JPH0721586B2 - 像形成光学装置 - Google Patents

像形成光学装置

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JPH0721586B2
JPH0721586B2 JP60217311A JP21731185A JPH0721586B2 JP H0721586 B2 JPH0721586 B2 JP H0721586B2 JP 60217311 A JP60217311 A JP 60217311A JP 21731185 A JP21731185 A JP 21731185A JP H0721586 B2 JPH0721586 B2 JP H0721586B2
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parallel
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plate
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F9/00Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically
    • G03F9/70Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically for microlithography
    • G03F9/7003Alignment type or strategy, e.g. leveling, global alignment
    • G03F9/7023Aligning or positioning in direction perpendicular to substrate surface

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、光学系の光軸に対して非等方的形状の光学素
子を有する結像光学系、特に光軸に対して斜設された平
行平面板を通して観察する光学系を有する像形成光学装
置に関する。
〔発明の背景〕
物体の像を形成してその像によって物体の観察或いは測
定をするための光学系においては、光学系の光軸に関し
て等方的形状即ち光軸に関して回転対称な形状の光学素
子を用いるのが通常であり、これが光学系の一般的な結
像性能上最適の構成である。そして、ガラス窓やプリズ
ムブロック等の平行平面を有する透過部材を光学系中に
用いる場合には、この平行平面部材の入射面及び射出面
を光軸に垂直に、即ち各面の法線が光学系の光軸と平行
になるように配置するのが一般的である。
しかしながら、何らかの制約または条件によって平行平
面部材を光軸に対して垂直ではなく傾けた状態で、物体
の観察や計測を行わなければならない場合がある。例え
ば、物体面に平行に設けられた窓ガラスを通して物体面
を斜めから観察する場合や、密封された容器内の物体を
窓ガラスを通して観察する際に、この容器内の物体への
焦点検出を窓ガラスに対して斜め方向から光学的に行う
場合などがある。このように、ガラス板等の平行平面部
材を光路中に傾けて配置する場合、この平行平面部材が
配置される光路が平行光束ではないならば、軸上物点に
おいても光軸に関して非対称な収差が生じ鮮明な物体像
を形成することができない。このような収差の発生は、
平行平面部材の傾きが大きくなほど、また平行平面部材
の厚さが厚くなるぼど著しくなるものである。斜設され
る平行平面部材を平行光束中に配置することによって、
光学性能の劣下を防止することは可能であるが、平行光
束の光路を形成するために光学系の全長が長くなりコン
パクトな構成とするには不利である。また、半導体の製
造装置として知られる露光装置において、ウエハを特殊
なガス中にて露光する際には、密封されたガス容器の窓
ガラスを通して真上から露光を行うため、この窓ガラス
を通して斜め方向からウエハの焦点合わせを行う必要が
あるなど、光学系の制約によって、平行平面部材(窓ガ
ラス)を非平行光束中に配置せざるを得ない場合や、平
行光束系を形成することが出来ない場合も多い。このよ
うな場合には非対称収差による結像性能の劣下が避けら
