JPH07225148A - 光学式振動検出方法および光学式振動検出装置 - Google Patents

光学式振動検出方法および光学式振動検出装置

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JPH07225148A
JPH07225148A JP6015559A JP1555994A JPH07225148A JP H07225148 A JPH07225148 A JP H07225148A JP 6015559 A JP6015559 A JP 6015559A JP 1555994 A JP1555994 A JP 1555994A JP H07225148 A JPH07225148 A JP H07225148A
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明夫 小澤
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武 石橋
Masahiro Akizuki
優宏 秋月
Yasuto Suzuki
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 例えば、被測定物としての碍子が揺動状態に
ある場合においても、安定した振動検出を行うことがで
きる光学式振動検出方法および装置を提供すること。 【構成】 反射レーザ光R2および参照レーザ光R3を
同一の焦点位置に収束させながら重ね合わせ、かつ光・
電変換器25の検出面26を焦点位置付近となるように
各光学素子を配置させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 この発明は、外乱として低振動
数の揺動がある状態で、振動を安定して検出するための
光学式振動検出方法およびその装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】 従来、以下に述べるような光学式振動
検出方法および光学式振動検出装置が提案されている。
例えば、図6(a)に示す例では、被測定物にレーザ光
が照射され(図示しない)、その反射光R12が対物レ
ンズ100および凸レンズ101を介してビームスプリ
ッタ102に至る。そして、同ビームスプリッタ102
において反射光R12と参照光R13とがほぼ平行光線
で光干渉され、この出力光R14(以下、干渉光とす
る)を光・電変換器の検出面103において検出して、
電気信号に変換し、さらに図示しない復調器によりFM
復調し、前記被測定物の振動を計測する(以下、従来技
術1とする)。
【0003】この従来技術1においては、反射光R12
および参照光R13は、平行光線としてビームスプリッ
タ102に入射して、同一空間に重ねられて出力され
る。干渉光R14は、2光の周波数差のビート信号を含
む平行光線として光・電変換器の検出面103に入射し
て、そのビート信号を電気信号に変換し、FM復調し、
振動検出を行っていた。
【0004】また、図6(b)に示す例では、従来技術
1と同様に反射光R12および参照光R13を平行光線
として干渉させた後、干渉光R14を凸レンズ114に
より集光させて検出面115に入射させていた(以下、
従来技術2とする)。
【0005】上記従来技術1および2において、反射光
R12および参照光R13を平行光線として光干渉させ
るのは、反射光R12および参照光R13が任意の位置
で1次元の進行波(平面波)として扱うことができ、理
論的な解析が容易な上、部品の配置の自由度が高いため
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】 本発明者は上記の従
来技術1および2を用いて実験を行った。被測定物とし
ての碍子を機械的に3.5mmの振幅で揺動させ(図7
(a)参照)、かつ照射ビーム径を2〜2.5mm、照
射光強度を10〜15mW,碍子までの距離を15mと
して、干渉ビートのレベル変動を計測した。なお、従来
技術1での試験条件は、対物レンズ100(口径:50
mm、焦点距離:280mm)、凸レンズ101(焦点
距離:20mm)、参照光R13(ビーム径:3mmの
平行光線)とする。
【0007】また、従来技術2での試験条件は、対物レ
ンズ110(口径:50mm、焦点距離:400m
m)、凹レンズ111(焦点距離:−30mm)、凸レ
ンズ114(焦点距離:80mm)、参照光R13(ビ
