA(4)−A(1)
とする(ステップ142)。
ボル期間から偶数番目のシンボル期間への遷移について
例示すると、位相変化量π/4(u=1)については枝
の値b01を代表させ、位相変化量3π/4(u=2)に
ついては枝の値b03を代表させ、位相変化量−3π/4
(u=3)については枝の値b05を代表させ、位相変化
量−π/4(u=4)については枝の値b07を代表させ
ていることになる。
ラメータuに係る代表的な枝の値の実数αu 及び虚数β
u を得ると、位相変化量パラメータuで規定されている
位相変化量に係る全ての枝の値を算出する(ステップ1
43)。図13におけるステップ143の表記において
は、上述した(13)式に示したような16個の枝の値を、
記載が上のものからb1 〜b16で表している。
ているが、演算内容自体は第1実施例と同様である(図
10参照)。すなわち、代表的な枝の値(αu ,βu )
をそのまま、4u−3番目の枝の値(b(4u-3)r ,b(4
u-3)i )とし、(−βu ,αu )を4u−2番目の枝の
値(b(4u-2)r ,b(4u-2)i )とし、(−αu ,−βu
)を4u−1番目の枝の値(b(4u-1)r ,b(4u-1)i
)とし、(βu ,−αu)を4u番目の枝の値(b(4u)
r ,b(4u)i )としている。
メータuが規定している位相変化量に係る4個の枝の値
が全て求まると、位相変化量パラメータuを1インクリ
メントした後(ステップ144)、位相変化量パラメー
タuをその取り得る最大値である4と比較することによ
り、全ての枝の値を算出したか否か確認し(ステップ1
45)、算出が終了していなければ、上述したステップ
134に戻り、算出が終了していれば、その枝の値とそ
の時刻の受信信号のサンプル値yn から枝メトリックを
求めて、図12のステップ122の処理に、得られた1
6個の枝メトリックを引き渡して一連の処理を終了する
(ステップ146)。
と、ソフトウェア処理を行なう従来の乗算回数及び加算
回数との間にも、第1実施例で説明したと同様な回数関
係がある。
り演算量を削減することができ、枝メトリックを求める
処理時間を従来より大幅に短くすることができる。
基本的考え方 第3実施例及び第4実施例を説明する前に、第3実施例
及び第4実施例に共通する基本的な考え方を説明する。
なお、上述したように、第3実施例及び第4実施例も、
伝送路モデルとしては上述した図5に示すモデルを仮定
しており、しかも、Lが1である干渉波が2波のモデル
を仮定している。
信シンボル(その絶対位相)が信号空間ダイアグラム
(符号アルファベット図)上で規則的に配置されている
ことを利用し、枝メトリックの算出を効率良く実行でき
るようにしたものであり、第3実施例及び第4実施例も
同様に、送信シンボル(その絶対位相)が信号空間ダイ
アグラム上で規則的に配置されていることを利用し、枝
メトリックの算出を効率良く実行できるようにしたもの
である。しかし、第1実施例及び第2実施例が枝の値の
算出までに規則性を利用しているのに対して、第3実施
例及び第4実施例が枝メトリックの算出全体に規則性を
利用しているという相違がある。
化量が等しい枝の(16)式に示す代表的な枝の値の実数α
1〜α4及び虚数β1〜β4によって表現することがで
きる。次に示す(17)式は、奇数番目のシンボル期間から
偶数番目のシンボル期間への遷移について、各枝の値b
st(別な表現でbv )を代表的な枝の値の実数及び虚数
によって表現したものである。なお、α1〜α4、β1
〜β4は、上記第1実施例及び第2実施例の説明で用い
た代表的な枝の値である。
うな複素数である枝の値bv (=xn h0 +xn-1 h1
)と、複素数である受信信号のサンプル値ynを用いて
次の(18)式で表すことができる(上記(7) 式参照)。
できる。
