JPH0721969Y2 - リップシール - Google Patents

リップシール

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JPH0721969Y2
JPH0721969Y2 JP1989019815U JP1981589U JPH0721969Y2 JP H0721969 Y2 JPH0721969 Y2 JP H0721969Y2 JP 1989019815 U JP1989019815 U JP 1989019815U JP 1981589 U JP1981589 U JP 1981589U JP H0721969 Y2 JPH0721969 Y2 JP H0721969Y2
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幸一郎 老山
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Eagle Industry Co Ltd
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Eagle Industry Co Ltd
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  • Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
  • Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は回転軸周を密封するリップシールの改良に関す
る。
〔従来の技術〕
従来から、たとえばカークーラーコンプレッサ用の軸封
装置として第3図に示すようなリップシールが広く使用
されている。
このリップシールは、密封空間(A)側のゴム材製リッ
プ部材(52)と、大気(B)側の合成樹脂(PTFEなど)
製リップ部材(53)と、該合成樹脂製リップ部材(53)
をその後背(大気側)から支承するバックアップリング
(54)と、これら両リップ部材(52)(53)およびバッ
クアップリング(54)の外周部をカシメ固定している金
属ケース(51)とからなり、該金属ケース(51)におい
てハウジング(57)の軸孔内周面(58)にOリング(5
5)を介して気密的に装着され、軸孔内周面(58)の段
差部(58a)と、該軸孔内周面(58)の溝(58b)に嵌着
したスナップリング(56)との間に固定されるととも
に、密封空間(A)側へ向けて延びる前記両リップ部材
(52)(53)の内端が、ハウジング(57)の軸孔に挿通
したシャフト(59)の外周面と摺接することにより、密
封空間(A)すなわちコンプレッサ内の冷媒液(ガス)
および冷凍機油が大気(B)側へ漏れるのを阻止してい
る。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかし、上記従来のリップシールは、ゴム材製リップ部
材(52)が合成樹脂製リップ部材(53)を介してバック
アップリング(54)に支承されているものであるため、
密封空間(A)が高圧になると該圧力を受けてゴム材製
リップ部材(52)が大きく変形し、シャフト(59)に対
してベタ当たりしてしまうため、摺動発熱量が増大す
る。
したがって、該ゴム材製リップ部材(52)内端部の弾性
が劣化してクラックが発生したり、また、前記発熱によ
って油などの一部が炭化し、これによって生成された異
物が摺動部に噛み込まれて面荒れを惹き起こすことがあ
り、結果的に漏れ量が急増する問題があった。ことに、
近年はクーラー用のコンプレッサ等がその性能の向上の
ため、ますます高圧・高速化される傾向にあり、これに
対応したリップシールの改良が課題となっている。
そこで本考案は、上記課題に鑑み、摺動発熱を抑制し、
長期に亘って安定したシール性を維持することを目的と
するものである。
〔課題を解決するための手段〕
この目的のため、本考案のリップシールは、ハウジング
の軸孔内周面に気密的に固定される金属ケースの内周
に、内端がシャフトの外周面と摺接し、PTFEなどの合成
樹脂材からなる2枚のリップ部材を軸方向に並んだ状態
に固着するとともに、該両リップ部材の外周部間に、補
強環を埋設したゴム等の弾性材からなるスペーサを介在
させ、該スペーサは、前記補強環の内径部で補強されて
前記両リップ部材のうち密封空間側のリップ部材の内径
部を反密封空間側から支持するバックアップ部を有し、
このバックアップ部の内周に、ゴム等の弾性材からなる
第3のリップ部材を設けたものである。
また、上記密封空間側のリップ部材と第3のリップ部材
との間には、グリースを封入してもよい。
〔作用〕
スペーサはそのゴム材によって金属ケースとリップ部材
の間の気密性を保持している。また、PTFEなどの合成樹
脂材からなる両リップ部材はこのスペーサの介在によっ
て軸方向に離隔しているとともに、密封空間側のリップ
部材は前記スペーサのバックアップ部によって支承され
密封空間の圧力による変形が規制されているため、仮に
密封空間側のリップ部材が圧力による多少の変形を生じ
てもその影響は他側(大気側)のリップ部材に及ぶこと
がなく、両リップ部材はシャフトにベタ当たりしない。
ここで、合成樹脂材からなる両リップ部材は、弾性に乏
しいため、その密封性が懸念されるが、前記バックアッ
プ部の内周にゴム等の弾性材からなる第3のリップ部材
を設けたことによって、良好な密封性を保持することが
できる。しかも、この第3のリップ部材への、密封空間
側からの圧力も、前記密封空間側のリップ部材によって
減圧され、しかもこの第3のリップ部材自体が前記補強
環の内径部によって変形が規制されているため、シャフ
トにベタ当たりしない。
また、密封空間側のリップ部材と第3のリップ部材の間
にグリースを封入しておくことによって、弾性材製の第
