JPH0721488B2 - 味覚検出装置 - Google Patents

味覚検出装置

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JPH0721488B2
JPH0721488B2 JP61028023A JP2802386A JPH0721488B2 JP H0721488 B2 JPH0721488 B2 JP H0721488B2 JP 61028023 A JP61028023 A JP 61028023A JP 2802386 A JP2802386 A JP 2802386A JP H0721488 B2 JPH0721488 B2 JP H0721488B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、食物などの味を人工的に検出するようにした
味覚検出装置に関する。
〔従来の技術〕
人の味覚は、ヘニング(Henning)の4面体説による
と、単純に甘酸苦かんの4原味の組合せで全ての種類の
味覚が表現できる。さらに、スクラムリ(von Skramli
k)は、果糖の甘い味、食塩の塩味、酒石酸カリウムの
酸味、硫酸キニーネの苦味を上記四面体説における夫々
の純粋な原味の代表として、それぞれの物質の濃度をA,
B,C,Dとしたとき、人が味わう全ての味Sはこれら濃度
を次式のように合成することで表現できることを明らか
にしている。
S=Aw+Bx+Cy+Dz ……(1) ここで、w,x,y,zは人の味覚感度である。
すなわち、甘味を有する物質(以下、甘味成分という。
他の原味についても同様)の濃度がAのとき、これに対
する人の甘味覚はAwである。他の原味についても同様で
あり、これらを合成した式(1)の味覚が測定対象物に
対する人の味覚である。
また、人の味覚の強さと温度との間には、第3図に示し
たような関係があることが一般に知られている。すなわ
ち、塩味は温度が高いほど感じ方は弱くなり、反対に温
度が下がつてくるにしたがつて感じ方は鋭くなる。甘味
は体温付近が一番強く感じ、体温付近からの温度のづれ
が大きいほど甘味の感じ方は弱くなるが、体温より温度
が高い場合よりも体温より低くなるほうがその弱まり方
は大きい。酸味は温度に関係なく、感じ方は同じであ
る。ただし、温度が低い方がおいしく感じる。苦味は体
温付近よりも低い温度では、あまり味の感じに変化はな
いが、体温より高くなるにしたがつて感じ方は弱くな
る。
以上のことから、従来、特開昭58−87459号公報に記載
のように、甘酸苦かんの4つの味覚センサと温度センサ
を設け、これらの出力データから食物の味を総合的に検
出して評価するように味覚検出装置が提案されている。
かかる従来技術によれば、総合的に味の評価を行なうこ
とにより、味の対比作用をも含めた味覚の検出が可能と
なり、メリツトは大なるものがある。なお、ここで述べ
た味の対比作用とは、砂糖と共に少量の塩を加えると甘
味を強く感じるとか、酢の物に多量の塩を加えると強い
酸味が緩和されるといつた作用である。
ところで、近年では、塩味センサとして、ガラス電極法
による食塩濃度計(全研社“NA−05",“NA−05EX"等)
が市販されている。この食塩濃度計による測定結果は炎
光光度計による測定結果と非常に高い相関関係を持つて
いる。また、この食塩濃度計は、簡単な操作で、液体は
勿論、半固体あるいは固体でも正確に食塩濃度を測定す
ることができるものであり、しかも、味覚とよく一致し
た出力データを得ることができるものである。かかるガ
ラス電極法による食塩濃度計の測定原理は、食塩を構成
するNaイオンの濃度に選択的に応答するNaガラス電極を
用い、Naイオンに感応してこの電極に生ずる起電力を取
り出し、この電極の感度が温度に応じて異なることか
ら、温度センサによつて得られるデータでこの起電力を
補正し、温度特性の補償を行なつてこの起電力から食塩
の濃度を読み取ることができるようにしている。
また、酸味センサとしては、同様にガラス電極法による
水素イオン指数計(東海電子工業者“TD−20"等)が従
来から知られており、温度補償電極により水素イオン指
数(pH)を測定するものであり、手軽で正確に酸味を有
する物質の濃度を測定することができる。
さらに、甘味センサとしては、従来、近赤外光の透過あ
るいは反射によつて光学的密度(OD)を測定する方法
や、アツベ(Abbe)屈折計により屈折率を測定する方
法、ブリツクス(Brix)比重計を用いた方法等がある
が、近年では採光板,プリズム,レンズ,ブリツクス%
目盛を施こした目盛板からなる手持屈折計(アタゴ社
“ATC−1",“N1"等)が簡単なため、比較的多く使用さ
れている。なお、最近ではバイオテクノロジイを利用し
た、新しい甘味センサが開発されていきているが、製品
化段階には到つていない。
また、苦味センサは味覚センサの分野において最も開発
が遅れており、研究段階にある。一般的には、ガスクロ
マトグラフに頼つているが、成果は不十分なものであ
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