れず、測定精度を向上させることができなかった。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、上述の如き欠点を解消し、光軸に対し
て斜設された平行平面部材を通して物体像を形成する場
合に生ずる非対称収差を補正し、鮮明な物体像を形成し
得る像形成光学装置を提供することにある。
〔発明の概要〕
本発明による像形成光学装置は、対物レンズを有する結
像光学系の光路中の非平行光束中に、該対物レンズの光
軸を含む所定の面の方向に沿って該対物レンズの光軸に
対し傾いて配置された第1平行平面透過部材を有する像
形成光学系において、該像形成光学系中の非平行光束中
に、第2の平行平面透過部材を、該第1平行平面透過部
材によって発生する非対称な収差をほぼ相殺するよう
に、前記所定の面の方向に沿って前記対物レンズの光軸
に対し傾設したものである。そして、前記第1平行平面
透過部材と前記第2平行平面透過部材との光学的光路
長、即ち屈折率と厚さとの積がほぼ等しく、前記第1平
行平面透過部材が配置される非平行光束の開口数と、前
記第2平行平面透過部材が配置される非平行光束の開口
数とをほぼ等しくすることが望ましく、これによって第
1平行平面透過部材によって発生する収差を第2平行平
面透過部材によってより良好に補正することが可能とな
る。
ここで、第1平行平面部材が配置される非平行光束部分
及び第2平行平面部材が配置される非平行光束部分と
は、結像光学系中に対物レンズに入射する発散光束や対
物レンズを射出する収斂光束、若しくは対物レンズに続
くリレーレンズ等に入射する発散光束やリレーレンズ等
を射出する収斂光束を意味する。
そして、第1平行平面部材と第2平行平面部材が配置さ
れる非平行光束部分の光束の開き角(開口数:NAに対応
する)がほぼ等しいことが必要であり、各平行平面板が
配置される非平行光束部分は、同一の部分であっても良
いし、異なる非平行光束の部分であっても良い。具体的
には、対物レンズやリレーレンズ等の収斂性レンズ群を
挟んで第1と第2の平行平面部材とが配置される場合に
は、両平行平面部材を互いに平行に配置することが望ま
しい。また、第1と第2の平行平面部材を共に対物レン
ズとリレーレンズとの間にて配置する場合や同一の非平
行光束部分光路中に両平行平面部材を配置する場合の如
く、結像レンズを介在させることなしに両平行平面板を
配置する場合には、第1と第2の平行平面部材の傾きが
逆になるように、即ち光軸に対して垂直な平面に関して
第1平行平面部材と第2平行平面部材とが互いに対称に
なるように配置することが望ましい。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。第1図は、
本発明による第1実施例の構成を示し、物体面Oを対物
レンズ1によって観察するための像形成光学系の概略光
路図である。対物レンズ1による物体像I1をリレーレン
ズ2によって再結像して物体の2次像I2を形成してい
る。ここで、物体の1次像I1とリレーレンズ2との間の
発散光束中に窓ガラスとしての第1平行平面板3が配置
されており、この第1平行平面板3によって発生する非
対称収差を補正するために、リレーレンズ2を射出する
収斂光束中に第2の平行平面板4が配置されている。そ
して、リレーレンズ2は2つの正レンズ2a,2cとその間
に配置された後述するシリンドリカルレンズ2bとからな
る。このリレーレンズ2の倍率は等倍(−1倍)である
ため、第1平行平面部材3が配置される発散光束の開き
角と第2平行平面部材4が配置されている収斂光束の開
き角とは等しい。また、第2平行平面板4は、第1平行
平面板3と等しい厚さと屈折率を有するものであり、光
学系の光軸Aに対して、第1平行平面板3と同一の角度
で傾斜して設けられ、両平行平面板3,4は互いに平行で
ある。
第2図A及び第2図Bは、第1図に示した構成における
第1と第2平行平面部材の作用を説明するための図であ
り、第2図Aは第1平行平面板3を通過する発散光束の
状態、第2B図は第2平行平面板4を通過する収斂光束の
状態をそれぞれ示している。第2A図に示す如く、第1平
行平面板3の下方を通る軸上物点からの周縁光線R1(実
線)は第1平行平面板3の法線N1に対してαの角度で
入射するのに対して、第1平行平面板3の上方を通る軸
上物点からの周縁光線R2(破線)は第1平行平面板3の
法線N1に対してβ(>α)の角度で入射する。従っ
