JPH0722202U

JPH0722202U - 薄型多管式貫流ボイラ

Info

Publication number: JPH0722202U
Application number: JP055760U
Authority: JP
Inventors: 直樹小畑
Original assignee: 株式会社サムソン
Priority date: 1993-09-20
Filing date: 1993-09-20
Publication date: 1995-04-21

Abstract

(57)【要約】【目的】多管式貫流ボイラにおいて、従来のボイラよ
りも大幅に薄いボイラを開発する。【構成】水平方向に伸びる直線状の上下の管寄せの間
を、垂直方向に伸びる水管を横一列に並べた水管群で連
結し、各水管の中に燃焼ガスの通る煙管または電気ヒー
ターを設け、水管の内側より缶水を加熱する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は缶体を極めて薄くした薄型多管式貫流ボイラの構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

通常の多管式貫流ボイラは中央に燃焼室を設け、燃焼室の上部にバーナを下向きに取り付け、燃焼室を取り囲むように垂直水管を配置するという構造が取られているため、ボイラの設置場所は正方形に近い形で大きな面積が必要であった。そのため奥行きまたは横幅が小さい場所でも設置できるように、炉を直方体状とし、短側面に横向きのバーナを設け、長側面に沿って垂直水管を配置した薄型のボイラ（実公昭５８−４９４４２）が開発されていた。

【０００３】上記の薄型ボイラは従来のものよりも薄くすることができたが、省スペース化、薄型化の要望は更に高まっており、より薄型のボイラが望まれていた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案が解決しようとする課題は、従来のボイラよりも大幅に薄いボイラを開発することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

水平方向に伸びる直線状の上下の管寄せの間を、垂直方向に伸びる水管を横一列に並べた水管群で連結し、各水管の中に燃焼ガスの通る煙管または電気ヒーターを設け、水管の内側より缶水を加熱する。水管内に煙管を通す場合は、下部管寄せの下側に直方体状の燃焼室、上部管寄せの上側に排気ガス集合部、排気口を設ける。水管毎に水管内と上下の管寄せを縦に貫通する煙管を設け、水管を同心円の二重管とし、水管中心に設けた煙管によって燃焼室と排気ガス集合部を連結する。燃焼室内で発生した燃焼ガスは水管中心部の煙管を通り、煙管周囲の缶水を加熱しながら上部管寄せ上部の排ガス集合部へ達し、排気口よりボイラ外へ排気される。

【０００６】

【作用】

水管内に煙管または電気ヒーターを通し、水管の内側より缶水を加熱するため、水管周りに必要であった燃焼ガス流動部が不要になり、下部管寄せの下部に直方体状の燃焼室を設ける構造で、燃焼室を水管で取り囲まないため、水管の幅だけあれば炉が形成でき、ボイラの幅を極めて小さくすることができる。

【０００７】

【実施例】

本考案の一実施例を図面を用いて説明する。図１は本考案の一実施例の概要を示した透過斜視図、図２は正面からの断面図、図３は側面からの断面図である。それぞれ水平に設置した上部管寄せ（１）と下部管寄せは（２）は共に直線状の管で、上下の管寄せ間は垂直水管（３）を一列に並べた水管群で連結されている。下部管寄せの下側には耐火材（４）で囲まれ、床面にはバーナ（６）が設置された燃焼室（８）が設けられ、上部管寄せの上側には管寄せ上面を覆う様に排ガス集合部（９）が設けられており、ボイラ外の排気筒（図示せず）に接続される。各水管内には、水管、上下管寄せ、耐火材を貫通する煙管（７）が設けられ、煙管によって燃焼室と排ガス集合部が接続される。水は内蔵されている給水タンク（１０）に一度溜められ、給水ポンプ（１１）によって下部管寄せへ給水し、二重管となっている水管へ送られる。燃焼室で発生した燃焼ガスは水管内の煙管を通り、煙管周囲の水を加熱しながら上部の排ガス集合部へ向かい、加熱された水は蒸気となり、上部管寄せ、蒸気管（５）を通り取り出される。

【０００８】図４、図５は水管内に電気ヒーター（１２）を挿入した場合の実施例を示したもので、図４は正面からの断面図、図５は側面からの断面図である。各水管に下部より電気ヒーターが挿入されており、電気ヒーターにて水管内部より缶水を加熱する。

【０００９】

【考案の効果】

本考案を実施することによって、炉本体の厚さを大幅に薄くした超薄型のボイラを製作することができ、設置スペースを小さくすることができる。また、薄型であるため、従来ボイラを置くことのできなかった場所にボイラを置くことができ、スペースを有効に利用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の概要図

【図２】一実施例の正面断面図

【図３】一実施例の側面断面図

【図４】他の実施例の正面断面図

【図５】他の実施例の側面断面図

【符号の説明】

１上部管寄せ２下部管寄せ３垂直水管４耐火剤５蒸気管６バーナ７煙管８燃焼室９排気管１０給水タンク１１給水ポンプ１２電気ヒーター

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】上下の管寄せの間を水管で連結する多管
式貫流ボイラにおいて、水平方向に伸びる直線状の上下
の管寄せ間を、垂直方向に伸びる水管を横一列に並べた
水管群で連結し、各水管内に電気ヒーターを挿入したこ
とを特徴とする薄型多管式貫流ボイラ。
【請求項２】上下の管寄せの間を水管で連結する多管
式貫流ボイラにおいて、水平方向に伸びる直線状の上下
の管寄せ間を、垂直方向に伸びる水管を横一列に並べた
水管群で連結し、下部管寄せ下方に燃焼室、燃焼室内に
バーナ、上部管寄せ上方に排ガス集合部を設け、各水管
内と上下の管寄せを貫通するように配置した煙管によっ
て燃焼室と排ガス集合部を結び、燃焼室で発生した燃焼
ガスを水管内の煙管を通して排ガス集合部へ流動させる
ことを特徴とする薄型多管式貫流ボイラ。