JPH07208390A - 電動送風機 - Google Patents
電動送風機Info
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- JPH07208390A JPH07208390A JP149994A JP149994A JPH07208390A JP H07208390 A JPH07208390 A JP H07208390A JP 149994 A JP149994 A JP 149994A JP 149994 A JP149994 A JP 149994A JP H07208390 A JPH07208390 A JP H07208390A
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- impeller
- fan casing
- suction port
- electric blower
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Abstract
(57)【要約】
【目的】ファンケーシングと羽根車との間に乗じる隙間
をシールして循環流の発生を防止し、送風性能を向上さ
せる。 【構成】ファンケーシング３４の吸込口３４ａの内面側
に弾性体により形成した環状のシール部材３５を設け、
遠心羽根車３３の前面シュラウド３３ａとファンケーシ
ング３４とを摺接する。 【効果】循環流を防止することができ、送風機性能を向
上することができる。
をシールして循環流の発生を防止し、送風性能を向上さ
せる。 【構成】ファンケーシング３４の吸込口３４ａの内面側
に弾性体により形成した環状のシール部材３５を設け、
遠心羽根車３３の前面シュラウド３３ａとファンケーシ
ング３４とを摺接する。 【効果】循環流を防止することができ、送風機性能を向
上することができる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は電気掃除機等に用いる電
動送風機に係り、特に、送風機効率の向上に有効な電動
送風機に関する。
動送風機に係り、特に、送風機効率の向上に有効な電動
送風機に関する。
【０００２】
【従来の技術】電動送風機は、遠心羽根車の外周出口か
ら吐出した気流の一部が遠心羽根車の前面シュラウドと
ファンケーシングの間を通って吸込口に流れ込む循環流
が生ずるため、送風機効率が低下するといった欠点があ
った。
ら吐出した気流の一部が遠心羽根車の前面シュラウドと
ファンケーシングの間を通って吸込口に流れ込む循環流
が生ずるため、送風機効率が低下するといった欠点があ
った。
【０００３】従来、この循環流を防止するために、特開
平3−233194 号公報記載のように、筒状に形成された良
摺動性の還流遮断部材をファンケーシングの吸込口に設
け、遠心羽根車の前面シュラウドと略接触状態にし、還
流遮断部材の作用により循環流を堰き止めて送風効率を
向上するような技術が提案されている。そして、この還
流遮断部材は、組立時には遠心羽根車の前面シュラウド
に圧設状態となるようにファンケーシングに取り付けら
れ、組立後の最初の運転によって遠心羽根車の前面シュ
ラウドに削り取られて略接触状態となるように構成され
ていた。
平3−233194 号公報記載のように、筒状に形成された良
摺動性の還流遮断部材をファンケーシングの吸込口に設
け、遠心羽根車の前面シュラウドと略接触状態にし、還
流遮断部材の作用により循環流を堰き止めて送風効率を
向上するような技術が提案されている。そして、この還
流遮断部材は、組立時には遠心羽根車の前面シュラウド
に圧設状態となるようにファンケーシングに取り付けら
れ、組立後の最初の運転によって遠心羽根車の前面シュ
ラウドに削り取られて略接触状態となるように構成され
ていた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
特開平3−233194 号公報記載の技術においては、ファン
ケーシングに固着されて遠心羽根車の前面シュラウドに
