JPH07218621A - 距離測定装置 - Google Patents

距離測定装置

Info

Publication number
JPH07218621A
JPH07218621A JP6012367A JP1236794A JPH07218621A JP H07218621 A JPH07218621 A JP H07218621A JP 6012367 A JP6012367 A JP 6012367A JP 1236794 A JP1236794 A JP 1236794A JP H07218621 A JPH07218621 A JP H07218621A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
distance
electromagnetic waves
objects
wave
ratio
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6012367A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Nonaka
賢一 野中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP6012367A priority Critical patent/JPH07218621A/ja
Priority to US08/383,783 priority patent/US5578933A/en
Publication of JPH07218621A publication Critical patent/JPH07218621A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S11/00Systems for determining distance or velocity not using reflection or reradiation
    • G01S11/02Systems for determining distance or velocity not using reflection or reradiation using radio waves
    • G01S11/06Systems for determining distance or velocity not using reflection or reradiation using radio waves using intensity measurements

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Radar, Positioning & Navigation (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】二つの物体間の距離を簡略な構成で容易に検出
できる距離測定装置を提供する。 【構成】波長の相違する一組の電磁波を物体1から物体
2に向かって送波する送波手段3と、それらの電磁波を
受波する受波手段4と、受波された一組の電磁波の受波
レベルの比(R1 /R2 )の値から次式により物体1,
2間の距離Lを求める距離検出手段5とを備える。 【数1】 上式においてα1 ,α2 は各電磁波の単位距離当たりの
減衰率、S1 ,S2 は各電磁波の送波レベルである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁波を用いて二つの
物体間の距離を測定する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電磁波を用いて二つの物体間の距
離を測定する装置としては、例えばFM−CWレーダ装
置が知られており、このFM−CWレーダ装置において
は、周波数変調した電磁波を一方の物体(以下、測定側
物体という)から他方の物体(以下、被測定側物体とい
う)に向かって送波すると共に、その送波した電磁波の
被測定側物体からの反射波を前記測定側物体で受波す
る。このとき、測定側物体において受波される反射波の
受波信号は、該電磁波がこれらの物体間を往復するのに
要する時間分の遅れを送波信号に対して生じ、このため
該送波信号と受波信号とを同一時間軸上で比較すると、
これらの間には前記物体間の距離に比例した周波数差を
生じる。そこで、FM−CWレーダ装置においては、送
受波信号の周波数差を検出し、その周波数差に基づいて
物体間の距離を検出する。
【0003】しかしながら、このようなFM−CWレー
ダ装置において、上記のように物体間の距離を検出する
ためには、前記被測定側物体からの直接的な反射波の受
波信号と送波信号との周波数差を検出する必要がある
が、前記測定側物体における受波信号には、一般には前
記被測定物体から他の物体等を経て受波される間接波等
の成分も多く含まれる。従って、FM−CWレーダ装置
により、前記被測定側物体の距離を正しく検出するため
には、受波信号から直接的な反射波の成分のみを抽出す
る必要があり、このため、周波数分析等の複雑な処理を
行わなければならず、装置が複雑なものとなり易く、ま
た、高価なものとなるという不都合があった。また、受
波信号の周波数分析を行って、距離検出のために必要な
直接的な反射波に対応するスペクトルを抽出することが
できたとしても、該スペクトルには一般に、被測定側物
体の反射面の形状や測定側物体に対する位置関係等が起
因して種々の周波数成分が含まれ、このため、被測定物
体の距離に対応する周波数を特定することが困難で、被
測定側物体の距離を正しく検出することが困難なものと
なっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、距離測定装
置の改良を目的とし、より具体的には二つの物体間の距
離を簡略な構成で容易に検出できる距離測定装置を提供
することを目的とする。
【0005】そして、種々の気象条件下で物体間の距離
検出を良好な検出精度で行うことができる距離検出装置
を提供することを目的とする。
【0006】また、物体間の距離検出の精度を高めるこ
とができる距離検出装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる目的を達
成するために、二つの物体間の距離を測定する装置であ
って、一方の物体に設けられ、互いに波長の相違する複
数の電磁波をそれぞれ所定の送波レベルで略他方の物体
に向かって送波する送波手段と、他方の物体に設けら
れ、前記送波手段から送波された各電磁波をその波長毎
に受波する受波手段と、該受波手段により受波された複
数の電磁波のうち、少なくとも一組の電磁波の受波レベ
ルの比を前記二つの物体間の距離に対応する量として検
出し、該比の値により前記二つの物体間の距離を求める
距離検出手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】そして、前記一組の電磁波の送波レベルを
1 ,S2 、受波レベルをR1 ,R 2 、前記二つの物体
間における前記一組の電磁波の単位距離当たりの減衰率
をα 1 ,α2 、前記二つの物体間の距離をLとしたと
き、前記距離検出手段は、あらかじめ設定された前記送
波レベルS1 ,S2 の比(S2 /S1 )及び減衰率
α1,α2 と、検出した受波レベルの比(R1 /R2