以上のように、甘酸苦かんの各原味を検出すべき味覚セ
ンサが提案されているが、かかる味覚センサを上記特開
昭58−87459号公報に開示される味覚検出装置の味覚セ
ンサとした場合、次のような問題があつた。
(1) 上記従来の味覚検出装置においては、甘味を検
出する味覚センサは甘味のみを検出するというように、
各味覚センサは独立に個々の原味を検出することを前提
としている。しかし、このような感度を有する味覚セン
サは、現在ほとんどが研究中のものでまだ完成していな
い。すなわち、 (a) 従来の塩味センサとしての食塩濃度計は、甘味
に関しては感度がほとんど零であるが、酸味、つまり水
素イオン指数(pH)に感度を有し、また、旨味を生ずる
グルタミン酸ソーダにも影響を受ける。
(b) 従来の甘味センサとしての手持屈折計は、甘味
成分(甘味を生じさせる物質)による屈折率を検出して
甘味を測定するものであるが、塩味成分(塩味を生じさ
せる物質)や酸味成分(酸味を生じさせる物質)による
屈折率も同時に検出してしまう。
(c) 従来の酸味センサとしての水素イオン指数計
は、甘味成分には感度をもたないが、塩味成分には感度
をもつている。
(2) 従来の酸味センサとしての水素イオン指数計に
おいては、水素イオン指数(pH)値と酸味成分の濃度と
の間に直線的な比例関係はない。そこで、かかる水素イ
オン指数計上記従来の味覚検出装置の酸味センサとして
用い、そこから得られるデータを酸味成分の濃度を表わ
すデータとして用いると、検出結果に大きな誤差が生ず
ることになる。
(3) 人の味覚は温度によつて影響されることから、
上記従来の味覚検出装置はその温度補償を行つている
が、この場合に用いられる補正係数は4原味に共通と
し、かつ30℃で最小でこれよりも温度が低くても高くて
も単調に減少するようにしている。これに対し、第3図
に示したように、甘味や苦味の強さは温度に応じて曲線
状に変化するが、これらの変化は全く異なつており、し
かも、塩味の強さは直状に変化し、酸味の強さは温度の
影響をほとんど受けない。このように、4原味に対する
人の味覚の強さが互いに全く異なることから、単一の補
正係数を4原味の温度補償に共通に用いると、味覚検出
結果に大きな誤差が生ずる。
(4) 人は食物などを口の中に入れて味わうものであ
るが、このためには、味覚センサを人の口の中と同じ状
況の中に設けて味覚を検出しないと、人の味覚と同じよ
うな味覚を検出することができない。上記従来の味覚検
出装置では、かかる配慮がなされていない。しかも、上
記従来の味覚検出装置は、単に4原味成分の濃度を検出
して味の快,不快を評価するものであるから、味の対比
作用についても配慮されていない。
(5) 従来の甘味センサとしての手持屈折計は、先に
説明した塩味センサや酸味センサのようにプローブ形状
をなしておらず、試料をプリズム面にたらして測定する
ものであるから、食物などに挿入して甘味検出を行なう
ことができず、また、測定者は光学手段を介して結果を
読み取るものであるから、味覚センサの出力を電気信号
として取り込むようにした上記従来の味覚検出装置には
適用することができない。
(6) 従来の塩味センサとしての食塩濃度計と従来の
酸味センサとしての水素イオン指数計とは、ともにガラ
ス電極法によるものである。このような同一の原理にも
とづく味覚センサを同時に動作させると、互いに干渉し
合つて誤差を生ずることになる。従来の味覚検出装置で
は、この点の配慮がなされてない。
(7) 従来の塩味センサとしての食塩濃度計では、塩
味成分の濃度を測定するものであり、検出部から得られ
たデータから簡単な計算式でその濃度が得られるように
している。この場合、検出部の感度は温度によつて異な
るものであるから、このための温度補償は行なわれてい
るが、第3図に示したような人の味覚に合うような温度
特性の補正は行なわれていない。
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解消し、人が
味わうのと同程度の味覚を人工的に検出することができ
るようにした味覚検出装置を提供するにある。
〔問題点を解決するための手段〕
この目的を達成するために、本発明は、予じめ各原味に
対する感度が知られている複数の味覚センサと、該味覚
センサからの出力値を演算し測定対象物の各原味成分に
対する濃度値を得るための計算手段と、該濃度値を補正
し人の味覚に合つた値に補正する補正手段とで構成され
るものである。
〔作 用〕
各味覚センサは、先にも説明したように、一般に、複数
の原味に対して感度を有するが、これら味覚センサの出
力値を全て用いて演算することにより、各原味成分の濃
度値が得られる。補正手段は、これらの濃度値を前記式
(1)の右辺各項で表わされる値に補正する。たとえ
ば、甘味成分の濃度値は式(1)のAであるが、補正手
段はこの濃度値Aを式(1)のAwに補正する。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面によつて説明する。
第1図は本発明による味覚検出装置の一実施例を示すブ
