JPH07205276A - 合成樹脂製スティックの製造方法及びその装置 - Google Patents

合成樹脂製スティックの製造方法及びその装置

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JPH07205276A
JPH07205276A JP6005734A JP573494A JPH07205276A JP H07205276 A JPH07205276 A JP H07205276A JP 6005734 A JP6005734 A JP 6005734A JP 573494 A JP573494 A JP 573494A JP H07205276 A JPH07205276 A JP H07205276A
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stick
rod
annealing
take
synthetic resin
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JP6005734A
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Tsugio Iwahashi
次男 岩橋
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KENSEI KAGAKU KK
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KENSEI KAGAKU KK
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  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 小径のスティックを延伸処理により製造する
ものにあって、延伸処理の際にロッドを効率的且つ安定
的に加熱し、生産性を向上させる。 【構成】 押出機26と、押出機26から押出された溶
融樹脂27を冷却する第1の冷却槽29と、ロッド28
を所定速度で引取るロッド用引取機30とから押出成形
装置22を構成する。ロッド用引取機30を、ウレタン
製の駆動ローラ32及びテンションローラ33から構成
する。遠赤外線ヒータを加熱源とする加熱炉34と、延
伸されたスティック35を冷却する第2の冷却槽36
と、スティック35を延伸倍率に応じた所定速度で引取
る延伸用引取機37とから延伸処理装置23を構成す
る。アニール炉40と、アニーリングされたスティック
35を冷却する第3の冷却槽41と、スティック35を
収縮率に応じた所定速度で引取るアニール用引取機42
とからアニール処理装置24を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合成樹脂を材料とする
小径の中実あるいは中空のスティックを製造するための
合成樹脂製スティックの製造方法及びその装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば綿棒の軸や台所用の簀の子等にお
いては、近年、従来の紙製や竹製のスティックに代え
て、ポリプロピレン製等の合成樹脂製のスティックを用
いることが行われてきている。このような合成樹脂製ス
ティックにあっては、単なる押出成形品では、曲げ方向
の物理的特性(曲げ強度,曲げ弾性)に劣る事情があ
り、このため、近年では、延伸処理により合成樹脂製の
スティックを製造することが行われてきている。
【0003】このように延伸処理により合成樹脂製ステ
ィックを得る技術として、例えば特開平4−33262
4号公報に示されたものがある。この公報に開示されて
いる製造装置は、図3に示すように、押出機1,冷却槽
2,引取機3からなり、MFRが0.5〜20の結晶性
ポリプロピレン樹脂からなる原料を押出成形して大径の
ロッド4を得る押出成形部5と、加熱装置6,冷却槽
7,引取機8からなり、前記押出成形装置5により得ら
れたロッド4を6倍以上に延伸処理して小径のスティッ
ク9を得る延伸処理部10とを連続して備えて構成され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のものでは、延伸処理部10における加熱装置6の加
熱源として熱風を採用し、ロッド4の周囲に配置された
複数本のトーチノズル11からロッド4に向けて熱風を
供給する構成であるため、ロッド4の加熱状態が不均一