とを用いて次式により前記二つの物体間の距離Lを求め
ることを特徴とする。
【0009】
【数2】
【0010】また、上式により距離Lを求める場合に、
前記減衰率α1 ,α2 又は該減衰率α1 ,α2 の差(α
2 −α1 )を気象条件に応じて補正する補正手段を備え
たことを特徴とする。
【0011】あるいは、前記距離検出手段により求めら
れた前記二つの物体間の距離を気象条件に応じて補正す
る補正手段を備えたことを特徴とする。
【0012】また、上式により距離Lを求める場合に、
前記各電磁波と同一波長の複数の電磁波を所定の距離間
隔で送受波する送受波手段と、その送受波時の各電磁波
の送波レベルと受波レベルとの比により各電磁波の前記
減衰率を検出する減衰率検出手段とを備え、前記距離検
出手段は、該減衰率検出手段により検出された各電磁波
の減衰率を用いて前記二つの物体間の距離を求めること
を特徴とする。
【0013】また、前記距離検出手段は、前記複数の電
磁波のうちの二組以上の電磁波について、各組の電磁波
の受波レベルの比の値により前記二つの物体間の距離を
それぞれ求め、さらにその求めた複数の距離の平均値を
前記二つの物体間の距離として求めることを特徴とす
る。
【0014】尚、使用する電磁波の波長帯域としては、
例えばマイクロ波帯からサブミリ波帯にかけての帯域
(波長0.5mm〜20mmの帯域)、あるいは赤外線
帯域(波長0.7μm〜20μmの帯域)が好ましい。
【0015】また、前記送波手段、受波手段及び距離検
出手段は、各物体にそれぞれ設けるようにしてもよい。
【0016】また、前記送受波手段及び減衰率検出手段
は、例えば前記受波手段を設けた物体に備える。
【0017】
【作用】本発明によれば、前記一方の物体の送波手段か
ら送波された互いに波長の相違する各電磁波は、大気中
を伝播して前記他方の物体の受波手段により受波され
る。この時、各電磁波の送波レベルをS、受波レベルを
R、前記物体間の距離をL、単位距離当たりの各電磁波
の減衰率をαとすると、受波レベルRは一般に次式によ
り与えられる。
【0018】 R=S・exp(−α・L) ……(1) 式(1)において、通常的な大気中における減衰率α
は、一般に電磁波の波長によって相違し、該波長に固有
のものとなる傾向がある。また、各電磁波の受波レベル
Rは、一般に、いずれか一方の物体が電磁波の送波方向
に対して横ずれは向きの変化を生ずると物体間の距離L
が同一であっても変化するが、その変化の程度は、送波
アンテナ等を適切に設計しておけば各電磁波について同
程度のものとなると考えられ、従って、各電磁波の受波
レベルRの相互の比は、物体の横ずれや向き等による影
響を受け難いと考えられる。従って、前記複数の電磁波
のうちの、一組について、前記距離検出手段により受波
レベルRの比を検出すると、該受波レベルRの比は、上
記式(1)から明らかなように、それらの一組の電磁波
の送波レベルSの比をあらかじめ設定しておけば、物体
の横ずれや向き等に影響されずに物体間の距離Lに対応
したものとなり、該受波レベルRの比の値により、物体
間の距離を検出することが可能となる。
【0019】具体的には、前記一組の電磁波の送波レベ
ルをS1 ,S2 、受波レベルをR1,R2 、前記二つの
物体間における前記一組の電磁波の単位距離当たりの減
衰率をα1 ,α2 とすると、前記式(1)から明らかな
ように、物体間の距離Lは、検出した受波レベルの比
(R1 /R2 )等を用いて次式(2)により求められ
る。
【0020】
【数3】
【0021】従って、送波レベルS1 ,S2 の比(S2
/S1 )及びそれらの電磁波の波長に固有的な減衰率α
1 ,α2 をあらかじめ設定しておけば、それらの電磁波
の受波レベルの比(R1 /R2 )を検出するだけで、該
比(R1 /R2 )の値から式(2)により物体間の距離
Lを検出することができる。この場合、前記送波手段か
ら送波された各電磁波の受波レベルを検出する必要があ
るが、各電磁波は一定波長のものであるため、バンドパ
スフィルタやアンプを用いれば容易且つ確実に各電磁波
の受波信号を抽出してその受波レベルを検出することが
でき、従って、物体間の距離を式(2)により検出する
ことが可能である。また、各電磁波の送波レベルは、そ
れらの比(S2 /S1 )を設定しておくだけで、適切な
送波レベルを選択することが可能となる。尚、式(2)
により物体間の距離Lを求めるに際しては、減衰率
α1 ,α2 の差が比較的大きくなるような波長の電磁波
を使用することが好ましい。このような電磁波を使用し
て物体間の距離Lを検出することで、その検出精度を高
めることが可能となる。また、受波レベルの比(R1
2 )と距離Lとの相関関係をあらかじめマップ等によ
り設定しておけば、式(2)の演算を行わずとも受波レ
ベルの比(R1 /R2 )から距離Lを直接的に求めるこ
とも可能である。
【0022】また、式(2)により距離Lを求める場合
に、前記一組の電磁波の減衰率α1,α2 は、雨、霧等
の気象条件に応じて変化し、距離Lが同一であっても、
受波レベルの比が変化する場合がある。このような場合
には、前記減衰率α1 ,α2又は該減衰率α1 ,α2
差(α2 −α1 )をあらかじめ設定したマップ等を用い
て気象条件に応じて補正することにより、気象条件を考
慮した距離Lの検出が可能となる。
【0023】あるいは、前記一組の電磁波の減衰率
α1 ,α2 の値として、通常的な大気中における減衰率
を用い、式(2)により求めた距離Lを気象条件に応じ
て補正することも可能である。このことは、式(2)を
用いずに受波レベルの比からマップ等を用いて直接的に
距離を求める場合でも同様である。
【0024】尚、気象条件は、例えば大気中に光を放射
し、この時、大気中の雨や霧等から反射される反射光の
レベルを検出することにより、その反射光のレベルから
雨量や霧の発生量等の気象条件を把握することが可能で
ある。
【0025】また、式(2)により距離Lを求める場合
に、前記各電磁波と同一波長の複数の電磁波を所定の距
離間隔で送受波する送受波手段と、その送受波時の各電
磁波の送波レベルと受波レベルとの比により各電磁波の
前記減衰率を検出する減衰率検出手段とを備えたときに
は、該減衰率検出手段により検出された減衰率を式
(2)の減衰率α1 ,α2 として用いて距離Lを求める
ことにより、気象条件等にかわらず、実際の減衰率を使
用した距離Lの検出が可能となる。
【0026】また、前記複数の電磁波のうちの二組以上
の電磁波について、各組の電磁波の受波レベルの比の値
により前記二つの物体間の距離をそれぞれ求め、さらに
その求めた複数の距離の平均値を前記二つの物体間の距
離として求めるときには、距離検出の正確性を高めるこ
とが可能となる。
【0027】
【実施例】本発明の第1の実施例を図1及び図2を参照
して説明する。図1は本実施例の距離測定装置のシステ
ム構成図、図2は図1の装置の作動を説明するための説
明図である。
【0028】図1を参照して、1,2は距離Lを隔てて
位置している物体、3は物体1に設けられた電磁波の送
波手段、4は物体2に設けられた電磁波の受波手段、5
は物体2に設けられた距離検出手段である。物体1,2
は、例えば道路上を前後して走行する自動車、あるい
は、物体1が歩行者の所持するものや道路上に設置され
たもので、物体2が自動車というような組み合わせであ
り、基本的には距離Lを検出しようとする任意の物体で