ロツク図であつて、20は温度計、21は糖度計、22は食塩
濃度計、23は水素イオン指数計、24〜26はA/D変換回
路、27〜29はマイクロコンピユータ、30は入力回路、3
1,32はROM(リードオンリメモリ)、33〜37は乗算回
路、38はRAM(ランダムアクセムメモリ)、39〜41は減
算回路、42はROM、43は出力回路である。
この実施例では、苦味成分をほとんどあるいは全く含ま
ない食物などを測定対象物としており、したがつて苦味
センサは設けられていないものとする。
同図において、温度計20はサーミスタを用いている。糖
度計21,食塩濃度計22,水素イオン指数計23は各々甘味セ
ンサ,塩味センサ,酸味センサとして用いられるもので
あるが、先に説明したように、他の原味にも感度も有し
ている。糖度計21は甘味成分の溶液の屈折率を測定して
その濃度地が得られるようにしたものであり、後に第2
図によつてその具体的構成を説明する。食塩濃度計22は
Naガラスを用いたガラス電極法によるものであり、先に
あげた従来の市販されているものを利用できる、水素イ
オン指数計も同様のガラス電極法によつて水素イオン指
数計(pH)を測定するものであり、これも先にあげた従
来の市販されているものを利用することができる。な
お、これらの味覚センサ21,22,23および温度計20は、味
覚の測定時には、同一の測定対象物(たとえば、食物)
にさし込まれる。
温度計20の計測データはA/D変換回路24を介して、第1
の計算手段であるマイクロコンピユータ(以下、マイコ
ン28という)、第1の記憶手段であるROM31,32、第2の
記憶手段であるRAM38および出力回路43に、常時、供給
されている。糖度計21は、制御手段であるマイコン29に
よつて周期的に、あるいは入力回路30からの指令毎にリ
セツトされ、リセツトされる毎に、マイコン28に供給す
る。マイコン29は、糖度計21をリセツトした後マイコン
28に指令を送り、これによつてマイコン28は糖度計21の
計測データH1を取り込む。また食塩濃度計22と水素イオ
ン指数計23はマイコン29からの切換信号によつて交互に
駆動される。食塩濃度計22の計測データはA/D変換回路2
5を介してマイコン28に供給され、水素イオン指数計23
の計測データはA/D変換回路26を介して第2の計算手段
であるマイコン27に供給される。
いま、水素イオン指数計23の計測値、すなわち水素イオ
ン指数(pH)値をPとすると、マイコン27はこの計測値
Pを次式で表わされるデータ値H3に変換する。
先にも説明したように、水素イオン指数値Pは酸味成分
の濃度(すなわち、水素イオン濃度)に対して対数的に
変化する、すなわち、水素イオン指数値Pと水素イオン
濃度値〔H+〕との間には、 P=−log10〔H+〕 ……(3) なる関係があり、水素イオン指数計23に得られる水素イ
オン指数値Pが既水素イオンの濃度値を表わしていな
い。これに対し、水素イオン濃度〔H+〕と酸味成分の濃
度とは比例関係にあり、このことと式(3)とから式
(2)を想定して実験を行なつた結果、定数f,a,bが特
定の値のとき、水素イオン指数値Pに対して酸味成分の
濃度が式(2)で表わされることがわかつた。マイコン
27はこの式(2)によつて水素イオン指数値Pをデータ
値H3に変換するものであり、このデータ値H3が酸味成分
の濃度を表わしている。
なお、式(2)において、a,b,fは夫々予じめ定められ
た設定値であり、一例としては、 f=10,a=0.769,b=1.617 に選ばれる。
マイコン27による式(2)の演算は水素イオン指数計23
の計測データについて行なわれる。一方、水素イオン指
数計23は酸味ばかりでなく、甘味,塩味に対する感度も
若干もつており、その計測データ中には甘味成分、塩味
成分に対するデータも含まれている。そこで、マイコン
27では、これら甘味成分,塩味成分に対するデータも式
(2)の演算処理がなされるが、水素イオン指数計23に
よつて計測される甘味成分や塩味成分の濃度が小さい場
合には無視できるし、また、それらの濃度が大きくて計
測量(これは式(2)のPに対応する)が大きい場合に
は、式(2)によつてその量が大幅に圧縮される。この
ことから、マイコン27から出力される式(2)のデータ
値H3はほとんど酸味成分の濃度を表わすものとみなすこ
とができる。換言すれば、水素イオン指数計23,A/D変換
回路26およびマイコン27が1つの味覚センサを構成する
ものとすると、この味覚センサでは、酸味の感度に対し
て甘味,塩味の感度が充分に小さいということになる。
このように、マイコン27の出力データH3はほとんど酸味
成分の濃度を表わしているが、第3図に示したように、
人の甘味覚は濃度に影響されないから、いかなる温度に
おいても、この出力データH3は人の酸味覚の強さをほぼ
表わしていることになる。
マイコン29は、食塩濃度計22を動作させているとき、マ
イコン28に取り込み指令信号を送つてA/D変換回路25の
出力データH2を取り込ませ、水素イオン指数計23を動作
させているときも、マイコン28に取り込み指令信号を送
つてマイコン27の出力データH3を取り込ませる。