うに、受信信号のサンプル値yn だけで決定される(21)
式に示す値Bと、枝の値bv だけで決定される(21)式に
示す値Cと、両者から決定される(21)式に示す値Dの加
減算で求められることが分かる。
ックλ1 〜λ16に関して同一であり、枝の値b1 〜b16
には上述したような規則性があるので、これらのことを
利用すると、枝メトリックの各構成要素B、C、Dは、
以下のような種類に限定される。
サンプル値yn の実数ynrと虚数yniの2乗和であり
(従ってサンプル値yn の大きさを表している)、16
個の全ての枝メトリックλ1 〜λ16に共通であり、値は
上記(21)式に従う1種類だけである。
の実数bvrと虚数bviの2乗和であるので(従って枝の
値bv の大きさを表している)、16個の枝メトリック
λ1〜λ16での構成要素Cは、代表的な枝の値を用い
た、次の(22)式に示す4種類に分類できる。
サンプル値yn の積であるので分類効率は悪いが、正負
符号を無視すると、16個の枝メトリックλ1〜λ16で
の構成要素Dは、次の(23)式に示すように、8種類に分
類できる。
(18)式の定義式通りに計算して求める代りに、代表的な
枝の値α1〜α4、β1〜β4を求め、枝メトリックの
構成要素B、C1〜C4、D1〜D8を求め、構成要素
を加減算して求めることができることが分かる。このよ
うにして求めた場合には、後述するように、定義式通り
に計算して求めた場合より演算量が少なくなる。
は、このような考え方に従ってなされたものである。
ク計算部について説明する。この第3実施例の最尤系列
推定器における枝メトリック計算部以外の構成は、従来
と同様でも良く、その説明は省略する。
部70の概略構成を示すものである。枝メトリック計算
部150は、論理素子を用いたハードウェア構成によっ
て実現されており、枝値構成要素演算部151、代表的
枝値演算部152、枝値大きさ演算部153、受信サン
プル大きさ演算部154、枝値・受信サンプル積演算部
155及び枝メトリック最終演算部156から構成され
ている。
定部からタップ係数h0 及びh1 が与えられ、枝値構成
要素演算部151は、タップ係数h0 及びh1 を用い
て、上述した(11)式又は(12)式に従って枝の値の構成要
素A(1)〜A(4)をハードウェア的に求めて代表的
枝値演算部152に与え、代表的枝値演算部152は、
位相変化量が等しい4個の枝でなる4組のそれぞれにつ
いて、構成要素A(1)〜A(4)を用いて、代表的な
枝の値の実数α1〜α4及び虚数β1〜β4をハードウ
ェアで求め、枝値大きさ演算部153及び枝値・受信サ
ンプル積演算部155に与える。
的な枝の値(α1〜α4及びβ1〜β4)を、枝の値の
構成要素A(1)〜A(4)を一旦得てから求めてお
り、従って、枝値構成要素演算部151及び代表的枝値
演算部152はそれぞれ、第1実施例における枝値構成
要素演算部71及び代表的枝値演算部72と等しく、そ
の詳細構成は、第1実施例に係る図8及び図9に示す通
りである。
算部152からの代表的な枝の値の実数α1〜α4及び
虚数β1〜β4を用い、上述した(22)式に従って枝メト
リックの構成要素(枝値大きさ)C1〜C4をハードウ
ェア的に求めて枝メトリック最終演算部156に与え
る。
u ,βu )(uは1〜4)について、枝値大きさ演算部
153の詳細構成例を示したものである。なお、図15
でも、入力側や出力側のレジスタ等を省略している。
び虚数βu はそれぞれ、対応する乗算器160、161
によって2乗され、これら2乗値が加算器162によっ
て加算されて構成要素Cu となる。
の時刻nの受信信号のサンプル値yn が与えられ、受信
サンプル大きさ演算部154は、サンプル値の実数ynr
及び虚数yniを用い、上述した(21)式に従って枝メトリ
ックの構成要素(受信サンプル値大きさ)Bをハードウ
