JPH07218941A - 波長変換装置 - Google Patents

波長変換装置

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JPH07218941A
JPH07218941A JP6008396A JP839694A JPH07218941A JP H07218941 A JPH07218941 A JP H07218941A JP 6008396 A JP6008396 A JP 6008396A JP 839694 A JP839694 A JP 839694A JP H07218941 A JPH07218941 A JP H07218941A
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JP
Japan
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light
optical element
wavelength conversion
incident
core fiber
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JP6008396A
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Yoshihisa Inoue
喜央 井上
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Original Assignee
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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】全体構成の小型化や低価格化を実現することが
できる波長変換装置を提供する。 【構成】光源素子1からの基本光が入射する有機コアフ
ァイバー2と、この有機コアファイバー2を通過した基
本光及びSHG光の混合光が入射する光学素子3とを備
えた波長変換装置であって、光学素子3は基本光とSH
G光とを分離したうえ、SHG光をビーム整形して透過
させるとともに、基本光を透過させない機能を有するも
のであることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主としてレーザ光を半
波長の第2高調波に変換(短波長化)する際に用いられ
る波長変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、レーザ光の短波長化はメモリの高
密度化や計測の高精度化、ディスプレイの高精密化など
の必要上から益々重要な要素技術となってきている。そ
して、このような短波長化を実現するには、光源素子で
ある半導体レーザ自体の発振波長を短波長化させる方法
と、半導体レーザから出射された1次光である基本光を
非線形光学素子によって短波長化させる方法とがあり、
非線形光学素子を用いる方法の実用化が近いと考えられ
ている。
【0003】この際における非線形光学素子というのは
結晶の非線形性を利用しての波長変換が可能な素子の意
味であり、結晶中に入射してきた1次光を変換したうえ
で波長が半分となった第2高調波としてのSHG(Seco
nd Hermonic Generation)光を得る際に用いられる素子
である。そして、現状においては、有機非線形光学材料
を用いて作製されたチェレンコフ放射方式の有機コアフ
ァイバー、すなわち、屈折率の高いコアと屈折率の低い
クラッドとを一体化してなる光ファイバー構造の有機コ
アファイバーを非線形光学素子として用いるのが一般的
となっている。
【0004】なお、ここでの有機コアファイバーは、入
射してきた基本光が導波モードとなり、また、第2高調
波であるSHG光が放射モードとなったうえでコアから
ある角度、すなわち、波長やコア径、屈折率に基づいて
定まる角度をもってクラッド中に出射してくる現象を利
用するものであり、温度及び波長に対する許容度や生産
性、価格などの点で優れるとして有望視されているもの
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来構
成とされた有機コアファイバーからは、1次光として入
射した基本光と、これから90°偏光した状態で得られ
たSHG光とが混合されてなる混合光が2次光として出
射されてくる。そこで、SHG光のみを選択して得るた
めには、有機コアファイバーから出射されてきた混合光
中から基本光を取り除く必要があることになる。
【0006】そして、通常の実験レベルにおいて基本光
を取り除くには、基本光とSHG光との偏光方向の相違
を利用して分離する偏光ビームスプリッターや波長選択
性を有する吸収フィルターまたは反射フィルターなどの
分離用素子を用いるのが一般的とされている。しかしな