て、この第1平行平面板3においては、上方光線R2の光
路長の方が下方光線R1の光路長よりも大きくなり、光路
長が非対称となり、これによって非対称な収差が発生す
ることになる。
他方、第2B図に示す如く、補正用に配置された第2平行
平面板4の下方を通る軸上物点からの周縁光線R1は第2
平行平面板4の法線N2に対してαの角度で入射するの
に対して、第2平行平面板4の上方を通る軸上物点から
の周縁光線R2は第2平行平面板4の法線N1に対してβ
(<α)の角度で入射する。
ここで、リレーレンズ2は前述した如く等倍のリレー系
であるため、この両側の発散光束と収斂光束の開口数は
等しく、 θ=θ であり、また第1、第2平行平面板3,4は互いに平行で
あることから、 α=β2=α である。平行平面板を通過する光線の光路長は、その光
線の入射角と平行平面板の厚さと屈折率とで決定される
ので、第1平行平面板3を通る下方光線R1の光路長をl
11、上方光線R2光路長をl12(>l11)とし、他方、第2
平行平面板4を通る下方光線R1の光路長をl21、上方光
線R2光路長をl22(<l21)とすると、各平行平面板の厚
さと屈折率とが共に等しいため、 l11=l22,l12=l21 となり、従って、 l11+l21=l12+l22 となる。
従って、第1図に示した軸上物点からの周縁光線のう
ち、リレーレンズ2の下方を通る光線R1と上方を通る光
線R2とで、第1及び第2平行平面部材3,4の両者の合成
光路長が等しくなり、合成光路長は光軸に対して対称と
なる。これによって、窓ガラスとしての第1平行平面板
3で発生する非対称収差は、第2平行平面板4の挿入に
よって補正される。
以上の如く、本発明では光軸に対して斜設された窓ガラ
スのごとき平行平面板と同一の光学的光路長、即ち同一
の厚さと同一の屈折率を有する第2の平行平面板を光路
中に斜設することによって、窓ガラスとしての平行平面
板における光路長の非対称性を第2の平行平面板におけ
る光路長の逆の非対称性にて相殺し、これによって斜設
された平行平面板で発生する非対称収差を補正すること
ができるのである。
このような、本発明の第2平行平面板による補正のため
には、第1図に示した如き構成に限らず、種々の構成が
ある。
第3図は、本発明による第2実施例の構成を示す概略光
路図である。対物レンズ1を射出する収斂光束中に窓ガ
ラスとしての平行平面板3が斜設されており、これによ
る非対称収差を補正するための平行平面板4を、リレー
レンズ2に入射する発散光束中に配置したものである。
この場合には、対物レンズ1による物体の1次像I1を挟
んで、第1と第2の平行平面板3,4が対物レンズ1とリ
レーレンズ2との間に配置されている。ここでは、第2
平行平面板4を対物レンズ1の光軸Aに垂直な平面に関
して窓ガラス3と対称に配置することによって、対物レ
ンズの光軸に関して光路長を対称に維持し、非対称収差
を補正している。
第4図は、第3実施例の概略光路図であり、対物レンズ
1を射出する収斂光束中に配置された窓ガラスとしての
第1平行平面板3による非対称収差を補正するために、
第2の平行平面板4を、リレーレンズ2を射出する収斂
光束中に配置したものである。ここでは、リレーレンズ
2を挟んで第1と第2の平行平面板が互いに平行に配置
されており、これによって光路長の対称性が維持され非
対称収差が補正されている。
第5図は、第4実施例の概略光路図であり、対物レンズ
を射出する収斂光束中に配置された窓ガラスとしての第
1平行平面板3による非対称収差を補正するために、第
2の平行平面板4を同じく対物レンズを射出する収斂光
束中に配置したものである。ここでも、対物レンズの光
軸Aに垂直な平面に関して両者が対称になるように配置
されることによって、光路長の対称性が維持されて、斜
設ガラス窓による非対称収差が補正されている。
以上の如き本発明によれば、斜設されたガラス窓のよう
な斜設平行平面板によって発生する非対称な収差を、第
2の斜設平行平面板によって補正することが可能である
が、非平行光束中に平行平面板が斜めに配置されている
ことによって、軸上像点に対しても非点隔差が発生す
る。即ち、光軸上の物点においても、光軸に対して斜め
に配置された平行平面板によって、子午面内の像点と球
欠面内の像点との位置が異なる非点隔差の現象が付随す
る。(この子午面とは、光軸が平行平面板に交わる点に