となり、延伸ポイントが安定しない不具合があった。こ
のように延伸ポイントが安定しないと、均一な径のステ
ィック9が得られなくなってしまう。また、熱風による
加熱では、熱エネルギーをロッド4の加熱のために集中
させることが難しく、熱効率が悪いという欠点もあっ
た。
【0005】そして、この種の樹脂成形品では、一般
に、成形時に生じた内部ひずみを除去するためのアニー
リングを行う必要があるが、上記した従来のものでは、
延伸処理部10の引取機8から送り出されたスティック
9は、次段の切断機12によって所定長さに切断される
ようになっており、その後に、切断された製品(スティ
ック)を多数本まとめてアニール炉に収容してアニーリ
ングを行うようにしているため、生産性に劣ると共に、
アニーリングに伴う収縮により、製品寸法がばらついて
しまうといった欠点があった。
【0006】尚、上記図3に示した製造装置では、引取
機3及び引取機8は、ベルト13によりロッド4及びス
ティック9を挟んで引取るようにしているが、ベルト1
3を用いたものでは、ロッド4及びスティック9が小径
で接触面積が小さいため、挟付け力を大きくしなければ
ならず、その結果、部分的な磨耗が激しくて寿命が極め
て短く、頻繁に交換しなければならない不具合もあっ
た。
【0007】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、小径の中実あるいは中空のスティック
を延伸処理により製造するものにあって、延伸処理の際
にロッドを効率的且つ安定的に加熱することができると
共に、生産性に優れる合成樹脂製スティックの製造方法
及びその装置を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の合成樹脂製ステ
ィックの製造方法は、小径の中実あるいは中空の合成樹
脂製スティックを製造する方法であって、合成樹脂原料
を押出成形して所定径のロッドを成形する押出成形工程
と、前記ロッドを遠赤外線ヒータにより加熱軟化させて
延伸処理し所定径のスティックとする延伸処理工程と、
前記スティックのアニーリングを行うアニール処理工程
とを連続的に実行するようにしたところに特徴を有する
(請求項1の発明)。
【0009】そして、本発明の合成樹脂製スティックの
製造は、小径の中実あるいは中空の合成樹脂製スティッ
クを製造する装置であって、合成樹脂原料を加熱溶融し
てダイから押出す押出機と、この押出機から押出された
溶融樹脂をサイジングしながら冷却するための第1の冷
却槽と、前記押出機から押出された溶融樹脂を前記第1
の冷却槽を通して所定速度で引取って所定径のロッドに
成形すると共にそのロッドを後段へ送り出すロッド用引
取機と、遠赤外線ヒータにより前記ロッドを加熱軟化さ
せるための加熱炉と、延伸されたロッドを冷却するため
の第2の冷却槽と、前記ロッド用引取機から送り出され
たロッドを前記加熱炉及び第2の冷却槽を順に通しなが
ら延伸倍率に応じた所定速度で引取って所定径のスティ
ックに延伸処理すると共にそのスティックを後段へ送り
出す延伸用引取機と、前記スティックを加熱してアニー
リングを行うためのアニール炉と、アニーリングされた
スティックを冷却するための第3の冷却槽と、前記延伸
用引取機から送り出されたスティックを前記アニール炉
及び第3の冷却槽を通して収縮率に応じた所定速度で引
取るアニール用引取機とを連続して具備するところに特
徴を有する(請求項2の発明)。
【0010】この場合、ロッド用引取機及び延伸用引取
機を、ウレタン製のローラによりロッド及びスティック
を引取るように構成すれば、より効果的である(請求項
3の発明)。
【0011】
【作用】本発明の請求項1の合成樹脂製スティックの製
造方法によれば、押出成形工程において、合成樹脂原料
が押出成形されて所定径のロッドが成形され、次に延伸
処理工程において、前記ロッドが延伸処理されて所定径
のスティックとされ、次のアニール処理工程において、
前記スティックのアニーリングが行われる。
【0012】このとき、一般に、合成樹脂材料は、遠赤
外線の熱吸収率が極めて高いことが知られており、延伸
処理工程においては、赤外線ヒータによりロッドを加熱
軟化させるものであるから、ロッドを効率的且つ安定的
に加熱することができる。また、押出成形,延伸処理,
アニール処理の工程が連続的に実行されるので、優れた
生産性を得ることができると共に、アニーリングに伴う
スティックの収縮率を一定にすることができて均一な寸