がら、これらのような分離用素子を用いたうえで実用的
な波長変換装置を構成するのでは、部品点数が増えるこ
とになる結果、波長変換装置の小型化や低価格化を実現
することが困難となってしまう。
【0007】また、この有機コアファイバーに対する1
次光の結合が通常通りの垂直入射である場合には数%程
度の入射損失が発生することになるが、SHG光は入射
基本波の2乗に比例して増加するから、SHG光の出力
を高めるためには入射損失を極力抑制しておく必要があ
る。そして、このような入射損失の抑制対策としては、
特開平2−254426号公報で開示されているよう
に、有機コアファイバーにおける入射光結合面を減反射
コーティング膜としての誘電体多層膜で覆っておく方法
が提案されている。しかしながら、このような減反射コ
ーティング膜の作製時には、真空装置を使用したうえで
の成膜工程が必要となってコストが高くなるばかりか、
真空雰囲気中に放置された有機コアファイバーの劣化を
招いてしまうというような不都合が生じることになって
いた。
【0008】本発明は、これらの不都合に鑑みて創案さ
れたものであって、全体構成の小型化や低価格化を実現
することができる波長変換装置の提供を目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる第1の波
長変換装置は、光源素子からの基本光が入射する有機コ
アファイバーと、この有機コアファイバーを通過した基
本光及びSHG光の混合光が入射する光学素子とを備え
たものであり、光学素子は基本光とSHG光とを分離し
たうえ、SHG光をビーム整形して透過させるととも
に、基本光を透過させない機能を有するものであること
を特徴としている。
【0010】また、本発明にかかる第2の波長変換装置
は、光源素子からの基本光が入射する有機コアファイバ
ーと、この有機コアファイバーを通過した基本光及びS
HG光の混合光が入射する光学素子とを備えており、光
学素子は基本光とSHG光とを分離したうえ、SHG光
をビーム整形して透過させるとともに、基本光を透過さ
せない機能を有するものである一方、有機コアファイバ
ーはその入射光結合面の基本光に対する角度がブリュー
スタ角と合致したものであることを特徴としている。
【0011】
【実施例】以下、本発明にかかる実施例を図面に基づい
て説明する。
【0012】第1実施例 図1は本発明の第1実施例にかかる波長変換装置の全体
構成を示す構造図であり、図2はその光学素子のみを拡
大して示す構造図である。
【0013】本実施例にかかる波長変換装置は、1次光
である基本光を出射する光源素子1と、1次光が入射す
る非線形光学素子としての有機コアファイバー2と、こ
の有機コアファイバー2から出射された2次光が入射す
る光学素子3とを備えており、有機コアファイバー2及
び光学素子3のそれぞれは基本光の入射方向であるとこ
ろの光源素子1の光軸Lに沿う向きで配置されている。
そして、この際における光源素子1としては、波長88
0nm、出力100mWのシングルモードの半導体レー
ザが用いられており、光源素子1及び有機コアファイバ
ー2の入射光結合面2a間には、半導体レーザ用の市販
品であるところのコリメータレンズ4及び集光レンズ5
が配置されている。なお、ここでのコリメータレンズ4
はNA=0.5、集光レンズ5はNA=0.615の仕
様を有している。
【0014】一方、有機コアファイバー2は、従来例同
様、光源素子1から入射してきた基本光と、これから9
0°偏光して得られたSHG光とが混合されてなる混合
光を2次光として出射するものである。そして、この有
機コアファイバー2は、日本電気硝子(株)のLG16
高屈折率ガラス(1.686/波長:880nm)から
なるキャピラリーガラスを利用することによって作製さ
れたものであり、屈折率の高いコアの直径は1.3μ
m、屈折率の低いクラッドの直径は1mm、長さは10
mmと設定されている。また、この際のコア材料、すな
わち、コアを構成する有機非線形光学材料としてはDM
NP(3、5−ジメチル−1−(4−ニトロフェニル)
ピラゾール)が用いられており、有機コアファイバー2
はキャピラリーガラス内に充填されたコア材料をゾーン
メルト法によって単結晶化したものとなっている。な
お、図中の符号Pはファイバー軸心を示しており、この
ファイバー軸心Pは光源素子1の光軸Lと合致させられ
ている。
【0015】さらに、本実施例における光学素子3はB
K7のようなガラスを用いて作製されたものであり、図
2で示すように、有機コアファイバー2から出射された
2次光、すなわち、基本光及びSHG光からなる混合光
の入射側部分(図2では仮想線で区切られた左側部分)
3aが円錐プリズム形状とされる一方、入射側部分3a
を除く出射側部分(図2では右側部分)3bが円形断面
形状とされた構成を有している。そして、この光学素子
3の入射側部分3aはSHG光の出射角に対応した底
角、例えば、SHG光の出射角が7°の場合には13.