あってよい。
【0029】送波手段3は、物体1に搭載された一組の
送信機6,7と、これらの送信機6,7からそれぞれ送
波信号を受けて電磁波を送波する一組のアンテナ8,9
とにより構成されている。この場合、送信機6,7は、
それぞれ互いに相違する一定周波数の送波信号を生成し
てアンテナ8,9に付与するものであり、各送信機6,
7が生成する送波信号の周波数は例えば30GHz及び
60GHzに設定されている。また、各送信機6,7が
生成する送波信号のレベルの比はあらかじめ定めた一定
値に設定されている。これにより、アンテナ8,9はそ
れぞれ送信機6,7から付与される送波信号に応じて、
互いに相違する一定波長(周波数30GHz及び60G
Hz)の電磁波を送波し、この時、その送波レベルの比
は所定の比率とされる。尚、アンテナ8,9は、基本的
には物体2に向かって各電磁波を送波し、物体1,2が
例えば道路上を前後して走行する自動車である場合に
は、先行する物体1(自動車)のアンテナ8,9は、車
両後方に向かって各電磁波を送波する。
【0030】受波手段4は、前記アンテナ8,9から送
波された30GHz及び60GHzの電磁波をそれぞれ
受波する一組のアンテナ10,11と、各アンテナ1
0,11から出力される信号から各電磁波の受波信号を
生成する一組の受信機12,13とにより構成されてい
る。受信機12,13は、それぞれアンプ14,15及
びバンドパスフィルタ16,17を備え、アンテナ1
0,11から出力される信号をアンプ14,15により
所定の増幅度でもって必要なレベルに増幅した後、フィ
ルター16,17によりそれぞれ30GHz及び60G
Hzの周波数成分を抽出し、これにより各電磁波の受波
信号をその受波レベルに対応したレベルでもって生成・
出力する。尚、本実施例においては、アンプ14,15
の増幅度は同一とされている。
【0031】距離検出手段5は、各受信機12,13か
ら出力される各電磁波の受波信号のレベルをそれぞれ検
出する一組のレベル検出器18,19と、これらのレベ
ル検出器18,19により検出された各電磁波の受波レ
ベルから前記式(2)により物体1,2間の距離Lを求
める距離演算部20とを備えている。レベル検出器1
8,19は、例えばピークホールド回路等により構成さ
れ、距離演算部20は例えばマイクロコンピュータ等に
より構成されている。
【0032】
【数4】
【0033】この場合、距離演算部20は、30GHz
及び60GHzの電磁波の通常的な大気中(雨や霧の無
い大気中)における単位距離当たりの減衰率α1 ,α2
の値や、前記物体1に設けたアンテナ8,9から送波さ
れる電磁波の送波レベルの比(S2 /S1 )の値を図示
しないメモリに記憶保持している。
【0034】ここで、図2を参照して、曲線aは電磁波
の種々の周波数について、通常的な大気中における実際
の減衰率を実験等に基づいて求めて示したものであり、
該曲線aに見られるように、減衰率は、電磁波の周波数
(電磁波の波長)によって変化する。そして、一般に電
磁波の各周波数における減衰率は、その周波数(波長)
に固有のものとなる傾向があり、また、特に、マイクロ
波帯からサブミリ波帯にかけての帯域と、中赤外線から
近赤外線にかけての帯域とにおいては、減衰率は電磁波
の波長によって大きく変化する傾向がある。例えば本実
施例において使用する電磁波の周波数30GHz及び6
0GHzは、マイクロ波帯からサブミリ波帯にかけての
帯域に属するものであり、そのそれぞれの減衰率α1
α2 の値は、約0.5dB/km、20dB/km程度
であって、比較的大きく相違する。本実施例において使
用する電磁波の周波数30GHz及び60GHzは、こ
のように減衰率が比較的大きな周波数として選択したも
のである。尚、図2において、周波数を示す横軸及び減
衰率を示す縦軸は、いずれも対数軸である。
【0035】また、図1を参照して、21は式(2)に
用いる減衰率α1 ,α2 の値を雨量や霧の発生量等の気
象条件に応じて補正する補正手段であり、該補正手段2
1は物体2に設けられ、雨量や霧の発生量を検出する気
象状態検出部22と、該気象状態検出部22により検出
された雨量や霧の発生量に応じて前記減衰率α1 ,α 2
のそれぞれの補正量を距離演算部20に対して設定する
補正設定部23とを備えている。
【0036】気象状態検出部22は、例えば光を用いて
雨量や霧の発生量を検出するものであり、光を大気中に
放射し、この時、その放射した光の雨や霧による反射光
を受光する。そして、その反射光の受光レベル等に基づ
いて雨量や霧の発生量を検出する。尚、このような雨量
等の検出は、一般的な雨量計等を用いて行うようにして
もよい。
【0037】補正設定部23は、雨量や霧の発生量に応
じた前記減衰率α1 ,α2 のそれぞれの補正量をマップ
データやテーブルデータとして図示しないメモリにあら
かじめ記憶保持しており、気象状態検出部22により検
出される雨量や霧の発生量に対応する減衰率α1 ,α2
のそれぞれの補正量を、上記メモリに記憶保持されてい
るデータを基に前記距離演算部20に設定する。
【0038】ここで、図2を参照して、曲線bは、例え
ば0.25mm/hの雨量の場合に、その雨の粒による
電磁波の減衰率を種々の周波数について求めて示したも
のであり、曲線cは、例えば0.1g/m3 の霧の発生
量の場合に、その霧の粒による電磁波の減衰率を種々の
周波数について求めて示したものである。雨や霧の場合
には、電磁波の減衰率は増加し、例えば0.25mm/
hの雨量や、0.1g/m3 の霧の発生量の場合には、
各周波数における電磁波の実際の減衰率は、前記曲線a
により与えられる減衰率の値に、曲線bまたは曲線cに
より与えられる減衰率の値を加えたものとなる。
【0039】本実施例においては、使用する電磁波の周
波数30GHz及び60GHzにおいて、曲線b,cに
示されるような減衰率の増加分を種々の雨量や霧の発生
量についてあらかじめ実験等に基づいて求めておき、こ
れを前記減衰率α1 ,α2 のそれぞれの補正量(増加
量)のデータとして前記補正設定部23のメモリに記憶
保持している。尚、雨や霧による電磁波の減衰率の増加
量は、雨量や霧の発生量が多くなる程、大きくなる傾向
となる。
【0040】次に、本実施例の装置の作動を説明する。
【0041】前記物体1の送信機6,7がそれぞれ生成
する30GHz及び60GHzの送波信号は、該物体1
のアンテナ8,9に付与され、該アンテナ8,9から物
体2に向かって30GHz及び60GHzの電磁波が送
波される。そして、送波された各電磁波は大気中を伝播
して物体2のアンテナ10,11により受波される。
【0042】物体2のアンテナ10,11により受波さ
れた電磁波の受波信号は、受信機12,13のアンプ1
4,15により同じ増幅度でもって増幅された後に、バ
ンドパスフィルタ16,17により、30GHz及び6
0GHzの周波数成分が抽出され、これにより、物体1
の送波手段3により送波された電磁波の受波レベルに相
当するレベルをもった受波信号が生成される。
【0043】このように受信機12,13により生成さ
れた30GHz及び60GHzの電磁波の受波信号は、
距離検出手段5のレベル検出器18,19に出力され、
該レベル検出器18,19は、各受波信号のレベル、す
なわち各電磁波の受波レベルR1 ,R2 を検出する。
【0044】そして、距離検出手段5の距離演算部20