法の製品を得ることが可能となる。
【0013】そして、本発明の請求項2の合成樹脂製ス
ティックの製造装置によれば、押出機から押出された溶
融樹脂が、ロッド用引取機によって第1の冷却槽を通し
て所定速度で引取られることにより、所定径のロッドが
成形される。引続き、成形されたロッドが、延伸用引取
機によって加熱炉及び第2の冷却槽を順に通されながら
延伸倍率に応じた所定速度で引取られることにより、延
伸処理された所定径のスティックが得られる。さらに、
延伸処理されたスティックが、アニール用引取機によっ
てアニール炉及び第3の冷却槽を通されて収縮率に応じ
た所定速度で引取られることにより、スティックのアニ
ーリングが行われて所定径のスティックが得られる。
【0014】このとき、延伸処理のための加熱炉は、ロ
ッドを加熱軟化させる赤外線ヒータを備えるものである
から、やはりロッドを効率的且つ安定的に加熱すること
ができる。また、押出成形,延伸処理,アニーリングが
連続的に行われるので、生産性に優れると共に、アニー
リングに伴うスティックの収縮率を一定にすることがで
きて均一な寸法の製品を得ることが可能となる。
【0015】また、本発明の合成樹脂製スティックの製
造装置において、ロッド用引取機及び延伸用引取機を、
ウレタン製のローラによりロッド及びスティックを引取
るように構成すれば(請求項3の発明)、ウレタン製の
ローラの弾力性により、ロッドやスティックを傷付けた
り変形させたりすることなく、強い力でホールドするこ
とができる。また、ウレタン製のローラは、ベルトを使
用した場合などに比べて磨耗なども少なく、長期間の使
用に耐え得ることができ、さらには、ベルト方式に比べ
て駆動力が小さくなってモータも小形のもので済み、引
取機の占有面積も少なく済ませることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図1及び
図2を参照して説明する。図1は本実施例に係る合成樹
脂製スティックの製造装置21の全体構成を概略的に示
すものであり、本実施例においては、例えばポリプロピ
レン樹脂を主体とした外径が1〜5mm程度の中実あるい
は中空の合成樹脂製スティックを製造するようになって
いる。
【0017】この製造装置21は、大きく分けて、合成
樹脂原料を押出成形して所定径のロッドを成形する押出
成形装置22と、前記ロッドを遠赤外線ヒータにより加
熱軟化させて延伸処理し所定径のスティックとする延伸
処理装置23と、前記スティックのアニーリングを行う
アニール処理装置24とを連続的に備えて構成されてい
る。
【0018】このうち、押出成形装置22は、合成樹脂
原料を加熱溶融して円形あるいはリング状のダイ25か
ら連続的に押出す周知の押出機26と、この押出機26
から押出された溶融樹脂27を冷却水により冷却して硬
化させ所定径のロッド28とするための第1の冷却槽2
9と、前記押出機26から押出された溶融樹脂27(ロ
ッド28)を前記第1の冷却槽29を通して所定速度で
引取ると共に、そのロッド28を後段の延伸処理装置2
3へ送り出すロッド用引取機30とを順に備えて構成さ
れている。また、前記第1の冷却槽29の先端部には、
溶融樹脂27のサイジングを行うためのサイザー31が
設けられている。
【0019】前記ロッド用引取機30は、速度調整可能
なモータ(図示せず)により駆動される2本の駆動ロー
ラ32,32と、それら駆動ローラ32,32の上部に
夫々位置され挟付け力の調整が可能なテンションローラ
33,33とを備え、それらの間にロッド28を挟んで
引取るように構成されている。また、本実施例において
は、各ローラ32,33は、弾力性があり且つロッド2
8との間ですべりが少なく、強い力でホールドを行うこ
とができるウレタン製のものを使用している。尚、前記
合成樹脂原料は、例えばポリプロピレンを主成分とした
熱可塑性結晶性樹脂に、液晶ポリマー等の熱可塑性非結
晶性樹脂を1〜20%混合した合成樹脂材料に、炭酸カ
ルシウム等の無機質フィラーを2〜15%添加した成分
組成とされている。
【0020】次に、前記延伸処理装置23は、前記ロッ
ド28を延伸可能な状態まで加熱軟化させるための加熱
炉34と、延伸されたロッド28を冷却水により冷却し
て硬化させ所定径のスティック35とするための第2の
冷却槽36と、前記ロッド28(スティック35)を前
記加熱炉34及び第2の冷却槽36を順に通しながら延
伸倍率に応じた所定速度で引取ると共に、そのスティッ
ク35を後段のアニール処理装置24へ送り出す延伸用