おける法線と光軸とを含む平面として定義される。)こ
の非点隔差は、斜設平行平面板によって子午面内の像点
Imが、球欠像点Isよりも結像レンズから遠い位置に形成
されることに起因しており、結像レンズから各像点まで
の距離をPm,Psとし、平行平面板への入射角をi1、屈折
角をi2とするとき、 と表される。
このような非点隔差は、円柱レンズを結像光学系中に挿
入することによって補正することができる。具体的に
は、子午面内に母線を有し球欠面内で発散作用を有する
負のシリンドリカルレンズ、又は、球欠面内に母線を有
して子午面内で収斂作用を有する正のシリンドリカルレ
ンズを光路中に配置することによって、子午面内の像点
と球欠面内の像点とを一致させ、非点隔差を補正するの
である。前述の第1図に示したリレーレンズ2中のシリ
ンドリカルレンズ2bが、非点隔差の補正機能を有してい
る。このシリンドリカルレンズ2bは、子午面(紙面)内
では屈折力を持たず、球欠面(紙面に垂直な面)内で負
の屈折力を持っており、球欠面内での発散作用によって
球欠像点を子午像点に一致させて非点隔差の補正を行っ
ている。
第6A図、第6B図及び第6C図は本発明による上記の如き非
対称収差の補正効果を示すためのスポットダイアグラム
の図である。これらのスポットダイアグラムは、焦点距
離100mmの互いに等しい2つの正レンズによって結像光
学系を構成し、これらの正レンズの間が平行光束となる
ように一方の正レンズの前側焦点上に物点を配置し、他
方の正レンズの後側焦点上に物点像が形成されるように
対称な構成とし、さらに、物体側及び像側の開口数(N
A)が共に0.1として、各正レンズに球面収差が補正さ
れ、また正弦条件が満足されるような非球面を設けたも
のとした。
このような結像光学系の物点側に、厚さ8.7mm、屈折率
1.5の第1平行平面板を光軸に対して法線が30゜をなす
ように配置したときのスポットダイアグラムが第6A図で
あり、図示の如く光軸に関して上下非対称となってい
る。また、上記の構成において、結像光学系の像側に第
1平行平面板と同一の第2の平行平面板を、光軸に対し
て垂直な面に関して対称に配置した場合のスポットダイ
アグラムが第6B図である。第6A図と第6B図との比較か
ら、補正用の第2平行平面板が配置されることによっ
て、非対称性が改善されることが明らかである。尚、前
述した通り、第1平行平面板のみの場合でも、また第2
平行平面板を加えた場合にも、光軸上といえども非点隔
差が発生しており、第6A図、第6B図は共にm像点(メリ
ディオナル像点)を示した。第6C図は、結像光学系を構
成する2つの正レンズの間にシリンドリカルレンズを配
置したもので、像点の横の拡がりもなくほぼ完全な点像
となって、非点隔差が良好に補正されていることが分か
る。
尚、上記の実施例においては、対物レンズによる像をリ
レーレンズによって再結像する構成としたが、これらの
構成において対物レンズとリレーレンズとは便宜上の区
別をしたに過ぎず、共に結像レンズである点で本発明に
おいては等価である。例えば、第6A図〜第6C図のスポッ
トダイアグラムを示した結像光学系は、実質的には第1
図に示したリレーレンズ2を結像光学系とみた場合に等
しく、リレーレンズを構成する正レンズ2a及び2cが上記
の2つの正レンズに対応し、物体の1次像I1が物点に、
2次像I2が像点に対応するものである。また、像形成光
学系が反射素子を含んでいて光路が種々の方向に折曲げ
られている場合にも、第1平行平面板と第2平行平面板
との位置関係は、光学系の光軸を展開して考えれば、上
記した実施例と光学的には同等であることは言うまでも
ない。
以上においては、像形成光学系における光軸上の物点の
結像性能についての説明であったが、実際には軸上のみ
ならず軸外の物点についての結像性能も考慮される必要
がある。上記の如き本発明の構成においては、軸上物点
の結像に関して、斜設平行平面板による非対称収差がま
ず補正され、さらにシリンドリカルレンズによって非点
隔差も補正されるものであるが、軸外においては、第1
と第2の平行平面板の配置によっては、結像光路中に第
1と第2の平行平面板の厚さの合計に相当する厚さの平
行平面板が斜設されるため、像面弯曲が非対称に生ずる
恐れがある。
このような非平行光束中に配置される平行平面板による
像面弯曲は、良く知られている如く、軸上物点からの主