ーム径:3mmの平行光線)とする。
【0008】前記実験の結果、図7(c)および(d)
に示すように従来技術1(図7(c))、従来技術2
(図7(d))ともに、干渉ビートのレベル変動が不規
則(碍子が中央のときに必ずしもレベルが高くならな
い)かつ大きいことがわかる。このため、従来技術にお
いて、碍子が揺動状態にある場合、安定して振動検出を
行うことができなかった。
【0009】ここで、レベル変動の原因を考察する。 被測定物が曲面である場合、同被測定物の揺動にと
もなって反射点が変化し、反射光R12の光軸がずれ、
反射光R12と参照光R13の角度が正規の状態からず
れる。これにより、干渉光R14に面的な位相差が生じ
る。
【0010】2つの光を重ね合わせたときに干渉縞の間
隔δは、波長をλ、2光の角度ずれをθとすると、δ=
λ/sinθとなる。波長λ=532nmとして、δ=
6mm(干渉光R14:ビーム径の2倍、干渉光R14
の両端に180°の位相差が生じる条件)とすると、許
容される角度ずれは、0.09mradとなる。また、
凸レンズ(対物レンズ)100と凸レンズ101によ
り、14倍にずれ角度が拡大されているので、凸レンズ
に入射する反射光R12の角度ずれは、6μradとな
る。これを15m先のずれ量に換算すると0.1mmと
なる。
【0011】したがって、実験で行った揺れ量に対して
十分に小さい揺動により、180°の位相差が生じるこ
とがわかる。 被測定物の表面を光の波長のオーダーでみると凹凸
があり、反射光R12は明暗の模様(位相差)がある。
この模様についても、碍子の揺動にともない移動するた
め、干渉ビートのレベル変動が一層複雑になる。
【0012】これらの2点から、碍子の0.1mm程度
のわずかな揺動に対しても、干渉光R14に位相差が生
じ、ローカルなビート成分が光・電変換器で互いにキャ
ンセルされ、出力が極端に低下することが説明できる。
【0013】本発明は上記従来技術に存在する問題点に
着目してなされたものであって、その目的は、例えば、
被測定物としての碍子が揺動状態にある場合において
も、安定した振動検出を行うことができる光学式振動検
出方法および装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するた
めに本発明では、レーザー光を被測定物に照射し、同被
測定物からの反射光と周波数の基準となる参照光とを同
一空間で重ね合わせて光干渉させ、この光干渉信号をF
M復調することにより前記被測定物の振動を計測する光
学式振動検出方法において、前記反射光および参照光を
同一の焦点位置に収束させながら重ね合わせ、かつ光干
渉信号検出面を焦点位置付近にするものである。
【0015】また、本発明では、被測定物にレーザー光
を照射する照射光学系と、同被測定物からの反射光を受
光する受光学系とを備え、前記反射光と周波数の基準と
なる参照光とを同一空間で重ね合わせて光干渉させ、こ
の光干渉信号をFM復調することにより前記被測定物の
振動を計測する光学式振動検出装置において、前記反射
光および参照光を同一の焦点位置に収束させながら重ね
合わせ、かつ光干渉信号検出面を焦点位置付近になるよ
うに構成されている。
【0016】さらに、本発明では、前記反射光および参
照光の光学系のFナンバー(焦点距離/口径)を同一も
しくは同一付近とするものである。
【0017】
【作用】 反射光および参照光は焦点位置付近で平面波
とみなせるため、焦点位置で従来技術と同様に光干渉が
生じる。ここで、本発明の方法及び構成としたメリット
は次のようになる。
【0018】・ビームエクスパンダを使用していないの
で従来技術のように反射光の角度ずれが拡大されること
がない。また、干渉位置でのビーム径が小さい。この2
点から、従来技術のように、反射点の変化によって干渉
光に位相差が生じることがない。
【0019】・反射光の模様は、焦点位置において消滅
するため、反射光のパターンによる影響を受けない。以
上のことから、干渉光に位相差がほとんど生じず、過渡
的な干渉ビートのレベル低下が生じない。
【0020】測定可能な範囲は、光の回折によるビーム
径で決まる。λ=532nm、図1の光学系において凸
レンズ16の口径を50mmとすると焦点位置でのビー
ム径が20μm程度となる。これを50m先でのずれ量
に換算すると0.4mm程度となる。したがって、測定
可能なずれ量についても従来技術と比べ狭くなることが
ない。
【0021】