引取機37とを順に備えて構成されている。
【0021】前記加熱炉34は、図2に示すように、炉
内が断面円形のトンネル状をなし、その内壁部に、円弧
状をなす複数個の遠赤外線ヒータ38を備えて構成され
ている。前記ロッド28は、この加熱炉34内の中心部
を通されるようになっており、前記各遠赤外線ヒータ3
8から発せられる波長3.3〜3.7μmの熱線は、加
熱炉34内の中心部に向けて集中されるように構成され
ている。また、前記延伸用引取機37は、スティック3
5を挟んで引取るためのやはりウレタン製の例えば5個
のローラ39を、速度調整可能なモータにより回転させ
るように構成され、この場合、各ローラ39は上下にい
わゆる千鳥状に配置されている。
【0022】最後に、前記アニール処理装置24は、前
記スティック35をアニール温度まで加熱してアニーリ
ングを行うためのアニール炉40と、アニーリングされ
たスティック35を冷却水により冷却して硬化させるた
めの第3の冷却槽41と、前記延伸用引取機37から送
り出されたスティック35を前記アニール炉40及び第
3の冷却槽41を通して収縮率に応じた所定速度で引取
るアニール用引取機42とを順に備えて構成されてい
る。
【0023】この場合、図示はしないが、アニール炉4
0は、やはり円形のトンネル状を成し、その内壁部に配
設されたヒータにより、遠赤外線及び近赤外線を併用し
た加熱を行うように構成されている。また、詳しく図示
はしないが、アニール用引取機42も、速度調整可能な
モータによりローラ43を所定速度で回転させてスティ
ック35を引取るように構成されている。さらに、アニ
ール用引取機42には、スティック35を所定長さにカ
ットするカッター44が組込まれている。
【0024】次に、以上のように構成された製造装置2
1による合成樹脂製のスティック35の製造手順につい
て述べる。まず、押出成形装置22において、押出成形
工程が次のようにして実行される。即ち、押出機26の
ダイ25から断面円形あるいはリング状の溶融樹脂27
が連続的に押出され、その溶融樹脂27は、ロッド用引
取機30によって図で右方に向けて所定速度で引取られ
る。この間において溶融樹脂27はサイザー31によっ
て形状が整えられながら、第1の冷却槽29の冷却水中
を通って冷却されて硬化され、所定径の長尺なロッド2
8としてロッド用引取機30から連続的に送り出される
のである。
【0025】このとき、ロッド28は、駆動ローラ3
2,32とテンションローラ33,33との間に挟まれ
た状態で引取られるのであるが、ウレタン製のローラ3
2,33の弾力性により、ロッド28を傷付けたり変形
させたりすることなく、強い力でホールドすることがで
き、ロッド28をすべりが少ない状態で引取ることがで
きる。また、ウレタン製のローラは、ベルトを使用した
場合などに比べて磨耗なども少なく、長期間の使用に耐
え得ることができる。さらには、ベルト方式に比べて駆
動力が小さくなってモータも小形のもので済み、引取機
30の占有面積も少なく済ませることができる。
【0026】尚、ロッド28の外径寸法は、目標とする
スティック35の最終的な外径寸法(1〜5mm)に、目
標とする延伸倍率(7〜15倍)の平方根を乗算した値
に設定され、それに基づいてダイ25の径並びに押出機
26の押出し量及びロッド用引取機30の引取り速度等
が決定される。
【0027】引続き、延伸処理装置23により、ロッド
用引取機30から送り出されたロッド28に対する延伸
処理の工程が実行される。即ち、前記ロッド28は、延
伸用引取機37により所定速度で連続的に引取られるの
であるが、このとき、ロッド28は、ロッド用引取機3
0から送り出されてから加熱炉13内の前半部までは、
ほぼそのままの径でゆっくりと送られ、加熱炉34内に
て加熱されることにより次第に軟化していき、遂には加
熱炉34の終端部分(延伸ポイントP)にて延伸可能な
状態まで軟化される。そして、軟化したロッド28はそ
の延伸ポイントPにて速い速度で引張られて延伸され、
細い径のスティック35となって第2の冷却槽36の冷
却水中を通って冷却されて硬化され、所定径のスティッ
ク35として形状固定されるのである。
【0028】この場合、ロッド28を構成する合成樹脂
材料は、遠赤外線の波長3.3〜3.7μmのものに関
する熱吸収率がほぼ100%であることが知られてお
り、前記加熱炉34の加熱源として遠赤外線ヒータ38
を採用すると共に、ロッド28が通る加熱炉34内の中
