JPH07216276A - カラーフィルタ製造用インキおよびカラーフィルタ製造法 - Google Patents

カラーフィルタ製造用インキおよびカラーフィルタ製造法

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JPH07216276A
JPH07216276A JP1345794A JP1345794A JPH07216276A JP H07216276 A JPH07216276 A JP H07216276A JP 1345794 A JP1345794 A JP 1345794A JP 1345794 A JP1345794 A JP 1345794A JP H07216276 A JPH07216276 A JP H07216276A
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color filter
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Nobuo Matsumura
宣夫 松村
Kuniko Kimura
邦子 木村
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Abstract

(57)【要約】 【構成】印刷法、およびインクジェットプリンタによる
カラーフィルタ製造に用いる画素形成用インキにおい
て、その表面張力の温度変化を、0.03dyne/
(cm・℃)以下にすることにより、乾燥後の画素形状
を平坦化することを特徴とするインキ。 【効果】液晶表示素子用カラーフィルタ製造において、
印刷法やインクジェット法によって形成した着色層の凹
凸を防ぐことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は表示品質の高い液晶表示
素子用カラーフィルタを低コストで製造するためのカラ
ーフィルタ製造用インキに関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子用カラーフィルタは、透明
基板上に形成された赤、緑、青の3原色の画素を一絵素
とし多数の絵素から構成される。そして各画素間には表
示コントラストを高めるために一定の幅を持つ遮光領域
(一般に黒色でブラックマトリクスと称されている)が
設けられる。
【0003】カラーフィルタの各画素のサイズは 100μ
m前後であり、各画素間に設けられる遮光性の仕切り、
即ちブラックマトリクスの線幅は20μm前後である。こ
れらの画素は線状に配置されたいわゆるストライプタイ
プであったり、ブラックマトリクスに周りを囲まれた着
色部が格子状に配置される場合もある。
【0004】カラーフィルタ製造法には、フォトリソグ
ラフィの手法を用いて形成した可染媒体を染色する方
法、顔料分散感光性組成物を用いる方法、パターニング
した電極を利用する電着法のほか、低コストの製造法と
して印刷法やインクジェット式インキ噴射装置を用いて
着色部分を形成するインクジェット法などがある。
【0005】従来の製造法の内、印刷法やインクジェッ
ト法は、画素を一色ずつフォトリソグラフィで作成する
染色法および顔料分散法に比べて工程数が少なく低コス
トである。しかし、フォトリソグラフィの手法を用いる
製造法の場合はいずれの場合もまず全面に画素材料を均
一に塗布した後フォトリソグラフィによって画素パター
ンを形成するので画素の断面は膜厚の一様な矩形である
のに対し、印刷法あるいはインクジェット法では画素の
断面形状は、凸型あるいは凹型になり、画素内膜厚のム
ラ、色ムラを生じ、カラーフィルタとしての性能が著し
く劣ったものになってしまうという欠点があった。
【0006】この欠点を補う手段として、例えば特開平
5−210010号公報では、印刷法によって画素を形
成した後、プレス機を用いて平坦化を行うという工程が
開示されている。しかしこの方法では、画素形成後にプ
レス工程を施さねばならないのでフォトリソグラフィー
よりも工程数が少ないという印刷法、インクジェット法
の利点を減じることとなり、また、プレス工程で画素に
損傷を与えることもあり歩留りが下がってしまう。特開
平5−188214号公報では、印刷法で画素形成を、
数回重ね塗りすることによって平坦な画素を形成する手
段が開示されている。しかしこの方法でも工程数が増え
てしまうことは避けられない。
【0007】低コストでなおかつ高品質なカラーフィル
タを得るためには、印刷法やインクジェット法において
何らかの手段で、工程数を増やすことなく画素内の凹凸
を防ぐことが必須である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の諸欠点に鑑み創案されたもので、その目的とする
ところは、特に印刷法やインクジェット法での画素形成
工程において、乾燥過程において平坦化して画素内凹凸
を防ぎ、色ムラのないカラーフィルタを製造できるイン
キを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
以下の構成により達成される。
【0010】(1)水を主溶媒とし、表面張力の温度変
化が、10℃から40℃の範囲において0.03dyn
e/(cm・℃)以下であることを特徴とするカラーフ
ィルタ製造用インキ。
【0011】(2)有機溶媒を主溶媒とし、表面張力の