は、レベル検出器18,19により検出された各電磁波
の受波レベルR1 ,R2 から、その受波レベルR1 ,R
2 を比(R1 /R2 )を求め、これを用いて前記式
(2)により物体1,2間の距離Lを求める。
【0045】この時、気象条件が雨や霧の無い天候であ
る場合には、前記補正手段21の補正設定部23から設
定される減衰率α1 ,α2 の補正量は“0”で、この場
合には、距離演算部20は、検出された受波レベルの比
(R1 /R2 )の値と、あらかじめ設定された各電磁波
の送波レベルの比(S2 /S1 )の値と、図2の曲線a
に対応して30GHz,60GHzの電磁波についてあ
らかじめ設定された減衰率α1 ,α2 の値とを用いて前
記式(2)により物体1,2間の距離Lを求める。
【0046】この場合、物体1及び物体2の一方が、こ
れらの間の電磁波の送波方向において他方の物体に対し
て横ずれや向きの変化を生じた場合には、個々の電磁波
の受波レベルR1 ,R2 は変化することがあるが、その
変化の割合は各電磁波について同程度である。従って、
物体1及び物体2の受波レベルの比(R1 /R2 )の値
はほとんど変化しない。また、物体2のアンテナ10,
11により受波される電磁波には、物体1から物体2ま
で大気中を直接的に伝播した電磁波のみらなず、他の物
体を経由した間接波等も受波されるが、そのような間接
波等の受波レベルは一般には直接波の受波レベルに較べ
て小さなものとなるので、物体2において得られる受波
レベルの比(R1 /R2 )の値は、30GHz及び60
GHzの電磁波の直接波の受波レベルの比の値となる。
【0047】従って、前記式(2)により求められる物
体1,2間の距離Lは、物体1,2の横ずれや向き、間
接波等の影響を受けにくく、その検出精度を良好なもの
とすることができる。
【0048】一方、気象条件が雨や霧の場合には、その
雨量や霧の発生量が前記気象状態検出部22により検出
され、それに応じた減衰率α1 ,α2 の補正量が補正設
定部23により前述のデータを基に距離演算部20に設
定される。この時、距離演算部20は補正設定部23に
より設定された補正量を、通常的な大気中における減衰
率α1 ,α2 の値に加算してなる値を現在の気象条件下
での減衰率の値として、それを用いて式(2)により物
体1,2間の距離Lを求める。これにより種々の気象条
件下で、物体1,2間の距離Lを良好な検出精度で求め
ることができることとなる。
【0049】尚、このような減衰率α1 ,α2 の補正に
際しては、補正設定部23から減衰率α1 ,α2 の差の
補正量を設定し、それにより、式(2)における減衰率
α1,α2 の差(α2 −α2 )の値を補正するようにし
てもよい。また、補正設定部23から減衰率α1
α2 、あるいはその差(α2 −α2 )に乗算すべき補正
係数を気象条件に応じて設定し、その補正係数を通常的
な大気中における減衰率α 1 ,α2 、あるいはその差
(α2 −α2 )の値に乗算することにより補正を行うよ
うにしてもよい。さらに、式(2)の演算は、通常的な
大気中における減衰率α1 ,α2 の値を用いて行い、そ
れにより求められた距離を補正設定部23から減衰率α
1 ,α2 の補正量に対応させて補正することにより、距
離Lを求めるようにしてもよい。
【0050】尚、本実施例の装置において、検出された
距離Lは、例えば自動車の自動制動等の自動走行制御
や、警報制御等のために使用される。
【0051】このように本実施例の装置においては、減
衰率α1 ,α2 の相違する(波長の相違する)電磁波の
受波レベルの比(R1 /R2 )の値から式(2)により
距離Lを求めることにより、物体1,2の横ずれや、間
接波等の影響を少ないものとして距離Lを検出すること
ができ、その検出の信頼性を高めることができる。そし
て、各電磁波の送波レベルS1 ,S2 は、それらの比の
値さえ設定しておけばよいので、検出しようとする距離
Lの程度等に応じて適切なレベルを設定することがで
き、また、減衰し易い気象条件でレベルを上昇させる
等、気象条件等に応じて適切なレベルを設定することも
可能である。さらに、減衰率α1 ,α2 の差が比較的大
きな30GHz及び60GHzの電磁波を使用すること
により、式(2)により距離Lを求める演算を精度よく
行うことができる。また、距離Lの検出に際しては、物
体1から一定波長の電磁波を送波して、これを物体2に
おいて受波し、その受波レベルをアンプ14,15、フ
ィルタ16,17、レベル検出器18,19等の簡単な
回路を用いて検出すれば、式(2)に示される簡単な演
算で距離Lを検出することができるので、距離検出のた
めの装置構成を極めて簡単で安価なものとすることがで
きる。
【0052】また、本実施例の装置においては、減衰率
α1 ,α2 、あるいはそれらの差を雨や霧等の気象条件
に応じて補正するようにしたことにより、種々の気象条
件下で距離Lの検出を良好に行うことができる。
【0053】尚、本実施例の変形例としては、次のよう
なものが挙げられる。
【0054】すなわち、本実施例においては、30GH
z及び60GHzの電磁波を用いて物体1,2間の距離
Lを検出するようにしたが、これに限らず、基本的には
減衰率が比較的大きく相違する任意の波長の電磁波を使
用することができる。このような電磁波の帯域は、図2
を参照して明らかなように、マイクロ波からサブミリ波
にかけての領域や、中赤外線から近赤外線にかけての領
域が好ましく、特に、マイクロ波からサブミリ波にかけ
ての領域では、雨や霧等による減衰率の増加が比較的小
さいため好適である。また、屋内等、雨や霧等のない環
境で物体間の距離を検出する場合には、中赤外線から近
赤外線にかけての領域の電磁波も支障なく使用すること
ができる。
【0055】また、本実施例においては、一組の電磁波
の送受波に際して、各別の送信機6,7や、受信機1
2,13等を用いて行うようにしたが、例えば複数種類
の周波数の送波信号を生成可能な送信機や、それらの複
数種類の送波信号を受信可能な受信機等を用い、各電磁
波の送受波を順次切り換えて行うようにしてもよい。
【0056】また、本実施例においては、式(2)の演
算を行うことにより、距離Lを検出するようにしたが、
種々の受波レベルの比(R1 /R2 )の値に対応する距
離Lをあらかじめマップ等によりデータ化しておき、そ
のデータを基に、検出された受波レベルの比(R1 /R
2 )から直接的に距離Lを得るようにしてもよい。
【0057】また、本実施例では、送波手段3を物体1
にのみ設け、受波手段4や距離検出手段5を物体2にの
み設けたが、それらを両物体1,2に設け、いずれの物
体1,2においても、距離Lを検出することができるよ
うにしてもよい。
【0058】また、本実施例においては、式(2)の演
算を行う距離演算部20をマイクロコンピュータ等によ
り構成したが、オペアンプ等を用いた対数変換器等を用
いて式(2)の演算を行うようにしてもよい。
【0059】また、本実施例においては、受信機12,
13のアンプ14,15の増幅度を同じとしたが、各電
磁波毎に互いに異なる増幅度を設定するようにしてもよ
い。この場合には、式(2)における受波レベルの比
(R1 /R2 )は、レベル検出器18,19によりそれ
ぞれ検出される信号レベルをL1 ,L2 、アンプ14,
15の増幅度をG1 ,G2 としたとき、信号レベルの比
(L1 /L2 )に増幅度の比(G2 /G1 )を乗算した