光線と軸外物点からの主光線とで平行平面板に入射する
角度が互いに異なることによる光路長の差によって生ず
る。この様子を示したのが第7図である。平行平面板P
が光軸に対して垂直に配置されている場合には、レンズ
L側に凸面を向けて弯曲した像面ISとなり、第7図中で
破線で示した如く傾斜して配置される平行平面板P′の
場合には、像面IUは図示のように非対称に弯曲した形状
となる。非対称な像面弯曲は、結像光学系を如何に工夫
しても補正しきれるものではないため、物体面の広い領
域にわたって鮮明な像を形成することは不可能となる。
上記の第1図、第3図及び第4図に示した第1〜第3実
施例においては、第7図中に示した如き非対称な像面の
弯曲が発生する。この現象は、これらの実施例における
構成では、物体面Oの一端からの主光線が第1平行平面
板3においても第2平行平面板4においても大きな入射
角で通過して物像間の光路長が長くなるのに対して、物
体面Oの他端からの主光線が両平行平面板において共に
比較的小さい入射角で通過して物像間の光路長が比較的
短くなり、物像間の共役関係が光軸を挟んで非対称にな
ることに起因している。
これに対して、第5図に示した第4実施例の構成の如
く、第1と第2の平行平面板を同一の発散光束中又は同
一の収斂光束中に配置する場合には、物体面の両端から
の主光線が一方の平行平面板において大きな入射角であ
り他方の平行平面板においてはより小さな入射角となる
ため、光軸に関して光路長の対称性が維持され、非対称
な像面弯曲を生ずることがない。この場合の像面弯曲
は、第7図中に実線にて示した像面ISと同様に、実質的
には平行平面板が光軸に対して垂直に配置された状態と
同様に光軸に関して対称になる。
第8図は、第4図にて説明した第3実施例の構成におい
て、物体の1次像I1上またはその近傍にフィールドレン
ズ5を配置することによって、像面弯曲の非対称性を補
正したものである。フィールドレンズ5によって、対物
レンズ1の瞳とリレーレンズ2の瞳とがほぼ共役になる
ように構成しており、軸外物点からの主光線を収斂して
周辺像の光量低下を防ぐというフィールドレンズ本来の
機能に加えて、非対称な像面弯曲を補正する機能を持つ
ものである。
第8図中には、物体Oの軸外物点A1及びA2からの光線の
様子を破線にて示した。図示の如く、軸外の物点A1から
の主光線S1は対物レンズ1と第1平行平面板3とを通過
して物体の1次像I1の像点B1に達し、フィールドレンズ
5の収斂作用を受けてリレーレンズ2と第2平行平面板
4を通過して2次像I2上の像点C1に達する。物体面O上
の他端の物点A2からの主光線S2は対物レンズ1と第1平
行平面板3とを通過して物体の1次像I1の像点B2に達
し、フィールドレンズ5の収斂作用を受けてリレーレン
ズ2と第2平行平面板4を通過して2次像I2上の像点C2
に達する。ここで、物点A1からの主光線S1は、第1平行
平面板3において物点A2からの主光線S2よりも小さな入
射角を成すが、第2平行平面板4においては逆に、より
大きな入射角となり、両主光線の光路長は物体面Oと2
次像I2との間においては等しくなっていることが理解で
きよう。従って、物体面O上の軸外物点の光路長は、2
次像I2との関係において、光軸に関して対称であり、2
次像面I2は弯曲はしているものの光軸に関して対称な形
状となる。そして、このような光軸に関して対称な像面
弯曲は、結像光学系によって補正可能である。従って、
上記第4実施例や第5実施例のような構成にすると共
に、結像光学系として像面弯曲の適切な補正を行うこと
によって、物体面上に広い領域にわたって鮮明な像を形
成することが可能となる。
尚、上記の実施例の構成においては、斜設平行平面板に
よる光軸のシフトに応じてリレーレンズ2を偏芯して配
置したが、リレーレンズが正弦条件を満たしている場合
には必ずしも偏芯させる必要はない。これは、第1及び
第2の平行平面板によって像点が光軸と垂直方向に変位
するが、正弦条件を満足したレンズの場合には、光軸か
らやや離れた物点についても収差なく結像されるからで
ある。但し、各斜設平行平面板による光軸の変位量が大
きく、周辺光束にケラレ生ずる恐れのある場合には、リ
レーレンズを偏芯して配置することが望まれる。
以下に、斜設平行平面板による非対称収差を補正する本
発明を用いた具体的な装置として、半導体の製造に用い