ェア的に求めて枝メトリック最終演算部156に与え
る。
54の詳細構成例を示したものである。なお、図16で
も、入力側や出力側のレジスタ等を省略している。
実数ynr及び虚数yniはそれぞれ、対応する乗算器17
0、171によって2乗され、これら2乗値が加算器1
72によって加算されて構成要素Bとなる。
代表的枝値演算部152から代表的な枝の値の実数α1
〜α4及び虚数β1〜β4が与えられると共に、その時
刻nの受信信号のサンプル値yn が与えられる。枝値・
受信サンプル積演算部155は、サンプル値の実数ynr
及び虚数yniと、代表的な枝の値の実数α1〜α4及び
虚数β1〜β4とを用い、上述した(23)式に従って枝メ
トリックの構成要素(枝値・受信サンプル積)D1〜D
8をハードウェア的に求めて枝メトリック最終演算部1
56に与える。
u ,βu )(uは1〜4)について、枝値・受信サンプ
ル積演算部155の詳細構成例を示したものである。な
お、図17でも、入力側や出力側のレジスタ等を省略し
ている。
び代表的枝値の実数αu が乗算器180によって乗算さ
れ、サンプル値の虚数yni及び代表的枝値の虚数βu が
乗算器181によって乗算され、これら乗算出力が加算
器182で加算された後、乗算器183によって2倍さ
れて構成要素D2u-1となる。サンプル値の実数ynr及び
代表的枝値の虚数βu が乗算器184によって乗算さ
れ、サンプル値の虚数yni及び代表的枝値の実数αu が
乗算器185によって乗算され、前者の乗算出力から後
者の乗算出力が減算器186で減算された後、乗算器1
87によって2倍されて構成要素D2uとなる。
れた構成要素B、C1〜C4、D1〜D8を用い、上述
した(20)式に従って枝メトリックλ1 〜λ16を求めて、
次段のACS部(図7参照)に出力する。
1〜4)について、枝メトリック最終演算部156の詳
細構成例を示したものである。なお、図18でも、入力
側や出力側のレジスタ等を省略している。
Cu は加算器190によって加算される。この加算出力
に構成要素D2u-1が加算器191で加算されて枝メトリ
ックλ4u-3となる。上記加算出力から構成要素D2u-1が
減算器192で減算されて枝メトリックλ4u-2となる。
上記加算出力に構成要素D2uが加算器193で加算され
て枝メトリックλ4u-1となる。上記加算出力から構成要
素D2uが減算器194で減算されて枝メトリックλ4uと
なる。
定義式通りに枝メトリックの演算を行なう構成にはなっ
ておらず、枝メトリックの構成要素の演算を先に行なっ
て、それを利用して枝メトリックを求めるようにしてい
るので、従来に比べて、演算量が少なくて済み、その結
果、構成を簡単にできると共に消費電力を低減すること
ができる。
て、第3実施例と従来(定義式通り)との演算回数を比
較し、上述の効果が大きいことを明らかにする。
うに、枝の値b1 〜b16を得るために乗算が128回、
加算が96回必要である。1個の枝メトリックを、得ら
れた枝の値をそのまま用いた定義式((18)式)に従って
得る場合には、乗算2回、加算3回必要であり、従っ
て、16個の枝メトリックを得るには、乗算32回、加
算48回必要である。すなわち、従来では、乗算160
(=128+32)回、加算144(=96+48)回
必要である。
得るためには、乗算2回、加算10回必要である(図8
及び図9参照)。構成要素Bを得るためには、乗算2
回、加算1回必要である(図16参照)。構成要素C1
〜C4を得るためには、乗算8回、加算4回必要である
(図15参照)。構成要素D1〜D8を得るためには、
乗算24回、加算8回必要である(図17参照)。3種
類の構成要素から枝メトリックを得るためには、乗算0
回、加算16回必要である(図18参照)。従って、1
6個の枝メトリックを得るには、乗算36回、加算39