ものとなる。
【0060】次に、本発明の第2の実施例を図3を参照
して説明する。図3は本実施例の装置のシステム構成図
である。尚、以下、説明に際して、第1の実施例のもの
と基本的構成が同一のものは、第1の実施例と同一の参
照符号を付して詳細な説明は省略する。
【0061】本実施例の装置の基本的構成は第1の実施
例のものと同一であり、物体1には送波手段3が設けら
れ、物体には受波手段4及び距離検出手段5が設けられ
ている。送波手段3及び受波手段4の構成は第1の実施
例のものと全く同一であり、30GHz及び60GHz
の電磁波を送受波する。また、距離検出手段5は、第1
の実施例のものと同一構成のレベル検出器18,19
と、前記式(2)を用いて物体1,2間の距離Lを求め
る距離演算部20とを備えており、この場合、距離演算
部20は、後述する減衰率設定手段から設定される30
GHz及び60GHzの電磁波の単位距離当たりの減衰
率α1 ,α2 の値を用いて式(2)の演算を行うよう構
成されている。
【0062】一方、本実施例の装置においては、物体2
には、送波手段3及び受波手段4とは別に、30GHz
及び60GHzの電磁波を所定間隔で送受波する送受波
手段24と、該送受波手段24による各電磁波の送受波
を基に各電磁波の減衰率α1,α2 を検出して、その値
を前記距離演算部20に対して設定する減衰率検出手段
25とが設けられている。
【0063】送受波手段24は、前記送波手段3及び受
波手段4と同様に、30GHzの電磁波を送受波するた
めの送信機26、送波側アンテナ27、受波側アンテナ
28及び受信機29と、60GHzの電磁波を送受波す
るための送信機30、送波側アンテナ31、受波側アン
テナ32及び受信機33とにより構成されている。30
GHz用のアンテナ27,28は物体2に所定の間隔D
1 を存して固定的に対向配置され、アンテナ27は送信
機26から付与される信号により30GHzの電磁波を
アンテナ28に向かって送波する。これと同様に、60
GHz用のアンテナ31,32も物体2の所定の間隔D
2 (これは間隔D1 と同じであってもよい)を存して固
定的に対向配置され、アンテナ31は送信機30から付
与される信号により60GHzの電磁波をアンテナ32
に向かって送波する。また、受信機29,33は、受波
手段4の前記受信機12,13と同様に、アンテナ2
8,32によりそれぞれ受波される30GHz及び60
GHzの電磁波の受波レベルに対応したレベルの受波信
号を生成・出力する。
【0064】減衰率検出手段25は、前記距離検出手段
5のレベル検出器18,19と同様に、受信機29,3
3から出力される受波信号のレベルを検出するレベル検
出回路34,35と、各レベル検出回路34,35によ
り30GHz及び60GHzの電磁波にそれぞれ対応し
て検出された受波レベルと、送受波手段24においてあ
らかじめ設定された各電磁波の送波レベルと、前記アン
テナ27,28の間隔D1 及び前記アンテナ31,32
の間隔D2 とから30GHz及び60GHzの電磁波の
実際の減衰率α1 ,α2 をそれぞれ求めて距離演算部2
0に設定する減衰率演算部36,37とを備えている。
【0065】この場合、送受波手段24における30G
Hz及び60GHzの各電磁波の送波レベルをそれぞれ
3 ,S4 、受波レベルをR3 ,R4 とすると、各電磁
波の減衰率α1 ,α2 は前記式(1)から明らかなよう
に、次式(3),(4)により求められる。
【0066】 α1 =−(1/D1 )・loge (R3 /S3 ) ……(3) α2 =−(1/D2 )・loge (R4 /S4 ) ……(4) 減衰率演算部36,37は、各レベル検出回路34,3
5により検出された受波レベルと送波レベルとの比(R
3 /S3 ),(R4 /S4 )の値から式(3),(4)
により各電磁波の減衰率α1 ,α2 を求め、これを前記
式(2)に用いる減衰率α1 ,α2 の値として距離演算
部20に設定する。
【0067】尚、減衰率α1 ,α2 を求めるに際して
は、あらかじめ設定したマップデータ等を用いて、検出
された受波レベルR3 ,R4 から減衰率α1 ,α2 を直
接的に求めるようにしてもよい。
【0068】次に、本実施例の装置の作動を説明する。
【0069】本実施例の装置においては、前記第1の実
施例と同様に、送波手段3及び受波手段4により、物体
1,2間で30GHz及び60GHzの電磁波の送受波
が行われ、この時、各電磁波の受波レベルR1 ,R2
距離検出手段5のレベル検出器18,19により検出さ
れて、距離演算部20に付与される。
【0070】また、これと並行して、物体2において
は、送受波手段24により、30GHz及び60GHz
の電磁波の送受波がアンテナ27,28及びアンテナ3
1,32の間でそれぞれ行われ、この時、各レベル検出
回路34,35により検出された受波レベルR3 ,R4
を基に、減衰率演算部36,37により、前述したよう
に式(3),(4)を用いて30GHz及び60GHz
の電磁波の現在の減衰率α1 ,α2 が求められる。そし
て、減衰率演算部36,37は、求めた減衰率α 1 ,α
2 の値を距離検出手段5の距離演算部20に設定し、該
距離演算部20は設定された減衰率α1 ,α2 の値を用
いて前記式(2)により物体1,2間の距離Lを求め
る。
【0071】この場合、減衰率演算部36,37により
設定される減衰率α1 ,α2 は、雨や霧等の気象条件に
よる影響を含めた実際の減衰率を示すものであるので、
距離検出手段5は、雨や霧等の気象条件によらずに、良
好な検出精度で距離Lを検出することができることとな
る。
【0072】尚、本実施例においても、前記第1の実施
例において説明した各種の変形例を適用可能であること
はもちろんである。
【0073】次に、本発明の第3の実施例を図4を参照
して説明する。尚、以下、説明に際して、第1の実施例
のものと基本的構成が同一のものは、第1の実施例と同
一の参照符号を付して詳細な説明は省略する。
【0074】本実施例の装置の基本構成は、第1の実施
例のものと同一であり、物体1には、送波手段3が設け
られ、物体2には受波手段4、距離検出手段5及び補正
手段21が設けられている。
【0075】この場合、送波手段3は、30GHz及び
60GHzの電磁波を送波するための前記送信機6,7
及びアンテナ8,9に加えて、例えば90GHzの電磁
波を送波するための送信機38及びアンテナ39を備え
ている。該送信機39及びアンテナ39は、前記送信機
6,7及びアンテナ8,9と同様に、90GHzの電磁
波を物体2に向かって送波する。この90GHzの電磁
波は、前記図2を参照して明らかなように、通常的な大
気中における減衰率が30GHz及び60GHzのもの
と比較的大きく相違するものである。
【0076】受波手段4は、30GHz及び60GHz
の電磁波を受波するための前記アンテナ10,11及び
受信機12,13に加えて、90GHzの電磁波を受波
するためのアンテナ40及び受信機41を備え、該受信
機4は、受信機12,13と同様にアンプ42及びバン
ドパスフィルタ43を備えている。
【0077】距離検出手段5は、30GHz及び60G
Hzの電磁波の受波信号から物体1,2間の距離Lを検
出するための前記レベル検出器18,19及び距離演算
部20に加えて、受信機41から得られる90GHzの
電磁波の受波信号のレベル(受波レベル)をレベル検出