られる投影型露光装置の焦点検出装置について説明す
る。第9図は投影型露光装置の主要部を示す概略構成図
である。
この装置では、レチクルR上に形成されている所定のパ
ターンが投影対物レンズL0によってウエハW上に投影さ
れ、ウエハ面上に塗布されている感光剤を露光する。ウ
エハは箱体31と透明窓30とで形成された密閉容器内に設
けられており、この容器内には特殊なガスが封入されて
いる。従って、ウエハWへの露光は特殊なガス中でなさ
れ、投影対物レンズL0による露光は密閉容器の窓30を通
して行われる。
このような露光装置において、投影対物レンズL0に対す
るウエハWの位置合わせ、特にウエハWを投影対物レン
ズL0の焦点位置に正確に位置付けるための焦点検出装置
が設けられている。この焦点検出装置は、ウエハが収納
されている容器の窓30を通して、且つ投影対物レンズL0
による露光の妨げとならないように、投影対物レンズL0
の光軸に対して大きく傾いた方向から光束をウエハ面上
に投射し、この投射光束がウエハ面で反射された後の位
置を検出することによってウエハWを投影対物レンズL0
の正確な焦点位置に位置合わせするものである。
第9図に示した焦点検出装置は、スリット投影による焦
点検出方式を採用したものであり、スリット像の投射系
10とスリット像の検出系20とから構成されている。まず
スリット像の投射系10では、発光ダイオードの如き光源
11から供給される照明光によってスリット12を照明す
る。スリット12からの光束は、リレーレンズ13によって
集光された後、対物レンズ14によって窓30を通してウエ
ハ面上に集光され、ウエハ面上にスリットの像を形成す
る。スリット12はその長手方向がウエハWへの光線の入
射面(図の紙面)に垂直な方向に対応するように構成さ
れているため、ウエハW上には入射面(紙面)に垂直な
スリット像が形成される。ここで、対物レンズ14はリレ
ーレンズ13によるスリット像を等倍にてウエハW上に再
結像しており、対物レンズ14のリレーレンズ13側の発散
光束中に、非対称収差を補正するための平行平面板41が
挿入されている。この平行平面板41は、窓ガラス30と同
一の厚さで同一の屈折率を有しており、窓ガラス30と平
行に配置されている。従って、対物レンズ14の光軸に対
して傾斜して配置されている窓ガラス30による非対称収
差は、前述した第1実施例の如く、良好に補正される。
他方、スリット像投射系10からウエハWに供給され、ウ
エハWで反射される光束は、スリット像検出系20に入射
する。具体的には、ウエハWからの反射光は対物レンズ
21によって集光された後、リレーレンズ22によって検出
用スリット23上に集光され、ここにスリット11の像が再
び結像される。対物レンズ21には等倍にてウエハ上のス
リット像を再結像する。また検出用スリット23は光軸に
垂直な面内で、スリット像の長手方向に垂直な方向で振
動可能であり、検出スリット23の振動に応じて受光素子
24の出力が変調される。そして、受光素子24からの出力
を検出スリット23の振動周波数で同期検波することによ
って、投影対物レンズL0に対するウエハWの相対的位置
関係を検出することができる。
この検出系20の光路中にも、ウエハWを収納する容器の
透明窓30が斜めに配置されることとなっているので、こ
れによる非対称収差を補正するために、平行平面板42が
配置されている。この平行平面板42は対物レンズ21を射
出する収斂光束中に配置され、透明窓30と同一の厚さ及
び屈折率を有しており、透明窓30と平行に配置されてい
る。対物レンズ21は等倍の結像系であるため、透明窓30
を通過する発散光束の開き角と平行平面板42を通過する
収斂光束の開き角とが等しいため、透明窓30で発生する
非対称収差は平行平面板42によって相殺され、検出系と
しても非対称収差が補正されている。
このように焦点検出装置におけるスリット像投射系にお
いても、またスリット像検出系においても透明窓30によ
る非対称収差が補正され、精度の高い焦点検出を行うこ
とが可能となる。
上述した焦点検出装置はスリット投影による方式である
ため、光学系としてはスリットの幅方向の結像性能のみ
が重要であり、スリットが光学系の光軸上に配置される
限り、軸外の結像性能は問題とはならない。そして、平
行平面板の挿入によって生ずる非点隔差も問題となるこ
とがないため、上記の焦点検出装置ではシリンドリカル