接触させられる筒状の還流遮断部材は、外部からの気流
を吸い込む案内部材として機能するものであることか
ら、保形性の高い部材であることが必要であり、高い組
立精度が得られる部品加工作業と部品組立作業が要求さ
れるといった問題があった。
特開平3−233194 号公報記載の技術においては、ファン
ケーシングに固着されて遠心羽根車の前面シュラウドに
接触させられる筒状の還流遮断部材は、外部からの気流
を吸い込む案内部材として機能するものであることか
ら、保形性の高い部材であることが必要であり、高い組
立精度が得られる部品加工作業と部品組立作業が要求さ
れるといった問題があった。
【０００５】すなわち、組立後の最初の運転において遠
心羽根車をロックさせないために還流遮断部材は弾性体
でなければならないが、案内部材として機能するための
保形性を得る剛性も必要である。従って、組立精度が低
いと、還流遮断部材が遠心羽根車に過度に押圧されて遠
心羽根車がロックされて運転不能になったり、運転中の
摩擦抵抗が増えたり、逆に前面シュラウドと接触せずに
循環流を防止できない恐れがある。
心羽根車をロックさせないために還流遮断部材は弾性体
でなければならないが、案内部材として機能するための
保形性を得る剛性も必要である。従って、組立精度が低
いと、還流遮断部材が遠心羽根車に過度に押圧されて遠
心羽根車がロックされて運転不能になったり、運転中の
摩擦抵抗が増えたり、逆に前面シュラウドと接触せずに
循環流を防止できない恐れがある。
【０００６】電気掃除機等に用いられる高速回転の電動
送風機では、摩擦抵抗の増加は、循環流防止による効率
向上を摩擦損失による効率低下が上回って総合的に電動
送風機の効率が低下してしまう恐れがある。更に、摩擦
抵抗の増加は、摩擦熱による還流遮断部材の変形，破損
や羽根車との固渋あるいは摺動部の隙間が増大して循環
流の発生を招来する恐れもあり、実用化には多くの問題
点がある。
送風機では、摩擦抵抗の増加は、循環流防止による効率
向上を摩擦損失による効率低下が上回って総合的に電動
送風機の効率が低下してしまう恐れがある。更に、摩擦
抵抗の増加は、摩擦熱による還流遮断部材の変形，破損
や羽根車との固渋あるいは摺動部の隙間が増大して循環
流の発生を招来する恐れもあり、実用化には多くの問題
点がある。
【０００７】本発明の目的は、上記問題点を解決し、摩
擦損失の増加を抑制し、かつ循環流を確実に防止して送
風機効率を向上させる電動送風機を提供することにあ
る。
擦損失の増加を抑制し、かつ循環流を確実に防止して送
風機効率を向上させる電動送風機を提供することにあ
る。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の特徴とするところは、回転軸に取付け固定さ
れた羽根車と、該羽根車の流路後段側に配置された固定
案内羽根と、前記羽根車及び固定案内羽根を覆うファン
ケーシングとを備え、前記羽根車は、前記ファンケーシ
ングの吸込口に対向する前面シュラウドの吸込口から空
気を吸い込んで前記固定案内羽根に吐出する電動送風機
において、弾性体により形成した略環状のシール部材を
前記羽根車の前面シュラウドの吸込口端縁にシール部材
の厚みの０〜５０％の深さで摺接するように、ファンケ
ーシングの内面に設け、シール部材の外周側のみファン
ケーシングに固着させるようにしたことにある。
に本発明の特徴とするところは、回転軸に取付け固定さ
れた羽根車と、該羽根車の流路後段側に配置された固定
案内羽根と、前記羽根車及び固定案内羽根を覆うファン
ケーシングとを備え、前記羽根車は、前記ファンケーシ
ングの吸込口に対向する前面シュラウドの吸込口から空
気を吸い込んで前記固定案内羽根に吐出する電動送風機
において、弾性体により形成した略環状のシール部材を
前記羽根車の前面シュラウドの吸込口端縁にシール部材
の厚みの０〜５０％の深さで摺接するように、ファンケ
ーシングの内面に設け、シール部材の外周側のみファン
ケーシングに固着させるようにしたことにある。
【０００９】