【第1実施例】 以下、本発明を具体化した第1実施例
を図面に基づいて詳細に説明する。まず、光学式振動検
出装置7により測定される送電線用碍子装置について説
明する。図5に示すように鉄塔1の支持アーム2には被
測定物としての懸垂碍子3を直列に多数個連結して構成
された懸垂碍子連4が吊下されている。同懸垂碍子連4
の下端部には送電線5が支持されている。そして、鉄塔
1付近の地面には音波により懸垂碍子3に振動を付与す
るためのスピーカ6が配置されている。また、地面には
前記懸垂碍子3の振動をレーザ光の干渉を利用して検出
するための光学式振動検出装置7が配置されている。
【0022】次に、光学式振動検出装置7について説明
する。図1に示すように、同光学式振動検出装置7の本
体ケース8内には、レーザ光発生器9が配置されてい
る。このレーザ光発生器9からは照射レーザ光R1およ
び参照レーザ光R3が出力されるようになっている。
【0023】レーザ光発生器9の前方光軸上には照射レ
ーザ光R1から後述する参照レーザ光R3を分岐させる
ための第1偏光ビームスプリッタ10が配置されてい
る。同第1偏光ビームスプリッタ10の直進光軸上には
第1凹レンズ11が配置され、照射レーザ光R1のビー
ム径が拡げられる。同第1凹レンズ11の前方光軸上に
は照射レーザ光R1を直進させる第2偏光ビームスプリ
ッタ12が配置されている。同第2偏光ビームスプリッ
タ12の前方には光の偏波面を直線偏光から円偏光にす
るための1/4波長板13が配置されている。
【0024】本体ケース8において同1/4波長板13
の前方には透孔14が形成され、同透孔14を囲僥する
ようにレンズ保持筒15が取着されている。同レンズ保
持筒15内において前記第2偏光ビームスプリッタ12
の直進光軸上には対物レンズ16が配置されている。同
対物レンズ16は支持枠17に保持されており、その支
持枠17は光軸に沿って移動可能である。つまり、モー
タ19はその出力軸上に直動機構18を有し、モータ1
9の正逆回転により、前記対物レンズ16が光軸上を移
動される。この直動機構18により対物レンズ16が移
動され、それにより照射レーザ光R1のフォーカスが調
整される。
【0025】前記第1偏光ビームスプリッタ10の直角
反射光軸上には音響光学変調器20が配置されている。
同音響光学変調器20には、それに高周波を印加する駆
動回路(図示しない)が接続されている。同駆動回路に
より音響光学変調器20が高周波印加駆動され、参照レ
ーザ光R3は周波数がシフトされる。同音響光学変調器
20の光軸上には参照レーザ光R3を直角に反射する反
射ミラー21が配置されている。同反射ミラー21の反
射光軸上には参照レーザ光R3のビーム径を拡げるため
の第2凹レンズ22が配置されている。同第2凹レンズ
22の光軸上には参照レーザ光R3を後述する、光干渉
信号検出面としての光・電変換器25の検出面26に焦
点を合わせて集光させるための一対の第1凸レンズ群2
3が対向配置されている。同第1凸レンズ群23の直進
光軸上には参照レーザ光R3を後述する反射レーザ光R
2と同一方向に反射する第1ビームスプリッタ24が配
置されている。
【0026】前記対物レンズ16および第2偏光ビーム
スプリッタ12を介して第1ビームスプリッタ24に入
射された反射レーザ光R2の直進光軸上には光・電変換
器25が配置され、第1ビームスプリッタ24において
反射された参照レーザ光R3と反射レーザ光R2とが同
一空間で重ね合わされ、干渉レーザ光R4として光・電
変換器25の検出面26に入射されるそして、検出面2
6に入射された干渉レーザ光R4は光信号から電気信号
に変換される。同光・電変換器25には、電気信号を懸
垂碍子3の振動速度に比例した出力信号に変換するため
の復調器27が接続されている。同復調器27には懸垂
碍子3の振動数およびレベルの解析を行うための周波数
(振動)解析装置(FFTアナライザ)28が接続され
ている。
【0027】次に、前記のように構成された光学式振動
検出装置7の作用を説明する。前記レーザ光発生器9か
ら出力された照射レーザ光R1は前述した照射光学系1
0、11、12、13、16を経て懸垂碍子3に照射さ
れる。懸垂碍子3に照射された照射レーザ光R1はその
懸垂碍子3で反射して、反射レーザ光R2として対物レ
ンズ16に入射される。反射レーザ光R2は同対物レン
ズ16において検出面26に焦点を合わせて入射され、
第2偏光ビームスプリッタ12で直角に反射されて第1