温度変化が、60℃から100℃の範囲において0.0
3dyne/(cm・℃)以下であることを特徴とする
カラーフィルタ製造用インキ。
【0012】(3)透明基板上に少なくとも画素を備え
たカラーフィルタの製造法において、該画素をインキを
乾燥させることにより形成し、かつ該インキとして、表
面張力の温度変化が該インキ乾燥工程の温度に対して±
15℃の範囲で0.03dyne/(cm・℃)以下で
あるインキを用いることを特徴とするカラーフィルタの
製造法。
【0013】カラーフィルタの画素の大きさは、通常1
00μmから50μmであり、インキが画素形成工程に
おいてこのような大きさで基板上におかれた時、インキ
には溶剤の揮発によって部分的な温度差が生ずる。即ち
溶剤揮発の盛んな表面近傍および周辺部においては、気
化熱により他の部分より温度が低くなる。この時インキ
の表面張力の温度勾配が大きければ、インキは表面張力
の勾配によって流動を起こし、結果的に乾燥後膜厚ムラ
を生ずる。インキの表面張力の温度勾配が小さければこ
のような流動は抑制され、均一な膜厚の画素を形成する
ことができる。すなわち、表面張力の温度変化がインキ
乾燥工程の温度に対して±15℃の範囲で0.03dy
ne/(cm・℃)以下であるインキを用いて画素を形
成すればよい。ここで、「インキ乾燥工程」とは、イン
キ塗布後に溶剤を揮発させてインキを乾燥させ、画素の
形状が決定される工程をさし、最終的にインキを硬化さ
せる工程ではない。
【0014】カラーフィルタの画素製造用のインキは、
少なくともその構成成分として着色剤、バインダー樹
脂、溶剤を含んでおり、溶剤としては水、有機溶剤のい
ずれの場合も考えられる。このインキの表面張力の温度
変化を制御する方法としては、例えば、水を主溶媒とす
るインキにおいては、水溶性の有機溶媒を添加する方
法、あるいは水、有機溶媒のいずれかを主溶媒とするイ
ンキにおいて、インキに界面活性剤を添加する方法など
が挙げられる。
【0015】ここでいう主溶媒とは、インキに含まれる
溶媒中の重量で過半数を占める溶媒のことを指し、水を
主溶媒とするインキとは全溶剤重量の過半数が水のもの
を指し、有機溶媒を主溶媒とするインキとは、インキに
含まれる1種またはそれ以上の有機溶剤の合計量が、全
溶剤重量の過半数のものを指す。
【0016】水を主溶媒とするインキにおいては、表面
張力の温度変化が10℃から40℃の範囲において0.
03dyne/(cm・℃)以下であることが好まし
い。ここで温度範囲を10℃から40℃としているの
は、水を主溶媒とするインキのインキ乾燥工程の温度が
室温付近であるためである。
【0017】水を主溶媒とするときに添加される水溶性
の有機溶媒としては、特に限定されるものではなく、種
々の溶媒が使用できるが、インキの使用中に揮発してし
まわないように、高沸点の物が望ましい。また、インキ
の乾燥の妨げにならないよう、沸点が高すぎるものも望
ましくない。望ましい沸点の範囲としては、インキの使
用条件にもよるが、150℃以上250℃以下が望まし
い。例えば、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等
のグリコール類、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールモノブチルエーテル等のセロソルブ類、ジエ
チレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
ブチルエーテル等のカルビトール類、あるいは以上のセ
ロソルブ類およびカルビトール類のアセテート化合物、
その他ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、
N−メチル−2−ピロリドン、グリセリン、ホルムアミ
ドなどが挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。これらの中で最も好ましいのは、エチレングリコー
ルである。
【0018】これら水溶性有機溶媒を、水を主溶媒とす
るインキの全量に対して0.1〜30重量%添加するこ
とが好ましい。添加する量は、インキの成分によって異
なるが、そのインキの表面張力の温度変化が、10℃か
ら40℃の範囲において0.03dyne/(cm/・
℃)以下になるような分量を添加することが好ましい。
【0019】有機溶媒を主溶媒とするインキにおいて
は、表面張力の温度変化が60℃から100℃の範囲に
おいて0.03dyne/(cm・℃)以下であること
が好ましい。ここで温度範囲を60℃から100℃とし
ているのは、有機溶媒を主溶媒とするインキの乾燥温度
が80℃程度であるためである。
【0020】インキの主溶媒として有機溶媒を用いる場
合は、一般にインキ、塗料用溶媒として用いられている
種々の有機溶媒を用いることができる。例えば、ペンタ
ン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどのパラフィン
類、あるいはトルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素
類や、あるいはそれらパラフィン、芳香族炭化水素の混
合物である石油系溶媒、あるいはメチルエチルケトン、
メチルイソプロピルケトンなどのケトン系溶媒、あるい
はエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレング
リコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ
ブチルエーテルなどのセロソルブ系溶媒、あるいはジエ
チレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
ブチルエーテルなどのカルビトール系溶媒、あるいはこ
れらセロソルブ類、カルビトール類のアセテート化合
物、あるいはジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクト
ンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。
【0021】カラーフィルタ製造用インキには界面活性
剤を添加することが好ましい。界面活性剤としては、市
販されている種々の界面活性剤が使用できる。カラーフ
ィルタ用途としては、成分中に金属イオン、ハロゲン化
物イオンを含まないことが望ましく、そのような界面活
性剤としては、ノニオン系界面活性剤、あるいは両性界
面活性剤、あるいはアンモニウムイオンを対イオンとす
るアニオン系界面活性剤、あるいは有機酸アニオンを対
イオンとするカチオン系界面活性剤等が挙げられる。ノ
ニオン系界面活性剤としてはポリエチレングリコール誘
導体、ポリプロピレングリコール誘導体が、両性界面活
性剤としては長鎖アルキルのベタイン類が、アンモニウ
ムイオンを対イオンとするアニオン系界面活性剤として
は長鎖アルキル硫酸アンモニウム塩、アルキルアリール
硫酸アンモニウム塩、アルキルアリールスルホン酸アン
モニウム塩、アルキルリン酸アンモニウム塩、ポリカル
ボン酸系高分子のアンモニウム塩等が、有機酸アニオン
を対イオンとするカチオン系界面活性剤としては長鎖ア
ルキルアミンアセテート等が挙げられるがこれらに限定
されるものではない。
【0022】これら界面活性剤を、インキの全量に対し
て0.001〜10重量%添加することが好ましい。イ
ンキ表面張力の温度変化が、インキ乾燥工程の温度に対
して±15℃の範囲で0.03dyne/(cm・℃)
以下になるような分量の界面活性剤を添加することが好
ましい。
【0023】これらインキを用いて印刷法またはインク
ジェットプリンタを用いたインクジェット法で装置を用
いてカラーフィルタ製造を行うことによって、平坦で色
ムラの無い画素が製造できる。
【0024】すなわち、通常のカラーフィルタの画素の
大きさである、基板上に乾燥後膜厚にして1〜2μmの
厚さで幅50〜100μmになるように塗布して画素を
形成した場合の、画素内の膜厚差が、画素の平均膜厚に
対して10%以下となるように塗布することができる。
【0025】本発明によるカラーフィルタ製造は、印刷
法を用いる場合には例えば次のように行える。研磨・洗
浄を施したガラス基板の上に、本発明によるインキで
赤、緑、青のうちのいずれか一色を、所定の画素形成位
置に印刷する。印刷手段としては水なし平版等を用いた
オフセット印刷などが印刷精度の点で好ましいが、この
方法に限定されるものではない。ついで加熱することに
より、インキを乾燥させる。このとき、本発明のインキ
は自発的に平坦化する。ついで赤、緑、青のうち残る2
色を最初の一色と同様の工程にて印刷、加熱乾燥し、所
定の位置に3色の平坦で色ムラの無い画素が形成された
カラーフィルタを得る。
【0026】本発明によるカラーフィルタ製造は、イン
クジェットプリンタを用いたインクジェット法により、
次のように行うこともできる。研磨・洗浄を施したガラ
ス基板の上に、インクジェットプリンタを用いて、本発
明によるインキを噴射し、所定の画素形成位置を着色す
る。このとき、一色ずつ画素形成しても良いし、3色の
画素を同時に形成することもできる。その後室温、ある
いは加熱によってインキは乾燥し、その乾燥過程で自発
的に平坦化することにより所定の位置に3色の平坦で色
ムラの無い画素が形成されたカラーフィルタを得る。
【0027】このようにカラーフィルタの画素を所定位
置に形成するには、画素を形成するインキに対して反発
性を有する遮光領域をあらかじめ形成しておくことが好
ましい。
【0028】また、透明基板上に所定の画素と遮光領域
が形成された後、さらに平坦性を高めるため、該画素お
よび遮光領域の上に透明保護層を形成することもでき
る。
【0029】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0030】実施例1 赤、緑、青、各色のインキを下記の要領で調合した。ま
ず、赤色顔料としてPR177を5重量部、水79重量
部にガラスビーズを加え、ホモジナイザーを用いて10
時間攪拌し、顔料分散液を作製した。上記分散液89重
量部にメラミン樹脂(住友化学(株)製“スミテックス
レジン”M−3)10重量部、硬化剤(住友化学(株)
製“スミテックスアクセレレーター”ACX)1重量
部、およびインキ平坦化剤としてエチレングリコール1
0重量部を混合しカラーフィルタ作製用赤インキを得
た。青インキ(顔料としてPB15を使用)および緑イ
ンキ(顔料としてPG36を使用)も同様の方法で調製
した。このインキの表面張力は10℃において43.2
dyne/cm、40℃において43.0dyne/c
mであり、この温度範囲での表面張力の温度勾配は0.