マイコン28のデータH1〜H3の取り込みは、入力回路30か
ら味覚検出開始データが入力されると、一定時間毎に行
なわれる。あるいはまた、入力回路30から取り込み指令
データが入力され、これが入力される毎にデータH1〜H3
がマイコン28に取り込まれるようにしてもよい。
いま、測定対象物における甘味成分,塩味成分,酸味成
分の夫々の濃度の真値をA,B,Cとすると、糖度計21の甘
味,塩味,酸味に対する夫々の感度をw′1,x′1,y′
としたとき、マイコン28に取り込まれる糖度計21の出力
データH1は次のように表わされる。
H1=Aw′+Bx′+Cy′ ……(4) 式(4)において、Aw′1,Bx′1,Cy′は夫々糖度計21
の甘味成分,塩味成分,酸味成分に対する計測値であ
る。同様にして、食塩濃度計22の甘味,塩味,酸味に対
する感度をw′2,x′2,y′とし、水素イオン指数計2
3,A/D変換回路26およびマイコン27でもつて1つの味覚
センサをなすものとし、この味覚センサの甘味,塩味,
酸味に対する感度をw′3,x′3,y′としたとき、マイ
コン28に取り込まれるA/D変換回路25の出力データH2,マ
イコン27の出力データH3は夫々次のように表わされる。
H2=Aw′+Bx′+Cy′ ……(5) H3=Aw′+Bx′+Cy′ ……(6) ここで、各感度w′〜w′3,x′〜x′3,y′
y′は既知であり、これらを定数としてマイコン28は
測定対象物に含まれる甘味成分の濃度値A,塩味成分の濃
度値Bおよび酸味成分の濃度値Cを算出する。実際に
は,式(4),式(5),式(6)を逆展開し、各原味
成分の濃度A,B,Cを感度と味覚センサの出力値との関数
とし式を予じめプログラムしてあり、これにもとづいて
単純な計算を行う。
あの、各感度の一例を示すと、後に第2図で説明する屈
折式の糖度計21に対しては、 甘味感度w′=1.00 塩味感度x′=1.32 酸味感度y′=0.34 先にあげた従来の食塩濃度計22においては、 甘味感度w′=10-8 塩味感度x′=1.00 酸味感度y′=0.04 先にあげた水素イオン指数計23,A/D変換回路26,マイコ
ン27からなる味覚センサを考えた場合、この味覚センサ
においては、 甘味感度w′=10-7 塩味感度x′=0.43×10-7 酸味感度y′=1.00 である。マイコン27によつて式(2)の演算処理を行な
うと、上記のように、水素イオン指数計23における甘味
感度w′3,塩味感度x′3,ほとんど無視できるので、マ
イコン27の出力データH3を酸味成分の濃度値Cとするこ
とができ、演算処理をより単純化できる。
次に、マイコン28は算出したデータの中、甘味成分の濃
度値Aを第1の記憶手段の一部であるROM31の第1の乗
算手段の一部である乗酸回路33に供給する。また、塩味
成分の濃度値Bを第1の記憶手段の一部であるROM32と
第1の乗算手段の一部である乗算回路34に供給する。さ
らに、マイコン28は酸味成分の濃度値Cを第2の記憶手
段であるRAM38とイニシヤライズ手段の一部である減算
回路41に供給する。
第1の記憶手段、第2の乗算手段は、人の甘味覚w,塩味
覚yに第3図に示すような温度特性があることから、こ
れらに応じてマイコン28からの甘味成分の濃度値A,塩味
成分の濃度値Bを夫々補正するものである。したがつ
て、第3図に示したように、人の酸味覚は温度に影響さ
れないから、マイコン28から出力された酸味成分Cに対
しては、かかる補正を行なう必要はない。ROM31には、
濃度値A毎に温度に対して第3図における甘味wの曲線
に応じて異なる補正係数が記憶されており、ROM32に
は、濃度B毎に温度に対して第3図における塩味xの曲
線に応じて異なる補正係数が記憶されている。
ROM31は、A/D変換回路24からの温度値とマイコン28から
供給された甘味成分の濃度値Aとをアドレスとし、これ
ら温度値と濃度値Aとに対応した補正係数を出力して乗
算回路33に供給し、乗算回路33は供給された濃度値Aに
この補正係数を乗算して算出データをRAM38とイニシヤ
ライズ手段の一部である減算回路39とに供給する。ま
た、ROM32は、A/D変換回路24からの温度値とマイコン28
から供給された塩味成分の濃度値Bとをアドレスとして
これら温度値と濃度値Bとに対応した補正係数を出力し
て乗算回路34に供給し、乗算回路34は供給された濃度値
Bにこの補正係数を乗算して算出データをRAM38とイニ
シヤライズ手段の一部である減算回路40とに供給する。
以上により、各味覚センサの計測データが第3図に示し
た人の味覚の温度特性に合うように補正される。
ところで、人が味覚を感ずるのは、唾液によつて濡らさ
れた舌によるものである。このとき、人は唾液の味は感
じない。このことは、人は食物を唾液の味だけイニシヤ
ライズして味わつていることになる。したがつて、糖度
計21,食塩濃度計22,水素イオン指数計23も、舌がおかれ
ている状況と同じ状況のもとで使用しなければ、測定対
象物の測定結果に誤差が生ずる。また、これら味覚セン
サの検出部が汚れていたりすると、これによつて誤差が