【作用】本発明によれば、弾性体にて形成されたシール
部材を羽根車に押接するようにファンケーシングに設け
ているので、弾性変形によって羽根車との間に押圧が発
生して該羽根車をロックすることがなく、また押圧され
た部分は羽根車の初期の回転によって削り取られてしま
うので、その後の運転時の摺動による摩擦抵抗は少なく
なり、摩擦損失の増加が抑制され、循環流を確実に防止
して送風機効率を向上させることができる。
部材を羽根車に押接するようにファンケーシングに設け
ているので、弾性変形によって羽根車との間に押圧が発
生して該羽根車をロックすることがなく、また押圧され
た部分は羽根車の初期の回転によって削り取られてしま
うので、その後の運転時の摺動による摩擦抵抗は少なく
なり、摩擦損失の増加が抑制され、循環流を確実に防止
して送風機効率を向上させることができる。
【００１０】また、組立ばらつきなどで羽根車の前面シ
ュラウドとシール部材の間に隙間が生じても、遠心羽根
車が回転した時に発生する負圧によりシール部材の内周
側が撓んで引き込まれ、前面シュラウド端面に接触・摺
動するので、循環流を防止することができる。
ュラウドとシール部材の間に隙間が生じても、遠心羽根
車が回転した時に発生する負圧によりシール部材の内周
側が撓んで引き込まれ、前面シュラウド端面に接触・摺
動するので、循環流を防止することができる。
【００１１】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付の図面を参照し
て説明する。
て説明する。
【００１２】図１に本発明に係る電動送風機の縦断側面
図を示す。
図を示す。
【００１３】同図において、電動送風機は１０は電動機
部２０及び送風機部３０から構成されている。本実施例
の電動機部２０は整流子形電動機であって、一端面側が
開口した有底筒状のハウジング２１とエンドブラケット
２２によって区画される空間内に、固定子２３及び回転
子２４が収納される。
部２０及び送風機部３０から構成されている。本実施例
の電動機部２０は整流子形電動機であって、一端面側が
開口した有底筒状のハウジング２１とエンドブラケット
２２によって区画される空間内に、固定子２３及び回転
子２４が収納される。
【００１４】固定子２３は界磁巻線２３ａを施した固定
子鉄心２３ｂをハウジング２１に固定しており、また、
回転子２４は回転軸２４ａに嵌着した電機子巻線２４ｂ
を施した電機子鉄心２４ｃ及び前記電機子巻線２４ｂと
接続される整流子２４ｄを軸受２５，２６により回転自
在に支持して構成されている。
子鉄心２３ｂをハウジング２１に固定しており、また、
回転子２４は回転軸２４ａに嵌着した電機子巻線２４ｂ
を施した電機子鉄心２４ｃ及び前記電機子巻線２４ｂと
接続される整流子２４ｄを軸受２５，２６により回転自
在に支持して構成されている。
【００１５】ハウジング２１の外周壁部には、螺子止め
して固定されたブラシ保持器２７が取り付けられてい
る。ブラシ保持器２７にはカーボンブラシ２８が収納さ
れており、バネ等で付勢されて整流子２４ｄの外周面に
当設されて給電するようにしている。
して固定されたブラシ保持器２７が取り付けられてい
る。ブラシ保持器２７にはカーボンブラシ２８が収納さ
れており、バネ等で付勢されて整流子２４ｄの外周面に
当設されて給電するようにしている。
【００１６】送風機部３０は、エンドブラケット２２上
に螺子止めされた固定案内羽根３１と、エンドブラケッ
ト２２及び固定案内羽根３１を貫通して伸びる回転軸２
４ａに螺子３２によって固定された遠心羽根車３３と、
エンドブラケット２２の外周に圧入固定された固定案内
羽根３１及び遠心羽根車３３を覆うように取り付けられ
たファンケーシング３４とを備えている。
に螺子止めされた固定案内羽根３１と、エンドブラケッ
ト２２及び固定案内羽根３１を貫通して伸びる回転軸２
４ａに螺子３２によって固定された遠心羽根車３３と、
エンドブラケット２２の外周に圧入固定された固定案内
羽根３１及び遠心羽根車３３を覆うように取り付けられ
たファンケーシング３４とを備えている。