00667dyne/(cm・℃)であった。
【0031】上記インキをインクジェット式インキ噴射
装置を用いて、洗浄を施したガラス基板の上に噴射し、
100μm×100μmのカラーフィルタ画素を形成し
た。インキはインクジェットに適しており、良好な噴射
ができた。
【0032】基板上に噴射されたインキを室温で乾燥さ
せ、乾燥後、150℃で15分加熱することによって、
インキを硬化させた。
【0033】硬化後の画素の形状を、触針式表面形状測
定機“サーフコム”1300A(東京精密)を用いて測
定した。表面に凹凸の無い、膜厚1.5μm±0.1μ
mの非常に平坦な画素が出来ていることが確認された。
【0034】比較例1 赤、緑、青の各色のインキにおいて、実施例1の各イン
キの組成からエチレングリコールのみを除いた組成のイ
ンキを調製した。このインキの表面張力は10℃におい
て45.1dyne/cm、40℃において42.6d
yne/cmであり、この温度範囲での表面張力の温度
勾配平均は0.0833dyne/(cm・℃)であっ
た。
【0035】上記インキをインクジェット式インキ噴射
装置を用いて、洗浄を施したガラス基板の上に噴射し、
100 μm×100 μmのカラーフィルタ画素を形成した。
インキはインクジェットに適しており、良好な噴射がで
きた。
【0036】基板上に噴射されたインキを室温で乾燥さ
せ、乾燥後、150℃で15分加熱することによって、
インキを硬化させた。
【0037】硬化後の画素の形状を、触針式表面形状測
定機“サーフコム”1300A(東京精密)を用いて測
定した。画素周辺部膜厚1.7μmに対して中央部膜厚
0.5μmと中央部凹状の画素が出来ていた。
【0038】実施例2 赤、緑、青、各色のインキを下記の要領で調合した。ま
ず、赤色顔料としてPR177を5重量部、水79重量
部にガラスビーズを加え、ホモジナイザーを用いて10
時間攪拌し、顔料分散液を作製した。上記分散液89重
量部にメラミン樹脂(住友化学(株)製“スミテックス
レジン”M−3)10重量部、硬化剤(住友化学(株)
製“スミテックスアクセレレーター”ACX)1重量
部、およびインキ平坦化剤として非イオン系界面活性剤
“エマノーン”1112(花王(株)製)0.1重量部
を混合しカラーフィルタ作製用赤インキを得た。青イン
キ(顔料としてPB15を使用)および緑インキ(顔料
としてPG36を使用)も同様に調整した。
【0039】このインキの10℃における表面張力は4
0.0dyne/cm、40℃における表面張力は3
9.8dyne/cmであり、この温度範囲での表面張
力の温度勾配は0.00667dyne/(cm・℃)
であった。
【0040】上記インキをインクジェット式インキ噴射
装置を用いて、洗浄を施したガラス基板の上に噴射し、
100μm×100μmのカラーフィルタ画素を形成し
た。インキはインクジェットに適しており、良好な噴射
ができた。
【0041】基板上に噴射されたインキを室温で乾燥さ
せ、乾燥後、150℃で15分加熱することによって、
インキを硬化させた。
【0042】硬化後の画素の形状を、触針式表面形状測
定機“サーフコム”1300A(東京精密)を用いて測
定した。表面に凹凸の無い、膜厚1.5μm±0.1μ
mの非常に平坦な画素が出来ていることが確認された。
【0043】実施例3 軟化点145℃のシクロペンタジエン系樹脂(日石化学
(株)製“日石ネオレジン”540)50重量部とアル
キッド樹脂5重量部、石油系溶剤(日本石油(株)製5
号ソルベント)45重量部を、窒素気流下に混合、加熱
昇温して200℃で1時間加熱攪拌してワニスAを得
た。このワニスA80重量部とフタロシアニンブルー2
0重量部を3本ロールで混練して青インキを得た。この
インキに、平坦化剤として非イオン系界面活性剤“エマ
ゾール”S−20(花王(株)製)を0.1重量部添加