生ずる。これらの誤差を生じないようにするためには、
各味覚センサは舌が唾液で濡らされているだけの状態と
同じ状態としたとき、味覚センサからは出力が得られな
いようにする必要がある。
イニシヤライズ手段はこのためのものである。すなわ
ち、糖度計21,食塩濃度計22,水素イオン指数計23が、舌
が唾液で濡らされただけの状態と等価な状態にあるとき
に、各温度毎に乗算回路33,34から得られる甘味成分お
よび塩味成分に対するデータおよびマイコン28から得ら
れる酸味成分の濃度値Cが補正係数として第2の記憶手
段であるRAM38に記憶され、イニシヤライズ手段におい
て、これらの補正係数により、乗算回路33,34からのデ
ータおよび濃度値Cがイニシヤライズされる。
そこで、乗算回路33から甘味成分に対するデータ値が出
力されると、このデータ値によつてRAM38は甘味成分に
対する補正係数の読み出し状態となり、A/D変換回路24
からの温度値をアドレスとして温度計で検出される温度
に対する甘味成分の補正係数が読み出され、減算回路39
に供給される。減算回路39は乗算回路33からのデータ値
からこの補正係数を減算し、甘味成分のデータ値に対す
るイニシヤライズを行なう。
同様にして、乗算回路34から塩味成分に対するデータ値
が出力されると、温度計20が検出した温度に対応した塩
味成分の補正係数がRAM38から読み出されて減算回路40
に供給され、塩味成分のデータ値のイニシヤライズが行
なわれるし、マイコン28から酸味成分の濃度値Cが出力
されると、同様にして減算器41でこの濃度値Cのイニシ
ヤライズが行なわれる。
ここで、RAM38に記憶される補正係数の作成方法の一具
体例を説明する。
先に説明したように、人は食物を味わうとき唾液の味を
感ずることはない。同様にして、飲み慣れた飲用水など
の味は、特に注意しない限り、あまり感じないし、感じ
ても味の判断はあまりしない。したがつて、味覚センサ
が飲用水などの中に入れられた状態は人の舌が唾液で洗
浄されている状態と等価とみなすことができる。しか
し、味覚センサを飲用水などに入れておくことと食物な
どの測定対象物にさし込むことは同時にできない。この
ために、糖度計21,食塩濃度計22,水素イオン指数計23を
飲用水などに入れているときの各温度での乗算回路33,3
4,マイコン28の夫々から得られる甘味成分,塩味成分,
酸味成分のデータ値を夫々上記イニシヤライズのための
補正係数とし、一旦これら補正係数をRAM38に記憶さ
せ、測定対象物の味覚検出のときに、得られたデータか
らこれら補正係数を減算してイニシヤライズするのであ
る。
そこで、この実施例を用いて測定対象物の味覚検出を行
なう前に、温度計20,糖度計21,食塩濃度計22および水素
イオン指数計23を飲用水などに浸してお、入力回路30か
らマイコン29にイニシヤライズのための補正係数の作成
開始指令データを送る。これによつて、先に説明したよ
うにして、糖度計21,A/D変換回路25,マイコン27から上
記式(4)〜(6)で表わされる飲用水などに対する出
力データH1〜H3がマイコン28に供給される。
一方、飲用水などは入力回路30からマイコン29への上記
データの伝送とともに加熱され始め、マイコン28はA/D
変換回路24からの温度値によつて飲用水などの温度を常
時監視する。そして、飲用水などがたとえばI℃上昇す
る毎に、マイコン28はデータH1〜H3を上記のように演算
処理し、甘味成分の濃度値A,塩味成分の濃度値B,酸味成
分の濃度値Cを算出して出力し、この演酸処理が終了す
る毎に演算終了信号をマイコン29に送る。この演算終了
信号を受けると、マイコン29はRAM38に書込信号を送
る。RAM38では、甘味成分,塩味成分,酸味成分毎に補
正係数の記憶領域が設定されており、マイコン29から書
込信号が送られてくると、A/D変換回路24からの温度値
をアドレスとし、甘味成分の記憶領域のこのアドレスで
指定される場所に乗算回路33からのデータが書き込ま
れ、同様にて塩味成分の記憶領域,酸味成分の記憶領域
に乗算回路34からのデータ,マイコン28からの濃度値C
が夫々書き込まれる。
このようにして、RAM38には、飲用水などの各原味の温
度毎の濃度値がイニシヤライズの補正係数として記憶さ
れる。この場合、乗算回路33,34からのデータおよびマ
イコン28からの濃度値Cは、RAM38に書き込まれるデー
タであるとともに、夫々RAM38内の上記の記憶領域の指
定にも用いられる。測定対象物の味覚検出に際しては、
乗算回路33,34からのデータおよびマイコン28からの濃
度値CはRAM38内の上記各記憶領域を指定し、A/D変換回
路24からの温度値が夫々の記憶領域でのアドレスを指定
する。これによつて温度計20で測定される温度に対する
甘味成分,塩味成分,酸味成分のイニシヤライズのため
の補正係数がRAM38から読み出される。
減算回路39〜41でイニシヤライズされた夫々のデータは
第2の乗算手段を構成する乗算回路35〜37に供給され
る。この第2の乗算手段では、味の対比作用の補正を行
なう。この味の対比作用とは、たとえば砂糖に小量の塩