ビームスプリッタ24に至る。同第1ビームスプリッタ
24において、反射レーザ光R2は同反射レーザ光R2
と同じく検出面26に焦点を合わせて集光された参照レ
ーザ光R3と同一空間で重ね合わされ、干渉レーザ光R
4となる。この干渉レーザ光R4は光・電変換器25の
検出面26に導かれ、光信号から電気信号に変換され
て、さらに復調器27で振動が速度に変換される。この
測定により碍子3本体の振動が測定されて、周波数解析
装置28によって碍子3の固有振動数が解析される。
【0028】なお、前記反射レーザ光R2が第1ビーム
スプリッタ24において参照レーザ光R3と同径となる
ように反射光学系及び参照光学系の光学部品のFナンバ
ー(焦点距離/口径)が同一になるようにしてある。
【0029】以上のように構成された振動検出装置7に
おいては、前記反射レーザ光R2および参照レーザ光R
3を干渉位置(第1ビームスプリッタ24)において同
径となり、かつ焦点を検出面26に合わせて収束させて
いる。このため、懸垂碍子3が揺動した場合の反射レー
ザ光R2の角度ずれが拡大されることがない上、干渉位
置でのビーム径が小さい。さらに、検出面26で反射レ
ーザ光R2のパターンが消滅する。これらの効果によ
り、懸垂碍子3が揺動状態にある場合においても、従来
技術と比べて安定した振動検出を行うことができる。な
お、この作用は後に述べる第2〜第4実施例においても
奏するので、第2〜第4実施例においてこの作用につい
て述べることの重複を避ける。
【0030】上記した従来技術1および2と同様の実験
を同条件で本実施例についても行った。この実験に際し
て各光学素子の設定数値は、対物レンズ16(口径:5
0mm、焦点距離:800mm)、参照レーザ光R3は
第2凹レンズ22および第1凸レンズ群23によりFナ
ンバー=16で光・電変換器25の検出面26が焦点と
なるように収束させた。
【0031】この実験の結果、図7(b)に示すよう
に、従来技術1および2に比べ、干渉ビートのピークレ
ベルの変動が小さい(懸垂碍子3が中央位置にあるとき
は、干渉ビートのレベルがほぼピーク値になってい
る)。ここでFFT解析を行うには、一定時間、S/N
比の高い振動データを取り込む必要があり、この時間の
間、干渉ビートのレベルが高い値に保たれることが必須
である。干渉ビートが高いレベルにある頻度を比較する
と、従来技術に比べて改善されている。したがって、被
測定物としての懸垂碍子3が揺動状態にある場合、測定
可能な頻度が向上し、効率の良い振動測定が可能とな
る。
【0032】
【第2実施例】 以下、本発明の光学式振動検出装置を
具体化した第2実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。なお、本第2実施例および後に詳述する第3、第4
実施例の光学式振動検出装置の測定時の配置位置や測定
対象物等(図5に示す)は前記第1実施例と同様であ
る。
【0033】図2に示すように、レーザ光発生器9の前
方光軸上には音響光学変調器32が配置されている。同
音響光学変調器32は高周波駆動装置(図示しない)に
より駆動されて、レーザ光発生器9から出力されたレー
ザ光の成分が0次光と周波数がシフトされた一次回折光
とに分離される。0次光は直進して照射レーザ光R1と
なり、一次回折光は光軸がずれて参照レーザ光R3とし
て使用される。
【0034】一次回折光は参照レーザ光R3として第1
反射ミラー42,第2反射ミラー43で反射される。同
第2反射ミラー43の反射光軸上には参照レーザ光R3
のビーム径を一度拡げてから検出面26に焦点を合わせ
て収束させるためのレンズ群44が配置されている。同
レンズ群44の前方光軸上には第1ビームスプリッタ2
4が配置され、その反射光軸上には光・電変換器25が
配置されている。
【0035】第1ビームスプリッタ24において光干渉
された参照レーザ光R3と反射レーザ光R2との干渉レ
ーザ光R4が光・電変換器25の検出面26に入射され
る。この第2実施例においては、前記レーザ光発生器9
から出力された照射レーザ光R1は前述した照射光学系
32、11、12、16、13を経て懸垂碍子3に照射
され、反射レーザ光R2として対物レンズ16に入射さ
れる。同対物レンズ16において反射レーザ光R2は検
出面26に焦点を合わせて集光されながら、第2偏光ビ
ームスプリッタ12を経て第1ビームスプリッタ24に
至り、同第1ビームスプリッタ24において、参照レー