器18,19と同様に検出するレベル検出器44と、例
えば60GHz及び90GHzの電磁波についてレベル
検出器19,44により検出された受波レベルの比の値
から距離演算部20と同様に前記式(2)により物体
1,2間の距離Lを検出する距離演算部45と、二つの
距離演算部20,45によりそれぞれ求められた距離L
の平均値を物体1,2間の実際の距離Lとして求める平
均値演算部46とを備えている。補正手段21は、第1
の実施例と同様に、前記気象状態検出部22と、該検出
部22により検出された雨量や霧の発生量に応じて30
GHz及び60GHzの電磁波の減衰率あるいはそれら
の差の補正量を距離演算部20に設定する補正設定部2
3とを備えると共に、さらに、60GHz及び90GH
zの電磁波の組について、検出された雨量や霧の発生量
に応じて各電磁波の減衰率あるいはそれらの差の補正量
を距離演算部45に設定する補正設定部47とを備えて
いる。該補正設定部47は、補正設定部23と同様に、
あらかじめ設定されたマップデータ等を基に、気象状態
検出部22により検出された雨量や霧の発生量に応じて
60GHz及び90GHzの電磁波の減衰率あるいはそ
れらの差の補正量を距離演算部45に設定する。
【0078】次に、本実施例の装置の作動を説明する。
【0079】本実施例の装置においては、30GHz、
60GHz及び90GHzの3種類の電磁波が、第1の
実施例と同様に、送波手段3及び受波手段4により物体
1,2間で送受波され、この時、距離演算部20は、3
0GHz及び60GHzの電磁波について、それらの受
波レベルの比の値から式(2)により物体1,2間の距
離Lを求め、距離演算部45は、60GHz及び90G
Hzの電磁波について、距離演算部20と同様に、物体
1,2間の距離Lを求める。この場合、距離演算部2
0,45は、第1の実施例と同様に、それぞれ補正設定
部23,47により設定される雨量や霧の発生量に応じ
た各電磁波の減衰率の補正量を加味した上で、物体1,
2間の距離Lを求める。
【0080】このように、各距離演算部20,45によ
り求められた距離Lは平均値演算部46に与えられ、該
演算部46は、それらの距離Lの平均値を物体1,2間
の実際の距離Lとして求める。
【0081】このようにして求められた距離Lは、30
GHz及び60GHzの電磁波の組と、60GHz及び
90GHzの電磁波の組とでそれぞれ各別に求められた
距離の平均値であるので、一組のみの電磁波を用いて距
離を検出する場合に較べて物体1,2間の距離Lの検出
精度を高めることができる。
【0082】尚、本実施例の装置においても、前記第1
の実施例において説明した変形例と同様の変形例を適用
することが可能であることはもちろんである。
【0083】また、本実施例においては、距離を求める
電磁波の組を、30GHz及び60GHzの電磁波の組
と、60GHz及び90GHzの電磁波の組との二組と
したが、さらに30GHz及び90GHzの電磁波の組
についても距離を求め、それらの距離の平均値を求める
ようにしてもよい。さらには、電磁波の組をさらに多く
して距離の検出精度を高めるようにしてもよい。
【0084】また、本実施例においては、気象状態検出
部22により検出された雨量や霧の発生量に応じて各電
磁波の減衰率等を補正するようにしたが、前記第2の実
施例と同様に、各電磁波の減衰率を実測し、それを用い
て物体1,2間の距離Lを求めるようにしてもよい。
【0085】また、本実施例においては、複数組の電磁
波について、物体1,2間の距離Lを検出して、それら
の平均値を求めるようにしたが、各電磁波の受波状態等
に応じて適当な一組の電磁波を選択し、その一組の電磁
波について、前記第1の実施例同様に物体1,2間の距
離Lを求めるようにしてもよい。
【0086】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
によれば、二つの物体間で波長の相違する複数の電磁波
を送受波すると共に、その少なくとも一組の電磁波につ
いて受波レベルの比(R1 /R2 )を検出し、その比
(R1 /R2 )の値から物体間の距離を求めるようにし
たことによって、物体の横ずれや、向き、間接波等の影
響を少ないものとして物体間の距離を検出することがで
きる。そして、各電磁波の送波レベルS1 ,S2 は、そ
れらの比の値さえ設定しておけばよいので、検出しよう
とする距離の程度等に応じて適切なレベルを選択して設
定することができ、また、減衰し易い気象条件でレベル
を上昇させる等、気象条件等に応じて適切なレベルを設
定することも可能である。さらに、物体間の距離の検出
に際しては、一方の物体から一定波長の電磁波を送波し
て、これを他方の物体において受波し、その受波レベル
をアンプやフィルタ、レベル検出器等の安価で簡単なも
のを用いて検出すれば、その検出した受波レベルの比か
ら簡単な演算等で距離Lを検出することができるので、
距離検出のための装置構成を極めて簡単で安価なものと
することができる。従って、本発明によれば、二つの物
体間の距離を簡略且つ安価な構成で、容易且つ良好な検
出精度で検出することができる。
【0087】また、受波レベルの比から式(2)の演算
により距離Lを求める場合には、各電磁波の減衰率
α1 ,α2 あるいはそれらの差と、送波レベルの比(S
2 /S1)とを設定しておけば、簡単な演算で物体間の
距離を容易に求めることができ、また、減衰率α1 ,α
2 の差が比較的大きくなるような波長の電磁波を使用す
れば、式(2)により距離Lを求める演算を精度よく行
うことができる。
【0088】また、式(2)の演算により距離Lを求め
る場合に、減衰率α1 ,α2 、あるいはそれらの差(α
2 −α1 )を雨や霧等の気象条件に応じて補正し、ある
いは、式(2)の演算により求めた距離Lを気象条件に
応じて補正するようにしたことにより、種々の気象条件
下で物体間の距離検出を良好な精度で行うことができ
る。
【0089】また、式(2)により距離Lを求める場合
に、前記各電磁波と同一波長の複数の電磁波を所定の距
離間隔で送受波し、その送受波時の各電磁波の送波レベ
ルと受波レベルとの比により各電磁波の減衰率を検出す
るようにした場合には、検出された減衰率を式(2)の
減衰率α1 ,α2 として用いて距離Lを求めることによ
り、気象条件等にかかわらず、物体間の距離検出を良好
な精度で行うことができる。
【0090】また、複数の電磁波のうちの二組以上の電
磁波について、各組の電磁波の受波レベルの比の値によ
り物体間の距離をそれぞれ求め、さらにその求めた複数
の距離の平均値を物体間の距離として求めるときには、
距離検出の精度をより高めることができ、距離検出の信
頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のシステム構成図。
【図2】図1の装置の作動を説明するための説明図。
【図3】本発明の第2の実施例のシステム構成図。
【図4】本発明の第3の実施例のシステム構成図。
【符号の説明】
1,2…物体、3…送波手段、4…受波手段、5…距離
検出手段、21…補正手段、24…送受波手段、25…
減衰率検出手段。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二つの物体間の距離を測定する装置であっ
    て、一方の物体に設けられ、互いに波長の相違する複数