を加えると甘味が増すといつたような作用である。この
味の対比作用の補正は各原味の濃度の割合を変化させる
ものであり、このために、この割合に応じた各原味の補
正係数がROM42に記憶されており、乗算回路35では、減
算回路39からの甘味に対するデータにROM42から読み出
された甘味に対する補正係数を乗算する。同様にして、
乗算回路36,37では、減算回路40,41からの塩味に対する
データ,酸味に対するデータに、ROM42から読み出され
た塩味に対する補正係数,酸味に対する補正係数を夫々
乗算する。
ROM42に記憶されている補正係数は実験的に得られたも
のである。たとえば、甘味成分の濃度値が高く塩味成分
の濃度値が低い食物の場合、乗算回路35に供給される甘
味成分の補正係数は1よりも大きく、乗算回路36に供給
される塩味成分の補正係数は1よりも小さい。これによ
つて、小量の成分によつて甘味が増大したことが表わさ
れる。
減算回路39〜41からのデータはROM42のアドレスとして
も用いられ、このアドレスで指定されるROM42の位置
に、減算回路39〜41からのデータの割合に対する甘味成
分,塩味成分,酸味成分の各補正係数が記憶されてい
る。
乗算回路35〜37から出力されるデータは、人の味覚の強
さに合つた原味の値である。すなわち、乗算回路35から
のデータは上記式(1)における人の甘味覚の強さを表
わすAwであり、同様にして乗算回路36,37からのデータ
は夫々上記式(1)のBx,Cyである。これらデータは出
力回路43に供給され、測定対象物の味の表示などが行な
われる。また、出力回路43には、A/D変換回路24から温
度値が供給され、温度の表示なども行なわれる。
ところで、先に上げた従来の食塩濃度計,水素イオン指
数計は食物などにさし込むことができるので、この実施
例の塩味センサ,酸味センサとして用いることができ
る。しかし、先にあげた甘味センサとして従来の屈折計
は、食物などにさし込むことができず、また、測定結果
を電気信号として取り出すものではないから、この実施
例の甘味センサとして用いることはできない。
第2図は第1図における糖度計21として用いることがで
きる甘味センサの一具体例を示す構成図であつて、1は
ケース、2は突起部、3,3′は貫通孔、4,4′,5,5′は開
口部、6は毛細管、7は光源、8は光フアイバー、9は
プリズム、10はレンズ、11は一次元イメージセンサ、12
は発振回路、13はシフトレジスタ、14はカウンタ、15は
ラツチ回路、16は微分回路、17はROM、18は出力端子、1
9は入力端子である。
この具体例は、屈折計を測定することにより、糖度を検
出するものである。
同図において、パイプ状の透明なケース1の先端には鋭
利な突起部2が設けられ、内部にはその長さ方向とは直
交する方向に貫通孔3,3′が形成され、また、破線で示
す如く、毛細管6が貫通孔3,3′と連通するように範囲
L内に設けられている。したがつて、貫通孔3の開口部
4,4′から貫通孔3,毛細管6,貫通孔3′を通して貫通孔
5,5′まで連通している。なお、範囲Oでのケース1の
断面は円形であつて、毛細管6の断面も円形であるが、
範囲Mでの断面は長方形をなし、毛細管6の断面も長方
形である。
いま、範囲Nが測定対象物である食物に挿込まれたとす
ると、食物中の液体が開口部4,5から貫通孔3を通して
毛細管6中を上昇し、その液体の最上端が位置Qとな
る。ここで、毛細管の直径寸法とそこでの液面の上昇値
との積の1/2は約0.023であり、このことから、毛細管6
での液面がプリズム9の位置よりも貫通孔3′側となる
ように、毛細管6の直径寸法の設定する。
また、光源7から照射された光は、光フアイバ8に導び
かれて、突起部2の反射側からケース1内に入り込み、
貫通孔3′を介して毛細管6中の液体中に入り込む。そ
して、この光は液体によつて屈折させられ、プリズム9,
レンズ10を介して一次元イメージセンサ11に達する。こ
のため、一次元イメージセンサ11の光を受け部分が時に
明かるくなる。
一方、発振回路12からシフトレジスタ13とカウンタ14と
にクロツクパルスが供給されている。カウンタ14は、こ
のクロツクパルスをカウントするが、一次元イメージセ
ンサ11の画素数に等しいカウント値に達する毎に自らリ
セツトし、これと銅時に、シフトレジスタ13にパルスを
送る。このパルスは同期パルスであつて、シフトレジス
タ13では、この同期パルスが発振回路12からクロツクパ
ルスが供給される毎に1ステツプずつシフトされる。シ
フトレジスタ13の各ステツプは一次元イメージセンサ11
の各画素に対応しており、同期パルスが1ステツプずつ
シフトされる毎に一次元イメージセンサ11の画素が配列
順に順番に駆動されて画素信号が出力される。したがつ
て、カウンタ14のカウント値は一次元イメージセンサ11
の駆動される画素に一対一に対応しており、カウンタ14
からシフトレジスタ13に同期パルスが供給される毎に、
一次元イメージセンサ11では、最初の画素から順番に駆
動される。
このようにして、一次元イメージセンサ11は一次元的に
繰り返し操作を行ない、レンズ10によく像を表わす輝度