4°の底角を有するものとなっている。なお、図中の矢
印Aは、混合光の入射方向を示している。
【0016】また、この光学素子3における出射側部分
3bは、円錐プリズム形状とされた入射側部分3aでコ
リメートされた光に対する45°の角度をもって位置決
めされた平面形状の誘電体多層膜6を介したうえで一対
のガラス体同士が接着された構成を有している。そし
て、この出射側部分3bは、有機コアファイバー2から
入射された混合光を構成する基本光とSHG光とを偏光
方向の相違に基づいて互いに分離したうえ、90°偏光
したSHG光についてはビーム整形して透過させる一
方、SHG光から分離された基本光については透過させ
ない機能を有する部分となっている。
【0017】すなわち、ここでの誘電体多層膜6は、基
本光を反射する一方でSHG光を透過させる性質をもつ
よう、105nm厚みのZnS膜と95nm厚みのMg
F2膜とを交互に25層成膜してなるものである。な
お、この光学素子3の入射側面及び出射側面上には、S
HG光に対する透過率が最大となるよう、94nm厚み
とされたMgF2単層からなるコーティング膜7が形成
されている。
【0018】以上説明したように、本実施例の波長変換
素子を構成する有機コアファイバー2からも、1次光と
して入射した基本光と、これから90°偏光した状態の
SHG光とからなる混合光が出射されてくることは従来
例と同じである。しかしながら、本実施例においては、
混合光を構成する基本光とSHG光とを偏光方向の相違
に基づいて互いに分離する光学素子3を有機コアファイ
バー2の出射端側に配置し、かつ、出射された混合光が
光学素子3内を通過する構成を採用したので、光学素子
3からは基本光が分離されたうえでコリメートされたS
HG光のみが出射されてくることになる。なお、本発明
の発明者が上記構成とされた光学素子3を波長変換素子
に組み込んだうえでの実験を行ってみたところによれ
ば、基本光のSHG光に対する透過比率が1/1000
程度以下であることが確認されている。
【0019】第2実施例 図3は本発明の第2実施例にかかる波長変換装置の全体
構成を示す構造図であり、図4はその光学素子のみを拡
大して示す構造図である。なお、第2実施例にかかる波
長変換装置の全体構成は、光学素子に関わる点を除き、
第1実施例と基本的に異ならないので、図3及び図4に
おいて図1及び図2と互いに同一もしくは相当する部
品、部分には同一符号を付し、ここでの詳しい説明は省
略する。
【0020】本実施例にかかる波長変換装置は、半導体
レーザである光源素子1と、この光源素子1の光軸Lに
沿う向きとして順次配置された有機コアファイバー2及
び光学素子8とを備えたものであり、光源素子1と有機
コアファイバー2の入射光結合面2aとの間にはコリメ
ータレンズ4及び集光レンズ5が配置されている。
【0021】そして、ここでの光学素子8は有機コアフ
ァイバー2の出射端側に配置されたうえ、有機コアファ
イバー2から2次光として出射されてきた混合光中の基
本光を吸収したうえでSHG光のみをビーム整形して透
過させる機能、すなわち、基本光とSHG光とを吸収の
相違に基づいて分離する機能を有しており、(株)HO
YA製のCM500といわれるガラスを用いたうえ、S
HG光の出射角に対応した底角を有する円錐プリズム形
状として作製されたものとなっている。なお、この光学
素子8の入射側面及び出射側面上にも、SHG光に対す
る透過率を高めるためのMgF2単層からなるコーティ
ング膜7が形成されている。
【0022】そこで、この光学素子8が組み込まれた波
長変換素子においては、有機コアファイバー2から出射
されてきた混合光を構成する基本光とSHG光とが吸収
の相違に基づいて分離されることになる結果、光学素子
8からはSHG光のみが出射されてくることになる。な
お、発明者の実験によれば、基本光のSHG光に対する
透過比率が1/1000程度以下となることが確認され
ている。
【0023】第3実施例 図5は本発明の第3実施例にかかる波長変換装置の全体
構成を示す構造図、図6はその光学素子のみを拡大して
示す構造図である。なお、この第3実施例にかかる波長
変換装置の全体構成は、光学素子に関わる点を除いて第
1及び第2実施例のそれぞれと基本的に異ならないの
で、図5及び図6において図1ないし図4と互いに同一
もしくは相当する部品、部分には同一符号を付し、ここ
での詳しい説明は省略する。
【0024】本実施例にかかる波長変換装置は、半導体
レーザである光源素子1と、この光源素子1の光軸Lに
沿う向きとして配置された有機コアファイバー2及び光
学素子9とを備えており、光源素子1と有機コアファイ
バー2の入射光結合面2aとの間にはコリメータレンズ
4及び集光レンズ5が配置されている。そして、ここで
の光学素子9は、BK7といわれるガラスを用いたう
え、SHG光の出射角に対応した底角、例えば、13.