ザ光R3と干渉される。この時同参照レーザ光R3もレ
ンズ群44により検出面26に焦点を合わせて集光され
る。
【0036】以上のように、上記第2実施例において
は、通常は捨てられる0次光を照射レーザ光R1として
使用している(第1,第3,第4実施例においては参照
レーザ光R3として音響光学変調器20により周波数が
シフトされた一次回折光を使用しており、残りの0次光
は捨てられている)。このため、偏光ビームスプリッタ
を使用してレーザ光を照射レーザ光R1と参照レーザ光
R3とに分岐する必要がなく、光学式振動検出装置を小
型化できる。
【0037】
【第3実施例】 以下、本発明の光学式振動検出装置
を、具体化した第3実施例を図面に基づいて説明する。
図3に示すように、照射光学系においては、第1凹レン
ズ11には直動機構60が取着され、同直動機構60に
より第1凹レンズ11が光軸上を移動可能である。第1
凹レンズ11が光軸上を移動することにより照射レーザ
光R1のビーム径が拡げられ、反射確認レーザ光(図示
しない)として照射される。なお、詳述しないが、反射
確認レーザ光は照射レーザ光R1より大径のビームであ
り、それを被測定物に照射することによりその強反射点
(照射レーザ光R1を照射する理想点)を操作者が探り
当てるためのものである。
【0038】前記第1凹レンズ11の前方には第2凸レ
ンズ61が配置され、前記第1凹レンズ11によりビー
ム径が拡げられた照射レーザ光R1が平行光線にされ
る。対物レンズ16には直動機構が設けられていない。
1/4波長板13と第2偏光ビームスプリッタ12との
間に第3凹レンズ62が配置されている。同第3凹レン
ズ62には直動機構63が取着され、それにより第3凹
レンズ62を移動させてフォーカス調整を行うものであ
る。
【0039】そして、対物レンズ16に入射された反射
レーザ光R2は照射光学系と共用の第3凹レンズ62に
より平行光線にされる。同反射レーザ光R2は第2偏光
ビームスプリッタ12により直角反射される。同第2偏
光ビームスプリッタ12の直角光軸上には第3凸レンズ
64が配置され、前記第3凹レンズ62により平行光線
にされた反射レーザ光R2が光・電変換器25の検出面
26に焦点を合わせて集光される。
【0040】上記構成の光学式振動検出装置において
は、反射レーザ光R2を第3凹レンズ62により一旦平
行光線にしてから第3凸レンズ64により集光させ、第
1ビームスプリッタ24において参照レーザ光R3と光
干渉させるものである。
【0041】本実施例の光学式振動検出装置によれば、
第3凹レンズ62を移動させてフォーカス調整を行うた
め、対物レンズ16をレンズ保持筒15内に固定でき
る。このため、対物レンズ16を大型化でき、それによ
って被測定物(懸垂碍子3)に対する距離が離れている
場合においても振動検出作業が可能になる。
【0042】
【第4実施例】 以下、本発明の光学式振動検出装置
を、具体化した第4実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。本実施例においては照射光学系と受光光学系とが
それそれ独立したフォーカス調節機能を有することが第
1〜第3実施例と異なる。
【0043】図4に示すように、偏光ビームスプリッタ
10の直進光軸上には第1凹レンズ11が配置され、照
射レーザ光R1のビーム径が拡げられる。同第1凹レン
ズ11はそれに接続された直動機構70により光軸上を
移動し、照射確認レーザ光(図示しない)との切り換え
や照射レーザ光R1のフォーカス調節が行われる。同第
1凹レンズ11の前方光軸上には第2凸レンズ71が配
置される。同第2凸レンズ71の前方光軸上には第3凹
レンズ72が配置され、照射レーザ光R1のビーム径が
拡げられる。
【0044】前記第2偏光ビームスプリッタ12の直角
反射光軸上には反射レーザ光R2を平行光線にする第4
凹レンズ73が配置されている。同第4凹レンズ73は
直動機構74により移動されて反射レーザ光R2のフォ
ーカスの調節が行われる。第4凹レンズ73の光軸上に
は第3凸レンズ75が配置され、反射レーザ光R2を光
・電変換器25の検出面26に焦点を合わせて集光させ
る。
【0045】本実施例においては、それぞれにフォーカ
ス調節のための光学素子11、73およびその直動機構
70、74を設けている。上記のように構成された本実
施例においては、第1凹レンズ11の直動機構70およ
び第3凹レンズ73の直動機構74により、照射光学系