心部に向けて熱線を集める構成としたので、熱効率が極
めて高くなると共に、安定的な加熱を行うことができ、
延伸ポイントPを安定させることができるものである。
【0029】また、前記延伸用引取機37も、ウレタン
製のローラ39によりスティック35を引取るように構
成されているので、上記ロッド用引取機30と同様に、
スティック35を傷付けたり変形させたりすることな
く、強い力でホールドすることができ、スティック35
をすべりが少ない状態で引取ることができ、さらには、
長期間の使用に耐え得ることができるものである。尚、
前記延伸用引取機37の引取り速度は、前記ロッド用引
取機30の引取り速度に対して、目標とする延伸倍率を
乗じた速度よりも若干だけ大きく設定される。これは、
後のアニール処理の工程によるスティック35の長さ方
向の収縮(例えば5%程度)を考慮に入れたものであ
る。
【0030】最後に、上記のようにして延伸処理を経た
スティック35に対し、アニール処理装置24によりア
ニール処理の工程が引続き実行される。即ち、延伸用引
取機37から送り出されたスティック35は、延伸用引
取機37の送り出し速度よりも若干(例えば5%程度)
だけ遅い速度でアニール処理用引取機42により連続的
に引取られる。このとき、スティック35は、アニール
炉40においれ所定のアニール温度まで加熱されること
により内部ひずみに伴って収縮し、引続き、第3の冷却
槽41の冷却水中を通されることにより内部ひずみが除
去された状態に形状固定されるのである。
【0031】この場合にも、アニール炉40の加熱源と
して、遠赤外線と近赤外線とを併用するようにしたの
で、スティック35を効率良く且つむらなく均一に加熱
することができ、安定したアニーリングを行うことがで
きるのである。これにて、目標とした延伸倍率に延伸処
理された所定外径寸法のスティック35が得られるので
ある。得られたスティック35は、カッター44にて所
定長さにカットされて製品とされる。
【0032】このように本実施例によれば、ロッド28
の延伸処理を行う加熱炉34の加熱源として遠赤外線ヒ
ータ38を採用したので、従来のような加熱装置6の加
熱源として熱風を採用したものと異なり、合成樹脂製の
ロッド28を効率的且つ安定的に加熱することができ、
ひいては、延伸ポイントPを安定させて均一なスティッ
ク35を成形することができるものである。
【0033】また、押出成形,延伸処理,アニール処理
の工程を連続的に実行する構成としたので、従来のよう
な一旦切断まで行った製品を多数本まとめてアニール炉
に収容してアニーリングを行うようにしていたものと異
なり、優れた生産性を得ることができて短時間で製品を
得ることができると共に、アニーリングに伴うスティッ
ク35の収縮率を一定にすることができて、均一な寸法
の製品を得ることが可能となるものである。
【0034】そして、特に本実施例では、ロッド用引取
機30及び延伸用引取機37を、ウレタン製のローラ3
2,33,39によってロッド28及びスティック35
を引取るように構成したので、ベルト13を用いていた
従来のものと異なり、ウレタン製のローラ32,33,
39の弾力性により、ロッド28やスティック35を傷
付けたり変形させたりすることなく、強い力でホールド
することができ、ロッドやスティックをすべりが少ない
状態で引取ることができる。また、ベルト13を使用し
た場合に比べて磨耗なども少なく、長期間の使用に耐え
得ることができる。さらには、ベルト方式に比べて駆動
力が小さくなってモータも小形のもので済み、引取機3
0の占有面積も少なく済ませることができる。この結
果、ベルト13を用いた従来のものに比べて、安価に済
ませることができると共に、装置の小形化を図ることが
できるものである。
【0035】尚、本発明は上記した実施例に限定される
ものではなく、例えば合成樹脂原料としては各種の原料
を採用することができ、また、ロッド用引取機30及び
延伸用引取機37を、必ずしもウレタン製のローラ3
2,33,39を用いなくとも所期の目的を達成し得る
等、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る
ものである。
【0036】
【発明の効果】以上の説明にて明らかなように、本発明
によれば、次のような優れた効果を奏するものである。
即ち、本発明の合成樹脂製スティックの製造方法によれ
ば(請求項1の発明)、小径の中実あるいは中空のステ
ィックを延伸処理により製造する方法にあって、押出成