回必要である。
必要なものが第3実施例では48回で済み、定義式通り
では加算が144回必要なものが第3実施例では39回
で済み、この回数の相違により、第3実施例が従来に比
較して、構成の簡単化や低消費電力化をもたらしている
ことが分かる。
系列推定器について説明する。この第4実施例の最尤系
列推定器は、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)等
のプロセッサを用いたソフトウェア処理によるものであ
る。
系列Xの推定値を得るための全体の処理は、上述した第
2実施例と同様に、図12のフローチャートに示す通り
である。しかし、枝メトリックの具体的な算出処理(ス
テップ121)が第2実施例や従来とは異なっている。
理(ステップ121)について、図19のフローチャー
トを参照して詳述する。なお、この第4実施例も既述し
た第3実施例と同様な考え方に従っているものである。
π/4(u=1)、3π/4(u=2)、−3π/4
(u=3)、−π/4(u=4)のいずれであるかを規
定する位相変化量パラメータuを初期値1に設定し(ス
テップ200)、入力された受信信号のサンプル値の実
数ynr及び虚数yniから、上述した(21)式に従って、構
成要素(受信サンプル大きさ)Bを演算した後(ステッ
プ201)、その時刻n(推定しようとするシンボル)
がバースト内で偶数番目か奇数番目かを判別する(ステ
ップ202)。
パラメータuの値を確認して(ステップ203〜20
6)、その位相変化量を有する代表的な枝の値を算出す
る(ステップ207〜210)。この偶数番目の場合に
は、代表的な枝の値αu 、βuの算出は、上述した(16)
式に従って行なう。位相変化量パラメータuの値の確認
で取り得ない値であることを判別したときには、エラー
処理を行なう(ステップ211)。
相変化量パラメータuの値を確認して(ステップ212
〜215)、その位相変化量を有する代表的な枝の値を
算出する(ステップ216〜219)。この奇数番目の
場合には、代表的な枝の値αu 、βu の算出は、上述し
た(16)式におけるh0rをh1rに置換え、h0iをh1iに置
換え、h1rをh0rに置換え、h1iをh0iに置換えた演算
式に従って行なわれる。奇数番目の場合でも、位相変化
量パラメータuの値の確認で、取り得ない値であること
を判別したときには、エラー処理を行なう(ステップ2
11)。
値αu (=bvr)、βu (=bvi)を用いて、構成要素
(枝値大きさ)Cを、上述した(21)式に従って演算する
(ステップ220)。
D2u-1及びD2uを、上述した(21)式に従って演算する
(ステップ221)。具体的に示すと、次の(24)式に示
す演算を行なう。
ら、そのときの位相変化量パラメータuに係る位相変化
量の4個の枝についての枝メトリックλ4u-3、λ4u-2、
λ4u-1、λ4uを、上述した(20)式に従って演算する(ス
テップ222)。具体的に示すと、次の(25)式に示す演
算を行なう。
規定している位相変化量に係る4個の枝について枝メト
リックの算出を終了すると、位相変化量パラメータuを
1インクリメントした後(ステップ223)、位相変化
量パラメータuを、その取り得る最大値である4と比較
することにより、16個全ての枝メトリックを算出した
か否か確認し(ステップ224)、全ての枝メトリック
の算出が終了していなければ、上述したステップ202
に戻り、全ての枝メトリックの算出が終了していれば、
上述した図12のステップ122の処理に、得られた1
6個の枝メトリックを引き渡して一連の処理を終了す
る。
と、ソフトウェア処理を行なう従来の乗算回数及び加算
回数との間にも、ほぼ第3実施例で説明したと同様な回
数関係がある。
り演算量を削減することができ、枝メトリックを求める