【００１７】送風機部３０によって発生した気流は、エ
ンドブラケット２２に形成した風窓２２ａから電動機部
２０内に導かれ、電動機部２０内を冷却した後、ハウジ
ング２１の外周壁に形成した排気孔２１ａから機外に排
出するようにしている。
ンドブラケット２２に形成した風窓２２ａから電動機部
２０内に導かれ、電動機部２０内を冷却した後、ハウジ
ング２１の外周壁に形成した排気孔２１ａから機外に排
出するようにしている。
【００１８】図２に、図１における電動送風機の送風機
部のシール部の縦断面図を示す。
部のシール部の縦断面図を示す。
【００１９】図２に示すように、ファンケーシング３４
の吸込口３４ａを形成する吸込口端縁部３３ｃは内部に
湾曲したベルマウス部３４ｂ状を成し、遠心羽根車３３
の前面シュラウド３３ａの吸込口３３ｂを形成する吸込
口端縁部３３ｃは遠心翼33ｄの内端を超えて前記ベルマ
ウス部３４ｂの背面部に伸びている。
の吸込口３４ａを形成する吸込口端縁部３３ｃは内部に
湾曲したベルマウス部３４ｂ状を成し、遠心羽根車３３
の前面シュラウド３３ａの吸込口３３ｂを形成する吸込
口端縁部３３ｃは遠心翼33ｄの内端を超えて前記ベルマ
ウス部３４ｂの背面部に伸びている。
【００２０】ファンケーシング３４の内面には凸部３４
ｃが設けられており、該凸部３４ｃに嵌合させて前記ベ
ルマウス部３４ｂの背面部に接着固定したシール部材３
５が前記遠心羽根車３３の前面シュラウド３３ａの吸込
口端縁部３３ｃの端に接触するように位置する。
ｃが設けられており、該凸部３４ｃに嵌合させて前記ベ
ルマウス部３４ｂの背面部に接着固定したシール部材３
５が前記遠心羽根車３３の前面シュラウド３３ａの吸込
口端縁部３３ｃの端に接触するように位置する。
【００２１】シール部材３５は、弾性に富み、かつ摩擦
係数が小さく、さらには高耐熱性の材料を用いることが
望ましい。シール部材３５の材料としては、弾性率２０
〜５０kg／cm2 の弾性体、例えば遠心多孔質のポリテト
ラフロロエチレン樹脂等が用いられ、これらのシート材
を打ち抜いて環状体を形成する。
係数が小さく、さらには高耐熱性の材料を用いることが
望ましい。シール部材３５の材料としては、弾性率２０
〜５０kg／cm2 の弾性体、例えば遠心多孔質のポリテト
ラフロロエチレン樹脂等が用いられ、これらのシート材
を打ち抜いて環状体を形成する。
【００２２】遠心羽根車３３が回転すると、遠心翼３３
ｄは、前面シュラウド３３ａの吸込口３３ｂから吸い込
んだ空気を加速してその外周から吐出する。この吐出空
気は遠心羽根車３３の流路後段側に位置する固定案内羽
根３１に回収されて電動機部２０側に案内されるが、一
部は前面シュラウド３３ａとファンケーシング３４の間
に流れ込んで外部の圧力を高める。シール部材３５は、
この吐出空気が吸込口３３ｂに還流するのを防止する。
ｄは、前面シュラウド３３ａの吸込口３３ｂから吸い込
んだ空気を加速してその外周から吐出する。この吐出空
気は遠心羽根車３３の流路後段側に位置する固定案内羽
根３１に回収されて電動機部２０側に案内されるが、一
部は前面シュラウド３３ａとファンケーシング３４の間
に流れ込んで外部の圧力を高める。シール部材３５は、
この吐出空気が吸込口３３ｂに還流するのを防止する。
【００２３】電動送風機１０が組み立てられたとき、前
記シール部材３５は前記遠心羽根車３３の前面シュラウ
ド３３ａの吸込口端縁部３３ｃを押圧するように接触し
て弾性変形状態となり、電動送風機１０の最初の運転に
よる遠心羽根車３３の回転で前面シュラウド３３ａの吸
込口端縁部３３ｃの端で削り取られることにより、シー
ル部材３５と前面シュラウド３３ａの吸込口端縁部３３
ｃと軽い摺接状態となる。従って、組立時の押圧弾性変
形することが重要であり、そのために材料の弾性率が重
要である。本発明では弾性率が２０kg／cm2 以下である
と取扱性，組立作業性の取付精度が低下し、逆に５０kg
／cm2 以上であると押圧した場合のメカロス、または羽
根車の変形等の問題がでることがわかった。また、シー