形,遠赤外線ヒータによる延伸処理,アニール処理の工
程を連続的に実行するようにしたので、延伸処理の際に
ロッドを効率的且つ安定的に加熱することができると共
に、生産性に優れるものである。
【0037】そして、本発明の合成樹脂製スティックの
製造装置によれば(請求項2の発明)、小径の中実ある
いは中空のスティックを延伸処理により製造する装置に
あって、遠赤外線ヒータによりロッドを加熱軟化させる
ための加熱炉を備えると共に、アニーリングを行うため
のアニール炉,第3の冷却槽,アニール用引取機を連続
して備えるので、延伸処理の際にロッドを効率的且つ安
定的に加熱することができると共に、生産性に優れるも
のである。
【0038】この場合、ロッド用引取機及び延伸用引取
機を、ウレタン製のローラによりロッド及びスティック
を引取るように構成すれば(請求項3の発明)、ロッド
やスティックを傷付けたり変形させたりすることなく、
強い力でホールドすることができると共に、長期間の使
用に耐え得ることができ、さらには、モータの小形化、
装置の小形化等を図ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、製造装置の全
体構成を概略的に示す縦断正面図
【図2】加熱炉の縦断側面図
【図3】従来例を示す図1相当図
【符号の説明】
図面中、21は製造装置、22は押出成形装置、23は
延伸処理装置、24はアニール処理装置、25はダイ、
26は押出機、27は溶融樹脂、28はロッド、29は
第1の冷却槽、30はロッド用引取機、31はサイザ
ー、32は駆動ローラ、33はテンションローラ、34
は加熱炉、35はスティック、36は第2の冷却槽、3
7は延伸用引取機、38は遠赤外線ヒータ、39はロー
ラ、40はアニール炉、41は第3の冷却槽、42はア
ニール用引取機、43はローラ、44はカッターを示
す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 23:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小径の中実あるいは中空の合成樹脂製ス
    ティックを製造する方法であって、合成樹脂原料を押出
    成形して所定径のロッドを成形する押出成形工程と、前
    記ロッドを遠赤外線ヒータにより加熱軟化させて延伸処
    理し所定径のスティックとする延伸処理工程と、前記ス
    ティックのアニーリングを行うアニール処理工程とを連
    続的に実行するようにしたことを特徴とする合成樹脂製
    スティックの製造方法。
  2. 【請求項2】 小径の中実あるいは中空の合成樹脂製ス
    ティックを製造する装置であって、合成樹脂原料を加熱
    溶融してダイから押出す押出機と、この押出機から押出
    された溶融樹脂をサイジングしながら冷却するための第
    1の冷却槽と、前記押出機から押出された溶融樹脂を前
    記第1の冷却槽を通して所定速度で引取って所定径のロ
    ッドに成形すると共にそのロッドを後段へ送り出すロッ
    ド用引取機と、遠赤外線ヒータにより前記ロッドを加熱
    軟化させるための加熱炉と、延伸されたロッドを冷却す
    るための第2の冷却槽と、前記ロッド用引取機から送り
    出されたロッドを前記加熱炉及び第2の冷却槽を順に通
    しながら延伸倍率に応じた所定速度で引取って所定径の
    スティックに延伸処理すると共にそのスティックを後段
    へ送り出す延伸用引取機と、前記スティックを加熱して
    アニーリングを行うためのアニール炉と、アニーリング
    されたスティックを冷却するための第3の冷却槽と、前
    記延伸用引取機から送り出されたスティックを前記アニ
    ール炉及び第3の冷却槽を通して収縮率に応じた所定速
    度で引取るアニール用引取機とを連続して具備すること
    を特徴とする合成樹脂製スティックの製造装置。
  3. 【請求項3】 ロッド用引取機及び延伸用引取機は、ウ
    レタン製のローラによりロッド及びスティックを引取る
    ように構成されていることを特徴とする請求項2記載の
    合成樹脂製スティックの製造装置。
JP6005734A 1994-01-24 1994-01-24 合成樹脂製スティックの製造方法及びその装置 Pending JPH07205276A (ja)

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