信号を出力する。この輝度信号は微分回路16に供給さ
れ、一次元イメージセンサ11上の像の明暗の境での輝度
信号の変化点でパルスが形成される。このパルスはラツ
チパルスとしてラツチ回路15に供給される。
ラツチ回路15には、また、カウンタ14のカウント値が供
給されており、微分回路16からラツチパルスが供給され
た時点でのカウント値がラツチされる。ラツチ回路15に
ラツチされたカウント値は、一次元イメージセンサ11上
での像の明暗の境界位置を表わしている。このカウント
値はアドレスとしてROM17に供給される。
ROM17には、カウンタ14の各カウント値に対するブリツ
クス糖度のデータが記憶されている。したがつて、一次
元イメージセンサ11上の像の明暗の境界位置に応じたデ
ータがROM17から得られる。このデータは第1図におけ
るデータH1であり、出力端子18を介してマイコン28(第
1図)に供給される。また、マイコン28のデータH1の取
り込み前のマイコン29によるリセツトは、マイコン29か
ら入力端子19を介してラツチ回路15にリセツト信号を供
給することによつて行なわれる。
このように、糖度計21プローグ状をなし、しかも測定デ
ータは電気信号として出力される。したがつて、この糖
度計21は食物などにさし込むことができる。
以上説明した実施例の効果をあげると次のとおりであ
る。
(1) 糖度計21,食塩濃度計22,水素イオン指数計23が
夫々複数の原味に感度をもつても、マイコン28での演算
処理によつて測定対象物の各原味の濃度値を正確に得る
ことができる。
(2) 第1の記憶手段と第1の乗算手段とによつて温
度特性の補正を行なうことにより、データに第3図に示
した人の味覚の強さの温度特性と同様の温度特性をもた
せることができる。
(3) RAM38のイニシヤライズ手段とにより、糖度計2
1,食塩濃度計22,水素イオン指数計23とを人の舌と同様
の環境中に置いた状態とすることができる。
(4) ROM42と第2の乗算手段とにより、味の対比作
用をデータに含ませることができる。
(5) マイコン29よつて食塩濃度計22と水素イオン指
数計23とを交互に動作させることから、ガラス電極とい
う同一原理にもとづくこれらセンサ間の干渉を除去でき
る。
(6) 水素イオン指数計23では、出力される水素イオ
ン指数値と酸味成分の濃度値との間に対数関係があり、
水素イオン指数値を酸味成分の濃度とすることはできな
いが、マイコン27の演算処理によつて酸味成分の濃度値
が得られる。また、水素イオン指数計23が酸味成分以外
の原味成分に感度をもつていても、マイコン27の演算処
理によつてこれら原味成分の濃度値は無視できる程度に
圧縮される。このために、マイコン27からはほとんど酸
味成分のみを表わすデータが得られ、マイコン28での演
算処理も簡単になる。
(7) 測定対象物の味覚測定前、イニシヤライズのた
めの補正係数を得るために、糖度計21,食塩濃度計22,水
素イオン指数計23は飲用水等の浸されるが、このとき、
これらの検出部に付着した汚れなどを取り除くことがで
き、汚れなどによる測定誤差を防止できる。
(8) 食塩濃度計22,水素イオン指数計23として従来
のものを用いることができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はこの実施
例のみに限定されるものではない。
たとえば、ユーザは、出力回路43の表示内容から判断し
て調理器をオフし、料理を終るようにしてもよいが、ユ
ーザが予じめ入力回路30からマイコン29に最適な味覚を
表わすデータを入力しておき、出力回路43が調理器など
の外部機器に接続されているようにし、入力回路30から
調理開始のデータが入力されるとともにマイコン29が調
理器を始動させ、第2の乗算手段から出力回路43に供給
されるデータをマイコン29が常時監視していて、このデ
ータが入力された上記最適な味覚を表わすデータに一致
または近似したとき、マイコン29が調理器を停止させる
ようにしてもよい。
また、食塩濃度計22,水素イオン指数計23は市販のもの
を用いることができ、それらは測定器としての温度補償
をしているが、これらの温度特性を、糖度計21の温度特
性も含めて、温度計20からの温度値を用いてマイコン28
で補正してもよいし、これら味覚センサは検出部と他の
処理部などが一体となつているが、これらの検出部のみ
を外部に出して残りの部分をシステム内に組み込んでも
よい。
さらに、ROM42には、味の対比作用の補正のための補正
係数が記憶されているが、減算回路39〜41から得る全て
のデータとこの補正係数との積をROM42に記憶するよう
にしてもよい。この場合には、乗算回路35〜37を省略す
ることができる。
さらにまた、ROM31,32,42に記憶されている補正係数を
まとめて単一のROMに記憶させてもよいし、マイコン27,
28,29やさらに乗算回路33〜37,減算回路39〜41の機能を
単一のマイコンにもたせることもできる。
さらにまた、イニシヤライズのための補正係数を作成す
る場合、上記実施例では、飲用水などを加熱し、一旦入