ル部材３５と前面シュラウドとの摺接する深さは、シー
ル部材３５の厚みｔの５０％以下とした。深さが５０％
以上となるとシール部材３５の圧縮により急激に弾性率
が増加し、前述のメカロス等の問題発生の恐れがある。
記シール部材３５は前記遠心羽根車３３の前面シュラウ
ド３３ａの吸込口端縁部３３ｃを押圧するように接触し
て弾性変形状態となり、電動送風機１０の最初の運転に
よる遠心羽根車３３の回転で前面シュラウド３３ａの吸
込口端縁部３３ｃの端で削り取られることにより、シー
ル部材３５と前面シュラウド３３ａの吸込口端縁部３３
ｃと軽い摺接状態となる。従って、組立時の押圧弾性変
形することが重要であり、そのために材料の弾性率が重
要である。本発明では弾性率が２０kg／cm2 以下である
と取扱性，組立作業性の取付精度が低下し、逆に５０kg
／cm2 以上であると押圧した場合のメカロス、または羽
根車の変形等の問題がでることがわかった。また、シー
ル部材３５と前面シュラウドとの摺接する深さは、シー
ル部材３５の厚みｔの５０％以下とした。深さが５０％
以上となるとシール部材３５の圧縮により急激に弾性率
が増加し、前述のメカロス等の問題発生の恐れがある。
【００２４】そして、その後の送風運転では軽い摺接状
態で循環流の発生を防止するので大きな摩擦抵抗とはな
らず、また、ポリトラフロロエチレン樹脂自体の摩擦係
数が低いため、摩擦損失を低く抑えることができる。従
って、摩擦による発熱量が少なく、更に、ポリテトラフ
ロロエチレン樹脂は耐熱性が高いので熱変形による固渋
や循環流の発生を招来する心配はない。
態で循環流の発生を防止するので大きな摩擦抵抗とはな
らず、また、ポリトラフロロエチレン樹脂自体の摩擦係
数が低いため、摩擦損失を低く抑えることができる。従
って、摩擦による発熱量が少なく、更に、ポリテトラフ
ロロエチレン樹脂は耐熱性が高いので熱変形による固渋
や循環流の発生を招来する心配はない。
【００２５】図３に、シール部材３５をファンケーシン
グ３４に取り付ける他の実施例を示す。
グ３４に取り付ける他の実施例を示す。
【００２６】弾性に富んだシール部材３５が遠心羽根車
３３に対して均一な押圧状態となるようにファンケーシ
ング３４の内面に高精度で取り付けるためには、取付け
時にシール部材３５が正確に位置決めされること、不均
一な力が作用して不均一な変形が発生しないようにする
ことが必要である。本実施例では、ファンケーシング３
４の内面に溶接固定した金属製の環状支持枠３６によっ
てシール部材３５の外周部をファンケーシング３４の内
面に挟持するように構成する。
３３に対して均一な押圧状態となるようにファンケーシ
ング３４の内面に高精度で取り付けるためには、取付け
時にシール部材３５が正確に位置決めされること、不均
一な力が作用して不均一な変形が発生しないようにする
ことが必要である。本実施例では、ファンケーシング３
４の内面に溶接固定した金属製の環状支持枠３６によっ
てシール部材３５の外周部をファンケーシング３４の内
面に挟持するように構成する。
【００２７】環状支持枠３６は、シール部材３５の外周
を規制する環状凸部３６ａと滑りを押さえる押出し爪３
６ｂを備えている。ファンケーシング３４とシール部材
３５は環状支持枠３６の内径ｄより外周部で一体化固定
されているためｄより内周側のシール部材３５は、反ケ
ーシング側に撓むように形成される。また、図３では組
立作業や部品加工精度の働きにより遠心羽根車３３の前
面シュラウド３３ａとシール部材３５の間に隙間ｇが発
生した状態を示している。
を規制する環状凸部３６ａと滑りを押さえる押出し爪３
６ｂを備えている。ファンケーシング３４とシール部材
３５は環状支持枠３６の内径ｄより外周部で一体化固定
されているためｄより内周側のシール部材３５は、反ケ
ーシング側に撓むように形成される。また、図３では組
立作業や部品加工精度の働きにより遠心羽根車３３の前
面シュラウド３３ａとシール部材３５の間に隙間ｇが発
生した状態を示している。
【００２８】そして、図３の状態で電動送風機が運転さ