4°の底角を有する円錐プリズム形状として作製された
ものであり、有機コアファイバー2の出射端側に配置さ
れている。
【0025】さらに、光学素子9の出射側面上には11
0nm厚みのZnS膜と110nm厚みのMgF2膜と
を交互に9層成膜してなるコーティング膜10が形成さ
れる一方、その入射側面上には第1実施例同様のMgF
2単層からなるコーティング膜7が形成されている。す
なわち、ここでのコーティング膜10は、有機コアファ
イバー2から出射されたうえで光学素子9に入射してき
た混合光中の基本光とSHG光とを互いに分離する選択
透過膜としての機能を果たすものとなっている。なお、
選択透過膜となるコーティング膜10を光学素子9の入
射側面上に形成することも可能であるが、この入射側面
が曲面形状を有していることから、設計が難しくコスト
アップとなるため、本実施例においては、平面形状を有
する光学素子9の出射側面上にのみコーティング膜10
を形成することとしている。
【0026】すなわち、本実施例においては、波長変換
素子に対して光学素子9が組み込まれているため、有機
コアファイバー2から出射されてきた混合光が反射の相
違に基づいて基本光とSHG光とに分離されることにな
り、光学素子9からはSHG光のみが出射されてくる。
そして、発明者の実験によれば、基本光のSHG光に対
する透過比率が1/1000程度以下となることが確認
されている。
【0027】第4実施例 図7は本発明の第4実施例にかかる波長変換装置の全体
構成を示しており、この波長変換素子は各部品の配置状
態を除いて第1ないし第3実施例と基本的に共通してい
る。そこで、この図7において図1ないし図6と互いに
同一もしくは相当する部品、部分には同一符号を付し、
ここでの詳しい説明は省略する。
【0028】本実施例にかかる波長変換装置は、1次光
である基本光を出射する光源素子1と、1次光が入射す
る非線形光学素子としての有機コアファイバー2と、こ
の有機コアファイバー2から出射された2次光が入射す
る光学素子3とを備えるとともに、光源素子1から出射
された基本光をコリメートするためのコリメートレンズ
4と、コリメートされた基本光を集光したうえで有機コ
アファイバー2の入射光結合面2aに対して入射させる
集光レンズ5とを具備している。そして、この際におけ
る光源素子1としては波長880nm、出力100mW
のシングルモードの半導体レーザが用いられる一方、コ
リメータレンズ4はNA=0.5、集光レンズ5はNA
=0.615の仕様を有しており、これらのコリメート
レンズ4及び集光レンズ5は光源素子1から出射された
基本光の入射方向であるところの光源素子1の光軸Lに
沿う向きに従って配置されている。
【0029】また、ここでの有機コアファイバー2は、
第1実施例と同じく、日本電気硝子(株)のLG16高
屈折率ガラス(1.686/波長:880nm)からな
るキャピラリーガラス内にコア材料であるDMNP
(3、5−ジメチル−1−(4−ニトロフェニル)ピラ
ゾール)を充填したうえでゾーンメルト法によって単結
晶化して作製されたものであり、コア直径は1.3μ
m、クラッド直径は1mm、長さは10mmとされてい
る。そして、この有機コアファイバー2はファイバー軸
心P方向と直交する平面形状を有する入射光結合面2a
の基本光に対する角度がブリュースタ角と合致する状態
となるようにして配置されるものであり、光学素子3も
ファイバー軸心Pに沿った有機コアファイバー2の出射
端側に配置されている。なお、この際、有機コアファイ
バー2の出射端面もファイバー軸心P方向と直交する平
面形状を有しており、これら出射端面及び入射光結合面
2aの平滑度はλ/10程度とされている。
【0030】ところで、ブリュースタ角(Br)は、空
気の屈折率をn1、有機コアファイバーのコアにおける
屈折率をn2とした場合、tan(Br)=n2/n1
という関係式で表されるから、本実施例に対して適用す
ると、n1=1,n2=1.6998である結果、Br
=59.5°という値が得られる。したがって、本実施
例における有機コアファイバー2は、その入射光結合面
2aの基本光に対する角度が59.5°のブリュースタ
角を有することになる向きを選定したうえで配置される
ことになる。