    の電磁波をそれぞれ所定の送波レベルで他方の物体に向
    かって送波する送波手段と、他方の物体に設けられ、前
    記送波手段から送波された各電磁波をその波長毎に受波
    する受波手段と、該受波手段により受波された複数の電
    磁波のうち、少なくとも一組の電磁波の受波レベルの比
    を前記二つの物体間の距離に対応する量として検出し、
    該比の値により前記二つの物体間の距離を求める距離検
    出手段とを備えたことを特徴とする距離測定装置。
  2. 【請求項2】前記一組の電磁波の送波レベルをS1 ,S
    2 、受波レベルをR1 ,R2 、前記二つの物体間におけ
    る前記一組の電磁波の単位距離当たりの減衰率をα1
    α2、前記二つの物体間の距離をLとしたとき、前記距
    離検出手段は、あらかじめ設定された前記送波レベルS
    1 ,S2 の比(S2 /S1 )及び減衰率α1 ,α2 と、
    検出した受波レベルの比(R1 /R2 )とを用いて次式
    により前記二つの物体間の距離Lを求めることを特徴と
    する請求項1記載の距離測定装置。 【数1】
  3. 【請求項3】前記減衰率α1 ,α2 又は該減衰率α1
    α2 の差(α2 −α1 )を気象条件に応じて補正する補
    正手段を備えたことを特徴とする請求項2記載の距離測
    定装置。
  4. 【請求項4】前記距離検出手段により求められた前記二
    つの物体間の距離を気象条件に応じて補正する補正手段
    を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の距離測
    定装置。
  5. 【請求項5】前記各電磁波と同一波長の複数の電磁波を
    所定の距離間隔で送受波する送受波手段と、その送受波
    時の各電磁波の送波レベルと受波レベルとの比により各
    電磁波の前記減衰率を検出する減衰率検出手段とを備
    え、前記距離検出手段は、該減衰率検出手段により検出
    された各電磁波の減衰率を用いて前記二つの物体間の距
    離を求めることを特徴とする請求項2記載の距離測定装
    置。
  6. 【請求項6】前記距離検出手段は、前記複数の電磁波の
    うちの二組以上の電磁波について、各組の電磁波の受波
    レベルの比の値により前記二つの物体間の距離をそれぞ
    れ求め、さらにその求めた複数の距離の平均値を前記二
    つの物体間の距離として求めることを特徴とする請求項
    1又は2記載の距離測定装置。
JP6012367A 1994-02-04 1994-02-04 距離測定装置 Pending JPH07218621A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6012367A JPH07218621A (ja) 1994-02-04 1994-02-04 距離測定装置
US08/383,783 US5578933A (en) 1994-02-04 1995-02-06 Distance measuring system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6012367A JPH07218621A (ja) 1994-02-04 1994-02-04 距離測定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07218621A true JPH07218621A (ja) 1995-08-18

Family

ID=11803306

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6012367A Pending JPH07218621A (ja) 1994-02-04 1994-02-04 距離測定装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US5578933A (ja)
JP (1) JPH07218621A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015507172A (ja) * 2011-11-10 2015-03-05 アルカテル−ルーセント 距離推定
JP2018112468A (ja) * 2017-01-11 2018-07-19 トヨタ自動車株式会社 距離測定システム
JP2018119843A (ja) * 2017-01-24 2018-08-02 トヨタ自動車株式会社 距離測定システム
JP2019530611A (ja) * 2016-09-27 2019-10-24 ヨスト−ベルケ・ドイチェラント・ゲーエムベーハー 互いに連結されるべき第1又は第2の車両の位置を検出するための装置

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7174783B2 (en) 1996-01-23 2007-02-13 Mija Industries, Inc. Remote monitoring of fluid containers
US7188679B2 (en) * 1996-01-23 2007-03-13 Mija Industries, Inc. Remote fire extinguisher station inspection
US6891381B2 (en) * 1999-12-30 2005-05-10 Secure Logistix Human body: scanning, typing and profiling system
US6762678B2 (en) 2000-06-27 2004-07-13 Susanne Arens Scuba driver communication and tracking device
US7053630B2 (en) * 2002-07-08 2006-05-30 Saab Rosemount Tank Radar Ab Level gauging system
US20040104268A1 (en) * 2002-07-30 2004-06-03 Bailey Kenneth Stephen Plug in credit card reader module for wireless cellular phone verifications
JP4507058B2 (ja) * 2003-06-05 2010-07-21 ソニー株式会社 距離検出システム
US20050264303A1 (en) * 2004-02-12 2005-12-01 Bailey Kenneth S Radiation monitoring of body part sizing and use of such sizing for person monitoring
US7616797B2 (en) * 2004-08-23 2009-11-10 Bailey Kenneth S Minutia detection from measurement of a human skull and identifying and profiling individuals from the human skull detection