れると、遠心羽根車３３の内部に負圧が発生する。シー
ル部材３５の環状支持枠３６の内径ｄの内側は、その負
圧に引き込まれ遠心羽根車側に撓み、前面シュラウド３
３ａに接触・摺接するようになり、前述の循環流を防止
することになる。発生する隙間ｇ，遠心羽根車３３の内
径，シール部材３５の厚みｔにより変わるが上記負圧に
より、弾性変形するためには、環状支持枠３６の内径ｄ
の内周側長さｌは、板圧ｔの１.５ 倍以上あることが必
要とされる。
れると、遠心羽根車３３の内部に負圧が発生する。シー
ル部材３５の環状支持枠３６の内径ｄの内側は、その負
圧に引き込まれ遠心羽根車側に撓み、前面シュラウド３
３ａに接触・摺接するようになり、前述の循環流を防止
することになる。発生する隙間ｇ，遠心羽根車３３の内
径，シール部材３５の厚みｔにより変わるが上記負圧に
より、弾性変形するためには、環状支持枠３６の内径ｄ
の内周側長さｌは、板圧ｔの１.５ 倍以上あることが必
要とされる。
【００２９】図５に本発明の実施例における消費電力１
０００Ｗ級の電気掃除機用電動送風機の従来例との特性
比較図を示す。
０００Ｗ級の電気掃除機用電動送風機の従来例との特性
比較図を示す。
【００３０】図５に示すように、消費電力、すなわち遠
心羽根車３３の摩擦損失を増大することなく、空力的に
は約５０mmＨ2Ｏ の静圧増加が得られることが分かる。
心羽根車３３の摩擦損失を増大することなく、空力的に
は約５０mmＨ2Ｏ の静圧増加が得られることが分かる。
【００３１】延伸多孔質のポリテトラフロロエチレン樹
脂を扁平形状の環状体に形成したシール部材３５は、遠
心羽根車３３の前面シュラウド３３ａの吸込口端縁部３
３ｃを該シール部材３５が弾性変形するように押圧して
も摩擦抵抗は僅少であるため、初期の運転時に該遠心羽
根車３３をロックさせるようなことはない。従って、電
動送風機１０の軸方向組立て許容誤差が大きくなり、ま
た、前面シュラウド３３ａの吸込口端縁部３３ｃとファ
ンケーシング３４の間に分厚いシール部材を配置するた
めの大きな隙間は必要がないことから電動送風機１０の
軸方向寸法の増加を抑えることができる。
脂を扁平形状の環状体に形成したシール部材３５は、遠
心羽根車３３の前面シュラウド３３ａの吸込口端縁部３
３ｃを該シール部材３５が弾性変形するように押圧して
も摩擦抵抗は僅少であるため、初期の運転時に該遠心羽
根車３３をロックさせるようなことはない。従って、電
動送風機１０の軸方向組立て許容誤差が大きくなり、ま
た、前面シュラウド３３ａの吸込口端縁部３３ｃとファ
ンケーシング３４の間に分厚いシール部材を配置するた
めの大きな隙間は必要がないことから電動送風機１０の
軸方向寸法の増加を抑えることができる。
【００３２】そして、遠心羽根車３３の初期の回転によ
って押圧部が削り取られた後の摺接状態では、摺接部の
摩擦抵抗は僅少であって摩擦損失が還流遮断による効率
向上を上回ることはないことが分かった。
って押圧部が削り取られた後の摺接状態では、摺接部の
摩擦抵抗は僅少であって摩擦損失が還流遮断による効率
向上を上回ることはないことが分かった。
【００３３】
【発明の効果】本発明によれば、弾性体にて形成された
シール部材を羽根車に押接するようにファンケーシング
に設けているので、弾性変形によって羽根車との間に押
圧が発生して該羽根車をロックすることがなく、また押
圧された部分は羽根車の初期の回転によって削り取られ
てしまうので、その後の運転時の摺動による摩擦抵抗は
少なくなり、摩擦損失の増加が抑制され、循環流を確実
に防止して送風機効率を向上させることができる。
シール部材を羽根車に押接するようにファンケーシング
に設けているので、弾性変形によって羽根車との間に押
圧が発生して該羽根車をロックすることがなく、また押
圧された部分は羽根車の初期の回転によって削り取られ
てしまうので、その後の運転時の摺動による摩擦抵抗は
少なくなり、摩擦損失の増加が抑制され、循環流を確実
に防止して送風機効率を向上させることができる。
【００３４】また、組立ばらつきなどで羽根車の前面シ