力回路30から指令を入力すると、その温度が変化する毎
に、飲用水などの甘味成分,塩味成分,酸味成分に対す
るデータを補正係数としてRAM38に書き込むようにした
が、ユーザが飲用水などの温度を変化させ、変化させる
毎に入力回路30からイニシヤライズ開始データを入力
し、その時の温度を検出してアドレスとし、RAM38に補
正係数を書き込むようにしてもよい。また、使用温度範
囲の全ての温度に対する補正係数をRAM38に記憶させる
必要はなく、ある温度に対する補正係数を測定し、この
補正係数から他の温度での補正係数を算出するようにし
てもよい。
なお、上記実施例においては、苦味センサを用いていな
いが、苦味成分の多い食物を大量に用いる加工は少な
く、上記実施例の構成でも十分効果がある。しかし、苦
味センサを実施例の味覚検出装置に付加すれば、一層、
人の味覚に近い出力が得られることは自明である。この
場合のマイコン28での各原味成分の濃度値を算出するた
めのもととなる式は、甘味成分,塩味成分,酸味成分,
苦味成分の濃度値を夫々A,B,C,Dとし、甘味センサの甘
味,塩味,酸味,苦味に対する感度をw′1,x′1,y′1,
z′とし、同様にして塩味センサの感度をw′2,x′2,
y′2,z′、酸味センサの感度をw′3,x′3,y′3,z′
、苦味センサの感度をw′4,x′4,y′4,z′とする
と、 H1=Aw′+Bx′+Cy′+Dz′ H2=Aw′+Bx′+Cy′+Dz′ H3=Aw′+Bx′+Cy′+Dz′ H4=Aw′+Bx′+Cy′+Dz′ で表わされる。
また、水分計や導電率などの他のセンサを付加してもよ
い。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、人の味覚にほと
んど近似して測定対象物の味を表わすデータを得ること
ができ、同一味付条件で大量の料理を行なう場合などで
は、味付の再現性がよく、料理加工に入手を省くことが
できて生産コストを改善できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による味覚検出装置の一実施例を示すブ
ロツク図、第2図は第1図における糖度計の一具体例を
示す構成図、第3図は人の味覚の温度特性を示すグラフ
図である。 20……温度計、21……糖度計(甘味センサ)、22……食
塩濃度計(塩味センサ)、23……水素イオン指数計(酸
味センサ)、28……マイクロコンピユータ、31,32……R
OM、33〜37……乗算回路、38……RAM、39〜41……減算
回路、42……ROM。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の原味に反応し、かつ反応する各原味
    に対する感度が明らかな複数の味覚センサと、 測定対象物の温度を計測する温度センサと、 該味覚センサの夫々の計測値から該測定対象物における
    各原味成分の濃度値を算出する計算手段と、 該計算手段で得られた各濃度値に対し、該温度センサの
    計測値に基づいて、原味成分の濃度に対する味覚の温度
    特性を補償する第1の補正手段と、 該第1の補正手段からの原味成分の濃度値をイニシャラ
    イズするための第2の補正手段と、 該第2の補正手段でイニシャライズされた該濃度値夫々
    を、これら濃度値の割合に応じて補正する第3の補正手
    段と からなることを特徴とする味覚検出装置。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項において、 前記第1の補正手段は、 各原味に対する人の味覚の温度特性に応じた第1の補正
    係数を記憶した第1の記憶手段と、 前記計算手段で得られた原味の濃度値に対して前記温度
    センサの計測値に応じて該第1の記憶手段から読み出さ
    れた該第1の補正係数を該原味の濃度値に乗算する第1
    の乗算手段と からなることを特徴とする味覚検出装置。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項において、 前記第2の補正手段は、 前記味覚センサが所定の初期状態にあるときの前記第1
    の補正手段の出力値を記憶する第2の記憶手段と、 前記味覚センサが前記測定対象物の計測値を出力すると
    きの前記第1の補正手段の出力値から該第2の記憶手段
    から読み出される出力値を減算する減算手段と からなることを特徴とする味覚検出装置。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第1項において、 前記第3の補正手段は、 前記第2の補正手段からの複数の原味に対する出力値の
    割合に応じた第2の補正係数を記憶した第3の記憶手段
    と、 前記第2の補正手段からの夫々の原味に対する出力値に
    該第3の記憶手段から読み出された該第2の補正係数を
    乗算する第2の乗算手段と からなることを特徴とする味覚検出装置。
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