EP1850267B1 (en) * 2006-04-28 2011-11-30 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device and position detecting method using the semiconductor device
EP1881338B1 (en) * 2006-07-20 2011-09-07 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Position information detection system and position information detection method
DE102009024918B4 (de) * 2008-06-17 2022-04-28 Denso Corporation Zielobjekterkennungsvorrichtung zur Erlangung von Informationen betreffend Zielobjekte basierend auf einer Korrelationsmatrix, die aus Signalwerten erhalten wird, welche reflektierten elektromagnetischen Wellen entsprechen
US9144746B2 (en) 2010-08-20 2015-09-29 Mattel, Inc. Toy with locating feature
US8947296B2 (en) 2011-12-15 2015-02-03 GM Global Technology Operations LLC Method and system for measuring a distance with narrowband radar
GB2522892A (en) * 2014-02-08 2015-08-12 Nimble Devices Oy Method and system for determining spatial position of receiving device
DE102014214671A1 (de) * 2014-07-25 2016-01-28 Siemens Aktiengesellschaft Verfahren zur Positionierung eines Elektrofahrzeugs an einer Ladestation und Positioniersystem

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4672305A (en) * 1983-07-22 1987-06-09 Ernco Industries, Inc. Storm warning method and apparatus
US4785291A (en) * 1987-03-06 1988-11-15 Hawthorne Candy C Distance monitor especially for child surveillance
US5194906A (en) * 1990-09-10 1993-03-16 Kabushiki Kaisha Topcon Distance measuring device
FR2690252B1 (fr) * 1992-04-17 1994-05-27 Thomson Csf Procede et systeme de determination de la position et de l'orientation d'un mobile, et applications.
US5220332A (en) * 1992-05-04 1993-06-15 Cyberdynamics, Inc. Ranging by sequential tone transmission

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015507172A (ja) * 2011-11-10 2015-03-05 アルカテル−ルーセント 距離推定
JP2019530611A (ja) * 2016-09-27 2019-10-24 ヨスト−ベルケ・ドイチェラント・ゲーエムベーハー 互いに連結されるべき第1又は第2の車両の位置を検出するための装置
JP2018112468A (ja) * 2017-01-11 2018-07-19 トヨタ自動車株式会社 距離測定システム
JP2018119843A (ja) * 2017-01-24 2018-08-02 トヨタ自動車株式会社 距離測定システム

Also Published As

Publication number Publication date
US5578933A (en) 1996-11-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH07218621A (ja) 距離測定装置
JP3335544B2 (ja) レーダ装置及びそのレーダ信号処理方法
US4222265A (en) Apparatus for automatically measuring the vertical profile of the temperature in the atmosphere
US6703966B2 (en) Method and device for measuring the speed of a moving object
US5317543A (en) Method and sensor for determining the distance of sound generating targets
EP1528406A1 (en) Radar system with RCS correction
US11921229B2 (en) Distance measurement using millimeter wave radar
US5621413A (en) Vehicle-ground surface measurement system
US6977611B1 (en) FM-CW altimeter detector
JP2014126497A (ja) 車載レーダ装置
US4715707A (en) Laser doppler velocimeter with laser backscatter discriminator
JP3784327B2 (ja) 測角レーダ装置
JP7452310B2 (ja) レーダ装置とその制御方法
JP2006126221A (ja) 測角レーダ装置
JPS6022681A (ja) 波高レ−ダ観測方法及び装置
JPH09138279A (ja) レーダ雨量測定装置
JPH05341038A (ja) 距離速度計測装置
US7058529B2 (en) Microwave sensor system
JPH0634754A (ja) レーダ装置
JPH0146836B2 (ja)
JPH01305393A (ja) 降雨量測定方式
FI78568C (fi) Radarpolarimeter.
JPH05240954A (ja) ドップラー音波レーダの送受信装置
SU656004A1 (ru) Способ измерени влажности воздуха
JPH07120554A (ja) 対地速度センサ