ュラウドとシール部材の間に隙間が生じても、遠心羽根
車が回転した時に発生する負圧によりシール部材の内周
側が撓んで引き込まれ、前面シュラウド端面に接触・摺
動するので、循環流を防止することができる。
ュラウドとシール部材の間に隙間が生じても、遠心羽根
車が回転した時に発生する負圧によりシール部材の内周
側が撓んで引き込まれ、前面シュラウド端面に接触・摺
動するので、循環流を防止することができる。
【図１】本発明になる電動送風機の縦断側面図である。
【図２】図１に示す電動送風機の送風機部におけるシー
ル部の縦断側面図である。
ル部の縦断側面図である。
【図３】図１に示す電動送風機の送風機部におけるシー
ル部の変形例を示す縦断側面図である。
ル部の変形例を示す縦断側面図である。
【図４】図３に示す電動送風機の運転時の送風機部にお
けるシール部を示す縦断面図である。
けるシール部を示す縦断面図である。
【図５】図１に示す本発明になる電動送風機と従来の電
動送風機における特性比較図である。
動送風機における特性比較図である。
１０…電動送風機、２０…電動機部、３０…送風機部、
３１…固定案内羽根、３３…遠心羽根車、３３ａ…前面
シュラウド、３４…ファンケーシング、３５…シール部
材。
３１…固定案内羽根、３３…遠心羽根車、３３ａ…前面
シュラウド、３４…ファンケーシング、３５…シール部
材。
Claims (4)
- 【請求項１】回転軸に取付固定された羽根車と、該羽根
車の流路後段側に配置された固定案内羽根と、前記羽根
車及び固定案内羽根を覆うファンケ−シングとを備え、
前記羽根車は、前記ファンケ−シングの吸い込み口に対
向する前面シュラウドの吸い込み口から空気を吸い込ん
で前記固定案内羽根に吐出する電動送風機において、弾
性体により形成した環状のシール部材を前記シュラウド
の吸込口端縁に摺接するように前記ファンケーシングの
内面に設け、前設シール部材は弾性率２０〜５０kg／cm
2 の部材にて構成したことを特徴とする電動送風機。 - 【請求項２】請求項１において、前記シール部材と前記
前面シュラウドとの摺接する深さをシール部材の厚みの
０〜５０％としたことを特徴とする電動送風機。 - 【請求項３】回転軸に取付固定された羽根車と、該羽根
車の流路後段側に配置された固定案内羽根と、前記羽根
車及び固定案内羽根を覆うファンケーシングとを備え、
前記羽根車は、前記ファンケーシングの吸い込み口に対
向する前面シュラウドの吸い込み口から空気を吸い込ん
で前記固定案内羽根に吐出する電動送風機において、弾
性体により形成した環状のシール部材を前記シュラウド
の吸込口端縁に摺接するように前記ファンケーシングの
内面に設け、該シール部材は外周部のみ固着し、内周面
は固着させないように構成したことを特徴とする電動送
風機。 - 【請求項４】請求項３において、前記シール部材の固着
させない内周側の径方向長さは、厚みの１.５〜４ 倍に
なるように構成したことを特徴とする電動送風機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6001499A JP2987286B2 (ja) | 1994-01-12 | 1994-01-12 | 電動送風機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6001499A JP2987286B2 (ja) | 1994-01-12 | 1994-01-12 | 電動送風機 |
Related Child Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29550598A Division JP3330548B2 (ja) | 1994-01-12 | 1998-10-16 | 電動送風機 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07208390A true JPH07208390A (ja) | 1995-08-08 |