および受光光学系はそれぞれ独立してフォーカス調節可
能である。このため、照射レーザ光R1のビーム径に関
係なく振動検出を行うことができる。
【0046】なお、この発明は上記実施例に限定される
ものではなく、この発明の趣旨から逸脱しない範囲で以
下のような態様で実施できる。 (1)照射光学系と受光学系とを独立して設け、受光学
系および参照光学系の光学素子を、反射光および参照光
を同一の焦点位置に収束させながら重ね合わせ、かつ光
干渉信号検出面を焦点位置付近になるように配置するこ
と。 (2)懸垂碍子以外の被測定物に対して測定を行うこ
と。
【0047】また、請求項に記載した技術的思想の外
に、前記各実施例により把握される技術的思想を述べれ
ば以下の通りである。 (1)照射レーザ光として0次光を使用する請求項1に
記載の振動検出方法。 (2)照射光学系および受光光学系のそれぞれにフォー
カス調整機構を設けた請求項2に記載の振動検出装置。
【0048】
【発明の効果】 以上詳述したように本発明によれば、
例えば、被測定物としての碍子が揺動状態にある場合に
おいても、安定した振動検出を行うことができるという
優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光学式振動検出装置を具体化した第
1実施例を示す断面図である。
【図2】 本発明の光学式振動検出装置を具体化した第
2実施例を示す断面図である。
【図3】 本発明の光学式振動検出装置を具体化した第
3実施例を示す断面図である。
【図4】 本発明の光学式振動検出装置を具体化した第
4実施例を示す断面図である。
【図5】 光学式振動検出装置の使用状態を示す正面図
である。
【図6】 本発明者が行った従来技術との比較実験に使
用した装置の概略図であって、(a)は従来技術1、
(b)は従来技術2を示す。
【図7】 実験結果を示すグラフであって、(a)は碍
子の振動波形を示すグラフである。(b)は本発明の光
学式振動検出装置が検出した干渉ビートのレベル変動を
示すグラフである。(c)および(d)は従来技術の光
学式振動検出装置が検出した干渉ビートのレベル変動を
示すグラフである。
【符号の説明】
3…被測定物としての懸垂碍子、24…干渉位置に配置
されるビームスプリッタ、25…振動計測部を構成する
光・電変換器、26…光干渉信号検出面としての検出
面、R1…照射レーザ光、R2…反射レーザ光、R3…
参照レーザ光。
フロントページの続き (72)発明者 秋月 優宏 名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日本碍子 株式会社内 (72)発明者 鈴木 康人 名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日本碍子 株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザー光を被測定物に照射し、同被測
    定物からの反射光と周波数の基準となる参照光とを同一
    空間で重ね合わせて光干渉させ、この光干渉信号をFM
    復調することにより前記被測定物の振動を計測する光学
    式振動検出方法において、 前記反射光および参照光を同一の焦点位置に収束させな
    がら重ね合わせ、かつ光干渉信号検出面を焦点位置付近
    にすることを特徴とする光学式振動検出方法。
  2. 【請求項2】 被測定物にレーザー光を照射する照射光
    学系と、同被測定物からの反射光を受光する受光学系と
    を備え、前記反射光と周波数の基準となる参照光とを同
    一空間で重ね合わせて光干渉させ、この光干渉信号をF
    M復調することにより前記被測定物の振動を計測する光
    学式振動検出装置において、 前記反射光および参照光を同一の焦点位置に収束させな
    がら重ね合わせ、かつ光干渉信号検出面を焦点位置付近
    になるように構成されていることを特徴とする光学式振
    動検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項2の光学式振動検出装置におい
    て、前記反射光および参照光の光学系のFナンバー(焦
    点距離/口径)を同一もしくは同一付近とすることを特
    徴とする光学式振動検出装置。
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