3のリップ部材の潤滑性を良好に保つことができる。
〔実施例〕
以下、本考案のリップシールを、第1図に示す一実施例
を参照しながら説明する。
このリップシールは、金属ケース(1)の内周に、軸方
向に並んだ2枚のリップ部材(3)(4)の外周部を、
金属ワッシャ(11)とスペーサ(5)と金属バックアッ
プリング(12)との間に挟んだ状態でカシメ固定したも
のである。
金属ケース(1)の外周には環状の溝(2)が屈曲形成
されており、該溝(2)には金属ケース(1)とハウジ
ング(16)の間の気密性を保持するOリング(13)が装
着されている。
両リップ部材(3)(4)は、ともに自己潤滑性に優れ
たPTFE等の合成樹脂材からなり、また、スペーサ(5)
は断面略L字状の金属補強環(7)にゴム材(6)を加
硫接着(成形)したもので、金属ケース(1)と両リッ
プ部材(3)(4)の間の気密性を保持するための外周
のパッキング部(8)と、密封空間(A)側のリップ部
材(3)の内周部を大気(B)側から支承する内周のバ
ックアップ部(9)を有し、さらにこのバックアップ部
(9)の内周には、前記ゴム材(6)からなる第3のリ
ップ部材(10)が形成されている。密封空間(A)側の
リップ部材(3)と第3のリップ部材(10)の間の空間
には、適量のグリース(14)が封入され、第3のリップ
部材(10)の潤滑を図っている。
上記構成のリップシールは、金属ケース(1)におい
て、ハウジング(16)の軸孔内周面(17)の段差部(16
a)と、溝(16b)に嵌着されるスナップリング(15)と
の間に、Oリング(13)を介して装着固定される。そし
て、両リップ部材(3)(4)はスペーサ(5)の介在
によって軸方向に互いに離隔しており、密封空間(A)
側のリップ部材(3)はスペーサ(5)のうち金属補強
環(7)の内径部で補強されたバックアップ部(9)に
よって変形が規制され、大気(B)側のリップ部材
(4)はバックアップリング(12)によって変形が規制
され、ゴム材製の第3のリップ部材(10)はその基部を
金属補強環(7)に支持されているので、これらリップ
部材(3)(4)(10)の内端は、密封空間(A)が高
圧であってもシャフト(18)外周面にベタ当たりしな
い。また、リップ部材(3)において減圧密封し、第3
のリップ部材(10)に密封空間(A)からの高圧が作用
しない構造となっているので、ゴム材(6)からなる第
3のリップ部材(10)は常に自らの弾性による適正な面
圧を有する。さらに、たとえば第3のリップ部材(10)
を省いた構造のものを考えてみると、この場合は、とく
に密封空間(A)が低圧となったりガス雰囲気となる機
器停止時において、弾性に乏しい合成樹脂材製リップ部
材(3)(4)と、シャフト(18)との間からの漏れが
懸念されるが、上記実施例によると、このような場合で
も第3のリップ部材(10)の密封力により漏れを確実に
遮断する。
なお、上記実施例構造のリップシールと、このリップシ
ールから第3のリップ部材(10)を除いた構造のリップ
シールをサンプルとして、下記の条件により密封性能試
験を行なったところ、第2図のグラフに示すとおり、上
記実施例構造のものが長期間に亘って安定した密封性能
を発揮することが確認された。
試験条件 密封空間の圧力:5kg/cm2G 密封液:ISO VG 100相当油 液 温:80℃ 〔考案の効果〕 本考案によれば、潤滑性の良好なPTFE等の合成樹脂材か
らなる2枚のリップ部材間にスペーサを介在させ、密封
空間側のリップ部材は大気側のリップ部材から離隔した
状態で前記スペーサのバックアップ部で変形を規制され
ているため、密封空間の圧力を受けて両リップ部材がシ
ャフトとベタ当たりして摺動発熱量が異常に増大すると
いったようなことがなく、しかもバックアップ部により
変形が規制された密封空間側のリップ部材の減圧密封作
用及び前記バックアップ部による第3のリップ部材自体
に対する変形規制作用によって、この第3のリップ部材
が、圧力条件や回転時・停止時に拘らず常に適正なシー
ル面圧を有するので、優れた密封性を持続し、グリース
の封入によって更なるシール耐久性の向上を図ることが
できるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示す装着状態の半裁断面
図、第2図は試験結果のグラフ、第3図は従来例を示す
装着状態の半裁断面図である。 (1)金属ケース、(3)(4)リップ部材 (5)スペーサ、(6)ゴム材、(7)金属補強環 (9)バックアップ部、(10)第3のリップ部材 (14)グリース、(16)ハウジング (18)シャフト

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハウジングの軸孔内周面に気密的に固定さ
    れる金属ケースの内周に、内端がシャフトの外周面と摺
    接し、PTFEなどの合成樹脂材からなる2枚のリップ部材
    を軸方向に並んだ状態に固着するとともに、該両リップ
    部材の外周部間に、補強環を埋設したゴム等の弾性材か
    らなるスペーサを介在させ、該スペーサは、前記補強環
    の内径部で補強されて前記両リップ部材のうち密封空間
    側のリップ部材の内径部を反密封空間側から支持するバ
    ックアップ部を有し、このバックアップ部の内周に、ゴ
    ム等の弾性材からなる第3のリップ部材を設けたことを
    特徴とするリップシール。
  2. 【請求項2】密封空間側のリップ部材と第3のリップ部
    材との間に、グリースを封入したことを特徴とする請求
    項1に記載のリップシール。
JP1989019815U 1989-02-22 1989-02-22 リップシール Expired - Lifetime JPH0721969Y2 (ja)

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