| JP2987286B2 JP2987286B2 (ja) | 1999-12-06 |
Family
ID=11503163
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6001499A Expired - Fee Related JP2987286B2 (ja) | 1994-01-12 | 1994-01-12 | 電動送風機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2987286B2 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0874160A3 (de) * | 1997-04-23 | 1999-11-17 | BSH Bosch und Siemens Hausgeräte GmbH | Gebläseanordnung |
| WO2003029657A1 (de) * | 2001-10-01 | 2003-04-10 | BSH Bosch und Siemens Hausgeräte GmbH | Vorrichtung zum einsatz in einer gebläseanordnung |
| JP2010057816A (ja) * | 2008-09-05 | 2010-03-18 | Hitachi Appliances Inc | 洗濯乾燥機および乾燥機 |
| DE19855905B4 (de) * | 1998-12-03 | 2013-02-21 | BSH Bosch und Siemens Hausgeräte GmbH | Gebläseanordnung |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE102017209577A1 (de) * | 2017-06-07 | 2018-12-13 | Hanon Systems | Gebläselaufrad und Heiz-, Lüftungs- und/oder Klimatisierungssystem mit einem Gebläselaufrad |
-
1994
- 1994-01-12 JP JP6001499A patent/JP2987286B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0874160A3 (de) * | 1997-04-23 | 1999-11-17 | BSH Bosch und Siemens Hausgeräte GmbH | Gebläseanordnung |
| DE19855905B4 (de) * | 1998-12-03 | 2013-02-21 | BSH Bosch und Siemens Hausgeräte GmbH | Gebläseanordnung |
| WO2003029657A1 (de) * | 2001-10-01 | 2003-04-10 | BSH Bosch und Siemens Hausgeräte GmbH | Vorrichtung zum einsatz in einer gebläseanordnung |
| US7101148B2 (en) | 2001-10-01 | 2006-09-05 | Bsh Bosch Und Siemens Hausgeraete Gmbh | Device for use in a blower configuration |
| JP2010057816A (ja) * | 2008-09-05 | 2010-03-18 | Hitachi Appliances Inc | 洗濯乾燥機および乾燥機 |
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2987286B2 (ja) | 1999-12-06 |
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