した。緑インキの場合はフタロシアニングリーン、赤イ
ンキの場合はブリリアントカーミン6Bを使用して、そ
れぞれ青インキと同様に調製した。
【0044】これらインキの10℃での表面張力は3
4.2dyne/cm、40℃での表面張力は34.0
dyne/cmで、この温度範囲での表面張力の温度勾
配は0.00667dyne/(cm・℃)であった。
【0045】上記インキと「東レ水なし平版」を用いた
平版オフセット印刷を用いて洗浄を施したガラス基板上
に100μm×100μmのカラーフィルタ画素を印刷
して形成した。インキは水なし印刷性が良好であった。
着色後、80℃30分でインキを乾燥させ、さらに12
0℃30分でインキを加熱してインキを硬化した。イン
キ乾燥後の画素膜厚は各色とも1.5μm±0.1μm
であり、凹凸のない平坦な画素が出来た。
【0046】
【発明の効果】本発明は、上述の如き構成を有するた
め、印刷法やインクジェット法によってカラーフィルタ
を製造する場合に、その乾燥過程で自発的に平坦化する
インキを提供することができる。これによって印刷法や
インクジェット法を用いて画素を凹凸なく平坦に形成す
ることができるので、非常に低コストで高精度なカラー
フィルタが得られる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水を主溶媒とし、表面張力の温度変化が、
    10℃から40℃の範囲において0.03dyne/
    (cm・℃)以下であることを特徴とするカラーフィル
    タ製造用インキ。
  2. 【請求項2】有機溶媒を主溶媒とし、表面張力の温度変
    化が、60℃から100℃の範囲において0.03dy
    ne/(cm・℃)以下であることを特徴とするカラー
    フィルタ製造用インキ。
  3. 【請求項3】水溶性有機溶媒を0.1〜30重量%含有
    することを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ製
    造用インキ。
  4. 【請求項4】界面活性剤を0.001〜10重量%含有
    することを特徴とする請求項1または2記載のカラーフ
    ィルタ製造用インキ。
  5. 【請求項5】基板上に乾燥後膜厚にして1〜2μmの厚
    さで幅50〜100μmになるように塗布して画素を形
    成した場合の、画素内の膜厚差が、画素の平均膜厚に対
    して10%以下であることを特徴とする請求項1〜4の
    いずれかに記載のカラーフィルタ製造用インキ。
  6. 【請求項6】透明基板上に少なくとも画素を備えたカラ
    ーフィルタの製造法において、該画素をインキを乾燥さ
    せることにより形成し、かつ該インキとして請求項1〜
    5のいずれかに記載のカラーフィルタ製造用インキを用
    いることを特徴とするカラーフィルタ製造法。
  7. 【請求項7】透明基板上に少なくとも画素を備えたカラ
    ーフィルタの製造法において、該画素をインキを乾燥さ
    せることにより形成し、かつ該インキとして、表面張力
    の温度変化が該インキ乾燥工程の温度に対して±15℃
    の範囲で0.03dyne/(cm・℃)以下であるイ
    ンキを用いることを特徴とするカラーフィルタ製造法。
  8. 【請求項8】該画素を、印刷法またはインクジェットプ
    リンタを用いたインクジェット法で形成することを特徴
    とする請求項6または7記載のカラーフィルタ製造法。
  9. 【請求項9】インキ乾燥後の画素内の膜厚差が、画素の
    平均膜厚に対して10%以下であることを特徴とする請
    求項6または7記載のカラーフィルタ製造法。
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