処理時間を従来より大幅に短くすることができる。
る本発明の適用性 上記第1〜第4実施例は、シンボルがπ/4シフトDQ
PSK変調方式に従うものを示したが、本発明はこれ以
外の変調方式に従うシンボル系列に対しても適用可能で
ある。要は、信号空間ダイアグラム上でシンボルが規則
的に配置されているものであれば良く、例えば、QPS
K変調方式やQAM変調方式などを挙げることができ
る。
するが、QPSK変調方式のシンボルに対しても、本発
明が適用できることを簡単に説明する。特に、枝の値を
効率的に求めることができる第1実施例及び第2実施例
の基本的な考え方と同様な考え方ができることを説明す
る。なお、伝送路は上記実施例と同様に白色ガウス雑音
の2波モデルを仮定している。
ファベット)に示すように、QPSK変調方式のシンボ
ルも規則的に配置されている。
〜3)は、次の(26)式に示す4個の構成要素(タップ係
数の組合わせ値)A(1)〜A(4)によって、(27)式
に示すように、全て表すことができる。
b11、b22、b33については、以下の(28)式に示す関係
がある。
(α,β)を利用して、他の枝の値b11、b22、b33を
求めることができる。
4シフトDQPSK変調方式に従うシンボルの場合と同
様に、QPSK変調方式に従うシンボルについても第1
実施例や第2実施例が採用した考え方を適用できること
が分かる。
うに、π/4シフトDQPSK変調方式に従うシンボル
の場合と同様に、QPSK変調方式に従うシンボルにつ
いても第3実施例や第4実施例が採用した考え方を適用
できる。
の点以外でも、上記実施例以外の変形実施例を許容する
ものである。
として2波モデルを仮定したが、3波以上のモデルを仮
定した最尤系列推定器に対しても本発明を適用すること
ができる。
は、最尤系列推定器としての全ての処理をソフトウェア
的に行なうものを示したが、少なくとも枝メトリック計
算処理をソフトウェア的に行なうようにしても良い。
動無線通信に適用することを前提として説明したが、伝
送路が有線のものに適用することもでき、また、記録媒
体に記録再生するような広義の伝送路を有するものにも
適用することができる。
リック計算部の演算において、送信シンボルに係る符号
アルファベットの規則性に関連して、全ての枝メトリッ
クを計算しようとした場合に共通的に現われる演算の共
通的要素を計算し、これを用いて全ての枝メトリックを
計算して求めるようにしたので、従来より枝メトリック
を得るための演算量を少なくすることができる。
計算部が構成された場合には、構成を簡単にでき、消費
電力も抑えることができる。また、ソフトウェア的に枝
メトリック計算部が構成された場合には、処理時間を短
縮化させることができる。
ある。
グラムである。
る。
る。
示すブロック図である。
すブロック図である。
ロック図である。
構成を示すブロック図である。
ートである。
ローチャートである。
示すブロック図である。
細構成を示すブロック図である。
詳細構成を示すブロック図である。
構成を示すブロック図である。
ローチャートである。
る。
値構成要素演算部、72、152…代表的枝値演算部、
73…枝値作成部、74、156…枝メトリック最終演
算部、153…枝値大きさ演算部、154…受信サンプ
ル大きさ演算部、155…枝値・受信サンプル積演算
部。
Claims (6)
- 【請求項1】 受信信号のサンプル値の部分系列と送信
シンボルの部分系列の推定値とを用いて、伝送路のイン
パルス応答を推定する伝送路推定部と、 推定された伝送路のインパルス応答と受信信号のサンプ
ル値部分系列とから送信シンボル系列を順次推定してい
く、枝メトリック計算部、加算−比較−選択手部、パス
メトリック記憶部及びパスヒストリ記憶部でなるビタビ
・アルゴリズム処理部とを備えた最尤系列推定器におい