【0031】そして、以上のような構成を採用したこと
により、本実施例の波長変換装置においては、有機コア
ファイバー2に対する1次光の結合時における入射損失
が測定限界であるところの1%以下となることが発明者
の行った実験によって確認されている。また、この波長
変換装置によれば、光学素子3から出射されてくるSH
G光の出力が従来例における垂直入射の場合と比べて8
%程度向上することも明らかとなっている。
【0032】第5実施例 図8は、本発明の第5実施例にかかる波長変換装置の全
体構成を示す構造図である。なお、本実施例にかかる波
長変換装置は、有機コアファイバーそのものの形状に関
する点を除き、第1ないし第4実施例と基本的に異なら
ないから、図8において図1ないし図7と互いに同一も
しくは相当する部品、部分には同一符号を付し、ここで
の詳しい説明は省略する。
【0033】本実施例にかかる波長変換装置は、光源素
子1と、この光源素子1の光軸Lに沿って配置された有
機コアファイバー2、光学素子3、コリメータレンズ4
及び集光レンズ5とを備えたものであり、この際におけ
る有機コアファイバー2は、その入射光結合面2aの基
本光に対する角度がブリュースタ角と合致したものにな
っている。すなわち、この有機コアファイバー2の入射
光結合面2aは、光学素子1から入射されてくる基本光
に対する角度がブリュースタ角、例えば、59.5°と
いうような所定のブリュースタ角と合致する向きに沿っ
て傾斜した平面形状を有している。
【0034】そして、本実施例にかかる波長変換装置に
おいては、有機コアファイバー2の入射光結合面2aが
所定のブリュースタ角を有するように加工しておく必要
があることになり、その加工に際しては、コア内での結
晶の向きを確認すべく予め偏光させられた基本光を入射
させたうえで最もSHG光の出力が高くなる角度を確認
した後、回転機構及び研磨角度調整機構を備えた研磨加
工装置を使用して有機コアファイバー2を加工すること
が行われる。なお、この際、有機コアファイバー2の出
射端面はファイバー軸心P方向と直交する平面形状を有
するものとなっており、これら出射端面及び入射光結合
面2aはともにλ/10程度の平滑度を有している。
【0035】その結果、本実施例にかかる構成を採用し
た場合においても、有機コアファイバー2の入射光結合
面2aでの入射損失は1%以下程度となり、また、光学
素子3から出射されるSHG光の出力も従来例における
垂直入射の場合と比べて8%程度向上している。
【0036】ところで、以上説明した第4及び第5実施
例においては、第1実施例で説明した光学素子3を用い
ることとしているが、これに限定されることはなく、第
2もしくは第3実施例に関わる光学素子8,9を用いた
うえで波長変換装置を構成してもよいことは勿論であ
る。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる第
1の波長変換装置によれば、有機コアファイバーの出射
端側に配置された光学素子が基本光とSHG光とを分離
したうえ、SHG光をビーム整形して透過させるととも
に、基本光を透過させない機能を有するものとしたの
で、有機コアファイバーから出射される混合光中から基
本光のみが取り除かれたうえでのSHG光を極めて容易
に得ることができる。その結果、単色性に優れており、
しかも、小型化及び低価格化を実現可能な波長変換装置
を容易に構成し得るという効果が得られる。
【0038】さらに、第2の波長変換装置によれば、有
機コアファイバーの入射光結合面の基本光に対する角度
をブリュースタ角と合致させているので、光源素子から
入射してくる1次光の有機コアファイバーに対する結合
状態を改善して入射損失の低減を図ることが可能にな
る。したがって、従来例のような誘電体多層膜からなる
減反射コーティング膜を形成する必要はなくなり、ま
た、この膜形成に際して真空装置を使用する必要もなく
なる結果、コストの低減化を実現するとともに、有機コ
アファイバーの劣化を防止し得ることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例にかかる波長変換装置の全体構成を
示す構造図である。
【図2】その光学素子を拡大して示す構造図である。
【図3】第2実施例にかかる波長変換装置の全体構成を