レンズを設ける必要もない。しかしながら、焦点検出の
ために点像を投影する方式の場合には、非点隔差をも良
好に補正する必要があり、このために前述したシリンド
リカルレンズを用いることが必要となる。尚、ウエハW
面のより広い領域を投影対物レンズL0の光路を遮らない
ように斜め方向から観察しようとする場合には、シリン
ドリカルレンズによって非点隔差を補正すると共に、非
対称な像面弯曲をも補正するように、前述した第5図や
第8図の構成の如き平行平面板の配置とする必要がある
ことはいうまでもない。
また、上記の実施例では、補正用の平行平面板41及び42
は共に透明窓30と同一の厚さ及び屈折率を有しているも
のとしたが、同一の素材からなるものとする必要はな
く、実質的な光学的光路長がほぼ等しいものとすること
によって、非対称収差を良好に補正することができるこ
とは云うまでもない。そして、透明窓30が配置されてい
る非平行光束の開口数と補正用の平行平面板41及び42が
配置されている非平行光束の開口数とは、等しいことが
最適であるが、開口数が異なる場合においても、補正用
の平行平面板を配置しない場合に比べれば、透明窓によ
る収差が格段に補正され得る。従って、第1図〜第5図
に示した実施例の如く、必ずしも等倍の結像レンズを設
ける必要は無く、拡大または縮小用の結像レンズを挟ん
で第1と第2の平行平面板を配置する構成においても、
本発明の目的を達成することが可能である。
〔発明の効果〕
以上の如く本発明によれば、光軸に対して斜設された平
行平面板の如き平行平面部材を通して物体像を形成する
場合に生ずる非対称収差を良好に補正することができ、
光路中に斜設される平行平面板の厚さが厚くとも、また
大きく傾いて配置される場合にも結像性能を良好に維持
することが可能となる。このため、光学設計上の自由度
が高まるのみならず、斜入射光学系においても鮮明な物
体像を形成し得る像形成光学装置が達成され、各種の測
定において測定精度を高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による第1実施例の構成図、第2図は本
発明における平行平面板における作用を示す説明図、第
3図は本発明による第2実施例の構成図、第4図は第3
実施例の構成図、第5図は第4実施例の構成図、第6A
図、第6B図、第6C図は本発明による効果を示すためのス
ポットダイアグラムの図、第7図は像面弯曲の説明図、
第8図は本発明による第5実施例の構成図、第9図は本
発明を投影型露光装置の焦点検出装置に適用した例を示
す構成図である。 〔主要部分の符号の説明〕 1……対物レンズ 2……リレーレンズ 3……斜設第1平行平面板 4……斜設第2平行平面板 5……フィールドレンズ O……物体面 I1,I2……物体像

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対物レンズを有する結像光学系の光路中の
    非平行光束中に、該対物レンズの光軸を含む所定の面の
    方向に沿って該対物レンズの光軸に対し傾いて配置され
    た第1平行平面透過部材を有する像形成光学系におい
    て、該像形成光学系中の非平行光束中に、第2の平行平
    面透過部材を、該第1平行平面透過部材によって発生す
    る非対称な収差をほぼ相殺するように、前記所定の面の
    方向に沿って前記対物レンズの光軸に対し傾設したとを
    特徴とする像形成光学装置。
  2. 【請求項2】前記第1平行平面透過部材と前記第2平行
    平面透過部材との光学的光路長がほぼ等しく、前記第1
    平行平面透過部材が配置される非平行光束の開口数と、
    前記第2平行平面透過部材が配置される非平行光束の開
    口数とがほぼ等しいことを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の像形成光学装置。
  3. 【請求項3】前記第1平行平面透過部材は第1の非平行
    光束中に配置され、前記第2平行平面透過部材は該第1
    の非平行光束とは異なる空間中に形成された第2の非平
    行光束に配置されることを特徴とする特許請求の範囲第
    2項記載の像形成光学装置。
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