て、 上記枝メトリック計算部が、 送信シンボルに係る符号アルファベットの規則性に関連
して、状態間を結ぶ全ての枝の値を算出しようとした際
に複数の枝の値の算出で共通的に現われる演算の共通的
要素を計算する共通的要素演算手段と、 求められた共通的要素から全ての枝の値を作成する枝の
値作成手段と、 求められた全ての枝の値から全ての枝メトリックを計算
する枝メトリック最終演算手段とで構成されたことを特
徴とする最尤系列推定器。 - 【請求項2】 受信信号のサンプル値の部分系列と送信
シンボルの部分系列の推定値とを用いて、伝送路のイン
パルス応答を推定する伝送路推定部と、 推定された伝送路のインパルス応答と受信信号のサンプ
ル値部分系列とから送信シンボル系列を順次推定してい
く、枝メトリック計算部、加算−比較−選択手部、パス
メトリック記憶部及びパスヒストリ記憶部でなるビタビ
・アルゴリズム処理部とを備えた最尤系列推定器におい
て、 上記枝メトリック計算部が、 送信シンボルに係る符号アルファベットの規則性に関連
して、状態間を結ぶ全ての枝の値を算出しようとした際
に複数の枝の値の算出で共通的に現われる演算の共通的
要素を計算し、求められた共通的要素から全ての枝の値
を作成し、求められた全ての枝の値から全ての枝メトリ
ックを計算して求めることを特徴とする最尤系列推定
器。 - 【請求項3】 送信シンボルの変調方式が位相変調を伴
うものであり、 上記演算の共通的要素が、位相変化量が等しい複数の枝
の組の1個の枝の値であることを特徴とした請求項1又
は2に記載の最尤系列推定器。 - 【請求項4】 受信信号のサンプル値の部分系列と送信
シンボルの部分系列の推定値とを用いて、伝送路のイン
パルス応答を推定する伝送路推定部と、 推定された伝送路のインパルス応答と受信信号のサンプ
ル値部分系列とから送信シンボル系列を順次推定してい
く、枝メトリック計算部、加算−比較−選択手部、パス
メトリック記憶部及びパスヒストリ記憶部でなるビタビ
・アルゴリズム処理部とを備えた最尤系列推定器におい
て、 上記枝メトリック計算部が、 送信シンボルに係る符号アルファベットの規則性に関連
して、状態間を結ぶ全ての枝の枝メトリックを算出しよ
うとした際に複数の枝メトリックの算出で共通的に現わ
れる1種類又は2種類以上の演算の共通的要素を計算す
る共通的要素演算手段と、 求められた共通的要素から全ての枝メトリックを計算す
る枝メトリック最終演算手段とで構成されたことを特徴
とする最尤系列推定器。 - 【請求項5】 受信信号のサンプル値の部分系列と送信
シンボルの部分系列の推定値とを用いて、伝送路のイン
パルス応答を推定する伝送路推定部と、 推定された伝送路のインパルス応答と受信信号のサンプ
ル値部分系列とから送信シンボル系列を順次推定してい
く、枝メトリック計算部、加算−比較−選択手部、パス
メトリック記憶部及びパスヒストリ記憶部でなるビタビ
・アルゴリズム処理部とを備えた最尤系列推定器におい
て、 上記枝メトリック計算部が、 送信シンボルに係る符号アルファベットの規則性に関連
して、状態間を結ぶ全ての枝の枝メトリックを算出しよ
うとした際に複数の枝メトリックの算出で共通的に現わ
れる1種類又は2種類以上の演算の共通的要素を計算
し、求められた共通的要素から全ての枝メトリックを計
算することを特徴とする最尤系列推定器。 - 【請求項6】 送信シンボルの変調方式が位相変調を伴
うものであり、 上記演算の共通的要素が、位相変化量が等しい複数の枝
の組の1個の枝の値の大きさと、受信信号のサンプル値
の大きさと、位相変化量が等しい複数の枝の組の1個の
枝の値及び受信信号のサンプル値の積であることを特徴
とした請求項4又は5に記載の最尤系列推定器。
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