示す構造図である。
【図4】その光学素子を拡大して示す構造図である。
【図5】第3実施例にかかる波長変換装置の全体構成を
示す構造図である。
【図6】その光学素子を拡大して示す構造図である。
【図7】第4実施例にかかる波長変換装置の全体構成を
示す構造図である。
【図8】第5実施例にかかる波長変換装置の全体構成を
示す構造図である。
【符号の説明】
1 光源素子 2 有機コアファイバー 3 光学素子

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源素子からの基本光が入射する有機コア
    ファイバーと、この有機コアファイバーを通過した基本
    光及びSHG光の混合光が入射する光学素子とを備えた
    波長変換装置であって、 光学素子は、基本光とSHG光とを分離したうえ、SH
    G光をビーム整形して透過させるとともに、基本光を透
    過させない機能を有するものであることを特徴とする波
    長変換装置。
  2. 【請求項2】光学素子は、基本光とSHG光とを偏光方
    向の相違に基づいて分離するものであることを特徴とす
    る請求項1記載の波長変換装置。
  3. 【請求項3】光学素子は、基本光とSHG光とを吸収の
    相違に基づいて分離するものであることを特徴とする請
    求項1記載の波長変換装置。
  4. 【請求項4】光学素子は、基本光とSHG光とを反射の
    相違に基づいて分離するものであることを特徴とする請
    求項1記載の波長変換装置。
  5. 【請求項5】有機コアファイバーは、その入射光結合面
    の基本光に対する角度がブリュースタ角と合致したもの
    であることを特徴とする請求項1記載の波長変換装置。
  6. 【請求項6】有機コアファイバーの入射光結合面はファ
    イバー軸心方向と直交する平面形状を有しており、この
    有機コアファイバーは入射光結合面の基本光に対する角
    度がブリュースタ角と合致する向きに沿って配置された
    ものであることを特徴とする請求項5記載の波長変換装
    置。
  7. 【請求項7】有機コアファイバーの入射光結合面は基本
    光に対する角度がブリュースタ角と合致する向きに沿っ
    て傾斜した平面形状を有しており、この有機コアファイ
    バーはファイバー軸心方向が基本光の入射方向に沿う向
    きとして配置されたものであることを特徴とする請求項
    5記載の波長変換装置。
JP6008396A 1994-01-28 1994-01-28 波長変換装置 Pending JPH07218941A (ja)

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JP6008396A JPH07218941A (ja) 1994-01-28 1994-01-28 波長変換装置

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JP6008396A JPH07218941A (ja) 1994-01-28 1994-01-28 波長変換装置

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JPH07218941A true JPH07218941A (ja) 1995-08-18

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JP6008396A Pending JPH07218941A (ja) 1994-01-28 1994-01-28 波長変換装置

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005250390A (ja) * 2004-03-08 2005-09-15 Noritsu Koki Co Ltd 光源装置
JP2019518984A (ja) * 2016-07-13 2019-07-04 シャープ株式会社 周波数変換レーザのための小型かつ効果的なビームアブソーバ

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